JPH058499U - 光学素子の局部発熱防止装置 - Google Patents
光学素子の局部発熱防止装置Info
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- JPH058499U JPH058499U JP6435591U JP6435591U JPH058499U JP H058499 U JPH058499 U JP H058499U JP 6435591 U JP6435591 U JP 6435591U JP 6435591 U JP6435591 U JP 6435591U JP H058499 U JPH058499 U JP H058499U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 SOR光等の高パワーな光を扱う光学素子に
SOR光が局部的に照射されることによる変形を防止す
る。 【構成】 SOR光30を反射する光学素子32の両端
に油圧シリンダ40,42のシリンダロッド36,38
を連結して支持する。油圧シリンダ40,42を周期的
に駆動することにより、光学素子32をその作用面34
に沿った方向に移動させる。これにより、光学素子32
上でのSOR光30の照射位置が分散されて、局部的な
発熱による変形を防止することができる。光学素子32
の移動はその作用面に沿った方向に行なわれるので、光
学素子32の移動による反射光30′への影響はない。
SOR光が局部的に照射されることによる変形を防止す
る。 【構成】 SOR光30を反射する光学素子32の両端
に油圧シリンダ40,42のシリンダロッド36,38
を連結して支持する。油圧シリンダ40,42を周期的
に駆動することにより、光学素子32をその作用面34
に沿った方向に移動させる。これにより、光学素子32
上でのSOR光30の照射位置が分散されて、局部的な
発熱による変形を防止することができる。光学素子32
の移動はその作用面に沿った方向に行なわれるので、光
学素子32の移動による反射光30′への影響はない。
Description
【0001】
この発明は、SOR光(シンクロトロン放射光)等の高パワーの光を扱う光学 素子の局部的な発熱による変形を防止するための装置に関する。
【0002】
SOR光はシンクロトロンから放射される高パワーの光で、超々LSI回路の 作成、医療分野における診断、分子解析、構造解析等様々な分野への適用が期待 されている。
【0003】 小型シンクロトロン放射光装置の概要を図2に示す。荷電粒子発生装置(電子 銃等)10で発生した電子ビームは線型加速装置(ライナック)12で光速近く に加速され、ビーム輸送部14の偏向電磁石16で偏向されて、インフレクタ1 8を介して蓄積リング22内に入射される。蓄積リング22に入射された電子ビ ームは高周波加速空洞21でエネルギを与えられながら収束電磁石23(垂直方 向用)、25(水平方向用)で収束され、偏向電磁石24で偏向されて蓄積リン グ22中を回り続ける。偏向電磁石24で偏向される時に発生するシンクロトロ ン放射光はビームチャンネル26を通して例えば露光装置28に送られて超々L SI回路作成用の光源等として利用される。
【0004】 ビームチャンネル26内または外には、例えば図3に示すようにSOR光30 を収束または拡大させるためのミラー(平面ミラー、トロイダルミラー、シリン ドリカルミラー等)、分光器、グレーティング多層膜等の各種光学素子32が配 設される。この場合、SOR光30は高パワーの光なので光学素子32のうちS OR光30が照射された部分が局部的に発熱し、その部分だけが大きく熱膨張し て光学素子32に変形が生じさせるなどして、所期の出射光30′が得られなく なる。
【0005】 そこで、従来においては光学素子32に熱膨張率の小さなSiC(シリコンカ ーバイド)等の材料を用いるか、あるいは、図4に示すように光学素子32中に 冷却水路34を形成し、これに冷却水36を通して冷却することにより、熱膨張 を抑えていた。
【0006】
前記従来の熱膨張を抑える方法によれば、光学素子の局部的な変形をある程度 抑制できるものの、根本的な解決にはならなかった。 この考案は、前記従来の技術における問題点を解決して、光学素子の局部的な 変形を根本的に防止することができる光学素子の局部発熱防止装置を提供しよう とするものである。
【0007】
この考案の局部発熱防止装置は、光学素子をその作用面に沿った方向に所定範 囲で周期的に移動させる移動手段を具備してなるものである。
【0008】
この考案によれば、光学素子を周期的に移動させるようにしたので、光学素子 上での光の照射位置が周期的に移動し、局部的な発熱が防止されて光学素子の局 部的な変形を根本的に防止することができる。また、光学素子をその作用面に沿 った方向に移動させるので、光学素子を移動させることによる出射光への影響は ない。
【0009】
(実施例1) この考案の一実施例を図1に示す。SOR装置のビームチャンネル26内には 、平面ミラー、分光器、グレーティング、多層膜等の光学素子32が収容されて いる。この光学素子32はSiC等で作られ、その作用面34は平面に形成され ている。また、SOR光30の光軸方向の長さは、SOR光30の照射範囲に対 して十分長くとってある。
【0010】 ビームチャンネル26の外側には油圧シリンダ40,42が固定配設されてい る。油圧シリンダ40,42のシリンダロッド36,38はビームチャンネル2 6の壁面を貫通して光学素子32の左右両端部に連結されて、この光学素子32 を支持している。ビームチャンネル26の貫通部はベローズ46,48で真空封 止されている。
【0011】 上記構成によれば、ビームチャンネル26を通ってきたSOR光30は光学素 子32の作用面34の一部で反射されて、所期の反射光30′が得られる。この 時油圧シリンダ40を所定周期で往復運動させて、光学素子32をその作用面3 4に沿った方向AでかつSOR光30がその作用面34から外れない範囲で往復 動させる。これにより、光学素子32の作用面上で、SOR光30の照射される 位置が周期的に移動し、作用面34上での局部的な発熱がなくなり、光学素子3 2の局部的な変形がなくなり、所期の反射光30′が得られる。また、作用面3 4に沿った方向に移動させるので、移動による反射光30′への影響も生じない (つまり、反射光30′が曲がったり、収束、発散したりしない。)。
