JPH0728106Y2 - バッグインボックス用耐圧収納箱 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、バッグインボックス用耐圧収納箱に係り、特
に加圧液体や加圧気体等の加圧流体を充填する袋体を有
するバッグインボックスのダンボール外箱の外周壁を包
囲して、該バッグインボックスを収納、保管するための
バッグインボックス用耐圧収納箱に関する。

〔従来の技術〕

近年、折りたたみ可能なプラスチック袋または容器を、
保護用箱である外装用段ボール箱の中に入れ、液体の輸
送・保管に使用する形式の袋体をバッグインボックス
（Bag in Box）と称し、このものは、従来のガラス壜、
タンク、ブリキ缶などに比べ、軽くて上部で輸送・保管
に便利でコストが安価なため多く使用されている。最近
は、柔軟な単体フィルムやラミネートフィルムを２枚以
上重ねたり、複合フィルムを使用することによって、耐
圧性、耐薬品性などに優れた製品が出始め液体食品をは
じめ、工業薬品など各種分野への適用が考えられてい
る。特に、ジュース、コーラ等の清涼飲料やコーヒー飲
料等の自動販売機（ディスペンサ）の分野においては、
従来のリターナブルタンクのように回収、再充填、タン
ク洗浄殺菌等の手間を要しないためバッグインボックス
の適用が考えられている。

このようなバッグインボックスは、第６図および第７図
に示されるように、例えば少なくとも２個ないしは２重
の袋体と、この袋体を収納するダンボール箱４とにより
構成される。

第７図に示される袋体の一例は、上記袋体のうち１つの
袋体を流体状の内容物を収納する収納袋体３とし、他の
１つの袋体を上記収納袋体を加圧する加圧袋体２とする
二重袋体構造のものである。

このような構成とし、上記加圧袋体２に炭酸ガスボンベ
等の加圧源より流体を充填することによって、上記収納
袋体３を加圧し、この収納袋体３から内容物を注出せん
とするものである。なお、加圧源から加圧袋体２への連
通する連続プラグは図面上省略してある。

〔考案が解決しようとする課題〕

このような袋体を収納するダンボール箱４の外壁面は、
常に箱の内側から外側に向けて圧力を受けており、通常
外箱として用いられているダンボール箱等で強度上の問
題があり、時として、外箱が大きく変形したり、こわれ
たりしする。特に、ダンボール箱がこわれた場合には、
上記収納袋体を加圧させる機能は全くはたらかない。

また、注出されるべく内容液が収納されたバッグインボ
ックスは、例えば10kg程度の重量があり、ダンボール箱
に収納したままでこれを持ち上げて移動させたりする場
合等には、取扱いが非常に不便であり、使い勝手が悪
い。

本考案は、上述の事情に鑑み創案されたもので、その目
的とする処は、バッグインボックス用袋体、とくに加圧
袋体に加圧流体が充填された場合に、それに起因する外
装用のダンボール箱の変形を防止せしめるべく耐圧性を
有し、しかも取り扱いが容易で、使い勝手の良いバッグ
インボックス用収納箱を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

このような課題を解決するための本考案は、バッグイン
ボックスを個別に直接収納するプロテクタ内箱と、フレ
ームで組み立てられ、かつ前記プロテクタ内箱を出し入
れ可能に収納できる受箱を有する枠体とを備えたバッグ
インボックス用耐圧収納箱であって、前記プロテクタ内
箱は、底板と４つの側板に囲まれ、上面が開放された箱
体であり、４つの側板のうち少なくとも１つの側板が着
脱可能になっており、前記枠体はその上面が板体で被着
されており、１つの側面が前記プロテクタ内箱を出し入
れ可能に収納できる開口部を備えるように構成した。

〔作用〕

本考案はバッグインボックスを収納するプロテクタ内箱
と、該プロテクタ内箱を収納する受箱を有する枠体とを
組み合せた耐圧収納箱としたので、バッグインボックス
用袋体、特に加圧袋体に加圧流体を充填した場合、それ
に起因する外装用ダンボール箱の変形及び破壊を防止す
ることができる。

しかも、ダンボール箱に収納したままで、取り扱う従来
の取り扱い方に比べ、取り扱いは格段と容易になり、使
い勝手が良く、作業性は格段と向上するようになる。

〔実施例〕

以下、本考案に係るバッグインボックス用耐圧収納箱
（以下、単に、耐圧収納箱と称す）の実施例を図面を参
照して説明する。

本考案の耐圧収納箱は、第１図に示されるように、バッ
グインボックス（図示しない）を個別に直接収納するプ
ロテクタ内箱30と、このプロテクタ内箱30を収納する枠
体50（第２図に示される）とを組み合せて備えている。

第１図に示されるプロテクタ内箱30は、箱状体をなし、
バッグインボックスのダンボール箱４を直接収納し、保
護するために用いられる。

それゆえ、プロテクタ内箱30の形状は、バッグインボッ
クスのダンボール箱４と略同一形状、特にダンボール箱
４の外壁面で構成される形状と、プロテクタ内箱30の内
壁面で構成される形状とが略同一形状・寸法とされるこ
とが好ましい。

より具体的な構成について説明すると、プロテクタ内箱
30は、図示のごとく底板31と４つの側板に囲まれ、上面
が開放された箱体であり、４つの側板のうち、少なくと
も１つの側板はバッグインボックスの口金５を取り出し
可能にするために、着脱可能になっている。

