JPH07272837A - 層状構造を有する面発熱形成体 - Google Patents

層状構造を有する面発熱形成体

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JPH07272837A
JPH07272837A JP8228494A JP8228494A JPH07272837A JP H07272837 A JPH07272837 A JP H07272837A JP 8228494 A JP8228494 A JP 8228494A JP 8228494 A JP8228494 A JP 8228494A JP H07272837 A JPH07272837 A JP H07272837A
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intermediate layer
holes
layer
conductive plastic
plate
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JP8228494A
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Toshio Araki
敏男 荒木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 材料を削減するとともに製造を容易し、また
所要電力量を減らすようにした。 【構成】 所望の透孔2を形成した導電性プラスチック
板の中間層1の両面に、絶縁性プラスチックの上層5及
び下層6を接着し、導電性プラスチック板に形成した透
孔が絶縁性プラスチックでその開口部が塞がれ密閉空間
部となるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電気カーペット,床
暖房装置,壁面暖房装置等の加熱源となるヒーターとし
て使用できるようにした層状構造を有する面発熱形成体
に関するものであり、電気の使用量を少なくすることが
できるようにし、また製造が容易であるとともに断線等
に基づく故障が生じないようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電気カーペットや床暖房装置等の
暖房用器具として使用されている電気的発熱形成体の発
熱には、金属導電抵抗線が使用されている。そして、こ
の金属導電抵抗線による発熱構造は、主として使用され
る電気カーペットや床暖房装置において、極めて複雑な
ものとなっていた。
【0003】また、電気的による発熱形成体において、
発熱温度を所定温度に制御し、その所定温度を一定に維
持せしめるには、他動的の温度制御装置を用いるより他
に方法はなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】金属導電抵抗線を発熱
体として使用する電気カーペット等の製作に当たっては
複雑な工程を要し、製作費も比例して相当高価なものと
なる。またその製品重量においても、金属線を使用する
関係状極めて重く、その取り付けに大変な労力を要する
とともに、製品は高額なものとなり、使用電気料金も高
額なものとなる等、一般家庭の使用には種々難点があ
る。
【0005】またその構造上、外部衝撃による損傷は金
属線の断線等の致命的損傷を受け、発熱機能は停止し、
時によっては火災発生の原因を誘発する危険もある。ま
た、温度制御装置の故障にもまた同様の結果を招くこと
がある。
【0006】一方、カーペットや床暖房の発熱源として
は面全体が均一に発熱することが好ましく、それほどの
高温を維持する必要もない代わりに長時間使用するので
電気使用量の少ないものが望ましいことになる。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、金属導電抵抗
線を使用せずに、導電性プラスチックにより面発熱形成
体を形成できれば製作が容易となり、断線に基づく故障
の心配もなくなり、したがって低価格で、取り扱いも容
易で外部衝撃による故障も発生せず極めて安全性に富
み、また使用電気量も極めて低廉なものとなり、一般家
庭において安心して容易に使用することができる。
【0008】そして、他動的温度制御装置を一切使用せ
ず、面発熱形成体自体が所定の温度を発熱し、その所定
温度を一定に維持することができれば、他動的な温度制
御装置が不要となり、製造が容易になるとともに故障の
虞もなくなる。
【0009】また、発熱形成体中間層に密閉空間部を設
けるようにすると、使用電気量の低減による使用維持費
のコストダウンを達成することができるとともに、製造
材料の削除による製品の低コスト化と軽量化が図れる。
【0010】そこでこの発明に係る層状構造を有する面
発熱形成体は、所望の透孔を形成した導電性プラスチッ
クの板の両面に、絶縁性プラスチックを接着し、導電性
プラスチック板に形成した透孔が絶縁性プラスチックで
その開口部が塞がれ密閉空間部となるようにしたもので
ある。
【0011】
【作用】導電性プラスチックに電流を通すと、その導電
性プラスチックの抵抗によりジュール熱が発生し、その
抵抗値に基づいた温度に発熱し、したがって導電性プラ