【0012】 (実施例2) この考案の他の実施例を図5に示す。これは、光学素子32を収容している真 空チャンバー50自体を往復移動させるようにしたものである。光学素子32は 支持台52を介して真空チャンバー50に固定配設されている。真空チャンバー 50は、ビームチャンネル26にベローズ54,56を介して挿入されている。 真空チャンバー50の底面58は支持台60に固定され、支持台60の下面62 は基礎64上に摺動自在に載置されている。基礎64の表面は、光学素子32の 作用面34と平行に形成されている。基礎64上には油圧シリンダ66が固定配 設されている。油圧シリンダ66のシリンダロッド68は支持台60に連結され ている。
【0013】 上記構成によれば、油圧シリンダ66を往復運動させることにより、支持台6 0が基礎64上で矢印Bのように摺動して真空チャンバー50ごと光学素子32 をその作用面34に沿った方向に移動させて、光学素子32の局部的な発熱を防 止することができる。
【0014】 (実施例3) この考案のさらに別の実施例を図6に示す。これは、光学素子32としてトロ イダルミラーやシリンドリカルミラー等の曲面ミラーを使用した場合で、その作 用面はSOR光30の光軸方向にわん曲している。
【0015】 光学素子32は支持台52を介して真空チャンバー50に固定配設されている 。真空チャンバー50は、ビームチャンネル26にベローズ54,56を介して 挿入されている。真空チャンバー50の底面58は支持台60に固定され、支持 台60の下面62は基礎64上に摺動自在に載置されている。基礎64の表面は 、光学素子32の作用面34と平行状態でわん曲して形成されている。基礎64 上には油圧シリンダ66が固定配設されている。油圧シリンダ66のシリンダロ ッド68は支持台60に連結されている。
【0016】 上記構成によれば、油圧シリンダ66を往復運動させることにより、支持台6 0が基礎64上で矢印Cのように摺動して真空チャンバー50ごと光学素子32 をその作用面34に沿った方向に移動させて、光学素子32の局部的な発熱を防 止することができる。
【0017】
なお、前記各実施例において、光学素子32に例えば図4のように冷却水路3 4を形成して冷却することもできる。
【0018】 また、前記実施例では光学素子32を往復運動させたが、円運動や楕円運動さ せることもできる。
【0019】 また、前記実施例では移動手段として油圧シリンダを用いたが、電気モータそ の他各種の移動手段を用いることもできる。
【0020】 また、前記実施例ではビームチャンネル26内に配設された光学素子32につ いて説明したが、ビームチャンネル26から出射したSOR光を扱う光学素子に ついてもこの考案を適用することができる。
【0021】 また、この考案はSOR光に限らずその他局部的な発熱が問題となる各種光を 扱う光学素子にも適用することができる。
【0022】
以上説明したように、この考案によれば、光学素子を周期的に移動させるよう にしたので、光学素子上での光の照射位置が周期的に移動し、局部的な発熱が防 止されて光学素子の局部的な変形を根本的に防止することができる。また、光学 素子をその作用面に沿った方向に移動させるので、光学素子を移動させることに よる出射光への影響はない。
【図1】この考案の第1実施例を示すビームチャンネル
の側面断面図である。
の側面断面図である。
【図2】SOR装置の概要を示す平面図である。
【図3】SOR光30を光学素子32で反射させる状態
を示す側面図である。
を示す側面図である。
【図4】光学素子32内に形成した冷却水路を示す断面
図である。
図である。
【図5】この考案の第2実施例を示すビームチャンネル
の側面断面図である。
の側面断面図である。
【図6】この考案の第3実施例を示すビームチャンネル
の側面断面図である。
の側面断面図である。
32 光学素子 34 作用面 40,42,66 油圧シリンダ(移動手段)
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】光学素子をその作用面に沿った方向に所定
範囲で周期的に移動させる移動手段を具備してなる光学
素子の局部発熱防止装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6435591U JPH058499U (ja) | 1991-07-18 | 1991-07-18 | 光学素子の局部発熱防止装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6435591U JPH058499U (ja) | 1991-07-18 | 1991-07-18 | 光学素子の局部発熱防止装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH058499U true JPH058499U (ja) | 1993-02-05 |
Family
ID=13255864
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6435591U Pending JPH058499U (ja) | 1991-07-18 | 1991-07-18 | 光学素子の局部発熱防止装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH058499U (ja) |
-
1991
- 1991-07-18 JP JP6435591U patent/JPH058499U/ja active Pending
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