JPH07276632A - インクジェットプリンタ - Google Patents
インクジェットプリンタInfo
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- JPH07276632A JPH07276632A JP7336194A JP7336194A JPH07276632A JP H07276632 A JPH07276632 A JP H07276632A JP 7336194 A JP7336194 A JP 7336194A JP 7336194 A JP7336194 A JP 7336194A JP H07276632 A JPH07276632 A JP H07276632A
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- JP
- Japan
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- nozzle
- ink
- explosion
- gas
- chamber
- Prior art date
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- Pending
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- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】安価で、応答性の良いインクジェットプリンタ
を提供する。 【構成】インク噴出用のノズル1を備えるノズル室2
と、電気分解を行う電極8a,8b、および電気分解に
よって発生した気体を燃焼爆発させるヒータ9を備える
密閉状態の圧力室6と、ノズル室2と圧力室6との間に
配置される金属板からなる振動板11と、を備え、前記
燃焼爆発によって振動板11を振動させ、ノズル1から
のインク噴出を行わせる。
を提供する。 【構成】インク噴出用のノズル1を備えるノズル室2
と、電気分解を行う電極8a,8b、および電気分解に
よって発生した気体を燃焼爆発させるヒータ9を備える
密閉状態の圧力室6と、ノズル室2と圧力室6との間に
配置される金属板からなる振動板11と、を備え、前記
燃焼爆発によって振動板11を振動させ、ノズル1から
のインク噴出を行わせる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ノズルからインクを
噴出させてプリントを行うインクジェットプリンタに関
する。
噴出させてプリントを行うインクジェットプリンタに関
する。
【0002】
【従来の技術】一般的なインクジェットプリンタでは、
インクを貯留したノズル室内に圧電振動子を備え、この
圧電振動子の振動(変位)によってノズルからインクを
噴出させている。圧電振動子は、インクの噴出時にノズ
ルからインクを押し出す方向へ変位し、インクの噴出後
に通常の状態に戻る。
インクを貯留したノズル室内に圧電振動子を備え、この
圧電振動子の振動(変位)によってノズルからインクを
噴出させている。圧電振動子は、インクの噴出時にノズ
ルからインクを押し出す方向へ変位し、インクの噴出後
に通常の状態に戻る。
【0003】しかし、上記の圧電振動子を用いた構成で
は、圧電振動子を変位させるために高電圧を印加しなけ
ればならずコスト高になってしまう問題や、変位の応答
性の問題から高周波駆動できない、つまりプリント速度
を速くできない問題があった。
は、圧電振動子を変位させるために高電圧を印加しなけ
ればならずコスト高になってしまう問題や、変位の応答
性の問題から高周波駆動できない、つまりプリント速度
を速くできない問題があった。
【0004】そこで、特開平3−104651号公報に
示されるように、電気分解により生じた気泡でインクを
押し出し、その後、気泡を爆発させてその衝撃波でイン
クを吐出させることが提案されている。この構成を簡単
に説明する。図6(上記公報中第5図)に示すように、
ノズル101に対しインクタンク102からインク10
3を供給するとともに、ノズル101に続く反応室10
4に電解液(NaOH等)105を供給し、反応室104内
では、気体媒体107によって、インク103と電解液
105とを隔絶する。そして、反応室104の電解液1
05中に電極106a,106bを配置し、電気分解に
よってH2,O2の気泡108を発生させ、気泡発生時の圧
力変化を気体状媒体107を介してノズル101側へ伝
達し、インク103を押圧してインク凸部103aを生
じさせる。この後、電極106a,106bにさらに電
圧を印加し続けて放電爆発を生じさせると、その衝撃波
が前記気体媒体107を介してインク凸部103aへ伝
