JPH07286065A - 抗菌性フィルム - Google Patents

抗菌性フィルム

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JPH07286065A
JPH07286065A JP9188995A JP9188995A JPH07286065A JP H07286065 A JPH07286065 A JP H07286065A JP 9188995 A JP9188995 A JP 9188995A JP 9188995 A JP9188995 A JP 9188995A JP H07286065 A JPH07286065 A JP H07286065A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 食品衛生的に安全である、優れた抗菌性を有
するフィルムを提供することを目的とする。 【構成】 抗菌作用を有する金属イオンをイオン交換し
て保持している150 m2/g以上の比表面積および14以
下のSi O2 /Al2 3 モル比を有するゼオライト系
固体粒子及び炭酸カルシウムを合成樹脂中に分散含有し
て成る抗菌性フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は抗菌性を有するフィル
ム、特に食品包装に適するフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、抗菌性フィルムとして、殺菌剤を
熱可塑性合成樹脂中に分散含有させたフィルムがある。
例えば実開昭60‐142771には、ジフェニルエーテル系殺
菌剤および/あるいはクロルヘキシジン系殺菌剤を塩化
ビニデリン樹脂に練り込んだ抗菌性包装用フィルムが記
載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術におい
ては、殺菌剤を熱可塑性合成樹脂中に分散保持してあ
り、殺菌剤が熱可塑性合成樹脂中よりフィルム表面に移
行して抗菌性を発現する作用機構となっている。このた
め食品包装材料等に用いた場合、殺菌剤が直接食品に接
触することになり食品衛生上の安全性の点で問題であっ
た。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
決し、しかも十分な抗菌性を有する抗菌性フィルムを提
供する。すなわち本発明は、抗菌作用を有する金属イオ
ンをイオン交換して保持している 150m2 /g以上の比
表面積および14以下のSi O2 /Al2 3 モル比を有
するゼオライト系固体粒子及び炭酸カルシウムを合成樹
脂中に分散含有させたことを特徴とする抗菌性フィルム
である。
【0005】本発明の抗菌性フィルムでは、ゼオライト
系固体粒子が保持している金属イオンの触媒作用により
活性酸素が少量づつ発生し、この活性酸素が抗菌作用を
発現する機構となっていると考えられる。従ってほとん
ど毒性がなく安全で、しかも金属イオンが無くならない
限り効果を持続することができる。
【0006】本発明者は、抗菌性ゼオライトと共に炭酸
カルシウムを存在させることにより抗菌作用が一段と向
上することを見い出した。金属イオンの触媒作用による
活性酸素の発生には、微量ではあるが、水分と酸素が必
要であり、炭酸カルシウムはこの水分を提供する役割を
果していると考えられる。水分は、ゼオライト固体にイ
オン交換により保持されている金属イオンが遊離するた
めに必要であると思われる。ゼオライト自体も吸湿性が
あるが、炭酸カルシウムの添加により抗菌性が向上する
ことは予想されないことであった。また微粒子状の炭酸
カルシウムをゼオライト系固体粒子と共に合成樹脂中に
存在させることにより、フィルム中に微細な間隙が存在
し、空気中よりの酸素の供給が迅速に行われると考えら
れる。
【0007】すなわち、炭酸カルシウムは、ゼオライト
系固体粒子に水分を供給するとともに熱可塑性合成樹脂
中に微細な間隙を形成して酸素の迅速補給も可能とし、
水分と酸素が不足することなしに十分な活性酸素が得ら
れ、抗菌性を発現することができる。
