JPH07282012A - 分散データ処理システムにおける分散運用支援方法 - Google Patents

分散データ処理システムにおける分散運用支援方法

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JPH07282012A
JPH07282012A JP7026548A JP2654895A JPH07282012A JP H07282012 A JPH07282012 A JP H07282012A JP 7026548 A JP7026548 A JP 7026548A JP 2654895 A JP2654895 A JP 2654895A JP H07282012 A JPH07282012 A JP H07282012A
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data
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JP7026548A
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Kazuhiro Katayama
一浩 片山
Hiromichi Ishikawa
博道 石川
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 異なる機種のデータ処理システムによってデ
ータ処理を進める際に、大容量の記憶装置を設けること
なく、またシステム構成の変更に対しても容易に対処し
て分散データ処理を効率良く進めること。 【構成】 各データ処理システムの接続仕様、能力、ア
プリケーションインタフェース、動作環境などのシステ
ム仕様情報を一括して管理するシステム仕様情報管理ラ
イブラリを設け、1つのデータ処理システムから他のデ
ータ処理システムへのデータを転送要求が発生した時、
システム仕様情報管理ライブラリのシステム仕様情報を
参照し、転送先のデータ処理システムのシステム仕様に
合致するようにアプリケーションインタフェース等の変
換を実施させ、この後にデータ処理を実行させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数のデータ処理シス
テムをネットワークまたは通信回線等のデータ伝送路に
よって接続し、1つのデータ処理システムから他のデー
タ処理システムにデータ処理を依頼し、その処理結果を
返信させる、または端なるデータ転送を行うのみで処理
結果を返信させない分散データ処理システムにおける分
散運用支援方法に係り、特に異なる機種のデータ処理シ
ステムから成る分散データ処理システムにおける分散運
用支援方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】システムの大規模化・多様化に伴い、機
能分散・負荷分散・危険分散を目的とした分散データ処
理システムに対するニーズが高まっている。これに加
え、異機種分散データ処理システム間を接続して広範囲
な分散データ処理システムを構築するオープンシステム
化が図られている。
【0003】このような異機種分散データ処理システム
において、各データ処理システムのシステム仕様をユー
ザに意識させることなくデータ処理をローカルシステム
仕様にて行うためには、接続仕様(プロトコルの種類な
ど)、能力(演算速度や同時実行可能なタスク数な
ど)、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)、
アプリケーションインタフェース(API)、動作環境
(データベースシステムの種別、ハードウェア機種な
ど)などのシステム仕様は互いに許容可能なものである
必要がある。
【0004】そこで、(1)システム構築時に全てのデ
ータ処理システムのシステム仕様を共通化しておく方
法、(2)全てのデータ処理システムのシステム仕様を
各データ処理システムに予め登録しておき、処理要求時
に、処理依頼先に合致するように自身の接続仕様等を変
換する方法がある。この(2)方法に類似する従来技術
として、特開平4−98921号公報に開示されている
ように、ネットワーク内のコンピュータ同士で通信を行
う際の通信環境情報を各コンピュータ内に保持させたう
え、この通信環境情報を1ヵ所で更新管理するようにし
たシステムがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記(1)の
方法にあっては、それぞれのデータ処理システムは共通
化された能力しか発揮できず、分散データ処理システム
全体としての生産性を上げることができないという問題
がある。
【0006】また、(2)の方法にあっては、通信を行
わないデータ処理システムのシステム仕様も登録してお
くことになるため、システム仕様情報を記憶しておく記
憶装置が大型化し、利用効率が悪いという問題がある。
さらに、最近のダウンサイジング化の進展に伴って頻繁
に各種のシステム仕様のデータ処理システムが逐次追
加、または削除されるような場合は、その都度、全ての
データ処理システムに登録してあるシステム仕様情報を
変更しなければならないため、システム構成またはシス
テム仕様の変更に伴うシステム仕様情報の更新管理が極
めて面倒になるという問題がある。
【0007】本発明の目的は、異なる機種のデータ処理
システムによってデータ処理を進める際に、大容量の記
憶装置を設けることなく、またシステム構成の変更に対
しても容易に対処して分散データ処理を効率良く進める
ことができる分散データ処理システムにおける分散運用
支援方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、基本的には、各データ処理システムの接
続仕様、能力、アプリケーションインタフェース、動作
環境などのシステム仕様情報を一括して管理するシステ
ム仕様情報管理ライブラリを設け、1つのデータ処理シ
ステムから他のデータ処理システムにデータを転送する
ためのデータ転送要求が発生した時、転送元、転送先お
よび転送経路上のいずれかのデータ処理装置に前記シス
テム仕様情報管理ライブラリから転送先のデータ処理シ
ステムに関するシステム仕様情報を取得させ、このシス
テム仕様情報に基づいて当該転送先のデータ処理システ
ムのシステム仕様に合致するようにアプリケーションイ
ンタフェース等の変換を実施させ、転送先のデータ処理
装置で処理させることを特徴とする。
【0009】
【作用】上記手段によると、1つのデータ処理システム
から他のデータ処理システムにデータを転送するための
データ転送要求が発生すると、例えば、その転送要求が
発生したデータ処理装置はシステム仕様情報管理ライブ
