JPH07278973A - 精紡機用ロービングガイド - Google Patents

精紡機用ロービングガイド

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JPH07278973A
JPH07278973A JP6631794A JP6631794A JPH07278973A JP H07278973 A JPH07278973 A JP H07278973A JP 6631794 A JP6631794 A JP 6631794A JP 6631794 A JP6631794 A JP 6631794A JP H07278973 A JPH07278973 A JP H07278973A
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JP
Japan
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roving
guide
guide roller
longitudinal direction
yarn
Prior art date
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Application number
JP6631794A
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English (en)
Inventor
Taishi Kasahara
大始 笠原
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 粗糸とロービングガイドとの摩擦抵抗を小さ
く抑えて粗糸に毛羽が発生することを防止する。 【構成】 精紡機機台の上方左右両側に吊下された片側
2列ずつの各粗糸巻列間には、支軸9が機台長手方向と
平行に延設されている。支軸9上にはその両側に位置す
る粗糸ボビンBの粗糸解放位置と対応する位置に、案内
凹部17aを外周面に形成されたガイドローラ17が回
動可能かつ支軸9の軸方向へ移動可能に配設されてい
る。支軸9上には各ガイドローラ17を挟む両側に規制
部材19が固定され、各ガイドローラ17は粗糸ボビン
の巻径の減少に伴う粗糸道の変移により粗糸Rから支軸
9の軸方向の力を受けて支軸9上を規制部材19に挟ま
れた範囲内で移動するようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はクリールに吊下された粗
糸巻(篠巻)からの粗糸をドラフトパートに至るまでの
間で案内する精紡機用ロービングガイドに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】精紡機機台の上方左右両側には、粗糸巻
(以下、粗糸ボビンという)が機台長手方向に沿ってそ
れぞれ2列の粗糸巻列を形成してクリールに吊下されて
いる。2列の粗糸巻列の間には機台長手方向に対して各
粗糸ボビンと対応する位置にロービングガイドが所定間
隔毎にクリールから吊下された状態で配置されている。
ロービングガイドを挟んで対向する各粗糸ボビンからの
粗糸は、ロービングガイドにたすき掛けされることによ
り案内され、ドラフトパートのトランペットへ供給され
る。
【0003】通常、ロービングガイドとして図11
(a)に示すパイプ形状や図11(b)に示すイカリ形
状のものが使用されている。図11(a)に示すパイプ
形状のロービングガイド41は、その表面にメッキ処理
や塗装処理が施された鋼管やステンレス管等の管材より
形成され、同図のように粗糸ボビンからの粗糸Rをロー
ビングガイド41にたすき掛けして使用される。また、
図11(b)に示すイカリ形状のロービングガイド42
は、クリール等から吊下された支持棒42aの下部にイ
カリ形状をしたプラスチック製のガイド部材42bを2
つ備えて形成され、同図のように粗糸ボビンからの粗糸
Rを各ガイド部材42bに同図のようにたすき掛けして
使用される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図11
(a),(b)に示すパイプ形状及びイカリ形状のロー
ビングガイド41,42によると、粗糸Rはロービング
ガイド41,42上を摺動して案内されるため、粗糸R
とロービングガイド41,42との間の摺動摩擦により
粗糸Rの表面部に毛羽が発生する場合がある。毛羽のあ
る粗糸Rがドラフトパートに送られて精紡が行われる
と、生産された糸に毛羽が残る場合があり良質な糸を生
産するうえで問題となる。
【0005】また、粗糸Rの供給が進み粗糸ボビンの径