達され、インクがノズル101から吐出する。なお、気
体発生時の圧力をインクに伝達する媒体としては、電解
液やインクに不溶な液体や、ゴム弾性を有する固体を用
いることも可能であることが示されている(公報中第8
頁左下欄最下行〜右下欄最上行)。
示されるように、電気分解により生じた気泡でインクを
押し出し、その後、気泡を爆発させてその衝撃波でイン
クを吐出させることが提案されている。この構成を簡単
に説明する。図6(上記公報中第5図)に示すように、
ノズル101に対しインクタンク102からインク10
3を供給するとともに、ノズル101に続く反応室10
4に電解液(NaOH等)105を供給し、反応室104内
では、気体媒体107によって、インク103と電解液
105とを隔絶する。そして、反応室104の電解液1
05中に電極106a,106bを配置し、電気分解に
よってH2,O2の気泡108を発生させ、気泡発生時の圧
力変化を気体状媒体107を介してノズル101側へ伝
達し、インク103を押圧してインク凸部103aを生
じさせる。この後、電極106a,106bにさらに電
圧を印加し続けて放電爆発を生じさせると、その衝撃波
が前記気体媒体107を介してインク凸部103aへ伝
達され、インクがノズル101から吐出する。なお、気
体発生時の圧力をインクに伝達する媒体としては、電解
液やインクに不溶な液体や、ゴム弾性を有する固体を用
いることも可能であることが示されている(公報中第8
頁左下欄最下行〜右下欄最上行)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記特開平3
−104651号に示される、気体状媒体107によっ
てインク103と電解液105とを隔絶した構成では、
ノズル101に繋がる反応室104内で気泡108の燃
焼爆発を行わせるため、インクの色材が焦げついてノズ
ル詰まりを生じさせてしまうことがあった。
−104651号に示される、気体状媒体107によっ
てインク103と電解液105とを隔絶した構成では、
ノズル101に繋がる反応室104内で気泡108の燃
焼爆発を行わせるため、インクの色材が焦げついてノズ
ル詰まりを生じさせてしまうことがあった。
【0006】また、上記構成では、気泡の発生による圧
力変化や、放電爆発時の衝撃波をノズル側に伝えるため
に用いる、気体、液体、およびゴム弾性を有する固体
は、圧力変化や衝撃波を吸収する性質があり、圧力変化
や衝撃波の伝達の応答性が低下して、高周波プリントに
追従できなくなってしまう問題があった。
力変化や、放電爆発時の衝撃波をノズル側に伝えるため
に用いる、気体、液体、およびゴム弾性を有する固体
は、圧力変化や衝撃波を吸収する性質があり、圧力変化
や衝撃波の伝達の応答性が低下して、高周波プリントに
追従できなくなってしまう問題があった。
【0007】この発明の目的は、高周波プリントを行う
ことのできるインクジェットプリンタを提供することに
ある。
ことのできるインクジェットプリンタを提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、インクを噴射するノズルに繋がり、インクを収容す
るノズル室と、密閉された室内に電解液を収容するとと
もに、電気分解用電極、および該電気分解用電極の近傍
に配置され、電気分解によって発生した気体を燃焼爆発
させるヒータ、を備える圧力室と、前記圧力室とノズル
室との間に配置されるとともに、硬質の金属板からな
り、前記気体の燃焼爆発によって振動する振動板と、を
備えたことを特徴とする。
は、インクを噴射するノズルに繋がり、インクを収容す
るノズル室と、密閉された室内に電解液を収容するとと
もに、電気分解用電極、および該電気分解用電極の近傍
に配置され、電気分解によって発生した気体を燃焼爆発
させるヒータ、を備える圧力室と、前記圧力室とノズル
室との間に配置されるとともに、硬質の金属板からな
り、前記気体の燃焼爆発によって振動する振動板と、を
備えたことを特徴とする。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のインクジェットプリンタにおいて、前記ノズルからの
インク噴出の延長線上に、前記ヒータを配置したことを
特徴とする。
のインクジェットプリンタにおいて、前記ノズルからの
インク噴出の延長線上に、前記ヒータを配置したことを
特徴とする。
【0010】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載のインクジェットプリンタにおいて、前記電気
分解用電極として、合金効果法によって強度が向上され
た材料を用いたことを特徴とする。
2に記載のインクジェットプリンタにおいて、前記電気
分解用電極として、合金効果法によって強度が向上され
