JP2001147539A - 光反応加工方法ならびに光反応加工装置 - Google Patents
光反応加工方法ならびに光反応加工装置Info
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Abstract
微細加工を可能として、加工自由度を拡大できるように
した光反応加工方法ならびに装置の提供。 【解決手段】非金属材からなる被加工物Wに対して非熱
的な反応を誘起する波長の放射光を照射することによ
り、照射位置を放射光の光軸方向に沿ってエッチングす
る光反応加工方法であって、被加工物Wの加工対象面に
おける所望位置に対して、所望方位から照射時間または
照射強度と光束径とを任意に調整した放射光を照射する
ことにより、エッチングの進展方位と深さとを制御す
る。このように被加工物Wに対して放射光を直接照射す
る形態とすれば、従来例のマスクが不要となる。しか
も、被加工物Wに対する放射光の照射方位を自在に可変
設定定できるようにしているから、エッチングの進展方
位が制限されずに済む。
Description
光学結晶材などといった非金属材からなる被加工物に対
して非熱的な反応を誘起する波長の放射光を照射するこ
とにより、照射位置を放射光の光軸方向に沿ってエッチ
ングする光反応加工方法ならびに光反応加工装置に関す
る。
を用いる光反応加工技術として、例えば特開平8−18
3106号公報が提案されている。
や光学結晶材などといった非金属材からなる被加工物の
加工面に、片面に所要パターンの光遮蔽膜を形成したマ
スクを配置し、SR光をマスク全域に照射することによ
り、マスクを部分的に通過するSR光で被加工物を部分
的にエッチングするようにしている。
対位置を可変調整するために、被加工物を光軸方向と光
軸に対して直交する平面における2次元方向とに変位さ
せるようにしている。
クを用いているために、エッチング領域の幅寸法がマス
クにおいて光遮蔽膜のない領域の開口寸法に依存してお
り、より一層の微細加工を施すには、前記マスクにおけ
る開口寸法を縮小化する必要があり、マスク製作コスト
が高くつくことが指摘される。
の光軸方向に沿ってのみエッチングする加工形態である
ために、被加工物に造形する構造体における平面形状の
自由度は高いけれども、構造体における側面形状は光軸
方向と平行にしかできず、光軸方向に対して傾斜する傾
斜面や曲面といった複雑な形状に加工することができな
い。
に簡易な形態で被加工物に対する一層の微細加工を可能
として、加工自由度を拡大できるようにした光反応加工
方法ならびに装置の提供を目的としている。
方法は、非金属材からなる被加工物に対して非熱的な反
応を誘起する波長の放射光を照射することにより、照射
位置を放射光の光軸方向に沿ってエッチングする方法で
あって、被加工物の加工対象面における所望位置に対し
て、所望方位から照射時間または照射強度と光束径とを
任意に調整した放射光を照射することにより、エッチン
グの進展方位と深さとを制御する、ことを特徴としてい
る。
からなる被加工物に対して非熱的な反応を誘起する波長
の放射光を照射することにより、照射位置を放射光の光
軸方向に沿ってエッチングする方法であって、被加工物
をエッチングして所望形状の3次元構造体を浮き彫り形
成するにあたって、当該目標とする3次元構造体の形状
に基づいて、前記被加工物の表面におけるエッチング必
要位置と各エッチング必要位置でのエッチング必要深さ
とを特定し、特定したすべてのエッチング必要位置の個
々に対して、ほぼ垂直方位から照射時間または照射強度
と光束径とを任意に調整した放射光を順次個別に照射す
ることにより、各照射位置におけるエッチングの深さを
可変制御する、ことを特徴としている。
からなる被加工物に対して非熱的な反応を誘起する波長
の放射光を照射することにより放射光の光軸方向に沿っ
たエッチングを行う方法であって、被加工物をエッチン
グして所望形状の3次元構造体を浮き彫り形成するにあ
たって、当該目標とする3次元構造体の形状に基づい
て、前記被加工物の表面から一定深さごとに段階的に加
工することを前提として各深さごとの加工対象面におけ