が小さくなるに連れて粗糸ボビンから粗糸を解放する粗
糸解放位置が粗糸ボビンの軸心に向かって徐々に変移
し、これに伴う粗糸道の変移により粗糸Rがパイプ形状
のロービングガイド41上やロービングガイド42のガ
イド部材42a上を機台長手方向に移動する。このとき
の摺動摩擦が先の摺動摩擦に加わると、粗糸Rに毛羽が
一層発生し易くなる。パイプ形状のロービングガイド4
1の場合は機台長手方向への粗糸Rの移動が規制されな
いが、イカリ形状のロービングガイド42の場合には、
機台長手方向への粗糸Rの移動がガイド部材42bによ
り規制されて粗糸Rは規制された部位にて大きな摺動摩
擦を受けるので、毛羽の発生が助長される。ガイド部材
42bは通常プラスチック製であるため、特に粗糸Rが
合繊である場合には静電気により粗糸Rがガイド部材4
2bに絡みつき易く毛羽の発生が助長される場合があ
る。
【0006】また、糸の生産性の向上を図って片側につ
き3列の粗糸巻列を配備する3列クリール式の精紡機が
ある。通常、3列の粗糸巻列を構成する各粗糸ボビンと
対応する各ロービングガイドは、内側2列の粗糸巻列間
に機台長手方向に沿って配列されている。そのため、最
外列の粗糸巻列を構成する粗糸ボビンからの粗糸は、隣
接する粗糸巻列の各粗糸ボビン間の間隙を通ってロービ
ングガイドに連なる状態とされるので、粗糸と粗糸ボビ
ンとが極めて接触し易い状態にある。
【0007】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、第1の目的は機台の上方左右両側に
それぞれ2列の粗糸巻列を配備し、それぞれ2列の粗糸
巻列間に機台長手方向に沿ってロービングガイドを配置
する精紡機において、粗糸とロービングガイドとの摩擦
抵抗を小さく抑えて粗糸に毛羽が発生することを防止す
ることができる精紡機用ロービングガイドを提供するこ
とにある。そして、第2の目的は3列式クリール精紡機
において、粗糸とロービングガイドとの摩擦抵抗を小さ
く抑えることができるとともに、最外列の粗糸巻列を構
成する粗糸ボビンからの粗糸と他の粗糸ボビンとの接触
を防止することができる精紡機用ロービングガイドを提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め請求項1に記載の発明では、精紡機機台の上方左右両
側に機台長手方向に沿って2列ずつ配備されたそれぞれ
の粗糸巻列間に機台長手方向に対して該粗糸巻列を構成
する各粗糸巻と対応する位置に、各粗糸巻からの粗糸を
案内する案内凹部を外周面に形成したガイドローラを機
台長手方向とほぼ平行な軸を中心に回動可能に備えた。
【0009】請求項2に記載の発明では、前記ガイドロ
ーラをその軸心方向に移動可能に備えた。請求項3に記
載の発明では、精紡機機台の上方左右両側に機台長手方
向に沿って2列ずつ配備されたそれぞれの粗糸巻列間に
機台長手方向に対して該粗糸巻列を構成する各粗糸巻と
対応する位置に、各粗糸巻からの粗糸を案内するガイド
ローラを機台長手方向と平行な軸を中心に回動可能に設
けるとともに、該ガイドローラの外周面に粗糸案内面を
形成し、該粗糸案内面は少なくとも粗糸巻が満粗糸状態
から空粗糸状態に至る過程の粗糸道変移により粗糸が前
記ガイドローラの軸心方向に受けた力を解消すべく粗糸
が前記粗糸案内面上を当該ガイドローラの軸心方向へ移
動可能な程度に幅広く形成されている。
【0010】請求項4に記載の発明では、機台の上方左
右両側に機台長手方向に沿って3列の粗糸巻列をそれぞ
れ配備する3列式クリールを備えた精紡機において、前
記3列の粗糸巻列を機台内方側から第1の粗糸巻列、第
2の粗糸巻列及び第3の粗糸巻列とし、第1の粗糸巻列
と第2の粗糸巻列との間に機台長手方向に沿って第1の
粗糸巻列及び第2の粗糸巻列をそれぞれ構成する各粗糸
巻と対応する位置に粗糸を案内する案内凹部を有する第
1のガイドローラを設け、該ガイドローラは機台長手方
向と平行な軸を中心に回動可能かつ該軸の軸心方向に所
定範囲で移動可能に設けられ、第3の粗糸巻列を構成す
る各粗糸巻からの粗糸を案内する第2のガイドローラ
は、第1の粗糸巻列と第2の粗糸巻列との間に機台長手
方向に沿ってその案内すべき粗糸が第2の粗糸巻列を構
成する各粗糸巻と係合しないように案内可能な位置に設
けられ、該ガイドローラは機台長手方向と平行な軸を中
心に回動可能に設けられている。
【0011】
【作用】上記構成により請求項1に記載の発明によれ
ば、各粗糸巻からの粗糸は、機台長手方向に沿って各粗
糸巻と対応する位置に列設されたガイドローラ列を挟む
両側からそれぞれの巻掛け方向が互いに逆向きになるよ
うに各ガイドローラの案内凹部に巻掛けられる。粗糸供
給時には各ガイドローラは粗糸との間の摩擦抵抗を受け
