JPH07273082A - 回路内蔵受光装置の作製方法 - Google Patents

回路内蔵受光装置の作製方法

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JPH07273082A
JPH07273082A JP6058589A JP5858994A JPH07273082A JP H07273082 A JPH07273082 A JP H07273082A JP 6058589 A JP6058589 A JP 6058589A JP 5858994 A JP5858994 A JP 5858994A JP H07273082 A JPH07273082 A JP H07273082A
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conductive layer
light receiving
etching
film
region
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Motohiko Yamamoto
元彦 山本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エッチングを行って2層目の配線部分33を
形成するとき、赤外光透過率変化を検出するタイプのエ
ッチング終点検出器を使用でき、エッチングを正確に停
止できる回路内蔵受光装置の作製方法を提供する。 【構成】 第1の導電層12をパターン加工して受光素
子Aおよび信号処理回路Bの配線部分21,22,23
を形成するとき、第1の導電層12の一部24,25
を、受光領域9全域およびスクライブラインCを覆う状
態に残す。所定のエッチング液を用いてエッチングを行
って第2の導電層14の一部によって信号処理回路Bの
2層目の配線部分33を形成するとき、第2の導電層1
4および第1の導電層12のうち受光領域9上およびス
クライブラインC上に存する部分を連続的にエッチング
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は回路内蔵受光装置の作
製方法に関する。より詳しくは、半導体基板の表面に、
半導体部分と配線部分とを有すると共に反射防止膜で覆
われた受光素子と、半導体部分と配線部分とを有すると
共に上記受光素子が光を受けて発生した信号を処理する
信号処理回路とを備えた回路内蔵受光装置を作製する方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種の回路内蔵受光装置で
は、高い光電変換効率を得るために、受光素子上に反射
防止膜が設けられる。十分な反射防止効果を得るために
は、反射防止膜の膜厚および膜質(屈折率)を精密に制
御することが求められている。
【0003】この種の回路内蔵受光装置において受光素
子上の反射防止膜の膜厚制御を精密に行なうための技術
として、本出願人は、先に次のような作製方法を提案し
た(特願平5−327363)。
【0004】まず、図5に示すように、半導体基板1
の表面のフォトダイオード領域A、信号処理回路領域B
に、一般的な作製手順によって、それぞれフォトダイオ
ードの半導体部分、信号処理回路の半導体部分を形成す
る。上記フォトダイオードの半導体部分はP型半導体基
板1、N型エピタキシャル層4およびN型拡散層9から
なる一方、上記信号処理回路の半導体部分はP型半導体
基板1、N型埋込拡散層2、N型コレクタ補償拡散層
6、N型エピタキシャル層4、P型不活性ベース拡散層
7、P型活性ベース拡散層8およびN型拡散層9′から
なっている。なお、上記フォトダイオード領域Aと信号
処理回路領域Bとは、P型埋込分離拡散層3とP型分離
拡散層5とで仕切られ、両領域の表面は熱酸化膜(Si
2膜)10で覆われた状態となっている。フォトダイ
オード領域AのうちN型拡散層9が存する領域が受光領
域となっている。各回路内蔵受光装置の周囲には、スク
ライブライン領域(ダイシング工程で切りしろとなる領
域)Cが所定の幅で設けられている。
【0005】次に、熱酸化膜10のうちフォトダイオ
ードの受光領域9上に存する部分に開口10aを形成
し、この上に、CVD法によってシリコン窒化膜からな
る反射防止膜11を設ける。