ラリから転送先のデータ処理システムに関するシステム
仕様情報を取得する。
【0010】すなわち、データ転送要求時に動的にシス
テム仕様情報を取得する。そして、このシステム仕様情
報に基づいて転送先のデータ処理システムのシステム仕
様に合致するように自身のアプリケーションインタフェ
ース等の変換を実施し、この後にデータ処理を依頼す
る。
【0011】これにより、ユーザレベルにおいては、各
データ処理システムのインタフェース等のシステム仕様
を意識することなく、全て自分自身と同一システム仕様
のデータ処理システムで構成されているものとして処理
を進めることができ行うことが可能である。
【0012】また、各データ処理システムのシステム仕
様情報を記憶しておく必要がないため、原理的には、シ
ステム仕様情報の記憶装置は不要になる。但し、転送要
求の都度、システム仕様情報管理ライブラリをアクセス
すると、そのオーバヘッドが増大し、スループットが低
下することが予想されるので、スループットの低下を懸
念する場合は、一旦取得したシステム仕様情報は各デー
タ処理システム内に蓄積しておき、その後は蓄積したシ
ステム仕様情報を先に参照し、蓄積されていない時のみ
システム管理ライブラリをアクセスするようにすること
が望ましい。
【0013】さらに、システム構成の変更があったとし
ても、システム仕様情報管理ライブラリのみを更新すれ
ば良いので、システム構成の変更に対しても容易に対処
することができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面により
詳細に説明する。
【0015】図1は、本発明の分散運用支援方法を適用
したクライアント・サーバ方式の分散データ処理システ
ムの一実施例を示すブロック構成図であり、ネットワー
ク1に通信回線2,3を通じて接続されたクライアント
システム4およびマスタサーバシステム5と、ネットワ
ーク1に通信回線6,7を通じて接続された複数のサー
バシステム8,9とから構成されている。
【0016】クライアントシステム4は、分散アプリケ
ーションプログラム(分散AP)41の実行を支援する
分散運用支援部44を備えている。また、複数のサーバ
システム5,8,9のうち自身が接続可能なサーバシス
テムや分散AP41が指定したトランザクション名称で
示されるトランザクションを実行可能な相手サーバシス
テム(すなわち、トランザクションの処理依頼先)を定
義した分散定義情報ファイル42と、後述のシステム仕
様情報管理ライブラリ52から取得したシステム仕様情
報を蓄積しておくシステム仕様情報蓄積ファイル43を
備えている。
【0017】このシステム仕様情報蓄積ファイル43
は、サーバシステム8または9に処理要求を依頼する度
にシステム仕様情報管理ライブラリ52をアクセスする
と、そのオーバヘッドが増大し、スループットが低下す
るのを防止するために設けられるものである。そのため
に、システム仕様情報管理ライブラリ52をアクセスす
る前に、このシステム仕様情報が先にアクセスされ、こ
のシステム仕様情報蓄積ファイル43に目的のサーバシ
ステムのシステム仕様情報が蓄積されていなかった時の
みシステム仕様情報管理ライブラリ52がアクセスされ
るようになっている。
【0018】また、マスタサーバシステム5は、分散運
用を支援する分散運用支援部51と、各サーバシステム
8,9およびクライアントシステム4の接続仕様、能
力、アプリケーションインタフェース、動作環境などの
システム仕様情報を一括して管理するシステム仕様情報
管理ライブラリ52を備えている。
【0019】このマスタサーバシステム5の分散運用支
援部51は、各サーバシステム8,9の稼働状況を把握
し、負荷の最適化を図る機能を備えている。
【0020】一方、複数のサーバシステム8,9は、分
散アプリケーションプログラム81(AP11),82
(AP12)および91(AP21),92(AP2
2)をそれぞれ備え、かつこれらの実行を支援する分散
運用支援部83,93を備えている。さらに、クライア
ントシステム4の分散定義情報ファイル42と同様の分
散定義情報ファイル84,94を備えている。
【0021】図2はマスタサーバシステム5の詳細構成
を示すブロック図であり、分散運用支援部51の他に、
通信制御部53、トランザクション管理部54、データ
管理部55、システム仕様情報登録管理部56、システ
ム制御部57とを備えている。
【0022】図3はサーバシステム8,9の詳細構成を
示すブロック図であり、ここではサーバシステム8を代
表して示している。図3において、分散運用支援部51
の他に、通信制御部84、トランザクション管理部8
5、データ管理部86、システム仕様情報登録管理部8
7、システム制御部88とを備えている。
【0023】図4は、分散定義情報ファイル42に格納
される分散定義情報の例を示す説明図であり、CL1は
クライアントシステム4、SVはマスタサーバシステ
ム、SV0はサーバシステム8、SV1はサーバシステ
ム9を表し、クライアントシステム4は「CONNEC
T」420以下の記述によりサーバシステム8,9およ
びマスタサーバシステム5に接続可能であることが定義
されている。
【0024】図5はマスタサーバシステム5のシステム
仕様情報管理ライブラリ52に格納される各サーバシス
テム8,9およびクライアントシステム4のシステム仕
様情報の例を示す説明図であり、システム名称520、
分散アプリケーションプログラム名称(分散AP名称)
521、API522、GUI523、……,能力52
4、負荷525の各情報を格納するフィールドがサーバ
システム名称毎に設けられ、例えばサーバシステム8
(SV0)についてはAPIがaという形式で、GUI
がAという形式、能力がFというアプリケーションプロ
グラムAP11と、APIがbという形式で、GUIが
Aという形式、能力がFというアプリケーションプログ
ラムAP12とが装備されていることが定義されてい
る。
【0025】この場合、現在の稼働状況を示すために数
値表現された負荷情報が各アプリケーションプログラム
毎に設定されている。この負荷情報は、後述するように
マスタサーバシステム5によって各サーバシステム8,
9の負荷状態の調査結果によって設定されるもので、無
負荷状態は数値「0」で表されている。
【0026】なお、負荷情報の数値自身は、現在稼働し
ているタスク数であってもよいし、5段階評価の段階を
表すものであもよい。
【0027】この各システムの稼働状況を把握する方法
としては、 (1)トランザクションの開始/終了時にマスタサーバ
システム5をサーバシステムからアクセスさせることに
より、各サーバシステムの稼働状況を把握する。
【0028】(2)クライアントシステム4がサーバシ