すなわち、側面の１つの板体（図中の正面に位置する板
体）は、本実施例の場合、２つの板35,36に上下に分割
されており、下方の板35は固定され、一方、上方の板36
は上下にスライド移動し、着脱可能になっている。

下方の板35の上部には、半円に切り欠かれた切欠部E2が
設けられており、右方部には係合フックの一部品35cが
固定されている。

上方の板36の下部には、半円に切欠かれた切欠部E1が設
けられており、その上方には、把持部36bが、また、左
右には一対の支持棒36a,36aが固定されている。さら
に、右方下部には、係合フックの一部品36cが固定され
ている。

このような上方の板36の左右端は、それぞれ立設された
一対のガイド支柱37,37のスライド溝（図示しない）と
係合、案内されており、板36は上下方向にスライド移動
できるようになっている。

そして、この上方の板36が最下部に下がった時に、支持
棒36a,36aの最下端e,eはそれぞれ内箱本体に設けられた
凹部e1,e1と係合するようになっている。

この時、前記切欠部E1,E2が組み合さって形成される略
円形の空間部からバッグインボックスの口金５が突出さ
れるようになっている。さらに、係合フック35cと36cは
１対でスナップ止めできるようになっており、上方の板
36は下方の板35に固定できるようになっている。

このようなプロテクタ内箱30は、前記バッグインボック
スの中にある袋体に加圧流体が充填されることに伴なう
バッグインボックスのダンボール箱４の変形を防止せし
める耐圧性が要求される。

そのため、プロテクタ内箱30はステンレス等の金属材料
やある程度の剛性を有する樹脂材料、なかでも特に成形
の容易性、製造コスト等観点からポリプロピレン、塩化
ニビル、ABS樹脂等の各種プラスチック材料を用いるこ
とが好ましい。

なお、材料の板厚は、バッグインボックスのダンボール
箱からプロテクタ内箱30に押圧される圧力等を考慮して
適宜選定すればよい。

次に、このようなプロテクタ内箱30をさらに収納する枠
体50について第２図をもとに説明する。

枠体50は、通常、数本の枠組フレーム51で略直方体形に
骨組みが形成されており、この直方体形状は、例えば、
数本の間仕切りフレーム52によって前記プロテクタ内箱
30を収納できる受箱Ｒを形成する。

そして、枠体50の上面（天井）には、板体55が被着され
ている。

以下、１つの受箱Ｒについて説明すると、受箱Ｒの側面
の１つは（図面上正面に位置する側面）、開口部を備え
ており、ここを通して、前記プロテクタ内箱30を出し入
れできるようになっている。

他の３つの側面は、通常、数本の補助フレーム53aが組
み込まれて固定されている。

このような受箱Ｒは、枠体50の中に少なくとも２以上備
えられており、前記プロテクタ内箱30の保管ないし取り
扱いを容易ならしめている。

次に本考案の耐圧収納箱の作用を第３図ないし第５図に
基づいて説明する。

第３図に示されるように、ダンボール箱４から接続口金
５が予め引き出されたバッグインボックス４は、上方の
板36が外されたプロテクタ内箱30の上部開口部から落と
し込み方式により装入される。この時、バッグインボッ
クス４の接続口金５は下方の板35と当接しないように切
欠部E2で逃げるようになっている。

次に、第４図に示されるように、予め外されていた上方
の板36が１対のガイド支柱37に案内されてスライド降下
し、側板が完全に閉められてバッグインボックス４をプ
ロテクタ内箱30に収納する作業が完了する。

このようにバッグインボックス４が収納されたプロテク
タ内箱30は、第５図に示されるように、枠体50の受箱Ｒ
に開口部を通して装入される。

このような順序でバッグインボックス４は、本考案の耐
圧収納箱に収納される。

〔考案の効果〕

以上、実施例の説明から明らかなように、バッグインボ
ックスを収納するプロテクタ内箱と、該プロテクタ内箱
を収納する受箱を備えた枠体を有する本考案の耐圧収納
箱を用いることによりバッグインボックス用袋体、特に
加圧袋体に加圧流体を充填した場合、それに起因する外
装用ダンボール箱の変形及び破壊を防止することができ
る。

しかも、ダンボール箱に収納したままで、取り扱う従来
の取り扱い方に比べ、取り扱いは格段と容易になり、使
い勝手が良く、作業性は格段と向上するようになった。

【図面の簡単な説明】

第１図はプロテクタ内箱の概略斜視図、第２図は枠体の
一部を示す概略斜視図、第３図および第４図はそれぞれ
プロテクタ内箱の中にバッグインボックスを収納した状
態を示す概略斜視図、第５図は枠体の中にプロテクタ内
箱を収納した状態の一部を示す概略斜視図、第６図はバ
ッグインボックスの概略斜視図、第７図はバッグインボ
ックスの断面図である。 ４…ダンボール箱、30…プロテクタ内箱、50…枠体、Ｒ
…受箱。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】バッグインボックスを個別に直接収納する
   プロテクタ内箱と、 フレームで組み立てられ、かつ前記プロテクタ内箱を出
   し入れ可能に収納できる受箱を有する枠体とを備えたバ
   ッグインボックス用耐圧収納箱であって、 前記プロテクタ内箱は、底板と４つの側板に囲まれ、上
   面が開放された箱体であり、４つの側板のうち少なくと
   も１つの側板が着脱可能になっており、 前記枠体はその上面が板体で被着されており、１つの側
   面が前記プロテクタ内箱を出し入れ可能に収納できる開
   口部を備えたことを特徴とするバッグインボックス用耐
   圧収納箱。