【0006】次に、上記フォトダイオード領域A内の
所定の箇所(図示せず)と、信号処理回路領域B内の所
定の箇所とに、それぞれ反射防止膜11の表面から上記
半導体部分に至るコンタクト用開口を形成する。同時
に、スクライブライン領域Cにも、所定の幅(スクライ
ブラインを規定する幅)で反射防止膜11の表面から基
板表面1aに至る開口10bを形成する。この半導体基
板1上に例えばアルミニウム膜からなる第1の導電層1
2を設け、この導電層12をパターン加工して、上記フ
ォトダイオードの配線部分(図示せず)と、信号処理回
路の配線部分21,22,23とを形成する。このとき
同時に、導電層12の一部をエッチング停止膜24とし
て受光領域9上の反射防止膜11上に残しておく。エッ
チング停止膜24のパターンは、受光領域9の全域を覆
い、かつ、端部24aが熱酸化膜10上に重なるパター
ンとする。スクライブライン領域Cには導電層12を残
さない。
【0007】次に、図6に示すように、半導体基板1
上に、プラズマCVD法によって、シリコン窒化膜から
なる層間絶縁膜13を設ける。次に、信号処理回路領域
B内で、層間絶縁膜13のうち配線部分23上の箇所に
コンタクト用開口を形成する。このとき同時に、フォト
ダイオード領域A内で、層間絶縁膜13のうちエッチン
グ停止膜24上の部分を除去して開口13aを形成す
る。この開口13aのパターンはエッチング停止膜24
のパターンよりも内側に設定する。同時に、スクライブ
ライン領域Cにも、層間絶縁膜13を貫通する開口13
bを形成して基板表面1aを露出させる。この開口13
bは、開口10bと同一の幅を持ち、スクライブライン
を規定する。
【0008】次に、この上に全面に第2の導電層14
を設け、さらに、図7に示すように、フォトリソグラフ
ィを行ってレジスト15を所定のパターンで設ける。レ
ジスト15のパターンは、信号処理回路領域Bでは、配
線部分33と遮光膜32を形成するためのパターンとす
る。遮光膜32は、素子の動作時に、受光領域9に対し
て照射された光が信号処理回路領域Bに入射するのを防
ぐためのものであり、信号処理回路領域Bの大部分を覆
うパターンとする。信号処理回路領域Bに光が入射する
と、寄生の光電流が生じて誤動作が起こるおそれがある
からである。一方、フォトダイオード領域Aでは、レジ
スト15のパターンは、受光領域9の周囲に沿った略枠
状のパターンとする。また、スクライブライン領域Cに
はレジストを残さない。
【0009】次に、上記レジスト15をマスクとし
て、反射防止膜11に対するエッチングレートに比して
エッチング停止膜24に対するエッチングレートが大き
いリン酸系のエッチング液を用いて、エッチングを行
う。すなわち、信号処理回路領域Bでは、導電層14を
エッチングして2層目の配線部分33と遮光膜32を形
成する。フォトダイオード領域Aでは、導電層14と、
受光領域9上のエッチング停止膜24とを連続的にエッ
チングする。これにより、受光領域9の周囲にエッチン
グ停止膜の端部24aと、導電層14の一部34とを重
なった状態で残す。スクライブライン領域Cでは、導電
層14が完全に除去される。
【0010】次に、レジスト15を除去した後、図8
に示すように、この上に全面に、表面保護膜16を設け
る。この表面保護膜16は、反射防止膜(シリコン窒化
膜)11との選択エッチングが可能な材料であるシリコ
ン酸化膜(CVDにて形成)またはポリイミド膜とす
る。この後、反射防止膜11に対して選択的に、表面保
護膜16のうちボンディングパッド上の部分を除去して
開口(図示せず)を形成すると同時に、フォトダイオー
ド領域Aで、表面保護膜16の受光領域9上の部分を除
去する。スクライブライン領域Cでは、表面保護膜16
を完全に除去する。
【0011】このように、この作製方法では、層間絶縁
膜13をエッチングするときエッチング停止膜24によ
って受光領域9上の反射防止膜11を保護した上(工程
)、エッチング停止膜24をエッチングするとき反射
防止膜11に対するエッチングレートに比してエッチン
グ停止膜24に対するエッチングレートが大きいエッチ
ング液を用いているので(工程)、反射防止膜11の
膜厚制御を高精度に行うことができる。また、表面保護
膜16の材料を反射防止膜11に対して選択的にエッチ
