JPH07271951A - 顔画像撮影装置および自動受付け装置 - Google Patents

顔画像撮影装置および自動受付け装置

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JPH07271951A
JPH07271951A JP6061094A JP6061094A JPH07271951A JP H07271951 A JPH07271951 A JP H07271951A JP 6061094 A JP6061094 A JP 6061094A JP 6061094 A JP6061094 A JP 6061094A JP H07271951 A JPH07271951 A JP H07271951A
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JP6061094A
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Inventor
Yoshihiro Watanabe
嘉宏 渡辺
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】利用者の満足する顔画像を自分の満足した時点
で本人が確定することができる顔画像撮影装置を提供す
る。 【構成】自動受付け装置5は、撮像カメラ22で更新者
の顔画像を撮像し、この撮像された顔画像を連続的に取
込み、連続した複数の顔画像を静止画として記憶し、こ
の記憶された複数の顔画像を順次ディスプレイ23に表
示する。更新者は、この表示された複数の顔画像の中か
ら特定の顔画像をタッチパネルスイッチ24を用いて選
択する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば、自動車の運
転免許証を自動的に更新する運転免許証自動更新ステム
において、更新者の顔画像を撮影する顔画像撮影装置に
関する。また、本発明は、たとえば、自動車の運転免許
証を自動的に更新する運転免許証自動更新ステムにおい
て、更新者の操作により更新受付け処理を自動的に行な
う、上記顔画像撮影装置を用いた自動受付け装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】現在、フルカラー顔画像付きの証明書の
中でも、特に自動車の運転免許証は、受付から交付まで
のほとんど人手によって対応しており、各運転試験場な
どでは3年ごとの更新のために、1500万人の人が毎
年来場するために大変混雑している。
【0003】この改善のために、一部の業務を自動化す
る試みが近年なされており、たとえば、特開平2−13
53号公報、特開平2−311982号公報、特開平3
−149662号公報、特開平5−73580号公報な
どに提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の提案はごく一部の自動化や、2重発行防止の工夫であ
り、近年著しく進んできた銀行のキャッシュコーナのよ
うに、完全に無人で運用する自動化システムに比較する
と、はるかに自動化率では劣っていると言われざるを得
ない。
【0005】これは、視力検査などの運転適性検査、本
人確認、ホストコンピュータとの照会登録による記載事
項の確認、違反歴による更新の可否チェック、更新時講
習などがあり、人手に頼らざるを得なかったためであ
る。そのために現在、免許証の更新者は以下のような不
便をこうむっている。
【0006】(1) 即日更新できる場所が各県に1〜2ケ
所のため、会社を休むなどの手段で時間をつくり、半日
以上さかなければならない。 (2) そのため、午前、午後の一番に大勢の人がつめかけ
てラッシュとなるが、ピーク時間が短いため人手を増や
すと、空き時間ができて効率が悪く、コスト負担が増え
るために増せず、したがって大変な行列となる。
【0007】(3) このピークをさばくために、写真撮影
などがともすれば乱雑になり、目つぶりなど、免許証と
して不適切な写真撮影が発生することがある。 (4) 行列による人のたまり場を確保するために、各係ご
とに大きなスペースを準備しなければならず、更新者は
かなり長い距離を移動し、そのたびに行列を繰り返さな
ければならない。
【0008】(5) 各係がばらばらのところに位置せざる
を得ないために、そのたびごとに個別の係ごとの受付け
となり、旧免許証、申請書、本人の合致チェックを繰り
返す必要があり、これがまた行列を長く伸ばす原因とな
っている。
【0009】チェックをしても間違いが発生することが
あり、最後の交付を受けるところで初めてミスに気が付
くこともあるため、再作成せざるを得ないことがあり、
非常に長く待たされることがある。また、本人が郵送手
続をして帰宅している場合には、再作成するには再来場
の電話をするなど、更に複雑な処理となる。
【0010】(6) 顔写真が電子ファイリングされていな
いために、もし、旧免許証を紛失してしまったりする
と、本人の写真が貼ってある前回の申請書を棚の中から
探して持ってこないと、本人かどうかの確認ができず
に、さらに時間がかかることがある。
【0011】(7) 本人の行政処分に関する情報(違反、
事故の履歴など)、あるいは、記載事項の内容は、全て
ホストコンピュータに登録されていて、オンライン交信
をして出力をしないと、免許証を発行することができな
いために、ホストコンピュータがダウンすると、せっか
く休みをとって更新にいっても免許証の更新ができず、
後日出直すか、間接撮影といって、申請書に貼ってある
写真より顔画像を作成して免許証を作成しかなくなり、
せっかくの努力が無駄になる。
【0012】(8) 途中で間違いが判っても、コンピュー
タで台紙印字をした後では手数料の印紙を申請書に貼り
付けてあるために、別の申請書で処理をすることはでき
ず、台紙の上に空の紙を貼り付けて再印字をするなど、
手間がかかっている。
【0013】そこで、本発明は、利用者の満足する顔画
像を自分の満足した時点で本人が確定することができる
顔画像撮影装置を提供することを目的とする。また、本
発明は、たとえば、自動車の運転免許証を自動的に更新
する運転免許証自動更新ステムにおいて、更新者自身の
操作によって簡便に、顔画像の撮影、適性検査、本人照
合検査などの更新受付け処理を自動的に行なうことので
きる自動受付け装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の顔画像撮影装置
は、利用者の顔画像を撮像する撮像手段と、この撮像手
段で撮像された顔画像を連続的に取込み、連続した複数
の顔画像を静止画として記憶する記憶手段と、この記憶
手段に記憶された複数の顔画像を順次表示する表示手段
と、この表示手段に表示された複数の顔画像の中から特
定の顔画像を選択する選択手段とを具備している。
【0015】また、本発明の顔画像撮影装置は、利用者
の顔画像を撮像する撮像手段と、この撮像手段で撮像さ
れた顔画像を連続的に取込み、連続した複数の顔画像を
静止画として記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶
された複数の顔画像を順次表示する表示手段と、この表
示手段に表示された複数の顔画像の中から特定の顔画像
を選択する選択手段と、利用者が提示する、少なくとも
所持者の網膜画像をあらかじめ記憶している記憶媒体を
受入れ、前記網膜画像を読取る読取手段と、前記利用者
の網膜画像を入力する入力手段と、この入力手段で入力
された網膜画像と前記読取手段で読取った網膜画像とを
照合することにより、前記利用者が前記記憶媒体の所持
者本人であるか否かを判定する判定手段と、この判定手
段で所持者本人と判定された際、前記撮像手段による顔
画像の撮像を許可する制御手段とを具備している。
【0016】また、本発明の自動受付け装置は、利用者
の顔画像を撮像する撮像手段と、この撮像手段で撮像さ
れた顔画像を連続的に取込み、連続した複数の顔画像を
静止画として記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶
された複数の顔画像を順次表示する表示手段と、この表
示手段に表示された複数の顔画像の中から特定の顔画像
を選択する選択手段と、前記利用者の視力を検査する視
力検査手段とを具備している。
【0017】また、本発明の自動受付け装置は、利用者
