JPH07275856A - 回転ベルト式油成分回収装置 - Google Patents

回転ベルト式油成分回収装置

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JPH07275856A
JPH07275856A JP9058094A JP9058094A JPH07275856A JP H07275856 A JPH07275856 A JP H07275856A JP 9058094 A JP9058094 A JP 9058094A JP 9058094 A JP9058094 A JP 9058094A JP H07275856 A JPH07275856 A JP H07275856A
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JP
Japan
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oil component
belt
upper roller
roller
oil
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Application number
JP9058094A
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English (en)
Inventor
Teruo Ichizaka
輝男 市坂
Kyohei Takahashi
喬平 高橋
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ThyssenKrupp Nucera Japan Ltd
Original Assignee
Chlorine Engineers Corp Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 排水中の油成分、特に、引火性の高い油成分
を、安全性を確保し、簡便、且つ、容易に、効率的に回
収する装置の提供。 【構成】 支持部材に対して回転可能に取付けられた上
部ローラ及び下部ローラ、上部ローラの上方部に位置し
支持部材に取付けられ上部ローラを回転駆動するための
駆動部、上部ローラ及び下部ローラ間に掛け渡され上部
ローラの回転によって一方向に連続的に回転駆動される
油成分吸着ベルト、上部ローラと下部ローラの中間位置
に配置され回転駆動される油成分吸着ベルトに接してベ
ルトのテンションを調整するテンションローラ、上部ロ
ーラとテンションローラとの間に配置され油成分吸着ベ
ルトの表面に接してベルト表面に吸着された油成分を掻
取捕集するスクレーパ、並びに、スクレーパによって油
分吸着ベルト表面から掻き取り捕集された油成分を導出
するマニホールドを具備する回転ベルト式油成分回収装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は油成分回収装置に関し、
特に、排水処理槽、排水ピット、排水溝等の油水分離槽
の水面及び/または水面下の水中に存在する油成分を連
続的に選択分離するようにした回転ベルト式油成分回収
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ガソリンスタンド或いは、原油、軽油や
重油等油成分を扱う工場施設等から排出される排水中に
は、油成分が混入されている場合が多く、この様な施設
から排出される排水は油成分の回収処理を施した上で下
水道に排出する必要性がある。この場合、排水中に混入
している油量が比較的多い場合には、一次的にポンプア
ップまたはオーバフロー等の手段で油成分を捕集するこ
とができる。しかし、この様な油成分の捕集手段による
排水処理のみでは不十分であり、水面や水中に層状に浮
遊存在する僅かな量の油成分をも効率良く、すなわち含
水率の少ない状態で回収除去することが望まれている。
【0003】このような要請を実現するために従来にお
いては、例えば特開昭49−101961号公報に示さ
れたように、回転ドラムの周面に油吸着性の高い樹脂等
を取付け、この回転ドラムの底部を水中に沈め、水面に
浮かんだ油成分をドラムの表面に吸着させて順次油成分
を掻き取ることによって油成分を捕集するようにした装
置が提供されている。上記装置は、ドラムの回転に伴っ
てドラム表面の油吸着樹脂が水面に接した瞬間に水面の
油成分を吸着し、油成分を吸着した油吸着樹脂がドラム
上部に設けたローラ及び掻き取り板等に接した時に、前
記油吸着樹脂に吸着された油成分が捕集されるように構
成され、比較的含水率が少ない状態で油成分を連続的に
回収することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
た従来装置においては、油成分を吸着する回転ドラムの
底部が常に水面上に接し、またドラム全体が水面より没
することのない状態に装置を配置しなければならず、理
想的にはドラム回転軸よりも若干下部に水面が位置する
ようにドラムを配置する必要がある。従って、水位に対
する装置の配置位置の自由度が狭く、水位に対して装置
の配置位置を常に監視しておく必要が生ずる。また多少
の水位の変動に対する装置の配置位置の調整を不要とす
るには、ドラムの直径を大とするか、またはドラムを水
面上に浮遊させるように装置を構成する必要がある。こ
の様に構成した場合、装置が大型化し、装置を手軽に扱
うことが不可能となるだけでなく、装置のコストが増大
することは免れない。
【0005】そのため、出願人は先に、水位の変動に自
