JPH07282387A - 車両速度計測方法 - Google Patents
車両速度計測方法Info
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- JPH07282387A JPH07282387A JP9822994A JP9822994A JPH07282387A JP H07282387 A JPH07282387 A JP H07282387A JP 9822994 A JP9822994 A JP 9822994A JP 9822994 A JP9822994 A JP 9822994A JP H07282387 A JPH07282387 A JP H07282387A
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- speed
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 道路を含む領域の映像信号を得て(S0)、適切
に設定された複数の計測点での輝度レベルのデータ群を
順次得て(S1)、交通流の速度の高低に応じて(S3)、交通
流の速度が高速度である時に対応して計測対象区間に存
在する全車両について一定時間に移動する夫々の距離よ
り個々の車両の速度を求めて各車両の速度を累積平均し
て空間平均速度を求め(S40) 、一方、交通流の速度が低
速度である時に対応しては一定の2計測ライン間の距離
を車両が移動するに要する時間より個々の車両の速度を
求め各車両の速度を累積平均して空間平均速度を求め(S
70)るとの各過程からなる車両速度計測方法。 【効果】 車両交通流速度の高低に関わらず常に高精度
で空間平均速度がリアルタイムに得られる。
に設定された複数の計測点での輝度レベルのデータ群を
順次得て(S1)、交通流の速度の高低に応じて(S3)、交通
流の速度が高速度である時に対応して計測対象区間に存
在する全車両について一定時間に移動する夫々の距離よ
り個々の車両の速度を求めて各車両の速度を累積平均し
て空間平均速度を求め(S40) 、一方、交通流の速度が低
速度である時に対応しては一定の2計測ライン間の距離
を車両が移動するに要する時間より個々の車両の速度を
求め各車両の速度を累積平均して空間平均速度を求め(S
70)るとの各過程からなる車両速度計測方法。 【効果】 車両交通流速度の高低に関わらず常に高精度
で空間平均速度がリアルタイムに得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、画像処理装置を利用
して、道路交通管制に於いて有用な面的な広がりを持つ
交通実体に即した空間交通流を把握するために、原始情
報として空間平均速度を計測するための車両速度計測方
法に関する。
して、道路交通管制に於いて有用な面的な広がりを持つ
交通実体に即した空間交通流を把握するために、原始情
報として空間平均速度を計測するための車両速度計測方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車交通における交通量は、図18
(a)に示すように交通密度に対して1価関数にはなら
ず、特に交通渋滞時においては交通実体の精度を反映し
たものとはならない。なお、交通密度に対して速度及び
時間占有率は比例関係にある。面的な交通実体の原始パ
ラメータとしては空間平均速度(V:図18(b)参
照)と空間密度(Q)が考えられる。
(a)に示すように交通密度に対して1価関数にはなら
ず、特に交通渋滞時においては交通実体の精度を反映し
たものとはならない。なお、交通密度に対して速度及び
時間占有率は比例関係にある。面的な交通実体の原始パ
ラメータとしては空間平均速度(V:図18(b)参
照)と空間密度(Q)が考えられる。
【0003】空間平均速度(V)とは、ある区間に存在
する車両の平均速度であり、空間平均密度(Q)とは、
ある空間(計測区間L)に存在する車両占有面積の全計
測区間面積に対する比である。上述の、空間平均速度
(V)及び空間平均密度(Q)は、通過車両の速度等を
各車線毎に知ることより算定することが可能である。
する車両の平均速度であり、空間平均密度(Q)とは、
ある空間(計測区間L)に存在する車両占有面積の全計
測区間面積に対する比である。上述の、空間平均速度
(V)及び空間平均密度(Q)は、通過車両の速度等を
各車線毎に知ることより算定することが可能である。
【0004】ところで、我国の道路交通管制では、多
年、交通流計測の手段としてスポットセンサである超音
波式車両感知器が使用されてきた。しかしながら、超音
波式車両感知器より得られるのは一地点の交通量と時間
占有率情報であり、元来面的な広がりを持つ交通実体の
原始情報としては必ずしも最適ではない。
年、交通流計測の手段としてスポットセンサである超音
波式車両感知器が使用されてきた。しかしながら、超音
波式車両感知器より得られるのは一地点の交通量と時間
占有率情報であり、元来面的な広がりを持つ交通実体の
原始情報としては必ずしも最適ではない。
【0005】超音波車両感知器より得られるのは上述の
ように地点情報である為、これから得られる速度及び時
間占有率は個々の通過車両によって変動が激しく、通例
では5分〜15分平均化せねば交通流全体としての正確な
情報として用いることができず、リアルタイム処理とす
ることはできない。
ように地点情報である為、これから得られる速度及び時
間占有率は個々の通過車両によって変動が激しく、通例
では5分〜15分平均化せねば交通流全体としての正確な
情報として用いることができず、リアルタイム処理とす
ることはできない。
【0006】なお、地点センサには、この他にも超音波
ドップラ速度感知器またはマイクロ波ドップラ感知器に
よって、地点を通過する車両速度を計測するものもあ
る。しかし、これらも地点センサであるため全く同様
で、得られるデータは個々の通過車両によって変動が激
しく、やはり交通管制の制御に使用するためには5分〜
15分平均化せねばならない。上述の問題点は、要する
に、元来面的な分布を持つ交通実体を地点センサによっ
て計測しようとすることから生じている。
ドップラ速度感知器またはマイクロ波ドップラ感知器に
よって、地点を通過する車両速度を計測するものもあ
る。しかし、これらも地点センサであるため全く同様
で、得られるデータは個々の通過車両によって変動が激
しく、やはり交通管制の制御に使用するためには5分〜
15分平均化せねばならない。上述の問題点は、要する
に、元来面的な分布を持つ交通実体を地点センサによっ
て計測しようとすることから生じている。
【0007】結局、現状では、空間速度や空間密度を高
速に得ることができず、より迅速にリアルタイムに近い
情報を得て道路管制に活かしたい、或いは、交通流の実
体をより細かい精度で得て分析を行いたい等の諸々の要
望があるにもかかわらず具体化されるにいたっていな
い。
速に得ることができず、より迅速にリアルタイムに近い
情報を得て道路管制に活かしたい、或いは、交通流の実
体をより細かい精度で得て分析を行いたい等の諸々の要
望があるにもかかわらず具体化されるにいたっていな
い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述事情に
鑑みてなされたもので、その目的は画像センサを用いて
上記空間平均速度(及び空間密度)をリアルタイムに高
精度で直接的に計測することができる車両速度計測方法
を新規に提案することにある。更には、安価な可視光の
画像センサを用いた安価な構成の装置で実現可能な夜間
にも対応した車両速度計測方法を提案することも目的と
している。
鑑みてなされたもので、その目的は画像センサを用いて
上記空間平均速度(及び空間密度)をリアルタイムに高
精度で直接的に計測することができる車両速度計測方法
を新規に提案することにある。更には、安価な可視光の
画像センサを用いた安価な構成の装置で実現可能な夜間
にも対応した車両速度計測方法を提案することも目的と
している。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本願第一発明の車両速度計測方法では、撮像手段によ
り道路を含む領域を撮像して対応する映像信号を得て、
画像中で道路上に設定された複数の計測点(Pij)夫々
に対応する映像信号中の時間的位置夫々での輝度レベル
(Cij)からなる1フィールド単位の輝度データ群(D
t)を順次得て、交通流の速度の高低に応じて、(A)
交通流の速度が高速度である時には、計測対象区間に存
在する全車両について一定時間に移動する夫々の距離よ
り個々の車両の速度を求めて、各車両の速度を累積平均
して空間平均速度を求め、(B)交通流の速度が低速度
である時には、所定の2計測ライン間の既知の距離を車
両が移動するに要する時間より個々の車両の速度を求め
て、各車両の速度を累積平均して空間平均速度を求める
ようにする。
の本願第一発明の車両速度計測方法では、撮像手段によ
り道路を含む領域を撮像して対応する映像信号を得て、
画像中で道路上に設定された複数の計測点(Pij)夫々
に対応する映像信号中の時間的位置夫々での輝度レベル
(Cij)からなる1フィールド単位の輝度データ群(D
t)を順次得て、交通流の速度の高低に応じて、(A)
交通流の速度が高速度である時には、計測対象区間に存
在する全車両について一定時間に移動する夫々の距離よ
り個々の車両の速度を求めて、各車両の速度を累積平均
して空間平均速度を求め、(B)交通流の速度が低速度
である時には、所定の2計測ライン間の既知の距離を車
両が移動するに要する時間より個々の車両の速度を求め
て、各車両の速度を累積平均して空間平均速度を求める
ようにする。
【0010】また、本願第二発明の車両速度計測方法で
は、上述第一発明の方法において、(A)交通流の速度
が高速度である時には、各計測点(Pij)での路面に対
応する輝度レベル(Cr ij)からなる輝度データ群を所
定間隔で抽出して基準路面データ(Dr )として保持
し、輝度データ群(Dt )を前記輝度レベル(Cr ij)
に対応した基準路面データ(Dr )と比較し充分な差が
認められるデータを車両対応点として2値化した車両2
値化データ群(Dn )を得てこれを順次保持し、一定時
間差で得られた2つの前記車両2値化データ群(Dn )
の差分からなる4値化データ群(Fn )を求めて、前記
4値化データ群(Fn )に基づき、或いは4値化データ
群(Fn )の移動に基づき車両対応点の速度と方向を求
めて各車両対応点の車両移動ベクトル(Mj )を算定
し、各車両移動ベクトル(Mj )の大きさより、個々の
車両の速度を求めて、各車両の速度を累積平均して空間
平均速度を求めるようにする。
は、上述第一発明の方法において、(A)交通流の速度
が高速度である時には、各計測点(Pij)での路面に対
応する輝度レベル(Cr ij)からなる輝度データ群を所
定間隔で抽出して基準路面データ(Dr )として保持
し、輝度データ群(Dt )を前記輝度レベル(Cr ij)
に対応した基準路面データ(Dr )と比較し充分な差が
認められるデータを車両対応点として2値化した車両2
値化データ群(Dn )を得てこれを順次保持し、一定時
間差で得られた2つの前記車両2値化データ群(Dn )
の差分からなる4値化データ群(Fn )を求めて、前記
4値化データ群(Fn )に基づき、或いは4値化データ
群(Fn )の移動に基づき車両対応点の速度と方向を求
めて各車両対応点の車両移動ベクトル(Mj )を算定
し、各車両移動ベクトル(Mj )の大きさより、個々の