ステムをアクセスする度にマスタサーバシステム5をア
クセスさせることにより、各サーバシステムの稼働状況
を把握する。
【0029】(3)マスタサーバシステム5において定
期的にサーバシステムに稼働状況を問い合わせて把握す
る。
【0030】(4)各サーバシステムにおいて定期的に
マスタサーバシステム5に稼働状況を通知する。
【0031】ここで、APIは、アプリケーションプロ
グラムからOS(オペレーティングシステム)の機能を
使用するためのいわゆるシステムコール群のインタフェ
ース仕様であるが、例えばC言語のライブラリ関数の機
能として定義する。代表的なAPIとしては、ODBC
(Open dataBase Connectivity),CLI(Call LevelIn
terface)などがある。
【0032】また、GUIは、画面、マウス、キーボー
ドといった機械と人間とを結ぶインタフェースにグラフ
ィックを使用するインタフェース仕様であるが、例えば
X Windows System、OSF/Motif、OPEN
LOOKなどがある。
【0033】次に、能力は、例えばMIPS値、同時実
行ユーザ/タスク数などを定義するものである。
【0034】この他に、ネットワークプロトコル(TC
P/IP,OSIなど)を定義した接続仕様の情報、当
該サーバシステムが動作しているネットワーク構成やシ
ステム環境(データベース種別、ハードウェア機種な
ど)を表す動作環境の情報が定義される。
【0035】次に、本実施例の動作を図6のフローチャ
ートを用いて詳しく説明するが、その概略は以下の通り
である。
【0036】まず、クライアントシステム4内の分散A
P41においてサーバシステム8,9に対してデータ処
理を依頼すべき分散処理要求が発生した場合、クライア
ントシステム4は分散定義情報ファイル42を参照し、
接続可能で、かつ分散処理要求に対応可能な分散APを
装備したサーバシステムを認識する。
【0037】仮に、2つのサーバシステム8,9のうち
9に負荷が集中し、データ処理依頼に対応できないよう
な稼働状況であったとすると、接続可能な相手サーバシ
ステムとしてサーバシステム8を選択する。次に、マス
タサーバシステム5に対してサーバシステム8のシステ
ム仕様情報をネットワーク1を通じてマスタサーバシス
テム5に問い合わせ、システム仕様情報管理ライブラリ
52からサーバシステム8のシステム仕様情報を取得す
る。
【0038】この場合、システム仕様情報は、図7
(a)に示すようなデータフォーマットのデータを送信
して問い合わせる。すなわち、先頭にヘッダ部71を有
し、次にクライアントシステム4およびサーバシステム
8のシステム識別子73,74から成るシステム識別子
72を付加し、さらに取得すべき情報の識別子75とを
付加したデータを送信し、システム仕様情報を問い合わ
せる。
【0039】次に、クライアントシステム4は、このよ
うにして取得したシステム仕様情報に基づき、クライア
ントシステム4自身のAPIやGUIなどのシステム仕
様をサーバシステム8のシステム仕様に合致するように
インタフェース等の変換を実施し、ネットワーク1を通
じてサーバシステム8にデータ処理要求およびデータを
送信する。
【0040】ここで、インタフェース変換とは、プロト
コル、通信速度、データフォーマット、コード形式など
を、処理依頼先で処理可能な形式に変換することを言
う。
【0041】また、データ処理要求を行う場合、図7
(b)に示すように、相手サーバシステム8の識別子を
含むヘッダ部76の次に、処理すべきデータ77を付加
したデータを送信する。
【0042】なお、特定のサーバシステム(例えばマス
タサーバシステム5)に処理依頼を行うときは、図7
(c)に示すように、ヘッダ部76の次に目的のサーバ
システムのシステム識別子78を付加し、その次に処理
すべきデータ77を付加したデータを送信する。
【0043】これにより、サーバシステム8では、自シ
ステム内に装備されている分散アプリケーションプログ
ラムのうち例えば分散AP(11)81を起動してデー
タ処理を実行する。そして、その実行結果をネットワー
ク1を通じて依頼元のクライアントシステム4に返信す
る。
【0044】実行結果を受信したクライアントシステム
4は、実行結果のデータをクライアントシステム4自身
のシステム仕様に合致するようにAPIなどのシステム
仕様を変換したうえで分散AP41に渡す。
【0045】以下、図6のフローチャートに従い詳細に
説明する。
【0046】まず、クライアントシステム4内の分散A
P41における分散アプリケーションプログラム処理要
求の発生に伴い、クライアントシステム4では、自シス
テム内の分散定義情報ファイル42をアクセスすること
により、分散AP41に指定されたトランザクション名
称から処理依頼をすべき相手サーバシステムを判断して
決定する(ステップ60)。
【0047】仮に、2つのサーバシステム8,9の両方
が分散AP41に指定されたトランザクション名称のト
ランザクション処理を実行可能であったとしても、サー
バシステム9に負荷が集中し、データ処理依頼に対応で
きないような稼働状況であったとすると、接続可能な相
手サーバシステムとしてサーバシステム8を選択する。
【0048】次に、相手システム仕様情報を取得するた
め、システム仕様情報管理ライブラリ52をアクセスす
る前に、システム仕様情報蓄積ファイル43を先にアク
セスし、システム仕様情報蓄積ファイル43に目的のサ
ーバシステムのシステム仕様情報が蓄積されていれば、
このシステム仕様情報蓄積ファイル43から目的のサー
バシステム8のシステム仕様情報を取得する。
【0049】しかし、蓄積されていなかった場合は、マ
スタサーバシステム5に対してサーバシステム8のシス
テム仕様情報をネットワーク1を通じて問い合わせる。
【0050】すると、マスタサーバシステム5では、分
散運用支援部57において、受信したデータからシステ
ム仕様情報管理ライブラリ52をアクセスすることによ
り、該当するサーバシステム8のシステム仕様情報を取
得する。
【0051】システム仕様情報を取得した分散運用支援
部51は、クライアントシステム4のシステム仕様情報
からサーバシステム8のシステム仕様情報をクライアン
トシステム4のシステム仕様に合致するように変換し、
クライアントシステム4に送信する。
【0052】システム仕様情報を受信したクライアント
システム4は、受信したシステム仕様情報に基づき、サ
ーバシステム8に送信するデータをサーバシステム8の
システム仕様に合致するようにインタフェース変換を行
い、図7(b)に示したようなデータフォーマット(P
DU形式)のデータに変換し(ステップ61)、サーバ