ング可能なものとしている(工程)ので、反射防止膜
11に対して選択的に表面保護膜16をエッチングする
ことができ、反射防止膜11の膜厚を変化させることが
ない。しかも、エッチング停止膜24aを受光領域9の
周囲に最終的に残しているので、そこに隙間が生じるの
を防いで、素子の信頼性低下を防止することができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記作
製方法では、導電層14をエッチングして信号処理回路
領域Bに2層目の配線部分33と遮光膜32を形成する
とともに、フォトダイオード領域Aでは、導電層14
と、受光領域9上のエッチング停止膜24とを連続的に
エッチングするとき(工程)で、通常用いられる赤外
光透過率変化を検出するタイプのエッチング終点検出器
を使用できず、エッチングの終点が分かりにくいという
問題がある。すなわち、この種のエッチング終点検出器
は、エッチング中、基板1に赤外光を照射し、透過光の
強度を観測する。そして、実際のエッチング終了時点で
導電層の占有面積が変化して透過光強度が変化するのを
検出してエッチングの終点を知る。しかるに、回路内蔵
受光装置のパターンは、概略図9に示すように、通常、
フォトダイオード領域Aの面積よりもスクライブライン
領域Cの面積の方が数倍程度大きく設計される(簡単の
ため、配線部分33を省略している。)。この例では、
フォトダイオード領域Aの面積は4×104μmであ
るのに対し、スクライブライン領域Cの1チップ当りの
面積は2.1×10μm2であり、5倍以上大きく設計
されている。したがって、上記タイプのエッチング終点
検出器を用いると、第2の導電層14のエッチングが実
際に終わってスクライブライン領域Cで基板表面1aが
露出した時点(フォトダイオード領域Aでエッチング停
止膜24が露出した時点)で、透過光強度が大きく変化
するため、エッチングが終了したと誤判定する。このた
め、エッチングが停止し、フォトダイオード領域Aのエ
ッチング停止膜24(第1の導電層12)を除去するこ
とができない。
【0013】ここで、単に、エッチング停止膜24のエ
ッチング時間を一定値に設定してエッチングを行う場
合、エッチング液に起因するエッチングレートばらつ
き、導電層12,14の材質に起因するエッチングレー
トばらつき、導電層12,14の膜厚ばらつきなどを見
込んでエッチング時間を設定しなければならない。この
ため、例えばエッチングレートが速くなる方向にばらつ
き、導電層12,14の膜厚が薄くなる方向にばらつい
た場合は、大きなオーバーエッチがかかることになり、
信号処理回路領域Bの2層目の配線部分33の線幅が極
端に減少する(フォトレジストパターンに対して10μ
m程度細くなる)という不具合を生ずる。その線幅ばら
つき分だけ、パターン設計上で配線部分33の線幅を広
くしておくことは、素子を高集積化する上での障害とな
る。
【0014】そこで、この発明の目的は、信号処理回路
領域では第2の導電層をエッチングして2層目の配線部
分を形成する一方、受光素子の受光領域は、第2の導電
層と第1の導電層とを連続的にエッチングするとき、赤
外光透過率変化を検出するタイプのエッチング終点検出
器を使用でき、エッチングを正確に停止できる回路内蔵
受光装置の作製方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の回路内蔵受光装置の作製方法は、
所定の幅を持つスクライブラインで仕切られた半導体基
板の表面に、反射防止膜で覆われた半導体部分と配線部
分とを有する受光素子と、半導体部分と配線部分を有す
ると共に上記受光素子が光を受けて発生した信号を処理
する信号処理回路とを形成する回路内蔵受光装置の作製
方法であって、上記半導体基板の表面に、上記受光素子
の半導体部分と、上記信号処理回路の半導体部分をそれ
ぞれ形成する工程と、上記受光素子の半導体部分上およ
び上記信号処理回路の半導体部分上に、所定の屈折率を
有する反射防止膜を設ける工程と、上記反射防止膜上お
よび上記スクライブライン上に第1の導電層を積層し、
この第1の導電層をパターン加工して上記受光素子の配
線部分および信号処理回路の配線部分を形成するととも
に、上記受光素子の受光領域全域および上記スクライブ
ラインを覆う状態に上記第1の導電層の一部を残す工程