車両の速度を求めて、各車両の速度を累積平均して空間
平均速度を求めるようにする。
【0011】また、本願第三発明の車両速度計測方法で
は、可視光撮像手段により道路を含む領域を撮像して対
応する映像信号を得て、画像中で道路上に設定された複
数の計測点(Pij)夫々に対応する映像信号中の時間的
位置夫々での輝度レベル(Cij)からなる1フィールド
単位の輝度データ群(Dt )を順次得て、薄暮、夜間に
おいては、上記映像信号を基に、スモールライトに対応
する高輝度レベル検出に対応して、当該時点より所定継
続時間の高輝度レベル信号を加算する高輝度信号拡幅過
程を経た後、以降、交通流の速度の高低に応じて、
(A)交通流の速度が高速度である時には、計測対象区
間に存在する全車両について一定時間に移動する夫々の
距離より個々の車両の速度を求めて、各車両の速度を累
積平均して空間平均速度を求め、(B)交通流の速度が
低速度である時には、所定の2計測ライン間の距離を車
両が移動するに要する時間より個々の車両の速度を求め
て、各車両の速度を累積平均して空間平均速度を求める
ようにする。
は、可視光撮像手段により道路を含む領域を撮像して対
応する映像信号を得て、画像中で道路上に設定された複
数の計測点(Pij)夫々に対応する映像信号中の時間的
位置夫々での輝度レベル(Cij)からなる1フィールド
単位の輝度データ群(Dt )を順次得て、薄暮、夜間に
おいては、上記映像信号を基に、スモールライトに対応
する高輝度レベル検出に対応して、当該時点より所定継
続時間の高輝度レベル信号を加算する高輝度信号拡幅過
程を経た後、以降、交通流の速度の高低に応じて、
(A)交通流の速度が高速度である時には、計測対象区
間に存在する全車両について一定時間に移動する夫々の
距離より個々の車両の速度を求めて、各車両の速度を累
積平均して空間平均速度を求め、(B)交通流の速度が
低速度である時には、所定の2計測ライン間の距離を車
両が移動するに要する時間より個々の車両の速度を求め
て、各車両の速度を累積平均して空間平均速度を求める
ようにする。
【0012】更に、本願第四発明の車両速度計測方法で
は、上記第三発明の車両速度計測方法において、(B)
交通流の速度が低速度である時には、毎フレーム中で前
記所定の2計測ラインにおける、前記高輝度信号拡幅過
程中で映像信号に加算される前記高輝度レベル拡幅信号
の前記所定継続時間を短いものに切替えるようにする。
は、上記第三発明の車両速度計測方法において、(B)
交通流の速度が低速度である時には、毎フレーム中で前
記所定の2計測ラインにおける、前記高輝度信号拡幅過
程中で映像信号に加算される前記高輝度レベル拡幅信号
の前記所定継続時間を短いものに切替えるようにする。
【0013】
【作用】第一発明では、映像信号をデータ化した後、交
通流速度の高低に応じて、適切な異なる処理を使い分け
高精度で個々の車両の速度、ひいては空間平均速度を求
める。即ち、高速度であれば、各車両が一定時間に夫々
移動する距離を得て、これにより個々の車両の速度を求
める。一方、低速度であれば、所定の2計測ライン間の
既知の距離を各車両が移動する所要時間より個々の車両
の速度を求める。個々の車両速度を累積平均すること
で、空間平均速度を求める。これにより、車両速度に関
わらず常に高精度で空間平均速度が略リアルタイムに得
られる。
通流速度の高低に応じて、適切な異なる処理を使い分け
高精度で個々の車両の速度、ひいては空間平均速度を求
める。即ち、高速度であれば、各車両が一定時間に夫々
移動する距離を得て、これにより個々の車両の速度を求
める。一方、低速度であれば、所定の2計測ライン間の
既知の距離を各車両が移動する所要時間より個々の車両
の速度を求める。個々の車両速度を累積平均すること
で、空間平均速度を求める。これにより、車両速度に関
わらず常に高精度で空間平均速度が略リアルタイムに得
られる。
【0014】第二発明では、上述の高速度の場合の処理
として、一画面分のデータを基準路面データを基に先ず
2値化し、一定時間差での2値化データの差を求めるこ
とで4値化データを得る。4値化結果は、車両の移動情
報を含んでいるから一定時間に移動した距離を得て、こ
れをもとに個々の車両の速度、更に空間平均速度を的確
に求める。
として、一画面分のデータを基準路面データを基に先ず
2値化し、一定時間差での2値化データの差を求めるこ
とで4値化データを得る。4値化結果は、車両の移動情
報を含んでいるから一定時間に移動した距離を得て、こ
れをもとに個々の車両の速度、更に空間平均速度を的確
に求める。
【0015】第三発明では、撮像手段に可視光対応の安
価なものを用いて映像信号を得て動作し、特に、薄暮、
夜間に対応すべく、映像信号を基にスモールライトに対
応する高輝度レベル部を検出して、当該時点より所定継
続時間の高輝度レベル信号を該映像信号に加算(高輝度
信号拡幅過程)する。その後の処理は、前記第一発明方
法と全く同様で、映像信号をデータ化した後、交通流速
度の高低に応じて、適切な異なる処理を使い分け高精度
で個々の車両の速度、ひいては空間平均速度を求める。
価なものを用いて映像信号を得て動作し、特に、薄暮、
夜間に対応すべく、映像信号を基にスモールライトに対
応する高輝度レベル部を検出して、当該時点より所定継
続時間の高輝度レベル信号を該映像信号に加算(高輝度
信号拡幅過程)する。その後の処理は、前記第一発明方
法と全く同様で、映像信号をデータ化した後、交通流速
度の高低に応じて、適切な異なる処理を使い分け高精度
で個々の車両の速度、ひいては空間平均速度を求める。
【0016】第四発明では、上記第三発明の車両速度計
測方法において、特に、交通流の速度が低速度である時
に、毎フレーム中で前記所定の2計測ラインにおける、
前記高輝度信号拡幅過程中で映像信号に加算される前記
高輝度レベル拡幅信号の前記所定継続時間を短いものに
切替える。これにより、スモールライトとヘッドライト
を峻別することができ、正確なライトペアを検出して正
確な交通量を感知することが可能になる。
測方法において、特に、交通流の速度が低速度である時
に、毎フレーム中で前記所定の2計測ラインにおける、
前記高輝度信号拡幅過程中で映像信号に加算される前記
高輝度レベル拡幅信号の前記所定継続時間を短いものに
切替える。これにより、スモールライトとヘッドライト
を峻別することができ、正確なライトペアを検出して正
確な交通量を感知することが可能になる。
【0017】
【実施例】以下、実施例をあげ図面を用いて、各発明に
ついて説明する。従来より交通状況の把握のために画像
処理が応用され、道路を撮像手段にて撮像し得られた映
像信号を処理して当該道路を通過する車両を検知等する
方法及び装置が用途に併せ各種用いられている。本願各
発明方法の説明に先立ち、ここで各方法の実施に用いて
好適な画像式処理装置、また、その計測点の設定等につ
いて説明する。
ついて説明する。従来より交通状況の把握のために画像
処理が応用され、道路を撮像手段にて撮像し得られた映
像信号を処理して当該道路を通過する車両を検知等する
方法及び装置が用途に併せ各種用いられている。本願各
発明方法の説明に先立ち、ここで各方法の実施に用いて
好適な画像式処理装置、また、その計測点の設定等につ
いて説明する。
【0018】上述のような画像処理装置は例えば、本願
発明者等により特開平4−188005号(特願平2−
318992号)として提案されている。本願各発明方
法の実施には、このような従来にも用いられている画像
式車両検出装置と類似構成の装置(後に詳述する)を用
いることができる。
発明者等により特開平4−188005号(特願平2−
318992号)として提案されている。本願各発明方
法の実施には、このような従来にも用いられている画像
式車両検出装置と類似構成の装置(後に詳述する)を用
いることができる。
【0019】そして制御部の制御により、道路を撮像し
た映像信号より、先ず上に挙げた従来の発明等と類似の
画像処理を経て適切に設定された計測点群に対応した輝
度データ群を所定時間間隔で順次得る。但し、数本の計
測ライン上に計測点があれば足りる車両検知のみの場合
等と異なり、本願に於ける計測点群としては監視道路面
全体に対応した言わば多数の面状の計測点群を設定す
る。図1(a)は、この様子を簡略化して示したもので
ある。
た映像信号より、先ず上に挙げた従来の発明等と類似の
画像処理を経て適切に設定された計測点群に対応した輝
度データ群を所定時間間隔で順次得る。但し、数本の計
測ライン上に計測点があれば足りる車両検知のみの場合
等と異なり、本願に於ける計測点群としては監視道路面
全体に対応した言わば多数の面状の計測点群を設定す
る。図1(a)は、この様子を簡略化して示したもので
ある。
【0020】図1(a)では、4車線の道路を計測区間
L(約100m)にわたって3m間隔で計測ライン
(P.1、S.1、…、P.i、S.i)が設けられて
いる。各車線には、適宜間隔の計測点が設定されてい
る。なお、後述するように低車両速度の場合に対応した
(計測断面交通流計測)に用いられる所定の計測ライン
には計測点が、より細かに(例えば、1車線あたり30
ポイント)設定されている。こうした面状の計測点群に
対応して得られた輝度データ群を基に、後述するように
車両速度の高低に応じた所定処理により各車両の速度が
計測され、更に空間平均速度が計測(算定)される。
L(約100m)にわたって3m間隔で計測ライン
(P.1、S.1、…、P.i、S.i)が設けられて
いる。各車線には、適宜間隔の計測点が設定されてい
る。なお、後述するように低車両速度の場合に対応した
(計測断面交通流計測)に用いられる所定の計測ライン
には計測点が、より細かに(例えば、1車線あたり30
ポイント)設定されている。こうした面状の計測点群に
対応して得られた輝度データ群を基に、後述するように
車両速度の高低に応じた所定処理により各車両の速度が
計測され、更に空間平均速度が計測(算定)される。
【0021】本願発明を実施するための装置について具
体的に一例を挙げ、簡単に説明する。図5は、この種の
画像処理装置の一例をブロック図で示しており、概略、
画像撮像手段10、輝度データ変換部20、演算処理部
30及び制御部40から構成されている。
体的に一例を挙げ、簡単に説明する。図5は、この種の
画像処理装置の一例をブロック図で示しており、概略、
画像撮像手段10、輝度データ変換部20、演算処理部
30及び制御部40から構成されている。
【0022】撮像手段10は、例えばCCDカメラであ
り、実施例では可視光対応のもので良い。撮像手段10
は、道路の上方に設けられ例えば図1(b)に画像例を
示すように道路の計測区間Lを含む検知領域の画像を撮
像して対応するNTSC方式の映像信号を輝度データ変
換部20へ送出する。この映像信号は、輝度データ変換
部20により、先に図1(a)に示したように画像中で
横方向に想定された複数の直線(検知ライン)上に設定
された複数の計測点Pij(P11、P12、…、P21、 P2
2、…)の各位置に、夫々時間的に対応する位置での輝
度レベルが夫々取り込まれ、これらを一組としたある時
点での輝度データ群がフィールド毎に順次求められる。
り、実施例では可視光対応のもので良い。撮像手段10
は、道路の上方に設けられ例えば図1(b)に画像例を
示すように道路の計測区間Lを含む検知領域の画像を撮
像して対応するNTSC方式の映像信号を輝度データ変
換部20へ送出する。この映像信号は、輝度データ変換
部20により、先に図1(a)に示したように画像中で
横方向に想定された複数の直線(検知ライン)上に設定
された複数の計測点Pij(P11、P12、…、P21、 P2