た材料を用いたことを特徴とする。
【0011】
【作用】請求項1に記載の発明においては、圧力室内に
おいて電気分解反応により発生した気体がヒータによっ
て燃焼爆発する。この燃焼爆発による衝撃波によって、
圧力室とノズル室との間に配置された硬質の振動板が振
動し、その振動によってノズル室に繋がるノズルからイ
ンクが噴出される。このとき、硬質の金属板からなる振
動板は、爆発の衝撃波に忠実に追従する。また、この気
体の燃焼爆発が行われる圧力室は、密閉室であり、燃焼
爆発の衝撃を効率良く振動板の振動に作用させる。した
がって、気体の燃焼爆発に対して振動板が効率良く動作
し、高周波プリントも可能となる。
おいて電気分解反応により発生した気体がヒータによっ
て燃焼爆発する。この燃焼爆発による衝撃波によって、
圧力室とノズル室との間に配置された硬質の振動板が振
動し、その振動によってノズル室に繋がるノズルからイ
ンクが噴出される。このとき、硬質の金属板からなる振
動板は、爆発の衝撃波に忠実に追従する。また、この気
体の燃焼爆発が行われる圧力室は、密閉室であり、燃焼
爆発の衝撃を効率良く振動板の振動に作用させる。した
がって、気体の燃焼爆発に対して振動板が効率良く動作
し、高周波プリントも可能となる。
【0012】請求項2に記載の発明においては、インク
噴出を行わせるための衝撃波を発生するヒータが、ノズ
ルからのインク噴出の延長線上に配置されており、前記
衝撃波が効率良くインク噴出方向へと伝達される。つま
り、インク噴出を行わせるための爆発の衝撃波や振動板
の振動波が効率良くノズル側への伝達される。
噴出を行わせるための衝撃波を発生するヒータが、ノズ
ルからのインク噴出の延長線上に配置されており、前記
衝撃波が効率良くインク噴出方向へと伝達される。つま
り、インク噴出を行わせるための爆発の衝撃波や振動板
の振動波が効率良くノズル側への伝達される。
【0013】請求項3に記載の発明においては、電気分
解を行うための電極として合金効果法によって強度が向
上された材料が用いられる。したがって、気体の燃焼爆
発による衝撃波が電極に損傷を負わせることがない。
解を行うための電極として合金効果法によって強度が向
上された材料が用いられる。したがって、気体の燃焼爆
発による衝撃波が電極に損傷を負わせることがない。
【0014】
【実施例】図1(A)はこの発明の実施例であるインク
ジェットプリンタのノズル噴出面側からの構成を示す図
であり、図1(B)は同A−A断面図、図1(C)は同
B−B断面図である。また、図2は同インクジェットプ
リンタの一つのノズル部の回路構成を示す図である。
ジェットプリンタのノズル噴出面側からの構成を示す図
であり、図1(B)は同A−A断面図、図1(C)は同
B−B断面図である。また、図2は同インクジェットプ
リンタの一つのノズル部の回路構成を示す図である。
【0015】ノズル1はノズル室2内に収容されている
インク3の噴出口である。ノズル室2へはインク供給路
4を通じて図外のインク貯留部からインクが供給され
る。インク供給路4には、フィルタ4aが備えられ、供
給されるインク内の混入物を除去する。ノズル1の径
は、プリンタの解像度によっても変わるが、この実施例
では、35μmφに設定している。ノズル室2は、ノズ
ル1側が先窄まりとなる円錐形状を呈し、円錐形底面は
105μmφ(ノズル径のほぼ3倍程度)に設定されて
いる。
インク3の噴出口である。ノズル室2へはインク供給路
4を通じて図外のインク貯留部からインクが供給され
る。インク供給路4には、フィルタ4aが備えられ、供
給されるインク内の混入物を除去する。ノズル1の径
は、プリンタの解像度によっても変わるが、この実施例
では、35μmφに設定している。ノズル室2は、ノズ
ル1側が先窄まりとなる円錐形状を呈し、円錐形底面は
105μmφ(ノズル径のほぼ3倍程度)に設定されて
いる。
【0016】圧力室6は、電解液7を密閉封入して構成
されており、一方の壁面部に、電気分解用の電極8a,
8b、および燃焼爆発用のヒータ9を備えている。ヒー
タ9は、前記ノズルに対し、インク滴の噴出方向の延長
線上となる位置に配置されている。これによって、H2,
O2ガスの燃焼爆発の衝撃波が無駄なくノズル方向へ導か
れる。圧力室6は、縦300μm×横200μm×厚み
100μm程度の小さな槽であり、100μm程度の間
隔で複数の圧力室が並べられている。上記したように、
圧力室を小型に構成し、しかも密閉状態としているた
め、H2,O2ガスの燃焼爆発のエネルギを振動板を押圧す
る力として有効に利用できる。電解液7には電気分解反
応によってH2ガスおよびO2ガスを発生させるものが用い
られ、例えば、5%以下のNaOH水溶液等が用いられる。
されており、一方の壁面部に、電気分解用の電極8a,
8b、および燃焼爆発用のヒータ9を備えている。ヒー
