JPH07285753A - エレベーター昇降路内作業用装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 作業床面を昇降路内作業に有効に使用するこ
とができるエレベーター昇降路内作業用装置を得る。 【構成】 エレベーターの昇降路(1)に案内レール(2)を
立設し、案内レール(2)の相互間に作業床(10)を仮設す
る。そして、案内レール(2)に仮設した作業床(10)より
も上方位置に昇降路(1)内作業用の道具棚(16)を設け
る。これによって、作業床(10)よりも上方位置の道具棚
(16)に、昇降路(1)内作業用の道具類(11)〜(15)を仮置
する。したがって、道具類(11)〜(15)が作業床(10)上に
仮置されて昇降路(1)内作業の邪魔になることがなく、
作業床(10)面を昇降路(1)内作業に有効に使用すること
ができる。 【効果】 昇降路内作業の能率を向上する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、据付作業時、改修作
業時等に使用される作業用足場を主要部とするエレベー
ター昇降路内作業用装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】図７は、例えば実開昭５２−６３８５３
号公報に示された従来のエレベーター昇降路内作業用装
置を示す斜視図である。図において、(1)はエレベータ
ーの昇降路、(2)は昇降路(1)に互いに離れて立設された
１組の案内レールで、かご等の昇降体を案内する。(3)
はそれぞれの案内レール(2)に設けられて案内レール(2)
の長手に直交し両側に突出して配置された腕体で、長手
に沿って互いに離れて複数個のボルト穴(4)が設けられ
ている。(5)は一側により案内レール(2)の基部を押圧
し、他側により腕体(3)を押圧して腕体(3)を案内レール
(2)に仮設する押え金具である。

【０００３】(6)は両側の腕体(3)の間に架設された複数
本の鋼管、(7)は鋼管(6)を抱持して腕体(3)に挿通され
て鋼管(6)を腕体(3)に締結したＵボルト、(8)は鋼管(6)
の相互間に架設されて互いに隣接して配置された複数枚
の足場板、(9)は足場板(8)を鋼管(6)に緊縛した固定用
バンドである。(10)は腕体(3)、鋼管(6)及び足場板(8)
を主要部材として構成された作業床である。

【０００４】(11)〜(15)はそれぞれ作業床(10)の上に仮
置きされる昇降路(1)内作業用の道具類で、(11)はレー
ルストレッチゲージ、(12)はハンマー、(13)は案内レー
ル吊り具、(14)はラチェットレンチ、(15)はスパナーで
ある。なお、案内レール吊り具(13)は、図示が省略して
あるがウインチのワイヤーロープの先端に連結されて、
これから据付ける案内レール（図示しない）を吊り上げ
るために使用される。

【０００５】従来のエレベーター昇降路内作業用装置は
上記のように構成され、案内レール(2)を介して仮設さ
れた作業床(10)に作業員が乗り、道具類(11)〜(15)が作
業床(10)に仮置きされた状態で据付作業等の昇降路(1)
内作業が行われる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のエ
レベーター昇降路内作業用装置において、これから据付
ける案内レールを吊り上げて、据付済みの案内レール
(2)に連結する等の昇降路(1)内作業時に、作業床(10)上
に仮置きされた道具類(11)〜(15)が邪魔になり作業の能
率が阻害されるという問題点があった。なお、作業床(1
0)上に仮置きされた道具類(11)〜(15)を誤って落下させ
る恐れがあって、災害が発生したり、落下した道具類(1
1)〜(15)の回収のために余計な手数が掛かったりする不
具合がある。

【０００７】この発明は、かかる問題点を解消するため
になされたものであり、作業床面を昇降路内作業に有効
に使用することができるエレベーター昇降路内作業用装
置を得ることを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この発明の請求項１記載
の発明に係るエレベーター昇降路内作業用装置において
は、エレベーターの昇降路に立設された案内レールの相
互間に仮設された作業床と、案内レールに仮設されて作
業床よりも上方位置に配置された昇降路内作業用の道具
棚とが設けられる。

【０００９】また、この発明の請求項２記載の発明に係
るエレベーター昇降路内作業用装置においては、請求項
１記載のエレベーター昇降路内作業用装置における道具
棚が案内レールの長手に交差して配置され、案内レール
の基部の両側にそれぞれ配置されて上記両側のうちの少
なくとも一方が道具棚の長手に沿う方向に変位可能に装
備され、一側が基部に他側が道具棚に対向して配置され
て道具棚を案内レールに装着する押え金具が設けられ
る。