と、上記第1の導電層およびこの第1の導電層の下に露
出した反射防止膜上に、層間絶縁膜を積層する工程と、
上記層間絶縁膜のうち上記受光領域上に残された第1の
導電層上の部分および上記スクライブライン上に残され
た第1の導電層上の部分を除去する工程と、上記層間絶
縁膜上およびこの層間絶縁膜の下に露出した第1の導電
層上に、第2の導電層を積層する工程と、上記反射防止
膜に対するエッチングレートに比して上記第1の導電層
に対するエッチングレートが大きいエッチング液を用い
てエッチングを行って、上記第2の導電層の一部によっ
て信号処理回路の2層目の配線部分を形成する一方、上
記第2の導電層および第1の導電層のうち上記受光領域
上および上記スクライブライン上に存する部分をエッチ
ングして除去する工程を有することを特徴としている。
【0016】また、請求項2に記載の回路内蔵受光装置
の作製方法は、請求項1に記載の回路内蔵受光装置の作
製方法において、上記エッチング液を用いてエッチング
を行うとき、上記第2の導電層および第1の導電層のう
ち上記受光領域の内側に存する部分を除去する一方、上
記第2の導電層および第1の導電層のうち上記受光領域
の周囲に存する部分を残すことを特徴としている。
【0017】
【作用】請求項1の回路内蔵受光装置の作製方法では、
第1の導電層をパターン加工して受光素子の配線部分お
よび信号処理回路の配線部分を形成するとき、上記第1
の導電層の一部を、上記受光素子の受光領域全域および
スクライブラインを覆う状態に残しているので、所定の
エッチング液を用いてエッチングを行って第2の導電層
の一部によって信号処理回路の2層目の配線部分を形成
するとき、上記第2の導電層および第1の導電層のうち
上記受光領域上および上記スクライブライン上に存する
部分を連続的にエッチングすることになる。したがっ
て、第2の導電層のエッチングが実際に終わった時点で
は、受光領域上およびスクライブライン上で第1の導電
層が露出するだけであり、基板表面は露出しない。した
がって、赤外光透過率変化を検出するタイプのエッチン
グ終点検出器を用いてエッチングの終点を検出しようと
する場合であっても、この時点ではまだ透過光強度が大
きく変化することはなく、エッチングが終了したと誤判
定することはない。そして、エッチングが進行して、受
光領域上およびスクライブライン上で第1の導電層が実
際に除去された時点で、受光領域上で反射防止膜、スク
ライブライン上で基板表面がそれぞれ露出して透過光強
度が大きく変化する。したがって、エッチングの終点が
正確に検出される。この結果、信号処理回路の2層目の
配線部分の線幅が精度良く仕上がる。
【0018】請求項2の回路内蔵受光装置の作製方法で
は、上記エッチング液を用いてエッチングを行うとき、
上記第2の導電層および第1の導電層のうち上記受光領
域の内側に存する部分を除去する一方、上記第2の導電
層および第1の導電層のうち上記受光領域の周囲に存す
る部分を残すので、受光領域の周囲に層間の隙間が生じ
ることがない。したがって、素子の信頼性低下が防止さ
れる。
【0019】
【実施例】以下、この発明の回路内蔵受光装置の作製方
法を実施例により詳細に説明する。
【0020】図1〜図3は、この発明の一実施例の回路
内蔵受光装置の作製工程を示している。なお、簡単のた
め、図1〜図3中、図5〜図8と同一の構成部分は同一
の番号で示している。
【0021】まず、図1に示すように、半導体基板1
の表面のフォトダイオード領域A、信号処理回路領域B
に、一般的な作製手順によって、それぞれ受光素子とし
てのフォトダイオードの半導体部分、信号処理回路の半
導体部分を形成する。上記フォトダイオードの半導体部
分はP型半導体基板1、N型エピタキシャル層4および
N型拡散層9からなる一方、上記信号処理回路の半導体
部分はP型半導体基板1、N型埋込拡散層2、N型コレ
クタ補償拡散層6、N型エピタキシャル層4、P型不活
性ベース拡散層7、P型活性ベース拡散層8およびN型
拡散層9′からなっている。なお、上記フォトダイオー
ド領域Aと信号処理回路領域Bとは、P型埋込分離拡散
層3とP型分離拡散層5とで仕切られ、両領域の表面は
熱酸化膜(SiO2膜)10で覆われた状態となってい
る。フォトダイオード領域AのうちN型拡散層9が存す
る領域が受光領域となっている。各回路内蔵受光装置の