システム8に対して送信する(ステップ62)。
【0053】クライアントシステム4からのデータを受
信したサーバシステム8は、受信データから当該トラン
ザクション名称を抽出する(ステップ63,64)。そ
して、抽出したトランザクション名称をキーとして、サ
ーバシステム8内に存在する分散定義情報ファイル84
の分散定義情報をサーチし(ステップ65)、該当トラ
ンザクションが存在する場合は、分散AP(11)81
を起動して当該トランザクションを行い(ステップ6
6)、その実行結果のデータを処理要求元クライアント
システム4に送信する(ステップ67)。
【0054】尚、該当するトランザクションが存在しな
い場合は、エラー(当該トランザクション名称なし)と
して処理要求元クライアントシステム4に応答を送信す
る。
【0055】サーバシステム8から実行結果のデータを
受信したクライアントシステム4は、受信データを自シ
ステムに対応するシステム仕様に変換し(ステップ6
8,69)、分散AP41に応答データを渡す。これに
より、分散アプリケーションプログラム処理が完了す
る。
【0056】尚、複数回の分散アプリケーションプログ
ラム処理要求が発生する場合は,必要に応じて上記ステ
ップ60からステップ69の処理を繰り返して実行すれ
ばよい。
【0057】全ての分散アプリケーションプログラム処
理が完了した時点で、クライアントシステム4内の分散
AP41から全処理対象システム間の分散アプリケーシ
ョンプログラム処理の整合性保証を行うため、同期処理
を実行し、全ての処理を完了する(ステップ70a,7
0b)。
【0058】次にAPI/GUIの変換方法について説
明する。
【0059】なお、API、GUIの変換方法は同等で
あるため、APIについてのみ説明する。
【0060】まず、変換の方法としては、(1)マスタ
サーバシステム5で実施する方法、(2)各サーバシス
テム8,9で実施する方法、(3)クライアントシステ
ム4で実施する方法、の3つが考えられる。
【0061】マスタサーバシステムで実施する方法 この方法を実施するためには、クライアントシステム4
から処理要求を行う時に、必ずマスタサーバシステム5
経由で行うことが前提となる。
【0062】(a)クライアントシステム4において転
送データ(サーバシステム8,9に処理を依頼するデー
タ)を作成し、マスタサーバシステム5に送信する。
【0063】すなわち、図8に示すように、ヘッダ10
0、マスタサーバシステムを示すシステム識別子10
1、データ102とから成るデータを作成し、マスタサ
ーバシステム5に送信する。ここで、データ102は例
えばタグ1021、長さ1022、値1023で構成さ
れる。
【0064】(b)次に、マスタサーバシステム5にお
いて、該当APIパラメータテーブル104を作成す
る。すなわち、マスタサーバシステム5内には、図8に
示すように、データを受信したクライアントシステム4
のシステムID1030とアプリケーションインタフェ
ースの種類を示すAPI情報1031とから成るAPI
テーブル103が設けられている。図8の例では、クラ
イアントシステム4のシステムID1030として「C
LI」が、またAPI情報1031としてAPI−1が
それぞれ設定されている。
【0065】そこで、このAPIテーブル103の情報
を参照し、図8に示すようなAPIパラメータテーブル
104を作成する。
【0066】(c)次に、APIパラメータテーブル1
04とAPI変換テーブル105から、図8に示すよう
なサーバシステム用のAPIパラメータテーブル105
を作成する。すなわち、API変換テーブル105に
は、依頼先と依頼元との関係におけるデータの対応関係
が定義されているので、この定義された対応関係の情報
に従ってAPIパラメータテーブル104をサーバシス
テム用のAPIパラメータテーブル105に変換する。
【0067】(d)次に、サーバシステム用APIパラ
メータテーブル105から転送データ106を作成し、
該当するサーバシステム8(または9)に送信する。
【0068】(e)サーバシステム8において通常のデ
ータベースアクセスと同様に処理する。
【0069】サーバシステム8,9で実施する方法 この方法を実施するためには、当該クライアントシステ
ム4のシステム仕様情報を予め取得しておくことが前提
となる。
【0070】(a)クライアントシステム4において転
送データ(サーバシステム8,9に処理を依頼するデー
タ)を作成し、サーバシステム8(または9)に送信す
る。
【0071】すなわち、図9に示すように、図8と同様
のヘッダ100、マスタサーバシステムを示すシステム
識別子101、データ102とから成るデータを作成
し、サーバシステム8に送信する。
【0072】(b)サーバシステム8において、当該ク
ライアントシステム用のパラメータテーブル107を作
成する。
【0073】(c)次に、図8のテーブル108と同様
のクライアントシステム用API変換テーブル108が
サーバシステム内に存在するか否かを調べ、存在すれ
ば、このクライアントシステム用API変換テーブル1
08を参照し、パラメータテーブル107を図9に示す
ようなサーバシステム用パラメータテーブル109に変
換する。
【0074】もし、クライアントシステム用API変換
テーブル108が存在しない場合は、マスタサーバシス
テム5から取得した後、サーバシステム用パラメータテ
ーブル109に変換する。
【0075】(d)次に、パラメータテーブル109を
図8のデータ106と同様のPDU形式のデータ110
に変換する。これは、マスタサーバシステム5経由でデ
ータを受信した場合とデータベースのアクセス処理を共
通にするためである。
【0076】この場合、データ110の先頭のヘッダは
省略される。
【0077】クライアントシステム4で実施する方法 この方法を実施するためには、当該サーバシステムのシ
ステム仕様情報を予めマスタサーバシステム5から取得
しておくことが前提となる。
【0078】(a)クライアントシステム4において転
送データ(サーバシステム8,9に処理を依頼するデー
タ)を作成する。すなわち、図10に示すように、図8
と同様のヘッダ100、マスタサーバシステムを示すシ
ステム識別子101、データ102とから成るデータを
作成する。
【0079】(b)次に、当該クライアントシステム用
のパラメータテーブル111を作成する。
【0080】(c)次に、図8のテーブル108と同様
のクライアントシステム用API変換テーブル108が
クライアントシステム4内に存在するか否かを調べ、存
在すれば、このクライアントシステム用API変換テー
ブル108を参照し、パラメータテーブル111を図9
に示すようなサーバシステム用パラメータテーブル11
2に変換する。