タ9は、前記ノズルに対し、インク滴の噴出方向の延長
線上となる位置に配置されている。これによって、H2,
O2ガスの燃焼爆発の衝撃波が無駄なくノズル方向へ導か
れる。圧力室6は、縦300μm×横200μm×厚み
100μm程度の小さな槽であり、100μm程度の間
隔で複数の圧力室が並べられている。上記したように、
圧力室を小型に構成し、しかも密閉状態としているた
め、H2,O2ガスの燃焼爆発のエネルギを振動板を押圧す
る力として有効に利用できる。電解液7には電気分解反
応によってH2ガスおよびO2ガスを発生させるものが用い
られ、例えば、5%以下のNaOH水溶液等が用いられる。
【0017】ノズル室2と圧力室6との境界となる壁面
は振動板11によって構成されている。振動板11の厚
みは50μm程度の薄いもので、圧力室6内でH2ガス,
O2ガスの燃焼爆発が生じたとき、その爆発の振動によっ
て振動する。振動板11は、例えば、ステンレス板等の
電解液7による浸食を受けない材料で構成され、さらに
好ましくは、H2ガス,O2ガスの燃焼爆発時の衝撃に耐え
うるもので構成される。燃焼爆発の衝撃に耐えうる材料
としては、後述する電極の材料と同様のものを用いるこ
とができる。
は振動板11によって構成されている。振動板11の厚
みは50μm程度の薄いもので、圧力室6内でH2ガス,
O2ガスの燃焼爆発が生じたとき、その爆発の振動によっ
て振動する。振動板11は、例えば、ステンレス板等の
電解液7による浸食を受けない材料で構成され、さらに
好ましくは、H2ガス,O2ガスの燃焼爆発時の衝撃に耐え
うるもので構成される。燃焼爆発の衝撃に耐えうる材料
としては、後述する電極の材料と同様のものを用いるこ
とができる。
【0018】電極8a,8b、およびヒータ9は、Si基
板10上に形成されている。Si基板上10上には、電極
8a,8b、およびヒータ9が積層され、電極8a,8
bと、ヒータ9とは絶縁層12によって絶縁されてい
る。電解液浴槽に面する壁面において、ヒータ9はノズ
ル1の対向部に配置され、電極8a,8bはヒータ9の
両側方部に配置されている。ヒータ9は、図2に示すよ
うに、直流の点火用電源21に接続され、電極8a,8
bは、直流の電気分解用電源22に接続されている。
板10上に形成されている。Si基板上10上には、電極
8a,8b、およびヒータ9が積層され、電極8a,8
bと、ヒータ9とは絶縁層12によって絶縁されてい
る。電解液浴槽に面する壁面において、ヒータ9はノズ
ル1の対向部に配置され、電極8a,8bはヒータ9の
両側方部に配置されている。ヒータ9は、図2に示すよ
うに、直流の点火用電源21に接続され、電極8a,8
bは、直流の電気分解用電源22に接続されている。
【0019】電極8a,8bは、H2ガス,O2ガスの燃焼
爆発の衝撃に耐え得る材料で構成され、例えば、第1元
素中に、結晶をある方向に成長させその強度を増加させ
る第2元素を混入した合金で構成されている。具体例と
しては、第1元素であるPt(白金)に、第2元素として
ZrO2(ジルコニア)を0.06%程度分散させたものや、第
1元素である10%のRh(ロジウム)を含むPtに、同じく
第2元素としてZrO2を0.06%程度分散させたものが用い
られる。また、第2元素としては、他にIn(インジウ
ム)を用いることもでき、このような第2元素の分散に
よって、高温領域での強度が大幅に(100倍程度)増
加する。また、上記したように、振動板11も電極と同
様の材料で構成してもよい。このように強度を向上させ
た材料を用いることによって、燃焼爆発による衝撃で電
極や振動板が破損してしまうのを防止できる。なお、電
極8a,8bは蒸着やスパッタ等によって積層される。
爆発の衝撃に耐え得る材料で構成され、例えば、第1元
素中に、結晶をある方向に成長させその強度を増加させ
る第2元素を混入した合金で構成されている。具体例と
しては、第1元素であるPt(白金)に、第2元素として
ZrO2(ジルコニア)を0.06%程度分散させたものや、第
1元素である10%のRh(ロジウム)を含むPtに、同じく
第2元素としてZrO2を0.06%程度分散させたものが用い
られる。また、第2元素としては、他にIn(インジウ
ム)を用いることもでき、このような第2元素の分散に
よって、高温領域での強度が大幅に(100倍程度)増
加する。また、上記したように、振動板11も電極と同
様の材料で構成してもよい。このように強度を向上させ
た材料を用いることによって、燃焼爆発による衝撃で電
極や振動板が破損してしまうのを防止できる。なお、電
極8a,8bは蒸着やスパッタ等によって積層される。
【0020】また、ヒータ9には、200〜300℃に
加熱できるものが用いられ、例えば、カーボン蒸着や、