て粗糸の巻掛け方向と同じ方向に回転する。粗糸とガイ
ドローラとの間の摩擦抵抗は、ガイドローラの回転によ
り緩和されるので、粗糸の表面部での毛羽の発生が抑え
られる。また、ガイドローラは粗糸の巻掛け方向に応じ
た向きに自由に回転するので、ガイドローラに対する粗
糸の巻掛け方向が粗糸巻により異なる当該精紡機におい
て、粗糸の巻掛け方向が異なるガイドローラを共通な軸
上に設けることが可能となる。このように共通な軸上に
ガイドローラを設けた場合には、軸の配設スペースが節
約される。さらに粗糸巻から供給された粗糸は案内凹部
にて案内されるので、粗糸がガイドローラから外れるこ
とが防止される。
【0012】請求項2に記載の発明によれば、粗糸巻が
満粗糸状態から空粗糸状態に至る過程で粗糸巻の粗糸巻
径が小さくなり、粗糸巻からガイドローラへ連なる粗糸
の粗糸道が変移する。この粗糸道の変移によりガイドロ
ーラは案内凹部の側壁にて粗糸により押圧され、その軸
心方向へ軸上を移動する。ガイドローラが案内凹部の側
壁に受ける粗糸の押圧力は、ガイドローラがその軸心方
向へ移動することにより解消されるので、粗糸が案内凹
部の側壁や角部に押圧された状態で擦られることが防止
される。その結果、毛羽が粗糸に発生することが抑えら
れる。
【0013】請求項3に記載の発明によれば、粗糸巻が
満粗糸状態から空粗糸状態に至る過程で粗糸巻からガイ
ドローラへ連なる粗糸の粗糸道が変移し、この粗糸道の
変移により粗糸は粗糸案内面上でガイドローラの軸心方
向の力を受け、その受力を解消すべく粗糸案内面上を移
動する。粗糸案内面はその幅方向への粗糸の移動を許容
する程度に幅広く形成されているので、粗糸は例えば案
内凹部の側壁や角部等に押圧された状態で擦れることが
ない。その結果、粗糸表面部での毛羽の発生が防止され
る。
【0014】請求項4に記載の発明によれば、第1の粗
糸巻列及び第2の粗糸巻列をそれぞれ構成する各粗糸巻
からの粗糸は、第1のガイドローラを挟む両側からそれ
ぞれの粗糸の巻掛け方向が互いに逆向きとなるように巻
掛けられる。第3の粗糸巻列を構成する各粗糸巻からの
粗糸は、第2の粗糸巻列を構成する各粗糸巻と係合しな
い粗糸道を形成して第2のガイドローラに案内される。
粗糸供給時の粗糸と第1及び第2の各ガイドローラとの
間の摩擦抵抗は、各ガイドローラの回転により緩和され
て小さく抑えられる。また、粗糸巻径の減少に伴う粗糸
道の変移に伴い第1のガイドローラは粗糸からその軸心
方向の力を受けて軸に沿って移動するので、粗糸が第1
のガイドローラの案内凹部の側壁や角部に擦れながら案
内されることが防止される。また、第3の粗糸巻列を構
成する各粗糸巻からの粗糸は、その粗糸巻径の減少に伴
う粗糸道の変移過程で、常に第2のガイドローラにより
第2の粗糸巻列を構成する各粗糸巻と係合しないように
案内されるので、第3の粗糸巻列からの粗糸と第2の粗
糸巻列の粗糸巻との擦れが防止される。その結果、ロー
ビングガイドとの接触による粗糸表面部での毛羽の発生
が抑えられる。
【0015】
【実施例】
(第1実施例)以下、本発明を具体化した第1実施例を
図1〜図5に従って説明する。
【0016】図5に示すように、精紡機機台1のクリー
ル2には機台の左右両側にそれぞれ内外2列の粗糸巻レ
ール3が機台長手方向(紙面と直交方向)と平行に配設
されている。粗糸巻レール3にはそれぞれスピンドルピ
ッチの倍の所定間隔でボビンハンガ4が装備され、ボビ
ンハンガ4には粗糸ボビンBが吊下されている。また、
クリール2には支持ブラケット5が外方へ延出され、そ
の先端には予備レール6が粗糸巻レール3と平行に延設
されている。予備レール6にはボビンハンガ7aを備え
た搬送体7が走行可能に支持され、ボビンハンガ7aに
は予備粗糸ボビンFが吊下されている。
【0017】図5に示すように、クリール2の左右両側
には粗糸巻レール3間に支持棒8が機台長手方向に所定
間隔毎に鉛直状態に支持されている。支持棒8の下端に
は支軸9が支持部材10を介して粗糸巻レール3と平行
に支持されている。また、クリール2の支柱2aには機
台長手方向と直交して水平に支持された支持ブラケット
11が配設され、支持ブラケット11の両端にはドラフ
トパート12の上方近傍位置に支軸9と平行に支軸13
が支持されている。
【0018】図4に示すように、支軸9上にはガイドロ
ーラ14が各粗糸ボビンBの外周面上における粗糸Rが
解放される粗糸解放位置と対応する位置に回動可能かつ
支軸9上の所定範囲を軸方向に移動可能に設けられてい
る。また、支軸13上にはドラフトパート12のトラン
ペット15と対応する位置にガイドローラ16が回動可
能に設けられている。