2、…)の各位置に、夫々時間的に対応する位置での輝
度レベルが夫々取り込まれ、これらを一組としたある時
点での輝度データ群がフィールド毎に順次求められる。
【0023】即ち、前記輝度データ変換部20は映像信
号より水平同期信号及び垂直同期信号を得る同期信号抽
出回路21、この同期信号に基づいて走査線上の現在の
走査位置を数値化して対応する水平座標及び垂直座標を
得るための水平・垂直アドレスカウンタ22、この出力
と水平・垂直アドレスバッファ24を介してマイクロプ
ロセツサ41(後述)が順次指定する座標とを比較し一
致した瞬間に一致パルス(取込み信号)を発生する(デ
ジタル)コンパレータ23、取込み信号に応じて前記映
像信号の対応する瞬間の輝度を数値化し輝度データを得
て出力するビデオA/D変換回路26、このビデオA/
D変換回路26に続くスモールライト検出回路27から
なっている。スモールライト検出回路27の出力は演算
処理部30の高速バッファメモリ32に書き込まれる。
なお、入力部には伝送されてくる映像信号を適切なレベ
ルに増幅するビデオアンプ25が設けられている。
号より水平同期信号及び垂直同期信号を得る同期信号抽
出回路21、この同期信号に基づいて走査線上の現在の
走査位置を数値化して対応する水平座標及び垂直座標を
得るための水平・垂直アドレスカウンタ22、この出力
と水平・垂直アドレスバッファ24を介してマイクロプ
ロセツサ41(後述)が順次指定する座標とを比較し一
致した瞬間に一致パルス(取込み信号)を発生する(デ
ジタル)コンパレータ23、取込み信号に応じて前記映
像信号の対応する瞬間の輝度を数値化し輝度データを得
て出力するビデオA/D変換回路26、このビデオA/
D変換回路26に続くスモールライト検出回路27から
なっている。スモールライト検出回路27の出力は演算
処理部30の高速バッファメモリ32に書き込まれる。
なお、入力部には伝送されてくる映像信号を適切なレベ
ルに増幅するビデオアンプ25が設けられている。
【0024】演算処理部30は、前記ビデオA/D変換
回路26、スモールライト検出回路27からの輝度デー
タを順次受けとり複数の輝度データ間で平均化をしたり
相関を演算したりするための回路で、高速演算を要求さ
れるためデジタルシグナルプロセッサ(DSP)31を
用いておりDSPバスを介して高速バッファメモリ32
と外部RAM33が接続されている。34は、デジタル
シグナルプロセッサ(DSP)31への前出の一致パル
スの印加をマイクロプロセッサ41から制御するための
ANDゲートである。
回路26、スモールライト検出回路27からの輝度デー
タを順次受けとり複数の輝度データ間で平均化をしたり
相関を演算したりするための回路で、高速演算を要求さ
れるためデジタルシグナルプロセッサ(DSP)31を
用いておりDSPバスを介して高速バッファメモリ32
と外部RAM33が接続されている。34は、デジタル
シグナルプロセッサ(DSP)31への前出の一致パル
スの印加をマイクロプロセッサ41から制御するための
ANDゲートである。
【0025】制御部40は上述各部を制御するととも
に、前記演算処理部30からのデータをCPUバスを介
して受取りこれに更に演算処理を施し、車両の速度を算
定したりして所定の後続装置に出力する部分である。こ
の制御部40は、マイクロプロセツサ(ホストCPU)
41を含み構成されていて、このマイクロプロセッサ4
1には制御プログラムを記憶したROM47、データ記
憶用のRAM46、カレンダ時計(計時回路)48がC
PUバスを介して接続されている。また、前記撮像手段
10の光量制御を行うためのEE制御信号を発生するた
めのD/A変換回路49もCPUバスによりマイクロプ
ロセッサ41に接続されている。
に、前記演算処理部30からのデータをCPUバスを介
して受取りこれに更に演算処理を施し、車両の速度を算
定したりして所定の後続装置に出力する部分である。こ
の制御部40は、マイクロプロセツサ(ホストCPU)
41を含み構成されていて、このマイクロプロセッサ4
1には制御プログラムを記憶したROM47、データ記
憶用のRAM46、カレンダ時計(計時回路)48がC
PUバスを介して接続されている。また、前記撮像手段
10の光量制御を行うためのEE制御信号を発生するた
めのD/A変換回路49もCPUバスによりマイクロプ
ロセッサ41に接続されている。
【0026】また、マイクロプロセッサ41には、入出
力用のI/O回路、即ち、スイッチ入力部42、表示部
43、TCUIユニット60との間に接続されたTCU
Iインターフェイス44、また画像パラメータ設定ツー
ル50との接続用のRS232Cインターフェイス45
等も接続されている。また、マイクロプロセツサ41
は、前記デジタルシグナルプロセッサ31とは、各種制
御線等が接続されている他、CPUバスを介しても接続
されていてデータやアドレスさらに応答信号等を送受す
るようになっている。
力用のI/O回路、即ち、スイッチ入力部42、表示部
43、TCUIユニット60との間に接続されたTCU
Iインターフェイス44、また画像パラメータ設定ツー
ル50との接続用のRS232Cインターフェイス45
等も接続されている。また、マイクロプロセツサ41
は、前記デジタルシグナルプロセッサ31とは、各種制
御線等が接続されている他、CPUバスを介しても接続
されていてデータやアドレスさらに応答信号等を送受す
るようになっている。
【0027】なお、図示装置は、カーソル合成回路51
を持っていて、前記画像パラメータ設定ツール50(携
帯パソコン等)を用いて、装置稼働前の計測点の設定を
行う際には、指定された水平・垂直アドレスに対応した
カーソルが撮像画像とともにモニタTV70上に表示さ
れ画像中での計測点の位置を知るのが容易になってい
る。上記モニタTV70と画像パラメータ設定ツール5
0は、実際に設置された現場にこの画像装置が適合する
ように、前記各計測点を設定するときに必要となる補助
機材である。なお、既掲出願の明細書にも詳述されてい
るので詳しい説明は省略する。
を持っていて、前記画像パラメータ設定ツール50(携
帯パソコン等)を用いて、装置稼働前の計測点の設定を
行う際には、指定された水平・垂直アドレスに対応した
カーソルが撮像画像とともにモニタTV70上に表示さ
れ画像中での計測点の位置を知るのが容易になってい
る。上記モニタTV70と画像パラメータ設定ツール5
0は、実際に設置された現場にこの画像装置が適合する
ように、前記各計測点を設定するときに必要となる補助
機材である。なお、既掲出願の明細書にも詳述されてい
るので詳しい説明は省略する。
【0028】続いて、本願各発明の車両速度計測方法の
一実施例における具体的な処理過程について説明する。
なお、図2は本願発明の一実施例を示すフローチャー
ト、図3及び図4はその細部の一例を説明するフローチ
ャートである。実施例の車両速度計測方法では、例えば
上述した如き画像処理装置を用いて、道路を撮像して映
像信号を得る(S0)。
一実施例における具体的な処理過程について説明する。
なお、図2は本願発明の一実施例を示すフローチャー
ト、図3及び図4はその細部の一例を説明するフローチ
ャートである。実施例の車両速度計測方法では、例えば
上述した如き画像処理装置を用いて、道路を撮像して映
像信号を得る(S0)。
【0029】そして、一般の画像処理と略同様に、制御
部40により制御された上述各部分により、画像中に設
定された一連の計測点Pij(P11、P12、…、P21、 P
22、…)に時間的に対応する映像信号中の輝度レベル
(Cij)を夫々求めて一組とした輝度データ群(Dt )
をフィールド毎に順次求める(S1)。
部40により制御された上述各部分により、画像中に設
定された一連の計測点Pij(P11、P12、…、P21、 P
22、…)に時間的に対応する映像信号中の輝度レベル
(Cij)を夫々求めて一組とした輝度データ群(Dt )
をフィールド毎に順次求める(S1)。
【0030】即ち、撮像手段10(CCDカメラ)にて
図1に示すごとく所定の交差点等の検知領域の画像が撮
像され、対応するNTSC方式の映像信号が輝度データ
変換部20へ送出される。この検知領域に対応して事前
に図1に示すように複数個の計測ポイント(P11、P1
2、…、P21、 P22、…)が設定( 想定) されている。
図1に示すごとく所定の交差点等の検知領域の画像が撮
像され、対応するNTSC方式の映像信号が輝度データ
変換部20へ送出される。この検知領域に対応して事前
に図1に示すように複数個の計測ポイント(P11、P1
2、…、P21、 P22、…)が設定( 想定) されている。
【0031】輝度データ変換部20では同期信号抽出回
路21に依り映像信号より水平同期信号及び垂直同期信
号を得る。これらの同期信号に基づいて水平・垂直アド
レスカウンタ22が動作し、走査線上の現在の走査位置
を次々と示していく。これらの出力とマイクロプロセツ
サ41が指定する各座標とが(デジタル)コンパレータ
23で比較され一致した瞬間に一致パルス(取込み信
号)が得られる。この取込み信号に応じてビデオA/D
変換回路26が前記映像信号の対応する瞬間の輝度を数
値化し輝度データとして(必要に応じて拡幅処理をした
後)高速バッファメモリ32に書き込む。
路21に依り映像信号より水平同期信号及び垂直同期信
号を得る。これらの同期信号に基づいて水平・垂直アド
レスカウンタ22が動作し、走査線上の現在の走査位置
を次々と示していく。これらの出力とマイクロプロセツ
サ41が指定する各座標とが(デジタル)コンパレータ
23で比較され一致した瞬間に一致パルス(取込み信
号)が得られる。この取込み信号に応じてビデオA/D
変換回路26が前記映像信号の対応する瞬間の輝度を数
値化し輝度データとして(必要に応じて拡幅処理をした
後)高速バッファメモリ32に書き込む。
【0032】この様にして前記映像信号を用いて画像の
略全域に設定された複数の計測点Pij(P11、P12、
…、P21、 P22、…)の各々の位置に対応して輝度信号
中の時間的な位置での輝度レベルCijが得られる。な
お、これらのデータを基に車両が存在しない時(路面の
みに対応する)の各計測点の輝度データから成る輝度デ
ータ群(基準路面レベルデータ、Dr )を、既知の適宜
な方法により抽出し、適宜に更新して記憶しておく(S
1)。
略全域に設定された複数の計測点Pij(P11、P12、
…、P21、 P22、…)の各々の位置に対応して輝度信号
中の時間的な位置での輝度レベルCijが得られる。な
お、これらのデータを基に車両が存在しない時(路面の
みに対応する)の各計測点の輝度データから成る輝度デ
ータ群(基準路面レベルデータ、Dr )を、既知の適宜
な方法により抽出し、適宜に更新して記憶しておく(S
1)。
【0033】なお、もし薄暮時や夜間であれば、高輝度
レベルのデータ検出に対応して、拡幅処理を行う(S
2)。即ち、ある計測点でのみ高輝度レベルのデータが
得られた場合には、続く所定数の計測点のデータを同じ
高輝度レベルのデータとする。これにより、スモールラ
イトに対応してより大きい高輝度部があったようにデー
タが補正される。これに替えて、映像信号中の対応箇所
に所定幅のパルスを重畳することで、同様に拡幅処理と
することもできる。
レベルのデータ検出に対応して、拡幅処理を行う(S
2)。即ち、ある計測点でのみ高輝度レベルのデータが
得られた場合には、続く所定数の計測点のデータを同じ
高輝度レベルのデータとする。これにより、スモールラ
イトに対応してより大きい高輝度部があったようにデー