の顔画像を撮像する撮像手段と、この撮像手段で撮像さ
れた顔画像を連続的に取込み、連続した複数の顔画像を
静止画として記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶
された複数の顔画像を順次表示する表示手段と、この表
示手段に表示された複数の顔画像の中から特定の顔画像
を選択する選択手段と、前記利用者の視力を検査する視
力検査手段と、前記利用者の運動能力を検査する運動能
力検査手段とを具備している。
【0018】さらに、本発明の自動受付け装置は、利用
者の顔画像を撮像する撮像手段と、この撮像手段で撮像
された顔画像を連続的に取込み、連続した複数の顔画像
を静止画として記憶する記憶手段と、この記憶手段に記
憶された複数の顔画像を順次表示する表示手段と、この
表示手段に表示された複数の顔画像の中から特定の顔画
像を選択する選択手段と、利用者が提示する、少なくと
も所持者の網膜画像をあらかじめ記憶している記憶媒体
を受入れ、前記網膜画像を読取る読取手段と、前記利用
者の網膜画像を入力する入力手段と、この入力手段で入
力された網膜画像と前記読取手段で読取った網膜画像と
を照合することにより、前記利用者が前記記憶媒体の所
持者本人であるか否かを判定する判定手段と、前記利用
者の視力を検査する視力検査手段と、前記利用者の運動
能力を検査する運動能力検査手段と、これら視力検査手
段および運動能力検査手段の各検査に合格し、かつ、前
記判定手段で所持者本人と判定された際、前記撮像手段
による顔画像の撮像を許可する制御手段とを具備してい
る。
【0019】
【作用】本発明の顔画像撮影装置によれば、連続した複
数の顔画像を撮像して、それらの中から特定の顔画像を
選択できるようにしたので、利用者の満足する顔画像を
自分の満足した時点で本人が確定することができる。し
たがって、撮影後に、自分の顔はこんな顔じゃないとい
った、いやな思いをし続けることが無いようにすること
ができる。
【0020】また、本発明の自動受付け装置によれば、
たとえば、自動車の運転免許証を自動的に更新する運転
免許証自動更新ステムに適用した場合、更新者自身の操
作によって簡便に、顔画像の撮影、適性検査、本人照合
検査などの更新受付け処理を自動的に行なうことができ
るので、無人化が可能となり、現在ピークとなっている
時間帯での混雑を緩和し、利用者の利便性の向上を図る
ことができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
して説明する。図2は、本発明に係る、たとえば、自動
車の運転免許証の自動更新所のレイアウトを示す概念図
である。図において、1は更新室であり、これには入口
2および出口3が設けられている。更新室1内には、複
数の更新者(利用者)の受付けボックス4,…が並設さ
れていて、これら受付けボックス4にはそれぞれ自動受
付け装置5,…が設けられている。また、更新室1内に
は、無線ICカードによる免許証を作成する免許証作成
装置6、免許証作成装置6で作成された免許証を搬送す
るスリットコンベア7、スリットコンベア7から所定の
番号の免許証を取出すピックアップ装置8を含む免許証
受取り装置9、免許証記載事項の内容を変更する照会登
録端末装置10が設けられている。
【0022】11は更新時に講習を受けるための講習室
であり、簡素講習と通常講習の2種類の講習室がある。
講習室11内には、免許証に対して講習済みの印字とI
Cエンコードを行なうための免許証番号読取印字装置1
2が設けられている。
【0023】更新者が直接操作する自動受付け装置5
は、対話をしながら進めるために多数必要であり、この
例では10台となっている。オペレーションは慣れてく
れば1分程度、全く始めてでも3分程度でできる。この
自動受付け装置5は、途中で聴力テストが入っているた
めに、受付けボックス4でそれぞれ区切られているが、
現在の実際の試験場では通常の会話をして、相手が応答
上おかしなことを言わなければよいとしていることか
ら、この受付けボックス4は無くてもよい。
【0024】図1は、本発明に係る顔画像撮影装置およ
び自動受付け装置が適用される、自動車の運転免許証を
自動的に更新する運転免許証自動更新システムの構成を
示すものである。図において、自動受付け装置5は、免
許証番号読取印字ユニット21、撮像カメラ22、カラ
ーCRTディスプレイ23、タッチパネルスイッチ2
4、視力検査機25、聴力検査機26、手足運動能力検
査機27、音声案内ユニット28、硬貨処理ユニット2
9、紙幣処理ユニット30、伝送制御ユニット31、電
源・制御ユニット32、および、作成した免許証情報な
どを記憶するハードディスク装置33などによって構成
されている。
【0025】自動受付け装置5は、更新者の情報を登録
したホストコンピュータ34と通信回線35で結ばれて
いて、伝送制御ユニット31を介して必要な情報を更新
する。自動受付け装置5で更新した免許証の記載情報、
顔画像は、ラン(LAN)回線36を介して免許証作成
装置6へ送られ、当該券面の印刷と必要な情報のICメ
モリへのエンコードなどを行なうようになっている。
【0026】また、免許証の記載情報、顔画像、さらに
は、自動受付け装置5で得られた情報は、自動受付け装
置5からLAN回線37を介してイメージファイルサー
バ(たとえば、光ディスク装置)38へと伝送され、こ
こに格納されるようになっている。イメージファイルサ
ーバ38には、検索端末装置39が接続されていて、こ
の検索端末装置39によって、必要なときにイメージフ
ァイルサーバ38内の情報を検索して出力することが可
能となっている。
【0027】免許証作成装置6は、印刷生カードホッパ
40、Y,M,C3色カラー感熱昇華印刷部41、黒色
文字溶融転写印刷部42、耐光性向上保護膜転写部4
3、表面保護膜塗布部44、表面保護膜硬貨部45、印
刷面スキャナ46、無線IC生カードホッパ47、2種
生カード溶融張合部48、無線ICエンコーダ49、リ
ジェクトホッパ50、リジェクトスタッカ51、およ
び、光磁気ディスク装置52などによって構成されてい
る。
【0028】自動受付け装置5での受付けが終了する
と、更新者が持参した旧免許証に必要な事項をエンコー
ド、印刷して更新者に返却するので、更新者は次の講習
室11で講習を受けて終了後に、自動受付け装置5に内
蔵されている免許証番号読取印字ユニット21とほぼ同
じ構成の免許証番号読取印字装置12で受講済みのエン
コードと捺印を受ける。
【0029】免許証番号読取印字装置12は、日付設定
部53、感熱転写印刷部54、および、無線ICエンコ
ーダ55などによって構成されている。免許証番号読取
印字装置12で受講済みのエンコードと捺印を受けた免
許証を免許証受取り装置9の免許証番号読取印字ユニッ
トに差し込むことにより、あらかじめ受講中に免許証作
成装置6で作成し、スリットコンベア7内に保管された
該当する新しい免許証をピックアップ装置8がピックア
ップして窓口(交付口)へ放出するとともに、旧免許証
に更新済み無効の捺印とエンコードを行なって回収する
ようになっている。
【0030】免許証受取り装置9は、更新室1の天井に
設置された交付日連番表示灯56、免許証番号読取印字
ユニット57、ピックアップ装置8、および、新免許証
交付口58などによって構成されている。
【0031】図3および図4は、自動受付け装置5の外
観を示すものである。図において、61は装置本体で、
その前面には接客面62が形成されており、この接客面
62は、更新者63が椅子64に座った状態で操作可能
となっている。本体61の上面には、撮像カメラ22が
設置されていて、椅子64に座った状態の更新者63に
対して、顔画像を撮像できるように撮像視野が設定され
ている。撮像カメラ22は、たとえば、R(赤),G
(緑),B(青)の3板式の41万画素のCCD形撮像
素子を内蔵している。
【0032】接客面62には、免許証番号読取印字ユニ
ット21に連通する免許証挿入口65、および、カラー
CRTディスプレイ23が設けられている。CRTディ
スプレイ23は、撮像カメラ22のモニタディスプレイ
と操作案内ディスプレイとを兼用しており、その画面上
には透明なタッチパネルスイッチ24が設置されてい
る。
【0033】また、接客面62には、更新者の視力を検
査する視力検査機25、および、更新者の聴力を検査す
る聴力検査機26に接続され、音声を出力したり、更新
