JPH07278956A - 導電性ポリエステルモノフィラメントおよび工業用織物 - Google Patents

導電性ポリエステルモノフィラメントおよび工業用織物

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JPH07278956A
JPH07278956A JP6063286A JP6328694A JPH07278956A JP H07278956 A JPH07278956 A JP H07278956A JP 6063286 A JP6063286 A JP 6063286A JP 6328694 A JP6328694 A JP 6328694A JP H07278956 A JPH07278956 A JP H07278956A
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conductive
electrically
weight
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monofilament
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JP6063286A
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Toyohiko Masuda
豊彦 増田
Takehiko Mitsuyoshi
威彦 三吉
Tadanori Iwama
忠則 岩間
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Toray Monofilament Co Ltd
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Monofilament Co Ltd
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】高導電性カーボンブラック4〜15重量%と、
ブチレンテレフタレート単位,ブチレンイソフタレート
単位,脂肪族ジカルボン酸のジブチレンエステル単位か
らなる共重合ポリエステル96〜85重量%とからな
る。芯成分が芳香族ポリエステル、鞘成分が高導電性カ
ーボンブラック4〜15重量%と、共重合ポリエステル
96〜85重量%からなり、芯鞘複合重量比率が50:
50〜95:5である。 【効果】本発明の導電性ポリエステルモノフィラメント
および芯鞘複合型導電性ポリエステルモノフィラメント
は、十分な導電性と糸物性を有しているため各種の工業
用織物の帯電防止線材として有用なものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は導電性ポリエステルから
なるモノフィラメントおよび帯電防止性に優れた工業用
織物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、熱可塑性ポリエステル、例えば
ポリエチレンテレフタレートは優れた力学特性、化学特
性を有しており、繊維、フィルムなどの成型品として広
く用いられてきた。しかしながら、ポリエステルは導電
性が極めて低いため、静電気が帯電しやすいことに起因
して種々の問題を有していた。例えば、ポリエステルモ
ノフィラメントを、小麦粉などの粉体篩分けフィルタ
ー、紙おむつや生理製品などのサニタリー製品製造時に
水分や有機溶剤を乾燥させるドライヤーベルト、抄紙機
のドライヤーキャンバスなどの工業用織物に用いると、
使用中に発生する静電気が織物に蓄積し、粉塵の製品へ
の付着や、放電火花による引火・爆発等の危険性を招
き、操業に支障をきたす欠点を有していた。
【0003】従来よりこの問題に対処するため種々の改
良が試みられてきた。例えば、ポリエステルモノフィラ
メント織物の一部に、銅線などの金属線を交織した工業
用織物が知られているが、これは使用中に金属線に錆が
発生したり、織物が接触するローラーを擦過するなどの
問題があるため実用的でない。
【0004】また、導電性のカーボンブラックを高濃度
にブレンドした導電性ナイロン樹脂を鞘に用いた導電性
芯鞘モノフィラメントを、ポリエステルモノフィラメン
ト織物に交織した工業用織物も用いられてきたが、この
場合にはポリエステルモノフィラメントとナイロンモノ
フィラメントの吸湿時の寸法安定性が異なるため、乾燥
機内などで使用中に織物にうねりが発生するばかりか、
導電性ナイロンモノフィラメントの製造時に、カーボン
ブラックを高濃度にブレンドしたナイロン樹脂の流動性
が悪いため、均一な芯鞘複合糸が得られないなどの問題
を有していた。また、ポリエステル繊維に導電性を付与