るエッチング必要位置をそれぞれ特定し、前記被加工物
の最上面の加工対象面において特定したすべてのエッチ
ング必要位置の個々に対して、ほぼ垂直方位から照射時
間または照射強度を一定にして光束径を任意に調整した
放射光を順次個別に照射することによりエッチング深さ
を一定にしたパターニングを行い、以後、各深さごとの
加工対象面に対して前記同様のパターニングを繰り返
す、ことを特徴としている。
からなる被加工物に対して非熱的な反応を誘起する波長
の放射光を照射することにより放射光の光軸方向に沿っ
たエッチングを行う方法であって、被加工物をエッチン
グして所望形状の3次元構造体を浮き彫り形成するにあ
たって、当該目標とする3次元構造体の形状に基づい
て、前記被加工物の表面におけるエッチング必要位置と
放射光の受光方位と各エッチング必要位置でのエッチン
グ深さとを特定し、特定したエッチング必要位置の個々
に対して、照射時間または照射強度と光束径とを任意に
調整した放射光を所望方位から順次個別に照射すること
により、エッチングの進展方位と深さとを制御する、こ
とを特徴としている。
ないし第4のいずれかの方法において、前記被加工物に
おける受光部位が、密封容器内に配置され、エッチング
処理時において前記密封空間内の雰囲気が真空状態に設
定される、ことを特徴としている。
ないし第5のいずれかの方法において、前記被加工物に
おける受光部位が、密封容器内に配置され、エッチング
処理時において前記密封容器内が排気される、ことを特
徴としている。
ないし第4のいずれかの方法において、前記被加工物に
おいて少なくともエッチング処理部位が、所要温度に加
熱される、ことを特徴としている。
からなる被加工物に対して非熱的な反応を誘起する波長
の放射光を照射することにより、照射位置を放射光の光
軸方向に沿ってエッチングするもので、光発生要素によ
り発生される放射光を導入するととも導入した放射光の
光束径を所要寸法に絞って直線的に放出させる光導入要
素と、被加工物がその加工対象面に対して光導入要素か
ら放出される放射光をほぼ垂直方位から受光する姿勢で
搭載されるステージと、前記ステージ上の被加工物の加
工対象面における放射光の受光位置や受光方位を可変調
整する可動要素と、被加工物の加工目標の入力に応じて
エッチング必要位置とエッチングの深さと進展方位とを
認識して前記可動要素の動作を制御する制御要素とを含
む、ことを特徴としている。
置において、ステージを放射光の光軸方向に変位させて
ステージ上の被加工物と前記光導入要素の光放出端との
間隔を可変調整する間隔調整要素を含む、ことを特徴と
している。
または第2の装置において、前記可動要素が、前記ステ
ージを放射光の光軸方向と直交する平面において2次元
方向に変位させてステージ上の被加工物の加工対象面に
おける放射光の受光位置を可変調整する位置調整要素
と、前記ステージの姿勢を相対的に変化させることによ
り、前記被加工物の加工対象面の所要位置における放射
光の受光方位を調整する方位調整要素とからなる、こと
を特徴としている。
の装置において、前記位置調整要素が、放射光の光軸方
向と直交する平面における2次元方向に沿って直線往復
変位可能なX−Y軸テーブルとされ、その一方軸テーブ
ルの案内面に前記ステージが取り付けられるものであ
る、ことを特徴としている。
の装置において、前記位置調整要素が、前記ステージを
放射光の光軸周りに回動駆動するモータと、前記ステー
ジを回動自在な状態で搭載されかつ前記ステージを放射
光の光軸方向と直交する平面における1次元方向に変位
させる1軸変位テーブルとを含む、ことを特徴としてい
る。
の装置において、前記方位調整要素が、ステージを放射
光の光軸に対して傾かせる傾動装置からなる、ことを特
徴としている。
とを相対的に変位させることによって、被加工物におけ
る放射光の受光位置と受光方位とを任意に設定できるよ
うにしている。これにより、被加工物の加工自由度が拡
大できるようになって、被加工物に対して側面形状が複
雑な3次元構造体を浮き彫り形成することが可能にな
る。
態に基づいて説明する。
反応加工システムを示している。図1は、光反応加工シ
ステムの全体を示す構成図、図2は、光反応加工装置を