者の音声を収録するマイクロフォンとして機能するスピ
ーカ66が設けられている。スピーカ66は、音声案内
ユニット28の音声出力用、および、視力検査機25に
おける更新者の音声を収録するマイクロフォンとしても
用いられる。
【0034】なお、視力検査機25は、深視力の検査機
能および網膜画像撮影機能を兼用している。また、聴力
検査機26は、上記スピーカ66と収録した音声の内容
を分析する音声応答装置とを主体に構成されている。
【0035】また、接客面62および本体61の下部に
は、更新者の手足の運動や機能検査を行なう手足運動能
力検査機27に連結されたレバー67およびペダル68
が設けられており、CRTディスプレイ23に表示され
るの指示に応答して、左右の手でレバー67を動かした
り、左右の足でペダル68を踏み込んだりすることによ
り、手足の運動や機能を検査することができるようにな
っている。
【0036】また、接客面62には、4金種の硬貨の入
出金処理が可能なリサイクルタイプの硬貨処理ユニット
29に連通された硬貨口69、および、3金種の紙幣の
入出金処理が可能なリサイクルタイプの紙幣処理ユニッ
ト30に連通された紙幣口70が設けられている。
【0037】図5は、免許証番号読取印字ユニット21
の構成を概略的に示すものである。図において、免許証
挿入口65から免許証を挿入すると、それを図示しない
センサが検知することにより、図示しないモータが動作
し、ピンチローラ71が回転して免許証を取込む。取込
まれた免許証は、無線ICエンコーダ72を通過して搬
送ローラ73に送られる。無線ICエンコーダ72は、
そこを通過する免許証内のICメモリに対して、無線に
より情報を書込んだり読取ったりする。
【0038】搬送ローラ73で搬送される免許証は、免
許証番号読取部74に送られる。免許証番号読取部74
は、そこを通過する免許証の表面にOCR−Bフォント
で印字された免許証番号を光学的に読取るもので、搬送
される免許証を支える下面ガイド板75、照明用のLE
Dアレイ76、LEDアレイ76からの光を平行光にし
て免許証の表面に照射するレンズ77、免許証の表面か
らの反射光を光電変換する密着センサ78、免許証の表
面からの反射光を密着センサ78の受光面に結像するレ
ンズ79によって構成されている。
【0039】免許証番号読取部74を通過した免許証
は、搬送ローラ80によって感熱転写印刷部81に送ら
れる。感熱転写印刷部81は、そこを通過する免許証の
表面に対して必要な情報を印刷するもので、印刷用プラ
テンローラ82、感熱転写用の印字ヘッド83、感熱転
写リボン84の送出し軸85、感熱転写リボン84の巻
取り軸86によって構成されている。
【0040】感熱転写印刷部81を通過した免許証は、
搬送ローラ87によって免許証の回収ホッパ88に送ら
れ、そこに収納されるようになっている。なお、89は
表示器であり、たとえば、本ユニットが単独で用いられ
る場合に設置される。
【0041】図6は、視力検査機25の構成を概略的に
示すものである。この視力検査機25は、前述したよう
に網膜画像撮影機能を兼用している。図において、91
は更新者の眼球、92はプリズム、93は等倍レンズ、
94は密着センサ、95は視力検査表を貼着した円板、
96は円板95を回転させるステッピングモータ、97
は円板95上の視力検査表を照明する照明ランプであ
る。視力検査表96には、円パターンの一部を切り欠い
た視力検査マークが大から小まで種類多く配列されてい
る。この視力検査表96を、乱数データに基づきステッ
ピングモータ97で回転駆動し、視力検査マークをラン
ダムに投影することにより、更新者が上、下、右、左と
音声で回答するようになっている。
【0042】また、視力検査の最中、照明ランプ97か
らの光が円板95で反射してプリズム92を通過し、更
新者の眼球91を照射する。そして、眼球91からの反
射光は、プリズム92で反射して等倍レンズ93を通過
し、密着センサ94に結像するようになっている。した
がって、更新者は、視力検査だけを受けている時間とい
う認識の間に、網膜画像が密着センサ94で複数回走査
され、光電変換される。これにより、更新者の網膜画像
が得られるようになっている。
【0043】図7は、免許証作成装置6の構成を概略的
に示すものである。図において、印刷生カードホッパ4
0には、多数の印刷生カード102がその表面を上にし
た水平状態で積層収納されている。自動車の運転免許証
には、今後、それぞれが異なる特殊な色の帯びが付与さ
れた3種類の免許証が存在する予定である。そのため、
印刷生カードホッパ40は、それぞれの印刷生カード1
02を収納した3つのホッパが垂直方向に移動可能にセ
ットされて構成されており、該当するホッパを取出し位
置まで移動してから、印刷生カード102の取出動作を
行なうようになっている。印刷生カードホッパ40内に
は、収納された印刷生カード102を下方へ押圧する重
り103が設けられている。
【0044】印刷生カード102は、その表面の受像層
に感熱昇華印刷を行なうが、この表面に埃が付着すると
白ぬけとなって不良となるので、埃が付着しないように
シールされた状態でパッキングされており、印刷生カー
ドホッパう40内にセットするときに、下面のシールを
破って取出しが可能となる状態にする。
【0045】印刷生カードホッパ40内の印刷生カード
102は、反時計方向に回転する取出しゴムローラ10
4によって、該当ホッパの最下端から1枚ずつ逐次取込
まれるが、そのとき重ね取りをしないように、ホッパの
前面壁にはスロートナイフと呼ばれるカードの厚さより
も狭い厚さに隙間を保持する機構(図示しない)が設け
られている。
【0046】ゴムローラ104によって取出された印刷
生カード102は、糊ローラ105に送られる。糊ロー
ラ105は、取出し時のスロートナイフとの接触によ
り、印刷生カード102の表面にごみが付着したとき
に、そのごみを接着層に接着させて剥離させ、印刷生カ
ード102の表面をクリーニングする機能を有してい
る。
【0047】糊ローラ105を通過した印刷生カード1
02は、3色カラー感熱昇華印刷部41に送られる。3
色カラー感熱昇華印刷部41は、印刷生カード102に
対して自動受付け装置5で撮影された更新者の顔画像を
フルカラーの多色印刷するもので、印刷生カード102
の搬送方向に対して順次配列されたY(イエロー)印刷
部106Y、M(マゼンダ)印刷部106M、C(シア
ン)印刷部106Cからなり、Y,M,Cの3色を逐次
重ね合わせて感熱昇華印刷するようになっている。
【0048】上記各印刷部106Y,106M,106
Cは、プラテンローラ107Y,107M,107C、
感熱印刷ヘッド108Y,108M,108C、Y,
M,Cの感熱昇華印刷インキリボン109Y,109
M,109C、インキリボンの送出軸110Y,110
M,110C、および、インキリボンの巻取軸111
Y,111M,111Cから構成されている。なお、プ
ラテンローラ107Y,107M,107Cは、印刷生
カード102との滑りを最小にするために、柔らかいゴ
ムローラかセラミック粉の植込みローラで形成されてい
る。
【0049】顔画像につづいて記載情報を文字印刷する
ために、黒の感熱溶融転写印刷を行なう。一般に、感熱
溶融転写印刷は、昇華印刷と比較して印加エネルギが低
いために、高速の搬送をすることが可能である。したが
って、顔画像と比較して、印刷面積(長手方向の長さ)
が広い文字印刷では溶融転写印刷の方が望ましい。
【0050】そこで、3色カラー感熱昇華印刷部41で
顔画像が印刷された印刷生カード102は、黒文字溶融
転写印刷部42に送られる。黒文字溶融転写印刷部42
は、上記したように記載情報を文字印刷するもので、プ
ラテンローラ113、感熱印刷ヘッド114、黒の加熱
溶融転写インキリボン115、インキリボンの送出軸1
16、および、インキリボンの巻取軸117から構成さ
れている。
【0051】次に、紫外線(UV)保護膜の溶融転写を
行なう。これは、次のステージで紫外線硬化形の表面保
護膜を塗布して、紫外線を照射するために、昇華印刷を
した顔画像が色あせてしまうことに対する防護である。
UV保護膜は、実際の使用状況の中では太陽光の下にさ
らしたときの色あせの防止(耐光性)にも、なくてはな
らない機能を発揮する。
【0052】このUV保護膜も、感熱印刷インキリボン
と同じように、転写紙のリボンの上に形成されていて透