周囲には、スクライブライン領域(ダイシング工程で切
りしろとなる領域)Cが所定の幅で設けられている。
【0022】次に、熱酸化膜10のうちフォトダイオ
ードの受光領域9上に存する部分に開口10aを形成
し、この上に、CVD法によってシリコン窒化膜からな
る反射防止膜11を設ける。
【0023】次に、上記フォトダイオード領域A内の
所定の箇所(図示せず)と、信号処理回路領域B内の所
定の箇所とに、それぞれ反射防止膜11の表面から上記
半導体部分に至るコンタクト用開口を形成する。同時
に、スクライブライン領域Cにも、所定の幅(スクライ
ブラインを規定する幅)で反射防止膜11の表面から基
板表面1aに至る開口10bを形成する。この半導体基
板1上に例えばアルミニウム膜からなる第1の導電層1
2を設け、この導電層12をパターン加工して、上記フ
ォトダイオードの配線部分(図示せず)と、信号処理回
路の配線部分21,22,23とを形成する。このとき
同時に、導電層12の一部をエッチング停止膜24とし
て受光領域9の反射防止膜11上に残すとともに、導電
層12の一部をエッチングダミー膜25としてスクライ
ブライン領域Cの基板表面1a上に残しておく。エッチ
ング停止膜24のパターンは、受光領域9の全域を覆
い、かつ、端部24aが熱酸化膜10上に重なるパター
ンとする。エッチングダミー膜25のパターンは、スク
ライブライン領域C全域を覆い、スクライブラインと一
致するパターンとする。
【0024】次に、図2に示すように、半導体基板1
上に、プラズマCVD法によって、シリコン窒化膜から
なる層間絶縁膜13を設ける。次に、信号処理回路領域
B内で、層間絶縁膜13のうち配線部分23上の箇所に
コンタクト用開口を形成する。このとき同時に、フォト
ダイオード領域A内で、層間絶縁膜13のうちエッチン
グ停止膜24上の部分を除去して開口13aを形成す
る。この開口13aのパターンはエッチング停止膜24
のパターンよりも内側に設定する。同時に、スクライブ
ライン領域Cにも、層間絶縁膜13を貫通する開口13
bを形成してエッチングダミー膜25表面を露出させ
る。この開口13bは、開口10bと同一の幅を持ち、
スクライブラインを規定する。
【0025】次に、この上に全面に第2の導電層14
を設け、さらに、図3に示すように、フォトリソグラフ
ィを行ってレジスト15を所定のパターンで設ける。レ
ジスト15のパターンは、信号処理回路領域Bでは、配
線部分33と遮光膜32を形成するためのパターンとす
る。遮光膜32は、素子の動作時に、受光領域9に対し
て照射された光が信号処理回路領域Bに入射するのを防
ぐためのものであり、信号処理回路領域Bの大部分を覆
うパターンとする。信号処理回路領域Bに光が入射する
と、寄生の光電流が生じて誤動作が起こるおそれがある
からである。一方、フォトダイオード領域Aでは、レジ
スト15のパターンは、受光領域9の周囲に沿った略枠
状のパターンとする。また、スクライブライン領域Cに
はレジストを残さない。
【0026】次に、上記レジスト15をマスクとし
て、反射防止膜11に対するエッチングレートに比して
エッチング停止膜24に対するエッチングレートが大き
いリン酸系のエッチング液を用いて、エッチングを行
う。すなわち、信号処理回路領域Bでは、導電層14の
一部によって信号処理回路の2層目の配線部分33と遮
光膜32を形成する。一方、導電層14および導電層1
2のうち受光領域9上およびスクライブライン領域C上
に存する部分を連続的にエッチングして除去する。ここ
で、導電層14のエッチングが実際に終わった時点で
は、図4に示すように、フォトダイオード領域Aの受光
領域9上およびスクライブライン領域C上でそれぞれ導
電層12からなるエッチング停止膜24、エッチングダ
ミー膜25が露出するだけであり、基板表面は露出しな
い。したがって、赤外光透過率変化を検出するタイプの
エッチング終点検出器を用いてエッチングの終点を検出
しようとする場合であっても、この時点ではまだ透過光
強度が大きく変化することはなく、エッチングが終了し
たと誤判定することはない。そして、エッチングが進行
して、受光領域9上およびスクライブライン領域C上で
エッチング停止膜24、エッチングダミー膜25が実際
に除去された時点(図3)で、受光領域9上で反射防止