示す構成図である。
置、Wは被加工物である。これら光発生装置1と光反応
加工装置2とにより光反応加工システムを構成してい
る。
る非金属材からなる被加工物Wを非熱的な反応を誘起す
る波長の放射光の直接照射により選択的にエッチングす
るものであり、例えば任意形状の3次元構造体を浮き彫
り形成することができる。
素系樹脂や光学結晶などの非金属材料とされる。前者の
ふっ素系樹脂は、例えばPTFE(ポリテトラフルオロ
エチレン)、PFA(テトラフルオロエチレン−パーフ
ルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、FEP(テ
トラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重
合体)などが挙げられる。後者の光学結晶は、NaCl
(塩化ナトリウム)、KBr(臭化バリウム)、LiF
(ふっ化リチウム)などが挙げられる。
式会社製の超伝導電子蓄積リングを用いたもので、電子
を光速レベルで周回させることにより、電子の円軌道の
接線方向にシンクロトロン放射光(SR光)を発生する
ものである。この例では、SR光がほぼ水平方向に放出
される。
非金属材料からなる被加工物Wに対して非熱的な反応を
誘起させてエッチングするものであり、下記する光導入
管3と、チャンバ4と、円板状のステージ5と、ステー
ジ可動ユニット6と、ステージ加熱装置7と、コントロ
ーラ8とを備えている。
るSR光をチャンバ4内に導くものである。この光導入
管3の光放出端には、SR光の光束径を所要寸法に絞る
ためのピンホールを有する絞り板9が設けられており、
さらにこの絞り板9の外側には、SR光を放出させる状
態と放出させない状態とに切り替えるためのシャッタ1
0が設けられている。ピンホールの開口径は、加工形態
に応じて適宜設定される。
調整される密封容器である。ステージ5は、チャンバ4
内に設置されて、その片面に被加工物Wが搭載される。
絞り板9のピンホールに対するステージ5の相対的な位
置を自在に調整するとともに、被加工物Wの加工対象面
におけるSR光の受光方位を自在に調整するものであ
り、下記するX−Y軸送り装置20と、Z軸送り装置3
0と、位相調整装置40と、傾き調整装置50とを備え
ている。
て被加工物Wを所要温度に加熱するものであり、ステー
ジ5の内部に埋め込まれるヒータ11と、ヒータ11を
駆動するドライバ12とを含む。
に対して所望形状の3次元構造体を造形するためのシー
ケンスプログラムに従い、ステージ可動ユニット6、ス
テージ加熱装置8、シャッタ10などの動作を制御する
ものである。
の搭載面における直交2軸方向(X−Y軸方向)に変位
させるものであり、ステージ5が回転可能に支持される
Xテーブル21と、Xテーブル21がスライド可能に搭
載されるYテーブル22と、ステッピングモータなどの
モータ23,24と、モータ23,24を駆動するドラ
イバ25,26と、モータ23,24の回転動力を直線
動力に変換する動力変換機構27,28とを含む。
導入管3から導出されるSR光の光軸方向(Z軸方向)
に進退変位させてステージ5に搭載される被加工物Wと
光導入管3の絞り板9との間隔を調整するものであり、
ステッピングモータなどのモータ31と、モータ31を
駆動するドライバ32と、モータ31の回転動力を直線
動力に変換する動力変換機構33とを含む。
り装置30による送り方向(Z軸方向)周りに正逆両方
向に回転させてステージ5の位相角度θを調整するもの
であり、ステッピングモータなどのモータ41と、モー
タ41を駆動するドライバ42とを含む。
の光軸方向(Z軸方向)に対して傾斜させてステージ5
の傾斜角度φを調整するものであり、ステッピングモー
タなどのモータ51と、モータ51を駆動するドライバ
52とを含む。
構27,28およびZ軸送り装置30の動力変換機構3
3は、例えば送りねじなどが用いられる。
いた被加工物Wの加工方法について、図3ないし図7を
用いて説明する。
(a)〜(c)に示すような形状の3次元構造体10
0,200,300を形成する場合を例に挙げる。図3
(a)には、円錐凸形状の3次元構造体100が、図3