する手段も種々提案されてきた。例えば、芯が芳香族ポ
リエステル/脂肪族ポリエステル(混合重量比率80/
20〜98/2)混合ポリマおよび導電性カーボンブラ
ックとの混合物からなり、鞘が芳香族ポリエステルから
なる導電性複合繊維が提案されている(特開昭56−8
5423号公報)。しかし、この方法で得られたモノフ
ィラメントは、鞘成分に導電性カーボンブラックが存在
しないため導電性が不十分であり、カーボンブラックも
実質的には20〜30重量%と多量に混合する必要があ
るため、複合紡糸の際に紡糸口金孔周辺汚れの発生が起
こり、長時間安定した生産が困難であるという問題を有
していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は上記した種々の欠点を解消し、小麦粉などの粉体篩分
けフィルター、紙おむつや生理製品などのサニタリー製
品製造時に水分や有機溶剤を乾燥させるドライヤーベル
ト、および抄紙機のドライヤーキャンバスなどの工業用
織物などに好適な性能を有する導電性ポリエステルモノ
フィラメントおよびこのモノフィラメントを用いた各種
工業用織物にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の導電性ポリエステルモノフィラメント
は、高導電性カーボンブラック4〜15重量%と、ブチ
レンテレフタレート単位および/またはブチレンイソフ
タレート単位90〜98重量%および脂肪族ジカルボン
酸のジブチルエステル単位10〜2重量%からなる共重
合成分で構成される共重合ポリエステル96〜85重量
%からなることを特徴とする。
【0007】また、本発明の芯鞘複合型導電性ポリエス
テルモノフィラメントは、芯成分が芳香族ポリエステ
ル、鞘成分が高導電性カーボンブラック4〜15重量%
と、ブチレンテレフタレート単位および/またはブチレ
ンイソフタレート単位90〜98重量%,脂肪族ジカル
ボン酸のジブチルエステル単位10〜2重量%からなる
共重合成分で構成される共重合ポリエステル96〜85
重量%からなることを特徴とする。
【0008】更に、本発明の工業用織物は、緯糸および
/または経糸の少なくとも一部に上記の導電性ポリエス
テルモノフィラメントまたは導電性芯鞘複合ポリエステ
ルモノフィラメントを用いることを特徴とする。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。本発明
の、モノフィラメントの構成成分である共重合ポリエス
テルは、ブチレンテレフタレート単位および/またはブ
チレンイソフタレート単位90〜98重量%および脂肪
族ジカルボン酸のジブチルエステル単位10〜2重量%
からなる共重合成分で構成される共重合ポリエステルで
ある。この共重合ポリエステル中の脂肪族ジカルボン酸
のジブチルエステル単位の共重合比率が上記範囲より少
ないと、流動性不足に起因する紡糸不調を起こすため好
ましくない。また、共重合ポリエステル中の脂肪族ジカ
ルボン酸のジブチルエステル単位の共重合比率が上記範
囲より多いと、溶融紡糸中に紡糸口金吐出孔の周辺に汚
れが付着したり、モノフィラメントの線径斑が増大する
ため好ましくない。共重合ポリエステルの極限粘度
〔η〕は通常0.3以上のものを用いればよい。共重合
ポリエステル中の脂肪族ジカルボン酸のジブチルエステ
ル単位とは、メチレン数3〜10個のジカルボン酸のジ
ブチルエステル単位が好ましく、これらの中でもジブチ
ルアジペート単位が更に好ましい。
【0010】本発明の芯鞘複合型導電性ポリエステルモ
ノフィラメントにおける芯成分の芳香族ポリエステルと
は、芳香族ジカルボン酸、あるいはそのジアルキルエス
テルなどの二官能性成分とグリコール成分からなるもの
を主体とするが、特にポリエチレンテレフタレート(以
下、PETという)を主体とするものが好ましい。この
PETを主体とするポリエステルは、ホモポリエステル
であってもコポリエステルであってもよく、共重合成分
として、例えばアジピン酸、セバシン酸、フタル酸、ナ
フタレン−2,6−ジカルボン酸、5−ナトリウムスル
ホイソフタル酸などのジカルボン酸成分、トリメリット
酸、ピロメリット酸などの多価カルボン酸成分、p−オ
キシエトキシ安息香酸などのオキシカルボン酸成分、お
よびテトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、
ネオペンチルグリコール、ポリオキシアルキレングリコ
ール、p−キシリレングリコール、1,4−シクロヘキ
サンジメタノール、5−ナトリウムスルホレゾルシンな
どのジオール成分を含んでいてもよい。また、目的に応
じて酸化チタン,シリカ,アルミナなどの無機粒子を添
加したものであってもよい。
【0011】上記芳香族ポリエステルの極限粘度は、通