タが補正される。これに替えて、映像信号中の対応箇所
に所定幅のパルスを重畳することで、同様に拡幅処理と
することもできる。
【0034】これらの輝度レベルから1画面(1フレー
ム)が2値化された車両2値化データ群Dn が得られ
る。このためにシグナルプロセッサ31を備えた演算処
理部30が、前記ビデオA/D変換回路26からの輝度
データを受けて所定の演算を行った後、適宜時間間隔で
抽出した路面の輝度レベルからなる前述基準路面データ
Dr と比較して、計測ポイント毎の輝度データを2値化
する。
ム)が2値化された車両2値化データ群Dn が得られ
る。このためにシグナルプロセッサ31を備えた演算処
理部30が、前記ビデオA/D変換回路26からの輝度
データを受けて所定の演算を行った後、適宜時間間隔で
抽出した路面の輝度レベルからなる前述基準路面データ
Dr と比較して、計測ポイント毎の輝度データを2値化
する。
【0035】すなわち、適宜間隔で常に更新されている
車両が存在しない時(路面のみに対応する)の各計測点
での輝度データから成る輝度データ群(基準路面デー
タ:Dr )との比較に依り充分な差が認められるデータ
を車両対応点と成しある時刻での各計測点での車体の有
無が検出される。このようにして、1フィールドに対応
した一組の2値化データ群Dn が決定される。
車両が存在しない時(路面のみに対応する)の各計測点
での輝度データから成る輝度データ群(基準路面デー
タ:Dr )との比較に依り充分な差が認められるデータ
を車両対応点と成しある時刻での各計測点での車体の有
無が検出される。このようにして、1フィールドに対応
した一組の2値化データ群Dn が決定される。
【0036】制御部40には毎フレームの前記車両2値
化データ(Dn )が伝送され、RAM46には各アドレ
スに対応する車両2値化データが順次記憶される。な
お、以上の各過程は、従来の画像式車両検出方法と類似
の技術であり、例えば先に挙げた特開平4−18800
5号にも詳述されている。
化データ(Dn )が伝送され、RAM46には各アドレ
スに対応する車両2値化データが順次記憶される。な
お、以上の各過程は、従来の画像式車両検出方法と類似
の技術であり、例えば先に挙げた特開平4−18800
5号にも詳述されている。
【0037】マイクロプロセツサ41を備えた制御部4
0は、上述各部を制御するとともに前記演算処理部30
からのデータを受取りデジタルシグナルプロセッサ31
と協調して車両速度及び空間平均速度を算出する。即
ち、本願発明ではこうして得られた車両2値化データD
n に基づいて、更に以下に詳述する所定処理を行い、本
願の目的とする空間平均速度を計測する。続いて、この
ための理論的裏付け及び具体的な処理過程について説明
する。
0は、上述各部を制御するとともに前記演算処理部30
からのデータを受取りデジタルシグナルプロセッサ31
と協調して車両速度及び空間平均速度を算出する。即
ち、本願発明ではこうして得られた車両2値化データD
n に基づいて、更に以下に詳述する所定処理を行い、本
願の目的とする空間平均速度を計測する。続いて、この
ための理論的裏付け及び具体的な処理過程について説明
する。
【0038】本願各発明では、個々の車両速度を求める
のに、車両交通流の速度に応じて2つの車両速度算出処
理過程を使い分ける。以下では、2つの処理過程を、夫
々「定時間方式」及び「定距離方式」と記述する。「定
時間方式」は、交通流の速度が高速度である場合(交通
量が少ない時)に適用される処理で、計測対象区間に存
在する全車両について一定時間に移動する夫々の距離よ
り個々の車両の速度を求めるものである。
のに、車両交通流の速度に応じて2つの車両速度算出処
理過程を使い分ける。以下では、2つの処理過程を、夫
々「定時間方式」及び「定距離方式」と記述する。「定
時間方式」は、交通流の速度が高速度である場合(交通
量が少ない時)に適用される処理で、計測対象区間に存
在する全車両について一定時間に移動する夫々の距離よ
り個々の車両の速度を求めるものである。
【0039】一方、「定距離方式」は、交通流の速度が
低速度である場合(渋滞時等)に適用される処理で、一
定の2計測ライン間の距離を車両が移動するに要する時
間より個々の車両の速度を求めるものである。何れかの
方式により個々の車両の速度が得られた後は、各車両の
速度を累積平均することで、所望の空間平均速度が求め
られる。
低速度である場合(渋滞時等)に適用される処理で、一
定の2計測ライン間の距離を車両が移動するに要する時
間より個々の車両の速度を求めるものである。何れかの
方式により個々の車両の速度が得られた後は、各車両の
速度を累積平均することで、所望の空間平均速度が求め
られる。
【0040】以下、実施例で用いている「定時間方
式」、及び「定距離方式」の計測原理について暫く説明
する。先ず、車両速度が高速度時(一般に、交通量の少
い)に対応しては、「定時間方式」にて各車両の速度を
求める。実施例では計測対象区間に存在する全車両につ
いて画像4値化(0:車両なし,1:車進入,2:車退
出,3:車停止)し、移動ベクトル検出、車両追跡、速
度計測を行い、最終的に空間平均速度を求める。
式」、及び「定距離方式」の計測原理について暫く説明
する。先ず、車両速度が高速度時(一般に、交通量の少
い)に対応しては、「定時間方式」にて各車両の速度を
求める。実施例では計測対象区間に存在する全車両につ
いて画像4値化(0:車両なし,1:車進入,2:車退
出,3:車停止)し、移動ベクトル検出、車両追跡、速
度計測を行い、最終的に空間平均速度を求める。
【0041】このために、3フレーム間隔で計測ポイン
ト毎に画像2値化する。(0:車両なし1:車両あり) 車両2値化の方法は既知の技術と同じである。続いて今
回の2値化画像と3フレーム前の2値化画像より画像4
値化を行う。即ち、0−0…0:車なし、0−1…1:
車進入、1−0…2:車退出、1−1…3:車停止の4
つの場合に4値化する。ここで2→1になった計測ポイ
ントを移動ベクトルとして登録し、計測空間Lに進入し
た個々の車両毎に3フレーム間隔で33回(約3秒)車
両追跡して、個々の車両の移動距離Liを求めて、次式
に従い、計測空間Lに分布する全車両について累積し空
間平均速度Vを求める。
ト毎に画像2値化する。(0:車両なし1:車両あり) 車両2値化の方法は既知の技術と同じである。続いて今
回の2値化画像と3フレーム前の2値化画像より画像4
値化を行う。即ち、0−0…0:車なし、0−1…1:
車進入、1−0…2:車退出、1−1…3:車停止の4
つの場合に4値化する。ここで2→1になった計測ポイ
ントを移動ベクトルとして登録し、計測空間Lに進入し
た個々の車両毎に3フレーム間隔で33回(約3秒)車
両追跡して、個々の車両の移動距離Liを求めて、次式
に従い、計測空間Lに分布する全車両について累積し空
間平均速度Vを求める。
【0042】
【数1】
【0043】実施例の「定時間方式」では、計測空間L
における全車両を約3秒間車両追跡するので、図1の1
車線3〜5ポイント3m間隔の計測ポイント配列の場合
での処理に必要なメモリ容量、処理時間を検討してみ
る。速度V=120km/hの時は3m/3フレームであ
るので「定時間方式」を用いる場合には計測空間の個々
の車両夫々について3フレーム毎に33回即ち約100
フレーム間車両追跡すると充分な結果が得られる。従っ
て車両感知メモリとしては図1の計測ポイント全てにつ
いて“1”,“0”の2値化データ(1ビット)を用い
るようにした場合、1画面分の記録に対して(3ポイン
ト×4車線×33本=400ビット=50byte)の
メモリを必要とする。それを33回行うから(50×3
3=1500byte)の車両感知メモリが必要とな
る。
における全車両を約3秒間車両追跡するので、図1の1
車線3〜5ポイント3m間隔の計測ポイント配列の場合
での処理に必要なメモリ容量、処理時間を検討してみ
る。速度V=120km/hの時は3m/3フレームであ
るので「定時間方式」を用いる場合には計測空間の個々
の車両夫々について3フレーム毎に33回即ち約100
フレーム間車両追跡すると充分な結果が得られる。従っ
て車両感知メモリとしては図1の計測ポイント全てにつ
いて“1”,“0”の2値化データ(1ビット)を用い
るようにした場合、1画面分の記録に対して(3ポイン
ト×4車線×33本=400ビット=50byte)の
メモリを必要とする。それを33回行うから(50×3
3=1500byte)の車両感知メモリが必要とな
る。
【0044】それ以外に画像4値化メモリも1計測ポイ
ント2ビット(00:車なし01:車両進入10:車両
退出11:車両停止)必要で400計測ポイント分33
回必要なので、(2×400ビット=800ビット=1
00byte 100byte×33=3.3kbyt
e)必要となる。計測ポイント毎の感知2値化は、例え
ば特願昭63-322940 と同じ方法等で行う。この処理時間
は400ポイントで約5msecであるので「定時間方式」
では3ポイント×4車線×33本 400ポイントであ
り3フレーム以内では十分可能である。以上のように実
施例の「定時間方式」の空間計測にては、図5のハード
ウェア構成で、処理時間、処理に必要なメモリ容量と処
理能力とも十分可能であることが判る。
ント2ビット(00:車なし01:車両進入10:車両
退出11:車両停止)必要で400計測ポイント分33
回必要なので、(2×400ビット=800ビット=1
00byte 100byte×33=3.3kbyt
e)必要となる。計測ポイント毎の感知2値化は、例え
ば特願昭63-322940 と同じ方法等で行う。この処理時間
は400ポイントで約5msecであるので「定時間方式」
では3ポイント×4車線×33本 400ポイントであ
り3フレーム以内では十分可能である。以上のように実
施例の「定時間方式」の空間計測にては、図5のハード
ウェア構成で、処理時間、処理に必要なメモリ容量と処
理能力とも十分可能であることが判る。
【0045】一方、車両速度が低速度時(一般に、交通
量が多い。渋滞時等)に対応しては、「定距離方式」に
て各車両の速度を求める。実施例にては図1の所定の2
計測ライン間を車両が移動するに要する時間を求める。
このような計測ラインのペア(Siライン→Piライ
ン)を計測空間Lに複数ペア(例えば3ペア)設けて個
々の車両速度Viを求める。図10は「定距離方式」方
式の速度計測の原理を説明する図で、個々の車両に対応
する△Ti信号の継続時間をもとに、次式より空間平均
速度Vを求める。
量が多い。渋滞時等)に対応しては、「定距離方式」に
て各車両の速度を求める。実施例にては図1の所定の2
計測ライン間を車両が移動するに要する時間を求める。
このような計測ラインのペア(Siライン→Piライ
ン)を計測空間Lに複数ペア(例えば3ペア)設けて個
々の車両速度Viを求める。図10は「定距離方式」方
式の速度計測の原理を説明する図で、個々の車両に対応
する△Ti信号の継続時間をもとに、次式より空間平均
速度Vを求める。
【0046】
【数2】
【0047】なお、図11の説明図からもわかるように
空間L内でも、カメラ設置地点より遠点に各計測ライン
Si→Piを設定することは画像重なり現象を起し得策
ではない。例えば、夜間にヘッドライトが見えず計測不
能となる。実施例では、V<30km/hの範囲を「定距
離方式」で計測するので車両感知計測ラインBの遠方〜
20mが妥当な値である。
空間L内でも、カメラ設置地点より遠点に各計測ライン
Si→Piを設定することは画像重なり現象を起し得策
ではない。例えば、夜間にヘッドライトが見えず計測不