Si中への高抵抗材の拡散によって作成される。
加熱できるものが用いられ、例えば、カーボン蒸着や、
Si中への高抵抗材の拡散によって作成される。
【0021】図3は、インクジェットプリンタの電極お
よびヒータの制御部のブロック図であり、図4は同制御
部の動作タイミングを示すタイミングチャートである。
よびヒータの制御部のブロック図であり、図4は同制御
部の動作タイミングを示すタイミングチャートである。
【0022】ドライバ31は、電気分解用の電極8a,
8bに電圧を印加するものであり、マルチバイブレータ
33から入力されるパルス波と、図外のコントローラか
ら入力されるプリントデータとに基づいて電気分解用電
極8a,8bに電圧印加を行う。マルチバイブレータ3
3は、図4に示すように、クロック信号の立ち上がりを
受け、トライバ31にパルスを出力する。したがってド
ライバ31は、プリントデータが送られ、かつ、クロッ
ク信号が立ち上がったときに電極8a,8bに電圧を印
加する。
8bに電圧を印加するものであり、マルチバイブレータ
33から入力されるパルス波と、図外のコントローラか
ら入力されるプリントデータとに基づいて電気分解用電
極8a,8bに電圧印加を行う。マルチバイブレータ3
3は、図4に示すように、クロック信号の立ち上がりを
受け、トライバ31にパルスを出力する。したがってド
ライバ31は、プリントデータが送られ、かつ、クロッ
ク信号が立ち上がったときに電極8a,8bに電圧を印
加する。
【0023】ドライバ32は、ヒータ9に電流を供給す
るものであり、マルチバイブレータ34,35から入力
されるパルス波と、図外のコントローラから入力される
プリントデータとに基づいてヒータ9に電流を供給す
る。マルチバイブレータ34は、図4に示すように、ク
ロック信号の立ち上がりを受けてパルスを出力する。こ
のパルスは予め決められたパルス幅を持ち、その立ち下
がり信号を受けてマルチバイブレータ35が立ち上が
る。したがってドライバ32は、プリントデータが送ら
れたときに、クロック信号の立ち上がりから所定時間後
にヒータ9に電流を供給する。
るものであり、マルチバイブレータ34,35から入力
されるパルス波と、図外のコントローラから入力される
プリントデータとに基づいてヒータ9に電流を供給す
る。マルチバイブレータ34は、図4に示すように、ク
ロック信号の立ち上がりを受けてパルスを出力する。こ
のパルスは予め決められたパルス幅を持ち、その立ち下
がり信号を受けてマルチバイブレータ35が立ち上が
る。したがってドライバ32は、プリントデータが送ら
れたときに、クロック信号の立ち上がりから所定時間後
にヒータ9に電流を供給する。
【0024】電気分解処理および燃焼爆発処理の動作を
図5を参照して説明する。
図5を参照して説明する。
【0025】図5(A)に示すように、電極8a,8b
間に電圧を印加すると、陰極側にH2ガス、陽極側にO2ガ
スが発生する。つまり、各々の電極での反応は、 陽極:2OH- →H2O +(1/2)O2+2e- 陰極:2Na+ →2e- +2H2O →2NaOH+H2 である。
間に電圧を印加すると、陰極側にH2ガス、陽極側にO2ガ
スが発生する。つまり、各々の電極での反応は、 陽極:2OH- →H2O +(1/2)O2+2e- 陰極:2Na+ →2e- +2H2O →2NaOH+H2 である。
【0026】図5(A)に示すように、H2ガス、O2ガス
が発生したところで、ヒータ9が駆動されると、H2ガス
が爆発的に燃焼し、その衝撃で振動板11が振動する。
その状態を図5(B)に示している。図示するように、
H2ガス,O2ガスの燃焼爆発の衝撃によって、振動板11
が振動する。すると、ノズル室2内のインク3が押圧さ
れて、図示するように、インク滴がノズル1から噴出す
る。
が発生したところで、ヒータ9が駆動されると、H2ガス
が爆発的に燃焼し、その衝撃で振動板11が振動する。
その状態を図5(B)に示している。図示するように、
H2ガス,O2ガスの燃焼爆発の衝撃によって、振動板11
が振動する。すると、ノズル室2内のインク3が押圧さ
れて、図示するように、インク滴がノズル1から噴出す
る。
【0027】なお、H2ガス,O2ガスの燃焼爆発時の反応
式は、 H2+(1/2)O2→H2O +57.798Kcal である。そして、この燃焼爆発反応と、上記の電気分解
反応とが繰り返される。
式は、 H2+(1/2)O2→H2O +57.798Kcal である。そして、この燃焼爆発反応と、上記の電気分解
反応とが繰り返される。
【0028】上記の振動板11の振動作用において、振
動板11の振動量(変位量)は、燃焼爆発反応を生じる
H2,O2ガスのガス量に対応する。インクジェットプリン
タの1回のインク噴出に必要な振動板11の変位量は、
ピーク時で0.6 〜0.7 μm程度である。実験によれば、