【0019】図1及び図2に示すように、ガイドローラ
14は略円筒状のローラ部材17とローラ部材17の軸
孔に嵌着されたブシュ18とから構成され、ブシュ18
を介して支軸9に挿通された状態にある。ローラ部材1
7はセラミック製であり、その外周面には周方向に沿っ
て案内凹部17aが形成され、案内凹部17aの底面は
ほぼ鏡面に研磨されて粗糸Rとの摩擦係数が小さくなっ
ている。支軸9上には各ガイドローラ14の両側に規制
部材19(図1に示す)が着脱可能に固定され、ガイド
ローラ14は規制部材19により挟まれた範囲内を支軸
9の軸方向に移動可能となっている。そして、図4に示
すようにガイドローラ14は粗糸ボビンBが満粗糸状態
から空粗糸状態に至る過程で粗糸Rから支軸9の軸方向
の力を受けてその可動範囲内を図4の実線位置から二点
鎖線位置まで移動するようになっている。支軸9とガイ
ドローラ14のブシュ18との間の摩擦係数は、案内凹
部17aに巻掛けられた粗糸Rから支軸9の軸方向に受
ける力によりガイドローラ14が支軸9上を移動可能な
程度に小さい。
【0020】また、図3に示すようにガイドローラ16
は略円筒状のローラ部材20と、ローラ部材20を支軸
13に回動可能に嵌着するベアリング21とから構成さ
れている。ローラ部材20はローラ部材17と同様にセ
ラミック製であり、その外周面には周方向に沿って案内
凹部20aが形成され、案内凹部20aの底面はほぼ鏡
面に研磨されている。ガイドローラ16は支軸13の軸
方向に対しては移動不能に固定されている。また、各ガ
イドローラ14,16の案内凹部17a,20aの幅
は、図2及び図3に示すように粗糸Rの径より充分に広
く形成されている。尚、ガイドローラ14,16は粗糸
Rとの摩擦抵抗を受けて回動し、粗糸Rはガイドローラ
14,16に対してほとんど摺動しない。
【0021】図4及び図5に示すように、支軸9を挟ん
で対向する両粗糸ボビンBからの各粗糸Rは、ガイドロ
ーラ14に対して巻掛け方向が互いに逆向きにたすき掛
け状態に巻掛けられ、ガイドローラ16に対しては共に
機台内方側を通るように巻掛けられてドラフトパート1
2のトランペット15に案内されている。また、トラン
ペット15は機台運転時に機台長手方向に所定幅でトラ
バースされる。
【0022】次に、上記のように構成されたロービング
ガイドの作用を説明する。機台運転開始に先立ちクリー
ル2の各ボビンハンガ4には粗糸ボビンBが満粗糸状態
で吊下され、図5に示すように粗糸ボビンBからの粗糸
Rは各ガイドローラ14,16に順次に巻掛けられ、ト
ランペット15に連なる状態でセットされる。
【0023】機台1の運転が開始されると、ドラフトパ
ート12にて粗糸Rのドラフトが開始される。粗糸ボビ
ンBからの粗糸Rはガイドローラ14,16及びトラン
ペット15を通る経路で、ドラフトパート12に所定速
度で引き込まれる。粗糸ボビンBがほぼ満粗糸状態にあ
るときには、ガイドローラ14がほぼ粗糸張力が支軸9
の軸方向にバランスがとれた図4の実線位置に配置され
るとともに、粗糸Rは同図に実線で示す粗糸道を形成す
る。
【0024】図4に示すように、粗糸Rが供給されるに
連れて粗糸ボビンBの巻径が徐々に減少し、粗糸ボビン
Bから粗糸Rが解放される粗糸解放位置が粗糸ボビンB
の軸心に向かって徐々に変移する。この変移によりガイ
ドローラ14に支軸9の軸方向と平行な力が粗糸Rから
粗糸解放位置の変移方向に向かって付与され、ガイドロ
ーラ14は粗糸ボビンBが満粗糸状態から空粗糸状態と
なる過程で図4の実線位置から二点鎖線位置に向かって
徐々に移動する。そして、このガイドローラ14の支軸
9の軸方向への移動により粗糸ボビンBからガイドロー
ラ14を経てガイドローラ16に連なる粗糸Rの粗糸道
が決まる。
【0025】粗糸Rの供給時には、各ガイドローラ1
4,16は粗糸Rとの間の摩擦抵抗を受けて粗糸Rの巻
掛け方向に回転する。そのため、粗糸Rが各ガイドロー
ラ14,16から受ける摩擦抵抗は、各ガイドローラ1
4,16の回転により緩和される。その結果、粗糸Rは
ガイドローラ14,16から摩擦抵抗をほとんど受けず
に案内される。その結果、粗糸Rに毛羽が発生すること
が抑えられる。
【0026】また、粗糸ボビンBの巻径の減少によりガ
イドローラ14が粗糸Rから支軸9の軸方向に受ける力
は、ガイドローラ14が支軸9上をその軸方向へ移動す
ることにより緩和されるので、粗糸Rがガイドローラ1
4の案内凹部17aの側壁や角部に強く押圧されて擦れ
ることがない。その結果、粗糸Rに毛羽が発生すること
が抑えられる。また、ガイドローラ16からトランペッ
ト15に連なる粗糸Rは、トランペット15のトラバー
ス運動により支軸13と平行に揺動するが、粗糸Rは粗