在に対処可能な上部ローラと下部ローラ間に掛け渡され
た所定の油成分吸着ベルトと、そのベルトの表面に接し
てベルト表面に吸着された油成分をスクレーパで掻き取
り捕集して回収可能な回転するベルト式の油成分回収装
置を提案した。提案の装置は、油水分離槽の水位が下部
ローラとスクレーパの中間にあれば、また、簡便に下部
ローラとスクレーパの中間に水位を位置させることがで
きるため、水位に関係なく連続的に水面等に浮遊する油
成分を捕集回収でき油水分離に好適に使用できる。上記
提案の装置においては、油成分吸着ベルトを連続的に回
転駆動させる駆動手段として、通常、モータを使用する
ため、モータの連続使用による発熱、または電気的な接
触事故によるスパーク等の発生のおそれがあり、水面等
に浮遊する油成分が引火性の高いものである場合は、火
災事故を誘発する等の問題が発生する可能性がある。ま
た、支持部材を構成する板状部材の下端部と下部ローラ
との間に排水中のごみ或は異物が入り込みまた蓄積さ
れ、油成分吸着ベルトに負担をかけ、ベルト寿命を低下
させる等の問題を配慮する必要がある。
【0006】本発明は、上記のような従来の課題に着目
して成されたものであり、排水処理を行う排水処理槽、
排水ピット、排水溝等の油水分離槽に、簡便で手軽に設
置でき、低コストで構成可能であり、水位の変動に対し
ても柔軟に対応して水面や水中に浮遊する油成分を比較
的含水率が少ない状態で連続的に回収可能である先に提
案の回転ベルト式の油成分回収装置の長所をそのまま保
有すると同時に、更に、駆動モータによる発熱または電
気的な接触事故等により、水面に浮遊する油成分や油成
分吸着ベルトに吸着された油成分に引火して火災事故の
発生を防止する油成分回収装置を提供することを目的と
するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を達成するため
に成された本発明に係る油成分回収装置は、支持部材に
対して回転可能に取付けられた上部ローラ及び下部ロー
ラ、前記上部ローラの上方部に位置し前記支持部材に取
付けられ前記上部ローラを回転駆動するための駆動部、
前記上部ローラ及び下部ローラ間に掛け渡され前記上部
ローラの回転によって一方向に連続的に回転駆動される
油成分吸着ベルト、前記支持部材に取付けられた前記上
部ローラと下部ローラの中間位置に配置され回転駆動さ
れる前記油成分吸着ベルトに接してベルトのテンション
を調整するテンションローラ、前記上部ローラと前記テ
ンションローラとの間に配置され前記油成分吸着ベルト
の表面に接してベルト表面に吸着された油成分を掻き取
り捕集するスクレーパ、並びに、前記スクレーパによっ
て前記油分吸着ベルト表面から掻き取り捕集された油成
分を導出するマニホールドを具備することを特徴とする
回転ベルト式のものであることを基本構成としている。
【0008】また、本発明に係る油成分回収装置は、上
記基本構成において、テンションローラ、スクレーパ及
びマニホールドが一体に形成され、これらが上部ローラ
及び下部ローラを支持する支持部材に対して可動可能と
なるように取付けてなる構成である。
【0009】更に、本発明の油成分回収装置は、支持部
材に対して回転可能に取付けられた上部ローラ及び下部
ローラ、前記上部ローラの上方部に位置し前記支持部材
に取付けられ前記上部ローラを回転駆動するための駆動
部、前記上部ローラ及び下部ローラ間に掛け渡され前記
上部ローラの回転によって一方向に連続的に回転駆動さ
れる所定の引張り強さを有する油成分吸着ベルト、前記
上部ローラと下部ローラとの間に配置され前記油成分吸
着ベルトの表面に接してベルト表面に吸着された油成分
を掻き取り捕集するスクレーパ、並びに、前記スクレー
パによって前記油分吸着ベルト表面から掻き取り捕集さ
れた油成分を導出するマニホールドを具備することを特
徴とする回転ベルト式のものを基本構成とする。
【0010】また、本発明に係る油成分回収装置は、上
記各基本構成に加え、支持部材の上部背面に取付けられ
た角度調整金具とを備え、角度調整金具によって油水分
離槽への配設に対して支持部材を回動可能に構成され
る。
【0011】更にまた、本発明に係る油成分回収装置
は、支持部材に対して回転可能に取付けられた上部ロー
ラ、下部ローラ、前記上部ローラの上方部に位置し前記
支持部材に取付けられ上部ローラを回転駆動するための
駆動部、前記上部ローラに架け垂れ下げて前記下部ロー
ラを支持すると共に下部ローラにより所定の張力が付与
されて上部ローラの回転によって連続的に回転駆動する
油成分吸着ベルト、前記上部ローラと下部ローラとの間
に配置され前記ベルトの表面に接してベルト表面に吸着
された油成分を掻き取り捕集するスクレーパ、及び、前
記スクレーパによってベルト表面から掻き取り捕集され
た油成分を導出するマニホールドを具備したことを特徴
とする回転ベルト式のものを基本構成とする。
【0012】本発明に係る油成分回収装置は、上記各基
本構成に加え、上部ローラを回転駆動するための駆動部
をギヤードモータで構成して、ギヤードモータの回転軸
及び上部ローラの回転軸にプーリを取付け、両プーリ間
に掛け渡された駆動ベルトによって、上部ローラを回転
駆動するように構成されている。また、上記ギャードモ
ータの回転数を制御可能とする回転数制御手段が付加さ
れている。更にまた、上記油成分吸着ベルトが、金属
材、強化プラスチック(FRP)材、ゴム材及びガラス
繊維材から選ばれる一を基材とし、且つ、その表面をフ
ッ化炭素誘導体類含有物で表面処理してなるもので構成
されている。
【0013】