【0081】もし、クライアントシステム用API変換
テーブル108が存在しない場合は、マスタサーバシス
テム5から取得した後、サーバシステム用パラメータテ
ーブル109に変換する。
【0082】(d)次に、パラメータテーブル109を
図8のデータ106と同様のPDU形式のデータ113
に変換し、サーバシステム8に送信する。
【0083】なお、上記各方法において、インタフェー
ス変換をできないものについてはエラー処理によってユ
ーザに通知される。
【0084】データをこれは、マスタサーバシステム5
経由でデータを受信した場合とデータベースのアクセス
処理を共通にするためである。
【0085】次に、図1のシステム構成において、例え
ばサーバシステム9を新しくネットワークに追加する場
合の処理について説明する。
【0086】サーバシステム9のシステム環境が作成完
了した後、サーバシステム9において、ネットワーク内
に存在するマスタサーバシステム5に対して、システム
仕様情報を登録するためのユティリティ(以降、システ
ム仕様情報登録ユティリティと呼ぶ)を実行する。
【0087】このユティリティの実行を契機として、シ
ステム制御部88からシステム仕様情報管理部87が呼
び出される。システム仕様情報管理部87では、サーバ
システム9のシステム仕様に依存する情報(API、G
UIなど)を分散定義情報ファイル94から読出してデ
ータ転送可能なデータ形式に変換し、これに通信処理用
プリフィックスを付加して送信データ(PDU)を作成
する。
【0088】この後、再度システム制御部84を介して
通信制御部84を呼び出し、分散運用支援部51を有す
るマスタサーバシステム5に対してシステム仕様情報デ
ータの送信を行う。
【0089】サーバシステム9からシステム仕様情報デ
ータを受信したマスタサーバシステム5では、通信制御
部53からシステム制御部57を介して分散運用支援部
51を呼び出す。
【0090】分散運用支援部51では、通常のデータベ
ースアクセスと同様、システム仕様情報管理ライブラリ
52に対してアクセスを行い、受信したサーバシステム
9のシステム仕様情報の登録を行う。
【0091】これに対し、サーバシステム9が既にネッ
トワーク内のシステム仕様情報管理ライブラリ52に登
録されており、当該サーバシステム9内に新たな分散A
P(22)92を登録する場合の処理について示す。
【0092】サーバシステム9において、ユティリティ
の実行などにより当該トランザクションを分散定義情報
ファイル94に登録する時、システム制御部88よりシ
ステム情報登録管理部87が呼び出される。
【0093】システム情報登録管理部87では、当該ト
ランザクションを自システム内の分散定義情報ファイル
94に登録を完了した後、サーバシステム9をネットワ
ーク尾に新規接続する場合の処理と同様の手順及び方法
により、当該トランザクションを分散定義情報ファイル
94に登録する。
【0094】システム仕様の変更、削除についても同様
の手順で実施し、システム仕様情報管理ライブラリ52
に登録する。
【0095】ところで、図1の実施例においては、サー
バシステム8,9にデータ処理を依頼する時、まず、マ
スタサーバシステム51に対しデータ転送先のシステム
仕様情報を問い合わせ、これに基づいてアプリケーショ
ンインタフェース等の変換を実施し、さらに次回のデー
タ転送に備え、マスタサーバシステム51から取得した
システム仕様情報をクライアントシステム4のシステム
仕様情報蓄積ファイル43に蓄積し、同一転送先への処
理要求発生時はシステム仕様情報蓄積ファイル43を先
に参照するようにしているが、このようにすると、いず
れかのサーバシステムに対する処理要求が発生する都
度、システム仕様情報管理ライブラリ52またはシステ
ム仕様情報蓄積ファイル43をアクセスすることが必要
になる。
【0096】従って、ステム仕様情報蓄積ファイル43
に目的のシステム仕様情報がなかった場合、システム仕
様情報蓄積ファイル43とシステム仕様情報管理ライブ
ラリ52の両方をアクセスすることになり、システム仕
様を変換するまでの準備期間が長くなり、結果として、
分散処理能力が低下することが懸念される。
【0097】図11に示す実施例は、このような不都合
を解消するようにしたものであり、最初のデータ転送処
理要求時のみシステム仕様情報蓄積ファイル43または
システム仕様情報管理ライブラリ52から転送先のシス
テム仕様情報を取得し、これをクライアントシステムの
データ処理を管理するデータ処理管理テーブルに保持す
るようにしておき、次回の同一転送先に対するデータ転
送要求発生時はデータ処理管理テーブルを参照してシス
テム仕様を変換するようにしたものである。
【0098】なお、この図11の実施例は、図11の実
施例がトランザクション処理の場合を想定していたのに
対し、分散データ転送の一種であるオブジェクト転送処
理(すなわち、処理結果の返送を求めない単なるデータ
の転送処理)を想定して構成されている。
【0099】図11において、この実施例のシステム
は、ネットワーク1に通信回線2,3を通じて接続され
たクライアントシステム4およびマスタサーバシステム
5と、ネットワーク1に通信回線6,7を通じて接続さ
れた複数のサーバシステム8,9とから構成されてい
る。
【0100】クライアントシステム4は、オブジェクト
転送処理用アプリケーションプログラム(AP)41の
実行を支援する分散運用支援部44を備えている。ま
た、複数のサーバシステム5,8,9のうち自身が接続
可能なサーバシステムやAP41が実行可能な相手サー
バシステム(すなわち、オブジェクトの転送先)を定義
した分散定義情報ファイル42と、後述のシステム仕様
情報管理ライブラリ52から取得したシステム仕様情報
を蓄積しておくシステム仕様情報蓄積ファイル43を備
えている。さらに、AP41のデータ転送処理を管理す
るデータ処理管理テーブル45を備えている。
【0101】このシステム仕様情報蓄積ファイル43
は、サーバシステム8または9に処理要求を依頼する度
にシステム仕様情報管理ライブラリ52をアクセスする
と、そのオーバヘッドが増大し、スループットが低下す
るのを防止するために設けられるものである。そのため
に、システム仕様情報管理ライブラリ52をアクセスす
る前に、このシステム仕様情報が先にアクセスされ、こ
のシステム仕様情報蓄積ファイル43に目的のサーバシ
ステムのシステム仕様情報が蓄積されていなかった時の
みシステム仕様情報管理ライブラリ52がアクセスされ
るようになっている。
【0102】また、データ処理管理テーブル45は前述
のように、最初のデータ転送処理要求時のみシステム仕
様情報蓄積ファイル43またはシステム仕様情報管理ラ