糸Rの径より充分に幅広い案内凹部20a内を移動する
だけで案内凹部20aの側壁や角部に強く押圧されるこ
とがない。その結果、粗糸Rに毛羽は発生しない。
【0027】以上詳述したように本実施例のロービング
ガイドによれば、ガイドローラ14をクリール2の左右
両側に2列ずつ配列された粗糸巻列間に延設した支軸9
上に回動可能かつ支軸9の軸方向に移動可能に設け、さ
らにドラフトパート12の上方近傍位置に機台長手方向
に沿って延設した支軸13上にガイドローラ16を回動
可能に設けた。そのため、粗糸Rが案内される際に各ガ
イドローラ14,16から受ける摩擦抵抗を、各ガイド
ローラ14,16が粗糸Rとの摩擦抵抗を受けて回転さ
れることにより緩和することができる。その結果、粗糸
Rにかかる摩擦抵抗を毛羽が発生しない程度に小さく抑
えることができる。
【0028】また、粗糸ボビンBの巻径の減少により粗
糸ボビンBからガイドローラ14に至る粗糸道が変移し
てもガイドローラ14は粗糸Rからの押圧力を受けて支
軸9の軸方向に移動するので、粗糸Rが案内凹部17a
の側壁や角部に強く押圧された状態で擦れて案内される
ことを防止することができる。その結果、ガイドローラ
14を粗糸ボビンBの巻径が減少するに連れて常に粗糸
Rに毛羽を発生させない最適な位置に配置することがで
きる。
【0029】また、ガイドローラ16の案内凹部20a
は粗糸Rの径より充分に幅広く形成されているので、ト
ランペット15のトラバース運動により粗糸道が揺動さ
れても、粗糸Rが案内凹部20aの側壁や角部に強く押
圧されることを防止することができる。その結果、ガイ
ドローラ16との係合により粗糸Rに毛羽が発生するこ
とを防止することができる。そして、以上述べたように
各ガイドローラ14,16と係合する粗糸Rにかかる摩
擦抵抗が小さく抑えられ、粗糸Rに毛羽が発生すること
が大幅に抑えられるので、毛羽のない良質な糸を生産す
ることができる。
【0030】さらに、一般に精紡機では左右両側の各粗
糸巻列間にロービングガイドが配設され、ロービングガ
イドの両側から各粗糸巻列からの粗糸をロービングガイ
ドに対してたすき掛けするように係合される。本実施例
では、支軸9を挟んで対向する両粗糸ボビンBからの粗
糸Rは、ガイドローラ14に互いに巻掛け方向が逆向き
になるように巻掛けられるが、ガイドローラ14は外力
に応じて支軸9に対して自由方向に回転可能に設けられ
ているので、粗糸Rの巻掛け方向の異なるガイドローラ
14を1本の共通の支軸9に配設することができる。そ
の結果、ガイドローラ14を支持する支軸9の配設スペ
ースを節約することができる。
【0031】また、粗糸Rは各ガイドローラ14,16
の案内凹部17a,20aにて案内されるので、ガイド
ローラ14,16からの粗糸Rの外れを防止することが
できる。 (第2実施例)次に、第2実施例について図6及び図7
に従って説明する。本実施例では前記第1実施例と同様
の構成については説明を省略し、特に異なった部分のみ
を説明する。図7に示すように、支軸9上にはクリール
2の各ボビンハンガ4から吊下された粗糸ボビンBの粗
糸解放側と対応する位置に、セラミック製の複数のガイ
ドローラ22が支軸9の軸方向に対しては移動不能に固
定された状態で回動可能に設けられている。図6及び図
7に示すように、ガイドローラ22の外周面には案内凹
部23が形成されている。図7に示すように、案内凹部
23の底面を形成する粗糸案内面23aは幅広く形成さ
れ、満粗糸状態にある粗糸ボビンBから支軸9にほぼ直
交して供給された粗糸Rと、空ボビンとなる直前の粗糸
ボビンBから支軸9にほぼ直交して供給された粗糸Rと
が共に係合可能となっている。粗糸案内面23aは鏡面
に研磨されており、粗糸Rとの摩擦係数が充分に小さ
い。
【0032】よって、粗糸ボビンBが満粗糸状態のとき
には、粗糸ボビンBから供給された粗糸Rは、ガイドロ
ーラ22の粗糸案内面23a上において粗糸Rにかかる
支軸9の軸方向の力が均衡する図6及び図7に実線で示
す位置にて係合する。ガイドローラ22は案内する粗糸
Rとの摩擦抵抗により回転し、粗糸Rがガイドローラ2
2から受ける摩擦抵抗は緩和される。
【0033】そして、粗糸Rの供給により粗糸ボビンB
の巻径が徐々に減少すると粗糸道が変移し、この粗糸道
の変移により粗糸Rは横方向(支軸9の軸方向)の力を
受けて粗糸案内面23a上を図6及び図7中の矢印方向
に移動し、粗糸Rにかかる支軸9の軸方向の力が均衡し
た安定位置に常に位置する。そして、ガイドローラ22
は粗糸ボビンBが空粗糸状態に近づくとともに二点鎖線
位置へ向かって移動する。
【0034】その際、粗糸Rはガイドローラ22の回転
時に横方向へ移動するので、粗糸Rがガイドローラ22