【作用】本発明の第1の油成分回収装置においては、上
部ローラの上方部に位置された駆動部によって上部ロー
ラが回転駆動され、これに伴って上部ローラと下部ロー
ラとの間に掛け渡さた油成分吸着ベルトが一方向に回転
駆動される。そして上部ローラとテンションローラとの
間に配置されたスクレーパは、ベルトに吸着された油成
分を掻き取り捕集し、捕集された油成分はマニホールド
によって受け缶等に導出し、回収することができる。ま
た、上記油成分回収装置において、更に、テンションロ
ーラ、スクレーパ及びマニホールドを一体に形成して、
支持部材に対して可動可能に取付けてなるため、駆動時
におけるベルトのテンションを最適に設定できると共
に、ベルトに接するスクレーパの位置も最適な状態に設
定できる。
【0014】本発明の第2の油成分回収装置は、油成分
吸着ベルトを所定の引張り強さを有するようにし、上記
第1の油成分回収装置に配置されているテンションロー
ラを不要にした以外は同様に構成されているものであ
る。
【0015】本発明の第3の油成分回収装置は、油水分
離槽の上縁部に掛け渡して配置した梁等にほぼ垂直に設
置できるもので、上部ローラに架けて垂れ下げられた油
成分吸着ベルトで支持されて、上部ローラのほぼ真下に
位置する下部ローラが、その自重により油成分吸着ベル
トに張力を与え、駆動部によって上部ローラが回転駆動
されると、これに伴って油成分吸着ベルトが一方向に回
転駆動される。また、上部ローラと下部ローラとの間に
配置されたスクレーパは、前記ベルトに吸着された油分
を掻き取り捕集し、捕集された油分はマニホールドによ
って受け缶等に導出し、回収することができる。
【0016】本発明の上記の各油成分回収装置は、上部
ローラの回転駆動手段はギヤードモータで構成されてい
て、ギヤードモータの回転軸及び上部ローラの回転軸に
プーリを取付け、両プーリ間に掛け渡された駆動ベルト
によって、上部ローラを回転駆動させるため、上部ロー
ラとギヤードモータとの間隔を十分に保つことが可能で
ある。従って、ギヤードモータの発熱及び電気的接触事
故等が水面に浮遊する油成分及び油成分吸着ベルトに吸
着された油成分に引火して発生する火災事故を未然に防
止し得ると共に、回転駆動系の構成が簡素でありメンテ
ナンスを容易にすることができる。なお、本発明におい
て、上記駆動ベルトは、モータ回転軸及び上部ローラ回
転軸の各プーリに掛け渡すことができ、モータの回転に
より上部ローラが円滑に回転されるものであれば特に制
限されるものでない。通常、ベルトやチェーンが用いら
れる。
【0017】本発明の油回収装置は、それぞれ上記のよ
うに構成され、水面に浮遊する油分は、回転する油成分
吸着ベルトによって連続的に吸着されて搬送されて捕集
されるため、比較的含水率が少ない状態で効率よく回収
される。また、本発明の装置における油成分吸着ベルト
は、水中において確実に油分を吸着するため、水位が大
幅に変動しても、常に水面上及び水中下に浮遊する油層
と接するように油吸着ベルトの一部を位置させておけば
よく、しかも、自由に配置位置及び角度を選択すること
ができることから水位の変動に容易に対応することがで
きる。
【0018】本発明の油成分回収装置は、更に、前記支
持部材の上部背面に取付けられた角度調整金具により、
排水ピットや排水溝等の油水分離槽に対して前記支持部
材を回動可能に形成したことにより、前記油水分離槽に
おいて水位が変動した場合でも、支持部材の傾斜角度を
変化させ油成分吸着ベルトを水中に浮遊する油層部域に
位置させることができ、油成分を確実に吸着することが
できる。更にまた、本発明の油成分回収装置は、回転数
制御手段によって油成分吸着ベルトを駆動するギャード
モータの回転数が選択することができる。そのため、回
収する油成分の質、量等各操作条件に応じて油成分吸着
ベルトの転送速度を設定することができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明に係る油成分回収装置の実施例
について、図面を参照しながら詳細に説明する。但し、
本発明は下記実施例により制限されるものでない。な
お、以下に説明する各図における同一符号部分は、それ
ぞれ同一または相当部分を示しており、従って重複部分
の説明は適宜省略する。まず図1は本発明の第1の実施
例の全体を斜視図によって示したものである。図におい
て、部材1及び2は、例えば、塩ビ等プラスチック材や
SUS、アルミニウム合金等の金属材の耐酸性、耐食性
材料によって形成された長さが異なる板状部材であり、
この板状部材1、2は両者を結合するステンレス材等の
タイロッド3によって互いに一体に形成され、板状部材
1、2とタイロッド3により支持部材4を構成してい
る。また、支持部材4には、板状部材1、2の上部背
面、即ち後記するマニホールドの対面よりやや下部から
長手下方向に所定長さに延びた背面板(図示せず)を設
置したり、上記タイロッド3に回転式ローラやブラシ等
を設置し、タイロッド3の両側を移動する油成分吸着ベ
ルトの裏側に付着して搬送されるゴミ等の夾雑物を除去
するように構成することができる。
【0020】支持部材4の長手方向の上下両端には、こ
の支持部材4を構成する前記板状部材1、2に挟持され
るように上部ローラ5及び下部ローラ6が回転可能に取
付けられている。一対の板状部材1、2の一方の板状部
材1は長尺の部材が使用されており、上部ローラ5の更
に上方向にギヤードモータ7を駆動部として長尺の板状
部材1に取付けてある。上部ローラ5とギヤードモータ
7とは十分な距離、例えば60cm以上、通常60〜1
