JPH0727396A - 空気調和機 - Google Patents

空気調和機

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JPH0727396A
JPH0727396A JP5173278A JP17327893A JPH0727396A JP H0727396 A JPH0727396 A JP H0727396A JP 5173278 A JP5173278 A JP 5173278A JP 17327893 A JP17327893 A JP 17327893A JP H0727396 A JPH0727396 A JP H0727396A
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temperature
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聖隆 上野
Yasushi Sano
泰史 佐野
Tomio Tanaka
富雄 田中
Yoshihiro Chuma
善裕 中馬
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Toshiba AVE Co Ltd
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    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2600/00Control issues
    • F25B2600/21Refrigerant outlet evaporator temperature

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  • Air Conditioning Control Device (AREA)
  • Compression-Type Refrigeration Machines With Reversible Cycles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 室外ユニットと各室内ユニットとの間の配管
長や高さ位置に関わらず、各室内ユニットに対して適正
な量の冷媒を分配することができる空気調和機を提供す
る。 【構成】 各室内ユニットYの吸込空気温度Taと設定
温度Tsとの差ΔTに応じて各室内ユニットYの要求能
力を決定する。各室内熱交換器33での冷媒の蒸発温度
または凝縮温度を検出し、これら検出温度および各吸込
空気温度Taから各室内ユニットYが発揮する実能力を
検出する。これら実能力と上記決定した各要求能力との
比率に応じて各室内熱交換器33における冷媒の過熱度
または過冷却度の目標値を設定し、かつ各室内熱交換器
33における冷媒の実際の過熱度または過冷却度を検出
し、これら検出結果が各目標値となるよう各流量調整弁
32の開度を補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、室外ユニットに複数
の室内ユニットを接続したマルチタイプの空気調和機に
関する。
【0002】
【従来の技術】部屋数の多いビルディング等で使用する
空気調和機として、室外ユニットに複数の室内ユニット
を接続したマルチタイプがある。これを用いれば、1台
の空気調和機で複数の部屋を同時に空調することができ
る。
【0003】この空気調和機では、室外ユニットに圧縮
機および室外熱交換器を設け、各室内ユニットに流量調
整弁および室内熱交換器を設け、これら圧縮機、室外熱
交換器、各流量調整弁、各室内熱交換器を順次に配管接
続することにより冷凍サイクルを構成している。
【0004】各室内ユニットは、室内温度と設定温度と
の差に応じて流量調整弁の開度を制御し、これにより室
内熱交換器への冷媒流量を調節するとともに、室内温度
と設定温度との差に対応する能力の要求指令を室外ユニ
ットに送る。室外ユニットは、各室内ユニットからの要
求指令に応じて圧縮機の運転容量を制御する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】マルチタイプの空気調
和機では、室外ユニットから各室内ユニットへの配管長
がまちまちであり、また各ユニットの高さ位置にも相互
に違いが生じる。この配管長および高さ位置の差異は、
実際の据付け工事に際して生じることが多く、設計段階
からなかなか判るものではない。このため、室内温度と
設定温度との差に応じて流量調整弁の開度を調節するだ
けでは、各室内ユニットに対して適正な量の冷媒を分配
するのが難しいのが実情である。
【0006】また、圧縮機の運転容量については、室内
温度が設定温度に対してどれだけ高いか低いかの温度差
だけで設定されており、室内温度の絶対値については考
慮されていない。室内温度が高い場合も低い場合も、設
定温度との差が同じであれば、発揮される冷房能力また
は暖房能力は同じである。人体が感じる快適度の面から
見れば、改善の余地が残されている。
【0007】この発明は上記の事情を考慮したもので、
第1の発明の目的は、室外ユニットと各室内ユニットと
の間の配管長や高さ位置に関わらず、各室内ユニットに
対して適正な量の冷媒を分配することができる空気調和
機を提供することにある。
【0008】第2の発明の目的は、室外ユニットと各室
内ユニットとの間の配管長や高さ位置に関わらず、各室
内ユニットに対して適正な量の冷媒を分配することがで
き、また人体の快適感を満足し得る最適な室内温度制御
を可能とし、しかも冷凍サイクル中の冷媒流に対する抵
抗を極力減らして圧縮機負荷を軽減し、これにより省エ
ネルギ効果が得られる空気調和機を提供することにあ
る。
【0009】第3の発明の目的は、室外ユニット、過冷
却ユニット、および各室内ユニットの相互間の配管長や
