JPH07279864A - スクロール型圧縮機 - Google Patents

スクロール型圧縮機

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JPH07279864A
JPH07279864A JP7694294A JP7694294A JPH07279864A JP H07279864 A JPH07279864 A JP H07279864A JP 7694294 A JP7694294 A JP 7694294A JP 7694294 A JP7694294 A JP 7694294A JP H07279864 A JPH07279864 A JP H07279864A
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JP
Japan
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scroll member
movable scroll
crankshaft
movable
compressor
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP7694294A
Other languages
English (en)
Inventor
Mikio Matsuda
三起夫 松田
Mitsuo Inagaki
稲垣  光夫
Takeshi Sakai
猛 酒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Soken Inc
Original Assignee
Nippon Soken Inc
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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Priority to DE1995113945 priority patent/DE19513945A1/de
Publication of JPH07279864A publication Critical patent/JPH07279864A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C28/00Control of, monitoring of, or safety arrangements for, pumps or pumping installations specially adapted for elastic fluids
    • F04C28/06Control of, monitoring of, or safety arrangements for, pumps or pumping installations specially adapted for elastic fluids specially adapted for stopping, starting, idling or no-load operation
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C29/00Component parts, details or accessories of pumps or pumping installations, not provided for in groups F04C18/00 - F04C28/00
    • F04C29/0021Systems for the equilibration of forces acting on the pump
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C2240/00Components
    • F04C2240/80Other components
    • F04C2240/807Balance weight, counterweight

Abstract

(57)【要約】 【目的】 スクロール型圧縮機の起動ショックをきわめ
て簡単に防止する。 【構成】 通常のスクロール型圧縮機の基本的な構成に
加えて、可動スクロール部材3に所定量の自転トルクを
付加する部材、図示例ではバランスウエイト8と可動ス
クロール部材3のボス部3bとを接続する捩じりコイル
ばね31が設けられる。従って、圧縮機が停止すると