【0008】本発明において、抗菌作用を有する金属イ
オンをイオン交換して保持しているゼオライト(以下単
に、抗菌作用を有するゼオライトと云うことがある)
は、特開昭59‐133235号公報に開示されるようなもので
ある。
【0009】すなわち抗菌作用を有するゼオライト系固
体粒子とは、アルミノシリケートよりなる天然または合
成ゼオライトのイオン交換可能な部分に抗菌効果を持つ
金属イオンの1種又は2種以上を保持しているものであ
る。抗菌作用のある金属イオンの好適例として銀、銅、
亜鉛、錫、鉛、ビスマス、カドミウム、クロムおよび水
銀が挙げられ、好ましくは銀、銅、亜鉛が用いられる。
抗菌性のある上記金属の単独または混合での使用が可能
である。
【0010】ゼオライトは一般に三次元的に発達した骨
格構造を有するアルミノシリケ―トであって、一般には
Al2 3 を基準にしてxM2 n O・Al2 3 ・y
SiO2 ・zH2 Oで表わされる。Mはイオン交換可能
な金属イオンを表わし、通常は1価〜2価の金属であ
り、nはこの原子価に対応する。一方xおよびyはそれ
ぞれ金属酸化物、シリカの係数、zは結晶水の数を表わ
している。ゼオライトは、その組成比及び細孔径、比表
面積などの異る多くの種類のものが知られている。
【0011】しかし本発明で使用するゼオライト系固体
粒子の比表面積は 150m2 /g(無水ゼオライト基準)
以上であって、ゼオライト構成成分のSi O2 /Al2
3モル比は14以下好ましくは11以下でなければならな
い。
【0012】本発明で使用する抗菌作用を有する金属た
とえば銀、銅および亜鉛の水溶性塩類の溶液は、本発明
で限定しているゼオライトとは容易にイオン交換するの
で、かかる現象を利用して必要とする上記の金属イオン
を単独または混合でゼオライトの固定相に保持させるこ
とが可能であるが、金属イオンを保持しているゼオライ
ト系粒子は、比表面積が 150m2 /g以上、かつSi O
2 /Al2 3 モル比が14以下であるという二つの条件
を満さなければならない。もしそうでなければ効果的な
抗菌作用を達成する目的物が得られない。これは、効果
を発揮できる状態でゼオライトに固定された金属イオン
の絶対量が不足するためであると考えられる。つまり、
ゼオライトの交換基の量、交換速度、アクセシビリティ
などの物理化学的性質に帰因するものと考えれる。
【0013】従って、モレキュラーシーブとして知られ
ているSi O2 /Al2 3 モル比の大きなゼオライト
は、本願発明において全く不適当である。
【0014】またSi O2 /Al2 3 モル比が14以下
のゼオライトにおいては、抗菌作用を有する金属イオン
を均一に保持させることが可能であり、このためにかか
るゼオライトを用いることにより初めて十分な抗菌効果
が得られることが判った。加えて、ゼオライトのSi O
2 /Al2 3 モル比が14を越えるシリカ比率の高いゼ
オライトの耐酸、耐アルカリ性はSi O2 の増大ととも
に増大するが、一方これの合成にも長時間を要し、経済
的にみてもかかる高シリカ比率のゼオライトの使用は得
策でない。前述したSi O2 /Al2 3 ≦14の天然ま
たは合成ゼオライトは本発明の通常考えられる利用分野
では、耐酸性、耐アルカリ性の点よりみても充分に使用
可能であり、また経済的にみても安価であり得策であ
る。この意味からもSi O2 /Al2 3 モル比は14以
下でなければならない。
【0015】本発明で使用するSi O2 /Al2 3
モル比が14以下のゼオライト素材としては天然または合
成品の何れのゼオライトも使用可能である。例えば天然
のゼオライトとしてはアナルシン(Analcime:Si O2
/Al2 3 = 3.6〜5.6)、チャバサイト(Chabazite
:Si O2 /Al2 3 = 3.2〜 6.0および 6.4〜 7.
6)、クリノプチロライト(Clinoptilolite:Si O2
/Al2 3 = 8.5〜10.5)、エリオナイト(Erionit
e:Si O2 /Al2 3 = 5.8〜7.4)、フオジヤサイ
ト(Faujasite :Si O2 /Al2 3 = 4.2〜 4.