高さ位置に関わらず、各室内ユニットに対して適正な量
の冷媒を分配することができる空気調和機を提供するこ
とにある。
【0010】第4および第5の発明の目的は、室外ユニ
ットと各室内ユニットとの間の配管長や高さ位置に関わ
らず、各室内ユニットに対して適正な量の冷媒を分配す
ることができ、しかも高圧側圧力の異常上昇を防いで保
護制御の作動を回避し安定運転を可能とする空気調和機
を提供することにある。
【0011】第6の発明の目的は、室外ユニットと各室
内ユニットとの間の配管長や高さ位置に関わらず、各室
内ユニットに対して適正な量の冷媒を分配することがで
き、しかも高圧側圧力の異常上昇を防いで冷凍サイクル
機器の寿命向上が図れる空気調和機を提供することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】第1の発明の空気調和機
は、室外ユニットに設けた圧縮機および室外熱交換器
と、各室内ユニットに設けた流量調整弁および室内熱交
換器と、圧縮機、室外熱交換器、各流量調整弁、各室内
熱交換器を接続した冷凍サイクルと、各室内ユニットに
設けた室内温度センサと、これら室内温度センサの検知
温度と設定温度との差に対応する初期開度に各流量調整
弁の開度を設定する手段と、各室内温度センサの検知温
度と設定温度との差に応じて各室内ユニットの要求能力
を決定する手段と、各室内熱交換器での冷媒の蒸発温度
または凝縮温度を検出する手段と、これら検出温度およ
び各室内温度センサの検知温度から各室内ユニットが発
揮する実能力を検出する手段と、これら実能力と各要求
能力との比率に応じて各室内熱交換器における冷媒の過
熱度または過冷却度の目標値を設定する手段と、各室内
熱交換器における冷媒の実際の過熱度または過冷却度を
検出する手段と、これら検出結果が各目標値となるよう
各流量調整弁の開度を補正する手段とを備えている。
【0013】第2の発明の空気調和機は、室外ユニット
に設けた圧縮機および室外熱交換器と、各室内ユニット
に設けた流量調整弁および室内熱交換器と、圧縮機、室
外熱交換器、各流量調整弁、各室内熱交換器を接続した
冷凍サイクルと、各室内ユニットに設けた室内温度セン
サと、各室内温度センサの検知温度と設定温度との差に
対応する能力の要求指令を発する手段と、各流量調整弁
の開度を各要求指令に応じた初期開度に設定する手段
と、圧縮機の起動に際しその運転容量を各要求指令に応
じた基本運転容量に設定する手段と、各要求指令および
各室内温度センサの検知温度に応じて各室内ユニットの
要求能力を決定する手段と、各室内熱交換器での冷媒の
蒸発温度または凝縮温度を検出する手段と、これら検出
温度および前記各室内温度センサの検知温度から各室内
ユニットが発揮する実能力を検出する手段と、これら実
能力と前記各要求能力との比率に応じて各室内熱交換器
における冷媒の過熱度または過冷却度の目標値を設定す
る手段と、各室内熱交換器における冷媒の実際の過熱度
または過冷却度を検出する手段と、これら検出結果が各
目標値となるよう各流量調整弁の開度を補正する手段
と、各目標値の大きさに応じて且つ各要求能力と各実能
力との比較により各室内熱交換器への冷媒流通の適否を
判定する手段と、この判定結果に応じて圧縮機の運転容
量を補正する手段とを備えている。
【0014】第3の発明の空気調和機は、第1の発明の
構成に加えて過冷却ユニットを備え、その過冷却ユニッ
トの過冷却熱交換器を冷凍サイクルに設けている。第4
の発明の空気調和機は、第1の発明の構成に加え、各室
内ユニットに設けた冷媒圧力センサと、この冷媒圧力セ
ンサの検知圧力が設定値以上のとき、対応する室内ユニ
ットの流量調整弁に対する開度補正が減少方向であれば
その補正を禁止して現状開度を維持し、減少方向以外の
開度補正についてはそれを許容する手段とを備える。
【0015】第5の発明の空気調和機は、第1の発明の
構成に加え、各室内ユニットに設けた冷媒圧力センサ
と、この冷媒圧力センサの検知圧力が設定値P1 以上の
とき、対応する室内ユニットの流量調整弁に対する開度
補正が減少方向であればその補正を禁止して現状開度を
維持し、減少方向以外の開度補正についてはそれを許容
する手段と、冷媒圧力センサの検知圧力が設定値P3
(>P1 )以上になると、対応する室内ユニットの流量
調整弁を全開し、その全開を冷媒圧力センサの検知圧力
が設定値P3 より低い設定値P2 (>P1 )以下になる
と解除して流量調整弁の開度を前記初期開度に戻す手段
とを備える。
【0016】第6の発明の空気調和機は、第1の発明の
構成に加え、冷凍サイクルの液ラインから低圧ラインに
接続したクーリングバイパスと、このクーリングバイパ
スに設けた開度可変弁と、圧縮機の吐出冷媒温度に応じ
て開度可変弁の開度を制御する手段と、各室内ユニット
に設けた冷媒圧力センサと、この冷媒圧力センサの検知
圧力が設定値以上になると対応する室内ユニットの流量
調整弁を全開し、その全開を冷媒圧力センサの検知圧力
が設定値以下になると解除して流量調整弁の開度を初期
開度に戻す手段とを備える。
【0017】
【作用】第1の発明の空気調和機は、各室内温度センサ
の検知温度と設定温度との差に対応する初期開度に各流
量調整弁の開度を設定する。各室内温度センサの検知温
度と設定温度との差に応じて各室内ユニットの要求能力
を決定する。各室内熱交換器での冷媒の蒸発温度または
凝縮温度を検出し、これら検出温度および各室内温度セ
ンサの検知温度から各室内ユニットが発揮する実能力を
検出する。これら実能力と各要求能力との比率に応じて
各室内熱交換器における冷媒の過熱度または過冷却度の
目標値を設定する。各室内熱交換器における冷媒の実際
の過熱度または過冷却度を検出し、これら検出結果が各
目標値となるよう各流量調整弁の開度を補正する。
【0018】第2の発明の空気調和機は、各室内温度セ
ンサの検知温度と設定温度との差に対応する能力の要求
指令を発する。これら要求指令に応じた初期開度に各流