00cmの間隔を設けることにより、油水分離槽の水面
等に浮遊する油成分が極めて引火し易い、例えば、灯油
等の軽質油成分が浮遊する排水の油水分離も安全に行う
ことができる。この場合、上部ローラの回転軸5aにプ
ーリ5bを取付け、ギヤードモータ7の回転軸7aにも
プーリ7bを取付け、両プーリ5b、7b間に駆動用ベ
ルト8を掛け渡すことにより、一方向に連続的に回転駆
動されるよう成されている。また上部ローラ5及び下部
ローラ6間には油成分吸着ベルト9が掛け渡されてお
り、油成分吸着ベルト9は上部ローラ5の回転を受けて
一方向に連続的に回転駆動されるよう成されている。上
下部ローラ5、6を、それぞれ中高に形成することによ
り回転駆動中の油成分吸着ベルト9が外れることを防止
することができる。本発明の油成分吸着ベルト9は、基
材として金属材、強化プラスチック(FRP)材、ゴム
材及びガラス繊維材等を用い、その表面に親油性及び疎
水性の高い特殊樹脂、例えば一般式CF3(CF2)n-Xの
フッ化炭素誘導体類含有物で処理したものが好適に用い
られる。
【0021】上部ローラ5と下部ローラ6との中間位置
(図示例においては上部ローラ5寄り)には、回転駆動
される油成分吸着ベルト9に接してベルトのテンション
を調整するテンションローラ10と、上部ローラ5とテ
ンションローラ10との間に配置され、油成分吸着ベル
ト9の表面に接してベルト表面に吸着された油成分を掻
き取り捕集するスクレーパ11と、スクレーパ11によ
ってベルト表面から掻き取り捕集された油成分を導出す
るマニホールド12が配置されており、図1に示す状態
においては、テンションローラ10、スクレーパ11は
マニホールド12によって隠蔽されている。また、油成
分吸着ベルト9が、所定の引張り強さ、例えば100k
g/mm2以上の引張り強さを有する場合には、ベルト
の引張り強さで上部ローラ5と下部ローラ6間を回転駆
動させることができるため、上記テンションローラ10
を設置する必要がない。
【0022】油成分吸着ベルト9の厚さ、幅及び長さ
は、その材質によっても異なり、駆動回転が円滑に行わ
れるものであればよく、特に制限されるものでない。油
成分吸着ベルト9の厚さは、例えば、上記のテンション
ローラを用いる油成分回収装置において、基材がFRP
であれば約2mm以下であり、テンションローラを用い
ない装置で、基材がゴム質の場合は約2〜6mmの肉厚
のものを用いることができる。また、油成分吸着ベルト
9の幅は、各装置の大きさ等に合わせて、上記板状部材
1、2の配置間隔、上下ローラの大きさと共に、適宜選
択することができる。通常、約100〜200mmであ
る。油成分吸着ベルト9の長さも、本発明の油成分回収
装置を適用する油水分離槽の容量や深さ等の大きさに応
じて、適宜選択することができる。例えば、スクレーパ
により掻き取り捕集した油成分を、マニホールドから地
上に設置したドラムにホースで送入するためには、ドラ
ム等の高さを考慮して例えば約2m(輪を形成するため
総長約4.3m)とすることができる。一般的な装置で
は、通常、約500〜700mm(総長約1.3〜1.
7m)である。
【0023】また、排水ピットや排水溝においては、保
持される水位が低く、本発明の油成分回収装置を縁部に
配置しては、処理する油層に油成分吸着ベルトが到達し
ない場合には、上記約2mの長い油成分吸着ベルトの回
収装置を用いてもよいが、装置固定枠や油成分一時貯蔵
容器配置台等の部材を有する昇降機等を用い、通常の大
きさの油成分回収装置を設置して対応することができ
る。昇降機は、手動式、電動式等各種市販のものを適用
することができる。本発明の油成分回収装置において、
前記支持部材4の上部背面には、角度調整金具13が取
付けられており、さらに角度調整金具13を介してコの
字状のクランプ金具14が取付けられている。そしてこ
のクランプ金具14には装置の取付け架台に対して締め
付け固定するためのハンドル14aが設けられている。
なお前記下部ローラ6の支持軸は、支持部材4の側面に
設けられたアジャストボルト15の調整によって支持部
材4の長手方向に若干量移動できるように構成され、油
成分吸着ベルト9の走行に偏りが生じないように調整可
能に成されている。
【0024】図2は以上の構成からなる油成分回収装置
を、排水ピット20に設置した状態を断面図で示したも
のである。なお図2においては、装置の主要な機構部分
を概念的に示しており、詳細部分については省略して描
いている。図2に示すように油成分回収装置は、排水ピ
ット20の上縁部にスペーサ21を介在させてクランプ
金具14によって取付けられており、角度調整金具13
によって上下方向が略45〜90度の角度で傾斜した状
態にセッティングされている。排水ピット20には、保
持される水位と同等高さの面に排水の取り入れ口20a
が配備され、排水は金網等のストレーナー23で固形浮
遊物等が除去されてピット内に送入される。また、排水
ピット20の底部で排水取り入れ口20aに対向する面
に排出口20bが配置され、ピット20内には図に示す
ように一定の水位Dまで排水Wが保持されている。なお
図2に示すように設置された油成分回収装置の作用につ
いては後で詳述する。
【0025】なお、支持部材4によって回転可能に支持
された上部ローラ5及び下部ローラは、通常の方式の回
転ローラを適宜選択して用いることができる。例えば、
上部ローラとして、周面の軸方向両縁にローラ面よりも
若干周方向に突出させたガイド部材を一体に形成し、こ
のガイド部材によって油成分吸着ベルト9を正規の状態
で転動し得るようにすることができる。ローラ面は水平