常は0.6以上であればよいが、本発明の導電性ポリエ
ステルモノフィラメントを抄紙ドライヤーキャンバス等
に用いる場合には、耐久性の面から0.68以上のもの
を用いることが有利である。ここで極限粘度とは、フェ
ノール/テトラクロルエタン(1/1)溶液中25℃で
測定した粘度より求めた極限粘度であり、〔η〕で表わ
される。
【0012】本発明のポリエステルモノフィラメントに
含有される高導電性カーボンブラックとは、DBP給油
量(9g法)が340ml /100g以上のファーネス
系カーボンブラックをいう。この様なカーボンブラック
としてはケッチェン・ブラック・インターナショナル社
製“ケッチェンブラック”(商標)ECや“ケッチェン
ブラック”(商標)EC600JDが知られている。カ
ーボンブラックとしてはDBP給油量が300ml /1
00g以下のアセチレンブラックも知られているが、上
記した“ケッチェンブラック”(商標)ECなどと比較
して導電性が低く、アセチレンブラックで満足する導電
性を得るためには、例えば“ケッチェンブラック”(商
標)ECの約3倍の添加量が必要となり、ポリエステル
の流動性が低下するため使用できない。
【0013】本発明の芯鞘複合型導電性ポリエステルモ
ノフィラメントの鞘成分および導電性ポリエステルモノ
フィラメント中の上記高導電性カーボンブラックの量
は、4〜15重量%が必要である。カーボンブラックと
して“ケッチェンブラック”(商標)ECを用いる場合
の鞘成分中の含有量は7〜15重量%が好ましく、カー
ボンブラックとして“ケッチェンブラック”(商標)E
C600JDを用いる場合は4〜8重量%が好ましい。
カーボンブラックの量が上記範囲より多いと、樹脂の流
動性が低下し、得られるモノフィラメントの線径ばらつ
き(以下、線径斑という)が大きくなったり、溶融紡糸
が困難となる。また、カーボンブラックの量が上記範囲
より少ないと、得られるモノフィラメントの導電性が不
十分となる。 高導電性カーボンブラックと共重合ポリ
エステルとの混合は、公知の方法、例えば2軸混練押し
出し機やドウミキサーなどで加熱下に混練することによ
り得ることができる。
【0014】本発明でいうモノフィラメントとは、1本
の単糸からなる連続糸であり、丸、三角、四角、正多角
形などの断面形状を有するものなどいかなる形状のもの
でもよい。また、断面の直径は用途によって適宜選択で
きるが、0.05〜3mmの範囲が最もよく使用され
る。また、糸の必要強度は用途により異なるが、概ね
3.0g/デニール以上であることが好ましい。
【0015】本発明の導電性ポリエステルモノフィラメ
ントおよび導電性芯鞘複合ポリエステルモノフィラメン
トの製造は何等特殊な方法を必要とせず、公知の紡糸方
法で行なうことができる。
【0016】本発明の導電性芯鞘複合ポリエステルモノ
フィラメントの芯鞘複合比率は、芯成分:鞘成分が重量
比率で50:50〜99:5であることが必要である。
鞘成分の比率が芯成分より多くなると、導電性は向上す
るものの、モノフィラメントの強度が低下する。一方、
鞘成分の比率が上記の範囲より少なくなると、導電性が
不十分になるためいずれも好ましくない。
【0017】かくして得られる本発明の導電性ポリエス
テルモノフィラメントおよび芯鞘複合型導電性ポリエス
テルモノフィラメントは、十分な導電性を有し、糸物性
も十分であるため、各種の工業用織物の帯電防止線材と
して有用である。
【0018】なお、本発明の導電性ポリエステルモノフ
ィラメントおよび芯鞘複合型導電性ポリエステルモノフ
ィラメントを、小麦粉や米粉および各種澱粉などの食用
粉体の篩分けフィルター用途に供する場合は、これらの
モノフィラメントの外層を、更に導電性カーボンブラッ
クを含まないポリエステル,ポリアミド,ポリオレフィ
ン,エポキシ樹脂,弗素樹脂などの樹脂で被覆(以下、
表面被覆という)すると、まれに発生する導電性ポリエ
ステルの黒色脱落物が食用粉体に混入するのを防止する
ことができるため好ましい。この場合の表面被覆方法と
しては、公知の3重芯鞘複合紡糸方法や、コーティング
などを採用することができる。
【0019】本発明の工業用織物は、織物を構成する緯
糸および/または経糸の少なくとも一部に、上記の導電
性ポリエステルモノフィラメントまたは芯鞘複合型導電
性ポリエステルモノフィラメントを用いて製織した各種
工業用織物である。この工業用織物の織り方は、用途に
よって適宜選択することができ、例えば、平織り、綾織
り、2重織り,3重織りなど公知の織り方を採用するこ
とができる。また、本発明の工業用織物は、使用中にお
ける帯電による障害を防ぐことができるため種々の用途
に使用することができ、例えば、小麦粉などの粉体篩分
けフィルター、紙おむつや生理製品などのサニタリー製