量調整弁の開度を設定するとともに、各要求指令に応じ
た基本運転容量に圧縮機の運転容量を設定する。各要求
指令および各室内温度センサの検知温度に応じて各室内
ユニットの要求能力を決定する。各室内熱交換器での冷
媒の蒸発温度または凝縮温度を検出し、これら検出温度
および各室内温度センサの検知温度から各室内ユニット
が発揮する実能力を検出する。これら実能力と各要求能
力との比率に応じて各室内熱交換器における冷媒の過熱
度または過冷却度の目標値を設定する。各室内熱交換器
における冷媒の実際の過熱度または過冷却度を検出し、
これら検出結果が各目標値となるよう各流量調整弁の開
度を補正する。各目標値の大きさに応じて且つ各要求能
力と各実能力との比較により各室内熱交換器への冷媒流
通の適否を判定する。この判定結果に応じて圧縮機の運
転容量を補正する。
【0019】第3の発明の空気調和機は、第1の発明と
作用が同じ。第4の発明の空気調和機は、第1の発明の
作用に加え、各室内ユニットにおける冷媒圧力が設定値
以上のとき、対応する室内ユニットの流量調整弁に対す
る開度補正が減少方向であればその補正を禁止して現状
開度を維持し、減少方向以外の開度補正についてはそれ
を許容する。
【0020】第5の発明の空気調和機は、第1の発明の
作用に加え、各室内ユニットにおける冷媒圧力が設定値
1 以上のとき、対応する室内ユニットの流量調整弁に
対する開度補正が減少方向であればその補正を禁止して
現状開度を維持し、減少方向以外の開度補正については
それを許容する。冷媒圧力が設定値P3 (>P1 )以上
になると、対応する室内ユニットの流量調整弁を全開
し、その全開を冷媒圧力が設定値P3 より低い設定値P
2 (>P1 )以下になると解除して流量調整弁の開度を
前記初期開度に戻す。
【0021】第6の発明の空気調和機は、第1の発明の
作用に加え、圧縮機の吐出冷媒温度に応じてクーリング
バイパスの冷媒流量を制御する。各室内ユニットにおけ
る冷媒圧力が設定値以上になると対応する室内ユニット
の流量調整弁を全開し、その全開を冷媒圧力が設定値以
下になると解除して流量調整弁の開度を初期開度に戻
す。
【0022】
【実施例】以下、この発明の一実施例について図面を参
照して説明する。図1において、Aは1台の室外ユニッ
トで、この室外ユニットXに複数の室内ユニットYを配
管および配線接続する。
【0023】室外ユニットXは、共通の密閉ケースに収
容した圧縮機1,2を備える。圧縮機1は、インバータ
駆動の能力可変圧縮機である。圧縮機2は、商用電源駆
動の能力固定圧縮機である。
【0024】圧縮機1の吐出口に高圧側配管4を接続す
る。圧縮機1の吐出口に、逆止弁3を介して高圧側配管
4を接続する。圧縮機1,2の吸込口に低圧側配管5を
接続する。
【0025】高圧側配管4にオイルセパレータ6および
四方弁7を介して室外熱交換器8を接続する。この室外
熱交換器8に逆止弁9およびリキッドタンク10を介し
てドライヤ11を接続する。逆止弁9に暖房用膨張弁1
2を並列に接続する。室外熱交換器8の近傍に室外ファ
ン13を設ける。
【0026】低圧側配管5にアキュームレータ14およ
び四方弁7を介してストレーナ15を接続する。上記オ
イルセパレータ6は、圧縮機1,2から吐出される冷媒
に含まれる潤滑油を抽出するものである。このオイルセ
パレータ6から低圧側配管5にかけて、油戻し用の配管
16を接続する。
【0027】逆止弁9とリキッドタンク10との間のガ
スラインの管に、クーリングバイパス17の一端を接続
する。このクーリングバイパス17の他端を四方弁7と
アキュームレータ14との間の低圧ラインの管に接続す
る。そして、クーリングバイパス17に開度可変弁18
を設ける。
【0028】圧縮機1の吐出口から高圧側配管4にかけ
ての管に、高圧スイッチ21および冷媒温度センサ25
を取付ける。圧縮機2の吐出口から逆止弁3にかけての
管に、高圧スイッチ22および冷媒温度センサ26を取
付ける。高圧スイッチ21,22は、冷媒の圧力が異常
上昇して所定値に達すると、作動する。
【0029】高圧側配管4に冷媒圧力センサ23を取付
ける。低圧側配管5に冷媒圧力センサ24および冷媒温
度センサ27を取付ける。室外熱交換器8に2つの熱交
換器温度センサ27,28を取付ける。室外ユニットX
の所定箇所に外気温度センサ29を取付ける。
【0030】ドライヤ11とストレーナ15との間に、
室内ユニットYのストレーナ31および流量調整弁32
を介して室内熱交換器33を接続する。室内熱交換器3
3の近傍に室内ファン34を設ける。そして、PMV3
2と室内熱交換器33との間の液ラインの管に冷媒圧力
センサ35および冷媒温度センサ37を取付ける。室内
熱交換器33に接続のガスラインの管に冷媒圧力センサ
36および冷媒温度センサ38を取付ける。室内ファン
34の吸込み空気の通路に室内温度センサ39を設け
る。他の室内ユニットYについても、同じ構成および同
じ接続である。
【0031】このような配管接続により、室外ユニット
Xおよび各室内ユニットYにおいてヒートポンプ式冷凍
サイクルを構成している。冷房時は、四方弁7をニュー
トラル状態に設定し、これにより圧縮機1,2の吐出冷
媒を図示実線矢印の方向に冷媒を流して冷房サイクルを
形成し、室外熱交換器8を凝縮器、各室内熱交換器33
を蒸発器として機能させる。暖房時は、四方弁7を切換
え、これにより圧縮機1,2の吐出冷媒を図示破線矢印
の方向に冷媒を流して暖房サイクルを形成し、各室内熱
交換器33を凝縮器、室外熱交換器8を蒸発器として機
能させる。
【0032】上記開度可変弁18および各流量調整弁3
2は、入力される駆動パルスの数に応じて開度が連続的
に変化するパルスモータバルブである。以下、開度可変
弁および流量調整弁のことをPMVと略称する。
【0033】制御回路を図2に示す。室外ユニットXは
室外制御部50を備える。この室外制御部50に各室内
ユニットYの室内制御部60を配線接続する。