6)、モルデナイト(mordenite:Si O2 /Al2 3
= 8.34 〜10.0)、フィリップサイト(Phillipsite :
Si O2 /Al2 3 = 2.6〜 4.4)等が挙げられる。
これらの典型的な天然ゼオライトは本発明に好適であ
る。一方合成ゼオライトの典型的なものとしてはA‐型
ゼオライト(Si O2 /Al2 3= 1.4〜 2.4)、X
‐型ゼオライト(Si O2 /Al2 3 =2〜3)、Y
‐型ゼオライト(Si O2 /Al2 3 =3〜6)、モ
ルデナイト(Si O2 /Al2 3=9〜10)等が挙げ
られるが、これらの合成ゼオライトは本発明のゼオライ
ト素材として好適である。特に好ましいものは、合成の
A‐型ゼオライト、X‐型ゼオライト、Y‐型ゼオライ
ト及び合成又は天然のモルデナイトである。
【0016】ゼオライトの形状は粉末粒子状が好まし
く、粒子径は用途に応じて適宜選べばよい。たとえば数
ミクロン〜数10ミクロンあるいは数100 ミクロン以上、
あるいは5ミクロン以下、特に2ミクロン以下であるこ
とができる。
【0017】金属イオンはゼオライト系固体粒子にイオ
ン交換反応により保持されなければならない。イオン交
換によらず単に吸着あるいは付着したものでは抗菌効果
およびその持続性が不充分である。金属イオンを保持さ
せる方法としては、本発明で定義した各種のゼオライト
を本発明のAg ‐ゼオライトに転換する場合を例にとる
と、通常Ag ‐ゼオライト転換に際しては硝酸銀のよう
な水溶性銀塩の溶液が使用されるが、これの濃度は過大
にならないよう留意する必要がある。例えばA‐型また
はX‐型ゼオライト(ナトリウム‐型)をイオン交換反
応を利用してAg ‐ゼオライトに転換する際に、銀イオ
ン濃度が大であると(例えば1〜2MAg NO3 使用時
は)イオン交換により銀イオンは固相のナトリウムイオ
ンと置換すると同時にゼオライト固相中に銀の酸化物等
が沈殿析出する。このために、ゼオライトの多孔性は減
少し、比表面積は著しく減少する欠点がある。また比表
面積は、さほど減少しなくても、銀酸化物の存在自体に
よって殺菌力は低下する。かかる過剰銀のゼオライト相
への析出を防止するためには銀溶液の濃度をより希釈状
態例えば 0.3M Ag NO3 以下に保つことが必要であ
る。もっとも安全なAg NO3 の濃度は 0.1M以下であ
る。かかる濃度のAg NO3 溶液を使用した場合には得
られるAg ‐ゼオライトの比表面積も転換素材のゼオラ
イトとほぼ同等であり、抗菌作用の効果が最適条件で発
揮できることが判った。
【0018】次に本発明で定義したゼオライト類をCu
‐ゼオライトに転換する場合にも、イオン交換に使用す
る銅塩の濃度によっては、前述のAg ‐ゼオライトと同
様な現象が起る。例えばA‐型またはX‐型ゼオライト
(ナトリウム‐型)をイオン交換反応によりCu ‐ゼオ
ライトに転換する際に、1M Cu SO4 使用時は、C
u 2+は固相のNa + と置換するが、これと同時にゼオラ
イト固相中にCu 3 (SO4 )(OH)4 のような塩基
性沈殿が析出するためにゼオライトの多孔性は減少し、
比表面積は著しく減少する欠点がある。かかる過剰な銅
のゼオライト相への析出を防止するためには使用する水
溶性銅液の濃度をより希釈状態、例えば0.05M以下に保
つことが好ましい。かかる濃度のCu SO4 溶液の使用
時には得られるCu ‐ゼオライトの比表面積も転換素材
のゼオライトとほぼ同等であり、抗菌効果が最適な状態
で発揮できる利点があることが判った。
【0019】Ag ‐ゼオライトならびにCu ‐ゼオライ
トへの転換に際して、イオン交換に使用する塩類の濃度
によりゼオライト固相への固形物の析出があることを述
べたが、Zn ‐ゼオライトへの転換に際しては、使用す
る塩類が2〜3Mの付近では、かかる現象がみられな
い。通常本発明で使用するZn ‐ゼオライトは上記濃度
付近の塩類を使用することにより容易に得られる。
【0020】上述のAg ‐ゼオライト、Cu ‐ゼオライ
トおよびZn ‐ゼオライトへの転換に際してイオン交換