(b)には、すり鉢状凹部201を設けた円錐凸形状の
3次元構造体200が、さらに、図3(c)には、オー
バーハング形状の3次元構造体300が示されている。
に示す3次元構造体100,200の加工形態について
説明する。
てSR光を垂直方向から照射させるのであるが、被加工
物Wの加工対象面において表面側から深さ方向へ向け
て、一定深さずつ、複数回に分けて段階的なエッチング
を施す第1加工形態や、被加工物Wの加工対象面を細分
化し、各領域のエッチングレートを個別に可変制御する
第2加工形態が可能である。
エッチングパターンについて、図4および図5に示すよ
うに、目標とする3次元構造体100,200を高さ方
向でエッチング回数に応じて断面にし、各高さ位置での
断面形状をそれぞれエッチングパターンとする。図4お
よび図5には、説明を簡略化するために、エッチング回
数を7回とするようにしており、各高さ位置でのエッチ
ングパターンそれぞれにおいて、斜線を付している部分
がエッチング必要な領域であり、斜線を付していない部
分がエッチング不要な領域である。この各高さ位置での
エッチングパターンに基づいて被加工物WをX−Y軸送
り装置20や位相調整装置40により平面2次元方向に
変位させることにより、被加工物WにおけるSR光の受
光位置(2次元座標)を可変するとともに、シャッタ1
0によりSR光を照射させる状態と照射させない状態と
に切り替えるようにすればよい。この場合において、被
加工物WのSR光の受光位置を可変するには、例えば図
6(a)や(b)に示すような形態で被加工物Wを動か
すことが考えられる。
目標とする3次元構造体100,200の形状に基づい
て、被加工物Wの加工対象面を細分化し、各領域のエッ
チング深さを個別に可変制御する。この場合、被加工物
WをX−Y軸送り装置20や位相調整装置40により平
面2次元方向に変位させることにより、被加工物Wにお
けるSR光の受光位置(2次元座標)を可変すればよ
い。そして、エッチング深さは、SR光の照射時間また
は照射強度を必要に応じて調整することにより制御す
る。なお、SR光の照射強度は、光発生装置1の超伝導
電子蓄積リングに対する蓄積電流を可変することにより
制御できる。
0の加工形態について説明する。
り鉢状凹部301を造形する。このすり鉢状凹部301
の造形については、図7(a)に示すように、被加工物
WをX−Y軸送り装置20や位相調整装置40により平
面2次元方向に変位させることにより、被加工物Wにお
けるSR光の受光位置(2次元座標)を可変するととも
に、位相調整装置40により被加工物Wの傾動方向を決
めてから傾き調整装置50によりSR光の光軸に対して
被加工物Wを所要角度φ傾かせることにより被加工物W
におけるSR光の受光方位を可変した状態において、各
受光位置でのエッチングレートを可変制御すればよい。
この後、目標とする3次元構造体300の外形形状を造
形するために、すり鉢状凹部301の周囲について、図
7(b)に示すように、前記同様に、被加工物Wにおけ
るSR光の受光位置(2次元座標)と被加工物Wにおけ
るSR光の受光方位とを順次可変しつつ各受光位置(2
次元座標)について個別にエッチングレートを可変制御
する。
いては、上述した図3(a)や(b)に示す3次元構造
体100,200を造形するときのようにSR光を被加
工物Wに対して垂直方向から照射させてエッチングを段
階的に行う形態やエッチングレートを可変する形態でも
行うことができる。
光を照射すると、被加工物Wにおける照射位置のみで局
部的に非熱的な光反応が誘起され、互いに結合している
原子鎖が切断されることになり、照射方向のみにエッチ
ングが進展する完全な異方性エッチングの形態となるの
で、アスペクト比の高い微細加工が可能となる。ここで
のアスペクト比とは、開口aに対する深さbの比、b/
aである。つまり、レーザ光による加工を行う場合のよ
うに、加工端部における「なまり」が生じることがな
い。ちなみに、光発生装置1の超伝導電子蓄積リングに
対する蓄積電流値を約200mAとすれば、PTFEの
エッチングレートは、40〔μm/分〕以上となる。そ
して、光導入管3のピンホールの開口を1×1μm角に
