JPH0728674B2 - アユの体表橙黄色増強剤 - Google Patents
アユの体表橙黄色増強剤Info
- Publication number
- JPH0728674B2 JPH0728674B2 JP62166948A JP16694887A JPH0728674B2 JP H0728674 B2 JPH0728674 B2 JP H0728674B2 JP 62166948 A JP62166948 A JP 62166948A JP 16694887 A JP16694887 A JP 16694887A JP H0728674 B2 JPH0728674 B2 JP H0728674B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ayu
- yellow
- enhancer
- body surface
- orange
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Feed For Specific Animals (AREA)
- Fodder In General (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明はアユの体表橙黄色増強剤に関する。
(従来技術) アユの養殖は年々急増し、内水面養殖魚としてはウナ
ギ、マス類に次ぐ生産量に達している。しかし、一般的
に養殖アユの市場価格は天然アユに比べて安いのが現状
である。その原因は体型、香り、肉質および体色で劣る
ためであるが、特に天然アユの体色は橙黄色を帯、また
鰭の黄味が強いのに対し、養殖アユの体色は青みがかっ
ており、各鰭の黄味も薄くその差は著しい。天然アユは
主として藍藻類、硅藻類その他に緑藻類、接合藻類およ
び紅藻類を食して成長し、これら藻類に含まれてるゼア
キサンチン、β−カロチン、β−クリプトキサンチンお
よびアスタキサンチン等の色素を4−ケトゼアキサンチ
ン、ゼアキサンチン、カンタキサンチンおよびフェニコ
キサンチンに変換するため、成熟する頃には体表は橙黄
色を、また各鰭は強い黄色を呈するようになる。
ギ、マス類に次ぐ生産量に達している。しかし、一般的
に養殖アユの市場価格は天然アユに比べて安いのが現状
である。その原因は体型、香り、肉質および体色で劣る
ためであるが、特に天然アユの体色は橙黄色を帯、また
鰭の黄味が強いのに対し、養殖アユの体色は青みがかっ
ており、各鰭の黄味も薄くその差は著しい。天然アユは
主として藍藻類、硅藻類その他に緑藻類、接合藻類およ
び紅藻類を食して成長し、これら藻類に含まれてるゼア
キサンチン、β−カロチン、β−クリプトキサンチンお
よびアスタキサンチン等の色素を4−ケトゼアキサンチ
ン、ゼアキサンチン、カンタキサンチンおよびフェニコ
キサンチンに変換するため、成熟する頃には体表は橙黄
色を、また各鰭は強い黄色を呈するようになる。
一方、養殖アユは、通常上記色素原料をほとんど含まな
い配合飼料で成長するため、天然アユにみられるような
特徴的な色調は発現しない。
い配合飼料で成長するため、天然アユにみられるような
特徴的な色調は発現しない。
この対策としてはゼアキサンチンおよびβ−カロチンを
含むスピルリナ等を飼料に5〜10%添加し、1〜3か月
間飼育する方法があるが、比較的高価なものであるため
経済性を考慮した場合には色あげとして充分な量を給与
することができないのが現状である。
含むスピルリナ等を飼料に5〜10%添加し、1〜3か月
間飼育する方法があるが、比較的高価なものであるため
経済性を考慮した場合には色あげとして充分な量を給与
することができないのが現状である。
(発明の目的) 本発明の目的は養殖アユの体表面の橙黄色および鰭の黄
味を強める橙黄色増強剤を提供することにある。
味を強める橙黄色増強剤を提供することにある。
(発明の構成および効果) 本発明は動物の胆のう濃縮物、デヒドロコール酸、デヒ
ドロコール酸の還元体及びデヒドロコール酸もしくはそ
の還元体の金属塩より選ばれる1種又は2種以上の混合
物を含有してなるアユの体表橙黄色増強剤である。
ドロコール酸の還元体及びデヒドロコール酸もしくはそ
の還元体の金属塩より選ばれる1種又は2種以上の混合
物を含有してなるアユの体表橙黄色増強剤である。
本発明の増強剤に含有される胆のう濃縮物としては、動
物(例えば、牛、豚、鯨等)の胆のう濃縮物であればい
ずれも用いることができ、例えば、胆のうを水でホモゲ
ナイズし、ろ過後ろ液を濃縮してエキス状となした胆の
うエキス又はこれを更にアルコール等で簡単に除蛋白し
て得られる成分を用いることが好ましい。
物(例えば、牛、豚、鯨等)の胆のう濃縮物であればい
ずれも用いることができ、例えば、胆のうを水でホモゲ