き、可動スクロール部材3はばね31に押されて本来の
停止位置からずれて、自転防止機構等によって許される
範囲内で自転して停止する。そのため可動スクロール部
材3と固定スクロール部材4との間の接触部分に隙間が
生じ、流体を圧縮すべき作動空間がシールされないの
で、起動の際に最初は効率の高い圧縮作用が起こらず、
起動ショックを防止することができる。吐出圧力が徐々
に上昇するにつれて増大する圧縮反力の分力により、可
動スクロール部材3は固定スクロール部材4に押しつけ
られて効率が高くなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば自動車用空調
装置の冷媒圧縮機として使用するのに適しているスクロ
ール型圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】空調装置を搭載している自動車のような
車両においては、空調装置の冷凍サイクルに使用されて
いる冷媒圧縮機が、通常、車両の走行用機関によりベル
トと電磁クラッチを介して駆動されるようになってお
り、電磁クラッチが接続されて冷媒圧縮機が起動される
ときに、機関の負荷が急に増加するので、機関の回転数
が瞬間的に低下する結果、走行中においては乗員が一時
的な車速の低下や衝撃を感じることがある。このような
現象は圧縮機の起動ショックと呼ばれているが、圧縮機
が比較的回転の滑らかなスクロール型のものであっても
発生する。
【0003】たとえば、機関が高速回転しているとき
は、それに連動して冷媒圧縮機も高速回転して吐出容量
が増大するので、冷房負荷が一定であれば短時間の運転
によって目標とする温度に到達する。従って、短時間毎
に電磁クラッチが断続されることになり、その都度、起
動ショックが搭乗者に感じられることになる。また、停
車中のアイドリング時に電磁クラッチが接続されて冷媒
圧縮機が起動されると、搭乗者が車体の定常的な振動状
態や機関の運転音に変化を感じることがあり、さらに極
端な場合には機関自体の停止を招くこともある。このよ
うに冷媒圧縮機の起動ショックが発生すると多少とも乗
員の乗り心地を損なうので、自動車等の車両の快適性を
追求する上で解決すべき課題となっている。
【0004】冷媒圧縮機の起動ショックを軽減するため
の一つの方法として、圧縮機の吐出容量を無段階に変更
することができるようにするとともに、圧縮機の起動時
には吐出容量を可及的に小さくして起動負荷を軽減する
という運転方法をとること、換言すれば、圧縮機の吐出
容量制御をそのような目的に合わせて行うことは知られ
ている。また、そのような目的に使用することが可能な
吐出容量を無段階に変更することができるスクロール型
圧縮機も知られており、その一つの例が特開昭62−9
1680号公報に記載されている。
【0005】この従来技術においては、固定スクロール
部材の側板の背後に中間圧力室を形成し、2つのスクロ
ール部材の間の作動空間によって吐出圧力の中間まで圧
縮された流体を逆止弁を備えたバイパス孔によって中間
圧力室へ取り出すとともに、中間圧力室と吸入室との間
に設けられたモータによって作動する開閉弁機構の開度
を無段階に調整することにより、中間圧力室から吸入室
へバイパスされる圧縮された流体の量を調整して、スク
ロール型圧縮機の吐出容量を無段階に変更可能としてい
る。そして、高回転域では圧縮機の吐出容量を絞ること
により、駆動軸の電磁クラッチの断続回数を減らし、電
磁クラッチの頻繁な断続による機関の負荷の変動を防止
している。
【0006】しかしながら、この従来技術のようにスク
ロール型圧縮機の吐出容量を可変とする場合には、バイ
パス通路やそれを開閉する弁、さらに弁を制御する機構
等を設ける必要があるというように、圧縮機の吐出容量
制御のための機構が複雑化することは避けられないの
で、それによって製造上の困難性が増大したり、コスト
の上昇を招くという結果になることは明らかである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術に
おけるこの問題点に対処して、スクロール型圧縮機にお
ける起動ショックを、機構の複雑化やコスト上昇を伴う
ことがない簡単な手段によって確実に防止することがで
きるようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の課題を
解決するための手段として、側板とその一側に形成され