能となる。実施例では、V<30km/hの範囲を「定距
離方式」で計測するので車両感知計測ラインBの遠方〜
20mが妥当な値である。
【0048】なお、例示した「定距離方式」のための計
測ライン上の車両検出は、昼間は、道路輝度パターンと
車両輝度パターンのパターン相関により行う。夜間に対
応するためには、赤外線カメラ等を用いることも考えら
れるが、例示装置では、比較的安価な可視光用の撮像手
段を用いて昼夜兼用とするため、夜間にはヘッドライト
ペアの検出を行い車両検出及び速度計測を行っている。
画像A/D出力に対してスモールライト検知レベルを設
定しこれを越えた場合は、一定時間幅拡幅する(図17
参照)。このようなスモールライト拡幅回路(一例を図
16に図示)をハードウェア的に付加することにより、
例えば、図1(a)のように、1車線3〜5ポイントの
数少ない計測ポイントを配列するだけで、最大4車線、
100mの領域に存在するヘッドライト又はスモールラ
イトの群を検出することが可能となる。
測ライン上の車両検出は、昼間は、道路輝度パターンと
車両輝度パターンのパターン相関により行う。夜間に対
応するためには、赤外線カメラ等を用いることも考えら
れるが、例示装置では、比較的安価な可視光用の撮像手
段を用いて昼夜兼用とするため、夜間にはヘッドライト
ペアの検出を行い車両検出及び速度計測を行っている。
画像A/D出力に対してスモールライト検知レベルを設
定しこれを越えた場合は、一定時間幅拡幅する(図17
参照)。このようなスモールライト拡幅回路(一例を図
16に図示)をハードウェア的に付加することにより、
例えば、図1(a)のように、1車線3〜5ポイントの
数少ない計測ポイントを配列するだけで、最大4車線、
100mの領域に存在するヘッドライト又はスモールラ
イトの群を検出することが可能となる。
【0049】なお、これに付帯して、例示装置では、
「定距離方式」においてはスモールライトの拡幅データ
を交通量計測ラインの手前で切替えるようにして検出精
度を上げるようになっている。可視光の画像処理のみ
で、交通流計測を行おうとする場合、薄暮にてスモール
ライトのみ点灯して走行する車両が多く、これを検出す
るか否かは検出精度を左右する。
「定距離方式」においてはスモールライトの拡幅データ
を交通量計測ラインの手前で切替えるようにして検出精
度を上げるようになっている。可視光の画像処理のみ
で、交通流計測を行おうとする場合、薄暮にてスモール
ライトのみ点灯して走行する車両が多く、これを検出す
るか否かは検出精度を左右する。
【0050】しかしながら図1の車両感知計測ラインで
は正確な交通量を感知計測するため、1車線30ポイン
トの計測ポイントを配列して正確なヘッドライトペアの
みを検出し、車両の他の照明灯と区別する必要があるこ
とから、車両感知計測ラインBでは、スモールライト拡
幅データを小さくして、スモールライトを検出し、ヘッ
ドライトは実際のデータに近い形で検出する必要があ
る。
は正確な交通量を感知計測するため、1車線30ポイン
トの計測ポイントを配列して正確なヘッドライトペアの
みを検出し、車両の他の照明灯と区別する必要があるこ
とから、車両感知計測ラインBでは、スモールライト拡
幅データを小さくして、スモールライトを検出し、ヘッ
ドライトは実際のデータに近い形で検出する必要があ
る。
【0051】即ち図1の空間領域Lでは、空間平均速
度、空間密度を検出すればよいので、少い計測ポイント
でスモールライト、ヘッドライト群の検出をしなければ
ならないので、拡幅データを大きく設定するが図1の車
両感知計測ラインBでは、1車線30ポイント計測ポイ
ントを配列し、スモールライトペア、ヘッドライトペア
のみを検出して正確に断面交通量を計測する必要があ
る。
度、空間密度を検出すればよいので、少い計測ポイント
でスモールライト、ヘッドライト群の検出をしなければ
ならないので、拡幅データを大きく設定するが図1の車
両感知計測ラインBでは、1車線30ポイント計測ポイ
ントを配列し、スモールライトペア、ヘッドライトペア
のみを検出して正確に断面交通量を計測する必要があ
る。
【0052】以上の理由で、例示装置では、前述したよ
うに固有のスモールライト検出回路により、スモールラ
イトに対応した拡幅データを生成して、薄暮時や夜間の
車両検出精度を上げている。図14にスモールライト対
応部を含む車両輝度パターンの例等を、図15にスモー
ルライト拡幅データの切り換えタイミングを示す。また
対応したスモールライト拡幅回路の例を図16に示す。
うに固有のスモールライト検出回路により、スモールラ
イトに対応した拡幅データを生成して、薄暮時や夜間の
車両検出精度を上げている。図14にスモールライト対
応部を含む車両輝度パターンの例等を、図15にスモー
ルライト拡幅データの切り換えタイミングを示す。また
対応したスモールライト拡幅回路の例を図16に示す。
【0053】例示装置では、図15に示すように毎フレ
ーム車両感知計測ラインBに相当する走査線No(N
c)の手前で、図16のCPUバス経由拡幅データを変
更する。図17は、スモールライト対応部を含む映像信
号と、これに対応する拡幅されたA/Dデータを示す図
である。これにより、少い計測ポイントで最大4車線、
100mの領域を計測することが可能となっている。
ーム車両感知計測ラインBに相当する走査線No(N
c)の手前で、図16のCPUバス経由拡幅データを変
更する。図17は、スモールライト対応部を含む映像信
号と、これに対応する拡幅されたA/Dデータを示す図
である。これにより、少い計測ポイントで最大4車線、
100mの領域を計測することが可能となっている。
【0054】なお、上述のヘッドライトペアの検出等に
ついては、特開平2-166598号(特願昭63-322940 )『画
像式車両検知方法』、特開平4-188005号(特願平 2-318
992 )『画像式車両感知器』、特開平5- 40818号(特願
平 3-043011 )『画像式車両感知方法』等に本出願人に
より詳細に開示されている。実施例の「定距離方式」は
図5に例示したハードウェアで実行しても、処理容量、
処理時間とも問題を生じない。
ついては、特開平2-166598号(特願昭63-322940 )『画
像式車両検知方法』、特開平4-188005号(特願平 2-318
992 )『画像式車両感知器』、特開平5- 40818号(特願
平 3-043011 )『画像式車両感知方法』等に本出願人に
より詳細に開示されている。実施例の「定距離方式」は
図5に例示したハードウェアで実行しても、処理容量、
処理時間とも問題を生じない。
【0055】以上、実施例における「定時間方式」及び
「定距離方式」について説明した。再び、実施例方法に
おける実際の過程を具体的に説明する。上述両方式を車
両速度に応じて選択的に実施するために、マイクロプロ
セッサ41は、最新の車両2値化データ(Dn )に基づ
き、車両速度算定の指標(フラグ)の値で指示される速
度算出処理過程、即ち「定時間方式」又は「定距離方
式」の何れかを用いて各車両の速度及び空間平均速度を
求める。そして、得られた結果に応じて前記指標(フラ
グ)の値を書き換えるか、同じ値を保持する。
「定距離方式」について説明した。再び、実施例方法に
おける実際の過程を具体的に説明する。上述両方式を車
両速度に応じて選択的に実施するために、マイクロプロ
セッサ41は、最新の車両2値化データ(Dn )に基づ
き、車両速度算定の指標(フラグ)の値で指示される速
度算出処理過程、即ち「定時間方式」又は「定距離方
式」の何れかを用いて各車両の速度及び空間平均速度を
求める。そして、得られた結果に応じて前記指標(フラ
グ)の値を書き換えるか、同じ値を保持する。
【0056】図2に示すように、マイクロプロセッサ4
1は、車両速度算定の指標(フラグ)が“高速度”であ
るか否かを調べ(S3)、“高速度”であれば「定時間
方式」で空間平均速度を算出する(過程S40:図3に
詳述)。もし、“高速度”でない場合には「定距離方
式」で空間平均速度を算出する(過程S70:図4に詳
述)。
1は、車両速度算定の指標(フラグ)が“高速度”であ
るか否かを調べ(S3)、“高速度”であれば「定時間
方式」で空間平均速度を算出する(過程S40:図3に
詳述)。もし、“高速度”でない場合には「定距離方
式」で空間平均速度を算出する(過程S70:図4に詳
述)。
【0057】過程(S3)の判定結果が高速時であれ
ば、図3のフローチャートに示すように、先ず、輝度デ
ータ群(Dt)を、基準路面データ(Dr)と比較し
て、車両対応点を抽出(2値化)し、一画面分を車両2
値化データ群(Dn)として保持する(S41:2値
化)。そして、以前に得られた車両2値化データ群(D
n−x)との対応点毎の差を求めることで、4値化デー
タ群(Fn)を求める(S42:4値化)。
ば、図3のフローチャートに示すように、先ず、輝度デ
ータ群(Dt)を、基準路面データ(Dr)と比較し
て、車両対応点を抽出(2値化)し、一画面分を車両2
値化データ群(Dn)として保持する(S41:2値
化)。そして、以前に得られた車両2値化データ群(D
n−x)との対応点毎の差を求めることで、4値化デー
タ群(Fn)を求める(S42:4値化)。
【0058】次いで、4値化データ群(Fn)に基づ
き、車両対応点の速度と方向(車両移動ベクトル:M
j)を求める(S43)。各車両移動ベクトルの大きさ
より、個々の車両速度を求める(S44)。そして、計
測区間の全車両の速度を累積平均することにより、空間
平均密度を算出する(S45)。
き、車両対応点の速度と方向(車両移動ベクトル:M
j)を求める(S43)。各車両移動ベクトルの大きさ
より、個々の車両速度を求める(S44)。そして、計
測区間の全車両の速度を累積平均することにより、空間
平均密度を算出する(S45)。
【0059】以上の過程では、一定フレーム前の車両2
値化データ群(Dn−x)を用いることで一定時間経過
時の車両の移動距離が反映されている。即ち、前述した
ように、計測対象区間に存在する全車両について一定時
間に移動する夫々の距離より個々の車両の速度を求める
(「定時間方式」)ことになる。
値化データ群(Dn−x)を用いることで一定時間経過
時の車両の移動距離が反映されている。即ち、前述した
ように、計測対象区間に存在する全車両について一定時
間に移動する夫々の距離より個々の車両の速度を求める
(「定時間方式」)ことになる。
【0060】以下、上述各過程を詳述する。図6から図
9は、この間の過程を説明する図であり、図6に示すよ
うにある車両MViを含む画像(映像信号)を2値化す
ることにより、図7に模式的に示す車両2値化データ群
(Dn)中に、当該車両の車体各部に対応して、データ
“1”の計測点が得られ、他の部分はデータ“0”が得
られる。図では“0”は“車両無し”を、また“1”は
“車両有り”を意味している。なお、注目部以外の計測
点については、煩雑さを避けるため図示を省略してあ
る。
9は、この間の過程を説明する図であり、図6に示すよ
うにある車両MViを含む画像(映像信号)を2値化す
ることにより、図7に模式的に示す車両2値化データ群
(Dn)中に、当該車両の車体各部に対応して、データ
“1”の計測点が得られ、他の部分はデータ“0”が得
られる。図では“0”は“車両無し”を、また“1”は
“車両有り”を意味している。なお、注目部以外の計測
点については、煩雑さを避けるため図示を省略してあ
る。
【0061】こうして得られた図7の車両2値化データ
群(Dn)と、以前に(例えば3フレーム前に)得られ
た図8に示す如き車両2値化データ群(Dn−3)との