から受ける摩擦抵抗は小さい。また、案内凹部23の粗
糸案内面23aは粗糸Rの横方向への移動を許容可能に
幅広く形成されているので、粗糸Rが案内凹部23の側
壁や角部に押圧された状態で案内されることがない。そ
の結果、粗糸Rに毛羽が発生することを防止することが
できる。 (第3実施例)次に、第3実施例について図8に従って
説明する。本実施例の精紡機はクリールの左右両側にそ
れぞれ3列の粗糸巻列を配備する3列クリール方式であ
る。尚、前記第1実施例と同様の構成については説明を
省略し、特に異なった部分のみを説明する。図8に示す
ように、クリール2には機台左右両側に対応して(但
し、同図では片側のみ図示)機台長手方向と平行に3列
の粗糸巻列T1,T2,T3が配備されている。最も内
側に配列された第1の粗糸巻列T1及びその直ぐ外側に
配列された第2の粗糸巻列T2は、前記第1実施例で述
べた2列の粗糸巻列とほぼ同様に配列され、第2の粗糸
巻列T2のさらに外側には第3の粗糸巻列T3が配列さ
れている。第1の粗糸巻列T1と第2の粗糸巻列T2と
の間には、支軸9が機台長手方向と平行に支持されてい
る。
【0035】第1及び第2の粗糸巻列T1,T2を構成
する各粗糸ボビンB1,B2は、支軸9を挟んで対向す
る状態で機台長手方向に沿って所定間隔毎に吊下されて
いる。第3の粗糸巻列T3を構成する各粗糸ボビンB3
は、機台長手方向に対して各粗糸ボビンB2間の間隙に
対応する位置に吊下されている。
【0036】支軸9上には前記第1実施例と同様の第1
のガイドローラとしてのガイドローラ14が第1及び第
2の粗糸巻列T1,T2を構成する各粗糸ボビンB1,
B2の粗糸解放位置と対応する位置に、回動可能かつ支
軸9の軸方向に移動可能に配設されている。ガイドロー
ラ14は粗糸ボビンB1,B2が満粗糸状態から空粗糸
状態となる過程で粗糸Rから受ける力により図8の実線
位置から二点鎖線位置まで支軸9に沿って移動するよう
になっている。また、支軸9上には第2のガイドローラ
としてのガイドローラ24が粗糸ボビンB3からの粗糸
Rを粗糸ボビンB2間の間隙を通って粗糸ボビンB2と
接触させずに案内可能な位置に回動可能に配設されてい
る。ガイドローラ24は支軸9の軸方向に対しては移動
不能に固定されている。
【0037】よって、粗糸ボビンB1,B2,B3から
粗糸Rの供給が開始されると、粗糸Rとの摩擦抵抗を受
けて各ガイドローラ14,24は粗糸Rの巻掛け方向に
回転し、各ガイドローラ14,24から粗糸Rが受ける
摩擦抵抗は緩和される。その結果、粗糸Rが各ガイドロ
ーラ14,24から受ける摩擦抵抗を小さく抑えること
ができる。また、第3の粗糸巻列T3を構成する各粗糸
ボビンB3からの粗糸Rは、粗糸ボビンB2間の間隙を
通って供給されるが、ガイドローラ24により粗糸ボビ
ンB2と接触することなく案内される。その結果、粗糸
Rが粗糸ボビンB2と接触して互いに粗糸が擦れ合うこ
とを回避することができる。さらに、粗糸Rが供給され
て粗糸ボビンB2,B3の巻径が減少するに連れてガイ
ドローラ14は支軸9に沿って粗糸張力の軸方向成分を
緩和させる方向に移動するので、粗糸Rがガイドローラ
14の案内凹部17aの側面や角部に強く押圧された状
態で擦れることを防止することができる。その結果、粗
糸Rの表面部に毛羽が発生することを防止することがで
きる。
【0038】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で例えば次のよ
うに構成することもできる。 (1)図9に示すように、従来技術で述べたイカリ形状
のロービングガイドのようにクリールからほぼ鉛直に吊
下された支持棒25の下端にガイドローラ26を回動可
能に設けてロービングガイド27を構成してもよい。こ
の場合、1本の支持棒25の下端に支持棒25を挟む両
側からの粗糸ボビンBからの粗糸Rを巻掛け可能に一対
のガイドローラ26を設ける構成が好ましい。この構成
によれば、粗糸巻列間に支軸9が無くなるので、内側の
粗糸ボビンBの粗糸交換作業が容易となる。この構成を
3列クリール式精紡機に適用することもできる。尚、ガ
イドローラ26は軸部25aの軸方向に移動可能であっ
ても移動不能であってもよい。
【0039】(2)図10に示すように、内外2列の粗
糸巻列間に支軸28,29を機台長手方向と平行に支持
し、各支軸28,29上にそれぞれ近傍側の粗糸巻列の
粗糸ボビンBからの粗糸Rを案内するガイドローラ3
0,31を回動可能に配設し、各支軸28,29を粗糸
ボビンBの巻径の減少に伴い粗糸張力の軸方向成分を減
少させる方向に移動させる構成としてもよい。この構成
によっても、ガイドローラ30,31の回転により粗糸