た渦巻き形の歯部とを有しハウジングの内部に固定され
る固定スクロール部材と、側板とその一側に形成された
渦巻き形の歯部とを有し前記固定スクロール部材に対向
して相互の渦巻き形の歯部同士が位相差を持って噛み合
うように支持される可動スクロール部材と、前記可動ス
クロール部材を回転駆動するクランクシャフトと、前記
可動スクロール部材の公転のみを許容し所定の範囲を越
える自転を阻止する自転防止機構とを備えており、さら
に前記可動スクロール部材に所定量の自転トルクを付加
する部材をも備えていることを特徴とするスクロール型
圧縮機を提供する。
【0009】
【作用】本発明のスクロール型圧縮機においては、通常
のスクロール型圧縮機の基本的な構成に加えて、たとえ
ば、バランスウエイトと可動スクロール部材との間を接
続する捩じりコイルばねのように、可動スクロール部材
に所定量の自転トルクを付加する部材を備えているの
で、圧縮機の運転が停止されたときは、可動スクロール
部材の停止位置は、本来はクランクシャフトの偏心して
いる部分の停止位置に応じて決まる筈であるが、本発明
のスクロール型圧縮機においては、自転トルクを付加す
る部材の作用によって可動スクロール部材が自転方向に
押される。したがって、可動スクロール部材は本来の停
止位置から見て、自転防止機構等による制約によって許
される範囲内で僅かに自転した位置に停止することにな
る。このように可動スクロール部材が本来の停止位置か
らずれた位置に停止することにより、可動スクロール部
材と固定スクロール部材の各歯部の間の接触部分に隙間
が生じて、流体を圧縮すべき作動空間のシール箇所が開
くことになる。
【0010】スクロール部材間に形成される作動空間が
閉じていない状態で圧縮機が再度起動されると、作動空
間において流体を圧縮しようとしても、作動空間を締め
切るべき相互の歯部の接触部分が開いているから、最初
は圧縮された流体の殆どが低圧側へ漏洩し、有効な圧縮
作用は定常的な運転状態におけるそれの一部分に過ぎな
い低効率の状態になるので、吐出圧力は緩やかに上昇す
ることになる。吐出圧力が徐々に上昇し、それに応じて
可動スクロール部材に作用する圧縮反力が緩やかに増大
すると、圧縮反力の分力によって可動スクロール部材の
歯部は固定スクロール部材の歯部に押し付けられるよう
になり、歯部相互間の接触すべき部分が接触して、作動
空間において圧縮された流体が接触部分から漏洩しなく
なり、効率の高い定常的な運転状態に移行する。このよ
うに、本発明のスクロール型圧縮機においては、起動時
において可動スクロール部材に作用する圧縮反力や、ク
ランクシャフトに作用する負荷トルクの立ち上がりが緩
やかであるから、問題になるような起動ショックは発生
しない。
【0011】
【実施例】本発明のスクロール型圧縮機の実施例を図1
〜図4を用いて説明する。フロントハウジング1に保持
された軸受11,12にクランクシャフト5が回転自在
に支持され、クランクシャフト5の円板部分5aには回
転軸より所定量偏心して一対の駆動ピン6a,6bが形
成されている。可動スクロール部材3の公転運動に伴う
遠心力を打ち消すバランスウエイト8には一対の長穴7
a,7bが穿設されており、それぞれの長穴7a,7b
に駆動ピン6a,6bが摺動自在に係合している。それ
によって、バランスウエイト8はクランクシャフト5の
軸線に対して垂直方向(半径方向)に、長穴7a,7b
の中でピン6a,6bが相対的に移動し得る範囲内で移
動可能となっており、それらの部材によって従動クラン
ク機構が構成される。
【0012】さらに、バランスウエイト8にはクランク
シャフト5の軸方向に対して所定量偏心して軸方向の円
筒部8aが形成されており、円筒部8aの内面にはニー
ドル軸受10が配設されていて、ニードル軸受10を介
して可動スクロール部材3の側板3aの中心から軸方向
に突出して形成されたボス部3bが回転自在に支持され
ている。従って、可動スクロール部材3はクランクシャ
フト5の回転を受けたとき、後述の自転防止機構の規制
を受けて公転運動を行うことになり、その公転半径は、
長穴7a,7bの中で駆動ピン6a,6bが相対的に移
動することによるバランスウエイト8の半径方向の移動
量だけ変化することになる。また、バランスウエイト8
の軸方向の抜けをサークリップ13により防止してい
る。
【0013】可動スクロール部材3のボス部3bに形成
された穴部30には捩じりコイルばね31が配設されて
いる。穴部30の底およびバランスウエイト8にはそれ