明であり、これを内部に発熱体を埋め込んだピンチロー
ラを押しあてて感熱転写を行なう。勿論、感熱印刷ヘッ
ドで転写してもかまわないが、全面的に転写をするの
で、より安価なヒートローラを使用した方が有利であ
る。
【0053】そこで、黒文字溶融転写印刷部42で記載
情報が文字印刷された印刷生カード102は、耐光性向
上保護膜転写部43に送られる。耐光性向上保護膜転写
部43は、上記したようにUV保護膜の溶融転写を行な
うもので、プラテンローラ119、ヒートローラ12
0、UV保護膜溶融転写リボン121、リボンの送出軸
122、および、リボンの巻取軸123から構成されて
いる。
【0054】なお、ヒートローラ120は、上下に可動
の構造をとると高価になるので、そのローラの一部を切
欠きして、プラテンローラ119と隙間をあけるように
して、その機能を果す方が安価であるので、実際に用い
られるものが多い。
【0055】耐光性向上保護膜転写部43でUV保護膜
を溶融転写された印刷生カード102は、クランプロー
ラ124で送られ、その先端がストッパ兼落下シュート
125に突き当たると、印刷生カード102の後端がク
ランプローラ124から外れて右方向へ回転し、ストッ
パ兼落下シュート125に沿って落下するようになって
いる。落下面には水平状態のベルトコンベア126が設
けられていて、落下した印刷生カード102を受取って
右方向へ搬送しながら、図示しない整列ガイドで落下に
より乱れた姿勢を次第に正しい姿勢にガイドをしつつ、
表面保護膜塗布部44へ搬送する。
【0056】表面保護膜塗布部44は、印刷生カード1
02の表面にUV硬化液を塗布するもので、ピンチロー
ラ128、UV硬化液タンク129、定量供給器13
0、および、塗布ペン131から構成されている。すな
わち、ベルトコンベア126で搬送される印刷生カード
102は、まず、ピンチローラ128でベルトコンベア
126上にしっかり押し付けられてから、定量供給器1
30がUV硬化液タンク129から定量のUV硬化液を
吸い上げ、その後、塗布ペン131に送り、毛細管現象
を応用して塗布ペン131によって印刷生カード102
の全面に薄くUV硬化液を塗布するものである。
【0057】なお、UV硬化液は、硬化すると表面が非
常に硬くなるので、単なるオーバコート層に比較して表
面の傷が着きにくく、耐久性を大幅に向上させることが
できる。
【0058】表面保護膜塗布部44でUV硬化液が塗布
された印刷生カード102は、表面保護膜硬化部45に
送られる。表面保護膜硬化部45は、印刷生カード10
2上に塗布されたUV硬化液を硬化させるもので、ベル
トコンベア133、および、その上方に10cm程度離
して設置された水銀灯134から構成されている。すな
わち、ベルトコンベア126で搬送される印刷生カード
102は、ベルトコンベア133に受け渡され、搬送さ
れる。このベルトコンベア133上に乗せられて搬送さ
れる印刷生カード102の表面に対して、水銀灯134
からの紫外線を照射することにより、印刷生カード10
2の表面に塗布されたUV硬化液を急速に硬化させるも
のである。
【0059】UV硬化液は、紫外線の照射以外では硬化
せず、紫外線を照射すると短時間に急速に硬化するとい
う、処理をし易い性質があるために最近、多用されてき
ている。
【0060】ところが、片面にしか塗布しなかったため
に、硬化によって当然、歪みが発生し、そのためにカー
ド全体が反ってしまうという欠点がある。印刷生カード
102の基材は、プラスチック樹脂(PET)で形成さ
れているため、厚さが0.7mm程度以上あれば基材の
強度がまさって、この反りを抑え込むことができる。し
かし、今回の印刷生カード102では、印刷基材は厚さ
を0.15mm程度に薄く押さえ込まないと、全体の厚
さをISO規格で定めた厚さである0.76mmに収め
ることができない。
【0061】したがって、表面保護膜硬化部45では、
表面が若干べとつく程度に軽く表面付近だけを硬化させ
て、内部は液体状のままで次のステージへと搬送させれ
ば、厚さの薄い印刷生カード102であっても反ること
はない。
【0062】この場合、UV硬化液の含まれる光重合開
始剤を通常のものと違って、一度重合による硬化反応を
開始すると、紫外線の照射を止めても反応はそのまま進
行するタイプのものにすることが必要である。このタイ
プのものを数分後に完全に硬化するように組成を調合す
れば便利である。
【0063】表面保護膜硬化部45で軽く表面を硬化し
た印刷生カード102は、無線ICアダプタユニット1
35に送られる。なお、無線ICを搭載せずに通常の顔
写真付き免許証にとどるめのであれば、ここにスタッカ
を置いて集積すればよい。
【0064】無線ICアダプタユニット135におい
て、表面保護膜硬化部45のベルトコンベア133で送
られる印刷生カード102は、搬送路136に受け渡さ
れ、印刷面スキャナ46に送られる。印刷面スキャナ4
6は、印刷生カード102の表面を照明するLEDアレ
イとレンズとからなる照明ユニット138、および、印
刷生カード102の表面からの反射光を受光して電気信
号に変換する密着センサとレンズとからなる撮像ユニッ
ト139から構成されている。
【0065】券面の印刷は、所定の記載事項と顔写真と
からなっているが、このうち免許証番号はOCR文字で
記載されている。したがって、OCRリーダ(印刷面ス
キャナ46)をここにセットすれば、免許証番号を読取
って、この券面がどういうものであるのかを判別するこ
とができる。
【0066】しかしながら、この種の一般者が使う自動
印刷機械(たとえば、銀行の通帳プリンタなど)では、
印刷のミスをベリファイする機能については、磁気記録
などでは重要な事項については必ずベリファイ機能が付
いているのに、印刷についてはごく単純な印字濃度検知
しか付いていなかった。
【0067】これは、磁気的な書込み、読取りともに磁
気ヘッドという安価な機構が存在するのに対して、印刷
では、印刷が感熱印刷ヘッド、読取りはイメージスキャ
ナということで、お互いに高価な部品で構成されていた
ためである。
【0068】しかし、本実施例では、自動受付け装置5
から券面の顔画像がイメージで送信されてきて、それに
したがって券面を出力しているために、単純な印字濃度
検知にとどまらず、印刷のベイファイを比較的安価に行
なうことができる。
【0069】これは、たとえば、インキリボンの切れ、
破れ、ジャムなどによって、その情報が全く印刷されて
いないのに、インキリボンの異常検知が発見できない場
合もあり、マッチングチェックによって不良印刷のもの
を確実に発見して、再作成を指示することができる。
【0070】無線IC生カードホッパ47内には、押圧
スプリング141で押圧されているバックアップ板14
2が上下動自在に設けられていて、このバックアップ板
142上に多数の無線IC生カード143が水平状態に
積層収納されている。無線IC生カード143は、無線
によって外部機器との間でデータの授受が可能な、いわ
ゆる無線式のICカードであって、たとえば、IC化さ
れたメモリ、これを制御するCPU、無線通信手段など
を内蔵している。
【0071】無線IC生カードホッパ47内に収納され
た無線IC生カード143は、時計方向に回転する取出
しゴムローラ144によって、最下端から1枚ずつ逐次
取出され、合流部で、印刷面スキャナ46を通過してき
た印刷生カード102と重ね合わせられる。
【0072】すなわち、搬送路136の終端部が合流部
となっていて、ここにピンチローラ145が設けられて
いる。ピンチローラ145は、図示しないプランジャソ
レノイドなどによって、搬送路136の終端部に対して
押圧したり、離間したりできるようになっている。
【0073】また、上記合流部の先には、ストッパ14
6が設けられており、これもプランジャソレノイド14
7によって駆動され、搬送路を遮断/開放制御できるよ
うになっている。
【0074】印刷生カード102、無線IC生カード1
43が搬送路136の上下から合流するときに、ピンチ
ローラ145は搬送路136の終端部から離間してい
て、ストッパ146に制止されて2枚のカードが完全に
重なってから、ピンチローラ146をプランジャソレノ
イドによって押圧してから、ストッパ146を開放して
2種生カード溶融張合部48に搬送する。
【0075】2種生カード溶融張合部48は、2つの生
カード102,143を熱溶着するもので、内部に発熱