イブラリ52から転送先のシステム仕様情報を取得し、
これをクライアントシステムのデータ処理を管理するデ
ータ処理管理テーブルに保持するようにしておき、次回
の同一転送先に対するデータ転送要求発生時はデータ処
理管理テーブルを参照してシステム仕様を変換すること
により、システム仕様を変換するまでの準備期間を短縮
するために設けられたものである。
【0103】また、マスタサーバシステム5は、分散運
用を支援する分散運用支援部51と、各サーバシステム
8,9およびクライアントシステム4の接続仕様、能
力、アプリケーションインタフェース、動作環境などの
システム仕様情報を一括して管理するシステム仕様情報
管理ライブラリ52を備えている。
【0104】このマスタサーバシステム5の分散運用支
援部51は、各サーバシステム8,9の稼働状況を把握
し、負荷の最適化を図る機能を備えている。
【0105】一方、サーバシステム8,9は、クライア
ントシステム4での処理の実行を支援する分散運用支援
部81,91を備えている。さらに、クライアントシス
テム4の分散定義情報ファイル42と同様の分散定義情
報ファイル84,94を備えている。これらマスタサー
バシステム5およびサーバシステム8,9の内部は、図
1の実施例と同様に構成されている。
【0106】図12(a)は、分散定義ファイル42に
格納される分散定義情報の設定例を示す説明図であり,
CL1はクライアントシステム4,SVはマスタサーバ
システム、SV0はサーバシステム8,SV1はサーバ
システム9を表し,クライアントシステム4は「CON
NECT」120以下の記述によりサーバシステム8,
9およびマスタサーバシステム5に接続可能であること
が定義されている。
【0107】図12(b)は、各サーバシステムの格納
データの型を示したものであり、サーバシステム8で管
理するデータの型はオブジェクト名称「OBJECT0
1〜09」で示される型であることが示され、またサー
バシステム9で管理するデータの型はオブジェクト名称
「OBJECT11〜15」で示される型であることが
示されている。このデータは、ユーティリティプログラ
ム等によって分散定義ファイル42に格納される。な
お、マスタサーバシステム5についてはデータの型は設
定されていない。
【0108】図13は、マスタサーバシステム5のシス
テム仕様情報管理ライブラリ52に格納される各サーバ
システム8,9およびクライアントシステム4のシステ
ム仕様情報の例を示す説明図であり、図5の例と同様
に、システム名称520,AP名称521,API52
2,GUI523,…,CPU能力524,負荷52
5,データ転送形式情報526の各情報を格納するフィ
ールドがシステム名称毎に設けられ、例えばサーバシス
テム9(SV1)についてはAPIが「CLI」という
形式でGUIが「B」という形式,能力が「50MIP
S」,データ転送形式情報がOSI−RDAプロトコ
ル,半二重通信というシステム仕様であることがわか
る。なお、API522,GUI523,…,CPU能
力524,負荷525については、図1の実施例で説明
したのと同様であるので、その説明は省略する。
【0109】次に、本実施例の動作を14のフローチャ
ートを用いて詳しく説明するが、その概略は以下の通り
である。
【0110】クライアントシステム4内のオブジェクト
転送処理用AP41において、オブジェクトを転送すべ
き分散オブジェクト転送処理要求が発生した場合、クラ
イアントシステム4は分散定義情報ファイル42を参照
し、接続可能なサーバシステムを図12(a)の定義情
報に基づいて判断し、さらにデータの型が同じサーバシ
ステムを図12(b)の定義情報から検索する。この結
果、例えば、サーバシステム9がオブジェクトの転送先
に決定される。
【0111】次に、オブジェクトをサーバシステム9に
転送する訳であるが、クライアントシステム4とサーバ
システム9との間のプロトコル等のシステム仕様を合致
させるために、クライアントシステム4のシステム仕様
情報蓄積ファイル43を参照し、サーバシステム9に対
する図13のようなシステム仕様情報が存在する場合、
そのシステム仕様情報を取得し、その中からAPI52
2,データ転送形式情報526等のデータ転送に必要な
情報のみを抽出し、その抽出情報を図15に示すような
データ処理管理テーブル45に設定し保持させる。
【0112】データ処理管理テーブル45は、テーブル
番号451,ユーザアプリケーションプログラム名称
(UAP名称=AP41の名称)452,AP41の現
在状態453,システム情報管理領域アドレス454を
備え、システム情報管理領域アドレス454で示される
アドレスには、システム情報管理領域455が確保され
ている。
【0113】このシステム情報管理領域455は、サー
バシステム8,9等のサーバ名称4551,API45
52,データ転送形式情報4553が格納可能に構成さ
れている。
【0114】クライアントシステム4のシステム仕様情
報蓄積ファイル43を参照し、サーバシステム9に対す
る図13のようなシステム仕様情報を取得した場合、そ
の中のAPI522,データ転送形式情報526等のデ
ータ転送に必要な情報のみが抽出され、データ処理管理
テーブル45のシステム情報管理領域455に格納され
る。
【0115】一方、サーバシステム9に対するシステム
仕様情報がシステム仕様情報蓄積ファイル43に存在し
ない場合、マスタサーバシステム5に対してサーバシス
テム9のシステム仕様情報をネットワーク1を通じてマ
スタサーバシステム5に問い合わせ、システム仕様情報
管理ライブラリ52からサーバシステム9のシステム仕
様情報を取得し、クライアントシステム4のシステム仕
様情報蓄積ファイル52に蓄積する。
【0116】図1の実施例では、サーバシステム9に対
する処理要求が発生する毎にクライアントシステム4の
システム仕様情報蓄積ファイル43を参照し、サーバシ
ステム9のシステム仕様情報を取得するのに対し、本実
施例では、サーバシステム9に対する処理を開始する
時、クライアントシステム4で当該処理を管理している
データ処理管理テーブル45にサーバシステム9のシス
テム仕様情報を格納しておき、同一転送先に対する2回
目以降の転送処理時は、データ処理管理テーブル45を
参照し、サーバシステム9のシステム仕様情報を取得す
る。
【0117】次に、クライアントシステム4は、このよ
うにして取得したサーバシステム9のシステム仕様情報
と自分自身のシステム仕様情報とを比較し、相違がある
場合は、クライアントシステム4自身のAPIデータ転
送形式などのシステム仕様をサーバシステム9のシステ
ム仕様に合致するように、インタフェース等の変換を実
施し、ネットワーク1を通じてサーバシステム9に処理