品製造時に水分や有機溶剤を乾燥させるドライヤーベル
ト、および抄紙機のドライヤーキャンバスなどの工業用
織物などとして好適に用いることができる。
【0020】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。なお実施例における織物の走行時の帯電圧の測
定は、リオン(株)製の静電場測定機EA−03を使用
し、エンドレス織物を2本のローラーに掛け、360m
/分の速度で2分間走行させた時の帯電圧を10cmの
距離から測定したものである。
【0021】また、実施例における線径斑は、モノフィ
ラメント試料300mをアンリツ株式会社製、レーザー
外径測定器KL−151Aを用いて30m/分の速度で
線径を測定し測定値の最大値と最小値の差を求めたもの
である。
【0022】〔実施例1〕真空下150℃で8時間乾燥
したブチレンテレフタレート単位65.3重量%,ブチ
レンイソフタレート単位30.1重量%,ブチレンアジ
ペート単位4.6重量%よりなる共重合ポリエステル
(〔η〕0.50)90重量部と、“ケッチェンブラッ
ク”EC(ケッチェン・ブラック・インターナショナル
株式会社製品(以下、KB−ECという))10重量部
とを、2軸混練・押し出し機を用いて285℃で約4分
間混練した後ガット状に押し出し、冷却後、カッティン
グを行ないカーボンブラック含有ポリエステルチップを
得た。
【0023】次いで、得られたカーボンブラック含有ポ
リエステルチップを150℃で8時間乾燥し、エクスト
ルダの先端に紡糸ヘッドを有するエクストルダ式溶融紡
糸機を使用して定法により溶融紡糸を行ない、φ0.3
mm,円形断面の導電性ポリエステルモノフィラメント
を得た。このモノフィラメントの導電性(比抵抗)およ
び線径斑の評価結果を表1に示す。
【0024】〔実施例2〜5,比較実施例1〜2〕実施
例1における共重合ポリエステルとKB−ECの量を第
1表のように変更したこと以外は実施例1と同様にした
結果を、実施例2〜5および比較実施例1〜2として表
1に併記する。
【0025】〔実施例6,比較実施例3〕実施例1にお
けるKB−ECを“ケッチェンブラック”EC600J
D(ケッチェン・ブラック・インターナショナル株式会
社製品(以下、KB−ECJという))に変更したこと
以外は、実施例1と同様にして得たモノフィラメントの
結果を実施例6とし、同じく実施例1におけるKB−E
Cをアセチレンブラック(以下、ABという)に変更し
たこと以外は実施例1と同様にして得たモノフィラメン
トの結果を比較実施例3として表1に併記する。
【0026】
【表1】 〔実施例7〜8,比較実施例4〜5〕実施例1における
共重合ポリエステルの組成を表2に記載の通り変更した
こと以外は、実施例1と同様に行なった結果(比抵抗,
紡糸口金孔周辺汚れ状況,溶融紡糸状況)を表2に示
す。なお、表2には実施例1の結果を併記する。
【0027】
【表2】 〔実施例9〕芯成分として、真空下160℃で8時間乾
燥した極限粘度0.94(フェノールとテトラクロルエ
タン1:1の混合溶剤中25℃で測定)のPETチップ
を準備した。一方、鞘成分として、真空下150℃で8
時間乾燥したブチレンテレフタレート単位65.3重量
%,ブチレンイソフタレート単位30.1重量%,ブチ
レンアジペート単位4.6重量%よりなる共重合ポリエ
ステル(〔η〕0.50)90重量部とKB−EC10
重量部とを、2軸混練・押し出し機を用いて285℃で
約4分間混練した後ガット状に押し出し、冷却後、カッ
ティングを行なった後、150℃で8時間乾燥し、カー
ボンブラック含有共重合ポリエステルチップを準備し
た。
【0028】上記した鞘成分用カーボンブラック含有共
重合ポリエステルチップと、芯成分用PETチップと
を、2基のエクストルダを有する複合紡糸機を使用して
定法により芯鞘複合紡糸を行ない、φ0.3mm,芯/
鞘複合重量比率70/30,円形断面の導電性ポリエス
テルモノフィラメントを得た。得られたモノフィラメン
トの導電性(比抵抗)および線径斑の評価結果を表3に
示す。
【0029】〔実施例10〜13,比較実施例6〜7〕
実施例9における鞘成分の共重合ポリエステルとKB−
ECの量を表6に記載の通り変更したこと以外は、実施
例9と同様にした結果を表3に併記する。
【0030】〔実施例14,比較実施例8〕実施例9に
おけるKB−ECを“ケッチェンブラック”EC600
JD(ケッチェン・ブラック・インターナショナル株式
会社製品(以下、KB−ECJという))に変更したこ
と以外は実施例9と同様にして得たモノフィラメントの
結果を実施例14とし、同じく実施例9におけるKB−
ECをアセチレンブラック(以下、ABという)に変更
したこと以外は実施例9と同様にして得たモノフィラメ