体を埋め込んだヒートローラ148、および、ゴムロー
ラ149から構成されていて、両ローラ148,149
で加熱、加圧することにより一体化するようになってい
る。
【0076】なお、上記熱溶着を行なう前に印刷面のベ
リファイで不良と判断された場合は、無線IC生カード
143の取出しは行なわずに、リジェクトフラッパ15
0を作動させて、その印刷生カード102をリジェクト
ホッパ50に排除するとともに、再び印刷生カード10
2を取出して該当する免許証番号の印刷生カード102
を再作成する。
【0077】2つの生カード102,143が一体とな
った免許証カードは、搬送ローラ152で無線ICエン
コーダ49へ送られる。無線ICエンコーダ49は、免
許証カードに対して必要な情報の書込みをしてベリファ
イを行ない、異常がなければ次のステージへ送られる。
【0078】もし、ベリファイの結果、異常があれば、
搬送ローラ152を逆転させて再度、免許証カードへの
書込みを行なう。それでも書込めないときには、搬送ロ
ーラ154でリジェクトフラッパ155へ送り、リジェ
クトフラッパ155を作動させて、リジェクトスタッカ
51へ集積させる。リジェクトスタッカ51内に多量の
カードを集積させるためには、カードの立ちを防ぐ必要
があり、そのため、バックアップ板157をコイルスプ
リング158で支持して、カードの重さによってバック
アップ板157が下降するようになっている。
【0079】なお、印刷不良カードと無線ICエンコー
ド不良カードを別々のスタッカに集積するようにしてい
るが、これは分離する必要がなければ、リジェクトスタ
ッカ51だけにして、そこに混合して収納するようにし
てもよい。
【0080】無線ICベリファイの結果、異常がなけれ
ば、その正しい免許証カードは完成したカード状の免許
証として搬送ローラ159で排出ローラ160に送ら
れ、排出ローラ160によってスリットコンベア7へと
送り込まれるようになっている。
【0081】なお、図7において、161は動作電源を
供給する電源部、162は本装置の全体を制御する制御
ユニット、163は本装置を単独で運用するために必要
な操作盤、52は顔画像や無線ICにエンコードする情
報を、自動受付け装置5からの伝送ではなく、直接入力
するための3.5インチ光磁気ディスク装置である。
【0082】図8および図9は、本実施例に係るカード
状の免許証の構成を示すものである。すなわち、印刷生
カード102は、たとえば、プラスチック製の支持体1
71の表面に受像層172、および、離形層173が順
次積層形成されてなる。そして、離形層173上に、前
述したように、3色カラー感熱昇華印刷部41および黒
文字溶融転写印刷部42による顔画像および記載情報の
印刷インキ層174、耐光性向保護膜転写部43による
耐光性向上紫外線吸収膜175、および、表面保護膜塗
布部44による紫外線硬化表面保護膜176が順次形成
される。なお、図9において、177は印刷された顔画
像を示し、178は印刷された記載情報を示している。
【0083】無線IC生カード143は、たとえば、プ
ラスチック製の支持体181の一方の面に、機械加工に
よって座ぐりをして溝182を形成し、その溝182内
に無線アンテナ183をループ状に巻いて収納してあ
る。支持体181の他方の面には、筆記層184が形成
されている。また、支持体181の中心部には、ICボ
ード185が収納されている。ICボード185には、
電源整流用のコンデンサ/ダイオード部186、ワンチ
ップウェハ上に形成されたハードウェアロジック(無線
通信回路、CPUなど)187、および、強誘電体メモ
リであるFRAM188が搭載されている。そして、溝
182内は充填剤189によって充填されている。
【0084】無線ICカードは、遠方まで電波を飛ばす
ためにバッテリを内蔵したものもあるが、バッテリには
当然ライフがあることと、寿命のつきたバッテリを回収
廃棄するのに処理費がかさむことから、近距離の伝送で
もよいものについては、電源も電波で飛ばしてチャージ
をしてから、内部回路を動作させる電磁結合方式のバッ
テリレスの電源供給方式が主流となっている。
【0085】また、メモリについても、高速かつ低電圧
で作動する、電源を遮断しても記憶内容を保持するタイ
プの強誘電体メモリ(FRAM)が使われるようになっ
て、こうしたバッテリレスの無線ICカードが実用に供
されるようになってきている。
【0086】ところが、全体のカードの厚さをISO規
格である0.76mm以内に収めようとすると、無線I
Cカードを形成するコンデンサ、ハードロジックなどを
いずれも0.4mm以内の厚さに収めないと、全体の厚
さが厚くなってしまうので、製品化はかなり困難であ
る。
【0087】また、この無線IC生カード143は、ハ
ードウェアロジック177などの厚さを0.4mmで形
成しても、その下側の筆記層184の残りの厚さを0.
15とすると、上方の溝182内の充填剤189の厚さ
としては0.05mmしか残らず、充填剤189を充分
に充填しても、表面をきれいに研磨することはできな
い。
【0088】このため、図8の無線IC生カード143
を単体とせず、無線IC生カード143に印刷生カード
102を接着あるいは熱溶着して一体化してから、印刷
生カード102の受像層172に感熱昇華印刷、感熱溶
融印刷することも考えられるが、無線IC生カード14
3の充填剤189の部分の精度が高くできないことと、
もし高くできたとしても他の支持体181との材質の違
いもあり、上方から感熱印刷ヘッドで押し付けると、ヘ
ッドタッチが均一にすることができず、印刷むらを生じ
てしまう。
【0089】また、もし、この印刷むらについての対策
をしても、充分に強固な耐光性向上紫外線吸収膜175
をヒートローラで転写したり、あるいは、紫外線硬化表
面保護膜176を塗布してから、水銀灯で紫外線を照射
したりすると、内部のIC部に加熱、加圧の不可がIC
部が破壊してしまうことになる。したがって、無線IC
生カード143は、できるだけ温度、圧力がかからない
条件下で免許証カードに仕上げて行くのが望ましい。
【0090】このため、現在、流通している無線ICカ
ードは、別に印刷したシールを上から貼り付ける簡単な
接着構造をとっており、これを剥そうとすれば、簡単に
剥すことが可能であり、偽造防止性の面では問題があっ
た。しかし、極めて限定された場所での使用であり、ど
ちらかというと、印刷された表面の記載事項は単なる確
認のための予備的事項であり、ICカード本体に内蔵さ
れたメモリの内容を使って、本人の入退室管理や行動履
歴を管理することが主眼であったので、大きな問題とな
ることはなかった。
【0091】図7の免許証作成装置6では、印刷生カー
ド102を別体として、印刷を全て完了してから、無線
IC生カード143を別体として取出し、印刷生カード
102を検査確認してから、その内容に対応した必要事
項を無線IC生カード143に書込み(エンコード
し)、さらに、このエンコード内容を検査して異常がな
ければ、次のスリットコンベア7に送出するように工夫
されている。
【0092】このように、2つの生カード102,14
3を使って、2つの生カード102,143の対応を装
置内部で突合してエンコードをすれば、突合内容の相違
は発生しない。また、両方の生カード102,143の
接着面を温度、圧力ともかなり低くしても、充分な強度
を発揮できる接着剤で構成すれば、内部のIC部に印刷
やヒートローラで無理な加熱や加圧をしなくて済むた
め、信頼性の高い、表面に記載事項を印刷した無線IC
カード形の免許証を作成することができる。
【0093】次に、上記のような構成において、免許証
の自動更新について図10ないし図13を参照して説明
する。免許証の更新に来場した更新者は、図2の受付け
ボックス4に入り、自動受付け装置5の前の椅子64に
座って、免許証番号読取印字ユニット21の免許証挿入
口65から、更新する旧免許証を挿入する。挿入された
旧免許証は、免許証番号読取印字ユニット21内に取込
まれ、無線ICエンコーダ72によって無線IC(メモ
リ)内の記憶内容が読出されるとともに、免許証番号読
取部74によって券面の免許証番号が読取られる。
【0094】無線ICの記憶内容は、たとえば、1.氏
名、2.生年月日、3.本籍、4.住所、5.交付日、
6.有効期限、7.免許の条件、8.免許証番号、9.
免許の種類、10.取得年月日、11.血液型、12.