膜、スクライブライン領域C上で基板表面1aがそれぞ
れ露出して透過光強度が大きく変化する。したがって、
エッチングの終点を正しく検出することができる。これ
により、受光領域9の周囲にエッチング停止膜の端部2
4aと、導電層14の一部34とを重なった状態で残
す。スクライブライン領域Cでは、導電層14,12が
完全に除去される。
【0027】次に、レジスト15を除去した後、図8
に示したのと同様に、この上に全面に、表面保護膜16
を設ける。この表面保護膜16は、反射防止膜(シリコ
ン窒化膜)11との選択エッチングが可能な材料である
シリコン酸化膜(CVDにて形成)またはポリイミド膜
とする。この後、反射防止膜11に対して選択的に、表
面保護膜16のうちボンディングパッド上の部分を除去
して開口(図示せず)を形成すると同時に、フォトダイ
オード領域Aで、表面保護膜16の受光領域9上の部分
を除去する。スクライブライン領域Cでは、表面保護膜
16を完全に除去する。
【0028】このように、この作製方法では、層間絶縁
膜13をエッチングするときエッチング停止膜24によ
って受光領域9上の反射防止膜11を保護した上(工程
)、エッチング停止膜24をエッチングするとき反射
防止膜11に対するエッチングレートに比してエッチン
グ停止膜24に対するエッチングレートが大きいエッチ
ング液を用いているので(工程)、反射防止膜11の
膜厚制御を高精度に行うことができる。また、表面保護
膜16の材料を反射防止膜11に対して選択的にエッチ
ング可能なものとしている(工程)ので、反射防止膜
11に対して選択的に表面保護膜16をエッチングする
ことができ、反射防止膜11の膜厚を変化させることが
ない。
【0029】しかも、エッチング停止膜24aを受光領
域9の周囲に最終的に残しているので、そこに隙間が生
じるのを防いで、素子の信頼性低下を防止することがで
きる。
【0030】また、エッチング液でエッチングを行うと
き(工程)、赤外光透過率変化を検出するタイプのエ
ッチング終点検出器を用いてエッチングの終点を検出で
き、エッチング精度を高めることができる。この結果、
信号処理回路の2層目の配線部分33の線幅を精度良く
仕上げることができる。実際に、図4に示すパターン面
積、すなわち1チップの素子面積が2.5×105μ
m2、フォトダイオード領域Aの面積が4×104μm2
1チップ当たりのスクライブライン領域Cの面積が2.
1×105μm2である場合、フォトレジストパターンに
対する信号処理回路の配線部分33の線幅シフトを5μ
m程度に抑えることができ、回路内蔵受光装置の集積度
を向上させることができた。
【0031】
【発明の効果】以上より明らかなように、請求項1の回
路内蔵受光装置の作製方法では、第1の導電層をパター
ン加工して受光素子の配線部分および信号処理回路の配
線部分を形成するとき、上記第1の導電層の一部を、上
記受光素子の受光領域全域およびスクライブラインを覆
う状態に残すことにより、所定のエッチング液を用いて
エッチングを行って第2の導電層の一部によって信号処
理回路の2層目の配線部分を形成するとき、上記第2の
導電層および第1の導電層のうち上記受光領域上および
上記スクライブライン上に存する部分をエッチングして
いるので、第2の導電層のエッチングが実際に終わった
時点では、受光領域上およびスクライブライン上で第1
の導電層が露出するだけであり、基板表面が露出しなく
なる。したがって、赤外光透過率変化を検出するタイプ
のエッチング終点検出器を用いてエッチングの終点を検
出しようとする場合であっても、この時点ではまだ透過
光強度が大きく変化することはなく、エッチングが終了
したと誤判定することはない。そして、エッチングが進
行して、受光領域上およびスクライブライン上で第1の
導電層が実際に除去された時点で、受光領域上で反射防
止膜、スクライブライン上で基板表面がそれぞれ露出し
て透過光強度が大きく変化する。したがって、エッチン
グの終点を正確に検出することができる。この結果、信
号処理回路の2層目の配線部分の線幅を精度良く仕上げ
ることができる。
【0032】請求項2の回路内蔵受光装置の作製方法で
は、上記エッチング液を用いてエッチングを行うとき、
上記第2の導電層および第1の導電層のうち上記受光領
域の内側に存する部分を除去する一方、上記第2の導電