Rが受ける摩擦抵抗が抑えられるうえ、粗糸Rがガイド
ローラ30,31の案内凹部の側壁や角部に強く押圧さ
れる状態で擦れることが防止され、毛羽の発生を抑える
ことができる。また、図9のロービングガイド27が有
するような支持棒の下端に機台長手方向に延びる軸部に
回動可能にガイドローラを設け、支持棒を鉛直状態を維
持する状態で機台長手方向に粗糸道の変移に応じた向き
に移動させる構成としてもよい。この構成によっても図
10のロービングガイドと同様の効果が得られる。
【0040】(3)前記第1実施例及び第3実施例にお
いて、ガイドローラ14をブシュ18を介して支軸9に
配設する代わりに、支軸9に自由回転可能に当接する複
数のボールを介してガイドローラを支軸9に配設する構
成としてもよい。この構成によっても、ガイドローラを
支軸9に対して回動可能かつその軸心方向に移動可能と
することができる。
【0041】(4)前記第1実施例において、ガイドロ
ーラ16をトランペット15への粗糸Rの案内を妨げな
い程度に支軸13の軸方向に移動可能としてもよい。こ
の構成によれば、トランペット15のトラバース運動に
よる粗糸道の揺動に起因する粗糸Rと案内凹部20aの
側壁との擦れを一層確実に防止することができる。
【0042】(5)前記第2実施例において、ガイドロ
ーラ22から案内凹部23を無くしてもよい。ガイドロ
ーラ22はその軸心方向に幅広く形成されているので、
案内凹部23が無くても粗糸Rがガイドローラ22から
外れることはない。
【0043】(6)前記第3実施例において、支軸9の
軸方向に移動可能なガイドローラ14に替え、第2実施
例の粗糸案内面23aがその幅方向への粗糸Rの移動を
許容するように幅広く形成されたガイドローラ22を支
軸9に設けてもよい。この構成によっても同様に毛羽の
発生を抑えることができる。
【0044】(7)ガイドローラの案内凹部に対する粗
糸道の進入方向が常にガイドローラの軸心に対してほぼ
直交するようにガイドローラ毎に設けられた軸を水平面
内で揺動可能に設けてもよい。この構成によれば、粗糸
ボビンBの巻径減少により粗糸道が変移しても粗糸Rが
ガイドローラの案内凹部の側壁や角部に接触することを
防止することができる。
【0045】(8)ガイドローラ14,16,22,2
4,26の粗糸Rと係合するローラ部材の材質は、セラ
ミックに限定されずプラスチックや金属としてもよい。
プラスチックの場合は静電気により粗糸Rがガイドロー
ラに絡み付くことを防止するために帯電防止材を入れる
ことが好ましい。
【0046】前記実施例から把握され、前記各請求項に
記載された以外の技術的思想を、その効果とともに以下
に記載する。 (1)請求項1に記載のロービングガイドを備えた精紡
機において、前記ロービングガイドを構成するガイドロ
ーラを経た粗糸をトランペットへ案内するガイドローラ
を、機台長手方向に対してトランペットと対応する位置
に機台長手方向と平行な軸を中心に回動可能に設けた。
この構成によれば、ガイドローラを介することにより粗
糸に与える摩擦抵抗を小さく抑えた状態で粗糸を確実に
トランペットへ案内することができる。
【0047】(2)請求項1において、前記ガイドロー
ラを前記軸に対して回動可能かつその軸方向に移動不能
に配設し、前記ガイドローラのうち該ガイドローラに対
して機台内方側の粗糸巻からの粗糸を案内する第1のガ
イドローラを配設する第1の軸と、前記ガイドローラに
対して機台外方側の粗糸巻からの粗糸を案内する第2の
ガイドローラを配設する第2の軸とを、機台長手方向に
互いに逆向きに移動可能に設けた。この構成によれば、
第1のガイドローラ及び第2のガイドローラを、機台長
手方向に対してそれぞれ巻掛けた粗糸の変移方向に対応
した向きに移動させることができる。
【0048】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1に記載の発
明によれば、機台の上方左右両側にそれぞれ2列の粗糸
巻列を配備し、それぞれ2列の粗糸巻列間に機台長手方
向に沿ってロービングガイドを配置する精紡機におい
て、粗糸とロービングガイドとの摩擦抵抗を小さく抑え
て粗糸に毛羽が発生することを防止することができると
いう優れた効果を奏する。
【0049】請求項2に記載の発明によれば、粗糸は案
内凹部に案内されて粗糸がガイドローラから外れること
を防止できるとともに、粗糸巻の巻径の減少に連れて粗
糸道が変移しても粗糸がガイドローラの案内凹部の側壁
や角部に強く接触することを防止することができる。
【0050】請求項3に記載の発明によれば、粗糸巻の
巻径の減少に連れて粗糸道が変移しても粗糸は幅広く形
成された粗糸案内面上をガイドローラの幅方向に移動す