ナイズし、ろ過後ろ液を濃縮してエキス状となした胆の
うエキス又はこれを更にアルコール等で簡単に除蛋白し
て得られる成分を用いることが好ましい。
また、デヒドロコール酸の還元体としては、例えば、ウ
ルソデオキシコール酸等があげられ、金属塩としては、
例えば、ナトリウム塩等があげられる。
ルソデオキシコール酸等があげられ、金属塩としては、
例えば、ナトリウム塩等があげられる。
本発明の増強剤には、上記の成分に加えて、ビタミン
C、パンテント酸等の各種ビタミン、硫酸鉄、トレオニ
ン鉄等のミネラル、メチオニン、リジン等のアミノ酸お
よびビール酵母、グアガム等の天然物等、この技術分野
において常用される成分を含んでいてもよい。
C、パンテント酸等の各種ビタミン、硫酸鉄、トレオニ
ン鉄等のミネラル、メチオニン、リジン等のアミノ酸お
よびビール酵母、グアガム等の天然物等、この技術分野
において常用される成分を含んでいてもよい。
本発明の増強剤は、液状、クランブル状、ペレット状、
粉末状のいずれの形態でも用いることができるが、とり
わけ粉末状又はペレット状の形態で用いることが好まし
い。
粉末状のいずれの形態でも用いることができるが、とり
わけ粉末状又はペレット状の形態で用いることが好まし
い。
本発明の増強剤の投与量は、摂餌量により異なるが、胆
のう濃縮物の乾燥粉末を用いる場合は魚体重1Kg当たり
1日10〜90mgの割合で摂取されるように投与することが
好ましく、デヒドロコール酸、その還元体、それらの金
属塩又はそれらの混合物についても同様である。
のう濃縮物の乾燥粉末を用いる場合は魚体重1Kg当たり
1日10〜90mgの割合で摂取されるように投与することが
好ましく、デヒドロコール酸、その還元体、それらの金
属塩又はそれらの混合物についても同様である。
本発明の増強剤のアユへの投与方法は特に制限されず、
例えば、餌・飼料に混合して投与してもよく、養魚槽等
に直接投与してもよい。また、餌・飼料に混合する場合
は、例えば、直接混合してもよく、飼料添加油等に懸濁
して餌・飼料に浸透・吸着させてもよい。このようにし
て製造した餌・飼料は粉末状又はペレット状で投与する
ことが好ましい。
例えば、餌・飼料に混合して投与してもよく、養魚槽等
に直接投与してもよい。また、餌・飼料に混合する場合
は、例えば、直接混合してもよく、飼料添加油等に懸濁
して餌・飼料に浸透・吸着させてもよい。このようにし
て製造した餌・飼料は粉末状又はペレット状で投与する
ことが好ましい。
本発明の増強剤は、養殖の全期間を通して投与すること
ができる。また、その期間中の一時期に投与することも
でき、その場合には養殖の後期に30日間以上投与するこ
とが好ましい。
ができる。また、その期間中の一時期に投与することも
でき、その場合には養殖の後期に30日間以上投与するこ
とが好ましい。
上記のようにして本発明の増強剤を投与すると、体表の
色調が改善され、体表面の橙黄色および鰭の黄味の増し
たアユを得ることができる。
色調が改善され、体表面の橙黄色および鰭の黄味の増し
たアユを得ることができる。
以下、実施例および実験例をあげて本発明を詳細に説明
する。
する。
実施例 以下の成分を混合して1Kgの体表橙黄色増強剤を製造し
た。
た。
胆のう濃縮物の乾燥粉末 15g DL−パンテント酸カルシウム 25g L−アスコルビン酸カルシウム 10g (ビタミン−C) 塩酸ピリドキシン(ビタミン−B6) 4g ニコチン酸 2g リボフラビン(ビタミン−B2) 400mg 乳糖 残量 実験例1 3月中旬から30日間、出荷前のアユ40,000尾を実験区、
対照区それぞれ20,000尾ずつに分けて養殖した。実験区
には市販の配合飼料に実施例の体表橙黄色増強剤を1%
とスピルリナを0.3%添加し、また対照区にはスピルリ
ナのみを添加して給与した。
対照区それぞれ20,000尾ずつに分けて養殖した。実験区
には市販の配合飼料に実施例の体表橙黄色増強剤を1%
とスピルリナを0.3%添加し、また対照区にはスピルリ
ナのみを添加して給与した。
(結果) 実験区および対照区からそれぞれ5尾ずつ無作為にとり
あげ体表面および各鰭の色あがり状況を5段階で評価し
た。結果を第1表に示す。なお、数字の大きいものほど
色あがり状況がいいことを表わす。
あげ体表面および各鰭の色あがり状況を5段階で評価し
た。結果を第1表に示す。なお、数字の大きいものほど
色あがり状況がいいことを表わす。
表から明らかなとおり、実験区は平均4.7、対照区は2.4
で実験区のアユの方が体表面の黄色および各鰭の黄味と
も対照区のアユよりも強く、体表の色調が改善された。
で実験区のアユの方が体表面の黄色および各鰭の黄味と
も対照区のアユよりも強く、体表の色調が改善された。