反応をバッチ法で実施する際には上述の濃度を有する塩
類溶液を用いてゼオライト素材の浸漬処理を実施すれば
よい。ゼオライト素材中への金属含有量を高めるために
はバッチ処理の回数を増大すればよい。一方、上述の濃
度を有する塩類溶液を用いてカラム法によりゼオライト
素材を処理する際には吸着塔にゼオライト素材を充填
し、これに塩類溶液を通過させれば容易に目的とする金
属‐ゼオライトが得られる。
【0021】上記の金属‐ゼオライト(無水ゼオライト
基準)中に占める金属の量は、銀については30重量%以
下であり、好ましい範囲は 0.001〜5重量%にある。一
方本発明で使用する銅および亜鉛については金属‐ゼオ
ライト(無水ゼオライト基準)中に占める銅または亜鉛
の量は35重量%以下であり、好ましい範囲は 0.01 〜15
重量%にある。銀、銅および亜鉛イオンを併用して利用
することも可能であり、この場合は金属イオンの合計量
は金属‐ゼオライト(無水ゼオライト基準)に対し35重
量%以下でよく、好ましい範囲は金属イオンの構成比に
より左右されるが、およそ 0.001〜15重量%にある。
【0022】また、上記以外の金属イオン、例えばナト
リウム、カリウム、カルシウムあるいは他の金属イオン
が共存していても抗菌効果をさまたげることはないの
で、これらのイオンの残存又は共存は何らさしつかえな
い。
【0023】ゼオライトの総量(無水ゼオライト基準)
に対する殺菌作用を有する金属の割合は、銀については
30重量%以下でよく、好ましい範囲は 0.001〜5重量%
である。一方、銅または亜鉛の場合は35重量%以下であ
って、好ましい範囲は 0.01〜15重量%である。銀、銅
および亜鉛イオンを併用して利用する場合には、金属イ
オンの合計量は 0.001〜15重量%の範囲が好ましい。ま
た、他の金属イオンの残存または共存は何らさしつかえ
ない。
【0024】抗菌性金属イオンを保持している抗菌性ゼ
オライト系固体粒子の含有量(無水ゼオライト基準)
は、水分を吸収していないフィルムの全重量の0.1 〜20
重量%、とくに 0.5〜10重量%であることが好ましい。
【0025】炭酸カルシウムは、好ましくは 0.1〜 100
μ、特に1〜25μの粒径の微細粒子としてフィルムに添
加される。炭酸カルシウムの含有量は、抗菌性フィルム
全重量に対して 0.1〜60重量%が望ましい。
【0026】合成樹脂としては、熱可塑性樹脂たとえば
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニール、ポ
リアミド、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレン酢酸
ビニル共重合体鹸化物、ポリエステル、等を使用できる
が、これらに限定されない。抗菌性ゼオライト系固体粒
子と炭酸カルシウムを熱可塑性合成樹脂中に分散、含有
させフィルム化する方法としては、バンバリー形ミキサ
ーやローラー形ミキサーを用いて、加熱溶融した状態の
熱可塑性合成樹脂と混合する常法の練り込み法が利用で
き、またフィルム化の方法としてTダイ法、インフレー
ション法、カレンダー法等の常法が利用できる。
【0027】またフィルムに強度やその他の機能を付与
するために共押し出し法や、他のフィルムとのラミネー
ションによる多層化もできる。
【0028】以下で実施例により本発明を更に説明す
る。
【0029】
【実施例】実施例で用いた抗菌性ゼオライトは、バクテ
キラーA 350 BN(商標、鐘紡株式会社製)として市販さ
れている物である。これは、A型ゼオライトに銀3重量
%、銅5重量%をイオン交換により付与したものであ
り、5ないし6μmの平均粒子径を有する。比表面積は
500〜600 m2 /g、Si O 2/Al2 3 モル比は約
2である。
【0030】実施例1 抗菌性金属イオンを担持したゼオライト系固体粒子5重
量部および粒径3μの炭酸カルシウム50重量部を線状低
密度ポリエチレン45重量部にバンバリー型ミキサーを用
いて常法により練り込み、インフレーション法により厚