要求およびデータを送信する。
【0118】これに従い、サーバシステム9は処理を実
行し、応答が必要な処理の場合は、その処理結果をネッ
トワーク1を通じて依頼元のクライアントシステム4に
返信する。
【0119】実行結果を受信したクライアントシステム
4は、実行結果のデータをクライアントシステム4自身
のシステム仕様に合致するようにシステム仕様を変換し
たうえでオブジェクト転送処理用AP41に渡す。
【0120】以下、図14のフローチャートに従い詳細
に説明する。
【0121】まず、クライアントシステム4内のオブジ
ェクト転送処理用AP41における分散オブジェクト転
送処理要求の発生に伴い、クライアントシステム4では
データ処理管理テーブル45を作成した後、AP41か
ら受け取った処理対象データを基に、自システム内の分
散定義情報ファイル42をアクセスすることにより、処
理データがどのサーバシステムに存在するかを判断して
決定する(ステップ141)。これにより、例えば、サ
ーバシステム9が相手サーバシステムとして決定され
る。
【0122】次に、サーバシステム9に対する最初のア
クセスか否かを判断し(ステップ142)、最初のアク
セスであれば、システム仕様情報管理ライブラリ52を
アクセスする前に、システム仕様情報蓄積ファイル43
を先にアクセスし、システム仕様情報蓄積ファイル43
に目的のサーバシステム9のシステム仕様情報が蓄積さ
れていれば、このシステム仕様情報蓄積ファイル43か
ら目的のサーバシステム9のシステム仕様情報を取得す
る(ステップ144)。
【0123】しかし、蓄積されていなかった場合、マス
タサーバシステム5に対してサーバシステム9のシステ
ム仕様情報をネットワーク1を通じて問い合わせる(ス
テップ145)。
【0124】すると、マスタサーバシステム5では、分
散運用支援部において受信したデータからシステム仕様
情報管理ライブラリ52をアクセスすることにより、該
当するサーバシステム9のシステム仕様情報を取得す
る。
【0125】システム仕様情報を取得したマスタサーバ
システム5の分散運用支援部は、クライアントシステム
4のシステム仕様情報からサーバシステム9のシステム
仕様情報をクライアントシステム4のシステム仕様に合
致するように変換し、クライアントシステム4に送信す
る。
【0126】ここで、システム仕様情報蓄積ファイル4
3から目的のサーバシステム9のシステム仕様情報を取
得した場合、マスタサーバシステム5から目的のサーバ
システム9のシステム仕様情報を取得した場合のいずれ
においても、その取得したシステム仕様情報をデータ処
理管理テーブル45のシステム情報管理領域455に格
納する(ステップ146)。
【0127】一方、サーバシステム9に対する最初のア
クセスでなかった場合、前記のように、データ処理管理
テーブル45のシステム情報管理領域455にサーバシ
ステム9のシステム仕様情報が既に格納されているの
で、このシステム情報管理領域455からサーバシステ
ム9のシステム仕様情報を取得する(ステップ14
3)。
【0128】システム仕様情報を取得したクライアント
システム4は、そのシステム仕様情報に基づき、サーバ
システム9に送信するデータをサーバシステム9のシス
テム仕様に合致するように変換し、サーバシステム9に
対して送信する(ステップ147)。
【0129】クライアントシステム4からのデータを受
信したサーバシステム9は、受信データのデータ処理を
実行し(ステップ154,152)、その実行結果のデ
ータを処理要求元クライアントシステム4に送信する
(ステップ153)。
【0130】サーバシステム9から実行結果のデータを
受信したクライアントシステム4は、受信データを自シ
ステムに対応するシステム仕様に変換し(ステップ14
8,149)、オブジェクト転送用AP41に応答デー
タを渡し、サーバシステム9との間でオブジェクト転送
に関する同期処理を実行して一連の処理を終了する(ス
テップ150,154)。
【0131】これにより、オブジェクト転送処理が完了
する。
【0132】なお、複数回のオブジェクト転送処理が発
生する場合は,必要に応じて上記ステップ141からス
テップ149の処理を繰り返して実行すればよい。
【0133】このように、本実施例においては、最初の
データ転送処理要求時のみシステム仕様情報蓄積ファイ
ル43またはシステム仕様情報管理ライブラリ52から
転送先のシステム仕様情報を取得し、これをクライアン
トシステム4のデータ処理を管理するデータ処理管理テ
ーブル45に保持するようにしておき、次回の同一転送
先に対するデータ転送要求発生時はデータ処理管理テー
ブル45を参照してシステム仕様を変換するようにした
ため、システム仕様を変換するまでの準備期間が短縮さ
れ、結果として、分散処理能力を向上させることができ
る。
【0134】ところで、図1および図11の実施例で
は、システム仕様情報管理ライブラリ52またはシステ
ム仕様情報蓄積ファイル43内のシステム情報を参照
し、相手システムのシステム仕様に合致するようにシス
テム仕様を変換しているが、相手システムのシステム仕
様をパラメータとして予め与えておくようにしてもよ
い。
【0135】
【発明の効果】以上のように本発明においては、各デー
タ処理システムの接続仕様、能力、アプリケーションイ
ンタフェース、動作環境などのシステム仕様情報を一括
して管理するシステム仕様情報管理ライブラリを設け、
1つのデータ処理システムから他のデータ処理システム
に対するデータ転送要求が発生した時、システム仕様情
報管理ライブラリのシステム仕様情報を参照し、転送先
のデータ処理システムのシステム仕様に合致するように
アプリケーションインタフェース等の変換を実施させ、
この後にデータ処理を実行させるようにしたので、異な
る機種のデータ処理システムによってデータ処理を進め
る際に、大容量の記憶装置を設けることなく、またシス
テム構成の変更に対しても容易に対処して分散データ処
理を効率良く進めることができる。
【0136】また、ユーザレベルにおいては、各データ
処理システムのインタフェース等のシステム仕様を意識
することなく、全て自分自身と同一システム仕様のデー
タ処理システムで構成されているものとして処理を進め
ることができる。
【0137】また、各データ処理システムの稼働状況を
把握し、その稼働状況に応じてデータ処理を行う依頼先
を分散することにより、負荷が最適化されてシステム全
体のスループットを向上させることができる。
【0138】さらに、一旦取得したシステム仕様情報は
各データ処理システム内に蓄積しておき、その後は蓄積
したシステム仕様情報を先に参照し、蓄積されていない
時のみシステム管理ライブラリをアクセスすることによ