実験例2 1月中旬から70日間、平均体重5gのアユ60,000尾を実験
区、対照区それぞれ30,000尾ずつに分けて養殖した。飼
料は市販の配合飼料を用いた。ただし、実験区には胆の
う濃縮物の乾燥粉末を配合飼料に体重1Kg当たり50mgの
割合で摂取されるように添加し、対照区には配合飼料の
みを給与した。
区、対照区それぞれ30,000尾ずつに分けて養殖した。飼
料は市販の配合飼料を用いた。ただし、実験区には胆の
う濃縮物の乾燥粉末を配合飼料に体重1Kg当たり50mgの
割合で摂取されるように添加し、対照区には配合飼料の
みを給与した。
(結果) 実験区および対照区からそれぞれ5尾ずつ無作為にとり
あげ体表面および各鰭の色あがり状況を5段階で評価し
た。結果を第2表に示す。なお、数字の大きいものほど
色あがり状況がいいことを表わす。
あげ体表面および各鰭の色あがり状況を5段階で評価し
た。結果を第2表に示す。なお、数字の大きいものほど
色あがり状況がいいことを表わす。
表から明らかなとおり、実験区は平均2.8、対照区は1.6
で実験区のアユの方が体表面の橙黄色および各鰭の黄味
とも対照区のアユよりも強く、体表の色調が改善され
た。
で実験区のアユの方が体表面の橙黄色および各鰭の黄味
とも対照区のアユよりも強く、体表の色調が改善され
た。
Claims (1)
- 【請求項1】動物の胆のう濃縮物、デヒドロコール酸、
デヒドロコール酸の還元体及びデヒドロコール酸もしく
はその還元体の金属塩より選ばれる1種又は2種以上の
混合物を含有してなるアユの体表橙黄色増強剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62166948A JPH0728674B2 (ja) | 1987-07-06 | 1987-07-06 | アユの体表橙黄色増強剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62166948A JPH0728674B2 (ja) | 1987-07-06 | 1987-07-06 | アユの体表橙黄色増強剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6410948A JPS6410948A (en) | 1989-01-13 |
JPH0728674B2 true JPH0728674B2 (ja) | 1995-04-05 |
Family
ID=15840601
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62166948A Expired - Lifetime JPH0728674B2 (ja) | 1987-07-06 | 1987-07-06 | アユの体表橙黄色増強剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0728674B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5071783A (en) * | 1987-06-17 | 1991-12-10 | Fujitsu Limited | Method of producing a dynamic random access memory device |
DE3856528T2 (de) * | 1987-06-17 | 2002-12-05 | Fujitsu Ltd | Dynamisches Speicherbauteil mit wahlfreiem Zugriff und Verfahren zu seiner Herstellung |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60130552A (ja) * | 1983-12-15 | 1985-07-12 | Sumitomo Chem Co Ltd | 2−シクロアルケニルアミン塩およびその製造法 |
-
1987
- 1987-07-06 JP JP62166948A patent/JPH0728674B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6410948A (en) | 1989-01-13 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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R250 | Receipt of annual fees |
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