ントの結果を比較実施例8として表3に併記する。
【0031】
【表3】 〔実施例15〜16,比較実施例9〜10〕実施例9に
おける共重合ポリエステルの組成を表4に記載の通り変
更したこと以外は実施例9と同様に行なった結果(比抵
抗,紡糸口金孔周辺汚れ状況,溶融紡糸状況)を表4に
示す。なお、表4には実施例9の結果を併記する。
【0032】
【表4】 〔実施例17〜18,比較実施例11〜12〕実施例9
における芯鞘複合比率を表5に記載の通り変更したこと
以外は、実施例9と同様に行なった結果を、表5に示
す。なお、表5には実施例9の結果を併記する。
【0033】
【表5】 〔実施例19〜22,比較実施例13〕PET単独より
なるφ0.3mmの円形断面モノフィラメントを経糸に
用い、実施例1で得た導電性モノフィラメントを緯糸に
用いた5cm幅の平織物を作成した。この織物の走行時
の帯電圧を前記した方法によって測定した結果を表6に
示す(実施例19)。また、実施例1における緯糸を実
施例9で得た芯鞘複合型導電性モノフィラメントに変更
したこと以外は、実施例19と同様に行なって得た織物
の結果を、表6に併記する(実施例20)。また、実施
例1で得た導電性モノフィラメントを経糸および緯糸の
両方に用いたこと以外は、実施例1と同様に行なって得
た織物の結果を表6に併記する(実施例21)。また、
実施例9で得た芯鞘複合型導電性モノフィラメントを経
糸および緯糸の両方に用いたこと以外は実施例1と同様
に行なって得た織物の結果を表6に併記する(実施例2
2)。比較のため、緯糸および経糸共にPET単独より
なるφ0.5mmの円形断面モノフィラメントを用いた
5cm幅の平織物を作成し、同様に走行時の帯電圧を測
定した結果を表6に併記する(比較実施例13)。
【0034】
【表6】
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の導電性ポ
リエステルモノフィラメントおよび芯鞘複合型導電性ポ
リエステルモノフィラメントは、十分な導電性と糸物性
を有しているため各種の工業用織物の帯電防止線材とし
て有用なものである。また、本発明の導電性芯鞘複合ポ
リエステルモノフィラメントを用いた工業用織物は、優
れた帯電防止効果を有するため、例えば、小麦粉などの
粉体篩分けフィルター、紙おむつや生理製品などのサニ
タリー製品製造時に水分や有機溶剤を乾燥させるドライ
ヤーベルト、および抄紙機のドライヤーキャンバスなど
の帯電しやすい工程に使用される各種工業用織物などと
して好適に用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D01F 6/62 302 E 6/84 301 G 8/14 A D03D 15/00 101 (72)発明者 岩間 忠則 愛知県岡崎市昭和町字河原1番地 東レ・ モノフィラメント株式会社

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高導電性カーボンブラック4〜15重量
    %と、ブチレンテレフタレート単位および/またはブチ
    レンイソフタレート単位90〜98重量%および脂肪族
    ジカルボン酸のジブチルエステル単位10〜2重量%か
    らなる共重合成分で構成される共重合ポリエステル96
    〜85重量%との混合物からなる導電性ポリエステルモ
    ノフィラメント。
  2. 【請求項2】 芯成分が芳香族ポリエステル、鞘成分が
    高導電性カーボンブラック4〜15重量%と、ブチレン
    テレフタレート単位および/またはブチレンイソフタレ
    ート単位90〜98重量%,脂肪族ジカルボン酸のジブ
    チルエステル単位10〜2重量%からなる共重合成分で
    構成される共重合ポリエステル96〜85重量%との混
    合物からなる芯鞘複合型導電性ポリエステルモノフィラ
    メント。
  3. 【請求項3】 芯鞘の複合比率が芯成分と鞘成分の重量
    比率で50:50〜95:5であることを特徴とする請
    求項2記載の芯鞘複合型導電性ポリエステルモノフィラ
    メント。
  4. 【請求項4】 緯糸および/または経糸の少なくとも一
    部に、請求項1〜3記載の導電性ポリエステルモノフィ
    ラメントまたは芯鞘複合型導電性ポリエステルモノフィ
    ラメントを用いることを特徴とする工業用織物。
JP6063286A 1994-03-31 1994-03-31 導電性ポリエステルモノフィラメントおよび工業用織物 Pending JPH07278956A (ja)

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