この変位量を得るための両ガスの発生量は、ほぼ、10
-13 m3 程度以上であった。H2、O2両ガスの発生量は電
流量に比例するが、電流量は電極面積に比例し、電極間
距離に反比例する。したがって、電極面積、電極間距離
によって電流量を制御して必要なガス発生量に応じた設
定にする。
動板11の振動量(変位量)は、燃焼爆発反応を生じる
H2,O2ガスのガス量に対応する。インクジェットプリン
タの1回のインク噴出に必要な振動板11の変位量は、
ピーク時で0.6 〜0.7 μm程度である。実験によれば、
この変位量を得るための両ガスの発生量は、ほぼ、10
-13 m3 程度以上であった。H2、O2両ガスの発生量は電
流量に比例するが、電流量は電極面積に比例し、電極間
距離に反比例する。したがって、電極面積、電極間距離
によって電流量を制御して必要なガス発生量に応じた設
定にする。
【0029】また、この程度のガス量は10μsec 程度
の時間で発生され、燃焼時間も10μsec 程度であっ
た。したがって、インクの噴出間隔も短縮でき、100
μsec以下程度の間隔でインクの噴出を行うことも可能
である。
の時間で発生され、燃焼時間も10μsec 程度であっ
た。したがって、インクの噴出間隔も短縮でき、100
μsec以下程度の間隔でインクの噴出を行うことも可能
である。
【0030】以上のようにして、プリントデータに基づ
いて各ノズルからのインク噴出が行われる。
いて各ノズルからのインク噴出が行われる。
【0031】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、電気分
解で発生した気体の燃焼爆発にによって生じる衝撃波に
対し、振動板が効率良く応答するため、高周波プリント
を行う場合にもインクの噴出が遅れてしまうことがな
い。このため、高速プリントを実現できるようになる。
また、振動に際して、圧電振動子等を用いることがない
ため、高い電圧印加を必要とせず、コスト的に安価にで
きる。
解で発生した気体の燃焼爆発にによって生じる衝撃波に
対し、振動板が効率良く応答するため、高周波プリント
を行う場合にもインクの噴出が遅れてしまうことがな
い。このため、高速プリントを実現できるようになる。
また、振動に際して、圧電振動子等を用いることがない
ため、高い電圧印加を必要とせず、コスト的に安価にで
きる。
【0032】請求項2に記載の発明によれば、爆発の衝
撃波や振動板の振動波が効率良くノズル側への伝達され
るため、爆発に対するインク噴出の応答性が非常に良
く、高速プリントを実現できる。
撃波や振動板の振動波が効率良くノズル側への伝達され
るため、爆発に対するインク噴出の応答性が非常に良
く、高速プリントを実現できる。
【0033】請求項3に記載の発明によれば、燃焼爆発
反応によって、電極が損傷することを防止できる。
反応によって、電極が損傷することを防止できる。
【図1】この発明の実施例であるインクジェットプリン
タの一部を示すノズル噴出面側からの構成を示す図、お
よびそのA−A断面図、B−B断面図である。
タの一部を示すノズル噴出面側からの構成を示す図、お
よびそのA−A断面図、B−B断面図である。
【図2】同インクジェットプリンタのノズル部の回路構
成を示す図である。
成を示す図である。
【図3】同ノズル部の制御部を示すブロック図である。
【図4】同ノズル部の動作状態を示すタイミングチャー
トである。
トである。
【図5】同ノズル部の動作を示す断面図である。
【図6】従来のインクジェットプリンタのノズル部の構
成例を示す図である。
成例を示す図である。
1 ノズル 2 ノズル室 3 インク 6 圧力室 7 電解液 8a,8b 電気分解用電極 9 ヒータ 11 振動板
Claims (3)
- 【請求項1】インクを噴射するノズルに繋がり、インク
を収容するノズル室と、 密閉された室内に電解液を収容するとともに、電気分解
用電極、および該電気分解用電極の近傍に配置され、電
気分解によって発生した気体を燃焼爆発させるヒータ、
を備える圧力室と、 前記圧力室とノズル室との間に配置されるとともに、硬
質の金属板からなり、前記気体の燃焼爆発によって振動
する振動板と、 を備えたことを特徴とするインクジェットプリンタ。 - 【請求項2】前記ノズルからのインク噴出の延長線上
に、前記ヒータを配置したことを特徴とする、請求項1
に記載のインクジェットプリンタ。 - 【請求項3】前記電気分解用電極として、合金効果法に
よって強度が向上された材料を用いたことを特徴とす
る、請求項1または2に記載のインクジェットプリン