網膜画像、13.ビットイメージ文字、14.その他の
必要情報などである。この記憶内容のうちで、上記1〜
10までに記載されている内容は、県庁ホストと呼ばれ
るホストコンピュータ34にマスタデータとして記憶さ
れている。
【0095】一般に、記載内容の変更は、どこの警察署
でも受付けられ、しかも、その警察署ではオンライン登
録端末機が常備されていないために、受付けた変更内容
は後日に運転免許センタに郵送され、集中的にバッチ処
理される。したがって、変更があった人(一般には3年
間で10%近くある)については、券面の記載内容、無
線ICの記憶内容は更新されておらず、マスタデータの
みが更新されているので、必ずこのマスタデータを呼出
すことが必要である。
【0096】また、ホストコンピュータ34には、免許
所持者の行政処分や事故などの履歴情報も記憶されてい
るので、免許停止中、あるいは、免許取消しなど、更新
手続を受付けてよいか否かの情報、さらに、平成7年度
から実施される優良運転者の有効期限の5年への延長も
違反、事故、履歴により区分けされているので、照会が
不可欠である。
【0097】ところで、一般にホストコンピュータ34
の記憶情報は、コードデータで記憶されている。漢字に
ついては、JIS第1水準、第2水準が標準化されてい
るが、免許証の場合は、この範囲に収まらない氏名の特
殊漢字が多数ある。日本人については、多くの場合は誤
字であり、コンピュータ化する以前の手書き登録してい
た時代に間違って存在しない文字を手書きで書いてしま
ったものが多数ある。近年は外国人が増えており、中国
籍では特に標準外の漢字が多い。
【0098】これまでは、こうした文字の中でも比較的
多数ある文字を外字として作成して、新しく定義をして
とったコードデータを登録し、極めてまれなものはコー
ド登録せず、欠字としてブランクでフリッカをして分か
りやすく端末装置に表示し、指示したところに直接ペン
で書込んでいた。これが係員にとっても大変な手間であ
った。
【0099】本実施例は、初めて更新する人は欠字を手
動タブレットで入力して、イメージビットデータとして
取込み、それを無線ICにビットイメージ文字として記
憶させる。
【0100】ホストコンピュータ34は、ビットイメー
ジを取扱うのが苦手であるので、本人の免許証にローカ
ルにイメージとして記憶させることで、全体の自動化が
図れる。したがって、ホストコンピュータ34は、これ
まで通りに欠字ブランクとして記憶をしている。
【0101】また、免許証の更新時にあわせて、記載内
容の変更をする人も多数いる。記載内容の変更には、証
明書の写しによる確認が不可欠である。現在は、こうし
た証明書の写しはコピーであるため、これを直接機械が
判別するのはむずかしい。したがって、旧免許証を返却
して、係員によって登録変更をしてもらってから、再
度、この自動受付け装置5を操作することにしている
が、将来、証明書の写しが電子化されれば、そのまま、
この自動受付け装置5で記載内容の変更をすることもで
きるようになる。
【0102】こうした操作で、自動受付け装置5のディ
スプレイ23に免許証の記載内容を表示して、更新者の
確認を求める。この場合、表示して確認を求める内容
は、あくまでも前記1〜10のホストコンピュータ34
の記憶内容と欠字のドットイメージであり、免許証の無
線ICに記憶した内容については通常、表示しない。
【0103】ここで、更新者がディスプレイ23に表示
されたイエスキーを押下すると、次のステップの適正検
査の内容がディスプレイ23に表示される。適正検査
は、視力、聴力、運動能力があるが、この中でも厳格さ
を要求されるのは視力検査である。
【0104】更新者は、視力検査機25を覗きこむこと
により、円パターンの一部を切り欠いた視力検査マーク
が大きさを種々変化させて表示されるものに対して、音
声で上、下、左、右と回答する。この場合、万全を来す
ためにキーボード入力を行なうようにしてもよいが、目
をはなす必要があるので、音声認識技術を適用した方が
よい。この検査の途中で、更新者の網膜画像を取込み、
旧免許証の無線ICに記憶されている網膜画像とのマッ
チングチェックを行なう。
【0105】免許証にとっては、顔写真と記載内容とが
別の人に入れ替るのが一番大きな問題であり、これまで
は係員が何度も本人と旧免許証の顔画像、申請書の写真
とのチェックを行なってきた。
【0106】本人を確認するのは、指紋パターンによる
ものがよく知られているが、近年になって目の網膜も個
人ごとに特徴がきわだっているので、個人の識別に利用
されるようになってきている。ところが、網膜画像を取
込むためには、網膜画像入力装置を覗きこまなければな
らず、これが面倒なために普及があまり進んでいないと
いう事情があった。免許証の更新では、必ず全員が両眼
の視力検査を行なうため、充分な時間をかけて網膜画像
イメージの情報を収集し、旧免許証の無線ICに登録さ
れている網膜画像とマッチングチェックをすることがで
きる。
【0107】この場合、事故、病気などで網膜画像の一
部がまれに変化することがあるので、その場合には係員
に警報を発して、係員により本人の顔画像と旧免許証の
顔画像とを比較する検査を行ない、同一人であると認め
られれば、係員用の内部に収納された修正用のイエスボ
タンを押下すると、網膜画像は新しく収集したものと入
れ変えられる。すなわち、新しい網膜画像に更新され
る。網膜画像は厳格さを要求しなければ、500バイト
程度のメモリ容量で充分のマッチングを実現できるの
で、本システムに適している。
【0108】次に、視力検査が終了すると、聴力検査機
26を用いた聴力検査、手足運動能力検査機27を用い
た手足運動能力検査が順次行なわれる。これらの場合、
いずれもディスプレイ23の表示と音声案内ユニット2
8の音声による案内で誘導される。
【0109】こうして、全ての適性検査が終了すると、
手数料の投入を指示する案内をディスプレイ23に表示
する。この場合、違反の履歴によって3年と5年の有効
期間に分かれ、更新時の講習も簡素と通常に分かれて、
手数料もそれぞれ異なる。ここで、紙幣口70、硬貨口
69に紙幣、硬貨によって手数料を投入すると、紙幣処
理ユニット30、硬貨処理ユニット29がそれを受入
れ、お釣りがあれば釣銭を返却して、顔画像の撮影に入
る。
【0110】顔画像の撮影は、これまでの不良カードの
大半を占める目つぶりが最も大きなネックとなる。目が
開いていないと、証明書としての機能を果たせないの
で、必ず目が開いていることを従来は確認していた。と
ころが、大勢の人を次々と撮影するために、写真撮影し
た瞬間の画像をモニタディスプレイに表示して、これを
係員が見てだめであればもう1枚再撮影していたが、ど
うしてもチェック漏れがあり、毎日運転免許センタでは
10人以上の最終検査時での不良発見があった。また、
更新者本人が気にくわないタイミングで撮影されて、不
満があっても、両目があいていれば、正しい写真として
処理されるため、いやな写真の免許証と数年間つきあわ
なければならないことになる。
【0111】本実施例では、これまでの銀塩写真方式に
よる1回撮影ではなく、3板式のCCD形撮像素子を用
いた撮像カメラ22による連続撮影であるので、本人が
撮影する姿勢を整えて、撮影ボタンを押下することによ
り、0.1秒ごとに10枚の画面を静止画としてメモリ
に取込む。このメモリに記憶された顔画像をディスプレ
イ23に表示して、たとえば、「別の画面があと○○枚
あります」という表示を画面の下方に入れて、ページを
めくれるようにしている。目つぶりの原因となるまばた
きは、1秒間に数回から数十回あるので、10画面あれ
ば本人が気に入った顔画像を選択することができる。な
お、それでも気に入らなければ、再度撮影をやり直して
新しい10画面を準備する。
【0112】また、顔画像のセンタ合せも重要であるの
で、オートフレミングという機能を用いることにより、
顔画像が画像エリアの中心にくるようにソフトウェアで
画像の編集を行なう。
【0113】こうして、正しいと確認した顔画像を初め
て確定入力して、券面の顔画像を確定する。この後、券
面の記載情報を再度呼び出し、券面イメージ情報をディ
スプレイ23に合成して表示する。
【0114】このようにして、確定した免許証の券面イ
メージ情報は、ハードディスク装置33に送られて、ハ
ードディスクに記憶されるとともに、免許証作成装置6
へ送信する。また、電子イメージ化した顔画像および記
載情報は、券面イメージとしてイメージファイルサーバ
38に送信されて、光ディスクに記憶される。こうし
て、電子イメージで記憶しておくことにより、免許証の
紛失などで再発行を求められたときに、検索端末装置3
9を用いて顔画像を検索し、本人と突合することもでき
る。
【0115】また、イメージファイルサーバ38は、イ
メージの記憶に優れているので、ホストコンピュータ3