スチック全体が同一の温度に発熱することになる。
【0012】したがって、導電性プラスチックの抵抗値
と透孔の数や位置を予め使用目的の所望温度の発熱とな
るように選択して、これを面発熱体と形成して使用すれ
ば、他動的な温度制御装置を使用せずに、発熱温度を一
定に保つことができることになる。
【0013】そして、透孔を設けた導電性プラスチック
の両面を絶縁性プラスチックを接着して被覆するように
すると、導電性プラスチックに設けた透孔は絶縁性プラ
スチックでその開口部が塞がれ密閉空間部となり、この
部分は発熱温度保温部としてなって事実上発熱部と同等
に機能することになり、材料の削減と軽量化を図れると
ともに、使用電気量の節約となる。
【0014】導電性プラスチックが発熱作用を行う時、
密閉空間部は熱伝導作用により加温され、密閉空間のた
め温度の保温維持効果も極めて良好の効果を有するもの
である。すなわち、導電性プラスチックに透孔を形成し
ても、この透孔を密閉空間部として利用すると、透孔を
形成せずに全面積を発熱させたのと大差ない温度を少な
い電気量で、しかも少ない材料で得ることができること
になる。
【0015】
【実施例】次に、この発明に係る層状構造を有する面発
熱形成体の一実施例を図面に基づいて述べると、1は導
電性プラスチックを板状に形成した中間層であり、多数
の透孔2が形成してある。透孔2は、中間層1の成形時
に一体成形により形成してもよく、あるいは中間層1を
成形後に透孔2を打ち抜くようにして形成してもよい。
【0016】3は中間層1の両側には熱圧着して取り付
けた銅板製の電極板であり、電極板3には電源へ接続す
るための電線4が配線しておく。
【0017】そして、このようにして製作した中間層1
の両面に絶縁性プラスチック製の上層5と下層6を熱圧
着する。すると、中間層1は上層5と下層6により被覆
されることになり、透孔2は上層5と下層6によりその
開口部が塞がれ密閉空間部を形成することとなる。
【0018】以上のような方法により上層5,中間層
1,下層6の三層構造の面発熱形成体が製造できる。そ
して、同時に中間層1に透孔2の開口部を塞ぐことによ
り密閉空間部を設けることができる。
【0019】絶縁性プラスチックとしては、成形材料と
なり得る合成樹脂であれば、熱硬化性樹脂,熱可塑性樹
脂のいずれでもよく、目的とする中間層1の温度に応じ
て、適宜選択すればよい。具体的には、フェノール,ユ
リア,メラミン,不飽和ポリエステル等の熱硬化性樹脂
や、スチロール,ポリエステル,ポリエチレン,ポリプ
ロピレン,ポリアミド,ポリアクリル,ポリカーボネイ
ト等の熱可塑性樹脂が使用できる。
【0020】導電性プラスチックとしては、上層5と下
層6として使用する絶縁性プラスチックと全く同じもの
が使用される。そして、上記した合成樹脂中に固有電気
抵抗性を有する導電性物質、すなわち金属酸化物,金属
アンモニウム,黒鉛等を目的に合わせて混合混練した合
成樹脂組成物を使用する。
【0021】金属化合物としては、Na,K,Be,M
g,Ce,Al,Sn,Sb等の典型元素金属、Ti,
V,Cr,Mo,W,Mn,Fe,Co,Ni等の遷移
元素金属の各種化合物がある。
【0022】具体的には、これら金属の酸化物,硫化
物,亜硝酸塩,炭酸塩,アンモニウム塩等が使用し得る
が、金属酸化物、金属アンモニウム塩が最も良好であ
る。
【0023】また、黒鉛も最適の物質であり天然,人造
の何れも使用し得る。黒鉛使用の場合は、鱗片状黒鉛が
最良の成果がある。本発明においては、導電性プラスチ
ックで形成した中間層1の固有電気抵抗発熱体として、
鱗片状黒鉛を用いた。混練助剤としては市販の無機導電
性塗料(商品名HMC−110、蝶理株式会社製)を用
いた。これらの金属酸化物、金属アンモニウム塩、黒鉛
等は、任意の方法で粒度を600〜500メッシュに粒
度調整して使用した。
【0024】[製造例]次に本発明に係るプラスチック
面発熱形成体の製造方法の具体例について説明する。鱗
片状黒鉛(600〜500メッシュ)を、黒鉛重量部当
り12%重量の混練助剤となる無機導電性塗料に加え、
混練機で約1時間混練してペースト状にしたものを、ス
テンレス板上に於て厚さ3mmの成形板にし、高温乾燥
機で高温乾燥させ、板状組成物を作り、任意の方法で荒
粉砕した後、ボールミルに入れて、約60分間粉砕して
微粉末状にした。この微粉末の粒度は約300メッシュ
である。
【0025】この微粉砕物を、ポリアクリル樹脂100
重量部に対して黒鉛重量にして60重量部%混合して、
混練機で完全に混練して表面積1m2 ,厚さ3mmの成
形板を作った。この成形体板が本発明に用いる導電性プ
ラスチック製の中間層1となる。
【0026】この中間層1の成形過程において、中間層
1の両側に電極板3を圧着した。本実施例では電極板3
として幅20mm,厚さ0.8mm,長さ1000mm
の銅板を使用した。この中間層1の体積固有抵抗率は、
10-1Ω・cmで極めて低い抵抗率である。低電圧の良
好な導電樹脂成形体である。
【0027】この中間層1に、在来のプレス打ち抜き機
により直径3cmの透孔2を、100cm2 当り3個形
成した。この場合、透孔2の表面積の合計は、9.4×
3≒28cm2 である。総面積に対する透孔2の面積の