差分を取ることにより4値化が行われる。即ち、先ず図
7の前回フレーム分の画像2値化データと図8の今回フ
レーム分の画像2値化データに基づき、(過去フレーム
分−今回フレーム)なる差分4値化データ群(Fn)が
求められRAM46に記憶される。
群(Dn)と、以前に(例えば3フレーム前に)得られ
た図8に示す如き車両2値化データ群(Dn−3)との
差分を取ることにより4値化が行われる。即ち、先ず図
7の前回フレーム分の画像2値化データと図8の今回フ
レーム分の画像2値化データに基づき、(過去フレーム
分−今回フレーム)なる差分4値化データ群(Fn)が
求められRAM46に記憶される。
【0062】例えば、上記両2値化データから、 (今回フレーム車両2値化データ)−(過去フレーム車
両2値化データ) なる処理により導かれた4値化データ群(Fn )を得
る。図9は、この結果の4値化データ群(Fn)を示し
ており、 “0”−“0”=“0”、 “0”−“1”=“−
1”、 “1”−“1”=“+2”、 “1”−“0”=“+
1” として4値化の結果を図示している。
両2値化データ) なる処理により導かれた4値化データ群(Fn )を得
る。図9は、この結果の4値化データ群(Fn)を示し
ており、 “0”−“0”=“0”、 “0”−“1”=“−
1”、 “1”−“1”=“+2”、 “1”−“0”=“+
1” として4値化の結果を図示している。
【0063】従って、図9では、“0”(“0”−
“0”)は前回も今回も車両の存在しない計測ポイント
を、“−1”(“0”−“1”)は前回フレームでは車
両が存在したが今回フレームにては退出した計測ポイン
トを、“+2”(“1”−“1”)は今回フレームも前
回フレームも共に車両が存在した計測ポイントを、ま
た、“+1”(“1”−“0”)は今回フレームにて新
たに車両が存在するようになった計測ポイントを夫々示
すことになる。
“0”)は前回も今回も車両の存在しない計測ポイント
を、“−1”(“0”−“1”)は前回フレームでは車
両が存在したが今回フレームにては退出した計測ポイン
トを、“+2”(“1”−“1”)は今回フレームも前
回フレームも共に車両が存在した計測ポイントを、ま
た、“+1”(“1”−“0”)は今回フレームにて新
たに車両が存在するようになった計測ポイントを夫々示
すことになる。
【0064】以上の車両4値化データを基に一群の車両
対応点(個々の車両に対応)の速度と方向、即ち車両移
動ベクトル(Mj )を求める。1個の車両の移動ベクト
ルは、以下の4つのパラメータで表すことができる。 1)車両移動ベクトルの起点…“+1”の存在する計測
ポイント群。 2)車両移動ベクトルの大きさ…車両速度V(km/
h)に対し、 1/2V1 (m)+車両長(“+1”,“+2”の領域
長)。 3)車両移動ベクトルの方向…“−1”から“+2”或
いは“+2”から“+1”への方向と同じ。 4)車両移動ベクトルの幅…“+1”の計測ポイント群
の幅W。
対応点(個々の車両に対応)の速度と方向、即ち車両移
動ベクトル(Mj )を求める。1個の車両の移動ベクト
ルは、以下の4つのパラメータで表すことができる。 1)車両移動ベクトルの起点…“+1”の存在する計測
ポイント群。 2)車両移動ベクトルの大きさ…車両速度V(km/
h)に対し、 1/2V1 (m)+車両長(“+1”,“+2”の領域
長)。 3)車両移動ベクトルの方向…“−1”から“+2”或
いは“+2”から“+1”への方向と同じ。 4)車両移動ベクトルの幅…“+1”の計測ポイント群
の幅W。
【0065】図9において、“+1”の移動幅を求め、
車両の速度Vi(=移動量/ΔT)を演算することがで
きる。同様に、図示しない他の車両についても、車両速
度Viを順次演算する。以上の過程から、検出した各車
両毎のベクトル、即ち移動方向と大きさ(速度)を基
に、リアルタイムに車両速度を求めることができる。
車両の速度Vi(=移動量/ΔT)を演算することがで
きる。同様に、図示しない他の車両についても、車両速
度Viを順次演算する。以上の過程から、検出した各車
両毎のベクトル、即ち移動方向と大きさ(速度)を基
に、リアルタイムに車両速度を求めることができる。
【0066】なお、一定時間を更に長い時間にとっても
良く、例えば上述したように3フレーム差の画像を処理
して移動ベクトルを求め各車両を追跡し(移動経過を記
憶し)、30データが得られる毎にこの間の各車両の移
動量から速度を求めるようにしても良い。
良く、例えば上述したように3フレーム差の画像を処理
して移動ベクトルを求め各車両を追跡し(移動経過を記
憶し)、30データが得られる毎にこの間の各車両の移
動量から速度を求めるようにしても良い。
【0067】続いて、制御部40では各車両速度を基
に、これらを累積平均して空間平均速度を得る(S4
5)。
に、これらを累積平均して空間平均速度を得る(S4
5)。
【0068】以上説明した過程S40(即ち、S41乃
至S45)により、空間平均速度を算出した後、この得
られた結果(例えば、空間平均速度)が、「定時間方
式」に適した範囲内であるかが判定される(図2:S
5)。なお、判定の目安の指針や具体的な値等について
は、後で詳述することとしここでは触れない。
至S45)により、空間平均速度を算出した後、この得
られた結果(例えば、空間平均速度)が、「定時間方
式」に適した範囲内であるかが判定される(図2:S
5)。なお、判定の目安の指針や具体的な値等について
は、後で詳述することとしここでは触れない。
【0069】そして、「定時間方式」に適した範囲の値
が得られたのであれば、(車両速度算定の)指標を“高
速度”にセット(実際には保持)する(S6)。反対
に、得られた値が「定時間方式」に適した範囲外であれ
ば、指標を“低速度”にセットする(S9)。
が得られたのであれば、(車両速度算定の)指標を“高
速度”にセット(実際には保持)する(S6)。反対
に、得られた値が「定時間方式」に適した範囲外であれ
ば、指標を“低速度”にセットする(S9)。
【0070】以上、前述の過程S3で、「定時間方式」
に分岐した場合を説明したが、過程S3で車両速度算定
の指標(フラグ)が“高速度”であるか否かを調べ、
“低速度”であれば、換言すると“高速度”でなけれ
ば、「定距離方式」で空間平均速度が算出される(過程
S70:図4にて詳述)。
に分岐した場合を説明したが、過程S3で車両速度算定
の指標(フラグ)が“高速度”であるか否かを調べ、
“低速度”であれば、換言すると“高速度”でなけれ
ば、「定距離方式」で空間平均速度が算出される(過程
S70:図4にて詳述)。
【0071】次に、この「定距離方式」の処理過程を説
明する。過程(S3)の判定結果が低速時であれば、図
4のフローチャートに示すように、先ず、所定の第1計
測ライン上の各計測点の輝度レベル(輝度データ群:D
t´)を、これと対応する基準路面データ(Dr´)と
比較して車両対応点を抽出(2値化)し、この時の時刻
を記憶する(S71)。
明する。過程(S3)の判定結果が低速時であれば、図
4のフローチャートに示すように、先ず、所定の第1計
測ライン上の各計測点の輝度レベル(輝度データ群:D
t´)を、これと対応する基準路面データ(Dr´)と
比較して車両対応点を抽出(2値化)し、この時の時刻
を記憶する(S71)。
【0072】また、所定の第2計測ライン上の各計測点
の輝度レベル(輝度データ群:Dt´´)を、これと対
応する基準路面データ(Dr´´)と比較して車両対応
点を抽出(2値化)する(S72)。
の輝度レベル(輝度データ群:Dt´´)を、これと対
応する基準路面データ(Dr´´)と比較して車両対応
点を抽出(2値化)する(S72)。
【0073】そして、第2計測ライン上に、先に第1計
測ライン上にて抽出された車両が再び抽出された場合、
時刻差すなわち両計測ライン間の移動に要した所要時間
と、両計測ライン間の距離(事前に判っている)とに基
づき、当該車両の速度を求め、この値を記憶する(S7
3)。
測ライン上にて抽出された車両が再び抽出された場合、
時刻差すなわち両計測ライン間の移動に要した所要時間
と、両計測ライン間の距離(事前に判っている)とに基
づき、当該車両の速度を求め、この値を記憶する(S7
3)。
【0074】以上の過程では、一定距離の2計測ライン
間の移動時間を用いており、前述したように、計測対象
区間に存在する全車両について一定距離を移動する夫々
の時間より個々の車両の速度を求めている(「定距離方
式」)。このようにして、各車両の速度を得て、これら
を累積平均することにより空間平均速度を得る(S7
4)。
間の移動時間を用いており、前述したように、計測対象
区間に存在する全車両について一定距離を移動する夫々
の時間より個々の車両の速度を求めている(「定距離方
式」)。このようにして、各車両の速度を得て、これら
を累積平均することにより空間平均速度を得る(S7
4)。
【0075】以上説明した過程S70(即ち、S71乃
至S74)により、空間平均速度を算出した後、この得
られた結果(例えば、空間平均速度)が、「定距離方
式」に適した範囲内であるかが判定される(図2:S
8)。判定の目安の指針や具体的な値は後述する。
至S74)により、空間平均速度を算出した後、この得
られた結果(例えば、空間平均速度)が、「定距離方
式」に適した範囲内であるかが判定される(図2:S
8)。判定の目安の指針や具体的な値は後述する。
【0076】そして、「定距離方式」に適した範囲の値
が得られたのであれば、(車両速度算定の)指標を“低
速度”にセット(実際には保持)する(S9)。反対
に、得られた値が「定時間方式」に適した範囲外であれ
ば、指標を“高速度”にセットする(S6)。
が得られたのであれば、(車両速度算定の)指標を“低
速度”にセット(実際には保持)する(S9)。反対
に、得られた値が「定時間方式」に適した範囲外であれ
ば、指標を“高速度”にセットする(S6)。
【0077】以上、本願発明方法に係る2つの車両速度
算定方法について説明したが、ここで、両方法を適切に
使い分ける際の指針や具体的な値、また計測精度等につ
いて考察する。本願発明では、前述したように計測空間
Lに対して、空間平均速度を複合方式で計測する。
算定方法について説明したが、ここで、両方法を適切に
使い分ける際の指針や具体的な値、また計測精度等につ
いて考察する。本願発明では、前述したように計測空間
Lに対して、空間平均速度を複合方式で計測する。
【0078】即ち、交通状況が交通量が少く、高速走行
の時は一定時間(△T1 フレーム)の間に移動する距離
(△L1 )より車両速度V1 =(△L1 /△T1 )を求
める。本明細書中では「定時間方式」と記載している。
また、交通渋滞に近くなったら一定距離(△L2 )の間
を移動するに要する時間(△T2 )を計測して車両速度
V2 =(△L2 /△T2 )を求める。本明細書中では
「定距離方式」と記載している。このように、本発明方
法では、交通状況によって車両速度を求める方式を切替
えることにより、常に空間平均速度を高精度に求め得
る。
の時は一定時間(△T1 フレーム)の間に移動する距離
(△L1 )より車両速度V1 =(△L1 /△T1 )を求
める。本明細書中では「定時間方式」と記載している。
また、交通渋滞に近くなったら一定距離(△L2 )の間
を移動するに要する時間(△T2 )を計測して車両速度
V2 =(△L2 /△T2 )を求める。本明細書中では
「定距離方式」と記載している。このように、本発明方
法では、交通状況によって車両速度を求める方式を切替
えることにより、常に空間平均速度を高精度に求め得
る。
【0079】空間平均速度を正確に求める為には、でき