や、前記のように中高に形成することができる。上部ロ
ーラ5は、一端で支持部材4を構成する板状部材1を貫
通してプーリ5bを配置した回転軸5aを設置し、他端
は他の板状部材2にワッシャ等を介して担持させた支持
軸をベアリング等を介して回転可能に取付けることがで
きる。また、下部ローラ6も、上部ローラ5と同様に周
面の軸方向両縁にローラ面よりも若干周方向に突出させ
たガイド部材を一体に形成し、同様に油成分吸着ベルト
9を正規の状態で転動し得るように成されている。そし
て下部ローラ6の軸方向の両端部には、それぞれ支持部
材4を構成する一対の板状部材1及び2に担持させた支
持軸にそれぞれベアリング等を介して回転可能に取付け
ることができる。また、アジャストボルト15部分は、
下部ローラの支持軸6bがアジャストボルト15の端部
が係合されており、また、ブラケット15aに螺合して
いる。ブラケット15aはワッシャ(図示せず)を介し
て板状部材1を貫通するボルト(図示せず)により板状
部材1に共締めされている。従ってアジャストボルト1
5をドライバ等によって回転させることによって、支持
軸6bは支持部材4の長手方向に若干移動させることが
でき、このアジャストボルト15を手動で調整する(回
転させる)ことによって油成分吸着ベルト9の走行に偏
りが生じないように、その走行経路を最適な状態に調整
できる。
【0026】図3及び図4は、マニホールド12とマニ
ホールド12に一体に取付けられたテンションローラ1
0及びスクレーパ11の詳細な構成を示したものであ
る。なお、図4は、図3における切断線を矢印B方向に
みた断面図である。図3においてマニホールド12はア
ルミ合金等により中空状に構成されており、このマニホ
ールド12の軸方向の一端にはエンドキャップ12aが
嵌合されている。またマニホールド12の軸方向の他端
にはエルボ12bの一方の開口が嵌合されており、また
エルボ12bの他方の開口にはニップル12cが取付け
られ、このニップル12cには回収された油成分を、例
えば、ドラム缶等貯蔵容器に導出するためのホース(図
示せず)が接続される。また前記マニホールド12の下
側面には、一対の軸受け10a,10bによってテンシ
ョンローラ10が回転可能に取付けられている。図4に
示すようにマニホールド12の上側面には切り欠きが施
されており、この切り欠きによって中空状のマニホール
ド12に上側に向いた長方形状の開口部12dを形成し
ている。またこの開口部12dの開口端縁にはスクレー
パ11の基部がビスによって取付けられており、スクレ
ーパ11の先端は前記上部ローラ5からテンションロー
ラ10に向かって転送される油成分吸着ベルト9の表面
に僅かに接するように構成されている。
【0027】上記のように一体に形成されたマニホール
ド12、テンションローラ10及びスクレーパ11から
なる構造体は、前記支持部材4に対して取付けビス12
eによって可動可能に取付けられている。従って取付け
ビス12eを緩めることで、テンションローラ10の位
置を移動させることができ、油成分吸着ベルト9に与え
るテンションを調整することができる。またこれと同時
にスクレーパ11の先端位置も調整することができ、ス
クレーパ11の油成分吸着ベルト9に接する度合いが調
整できる。また、スクレーパ11の開口部12dの開口
端縁への取付けを、適宜バネ等を用いて、油成分吸着ベ
ルト9に対する接触力の増減を調整するようにしてもよ
い。
【0028】図5は、支持部材4の背面に設けられた角
度調整金具13及びクランプ金具14の詳細な構成を示
したものである。角度調整金具13はステンレス材等に
より円環状に形成されており、その外周面の一部に螺合
されるビス13aによって支持部材4の上部背面に取付
けられている。そして金具13の内周面には、金具13
の内周面とほぼ同一の円弧を有するワッシャ13bを介
してボルト13cが金具13を貫通しており、このボル
ト13cはコの字状に形成されたクランプ金具14の折
り曲げ中央部に螺合している。図には示していないが、
角度調整金具13の周方向には長孔が設けられ、この長
孔にボルト13cが貫通されており、従ってクランプ金
具14に対して角度調整金具13は、その外周面に沿っ
て所定角度の範囲で回動できるように形成されている。
そのため、角度調整金具13の内周面とワッシャ13b
との間の摩擦に抗して支持部材4に多少の力を加えるこ
とにより支持部材4の設置角度を任意に変更できる。ま
た、クランプ金具14の一脚部にはハンドル14aを頭
部に備えたボルト14bがねじ込まれており、従ってク
ランプ金具14の他脚部とボルト14bの先端との間を
排水ピット20の縁部(図2)や排水ピットに渡した梁
等に位置せしめ、ハンドル14aを回動させることで、
装置全体を排水ピット20の所定箇所に固定させること
ができる。従って、支持部材4の背面に取付けられたこ
の角度調整金具13によって、前記支持部材4は排水ピ
ットの上縁部等に対して所定角度の範囲で回動でき、前
記排水ピット中の水位が変動しても、油成分吸着ベルト
9を自在に油層の浮遊する水中に位置させることがで
き、油成分を確実に吸着し回収することができる。
【0029】以上図1乃至図5に示した実施例の作用に
ついて図2を主体として説明する。まずギャードモータ
7に通電すると、ギャードモータ7は回転を開始し、ギ
ヤードモータ7の回転軸7aに取付けられたプーリ7b
が回転駆動される。その駆動力は駆動ベルト8を介して
上部ローラ5の回転軸5aに取付けられたプーリ5bに
伝達され、上部ローラ5が回転駆動される。これに伴っ
て上部ローラ5と下部ローラ6との間に掛け渡さた油成