ぞれ小径の穴32および33が形成され、捩じりコイル
ばね31の一端31aが小穴32に、捩じりコイルばね
31の他の端31bが小穴33に嵌まり込み、捩じりコ
イルばね31の回転を防止している。ここで、捩じりコ
イルばね31は可動スクロール部材3と固定スクロール
部材4が正規の位置関係にある状態、すなわち可動スク
ロール部材3の公転半径が設計値とほぼ一致している状
態において、可動スクロール部材3に所定量の自転トル
クを付加するよう設定されている。
【0014】ミドルプレート9はフロントハウジング1
とともにリアハウジング2にボルト14により固定され
ており、ミドルプレート9と可動スクロール部材3との
間には複数個の球体15と円形溝の組み合わせからなる
いわゆる自転防止機構が配設され、可動スクロール部材
3の自転が防止されるようになっている。ここで、16
および18は複数の円形穴を有するリング、17および
19は球体15を受けるプレートである。
【0015】フロントハウジング1とクランクシャフト
5の間にはシャフトシール22が配設され、圧縮機内部
の冷媒および潤滑油が外部に漏洩するのを防止してい
る。
【0016】リアハウジング2には固定スクロール部材
4がボルト21によって固定され、固定スクロール部材
4の側板4aには吐出弁26が弁止板27とともにボル
ト20によって固定されている。さらに、リアハウジン
グ2には吸入ポート23および吐出ポート24が開口し
ており、吸入ポート23および吐出ポート24の間は固
定スクロール部材の側板4aによって区画されている。
図中、固定スクロール部材4の側板4aの左側の空間の
うち2つのスクロール部材3および4を除く部分は吸入
空間1aとなり、同じく固定スクロール部材の側板4a
の右側の空間は吐出空間2aとなる。
【0017】可動スクロール部材3と固定スクロール部
材4は、それぞれの側板3aおよび4aから対向するよ
うに軸方向に突出して形成された渦巻き形の歯部3cお
よび4cを有しており(図4参照)、歯部3cおよび4
cは実質的に同じ形状であって、180°の位相差をも
って相互に噛み合うことにより、歯部3c,4cの間
に、軸方向に見たときの形状が三日月形の閉じた作動空
間25を2個以上形成することができる。そして作動空
間25がスクロール部材3,4の周縁部で開いていると
きは吸入空間1cに連通しているとともに、作動空間2
5がスクロール部材3,4の中心部に開いているとき
は、側板4aの中心の吐出口4bと吐出弁26を介して
吐出空間2aに連通し得るようになっている。
【0018】図示実施例のスクロール型圧縮機は上述の
ような構造を有するので、はじめに従動クランク機構の
作用を図2および図3を用いて説明する。クランクシャ
フト5の回転に伴い、可動スクロール部材3が公転し、
2つのスクロール部材3,4の各歯部3c,4cの間に
形成される作動空間25が、周縁部の吸入空間1aから
取り込んだ気体、この場合は冷媒を、中心に向って移動
させることによって冷媒が圧縮される。この冷媒の圧縮
により、図3に示すように、可動スクロール部材3の中
心Crには圧縮反力Fpが作用する。
【0019】クランクシャフト5の中心Csと可動スク
ロール部材3の中心Crを結ぶ方向と長穴7a,7bの
長手方向とのなす角度をΘとすれば、設計上での公転半
径R0において可動スクロール部材3の歯部3cと固定
スクロール部材4の歯部4cの間に隙間が生じてしまう
場合には、可動スクロール部材3は圧縮反力FpのΘ方
向成分Fp*sinΘの力で、可動スクロール部材3の
歯部3cと固定スクロール部材4の歯部4cとが当接す
るまで押し上げられる。
【0020】この状態において、可動スクロール部材3
がバランスウエイト8を介して駆動ピン6a,6bから
受ける力は、長穴7a,7bの長手方向と垂直な方向に
おいてFp/cosΘとなり、その力のクランクシャフ
ト5の中心Csと可動スクロール部材3の中心Crを結
ぶ方向の成分Fp*tanΘの力が、可動スクロール部
材3が固定スクロール部材4から受ける力Fwと釣り合
うことになる。
【0021】従って、三日月形の作動空間25の両端を
締め切るべき可動スクロール部材3の歯部3cと固定ス
クロール部材4の歯部4cとの接触部分に隙間が生じて
しまう場合にも、公転半径を変化させ、常に可動スクロ
ール部材3の歯部3cと固定スクロール部材4の歯部4
cを適当な力で押し付けることにより、両スクロール部
材間の作動空間25から低圧側に向かう冷媒の漏れを防
止し、効率を向上させることができる。このときの両ス