割合は28÷100=0.28=28%である。各種実
験を行ったところでは、透孔2の割合は30%程度が最
大の面積とするのが望ましい。
【0028】そして、この透孔2を形成した中間層1の
上面と下面に、同寸法で厚さ3mmのポリアクリル板の
上層5と下層6をを熱圧着機で圧着成形して一体化する
とともに、透孔2の開口部を上層5と下層6により塞ぎ
密閉空間部を形成した。
【0029】[比較例]次に、本発明の層状構造を有す
る面発熱形成体を、同様な構成で密閉空間部を設けない
面発熱形成体と所要電気量を比較するため、中間層1に
透孔2を形成しない中間層を使用して上記と同様な方法
により面発熱形成体を製造した。密閉空間部を形成した
本発明を上記の方法により製造したものを試験体A、比
較例として密閉空間部を設けないものを試験体Bとす
る。
【0030】試験体Aと試験体Bに同時に100Vの電
気を通電し、その発熱状況を調べた。その結果を以下の
表に示す。
【0031】
【0032】上記結果から分かるように、試験体Aは試
験体Bと比較すると発熱するには時間を要するが、発熱
温度に差異はなく、また発熱後はその温度を少ない電気
量で維持できることがわかる。すなわち、発熱温度に達
するまでに若干時間が長くなることを除けば、少ない電
気量で同等の発熱体として機能し、しかも使用材料を少
なくて済むのである。そして、密閉空間部を形成するた
めには、製造時に単に透孔2を中間層1に形成しておく
だけでよく、製造方法も極めて簡単である。
【0033】また、通常使用する電気カーペットや床暖
房としては50℃〜40℃の発熱温度が最適とされてい
る。金属線発熱形成体暖房器具の場合、その電量は発熱
温度45℃を一定保持させるためには200W/100
Vを必要とする。したがってその電量を比較すると次の
ようである。 試験体A 150:34=1:0.22 試験体B 150:40=1:0.27 であり、使用電量は少なく経済的であり、特に本発明の
製造方法による試験体Aは22%と驚くべき僅少で極め
て経済的である。
【0034】
【発明の効果】以上述べたように、この発明に係る層状
構造を有する面発熱形成体によれば、所望の透孔を形成
した導電性プラスチックの板の両面に、絶縁性プラスチ
ックを接着し、導電性プラスチック板に形成した透孔が
絶縁性プラスチックでその開口部が塞がれ密閉空間部と
なるようにしたので、透孔を形成することにより材料を
節約でき、しかも透孔の開口部を塞ぐことにより簡単に
密閉空間部を形成でき、密閉空間部を有する層状の面発
熱形成体を容易に製造することができる効果を有する。
【0035】また、この発明に係る面発熱形成体は使用
電量極めて僅少であり、重量が軽く、外的衝撃による故
障の心配が全くないなど、在来の技術に比して大きな効
果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る層状構造を有する面発熱形成体
に用いる中間層の平面図である。
【図2】この発明に係る層状構造を有する面発熱形成体
の一実施例を示す斜視図である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【符号の説明】
1 中間層 2 絶縁板 3 電極板 4 電線 5 上層 6 下層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所望の透孔を形成した導電性プラスチック
    の板の両面に、絶縁性プラスチックを接着し、導電性プ
    ラスチック板に形成した透孔が絶縁性プラスチックでそ
    の開口部が塞がれ密閉空間部となるようにしたことを特
    徴とする層状構造を有する面発熱形成体。
JP8228494A 1994-03-29 1994-03-29 層状構造を有する面発熱形成体 Pending JPH07272837A (ja)

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JP8228494A JPH07272837A (ja) 1994-03-29 1994-03-29 層状構造を有する面発熱形成体

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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62157687A (ja) * 1985-12-27 1987-07-13 ニユ−ジヤパンマリン株式会社 発熱素体と、それを用いた保温機器用発熱壁
JPS6348788A (ja) * 1986-08-13 1988-03-01 安田 繁之 面状発熱体

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62157687A (ja) * 1985-12-27 1987-07-13 ニユ−ジヤパンマリン株式会社 発熱素体と、それを用いた保温機器用発熱壁
JPS6348788A (ja) * 1986-08-13 1988-03-01 安田 繁之 面状発熱体

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