分吸着ベルト9が、図2において矢印の方向に連続的に
回転駆動される。装置の下端部はピット20内の排水W
中の油層Oより下部になるように配置されており、親油
性で且つ疎水性であるベルト表面層を有する油成分吸着
ベルト9が油層Oを通過して転動する。そのため排水表
面やその水中に浮遊する油成分は、回転する油成分吸着
ベルト9の親油性且つ疎水性表面層によって水分と離脱
して連続的に吸着され、吸着状態のまま油成分吸着ベル
ト9により搬送され、上部ローラ5を経由して上部ロー
ラ5とテンションローラ10との間に配置されたスクレ
ーパ11に至る。スクレーパ11は、油成分吸着ベルト
9表面上に吸着された油成分を掻き取り、掻き取られた
油成分はマニホールド12の開口部12dに流入し、マ
ニホールド12内に捕集される。従ってマニホールド1
2のニップル12cにホースを接続し、ドラム缶等貯蔵
容器に導くように構成することにより、捕集された油成
分は自然落下により貯蔵容器に導出される。上記のよう
に、本発明の油成分回収装置は、水面及び/または水中
に浮遊する油成分は回転する油成分吸着ベルト9と接す
ることによって連続的に水分から離脱吸着され、比較的
含水率が少ない状態で油成分を効率よく回収することが
できる。
【0030】図6には本発明の第2の実施例の全体構成
が斜視図によって示されている。なお、図6において
は、装置の主要な機構部分を概念的に示しており、詳細
部分については省略して描いている。また、上記各図に
示した第1の実施例の構成と同一または相当部分は、そ
れぞれ同一符号部分で示し重複部分の説明は適宜省略す
る。図6において、油成分回収装置は、下部ローラ6
は、支持部材1及び2により支持されることなく、上部
ローラ5から垂下された油成分吸着ベルト9により支持
されると同時に、下部ローラ6の重量により油成分吸着
ベルト8に所定張力を与え、上部ローラ5の駆動により
油成分吸着ベルト9が駆動回転するように構成されてい
る点である。即ち、上部ローラ5のほぼ真下に下部ロー
ラ6は位置し、上記第2の発明と同様に図1に示す実施
例のテンションローラ10を不要とし、油成分吸着ベル
ト9の引張り強さ、下部ローラ大きさ、材質、重量及び
その浮力等を適宜選択することにより、油分吸着ベルト
9に所定の張力を与えることができる。例えば、油成分
吸着ベルトの引張り強さが100kg/cm2 であれ
ば、下部ローラは、直径約50〜100mmφで、重量
750〜3000gの範囲で選択できる。
【0031】第7図は、本発明の第2の実施例の油成分
回収装置を排水溝30に設置した状態の説明図である。
排水溝30内には図に示すように一定の水位Dまで油成
分層Oを有して排水Wが保持されている。図7におい
て、排水溝30の所定の両側壁に設けた梁固定部材の環
状体31、31に、支持棒32、32が上下移動自在に
挿入されて固定されると共に、その支持棒32、32に
嵌合可能な両端部を有する板梁22を同様に上下移動自
在に取り付けに固定されている。油成分回収装置は、上
記した支持部背面のクランプ金具14によって、その板
梁に所定に取り付けられ、角度調整金具13によりほぼ
90度の直角状態でセッティングされている。また、マ
ニホールド12から油成分を回収する油成分回収容器3
5を、適宜取付部材を用いマニホールド12のニップル
12cの直下に位置して板梁22に取付られる。更に、
油成分回収容器35からは、ホース36、ポンプP及び
ホース37を経て、最終的にドラム缶等油成分貯蔵容器
38に流入し回収貯蔵する。この場合、回収油成分のエ
マルジョン化を防止するために、ポンプPは、例えば、
ピストンポンプ、プランジャーポンプ、ダイヤフラムポ
ンプ等の往復動型ポンプや、歯車ポンプ等の回転型ポン
プを用いるのが好ましい。
【0032】図7に示した油回収装置の実施例の作用
は、上記図2とほぼ同様であって、ギャードモータ7に
通電し、ギャードモータ7の回転に連動してプーリ7b
が回転する。プーリ7bの駆動力は駆動ベルト8を介し
プーリ5bに伝達され、上部ローラ5が回転駆動され
る。これに伴って上部ローラ5と下部ローラ6との間に
掛け渡さた油成分吸着ベルト9が図中矢印で示した方向
に連続的に回転駆動される。下部ローラ6は、排水溝3
0内の排水W中の油層Oより下部の位置に、親油性で且
つ疎水性表面層を有するベルト9により支持されると同
時にベルト9に張力を付与し、互いに回転し、排水表面
やその水中に浮遊する油成分は、回転するベルト9の親
油性且つ疎水性表面層によって水分と離脱して連続的に
吸着され、ベルト9により搬送され、上部ローラ5を経
由しスクレーパ11により吸着油成分が掻き取られ、再
び排水中に転動し油成分を吸着する。掻き取られた油成
分はマニホールド12の開口部11dに流入し、マニホ
ールド12のニップル12cから自然落下により油成分
回収容器35内に導出捕集され、更に、ポンプPにより
ドラム缶38に貯蔵される。
【0033】上記第2の実施例の図7に示す本発明の第
3の油回収装置は、図2で示した本発明の第1の油回収
装置と同様に、水面及びまたは水中に浮遊する油分を親
油性で且つ親水性の油成分吸着ベルトにより、比較的含
水率が少ない状態で油分を効率よく回収することができ
る。また、本発明の第3の油回収装置の特徴は、下部ロ
ーラを支持する支持部材が無いため、油成分吸着ベルト
を所定の引張り強さ及び弾性を有するように形成するこ
とにより、排水中のごみ或は異物等の夾雑物が油成分吸
着ベルトの裏側に付着して搬送され下部ローラ6と油成
分吸着ベルトとの間にが入り込んだ場合でも弾性力及び