限定して、PTFEに対するエッチング深さを50nm
に設定すると、このエッチング深さで100μm×10
0μmの領域をエッチングするのに要する時間は約16
分となる。
に対してSR光を照射すると、照射位置が非熱的な蒸発
を起こすことになり、図8に示すように、飽和フロロカ
ーボンとなる。これに対して、PTFEからなる被加工
物Wに対して従来一般的なレーザ光を照射すると、照射
位置が熱的な蒸発を起こすことになり、図9に示すよう
に、モノマーとなる。
ャンバ4内の雰囲気は大気圧、真空のいずれでもよい。
また、チャンバ4内を排気させておいてもよい。さら
に、被加工物Wをステージ加熱装置7により加熱しても
よいし、また、加熱しなくてもよい。但し、チャンバ4
内を所要の真空度を保つように排気させていると、大気
圧で行う場合に比べて、エッチングレートが速くなる
他、SR光の照射に伴い被加工物Wの受光位置が光反応
してガス状に蒸発されるときに、この蒸発ガスが受光位
置に残留せずに早期に排出されるので、加工効率がよく
なると言える。また、被加工物Wを所要温度以上に加熱
していると、温度調節しない場合に比べてエッチングレ
ートが速くなるので、加工効率がよくなる。
被加工物Wの種類に応じて、加工に用いるSR光につい
て好適な波長に設定するのが好ましい。
ならびにFEPなどのふっ素系樹脂とする場合には、例
えば図10の図表に示すような波長のSR光を用いるの
が好ましい。このSR光は、その光子エネルギーを0.
4〜5.5〔keV〕の範囲、つまり30〜2Åの波長
に設定するのが好ましい。但し、SR光の光子エネルギ
ーの許容範囲としては、284.2〔eV〕〜12〔k
eV〕、つまり45〜1Åの波長に設定することができ
る。この上限値よりも高く設定すると、エッチングが進
展しにくくなり、また、下限値よりも低く設定すると、
照射面のダメージが強くなる。
どの光学結晶の場合も同様である。
合について、SR光の照射強度とエッチングレートとの
関係は、図11に示すように、SR光の照射強度の増加
に伴いエッチングレートが大きくなることが判る。この
ときの条件については、被加工物Wをステージ加熱装置
7により200℃に設定しており、また、SR光の光子
エネルギーについては0.4〜5.5〔keV〕の範囲
に設定している。さらに、チャンバ4内の雰囲気につい
ては、1×10-5〔Torr〕程度の真空度に保つよう
に真空排気している。
れるものではなく、種々な応用や変形が考えられる。 (1) 上記実施形態で示したステージ可動ユニット6
については、その必要な動作を実現できるものであれ
ば、どのような構成のものでもかまわない。 (2) 上記実施形態では、被加工物Wに造形する3次
元構造体の形状として3例を挙げたが、それ以外の形状
についても任意である。例えば図12に示すように、外
壁面や内壁面を曲面形状にした多様な垂直立方体を浮き
彫り形成することが可能である。この場合の加工方法に
ついても、上記実施形態で説明したプロセスと同様でよ
い。 (3) 上記実施形態に示した絞り板9のピンホールの
開口径寸法については、加工形態に応じて任意に設定で
きる。この絞り板9についても、そのピンホールの径を
可変調節しうる構成とすることができる。
応加工方法ならびに装置では、従来のようにマスクを用
いずに放射光を被加工物に対して直接照射する形態にし
ているから、加工コストを低減できて被加工物に対する
一層の微細加工を実現できるようになる。しかも、被加
工物における放射光の受光位置と受光方位とを可変調整
することにより被加工物の微小領域に対するエッチング
方位やエッチング深さを任意に設定できるようにしてい
るから、被加工物の加工自由度を拡大できるようになっ
て、被加工物に対して側面形状が複雑な3次元構造体を
浮き彫り形成することが可能になる。
工物に対して側面形状が複雑な3次元構造体を浮き彫り
形成する場合において、加工手順や工程簡略化が可能と
なり、無駄なく簡単に自由な形状の3次元構造体を形成
することが可能になる。
位置を真空雰囲気にしたり、あるいは請求項6の発明の
ように、加工対象位置の雰囲気気体を排気させるように