層および第1の導電層のうち上記受光領域の周囲に存す
る部分を残すので、受光領域の周囲に層間の隙間が生じ
ることがない。したがって、素子の信頼性低下を防止す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例の回路内蔵受光装置の作
製過程を示す図である。
【図2】 この発明の一実施例の回路内蔵受光装置の作
製過程を示す図である。
【図3】 この発明の一実施例の回路内蔵受光装置の作
製過程を示す図である。
【図4】 上記回路内蔵受光装置の概略パターンレイア
ウトを示す平面図である。
【図5】 従来の回路内蔵受光装置の作製過程を示す図
である。
【図6】 従来の回路内蔵受光装置の作製過程を示す図
である。
【図7】 従来の回路内蔵受光装置の作製過程を示す図
である。
【図8】 従来の回路内蔵受光装置の作製過程を示す図
である。
【図9】 上記回路内蔵受光装置の概略パターンレイア
ウトを示す平面図である。
【符号の説明】
A フォトダイオード領域 B 信号処理回路領域 C スクライブライン領域 1 P型基板 10 SiO2膜 11 反射防止膜 12 第1の導電層 13 層間絶縁膜 14 2層目メタル層 15 フォトレジスト層 16 表面保護膜 24 エッチング停止膜 25 エッチングダミー膜 32 遮光膜 33 配線部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // H01L 31/10 H01L 31/02 A 31/10 Z

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の幅を持つスクライブラインで仕切
    られた半導体基板の表面に、反射防止膜で覆われた半導
    体部分と配線部分とを有する受光素子と、半導体部分と
    配線部分を有すると共に上記受光素子が光を受けて発生
    した信号を処理する信号処理回路とを形成する回路内蔵
    受光装置の作製方法であって、 上記半導体基板の表面に、上記受光素子の半導体部分
    と、上記信号処理回路の半導体部分をそれぞれ形成する
    工程と、 上記受光素子の半導体部分上および上記信号処理回路の
    半導体部分上に、所定の屈折率を有する反射防止膜を設
    ける工程と、 上記反射防止膜上および上記スクライブライン上に第1
    の導電層を積層し、この第1の導電層をパターン加工し
    て上記受光素子の配線部分および信号処理回路の配線部
    分を形成するとともに、上記受光素子の受光領域全域お
    よび上記スクライブラインを覆う状態に上記第1の導電
    層の一部を残す工程と、 上記第1の導電層およびこの第1の導電層の下に露出し
    た反射防止膜上に、層間絶縁膜を積層する工程と、 上記層間絶縁膜のうち上記受光領域上に残された第1の
    導電層上の部分および上記スクライブライン上に残され
    た第1の導電層上の部分を除去する工程と、 上記層間絶縁膜上およびこの層間絶縁膜の下に露出した
    第1の導電層上に、第2の導電層を積層する工程と、 上記反射防止膜に対するエッチングレートに比して上記
    第1の導電層に対するエッチングレートが大きいエッチ
    ング液を用いてエッチングを行って、上記第2の導電層
    の一部によって信号処理回路の2層目の配線部分を形成
    する一方、上記第2の導電層および第1の導電層のうち
    上記受光領域上および上記スクライブライン上に存する
    部分をエッチングして除去する工程を有することを特徴
    とする回路内蔵受光装置素子の作製方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の回路内蔵受光装置の作
    製方法において、 上記エッチング液を用いてエッチングを行うとき、上記
    第2の導電層および第1の導電層のうち上記受光領域の
    内側に存する部分を除去する一方、上記第2の導電層お
    よび第1の導電層のうち上記受光領域の周囲に存する部
    分を残すことを特徴とする回路内蔵受光装置の作製方
    法。
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