【0034】室外制御部50は、マイクロコンピュ―タ
およびその周辺回路からなる。この室外制御部50に、
四方弁7、室外ファンモータ13M、PMV18、高圧
スイッチ21,22、冷媒圧力センサ23,24、冷媒
温度センサ25,26,27、熱交換器温度センサ28
a,28b、外気温度センサ29、商用交流電源51、
インバ―タ52、スイッチ53を接続する。
【0035】インバ―タ52は、室外制御部50内の交
流電源ラインの電圧を整流し、それを室外制御部50の
指令に応じたスイッチングにより所定周波数の電圧に変
換し、出力する。この出力は、圧縮機モ―タ1Mの駆動
電力となる。
【0036】スイッチ53は、たとえば電磁接触器の接
点である。室外制御部50内の交流電源ラインにスイッ
チ53を介して圧縮機モータ2Mを接続する。室内制御
部60は、マイクロコンピュ―タおよびその周辺回路か
らなる。この室内制御部60に、PMV32、室内ファ
ンモータ34M、冷媒圧力センサ35,36、冷媒温度
センサ37,38、室内温度センサ39、リモートコン
トロール式の操作器(以下、リモコンと略称する)61
を接続する。
【0037】室内制御部60は、次の機能手段を備え
る。 [1]リモコン61の操作に基づく運転モード指令,運
転開始指令,運転停止指令を室外ユニットXに送る手
段。
【0038】[2]室内温度センサ39の検知温度(吸
込空気温度)Taとリモコン61での設定温度Tsとの
差ΔTを求め、その温度差ΔTに対応する要求指令を発
し、それを室外ユニットXに送る手段。この要求指令に
ついては、後記する表1に記載しているように、S3から
SDまでの11段階のコードを用意している。
【0039】[3]PMV32の開度を、要求指令に応
じた初期開度に設定する手段。 [4]要求指令および室内温度センサ39の検知温度T
aに応じて当該室内ユニットの要求能力Q0 を決定する
手段。
【0040】[5]冷房時はガスラインに取付けた冷媒
圧力センサ36の検知圧力(蒸発圧力)Pc2から室内熱
交換器33での冷媒の蒸発温度を検出し、暖房時は液ラ
インに取付けた冷媒圧力センサ35の検知圧力(凝縮圧
力)Pc1から室内熱交換器33での冷媒の凝縮温度を検
出する手段。
【0041】[6]検出した蒸発温度または凝縮温度と
室内温度センサ39の検知温度Taから当該室内ユニッ
トYが発揮している実能力Q1 を検出する手段。 [7]検出した実能力Q1 と決定した要求能力Q0 との
比率に応じて室内熱交換器33における冷媒の過熱度
(冷房時)または過冷却度(暖房時)の目標値を設定す
る手段。
【0042】[8]冷房時、ガスラインに取付けている
冷媒温度センサ38の検知温度(蒸発器出口温度)Tc2
および冷媒圧力センサ36の検知圧力(蒸発圧力)Pc2
から室内熱交換器33における冷媒の実際の過熱度を検
出し、暖房時は液ラインに取付けた冷媒温度センサ37
の検知温度(凝縮器出口温度)Tc1および冷媒圧力セン
サ35の検知圧力(凝縮圧力)Pc1から冷室内熱交換器
33における冷媒の実際の過冷却度を検出する手段。
【0043】[9]検出した過熱度または過冷却度が上
記目標値となるよう、PMV32の開度を補正する手
段。 [10]上記大きさに応じて、かつ要求能力Q0 と実能力
1 との比較により、室内熱交換器33への冷媒流通の
適否を判定し、その判定結果を室外ユニットXに知らせ
る手段。
【0044】[11]ガスラインに取付けている冷媒圧力
センサ36の検知圧力Pc2が設定値P1 以上のとき、P
MV32に対する開度補正が減少方向であればその補正
を禁止して現状開度を維持し、減少方向以外の開度補正
についてはそれを許容する手段。
【0045】室外制御部50は、次の機能手段を備え
る。 [1]圧縮機1,2の起動に際し、その運転容量(圧縮
機1,2の運転台数および圧縮機1の運転周波数F)
を、各室内ユニットYからの要求指令に応じた基本運転
容量に設定する手段。
【0046】[2]各室内ユニットYから知らされる判
定結果に応じて圧縮機1,2の運転容量を補正する手
段。 [3]冷媒圧力センサ23の検知圧力Pd が異常上昇し
て設定値Pdx(高圧スイッチ21,22の作動点より低
い)に達すると、圧縮機1の容量(運転周波数F)を所
定値低減する第1保護手段。
【0047】[4]高圧スイッチ21が作動すると圧縮
機1の運転を停止し、高圧スイッチ22が作動すると圧
縮機2の運転を停止する第2保護手段。 [5]冷媒温度センサ25の検知温度(吐出冷媒温度)
d1および冷媒温度センサ26の検知温度(吐出冷媒温
度)Td2のいずれか一方が設定値Tdxまで上昇すると、
クーリングバイパス17のPMV18を開き、その開度
をTd1およびTd2の高い方に応じて制御する手段。
【0048】つぎに、上記の構成において図3のフロー
チャートを参照しながら作用を説明する。居住者が、任
意の室内ユニットYにおいて、リモコン61により所望
の運転モードおよび室内温度(以下、設定温度と称す
る)Tsを設定する。さらに、運転開始操作を行なう。
【0049】すると、圧縮機1,2のうち少なくとも圧
縮機1が起動し、運転開始となる。冷房運転モードであ
れば、四方弁7がニュートラル状態に設定され、冷媒が
図1の実線矢印の方向に流れて冷房サイクルが形成され
る。これにより、室外熱交換器8が凝縮器、室内熱交換
器33が蒸発器として機能する。暖房運転モードであれ
ば、四方弁7が切換えられ、冷媒が図1の破線矢印の方
向に流れて暖房サイクルが形成される。これにより、室
内熱交換器33が凝縮器、室外熱交換器8が蒸発器とし
て機能する。
【0050】室内ユニットYは、室内温度センサ39の
検知温度(吸込空気温度)Taとリモコン61での設定
温度Tsとの差ΔTを求め、その温度差ΔTに対応する
要求指令を発し、それを室外ユニットXに送る。さら
に、PMV32の開度を、要求指令に応じた初期開度に
設定する。
【0051】室外ユニットXは、圧縮機1,2の起動に