4の記憶に適さない網膜画像、ビットイメージ文字など
も、イメージのままで登録しておくと再発行に便利であ
る。ただし、一般的にイメージ記憶はメモリ容量を大き
く必要とするので、画像の圧縮をしないと非常に大きな
ファイル容量を必要とする。フルカラーの画像圧縮につ
いて、現在、種々な標準化の試みがなされているが、2
0倍程度までの画像圧縮であれば、実用的に画質の劣化
は気にならないので、こうした画像圧縮技術によってフ
ァイル容量を押えることができる。
【0116】こうして、券面イメージが確定した後、先
に受入れた旧免許証の裏面に対して、感熱転写印刷部8
1によって交付日連番(これが新免許証の受付け連番に
なる)、講習区分(簡素、通常)、更新手続中日延印な
どの印刷を行なうとともに、無線ICエンコーダ72で
無線ICに上記3つの情報を書込み、旧免許証を更新者
に返却するとともに、ディスプレイ23で講習室11へ
行くように指示する。
【0117】更新者は、受講終了後に、この旧免許証を
講習室11内に設置された免許証番号読取印字装置12
に挿入することにより、その裏面に講習済みの捺印を印
字するとともに、無線ICにも講習済みのエンコードを
行なって、旧免許証を更新者に返却する。
【0118】一方、自動受付け装置5から免許証の券面
イメージを受信した免許証作成装置6は、制御ユニット
162内のメモリに券面イメージを順次記憶してから、
印刷、無線ICへのエンコード処理を開始する。
【0119】自動受付け装置5は、ばらばらに入って来
て操作をするために、その券面データの出来上がりピッ
チはばらばらとなる。したがって、これを逐一リアルタ
イムで伝送すると、ピーク時には回線が混雑してしまう
ので、自動受付け装置5で作成された券面データは一
度、内蔵されているハードディスク装置33に格納し、
免許証作成装置6側からの呼出しを受けて、その券面デ
ータを送信するようになっている。
【0120】また、免許証作成装置6は、本実施例では
2台あるが、どちらかを親機として、もう1台の免許証
作成装置6を子機とし、2台でバランスの良い稼働状況
になるように、全体を親機が制御するようになってい
る。
【0121】免許証作成装置6で作成された免許証は、
スリットコンベア7に逐次集積されるとともに、免許証
受取り装置9の交付日連番表示灯56に出来上がった交
付日連番までの番号を点灯して表示する。
【0122】講習を終了して、旧免許証に受講済みの捺
印、エンコードをしてもらった更新者が、この表示灯5
6の表示内容を見て、免許証受取り装置9の免許証挿入
口に旧免許証を挿入すると、図5と同一構成の免許証番
号読取印字ユニット57がこの挿入口につづいて設置さ
れているため、まず、無線ICエンコーダ72で免許証
番号と受講済みを確認し、表面の免許証番号を免許証番
号読取部74でチェックし、異常がなければ再度、無線
ICエンコーダ72に戻して無線ICの内容を更新済、
無効にエンコードするとともに、裏面には、感熱転写印
刷部81で赤色のリボンを用いて、更新済無効印を大き
く印字してから、回収ホッパ88に回収する。
【0123】一方で、ピックアップ装置8を動作させ
て、新しい免許証をスリットコンベア7から取出し、シ
ュートを用いて免許証挿入口の近傍下方へと放出する。
このような構成であれば、現在ほとんど人手で行なわれ
て、ピーク混雑の激しい免許証の更新手続を完全に無人
で実行できるため、機械投資のみで、人員の増強をとも
なわずに混雑の緩和と更新手続時間の延長による利用者
利便性の向上を図ることができる。
【0124】免許証に無線ICを付加する利点は、これ
までは述べられていないが、一番の利点は取締り時の違
反キップの作成である。現在は、更新者の持っている免
許証の表面の記載情報を見て、取締りの警察官が違反キ
ップに転記しているが、夜間の暗い場所などでは読取る
のが大変であり、間違いを無くすために長い時間をかけ
ることがあった。
【0125】これに対し本実施例のように、記載情報が
全て免許証の無線ICに記憶されていれば、携帯端末装
置に免許証を近付けて、定められた処理ボタンを操作す
れば、携帯端末装置が内蔵したプリンタを駆動をして、
全ての記載内容を含む違反キップを打ち出すので、処理
が極めて速く、かつ、確実になる。
【0126】また、ICカードとしては、コンタクトの
あるものもあるが、免許証の携帯のスタイルからコンタ
クトが破損したり、錆びたりすることが考えられるの
で、完全にシールドされているノンコンタクトの無線形
の方が望ましい。
【0127】運転免許証センタのホストコンピュータ3
4がダウンをして修理に長時間を要する場合がまれにで
はあるが、発生する可能性がある。この場合には、現在
は免許証の裏面に更新手続中日延印をスタンプで押し
て、後日出直してもらって、直接撮影機で台紙と本人の
顔写真を合成して正しい免許証を作成するか、申請書に
貼ってある顔写真を用いて間接撮影で免許証を作成する
しかなかった。しかし、本システムの場合は、免許証作
装置6の光磁気ディスク装置52に、本人の顔画像と無
線ICの記憶内容から読出した記載情報を次々と書込
み、記憶するにとどめ(更新者の行政処分内容が不明で
あるので発行はできない)、コンピュータ34が回復次
第、逐次この光磁気ディスク装置52に記憶された情報
を取出して、コンピュータ34と交信して内容を確認
し、変更すべき項目のみを変更して、免許証作成装置6
で免許証を作成すれば、更新者には後日郵送とはなる
が、更新者が納得した顔写真の入った免許証を受取るこ
とができる。
【0128】また、本システムでは、その場で免許証を
受取らなくてもよいという人が増えて来れば、たとえ
ば、駅構内にあるキャッシュディペンサのように、図2
の受付けボックス4を各地に数多く設置して、ここで作
成した券面イメージを通信回線を介して、運転免許セン
タの免許証作成装置へ送信したり、あるいは、自動受付
け装置に光磁気ディスク装置を設置して、データをその
光磁気ディスクに格納して、この光磁気ディスクを定期
的に回収しては、運転免許センタの免許証作成装置の光
磁気ディスク装置に直接挿入することによって作成する
など、種々のシステムのバリエーションを選択すること
が可能となる。
【0129】また、こうして更新者の免許証記載事項の
住所、氏名などが機械読取り可能となれば、その他の事
項の中に電話番号、性別などの情報を加えることで、現
在の社会生活の中で毎日のように書かされている各種の
申込書(役所での申請書、郵送の依頼書、宅配便の申込
書など)も、この無線ICカード式の免許証の内容を読
取る携帯端末装置を設置するだけで、手書きをする必要
もなくなり、利便性は大幅に向上する。
【0130】しかし、このような機器を開放すること
で、本人の知られたくない情報が誰れの手でも取出せる
ことは問題が多いので、メモリの内容を厳格に区分し
て、セキュリティエリアを定義し、本来の運転免許証の
更新にしか、このセキュリティエリアはアクセスできな
くするガードを設定することが、是非とも必要である。
【0131】以上説明したように上記実施例によれば、
以下のような効果が得られる。 (1) 無人運転での免許証更新を可能とすることにより、
現在ピークとなっている時間帯での混雑を緩和し、更新
手続時間の延長、機械台数(自動受付け装置のみで可)
の増加により、更新する利用者の利便性の向上を図るこ
とができる。
【0132】(2) 本人確認のための情報を、個人が独自
に持っていて、しかも、識別能力の高い網膜画像に求め
ることで、無人化をしながらも、従来の人手にたよって
いた本人確認よりも、より高い精度のものとすることが
できる。
【0133】(3) ゆったりとした環境下で、本人の満足
する顔画像を自分の満足した時点で本人が承認すること
によって、顔画像の確定をして券面イメージを作成する
ため、免許証が出来上がってから、自分の顔はこんな顔
じゃないといった、いやな思いを数年間もし続けること
がないようにすることができる。
【0134】(4) 顔画像を含む表面の印刷と保護膜の塗
布、硬化工程を無線ICカードと分離したので、無線I
Cへのダメージを与えることのない条件で、画像の美し
い硬い保護膜を持つ免許証を作成することができる。
【0135】(5) 顔画像を含む表面の印刷と保護膜の塗
布、硬化工程を分離したので、無線ICを必要としない
免許証作成装置を別体で作り、これに無線ICアダプタ
ユニットを追加設置することで、機能の拡張をすること
ができる。
【0136】(6) 表面の印刷のベリファイ検査と番号読
取りを行ない、これに合格した印刷生カードに対しての
み、無線IC生カードを追加して機能を持たせることが
できるため、高価な無線IC生カードを無駄にすること
なく、しかも、正しいマッチングを確認して免許証を作
成することができる。
【0137】(7) 無線ICへのエンコード、裏面への印