【００１０】また、この発明の請求項３記載の発明に係
るエレベーター昇降路内作業用装置においては、請求項
１記載のエレベーター昇降路内作業用装置における道具
棚が、ロ字状の枠体と、この枠体の互いに対向した縁部
に架設状態に配置されて枠体に係合された棚板とによっ
て構成される。

【００１１】

【作用】上記のように構成されたこの発明の請求項１記
載の発明では、作業床よりも上方位置に配置された道具
棚に、昇降路内作業用の道具類が仮置きされる。

【００１２】また、上記のように構成されたこの発明の
請求項２記載の発明では、作業床よりも上方位置に配置
された道具棚に、昇降路内作業用の道具類が仮置きされ
る。また、押え金具が道具棚の長手方向に移動され、案
内レール基部の幅方向寸法に対応した位置に配置されて
道具棚が案内レールに装着される。

【００１３】また、上記のように構成されたこの発明の
請求項３記載の発明では、作業床よりも上方位置に配置
されて、ロ字状の枠体と、この枠体の互いに対向した縁
部に架設状態に配置されて枠体に係合された棚板とによ
って構成された道具棚に、昇降路内作業用の道具類が仮
置きされる。

【００１４】

【実施例】

実施例１．図１及び図２は、この発明の一実施例を示す
図で、図１は斜視図、図２は図１の道具棚の拡大斜視図
である。図において、(1)はエレベーターの昇降路、(2)
は昇降路(1)に互いに離れて立設された１組の案内レー
ルで、かご等の昇降体を案内する。(3)はそれぞれの案
内レール(2)に設けられて案内レール(2)の長手に直交し
両側に突出して配置された腕体で、長手に沿って互いに
離れて複数個のボルト穴(4)が設けられている。(5)は一
側により案内レール(2)の基部を押圧し、他側により腕
体(3)を押圧して腕体(3)を案内レール(2)に仮設する押
え金具である。

【００１５】(6)は両側の腕体(3)の間に架設された複数
本の鋼管、(7)は鋼管(6)を抱持して腕体(3)に挿通され
て鋼管(6)を腕体(3)に締結したＵボルト、(8)は鋼管(6)
の相互間に架設されて互いに隣接して配置された複数枚
の足場板、(9)は足場板(8)を鋼管(6)に緊縛した固定用
バンドである。(10)は腕体(3)、鋼管(6)及び足場板(8)
を主要部材として構成された作業床である。

【００１６】(11)〜(15)はそれぞれ作業床(10)の上に仮
置きされる昇降路(1)内作業用の道具類で、(11)はレー
ルストレッチゲージ、(12)はハンマー、(13)は案内レー
ル吊り具、(14)はラチェットレンチ、(15)はスパナーで
ある。(16)は一側の案内レール(2)に設けられて作業床
(10)よりも上方位置で、案内レール(2)の長手に直交
し、案内レール(2)の長手の両側に突出し、案内レール
(2)の基部背面に配置された道具棚で、次に述べるよう
に構成されている。

【００１７】すなわち、一側が案内レール(2)の基部に
対向し、他側は道具棚(16)に対向しして配置されて案内
レール(2)の基部の両側にそれぞれ配置された押え金具
(17)、押え金具(17)と道具棚(16)に挿通されたボルト及
びボルトの挿通端にねじ込まれたナットからなり押え金
具(17)を案内レール(2)の基部方向に押圧する締結具(1
8)、道具棚(16)の平面に設けられ道具棚(16)の長手の一
側に配置されて道具類(11)〜(15)が嵌合されて保持され
る大保持穴(19)、道具棚(16)の平面に設けられ道具棚(1
6)の長手の他側に配置されて細いスチールワイヤー等が
挿入状態に保持される小保持穴(20)が設けられる。

【００１８】また、道具棚(16)の立面に設けられて案内
レール(2)に対する一側に配置されて締結具(18)が挿通
される丸穴(21)並びに道具棚(16)の立面に設けられて案
内レール(2)に対する他側に配置されて締結具(18)が挿
通される水平方向に長い長穴(22)が装備される。(23)は
道具棚(16)の大保持穴(19)側の端部に設けられて下方に
延長された脚部で、下端に引退凹所が形成されて腕体
(3)跨装状態に配置される係合片(24)が装着されてい
る。

【００１９】上記のように構成されたエレベーター昇降
路内作業用装置において、作業床(10)よりも上方位置
に、案内レール(2)の長手に直交し両側に突出して道具
棚(16)が配置される。そして、道具棚(16)は押え金具(1
7)及び締結具(18)を介して案内レール(2)に締結され、
また脚部(23)により一側の端部が腕体(3)に支持されて
仮設される。