際し、その運転容量(圧縮機1,2の運転台数および圧
縮機1の運転周波数F)を、各室内ユニットYからの要
求指令に応じた基本運転容量に設定する。
【0052】たとえば、要求指令の内容つまり要求能力
が小さいときは、インバータ52の出力周波数Fを制御
して圧縮機1の単独の能力可変運転を実行する。要求能
力が増すと、インバータ52の出力周波数Fを制御する
とともに、スイッチ53をオンし、圧縮機1の能力可変
運転および圧縮機2の能力固定運転を実行する。
【0053】室内ユニットYは、自身の要求指令および
吸込空気温度Taに応じて当該室内ユニットの要求能力
0 を次のように決定する。先ず、下記表1の条件から
要求指令に対応する係数Aを選択する。要求指令につい
ては最低能力のS3から最高能力のSDまで11段階のコー
ドを用意しており、それぞれに係数Aを定めている。要
求指令がS3であれば、係数A=0.50を選択する。要求指
令がS4であれば、係数A=0.55を選択する。
【0054】
【表1】
【0055】吸込空気温度Taを用いた下式の演算によ
り能力補正係数Bを求める。 B=Ta×0.03+0.2 これら、係数Aと能力補正係数Bから、下式の演算によ
り要求能力Q0 を決定する。
【0056】Q0 = 100×A×B ここでの要求能力Q0 については、吸込空気温度Taが
設定温度Tsに対してどれだけ高いか低いかの温度差Δ
Tだけでなく、吸込空気温度Taの絶対値を加味してお
り、人体が感じる快適度を十分に考慮したものとなって
いる。
【0057】そして、冷房時、ガスラインにおける冷媒
圧力センサ36の検知圧力(蒸発圧力)Pc2から室内熱
交換器33での冷媒の蒸発温度を検出する。検出した蒸
発温度と吸込空気温度Taから、下式の演算により近似
的に実能力Q1 を求める。
【0058】Q1 = 4.6×(Ta−蒸発温度) 暖房時は、液ラインにおける冷媒圧力センサ35の検知
圧力(凝縮圧力)Pc1から室内熱交換器33での冷媒の
凝縮温度を検出する。検出した凝縮温度と吸込空気温度
Taから、下式の演算により実能力Q1 を求める。
【0059】Q1 = 3.2×(凝縮温度−Ta) 上記決定した要求能力Q0 と検出した実能力Q1 との比
率(=Q0 /Q1 )を求め、その比率に応じて室内熱交
換器33における冷媒の過熱度(冷房時)または過冷却
度(暖房時)の目標値を設定する。
【0060】たとえば、冷房用として下記表2の条件を
記憶しており、その条件から過熱度の目標値を設定す
る。比率が 100%であれば、目標値=0deg を選択す
る。比率が90%であれば、目標値=8deg を選択する。
【0061】
【表2】
【0062】また、室内ユニットYは、冷房時、ガスラ
インにおける冷媒温度センサ38の検知温度(蒸発器出
口温度)Tc2および冷媒圧力センサ36の検知圧力(蒸
発圧力)Pc2から、室内熱交換器33における冷媒の実
際の過熱度を検出する。暖房時は、液ラインにおける冷
媒温度センサ37の検知温度(凝縮器出口温度)Tc1
よび冷媒圧力センサ35の検知圧力(凝縮圧力)Pc1
ら、冷室内熱交換器33における冷媒の実際の過冷却度
を検出する。
【0063】検出した過熱度または過冷却度が上記設定
した目標値となるよう、PMV32の開度を補正する。
たとえば、要求能力Q0 と実能力Q1 とが同じで、比率
が 100%の場合、過熱度の目標値は0deg であり、検出
過熱度が0deg となるよう、PMV32を全開する。要
求能力Q0 が実能力Q1 より小さくて、比率が90%の場
合には、過熱度の目標値は8deg であり、検出過熱度が
8deg となるよう、PMV32の開度を絞る。つまり、
要求能力Q0 よりも実能力Q1 が大きいので、その余剰
分だけ、室内熱交換器33への冷媒流量を減らすことに
なる。
【0064】このように、吸込空気温度Taと設定温度
Tsとの差ΔTだけに応じてPMV32の開度を調節す
るだけでなく、要求能力Q0 と実能力Q1 との比率に応
じてPMV32の開度補正を加えることにより、たとえ
室外ユニットXから各室内ユニットYへの配管長がまち
まちであっても、また据付け工事に際して各ユニットの
高さ位置に違いが生じても、それにかかわらず各室内ユ
ニットYに対して適正な量の冷媒を分配することができ
る。
【0065】また、室内ユニットYは、過熱度または過
冷却度の目標値の大きさに応じて、かつ要求能力Q0
実能力Q1 との比較により、室内熱交換器33への冷媒
流通の適否を判定する。
【0066】すなわち、目標値が設定値(=15deg )
以上ならば、室内熱交換器33への冷媒流量がもともと
多くてPMV32の開度を絞り過ぎている状態にあり、
よって“過剰”と判定する。目標値が設定値以下なら
ば、“適正”と判定する。目標値が0deg で、しかも要
求能力Q0 と実能力Q1 とが同じ場合も、“適正”と判
定する。ただし、目標値が0deg ではあるが、要求能力
0 が実能力Q1 よりも大きい場合(比率が 100%より
大)には、“不足”と判定する。
【0067】室外ユニットXは、各室内ユニットYの判
定結果の平均が“過剰”であれば、圧縮機1の運転容量
を所定値(運転周波数ΔF)だけ減少する。各室内ユニ
ットYの判定結果の平均が“適正”であれば、そのとき
の圧縮機1,2の運転容量をそのまま維持する。各室内
ユニットYの判定結果の平均が“不足”であれば、圧縮
機1の運転容量を所定値(運転周波数ΔF)だけ増大す
る。
【0068】このように、室内熱交換器33への冷媒流
通が“過剰”の場合に圧縮機1の運転容量を減少するこ
とにより、PMV32の開度が増大方向に変化して冷凍
サイクル中の冷媒流に対する抵抗が減少する。したがっ
て、圧縮機負荷が軽減され、省エネルギ効果が得られ
る。
【0069】ここまでの制御によるPMV32の開度変
化、過熱度変化、蒸発圧力変化、冷房能力変化の例を図
4に示す。一方、室外ユニットXは、冷媒圧力センサ2