クロール部材の歯部3c,4c、および自転防止機構の
状態を図4(a)に示している。
【0022】次に、実施例のスクロール型圧縮機の起動
時におけるショック低減作用について説明する。圧縮機
が停止している状態では圧縮反力が作用しないことから
従動クランク機構による押付け力も働かない。一方、捩
じりコイルばね31は、図4(a)に示すように可動ス
クロール部材3と固定スクロール部材4が正規の位置関
係にあるとき、すなわち可動スクロール部材3の公転半
径が設計値とほぼ一致している状態において可動スクロ
ール部材3に所定量の自転トルクを付加するよう設計さ
れているため、可動スクロール部材3は捩じりコイルば
ね31によって自転方向に押されることになる。しか
し、自転防止機構により可動スクロール部材3の自転は
規制されているため、可動スクロール部材3が僅かに自
転方向に回動することによって公転半径が小さくなり、
図4(b)に示すように可動スクロール部材3の歯部3
cと固定スクロール部材4の歯部4cとの間に形成され
た作動空間25の両端では隙間が生じることになる。
【0023】この状態で圧縮機を起動すると、作動空間
25を締め切るべき接触部における隙間による冷媒の漏
れが大きいために実質の吐出容量が小さくなり、圧縮反
力によってクランクシャフト5に作用するトルクが小さ
くなるので、圧縮機の起動によって発生するエンジンに
対する負荷変動を小さくすることができる。
【0024】そして円滑な起動が行なわれた後に、圧縮
機が実質的に冷媒を圧縮して吐出を始めると、従動クラ
ンク機構における捩じりコイルばね31が、増大する伝
達トルクによって捩じられることにより、可動スクロー
ル部材3の公転半径が大きくなり、可動スクロール部材
3の歯部3cと固定スクロール部材4の歯部4cとの間
の接触部分における隙間はなくなり、作動空間25の密
封性が高まるので、正規の吐出容量での運転状態とな
る。
【0025】したがって、可動スクロール部材3とバラ
ンスウエイト8の間に捩じりコイルばね31を配設する
というきわめて簡単な手段によって、圧縮機の起動時の
負荷変動を低減するので、この圧縮機を空調装置の冷媒
圧縮機として搭載している自動車においては、容易に乗
り心地の悪化を防止することができる。
【0026】なお、図示実施例においては可動スクロー
ル部材3のボス部3bがバランスウエイト8に形成され
た円筒部8aの中に挿入されて軸承され、それらの間を
捩じりコイルばね31が橋絡しているが、雄雌の関係を
逆にして、可動スクロール部材3の側に円筒部を設け、
その中にバランスウエイト8の側の軸がニードル軸受と
共に挿入されるようにして、それらの間に同様な捩じり
コイルばね31を設けた場合にも、本実施例と同様の効
果を奏することができる。
【0027】また、図示実施例では従動クランク機構を
構成する2個の駆動ピン6a,6bがクランクシャフト
5の側の円板部分5aに突設されるとともに、それらを
受け入れる長穴7a,7bがバランスウエイト8の側に
形成されているが、それらの位置関係が反対になってい
てもよい。さらに、2対のピンと長穴の組み合わせでな
く、一方に半径方向に1本のキーを形成するとともに、
他方にキーを受け入れる半径方向の1本の溝を形成して
従動クランク機構を構成してもよい。したがって、ピン
6a,6bと長穴7a,7bとの係合部分は、一般的に
は駆動キーと呼ぶことができる。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、スクロール型圧縮機に
おける起動ショックをきわめて簡単な手段によって解決
することができるので、この手段の採用によって製造上
の困難性が増加したり、コストが上昇するような問題が
ない。そして、このスクロール型圧縮機を自動車の空調
装置における冷媒圧縮機として使用した場合には、自動
車の乗り心地を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例としてのスクロール型圧縮機を
示す正面断面図である。
【図2】実施例の圧縮機の内部の一部を拡大して示す斜
視図である。
【図3】実施例の作用を説明するための図面であって、
(a)は図1におけるA−A断面の一部を示し、(b)
は圧縮機内部の側面の一部を拡大して示す。
【図4】実施例の圧縮機の作用を説明するための図1に
おけるA−A断面図であって、(a)は通常の運転状態
を示し、(b)は起動前の停止状態を示す。
【符号の説明】