るだけ広い領域に渡って存在する車両の個々の速度を求
めた方がよい。上述したように、高速度時(交通量の少
い時)は、広い100mの区間に存在する全車両につい
て画像4値化(0:車両なし,1:車進入,2:車退
出,3:車停止)を行い、移動ベクトルを求めて空間平
均速度を求めている。低速時(渋滞時等)には、一定距
離(計測ライン間)を車両が移動するに要する時間(T
V信号のフレーム)より空間平均速度を求めている。
るだけ広い領域に渡って存在する車両の個々の速度を求
めた方がよい。上述したように、高速度時(交通量の少
い時)は、広い100mの区間に存在する全車両につい
て画像4値化(0:車両なし,1:車進入,2:車退
出,3:車停止)を行い、移動ベクトルを求めて空間平
均速度を求めている。低速時(渋滞時等)には、一定距
離(計測ライン間)を車両が移動するに要する時間(T
V信号のフレーム)より空間平均速度を求めている。
【0080】図12に「定時間方式」における、一定距
離(L)をパラメータとした(V−T)特性カーブを示
す。図からも明らかなように、L=5mとすると、V>
60km/hであれば±10%以内と十分速度計測精度が
保証される。逆に、これより低い速度においては、精度
の維持が難しくなる。
離(L)をパラメータとした(V−T)特性カーブを示
す。図からも明らかなように、L=5mとすると、V>
60km/hであれば±10%以内と十分速度計測精度が
保証される。逆に、これより低い速度においては、精度
の維持が難しくなる。
【0081】また、図13に「定距離方式」における経
過フレーム数(T)をパラメータとした(V−L)特性
カーブを示す。計測ポイントを図1のように3m間隔で
配列した場合、±10%で速度計測を行うためには、3
0m相当の車両追跡をしなければならないことがわか
る。T=100フレーム(時間換算3.3 sec )車両追跡
するとした場合V>35(km/h)以上の車両に対して
は±10(%)以下の速度計測が可能である。
過フレーム数(T)をパラメータとした(V−L)特性
カーブを示す。計測ポイントを図1のように3m間隔で
配列した場合、±10%で速度計測を行うためには、3
0m相当の車両追跡をしなければならないことがわか
る。T=100フレーム(時間換算3.3 sec )車両追跡
するとした場合V>35(km/h)以上の車両に対して
は±10(%)以下の速度計測が可能である。
【0082】「定時間方式」と、「定距離方式」の切替
えは、結局交通状況が100mの広い領域でも5m〜1
0mの狭い領域でも余り違わず、速度による。本発明で
は、V<30(km/h)では「定距離方式」により広い
100mの領域に存在する車両の車両追跡を3秒、個々
の車両に対して行い速度を求める。そして、V<30
(km/h)では「定距離方式」により5〜10mの計測
ライン間を移動するに要する時間を計測し速度を求め
る。以上の複合方式を採用することにより交通状況にか
かわらず、高精度に空間平均速度を求め得る。
えは、結局交通状況が100mの広い領域でも5m〜1
0mの狭い領域でも余り違わず、速度による。本発明で
は、V<30(km/h)では「定距離方式」により広い
100mの領域に存在する車両の車両追跡を3秒、個々
の車両に対して行い速度を求める。そして、V<30
(km/h)では「定距離方式」により5〜10mの計測
ライン間を移動するに要する時間を計測し速度を求め
る。以上の複合方式を採用することにより交通状況にか
かわらず、高精度に空間平均速度を求め得る。
【0083】以上、実施例をあげて車両速度計測方法に
ついて説明した。ここで、本願各発明を極簡略に要約す
る。本願各発明方法では、共通して、要は、先ず、道路
を含む領域の映像信号を得て、適切に設定された複数の
計測点での輝度レベルのデータ群を順次得る。そして、
交通流の速度の高低に応じて、交通流の速度が高速度で
ある時に対応して計測対象区間に存在する全車両につい
て一定時間に移動する夫々の距離より個々の車両の速度
を求めて、一方、交通流の速度が低速度である時に対応
しては一定の2計測ライン間の距離を車両が移動するに
要する時間より個々の車両の速度を求める。いづれの場
合も各車両の速度を累積平均して空間平均速度を求める
(第一発明)。
ついて説明した。ここで、本願各発明を極簡略に要約す
る。本願各発明方法では、共通して、要は、先ず、道路
を含む領域の映像信号を得て、適切に設定された複数の
計測点での輝度レベルのデータ群を順次得る。そして、
交通流の速度の高低に応じて、交通流の速度が高速度で
ある時に対応して計測対象区間に存在する全車両につい
て一定時間に移動する夫々の距離より個々の車両の速度
を求めて、一方、交通流の速度が低速度である時に対応
しては一定の2計測ライン間の距離を車両が移動するに
要する時間より個々の車両の速度を求める。いづれの場
合も各車両の速度を累積平均して空間平均速度を求める
(第一発明)。
【0084】第二発明では、上述方法において、各計測
点での路面のみに対応した基準路面データを保持し、こ
のデータと最新の輝度データと比較し2値化を行い順次
保持し、特に、交通流の速度が高速度に、一定時間差で
得られた2値化データの差から4値化を行い、この4値
化データに基づき各車両対応点の速度と方向を求めて車
両移動ベクトルを算定し、このベクトルの大きさより、
個々の車両の速度を求めるようにする。
点での路面のみに対応した基準路面データを保持し、こ
のデータと最新の輝度データと比較し2値化を行い順次
保持し、特に、交通流の速度が高速度に、一定時間差で
得られた2値化データの差から4値化を行い、この4値
化データに基づき各車両対応点の速度と方向を求めて車
両移動ベクトルを算定し、このベクトルの大きさより、
個々の車両の速度を求めるようにする。
【0085】更に、第三発明では、可視光撮像手段を用
いるようにし、薄暮、夜間においては、映像信号を基に
スモールライト対応部を拡幅した後、上述したと同等の
処理を行い交通流の速度の高低に応じて適切に各車両の
速度及び空間平均速度を求める。
いるようにし、薄暮、夜間においては、映像信号を基に
スモールライト対応部を拡幅した後、上述したと同等の
処理を行い交通流の速度の高低に応じて適切に各車両の
速度及び空間平均速度を求める。
【0086】最後に第四発明では、上で述べた第3の発
明において、更に交通流の速度が低速度である時に、毎
フレーム中で前記所定の2計測ラインにおける、前記高
輝度信号拡幅過程中で映像信号に加算される前記高輝度
レベル拡幅信号の前記所定継続時間を短いものに切替え
る。
明において、更に交通流の速度が低速度である時に、毎
フレーム中で前記所定の2計測ラインにおける、前記高
輝度信号拡幅過程中で映像信号に加算される前記高輝度
レベル拡幅信号の前記所定継続時間を短いものに切替え
る。
【0087】
【発明の効果】以上説明したとおり本願第一発明の車両
速度計測方法では、略記すると、先ず、道路を含む領域
の映像信号を得て、適切に設定された複数の計測点での
輝度レベルのデータ群を順次得る。そして、交通流の速
度の高低に応じて、交通流の速度が高速度である時に対
応して計測対象区間に存在する全車両について一定時間
に移動する夫々の距離より個々の車両の速度を求めて、
一方、交通流の速度が低速度である時に対応しては一定
の2計測ライン間の距離を車両が移動するに要する時間
より個々の車両の速度を求める。いづれの場合も各車両
の速度を累積平均して空間平均速度を求めるようにした
ので、車両交通流速度の高低に関わらず常に高精度で空
間平均速度が略リアルタイムに得られる。
速度計測方法では、略記すると、先ず、道路を含む領域
の映像信号を得て、適切に設定された複数の計測点での
輝度レベルのデータ群を順次得る。そして、交通流の速
度の高低に応じて、交通流の速度が高速度である時に対
応して計測対象区間に存在する全車両について一定時間
に移動する夫々の距離より個々の車両の速度を求めて、
一方、交通流の速度が低速度である時に対応しては一定
の2計測ライン間の距離を車両が移動するに要する時間
より個々の車両の速度を求める。いづれの場合も各車両
の速度を累積平均して空間平均速度を求めるようにした
ので、車両交通流速度の高低に関わらず常に高精度で空
間平均速度が略リアルタイムに得られる。
【0088】また、本願第二発明の車両速度計測方法で
は、略記すると、上述方法において、各計測点での路面
のみに対応した基準路面データを保持し、このデータと
最新の輝度データと比較し2値化を行い順次保持し、特
に、交通流の速度が高速度に、一定時間差で得られた2
値化データの差から4値化を行い、この4値化データに
基づき各車両対応点の速度と方向を求めて車両移動ベク
トルを算定し、このベクトルの大きさより、個々の車両
の速度を求めるようにしたので、適切に、上述したと同
じく空間平均速度が、車両交通流速度の高低に関わらず
常に高精度でリアルタイムに得られる。
は、略記すると、上述方法において、各計測点での路面
のみに対応した基準路面データを保持し、このデータと
最新の輝度データと比較し2値化を行い順次保持し、特
に、交通流の速度が高速度に、一定時間差で得られた2
値化データの差から4値化を行い、この4値化データに
基づき各車両対応点の速度と方向を求めて車両移動ベク
トルを算定し、このベクトルの大きさより、個々の車両
の速度を求めるようにしたので、適切に、上述したと同
じく空間平均速度が、車両交通流速度の高低に関わらず
常に高精度でリアルタイムに得られる。
【0089】更に、第三発明の車両速度計測方法では、
略記すると、第一発明において、更に撮像手段に可視光
対応のものを用いるようにし、薄暮、夜間においては、
映像信号を基にスモールライト対応部を拡幅した後、上
述したと同等の処理を行い交通流の速度の高低に応じて
適切に各車両の速度及び空間平均速度を求めるようにし
たので、上述効果に加え、より安価な装置にて昼間・夜
間の両方に対応可能となる。
略記すると、第一発明において、更に撮像手段に可視光
対応のものを用いるようにし、薄暮、夜間においては、
映像信号を基にスモールライト対応部を拡幅した後、上
述したと同等の処理を行い交通流の速度の高低に応じて
適切に各車両の速度及び空間平均速度を求めるようにし
たので、上述効果に加え、より安価な装置にて昼間・夜
間の両方に対応可能となる。
【0090】第四発明の車両速度計測方法では、上で述
べた第三発明において、更に交通流の速度が低速度であ
る時に、毎フレーム中で前記所定の2計測ラインにおけ
る、前記高輝度信号拡幅過程中で映像信号に加算される
前記高輝度レベル拡幅信号の前記所定継続時間を短いも
のに切替えるようにしたので、上述各効果に加え、正確
なヘッドライトペアを検出して正確な交通量を感知する
ことが可能となる。
べた第三発明において、更に交通流の速度が低速度であ
る時に、毎フレーム中で前記所定の2計測ラインにおけ
る、前記高輝度信号拡幅過程中で映像信号に加算される
前記高輝度レベル拡幅信号の前記所定継続時間を短いも
のに切替えるようにしたので、上述各効果に加え、正確
なヘッドライトペアを検出して正確な交通量を感知する
ことが可能となる。
【図1】本願各発明の車両速度計測方法に係る画像例略
図(a)及び、空間平均速度を説明する図(b)であ
る。
図(a)及び、空間平均速度を説明する図(b)であ
る。
【図2】本願の車両速度計測方法の一実施例を示すフロ
ーチャートである。
ーチャートである。
【図3】本願の車両速度計測方法に係る処理過程(定時
間方式)の一例を示すフローチャートである。
間方式)の一例を示すフローチャートである。