3によって高圧側圧力Pd を検知しており、その高圧側
圧力Pd が異常上昇して設定値Pdx(高圧スイッチ2
1,22の作動点より低い)に達すると、圧縮機1の容
量(運転周波数F)を所定値低減する。この容量低減に
より、高圧側圧力Pd の異常上昇を防止して、圧縮機
1,2をはじめとする冷凍サイクル機器を保護する。
【0070】ただし、この容量低減にもかかわらず、高
圧側圧力の異常上昇が続いて高圧スイッチ21が作動す
ると、圧縮機1の運転を停止する。また、高圧スイッチ
22が作動すると、圧縮機2の運転を停止する。この運
転停止により、冷凍サイクル機器を確実に保護する。
【0071】また、室外ユニットXは、冷媒温度センサ
25によって圧縮機1の吐出冷媒温度Td1を検知してお
り、さらに冷媒温度センサ26によって圧縮機2の吐出
冷媒温度Td2を検知しており、その検知温度のいずれか
一方が設定値Tdxまで上昇すると、クーリングバイパス
17のPMV18を開く。そして、PMV18の開度
を、検知温度Td1およびTd2の高い方に比例して制御す
る。
【0072】こうしてPMV18が開くことにより、液
ラインを流れる液冷媒の一部がクーリングバイパス17
を通って圧縮機1,2の吸込側に流れ込む。この流れ込
む液冷媒の温度は低く、よって圧縮機1,2に対する冷
却作用が働き、吐出冷媒温度または吸込冷媒温度の異常
上昇が抑えられる。したがって、このクーリングバイパ
スの制御によっても、冷凍サイクル機器を保護する。
【0073】ところで、室内ユニットYは、図5のフロ
ーチャートに示すように、ガスラインにおける冷媒圧力
センサ36の検知圧力Pc2が設定値P1 以上のとき、P
MV32に対する開度補正が減少方向であればその補正
を禁止して現状開度を維持し、減少方向以外の開度補正
についてはそれを許容する。
【0074】冷媒の圧力が高い状態でPMV32の開度
を絞った場合、高圧側圧力が異常上昇して上記の保護制
御が働く可能性があるため、減少方向の開度補正につい
ては冷媒圧力Pc2が設定値P1 以上の場合のみに限定し
ている。
【0075】このように、高圧側圧力の異常上昇を防い
で保護制御やクーリングバイパス制御の作動を回避する
ことにより、安定した運転が可能となって省エネルギ効
果のおよび信頼性の向上が図れる。
【0076】なお、ここまでの第1実施例の変形例とし
て図6に示す制御がある。この変形例では、冷媒圧力P
c2が設定値P1 以上のときに、PMV32に対する減少
方向の開度補正を禁止する点では同じであるが、それに
もかかわらず冷媒圧力Pc2が上昇する可能性がある点に
対処している。
【0077】すなわち、図6に示すように、冷媒圧力P
c2が設定値P1 以上のとき、PMV32に対する開度補
正が減少方向であればその補正を禁止して現状開度を維
持する。この開度維持にもかかわらず、冷媒圧力Pc2
設定値P3 (>P1 )以上になると、PMV32を全開
する。
【0078】その後、冷媒圧力Pc2が設定値P3 より低
い設定値P2 (>P1 )以下になると、PMV32の全
開を解除し、そのPMV32の開度を要求指令に応じた
初期開度に戻す。
【0079】こうして、PMV32を必要に応じて全開
することにより、冷媒圧力Pc2の上昇を確実に抑えるこ
とができる。次に、この発明の第2実施例として、過冷
却ユニットZを備えた例を示す。
【0080】OA機器の増加に伴い、冷房負荷が増加す
る傾向にある。しかしながら、空気調和機の据付時から
OA機器の増加をあらかじめ見込んで大きめの容量の空
気調和機を設置することは困難なことであり、逆に後で
増設となると配管および配線工事などの点で不都合が生
じる。
【0081】そこで、図7に示すように、冷凍サイクル
において、各室内ユニットYの室内熱交換器33と室外
ユニットXの四方弁7との間の主サイクルの液ラインに
過冷却ユニットZの過冷却用熱交換器71を挿接する。
【0082】過冷却ユニットZは圧縮機72を有してお
り、その圧縮機72の吐出口に凝縮器73を接続し、そ
の凝縮器73に膨張弁74を介して過冷却用熱交換器7
1を接続する。そして、過冷却用熱交換器71を圧縮機
72の吸込口に接続する。
【0083】制御回路を図8に示しており、室外ユニッ
トXの室外制御部50に過冷却ユニットZの過冷却制御
部80を接続し、その過冷却制御部80に圧縮機モータ
72Mを接続する。
【0084】室外制御部50は、冷房時、各室内ユニッ
トYの要求指令に基づき、圧縮機1,2の容量だけでは
冷房能力を賄いきれない場合に過冷却ユニットZの圧縮
機72を運転オンする。
【0085】圧縮機72が運転オンすると、圧縮機72
の吐出冷媒が図示実線矢印の方向に流れ、過冷却用熱交
換器71が各室内熱交換器33と同じく蒸発器として機
能する。これにより、主サイクル側の液ラインに流れる
液冷媒をさらに冷却することになり、過冷却度が大きく
なる。
【0086】したがって、冷房時は、主サイクルだけの
場合に比べ、同じ冷媒循環量でありながら冷房能力が30
%ないし50%増加する。この冷房能力増加により、室内
ユニットYの増設にも十分な対処が可能である。
【0087】各室内熱交換器33における冷媒の実際の
過熱度または過冷却度を検出し、これら検出結果が目標
値となるよう各PMV32の開度を補正する制御は第1
実施例と同じである。この制御により、過冷却ユニット
Zの採用にかかわらず、各室内ユニットYに対して適正
な量の冷媒を分配することができる。
【0088】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば、第
1の発明の空気調和機は、各室内ユニットの実能力と要
求能力との比率に応じて各室内熱交換器における冷媒の
過熱度または過冷却度の目標値を設定するとともに、各
室内熱交換器における冷媒の実際の過熱度または過冷却
度を検出し、これら検出結果が各目標値となるよう各流
量調整弁の開度を補正する構成としたので、室外ユニッ