【００２０】なお、道具棚(16)の立面の案内レール(2)
に対する他側には、締結具(18)が挿通される水平方向に
長い長穴(22)が設けられている。したがって、幅方向寸
法の異なる案内レール(2)に長穴(22)によって、押え金
具(17)の位置を容易に対応した位置に配置することがで
きる。このため、一種類の道具棚(16)によって機種の異
なるエレベーターの昇降路(1)内作業に対応することが
でき、機材の管理が容易にできて昇降路(1)内作業を能
率化することができる。

【００２１】そして、案内レール(2)を介して仮設され
た作業床(10)に作業員が乗り、道具類(11)〜(15)が作業
床(10)よりも高い位置に設けられた道具棚(16)の大保持
穴(19)等に保持された状態で昇降路(1)内作業が行われ
る。これにより、道具類(11)〜(15)が作業床(10)上に仮
置きされて昇降路(1)内作業の邪魔になることがなく、
作業床(10)面を昇降路(1)内作業に有効に使用すること
ができ、作業の能率を向上することができる。

【００２２】また、道具類(11)〜(15)が作業床(10)上に
仮置きされることによって、道具類(11)〜(15)を誤って
落下させて災害が発生したり、落下した道具類(11)〜(1
5)の回収のために、余計な手数が掛かったりする不具合
を未然に防止することができる。

【００２３】実施例２．図３〜図５は、この発明の他の
実施例を示す図で、図３は斜視図、図４は図３の道具棚
を拡大し、かつ一部を分解して示す斜視図、図５は図４
の棚板のＶ−Ｖ線断面図である。図において、図１及び
図２と同符号は相当部分を示し、(16)は一側の案内レー
ル(2)に設けられて作業床(10)よりも上方位置で、案内
レール(2)の長手に直交して案内レール(2)の長手の両側
に突出して配置された道具棚で、次に述べるように構成
されている。

【００２４】すなわち、ロ字状をなす枠の一側が切欠さ
れて互いに対向した切欠端部に押え金具(17)が形成され
た枠体(25)、案内レール(2)の基部背面及び押え金具(1
7)に対向して配置された締結板(26)、押え金具(17)と締
結板(26)に挿通されたボルト(27)及びボルト(27)の挿通
端にねじ込まれたナット(28)からなる締結具(18)が設け
られる。

【００２５】また、枠体(25)の互いに対向した縁部に架
設状態に設けられ、長手端部に下方へ屈折した屈折部(2
9)が形成されてこの屈折部(29)により枠体(25)に係合し
て保持され、互いに隣接して配置された複数枚の棚板(3
0)、棚板(30)の平面に設けられて道具類(11)〜(15)が嵌
合されて保持される大保持穴(19)、角保持穴(31)及び細
いスチールワイヤー等が挿入状態に保持される小保持穴
(20)が設けられる。

【００２６】上記のように構成されたエレベーター昇降
路内作業用装置においても、作業床(10)よりも上方位置
に、案内レール(2)の長手に直交し両側に突出して道具
棚(16)が配置される。そして、道具棚(16)は押え金具(1
7)、締結板(26)及び締結具(18)を介して案内レール(2)
に締結されて仮設される。したがって、詳細な説明を省
略するが図３〜図５の実施例においても図１及び図２の
実施例と同様な作用が得られることは明白である。

【００２７】また、図３〜図５の実施例において、棚板
(30)を道具類(11)〜(15)の数に応じて適宜に容易に増減
することができる。これにより、機種の異なるエレベー
ターの昇降路(1)内作業に容易に対応することができ、
作業の能率を向上することができる。

【００２８】実施例３．図６も、この発明の他の実施例
を示す図で、前述の図５相当図であり、図６の他は図３
〜図５の実施例と同様に構成されている。図において、
図３〜図５と同符号は相当部分を示し、(30)は長手両端
部に下方が外側に広がった屈折部(29)がそれぞれ形成さ
れた棚板で、屈折部(29)により枠体(25)に係合して保持
され、複数枚を互いに隣接して配置したり、図６に示す
ように互いに積み重ね状態に配置したりすることができ
る。

【００２９】上記のように構成されたエレベーター昇降
路内作業用装置においても、作業床(10)よりも上方位置
に、案内レール(2)の長手に直交し両側に突出して道具
棚(16)が配置される。そして、道具棚(16)は押え金具(1
7)、締結板(26)及び締結具(18)を介して案内レール(2)
に締結されて仮設される。したがって、詳細な説明を省
略するが図６の実施例においても図１及び図２の実施例
と同様な作用が得られることは明白である。