刷を全ての工程で確実に行なうことで、各工程における
チェックをより確実なものとし、また、万が一にトラブ
ルがあっても、裏面の印刷内容を基にして係員が正しく
対応することができる。
【0138】(8) ホストコンピュータが記憶することが
適当でない画像情報(網膜画像、欠字ドットイメージ画
像)を無線ICへ記憶させることで、確実で素早い対応
が可能であり、ホストコンピュータに負荷をかけること
の無いシステムを構築することができる。
【0139】(9) 免許証カードが出来上がったときに、
本人が受取って初めて不良が判明したような場合でも、
再度撮影することなく、免許証番号の指定により、メモ
リから券面イメージデータを呼出して、再作成すること
ができるため、従来のように本人に迷惑をかけることが
無く、速やかに対応することができる。
【0140】(10) システム全体が旧免許証を媒体とし
て動作するため、余分な紙などの引換票、受講票、更新
申請書などがなくなり、ペーパレスによる管理や費用の
無駄を省くことができる。
【0141】(11) 更新申請書が不要となるので、更新
者の労力を軽減することができる。 (12) イメージフアイルサーバに自動的に免許証イメー
ジを登録することができるので、免許証の紛失などのと
きに再発行のための本人確認が容易に行なえ、また、イ
メージデータとして網膜画像もイメージフアイルサーバ
に記憶されているので、より確実な本人チェックを行な
うことができる。
【0142】なお、前記実施例では、自動車の運転免許
証を自動的に作成する場合について説明したが、本発明
はこれに限定されるものでなく、たとえば、IDカード
と称される個人識別カードや工場等の入門証など、他の
顔画像付の証明書を作成する場合にも同様に適用でき
る。
【0143】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、利
用者の満足する顔画像を自分の満足した時点で本人が確
定することができる顔画像撮影装置を提供できる。ま
た、本発明によれば、たとえば、自動車の運転免許証を
自動的に更新する運転免許証自動更新ステムにおいて、
更新者自身の操作によって簡便に、顔画像の撮影、適性
検査、本人照合検査などの更新受付け処理を自動的に行
なうことのできる自動受付け装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る運転免許証自動更新シ
ステムの構成を示すブロック図。
【図2】運転免許証の自動更新所のレイアウトを示す概
念図。
【図3】自動受付け装置の外観を示す正面図。
【図4】自動受付け装置の外観を示す側面図。
【図5】免許証番号読取印字ユニットの構成を概略的に
示す側面図。
【図6】視力検査機の概略構成図。
【図7】免許証作成装置の構成を概略的に示す側面図。
【図8】免許証の構成を分解して示す側面図。
【図9】免許証の構成を分解して示す平面図。
【図10】免許証の自動更新動作を説明するフローチャ
ート。
【図11】免許証の自動更新動作を説明するフローチャ
ート。
【図12】免許証の自動更新動作を説明するフローチャ
ート。
【図13】免許証の自動更新動作を説明するフローチャ
ート。
【符号の説明】
1……更新室、4……受付けボックス、5……自動受付
け装置、6……免許証作成装置、7……スリットコンベ
ア、8……ピックアップ装置、9……免許証受取り装
置、21……免許証番号読取印字ユニット、22……撮
像カメラ、23……CRTディスプレイ、24……タッ
チパネルスイッチ、25……視力検査機、26……聴力
検査機、手足運動能力検査機、52……光磁気ディスク
装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G06T 7/00 H04N 7/18 B G06F 15/62 465 A

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 利用者の顔画像を撮像する撮像手段と、 この撮像手段で撮像された顔画像を連続的に取込み、連
    続した複数の顔画像を静止画として記憶する記憶手段
    と、 この記憶手段に記憶された複数の顔画像を順次表示する
    表示手段と、 この表示手段に表示された複数の顔画像の中から特定の
    顔画像を選択する選択手段と、 を具備したことを特徴とする顔画像撮影装置。
  2. 【請求項2】 利用者の顔画像を撮像する撮像手段と、 この撮像手段で撮像された顔画像を連続的に取込み、連
    続した複数の顔画像を静止画として記憶する記憶手段
    と、 この記憶手段に記憶された複数の顔画像を順次表示する
    表示手段と、 この表示手段に表示された複数の顔画像の中から特定の
    顔画像を選択する選択手段と、 利用者が提示する、少なくとも所持者の網膜画像をあら
    かじめ記憶している記憶媒体を受入れ、前記網膜画像を
    読取る読取手段と、 前記利用者の網膜画像を入力する入力手段と、 この入力手段で入力された網膜画像と前記読取手段で読
    取った網膜画像とを照合することにより、前記利用者が
    前記記憶媒体の所持者本人であるか否かを判定する判定
    手段と、 この判定手段で所持者本人と判定された際、前記撮像手
    段による顔画像の撮像を許可する制御手段と、 を具備したことを特徴とする顔画像撮影装置。
  3. 【請求項3】 利用者の顔画像を撮像する撮像手段と、 この撮像手段で撮像された顔画像を連続的に取込み、連
    続した複数の顔画像を静止画として記憶する記憶手段
    と、 この記憶手段に記憶された複数の顔画像を順次表示する
    表示手段と、 この表示手段に表示された複数の顔画像の中から特定の
    顔画像を選択する選択手段と、 前記利用者の視力を検査する視力検査手段と、 を具備したことを特徴とする自動受付け装置。
  4. 【請求項4】 利用者の顔画像を撮像する撮像手段と、 この撮像手段で撮像された顔画像を連続的に取込み、連
    続した複数の顔画像を静止画として記憶する記憶手段
    と、 この記憶手段に記憶された複数の顔画像を順次表示する
    表示手段と、 この表示手段に表示された複数の顔画像の中から特定の
    顔画像を選択する選択手段と、 前記利用者の視力を検査する視力検査手段と、 前記利用者の運動能力を検査する運動能力検査手段と、 を具備したことを特徴とする自動受付け装置。
  5. 【請求項5】 利用者の顔画像を撮像する撮像手段と、 この撮像手段で撮像された顔画像を連続的に取込み、連
    続した複数の顔画像を静止画として記憶する記憶手段
    と、 この記憶手段に記憶された複数の顔画像を順次表示する
    表示手段と、 この表示手段に表示された複数の顔画像の中から特定の
    顔画像を選択する選択手段と、 利用者が提示する、少なくとも所持者の網膜画像をあら
    かじめ記憶している記憶媒体を受入れ、前記網膜画像を
    読取る読取手段と、 前記利用者の網膜画像を入力する入力手段と、 この入力手段で入力された網膜画像と前記読取手段で読
    取った網膜画像とを照合することにより、前記利用者が
    前記記憶媒体の所持者本人であるか否かを判定する判定
    手段と、 前記利用者の視力を検査する視力検査手段と、 前記利用者の運動能力を検査する運動能力検査手段と、 これら視力検査手段および運動能力検査手段の各検査に
    合格し、かつ、前記判定手段で所持者本人と判定された
    際、前記撮像手段による顔画像の撮像を許可する制御手
    段と、 を具備したことを特徴とする自動受付け装置。
JP6061094A 1994-03-30 1994-03-30 顔画像撮影装置および自動受付け装置 Pending JPH07271951A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09138851A (ja) * 1995-11-15 1997-05-27 Gikoushiya:Kk 人物同定方法とその装置、及び通過監視システム
JP2002218360A (ja) * 2001-01-23 2002-08-02 Toshiba Corp 証明用媒体発行装置および証明用媒体発行方法
JP2003228681A (ja) * 2002-02-05 2003-08-15 Hitachi Information Technology Co Ltd レンタカーシステム
US7667658B2 (en) 2005-01-24 2010-02-23 Fujitsu Limited Antenna and RFID tag with same mounted

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