トと各室内ユニットとの間の配管長や高さ位置に関わら
ず、各室内ユニットに対して適正な量の冷媒を分配する
ことができる。
【0089】第2の発明の空気調和機は、各室内ユニッ
トの実能力と室内温度の絶対値を加味した各室内ユニッ
トの要求能力との比率に応じて各室内熱交換器における
冷媒の過熱度または過冷却度の目標値を設定し、かつ各
室内熱交換器における冷媒の実際の過熱度または過冷却
度を検出し、これら検出結果が各目標値となるよう各流
量調整弁の開度を補正するとともに、各室内熱交換器へ
の冷媒流通の適否を判定し、この判定結果に応じて圧縮
機の運転容量を補正する構成としたので、室外ユニット
と各室内ユニットとの間の配管長や高さ位置に関わら
ず、各室内ユニットに対して適正な量の冷媒を分配する
ことができ、また人体の快適感を満足し得る最適な室内
温度制御を可能とし、しかも冷凍サイクル中の冷媒流に
対する抵抗が極力減って圧縮機負荷が軽減され、省エネ
ルギ効果が得られる。
【0090】第3の発明の空気調和機は、過冷却ユニッ
トを備えたものにおいて、各室内ユニットの実能力と要
求能力との比率に応じて各室内熱交換器における冷媒の
過熱度または過冷却度の目標値を設定するとともに、各
室内熱交換器における冷媒の実際の過熱度または過冷却
度を検出し、これら検出結果が各目標値となるよう各流
量調整弁の開度を補正する構成としたので、室外ユニッ
ト、過冷却ユニット、および各室内ユニットの相互間の
配管長や高さ位置に関わらず、各室内ユニットに対して
適正な量の冷媒を分配することができる。
【0091】第4の発明の空気調和機は、第1の発明の
構成に加え、各室内ユニットにおける冷媒圧力が設定値
以上のとき、対応する室内ユニットの流量調整弁に対す
る開度補正が減少方向であればその補正を禁止して現状
開度を維持し、減少方向以外の開度補正についてはそれ
を許容する構成としたので、室外ユニットと各室内ユニ
ットとの間の配管長や高さ位置に関わらず、各室内ユニ
ットに対して適正な量の冷媒を分配することができ、し
かも高圧側圧力の異常上昇を防いで保護制御の作動を回
避し安定運転が可能である。
【0092】第5の発明の空気調和機は、第1の発明の
構成に加え、各室内ユニットにおける冷媒圧力が設定値
1 以上のとき、対応する室内ユニットの流量調整弁に
対する開度補正が減少方向であればその補正を禁止して
現状開度を維持し、減少方向以外の開度補正については
それを許容するとともに、冷媒圧力が設定値P3 (>P
1 )以上になると、対応する室内ユニットの流量調整弁
を全開し、その全開を冷媒圧力が設定値P3 より低い設
定値P2 (>P1 )以下になると解除して流量調整弁の
開度を初期開度に戻す構成としたので、室外ユニットと
各室内ユニットとの間の配管長や高さ位置に関わらず、
各室内ユニットに対して適正な量の冷媒を分配すること
ができ、しかも高圧側圧力の異常上昇を防いで保護制御
の作動を回避し安定運転が可能である。
【0093】第6の発明の空気調和機は、第1の発明の
構成に加え、圧縮機の吐出冷媒温度に応じてクーリング
バイパスの冷媒流量を制御するとともに、各室内ユニッ
トにおける冷媒圧力が設定値以上になると対応する室内
ユニットの流量調整弁を全開し、その全開を冷媒圧力が
設定値以下になると解除して流量調整弁の開度を初期開
度に戻す構成としたので、室外ユニットと各室内ユニッ
トとの間の配管長や高さ位置に関わらず、各室内ユニッ
トに対して適正な量の冷媒を分配することができ、さら
には高圧側圧力の異常上昇を防いで冷凍サイクル機器の
寿命向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例の冷凍サイクルの構成
図。
【図2】第1実施例の制御回路のブロック図。
【図3】第1実施例の室内ユニットの作用を説明するた
めのフローチャート。
【図4】第1実施例におけるPMVの開度変化、過熱度
変化、蒸発圧力変化、冷房能力変化の例を示すグラフ。
【図5】第1実施例の保護制御に伴うPMVの開度制御
を説明するためのフローチャート。
【図6】第1実施例の保護制御に伴うPMVの開度制御
の変形例を説明するためのフローチャート。
【図7】この発明の第2実施例の冷凍サイクルの構成
図。
【図8】第2実施例の制御回路のブロック図。
【符号の説明】 X…室外ユニット、Y…室内ユニット、1…能力可変圧
縮機、2…能力固定圧縮機、8…室外熱交換器、32…
PMV(流量調整弁)、33…室内熱交換器、39…室
内温度センサ、50…室外制御部、60…室内制御部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 富雄 静岡県富士市蓼原336番地 株式会社東芝 富士工場内 (72)発明者 中馬 善裕 静岡県富士市蓼原336番地 株式会社東芝 富士工場内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 室外ユニットに複数の室内ユニットを接
    続した空気調和機において、前記室外ユニットに設けた
    圧縮機および室外熱交換器と、前記各室内ユニットに設
    けた流量調整弁および室内熱交換器と、前記圧縮機、室
    外熱交換器、各流量調整弁、各室内熱交換器を接続した
    冷凍サイクルと、前記各室内ユニットに設けた室内温度
    センサと、これら室内温度センサの検知温度と設定温度
    との差に対応する初期開度に前記各流量調整弁の開度を
    設定する手段と、前記各室内温度センサの検知温度と設
    定温度との差に応じて各室内ユニットの要求能力を決定
    する手段と、前記各室内熱交換器での冷媒の蒸発温度ま
    たは凝縮温度を検出する手段と、これら検出温度および
    前記各室内温度センサの検知温度から各室内ユニットが
    発揮する実能力を検出する手段と、これら実能力と前記
    各要求能力との比率に応じて前記各室内熱交換器におけ