【図4】本願の車両速度計測方法に係る処理過程(定距
離方式)の一例を示すフローチャートである。
離方式)の一例を示すフローチャートである。
【図5】本願の車両速度計測方法に用いて好適な、車両
速度計測装置の構成の一例を示すブロック図である。
速度計測装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図6】本願の車両速度計測方法に係る処理過程(定時
間方式)の一実施例を説明するための画像略図である。
間方式)の一実施例を説明するための画像略図である。
【図7】本願の車両速度計測方法に係る処理過程(定時
間方式)に係る2値化データの説明図である。
間方式)に係る2値化データの説明図である。
【図8】本願の車両速度計測方法に係る処理過程(定時
間方式)に係る2値化データの説明図である。
間方式)に係る2値化データの説明図である。
【図9】本願の車両速度計測方法に係る処理過程(定時
間方式)に係る4値化データの説明図である。
間方式)に係る4値化データの説明図である。
【図10】本願の車両速度計測方法に係る処理過程(定
距離方式)の一実施例を説明するための、装置における
タイミングチャートである。
距離方式)の一実施例を説明するための、装置における
タイミングチャートである。
【図11】本願の車両速度計測方法に係る処理過程(定
距離方式)に係る説明図である。
距離方式)に係る説明図である。
【図12】本願の車両速度計測方法に係る処理過程に係
る特性図(定時間方式)である。
る特性図(定時間方式)である。
【図13】本願の車両速度計測方法に係る処理過程に係
る特性図(定距離方式)である。
る特性図(定距離方式)である。
【図14】本願に係るスモールライト対応部を含む車両
輝度パターンの一例を示す図である。
輝度パターンの一例を示す図である。
【図15】本願に係る、スモールライト拡幅データの切
り換えタイミングを示すタイミングチャートである。
り換えタイミングを示すタイミングチャートである。
【図16】本願に関連する、スモールライト拡幅回路の
一例を示す回路ブロック図である。
一例を示す回路ブロック図である。
【図17】本願に関連する、スモールライト拡幅処理結
果の一例を示す図である。
果の一例を示す図である。
【図18】自動車交通における交通量の特性を示す図で
ある。
ある。
【図19】自動車交通における空間平均速度を説明する
図である。
図である。
(Pij)…計測点、 (Cij)…輝度レベル、 (Dt )…輝度データ群、 (Dr )…基準路面データ、 (Dn )…車両2値化データ群、 (Fn )…4値化データ群、 (Mj )…車両移動ベクトル、 (Si,Pi )…計測ライン。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年8月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図18
【補正方法】変更
【補正内容】
【図18】自動車交通における交通量の特性を示す図
(a)及び自動車交通における空間平均速度を説明する
図(b)である。
(a)及び自動車交通における空間平均速度を説明する
図(b)である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図19
【補正方法】削除
Claims (4)
- 【請求項1】 撮像手段により道路を含む領域を撮像し
て対応する映像信号を得て(S0)、 画像中で道路上に設定された複数の計測点(Pij)夫々
に対応する映像信号中の時間的位置夫々での輝度レベル
(Cij)からなる1フィールド単位の輝度データ群(D
t )を順次得(S1)、 交通流の速度の高低に応じて(S3)、 (A)交通流の速度が高速度である時には、 計測対象区間に存在する全車両について一定時間に移動
する夫々の距離より個々の車両の速度を求めて(S41,S4
2,S43,S44) 、 各車両の速度を累積平均して空間平均速度を求め(S45)
、 (B)交通流の速度が低速度である時には、 所定の2計測ライン(Si,Pi )間の距離を車両が移動
するに要する時間より個々の車両の速度を求めて(S71,S
72,S73) 、 各車両の速度を累積平均して空間平均速度を求める(S7
4) 、 との各過程からなることを特徴とする道路上を走行する
車両群の車両速度計測方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の車両速度計測方法であ
って、 (A)交通流の速度が高速度である時には、 各計測点(Pij)での路面に対応する輝度レベル(Cr
ij)からなる輝度データ群を所定間隔で抽出して基準路
面データ(Dr )として保持し(S1)、 これを輝度データ群(Dt )を前記基準路面データ(D
r )と比較し充分な差が認められるデータを車両対応点
として2値化した車両2値化データ群(Dn )を得てこ
れを順次保持し(S41) 、 一定時間差で得られた2つの前記車両2値化データ群
(Dn )の差分からなる4値化データ群(Fn )を求め
て(S42) 、 前記4値化データ群(Fn )に基づき、或いは4値化デ
ータ群(Fn )の移動に基づき車両対応点の速度と方向
を求めて各車両対応点の車両移動ベクトル(Mj )を算
定し(S43) 、 各車両移動ベクトル(Mj )の大きさより、個々の車両
の速度を求めて(S44)、 各車両の速度を累積平均して空間平均速度を求める(S4
5) ことを特徴とする車両速度計測方法。 - 【請求項3】 可視光撮像手段により道路を含む領域を
撮像して対応する映像信号を得て(S0)、 画像中で道路上に設定された複数の計測点(Pij)夫々
に対応する映像信号中の時間的位置夫々での輝度レベル
(Cij)からなる1フィールド単位の輝度データ群(D
t )を順次得て(S1)、 薄暮、夜間においては、上記映像信号を基に、スモール
ライトに対応する高輝度レベル検出に対応して、当該時
点より所定継続時間の高輝度レベル信号を加算する高輝
度信号拡幅過程(S2)を経た後、 以降、交通流の速度の高低に応じて、 (A)交通流の速度が高速度である時には、 計測対象区間に存在する全車両について一定時間に移動
する夫々の距離より個々の車両の速度を求めて(S41,S4
2,S43,S44) 、 各車両の速度を累積平均して空間平均速度を求め、 (B)交通流の速度が低速度である時には、 所定の2計測ライン(Si,Pi )間の距離を車両が移動
するに要する時間より個々の車両の速度を求めて(S71,S
72,S73) 、 各車両の速度を累積平均して空間平均速度を求める(S7
4) 、 との各過程からなることを特徴とする道路上を走行する
車両群の車両速度計測方法。 - 【請求項4】 請求項3に記載の車両速度計測方法であ
って、 (B)交通流の速度が低速度である時には、 毎フレーム中で前記所定の2計測ライン(Si,Pi )に
おける、前記高輝度信号拡幅過程中で映像信号に加算さ
れる前記高輝度レベル拡幅信号の前記所定継続時間を短
いものに切替えることを特徴とする車両速度計測方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9822994A JPH07282387A (ja) | 1994-04-12 | 1994-04-12 | 車両速度計測方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9822994A JPH07282387A (ja) | 1994-04-12 | 1994-04-12 | 車両速度計測方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07282387A true JPH07282387A (ja) | 1995-10-27 |
Family
ID=14214138
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9822994A Pending JPH07282387A (ja) | 1994-04-12 | 1994-04-12 | 車両速度計測方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07282387A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003217082A (ja) * | 2002-01-21 | 2003-07-31 | Nippon Signal Co Ltd:The | 画像式速度検知システム及び画像式速度検知方法 |
JP2005339286A (ja) * | 2004-05-27 | 2005-12-08 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | 交差点における停止車両の発進状態計測装置 |
JP2006259833A (ja) * | 2005-03-15 | 2006-09-28 | Omron Corp | 信号制御システム、および信号制御方法 |
CN100357987C (zh) * | 2005-06-02 | 2007-12-26 | 上海交通大学 | 城市路网交通流区间平均速度的获取方法 |
CN100452109C (zh) * | 2006-10-19 | 2009-01-14 | 上海交通大学 | 城市路段交通流平均速度获取方法 |
CN103150908A (zh) * | 2013-02-05 | 2013-06-12 | 长安大学 | 一种基于视频的平均车速检测方法 |
JP2015194835A (ja) * | 2014-03-31 | 2015-11-05 | 国立大学法人 名古屋工業大学 | 反射光計測を用いた移動体の到達時間予測装置 |
CN118038691A (zh) * | 2024-04-12 | 2024-05-14 | 广东振声科技集团有限公司 | 一种基于物联网的智能监控指挥系统 |
-
1994
- 1994-04-12 JP JP9822994A patent/JPH07282387A/ja active Pending
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP4635245B2 (ja) * | 2004-05-27 | 2011-02-23 | 独立行政法人産業技術総合研究所 | 交差点における停止車両の発進状態計測装置 |
JP2006259833A (ja) * | 2005-03-15 | 2006-09-28 | Omron Corp | 信号制御システム、および信号制御方法 |
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CN103150908A (zh) * | 2013-02-05 | 2013-06-12 | 长安大学 | 一种基于视频的平均车速检测方法 |
CN103150908B (zh) * | 2013-02-05 | 2015-05-27 | 长安大学 | 一种基于视频的平均车速检测方法 |
JP2015194835A (ja) * | 2014-03-31 | 2015-11-05 | 国立大学法人 名古屋工業大学 | 反射光計測を用いた移動体の到達時間予測装置 |
CN118038691A (zh) * | 2024-04-12 | 2024-05-14 | 广东振声科技集团有限公司 | 一种基于物联网的智能监控指挥系统 |
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