下部ローラ6の浮力により下部ローラ6を上方に押し上
げる等により、下部ローラ6の回転を阻害することが無
い。従って、油成分吸着ベルト9が夾雑物により傷つけ
られることがなく、油成分吸着ベルト9の寿命を長くす
ることができる。
【0034】実施例1〜5 中心軸間が660mmの上部ローラ5及び下部ローラ6
に、幅116mm、厚さ0.34mm、長さ1600m
mの油成分吸着ベルト(基材FRPの表面に親油性及び
疎水性樹脂で処理したもの)を掛け渡し、上部ローラ5
とギャードモータ7との回転軸間を600mmとした図
1及び図2に示した装置とほぼ同様の仕様の油回収装置
を用い、内容量が380(幅)×880(長さ)×39
0(高さ)mm3 の水槽の上縁部にクランプ14で設置
した。この場合、角度調整金具13で支持部材4の板状
部材下辺と水槽壁面とが約50度の角度となるように調
整した。上記のようにセットした水槽に、底部から約2
50mmの高さまで水を張り込み、更に、図8に示した
C重油(27℃での比重0.930、粘度600cp)
(実施例1)、エンジンオイル(27℃での比重0.8
85、粘度190cp)(実施例2)、食用油(27℃
での粘度50cp)(実施例3)、タービン油(27℃
での比重0.85、粘度48cp)(実施例4)、A重
油(27℃での比重0.863、粘度24cp)(実施
例5)の各オイルを供給し、それぞれ約3mmの厚さの
油層を形成するようにし、下部ローラ6のほぼ全体が水
面下になった。各油層状態は、供給した油種により多少
異なったが、いずれも水面上に形成された。
【0035】油層を形成後、ギャードモータ7に通電し
回転駆動させてプーリ7b、駆動ベルト8及び5bを介
して上部ローラ5を回転して、下部ローラ6との間の油
成分吸着ベルト9を転送させ、油成分の回収を行った。
また、油成分を回収するにつれ、水面上の油成分が過疎
となり油成分を回収装置の油成分吸着ベルト9付近に集
合し難くなったが、回収装置を設置した水槽壁面の対向
側に攪拌器を配置して、積極的に油成分回収装置方向へ
水流を生起させて、油成分吸着ベルト9へ油成分を集め
るようにした。ギャードモータ7の回転数、即ち油成分
吸着ベルト9の転送速度をそれぞれ変化させ、各油成分
の回収量を測定した。図8にその結果を示した。これら
の結果、いずれの種類にしても、油成分吸着ベルト9の
転送速度が上昇するに従って相対的に回収量が増大する
傾向にある。また、排水中に浮遊している油成分の種類
や周辺環境に応じて、ギャードモータ7の回転数を適宜
設定することにより、所定の回収油成分貯蔵容器から溢
流時間を予め設定することができ、溢流前に容器の交換
や装置の停止等運転スケジュールを容易にたてることが
できる。
【0036】実施例6 中心軸間が643mmで、直径98mmφで、幅121
mmの上部ローラ5に、幅115mm、厚さ約4mm、
長さ1600mmのゴム製基材に親油性及び疎水性樹脂
で処理した弾性油成分吸着ベルトを架け垂下させて上部
ローラと同様の下部ローラ6を支持させた上部ローラ5
とギャードモータ7との回転軸間が600mmである図
6とほぼ同様の仕様で、ベルト式油成分回収装置を形成
した。幅600mm、深さ1000mmの排水溝30
で、図7に示したように溝を横切って板梁22を設置
し、その板梁22の側壁から約250mmの位置に、上
記のように形成したベルト式油回収装置を、ほぼ垂直、
且つ、排水面が約深さ600〜800mmに変位しても
常に下部ローラ6が水面下に位置するように設置した以
外は実施例1と同様にして、主にエンジンオイルが流出
する排水を処理した。その結果、回転数9rpmにおけ
る油成分の回収速度は5〜8リットル/時間であった。
【0037】
【発明の効果】本発明に係る回転ベルト式油成分回収装
置は、上部ローラよりさらに上方部にギヤードモータで
構成した駆動部を配置し、ギヤードモータの回転軸及び
上部ローラの回転軸にプーリを取付け、両プーリ間を掛
け渡した駆動ベルトを介して上部ローラを回転駆動さ
せ、これに伴ってその表面が所定の親油性且つ疎水性合
成樹脂で処理された油成分吸着ベルトが一方向に回転駆
動され、油成分吸着ベルトは、水中の油成分と接触する
ことにより油成分のみを水分より離脱吸着し、水中から
空気中に搬送する。そして上部ローラと、テンションロ
ーラまたは下部ローラとの間に配置されたスクレーパ
が、油成分吸着ベルトに吸着された油成分を掻き取り捕
集し、捕集された油成分はマニホールドによって貯蔵容
器等に導出することができる。駆動部を上部ローラの上
方に配置し、駆動部と上部ローラとの間隔を十分に保つ
ことができるため、駆動部の発熱または電気的接触事故
等による水面に浮遊する油成分及びベルトに吸着される
油成分への引火による火災事故を防止することがで、駆
動力の伝達方法が簡素であるため、回転駆動系のメンテ
ナンスを容易にすることができる。従って、水面及び/
または水中に浮遊する油成分を、比較的含水率が少ない
状態で、安全に、簡便、且つ、容易に、効率的に連続し
て吸着除去して、効率よく回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の回転ベルト式油成分回収装置の第1の
実施例を斜視図。
【図2】図1に示す装置の設置状態を示した断面説明
図。
【図3】図1に示す装置のマニホールド部分の詳細を示
した正面図。
【図4】図6におけるB−B線を矢印方向に見た断面
図。
【図5】図1に示す装置の角度調整金具及びクランプ金
具部分の詳細を示した正面図。
【図6】本発明の回転ベルト式油成分回収装置の第2の
実施例を示した斜視図。