1…フロントハウジング 1a…吸入空間 2…リアハウジング 2a…吐出空間 3…可動スクロール部材 3a…側板 3b…ボス部 3c…歯部 4…固定スクロール部材 4a…側板 4b…吐出口 4c…歯部 5…クランクシャフト 5a…円板部分 6a,6b…駆動ピン 7a,7b…長穴 8…バランスウエイト 8a…円筒部 9…ミドルプレート 10…ニードル軸受 23…吸入ポート 24…吐出ポート 25…作動空間 26…吐出弁 30…穴部 31…捩じりコイルばね 31a,31b…ばねの端部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 酒井 猛 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 側板とその一側に形成された渦巻き形の
    歯部とを有しハウジングの内部に固定される固定スクロ
    ール部材と、側板とその一側に形成された渦巻き形の歯
    部とを有し前記固定スクロール部材に対向して相互の渦
    巻き形の歯部同士が位相差を持って噛み合うように支持
    される可動スクロール部材と、前記可動スクロール部材
    を回転駆動するクランクシャフトと、前記可動スクロー
    ル部材の公転のみを許容し所定の範囲を越える自転を阻
    止する自転防止機構とを備えており、さらに前記可動ス
    クロール部材に所定量の自転トルクを付加する部材をも
    備えていることを特徴とするスクロール型圧縮機。
  2. 【請求項2】 前記クランクシャフトと前記可動スクロ
    ール部材との間に前記可動スクロール部材の公転半径の
    変化を許容する従動クランク機構が設けられていること
    を特徴とする請求項1記載のスクロール型圧縮機。
  3. 【請求項3】 前記従動クランク機構は、前記可動スク
    ロール部材の公転半径の変化を許容するために前記クラ
    ンクシャフトの中心から半径方向に延びる駆動キーを備
    えており、前記駆動キーは前記クランクシャフトの中心
    と前記可動スクロール部材の中心とを結ぶ直線に対して
    所定の角度だけ前記クランクシャフトの回転方向とは反
    対の方向に傾斜しているとともに、前記可動スクロール
    部材が前記固定スクロール部材との間で流体を圧縮する
    ことによって発生する圧縮反力によって、前記可動スク
    ロール部材の公転半径が変化するように構成されている
    ことを特徴とする請求項2記載のスクロール型圧縮機。
  4. 【請求項4】 前記自転トルクを付加する部材が弾性材
    からなっていることを特徴とする請求項1記載のスクロ
    ール型圧縮機。
  5. 【請求項5】 前記弾性材が捩じりコイルばねであるこ
    とを特徴とする請求項4記載のスクロール型圧縮機。
  6. 【請求項6】 前記自転トルクを付加する部材が、バラ
    ンスウエイトと前記可動スクロール部材との間に配設さ
    れて、それらを接続していることを特徴とする請求項1
    記載のスクロール型圧縮機。
  7. 【請求項7】 吐出ポートを有するリアハウジングと、
    側板とその一側に形成された渦巻き形の歯部とを有し前
    記リアハウジングの内部に固定される固定スクロール部
    材と、側板とその一側に形成された渦巻き形の歯部とを
    有し前記固定スクロール部材に対向して相互の渦巻き形
    の歯部同士が位相差を持って噛み合うように支持される
    可動スクロール部材と、前記リアハウジングの開口部を
    覆うように一体的に取り付けられるフロントハウジング
    と、前記フロントハウジングに取り付けられた軸受によ
    って回転自在に軸承されるクランクシャフトと、前記ク
    ランクシャフトに対して相対的に回転しないが半径方向
    には相対的に移動することができるように前記クランク
    シャフトに連結されるとともに前記可動スクロール部材
    の側板に形成された軸を回転自在に軸承するバランスウ
    エイトと、前記可動スクロール部材の公転のみを許容し
    所定の範囲を越える自転を阻止する自転防止機構とを備
    えており、さらに前記可動スクロール部材に所定量の自
    転トルクを付加する部材をも備えていることを特徴とす
    るスクロール型圧縮機。
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