さ40μのフィルムを得た。
【0031】比較例1 抗菌性金属イオンを担持したゼオライト系固体粒子5重
量部を線状低密度ポリエチレン95重量部にバンバリー型
ミキサーを用いて常法により練り込み、インフレーショ
ン法により厚さ40μのフィルムを得た。
【0032】抗菌性の評価実験1 実施例1および比較例1で得たフィルム、および厚さ40
μの線状低密度ポリエチレンフィルムを5cm×5cmに切
断し、各々について抗菌性を調べた。
【0033】実験は各フィルムに枯草菌(Bacillus sub
tilis )、および黒カビ(Aspergillus niger)の胞子を
各々スプレーし、スプレー直後および22℃で7日間保存
後の生残菌数を測定した。測定は以下の手順で行なっ
た。すなわち100 mlのTween 800.1 %添加滅菌水中で各
フィルムの表面の菌を洗い落とし、この滅菌水中の生菌
数を、枯草菌については普通寒天培地(栄研化学(株)
製)を用いて、黒カビについてはポテトデキストローズ
寒天培地(栄研化学(株)製)を用いて、通常の混釈平
板培養法により測定し、各フィルムに付着する生菌数を
算出した。結果を表1および2に示す。表中の滅菌効果
とは、式: log(噴霧直後の試料よりの生菌数/7日後の試料よ
りの生菌数) より求められた指数である。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【発明の効果】本発明により優れた抗菌性を有するフィ
ルムが得られた。本発明による抗菌性フィルムを用いて
食品を包装した場合、フィルム表面に付着した微生物の
生育を抑制し、または殺菌できる。従って食品の微生物
による変質を抑えることができ、食品のシェルフライフ
を延長できる。従来のような食品衛生上有害な殺菌剤も
しくは食品添加物である保存料等を混入したフィルムに
おいては、これら物質がフィルム中からフィルム表面に
移行するので食品に付着することがあるが、本発明のフ
ィルムではそのようなことはない。従って本発明の抗菌
性フィルムは食品衛生的に安全である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 101/00 KAH (72)発明者 堂野 彬 大阪府大阪市都島区友渕町1丁目6番4の 402 (72)発明者 三田 浩三 東京都練馬区光が丘3−3−3−204 (72)発明者 山田 一樹 東京都豊島区高田1−19−24−403 (72)発明者 富沢 俊仁 東京都世田谷区成城7−1−30 (72)発明者 萩原 善次 滋賀県草津市橋岡町3番地の2

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抗菌作用を有する金属イオンをイオン交
    換して保持している150 m2 /g以上の比表面積および
    14以下のSi O2 /Al2 3 モル比を有するゼオライ
    ト系固体粒子及び炭酸カルシウムを合成樹脂中に分散含
    有して成る抗菌性フィルム。
  2. 【請求項2】 ゼオライト系固体粒子がA‐型ゼオライ
    ト、X‐型ゼオライト、Y‐型ゼオライト、クリノプチ
    ロライト、又はモルデナイトから構成されている特許請
    求の範囲第1項記載のフィルム。
  3. 【請求項3】 抗菌作用を有する金属イオンが銀、銅、
    亜鉛から成る群より選ばれた1種または2種以上の金属
    イオンである特許請求の範囲第1項又は第2項記載のフ
    ィルム。
  4. 【請求項4】 ゼオライト系固体粒子の含有量(無水ゼ
    オライト基準)が抗菌性フィルム全重量に対して 0.1〜
    20重量%である特許請求の範囲第1項〜第3項のいずれ
    か一つに記載のフィルム。
  5. 【請求項5】 炭酸カルシウムの含有量が抗菌性フィル
    ム全重量に対して 0.1〜60重量%である特許請求の範囲
    第1項〜第4項のいずれか一つに記載のフィルム。
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