タ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7336194A JPH07276632A (ja) | 1994-04-12 | 1994-04-12 | インクジェットプリンタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7336194A JPH07276632A (ja) | 1994-04-12 | 1994-04-12 | インクジェットプリンタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07276632A true JPH07276632A (ja) | 1995-10-24 |
Family
ID=13515965
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7336194A Pending JPH07276632A (ja) | 1994-04-12 | 1994-04-12 | インクジェットプリンタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07276632A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0864811A3 (de) * | 1997-03-11 | 1999-07-14 | Dornier Medizintechnik GmbH | Hochleistungs-Druckwellenquelle |
EP0992681A1 (en) * | 1998-10-09 | 2000-04-12 | Eastman Kodak Company | Device using the action of a gas for controlling the movement of a fluid |
FR2795017A1 (fr) * | 1999-06-21 | 2000-12-22 | Eastman Kodak Co | Dispositif de controle de l'atmosphere d'un reservoir d'encre applique a l'impression par jet d'encre |
-
1994
- 1994-04-12 JP JP7336194A patent/JPH07276632A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0864811A3 (de) * | 1997-03-11 | 1999-07-14 | Dornier Medizintechnik GmbH | Hochleistungs-Druckwellenquelle |
EP0992681A1 (en) * | 1998-10-09 | 2000-04-12 | Eastman Kodak Company | Device using the action of a gas for controlling the movement of a fluid |
FR2785021A1 (fr) * | 1998-10-09 | 2000-04-28 | Eastman Kodak Co | Dispositif pour controler le deplacement d'un fluide sous l'action d'un gaz |
US6309043B1 (en) | 1998-10-09 | 2001-10-30 | Eastman Kodak Company | Device using the action of a gas for controlling the movement of a fluid |
FR2795017A1 (fr) * | 1999-06-21 | 2000-12-22 | Eastman Kodak Co | Dispositif de controle de l'atmosphere d'un reservoir d'encre applique a l'impression par jet d'encre |
EP1063091A1 (en) * | 1999-06-21 | 2000-12-27 | Eastman Kodak Company | Atmosphere control device for ink reservoir applied to inkjet printing |
US6312118B1 (en) | 1999-06-21 | 2001-11-06 | Eastman Kodak Company | Atmosphere control device for ink reservoir applied to ink jet printing |
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