    る冷媒の過熱度または過冷却度の目標値を設定する手段
    と、前記各室内熱交換器における冷媒の実際の過熱度ま
    たは過冷却度を検出する手段と、これら検出結果が前記
    各目標値となるよう前記各流量調整弁の開度を補正する
    手段とを備えたことを特徴とする空気調和機。
  2. 【請求項2】 室外ユニットに複数の室内ユニットを接
    続した空気調和機において、前記室外ユニットに設けた
    圧縮機および室外熱交換器と、前記各室内ユニットに設
    けた流量調整弁および室内熱交換器と、前記圧縮機、室
    外熱交換器、各流量調整弁、各室内熱交換器を接続した
    冷凍サイクルと、前記各室内ユニットに設けた室内温度
    センサと、前記各室内温度センサの検知温度と設定温度
    との差に対応する能力の要求指令を発する手段と、前記
    各流量調整弁の開度を前記各要求指令に応じた初期開度
    に設定する手段と、前記圧縮機の起動に際しその運転容
    量を前記各要求指令に応じた基本運転容量に設定する手
    段と、前記各要求指令および前記各室内温度センサの検
    知温度に応じて各室内ユニットの要求能力を決定する手
    段と、前記各室内熱交換器での冷媒の蒸発温度または凝
    縮温度を検出する手段と、これら検出温度および前記各
    室内温度センサの検知温度から各室内ユニットが発揮す
    る実能力を検出する手段と、これら実能力と前記各要求
    能力との比率に応じて前記各室内熱交換器における冷媒
    の過熱度または過冷却度の目標値を設定する手段と、前
    記各室内熱交換器における冷媒の実際の過熱度または過
    冷却度を検出する手段と、これら検出結果が前記各目標
    値となるよう前記各流量調整弁の開度を補正する手段
    と、前記各目標値の大きさに応じて且つ各要求能力と各
    実能力との比較により前記各室内熱交換器への冷媒流通
    の適否を判定する手段と、この判定結果に応じて前記圧
    縮機の運転容量を補正する手段とを備えたことを特徴と
    する空気調和機。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の空気調和機において、過
    冷却用熱交換器を有する過冷却ユニットを設け、圧縮
    機、室外熱交換器、各流量調整弁、各室内熱交換器、過
    冷却用熱交換器を接続して冷凍サイクルを構成したこと
    を特徴とする。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の空気調和機において、各
    室内ユニットに設けた冷媒圧力センサと、この冷媒圧力
    センサの検知圧力が設定値以上のとき、対応する室内ユ
    ニットの流量調整弁に対する開度補正が減少方向であれ
    ばその補正を禁止して現状開度を維持し、減少方向以外
    の開度補正についてはそれを許容する手段とを設けたこ
    とを特徴とする。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の空気調和機において、各
    室内ユニットに設けた冷媒圧力センサと、この冷媒圧力
    センサの検知圧力が設定値P1 以上のとき、対応する室
    内ユニットの流量調整弁に対する開度補正が減少方向で
    あればその補正を禁止して現状開度を維持し、減少方向
    以外の開度補正についてはそれを許容する手段と、冷媒
    圧力センサの検知圧力が設定値P3 (>P1 )以上にな
    ると、対応する室内ユニットの流量調整弁を全開し、そ
    の全開を冷媒圧力センサの検知圧力が設定値P3 より低
    い設定値P2 (>P1 )以下になると解除して流量調整
    弁の開度を前記初期開度に戻す手段とを設けたことを特
    徴とする。
  6. 【請求項6】 室外ユニットに複数の室内ユニットを接
    続した空気調和機において、前記室外ユニットに設けた
    圧縮機および室外熱交換器と、前記各室内ユニットに設
    けた流量調整弁および室内熱交換器と、前記圧縮機、室
    外熱交換器、各流量調整弁、各室内熱交換器を接続した
    冷凍サイクルと、この冷凍サイクルの液ラインから低圧
    ラインに接続したクーリングバイパスと、このクーリン
    グバイパスに設けた開度可変弁と、前記圧縮機の吐出冷
    媒温度に応じて前記開度可変弁の開度を制御する手段
    と、前記各室内ユニットに設けた室内温度センサと、こ
    れら室内温度センサの検知温度に対応する初期開度に前
    記各流量調整弁の開度を設定する手段と、前記各室内温
    度センサの検知温度とそれぞれ設定温度との差に応じて
    各室内ユニットの要求能力を設定する手段と、前記各室
    内熱交換器での冷媒の蒸発温度または凝縮温度を検出す
    る手段と、これら検出温度および前記各室内温度センサ
    の検知温度から各室内ユニットが発揮する実能力を検出
    する手段と、これら実能力と前記各要求能力との比率に
    応じて前記各室内熱交換器における冷媒の過熱度または
    過冷却度の目標値を設定する手段と、前記各室内熱交換
    器における冷媒の実際の過熱度または過冷却度を検出す
    る手段と、これら検出結果が前記各目標値となるよう前
    記各流量調整弁の開度を補正する手段と、前記各室内ユ
    ニットに設けた冷媒圧力センサと、この冷媒圧力センサ
    の検知圧力が設定値以上になると対応する室内ユニット
    の流量調整弁を全開し、その全開を冷媒圧力センサの検
    知圧力が設定値以下になると解除して流量調整弁の開度
    を前記初期開度に戻す手段とを備えたことを特徴とする
    空気調和機。
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