【００３０】また、図６の実施例において、棚板(30)を
道具類(11)〜(15)の数に応じて適宜に容易に増設するこ
とができる。また、道具類(11)〜(15)数が少ない場合は
図６に示すように棚板(30)を相互に積層状態に配置し
て、道具類(11)〜(15)の保持スペースを適宜に設定する
ことができる。これにより、機種の異なるエレベーター
の昇降路(1)内作業に容易に対応することができ、作業
の能率を向上することができる。

【００３１】

【発明の効果】この発明の請求項１記載の発明は以上説
明したように、エレベーターの昇降路に立設された案内
レールの相互間に仮設された作業床と、案内レールに仮
設されて作業床よりも上方位置に配置された昇降路内作
業用の道具棚とを設けたものである。

【００３２】これによって、作業床よりも上方位置に配
置された道具棚に、昇降路内作業用の道具類が仮置きさ
れる。したがって、道具類が作業床上に仮置きされて昇
降路内作業の邪魔になることがなく、作業床面を昇降路
内作業に有効に使用することができ、作業の能率を向上
する効果がある。

【００３３】また、この発明の請求項２記載の発明は以
上説明したように、請求項１記載のエレベーター昇降路
内作業用装置における道具棚が案内レールの長手に交差
して配置される。そして、案内レールの基部の両側にそ
れぞれ配置されて上記両側のうちの少なくとも一方が道
具棚の長手に沿う方向に変位可能に装備され、一側が案
内レールの基部に他側が道具棚に対向して配置されて道
具棚を案内レールに装着する押え金具を設けたものであ
る。

【００３４】これによって、作業床よりも上方位置に配
置された道具棚に、昇降路内作業用の道具類が仮置きさ
れる。また、押え金具が道具棚の長手方向に移動され、
案内レール基部の幅方向寸法に対応した位置に配置され
て道具棚が案内レールに装着される。したがって、道具
類が作業床上に仮置きされて昇降路内作業の邪魔になる
ことがなく、作業床面を昇降路内作業に有効に使用する
ことができ、作業の能率を向上する効果がある。

【００３５】また、一種類の道具棚によって案内レール
基部の幅寸法の異なる機種のエレベーターの昇降路内作
業に対応することができ、機材の管理が容易にでき昇降
路内作業を能率化する効果がある。

【００３６】また、この発明の請求項３記載の発明は以
上説明したように、請求項１記載のエレベーター昇降路
内作業用装置における道具棚が、ロ字状の枠体と、この
枠体の互いに対向した縁部に架設状態に配置されて枠体
に係合された棚板とによって構成される。

【００３７】これによって、作業床よりも上方位置に配
置されて、ロ字状の枠体と、この枠体の互いに対向した
縁部に架設状態に配置されて枠体に係合された棚板とに
よって構成された道具棚に、昇降路内作業用の道具類が
仮置きされる。したがって、道具類が作業床上に仮置き
されて昇降路内作業の邪魔になることがなく、作業床面
を昇降路内作業に有効に使用することができて、作業の
能率を向上する効果がある。

【００３８】また、棚板の数を道具類の数に応じて適宜
に容易に増減することができ、機種の異なるエレベータ
ーの昇降路内作業に容易に対応することができ、作業の
能率を向上する効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施例１を示す斜視図。

【図２】図１の道具棚の拡大斜視図。

【図３】この発明の実施例２を示す斜視図。

【図４】図３の道具棚を拡大し、かつ一部を分解して示
す斜視図。

【図５】図４の棚板のＶ−Ｖ線断面図。

【図６】この発明の実施例３を示す断面図で図５相当
図。

【図７】従来のエレベーター昇降路内作業用装置を示す
斜視図。

【符号の説明】

１ 昇降路 ２ 案内レール １０ 作業床 １６ 道具棚 １７ 押え金具 ２５ 枠体 ３０ 棚板

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 エレベーターの昇降路に立設された案内
   レールの相互間に仮設された作業床と、上記案内レール
   に仮設されて上記作業台よりも上方位置に配置された昇
   降路内作業用の道具棚とを備えたエレベーター昇降路内
   作業用装置。
2. 【請求項２】 道具棚が案内レールの長手に交差して配
   置され、上記案内レールの基部の両側にそれぞれ配置さ
   れて上記両側のうちの少なくとも一方が上記道具棚の長
   手に沿う方向に変位可能に装備され、一側が上記基部に
   他側が上記道具棚に対向して配置されて上記道具棚を上
   記案内レールに装着する押え金具を備えたことを特徴と
   する請求項１記載のエレベーター昇降路内作業用装置。
3. 【請求項３】 ロ字状の枠体と、この枠体の互いに対向
   した縁部に架設状態に配置されて上記枠体に係合された
   棚板によって構成された道具棚としたことを特徴とする
   請求項１記載のエレベーター昇降路内作業用装置。