【図7】図6に示す装置の設置状態を示した説明図。
【図8】本発明の油成分回収装置の上部ローラ回転数と
油成分の回収量との関係を示した関係図。
【符号の説明】
W 排水 O 油成分層 P ポンプ D 水位 1、2 板状部材 3 タイロッド 4 支持部材 5 上部ローラ 5a、7a 回転軸 5b、7b プーリ 6 下部ローラ 7 ギャードモータ 8 駆動ベルト 9 油成分吸着ベルト 10 テンションローラ 10a、10b 軸受け 11 スクレーパ 12 マニホールド 12a エンドキャップ 12b エルボ 12c ニップル 12d 開口部 12e 取付けビス 13 角度調整金具 13a ビス 13b ワッシャ 13c ボルト 14 クランプ金具 14a ハンドル 15 アジャストボルト 15a ブラケット 20 排水ピット 20a 排水取り入れ口 20b 排出口 21 スペーサ 22 板梁 30 排水溝 31 環状体 32 支持棒 35 油成分回収容器 36、37 ホース 38 油成分貯蔵容器

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持部材に対して回転可能に取付けられ
    た上部ローラ及び下部ローラ、前記上部ローラの上方部
    に位置し前記支持部材に取付けられ前記上部ローラを回
    転駆動するための駆動部、前記上部ローラ及び下部ロー
    ラ間に掛け渡され前記上部ローラの回転によって一方向
    に連続的に回転駆動される油成分吸着ベルト、前記支持
    部材に取付けられた前記上部ローラと下部ローラの中間
    位置に配置され回転駆動される前記油成分吸着ベルトに
    接してベルトのテンションを調整するテンションロー
    ラ、前記上部ローラと前記テンションローラとの間に配
    置され前記油成分吸着ベルトの表面に接してベルト表面
    に吸着された油成分を掻き取り捕集するスクレーパ、並
    びに、前記スクレーパによって前記油分吸着ベルト表面
    から掻き取り捕集された油成分を導出するマニホールド
    を具備することを特徴とする回転ベルト式油成分回収装
    置。
  2. 【請求項2】 前記テンションローラ、スクレーパ及び
    マニホールドが一体に形成され、且つ、前記支持部材に
    対して可動可能に取付けられている請求項1記載の回転
    ベルト式油成分回収装置。
  3. 【請求項3】 支持部材に対して回転可能に取付けられ
    た上部ローラ及び下部ローラ、前記上部ローラの上方部
    に位置し前記支持部材に取付けられ前記上部ローラを回
    転駆動するための駆動部、前記上部ローラ及び下部ロー
    ラ間に掛け渡され前記上部ローラの回転によって一方向
    に連続的に回転駆動される所定の引張り強さを有する油
    成分吸着ベルト、前記上部ローラと下部ローラとの間に
    配置され前記油成分吸着ベルトの表面に接してベルト表
    面に吸着された油成分を掻き取り捕集するスクレーパ、
    並びに、前記スクレーパによって前記油分吸着ベルト表
    面から掻き取り捕集された油成分を導出するマニホール
    ドを具備することを特徴とする回転ベルト式油成分回収
    装置。
  4. 【請求項4】 前記支持部材の背面に取付けられた角度
    調整金具を具備し、所定の油水分離槽に前記角度調整金
    具によって前記支持部材を回動可能に形成してなる請求
    項1〜3記載のいずれかである回転ベルト式油成分回収
    装置。
  5. 【請求項5】 支持部材に対して回転可能に取付けられ
    た上部ローラ、下部ローラ、前記上部ローラの上方部に
    位置し前記支持部材に取付けられ上部ローラを回転駆動
    するための駆動部、前記上部ローラに架け垂れ下げて前
    記下部ローラを支持すると共に下部ローラにより所定の
    張力が付与されて上部ローラの回転によって連続的に回
    転駆動する油成分吸着ベルト、前記上部ローラと下部ロ
    ーラとの間に配置され前記ベルトの表面に接してベルト
    表面に吸着された油成分を掻き取り捕集するスクレー
    パ、及び、前記スクレーパによってベルト表面から掻き
    取り捕集された油成分を導出するマニホールドを具備し
    たことを特徴とする回転ベルト式油成分回収装置。
  6. 【請求項6】 前記上部ローラを回転駆動するための前
    記駆動部をギヤードモータで構成し、前記ギヤードモー
    タの回転軸及び前記上部ローラの回転軸にプーリを取付
    け、両プーリ間に掛け渡された駆動ベルトにより前記上
    部ローラを一方向に連続的に回転駆動するように構成し
    た請求項1〜5記載のいずれかである回転ベルト式油成
    分回収装置。
  7. 【請求項7】 前記ギャードモータは回転数制御手段に
    よってその回転数が制御可能になされている請求項1〜
    6記載のいずれかである回転ベルト式油成分回収装置。
  8. 【請求項8】 前記ベルトが、金属材、強化プラスチッ
    ク(FRP)材、ゴム材及びガラス繊維材から選ばれる
    一を基材とし、且つ、その表面をフッ化炭素誘導体類含
    有物で表面処理してなる請求項1〜7記載のいずれかで
    ある回転ベルト式油成分回収装置。
JP9058094A 1994-04-04 1994-04-04 回転ベルト式油成分回収装置 Pending JPH07275856A (ja)

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