したりすれば、そのようにしない場合に比べてエッチン
グレートを速くできるようになって、加工効率の向上に
貢献できるようになる。しかも、請求項6の発明の場合
にあっては、放射光の照射に伴い被加工物の受光位置が
光反応してガス状に蒸発されるときに、この蒸発ガスが
受光位置に残留せずに早期に排出されるので、加工効率
のさらなる向上に貢献できるようになる。
の受光部位を所要温度以上に加熱していれば、温度調節
しない場合に比べてエッチングレートが速くなるので、
加工効率の向上に貢献できるようになる。
体を示す構成図
斜視図
式図
式図
加工形態を示す模式図
式図
反応の様子を示す概念図
反応の様子を示す概念図
光のスペクトラムを示す図表
R光の照射強度とエッチングレートとの関係を示す図表
構造体の形状を示す斜視図
Claims (13)
- 【請求項1】非金属材からなる被加工物に対して非熱的
な反応を誘起する波長の放射光を照射することにより、
照射位置を放射光の光軸方向に沿ってエッチングする光
反応加工方法であって、 被加工物の加工対象面における所望位置に対して、所望
方位から照射時間または照射強度と光束径とを任意に調
整した放射光を照射することにより、エッチングの進展
方位と深さとを制御する、ことを特徴とする光反応加工
方法。 - 【請求項2】非金属材からなる被加工物に対して非熱的
な反応を誘起する波長の放射光を照射することにより、
照射位置を放射光の光軸方向に沿ってエッチングする光
反応加工方法であって、 被加工物をエッチングして所望形状の3次元構造体を浮
き彫り形成するにあたって、当該目標とする3次元構造
体の形状に基づいて、前記被加工物の表面におけるエッ
チング必要位置と各エッチング必要位置でのエッチング
必要深さとを特定し、 特定したすべてのエッチング必要位置の個々に対して、
ほぼ垂直方位から照射時間または照射強度と光束径とを
任意に調整した放射光を順次個別に照射することによ
り、各照射位置におけるエッチングの深さを可変制御す
る、ことを特徴とする光反応加工方法。 - 【請求項3】非金属材からなる被加工物に対して非熱的
な反応を誘起する波長の放射光を照射することにより放
射光の光軸方向に沿ったエッチングを行う光反応加工方
法であって、 被加工物をエッチングして所望形状の3次元構造体を浮
き彫り形成するにあたって、当該目標とする3次元構造
体の形状に基づいて、前記被加工物の表面から一定深さ
ごとに段階的に加工することを前提として各深さごとの
加工対象面におけるエッチング必要位置をそれぞれ特定
し、 前記被加工物の最上面の加工対象面において特定したす
べてのエッチング必要位置の個々に対して、ほぼ垂直方
位から照射時間または照射強度を一定にして光束径を任
意に調整した放射光を順次個別に照射することによりエ
ッチング深さを一定にしたパターニングを行い、以後、
各深さごとの加工対象面に対して前記同様のパターニン
グを繰り返す、ことを特徴とする光反応加工方法。 - 【請求項4】非金属材からなる被加工物に対して非熱的
な反応を誘起する波長の放射光を照射することにより放
射光の光軸方向に沿ったエッチングを行う光反応加工方
法であって、 被加工物をエッチングして所望形状の3次元構造体を浮
き彫り形成するにあたって、当該目標とする3次元構造
体の形状に基づいて、前記被加工物の表面におけるエッ
チング必要位置と放射光の受光方位と各エッチング必要
位置でのエッチング深さとを特定し、 特定したエッチング必要位置の個々に対して、照射時間
または照射強度と光束径とを任意に調整した放射光を所
望方位から順次個別に照射することにより、エッチング
の進展方位と深さとを制御する、ことを特徴とする光反
応加工方法。 - 【請求項5】請求項1ないし4のいずれかの光反応加工
方法において、 前記被加工物における受光部位が、密封容器内に配置さ
れ、エッチング処理時において前記密封空間内の雰囲気
が真空状態に設定される、ことを特徴とする光反応加工
方法。 - 【請求項6】請求項1ないし5のいずれかの光反応加工
方法において、 前記被加工物における受光部位が、密封容器内に配置さ
れ、エッチング処理時において前記密封容器内が排気さ