り、システム仕様情報を取得するためのオーバヘッドを
減少させ、スループットの低下を防止することができ
る。
【0139】さらに、システム構成やシステム仕様の変
更があったとしても、システム仕様情報管理ライブラリ
のみを更新すれば良いので、システム構成の変更に対し
ても容易に対処することができる。
【0140】さらに、最初のデータ転送処理要求時のみ
システム仕様情報蓄積ファイルまたはシステム仕様情報
管理ライブラリから転送先のシステム仕様情報を取得
し、これをクライアントシステムのデータ処理を管理す
るデータ処理管理テーブルに保持するようにしておき、
次回の同一転送先に対するデータ転送要求発生時はデー
タ処理管理テーブルを参照してシステム仕様を変換する
ようにしたため、システム仕様を変換するまでの準備期
間が短縮され、結果として、分散処理能力を向上させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すシステム構成図であ
る。
【図2】実施例におけるマスタサーバシステムの構成図
である。
【図3】実施例におけるサーバシステム構成図である。
【図4】分散定義情報の一例を示す説明図である。
【図5】システム仕様情報管理ライブラリの内容の一例
を示す説明図である。
【図6】処理手順を示すフローチャートである。
【図7】転送データのフォーマット例を示すデータフォ
ーマット図である。
【図8】インタフェース変換をマスタサーバシステムで
行う時の説明図である。
【図9】インタフェース変換をサーバシステムで行う時
の説明図である。
【図10】インタフェース変換をクライアントシステム
で行う時の説明図である。
【図11】本発明の他の実施例を示すシステム構成図で
ある。
【図12】図11の実施例の分散定義情報の一例を示す
説明図である。
【図13】図11の実施例のシステム仕様情報の一例を
示す説明図である。
【図14】図11の実施例の処理手順を示すフローチャ
ートである。
【図15】データ処理管理テーブル内のシステム仕様情
報の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1…ネットワーク、2,3,6,7…通信回線、4…ク
ライアントシステム、5…マスタサーバシステム、8、
9…サーバシステム、41…分散アプリケーションプロ
グラム、42…分散定義情報ファイル、43…システム
仕様情報蓄積ファイル、52…システム仕様情報管理ラ
イブラリ、44,51,83,93…分散運用支援部、
45…データ処理管理テーブル、56,87…システム
仕様情報登録管理部、88,57…システム制御部。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のデータ処理システムをデータ伝送
    路によって接続し、1つのデータ処理システムから他の
    データ処理システムにデータを転送し、その処理結果を
    返信させる分散データ処理システムにおいて、 データ伝送路に接続されている各データ処理システムの
    接続仕様、能力、アプリケーションインタフェース、動
    作環境などのシステム仕様情報を一括して管理するシス
    テム仕様情報管理ライブラリを設け、1つのデータ処理
    システムから他のデータ処理システムにデータを転送す
    るためのデータ転送要求が発生した時、転送元、転送先
    および転送経路上のいずれかのデータ処理装置に前記シ
    ステム仕様情報管理ライブラリから転送先のデータ処理
    システムに関するシステム仕様情報を取得させ、このシ
    ステム仕様情報に基づいて当該転送先のデータ処理シス
    テムのシステム仕様に合致するようにアプリケーション
    インタフェース等の変換を実施させ、転送先のデータ処
    理装置で処理させることを特徴とする分散データ処理シ
    ステムにおける分散運用支援方法。
  2. 【請求項2】 前記システム仕様情報管理ライブラリで
    管理する情報として各データ処理システムの稼働状況の
    情報を付加し、この稼働状況の情報に基づき、転送デー
    タを処理可能な複数のデータ処理装置のうち低負荷のデ
    ータ処理装置にデータを転送させることを特徴とする請
    求項1記載の分散データ処理システムにおける分散運用
    支援方法。
  3. 【請求項3】 システム仕様情報管理ライブラリから取
    得したシステム仕様情報を蓄積するシステム仕様情報蓄
    積手段を各データ処理装置に付加し、システム仕様情報
    管理ライブラリをアクセスする前に該システム仕様情報
    蓄積手段をアクセスし、転送先のデータ処理装置に関す
    るシステム仕様情報が蓄積されていない時のみシステム
    仕様情報管理ライブラリをアクセスさせることを特徴と
    する請求項1記載の分散データ処理システムにおける分
    散運用支援方法。
  4. 【請求項4】 システム仕様情報管理ライブラリ内の転
    送先のデータ処理システムに関するシステム仕様情報
    は、転送先に対する最初のデータ処理要求時にみ前記シ
    ステム仕様情報管理ライブラリまたは前記システム仕様
    情報蓄積手段から取得し、転送元のデータ処理要求を管
    理するデータ処理管理テーブルに保持させ、同一転送先
    のデータ処理システムに対する次回のデータ処理要求時
    は前記データ処理管理テーブルから転送先のデータ処理
    システムに関するシステム仕様情報を取得することを特
    徴とする請求項1または3記載の分散データ処理システ
    ムにおける分散運用支援方法。
JP7026548A 1994-02-18 1995-02-15 分散データ処理システムにおける分散運用支援方法 Pending JPH07282012A (ja)

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JP6-20896 1994-02-18
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20040052016A (ko) * 2002-12-13 2004-06-19 한국전자통신연구원 이벤트 관리 분산처리 시스템에서의 gui기반 이벤트모니터링 방법 및 그 장치
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JP2020173722A (ja) * 2019-04-12 2020-10-22 株式会社リコー 情報処理装置、情報処理方法およびプログラム

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