るだけなので、ガイドローラの案内凹部の側壁や角部に
強く接触することを防止することができる。
【0051】請求項4に記載の発明によれば、第1の粗
糸巻列及び第2の粗糸巻列を構成する各粗糸巻からの粗
糸が第1のガイドローラから受ける摩擦抵抗を第1のガ
イドローラの回転及びその軸心方向への移動により小さ
く抑えることができるとともに、第3の粗糸巻列を構成
する各粗糸巻からの粗糸が第2のガイドローラから受け
る摩擦抵抗を第2のガイドローラの回転により小さく抑
えることができるうえ、第3の粗糸巻列を構成する各粗
糸巻からの粗糸が第2の粗糸巻列を構成する各粗糸巻と
接触することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した第1実施例のロービングガ
イドの概略斜視図である。
【図2】ガイドローラの断面図である。
【図3】ガイドローラの断面図である。
【図4】粗糸ボビンとロービングガイドとの位置関係を
示す模式平面図である。
【図5】精紡機の部分模式側面図である。
【図6】第2実施例のロービングガイドの部分概略斜視
図である。
【図7】粗糸ボビンとロービングガイドとの位置関係を
示す模式平面図である。
【図8】第3実施例の粗糸ボビンとロービングガイドと
の位置関係を示す模式平面図である。
【図9】別例のロービングガイドの概略斜視図である。
【図10】図9と異なる別例のロービングガイドを示す
模式平面図である。
【図11】従来技術のロービングガイドを示す斜視図で
ある。
【符号の説明】
1…精紡機機台、9…軸としての支軸、13…軸として
の支軸、14…ガイドローラ、17a…案内凹部、22
…ガイドローラ、23a…粗糸案内面、24…ガイドロ
ーラ、25a…軸としての軸部、26…ガイドローラ、
28…軸としての支軸、29…軸としての支軸、R…粗
糸、B,B1〜B3…粗糸巻としての粗糸ボビン、T1
…第1の粗糸巻列、T2…第2の粗糸巻列、T3…第3
の粗糸巻列。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 精紡機機台の上方左右両側に機台長手方
    向に沿って2列ずつ配備されたそれぞれの粗糸巻列間に
    機台長手方向に対して該粗糸巻列を構成する各粗糸巻と
    対応する位置に、各粗糸巻からの粗糸を案内する案内凹
    部を外周面に形成したガイドローラを機台長手方向とほ
    ぼ平行な軸を中心に回動可能に備えた精紡機用ロービン
    グガイド。
  2. 【請求項2】 前記ガイドローラをその軸心方向に移動
    可能に備えた請求項1に記載の精紡機用ロービングガイ
    ド。
  3. 【請求項3】 精紡機機台の上方左右両側に機台長手方
    向に沿って2列ずつ配備されたそれぞれの粗糸巻列間に
    機台長手方向に対して該粗糸巻列を構成する各粗糸巻と
    対応する位置に、各粗糸巻からの粗糸を案内するガイド
    ローラを機台長手方向と平行な軸を中心に回動可能に設
    けるとともに、該ガイドローラの外周面に粗糸案内面を
    形成し、該粗糸案内面は少なくとも粗糸巻が満粗糸状態
    から空粗糸状態に至る過程の粗糸道変移により粗糸が前
    記ガイドローラの軸心方向に受けた力を解消すべく粗糸
    が前記粗糸案内面上を当該ガイドローラの軸心方向へ移
    動可能な程度に幅広く形成された精紡機用ロービングガ
    イド。
  4. 【請求項4】 機台の上方左右両側に機台長手方向に沿
    って3列の粗糸巻列をそれぞれ配備する3列式クリール
    を備えた精紡機において、 前記3列の粗糸巻列を機台内方側から第1の粗糸巻列、
    第2の粗糸巻列及び第3の粗糸巻列とし、第1の粗糸巻
    列と第2の粗糸巻列との間に機台長手方向に沿って第1
    の粗糸巻列及び第2の粗糸巻列をそれぞれ構成する各粗
    糸巻と対応する位置に粗糸を案内する案内凹部を有する
    第1のガイドローラを設け、該ガイドローラは機台長手
    方向と平行な軸を中心に回動可能かつ該軸の軸心方向に
    所定範囲で移動可能に設けられ、第3の粗糸巻列を構成
    する各粗糸巻からの粗糸を案内する第2のガイドローラ
    は、第1の粗糸巻列と第2の粗糸巻列との間に機台長手
    方向に沿ってその案内すべき粗糸が第2の粗糸巻列を構
    成する各粗糸巻と係合しないように案内可能な位置に設
    けられ、該ガイドローラは機台長手方向と平行な軸を中
    心に回動可能に設けられた精紡機用ロービングガイド。
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