れる、ことを特徴とする光反応加工方法。 - 【請求項7】請求項1ないし4のいずれかの光反応加工
方法において、 前記被加工物において少なくともエッチング処理部位
が、所要温度に加熱される、ことを特徴とする光反応加
工方法。 - 【請求項8】非金属材からなる被加工物に対して非熱的
な反応を誘起する波長の放射光を照射することにより、
照射位置を放射光の光軸方向に沿ってエッチングする光
反応加工装置であって、 光発生要素により発生される放射光を導入するととも導
入した放射光の光束径を所要寸法に絞って直線的に放出
させる光導入要素と、 被加工物がその加工対象面に対して光導入要素から放出
される放射光をほぼ垂直方位から受光する姿勢で搭載さ
れるステージと、 前記ステージ上の被加工物の加工対象面における放射光
の受光位置や受光方位を可変調整する可動要素と、 被加工物の加工目標の入力に応じてエッチング必要位置
とエッチングの深さと進展方位とを認識して前記可動要
素の動作を制御する制御要素とを含む、ことを特徴とす
る光反応加工装置。 - 【請求項9】請求項8の光反応加工装置において、 ステージを放射光の光軸方向に変位させてステージ上の
被加工物と前記光導入要素の光放出端との間隔を可変調
整する間隔調整要素を含む、ことを特徴とする光反応加
工装置。 - 【請求項10】請求項8または9の光反応加工装置にお
いて、 前記可動要素が、前記ステージを放射光の光軸方向と直
交する平面において2次元方向に変位させてステージ上
の被加工物の加工対象面における放射光の受光位置を可
変調整する位置調整要素と、 前記ステージの姿勢を相対的に変化させることにより、
前記被加工物の加工対象面の所要位置における放射光の
受光方位を調整する方位調整要素とからなる、ことを特
徴とする光反応加工装置。 - 【請求項11】請求項10の光反応加工装置において、 前記位置調整要素が、放射光の光軸方向と直交する平面
における2次元方向に沿って直線往復変位可能なX−Y
軸テーブルとされ、その一方軸テーブルの案内面に前記
ステージが取り付けられるものである、ことを特徴とす
る光反応加工装置。 - 【請求項12】請求項10の光反応加工装置において、 前記位置調整要素が、前記ステージを放射光の光軸周り
に回動駆動するモータと、前記ステージを回動自在な状
態で搭載されかつ前記ステージを放射光の光軸方向と直
交する平面における1次元方向に変位させる1軸変位テ
ーブルとを含む、ことを特徴とする光反応加工装置。 - 【請求項13】請求項10の光反応加工装置において、 前記方位調整要素が、ステージを放射光の光軸に対して
傾かせる傾動装置からなる、ことを特徴とする光反応加
工装置。
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---|---|---|---|
JP33087599A JP3427350B2 (ja) | 1999-11-22 | 1999-11-22 | 光反応加工方法ならびに光反応加工装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005022020A (ja) * | 2003-07-01 | 2005-01-27 | Sumitomo Heavy Ind Ltd | 微細構造体の製造方法 |
KR100680092B1 (ko) | 2004-07-23 | 2007-02-09 | 산요덴키가부시키가이샤 | 광반응 장치 |
JP2009051907A (ja) * | 2007-08-24 | 2009-03-12 | Yuichi Uchiumi | Ptfe材料のエッチング方法、及び、高周波導波管 |
CN102922753A (zh) * | 2012-09-24 | 2013-02-13 | 广东新志密封技术有限公司 | 一种导轨软带处理方法及实施该方法的处理机 |
-
1999
- 1999-11-22 JP JP33087599A patent/JP3427350B2/ja not_active Expired - Fee Related
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