JPH072711B2 - プロスタグランジンe▲下1▼誘導体の製造法 - Google Patents

プロスタグランジンe▲下1▼誘導体の製造法

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JPH072711B2
JPH072711B2 JP61223906A JP22390686A JPH072711B2 JP H072711 B2 JPH072711 B2 JP H072711B2 JP 61223906 A JP61223906 A JP 61223906A JP 22390686 A JP22390686 A JP 22390686A JP H072711 B2 JPH072711 B2 JP H072711B2
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聡 杉浦
利男 田中
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Teijin Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は医薬品として有用なプロスタグランジンE1誘導
体の新規な製造法に関する。
さらに詳しくはΔ7−プロスタグランジンE1誘導体を金
属水素錯化合物と有機スズハロゲン化物で還元すること
により、医薬品として有用なプロスタグランジンE1誘導
体を製造する方法に関する。
〈従来技術〉 プロスタグランジンE1誘導体は血小板凝集阻害作用,血
管拡張作用,抗潰瘍作用,免疫抑制作用等の生理作用を
有し、臨床への応用が行なわれている化合物である。従
来、該プロスタグランジンE1誘導体をΔ7−プロスタグ
ランジンE1誘導体を出発原料として得る方法としては、
該Δ7−プロスタグランジンE1誘導体をα,α′−アゾ
ビスイソブチロニトリルやビス−t−ブチルペルオキシ
ドなどのラジカル開始剤、あるいはパラジウム触媒の存
在下に、水素化トリブチルスズのような水素化有機スズ
化合物によつて還元反応を実施し、その目的を完遂して
いた。
〈発明の目的〉 本発明者らはΔ7−プロスタグランジンE1誘導体からプ
ロスタグランジンE1誘導体を製造するさらに有利な化学
合成法を見出すべく鋭意研究した結果、水素化有機スズ
化合物の代りに、より容易に入手できる金属水素錯化合
物と有機スズハロゲン化物から用いることにより、該還
元反応が進行することを見出し本発明に到達したもので
ある。
しかして本発明の目的は、Δ7−プロスタグランジンE1
誘導体の7,8位の二重結合を選択的に還元し、医薬品と
して有用なプロスタグランジンE1誘導体を工業的に有利
な方法で、しかも効率よく得ることにある。
〈発明の構成および作用効果〉 本発明の製造法は、下記式〔I〕 で表わされるΔ7−プロスタグランジンE1誘導体を金属
水素錯化合物と有機スズハロゲン化物で還元せしめるこ
とを特徴とする下記式〔II〕 で表わされるプロスタグランジンE1誘導体の製造法であ
る。
本発明の製造法は、上記したとおり7,8位に二重結合を
有する上記式〔I〕で表わされるΔ7−プロスタグラン
ジンE1誘導体を出発原料として、その二重結合を選択的
に還元してプロスタグランジンE1誘導体を製造するもの
である。
上記式〔I〕においてR1は水素原子,C1〜C10アルキル
基,置換もしくは非置換のフエニル基,置換もしくは非
置換のC3〜C10シクロアルキル基,または置換もしくは
非置換のフエニル(C1〜C2)アルキル基を表わす。
C1〜C10のアルキル基としては、例えば、メチル,エチ
ル,n−プロピル,イソプロピル,n−ブチル,s−ブチル,t
−ブチル,n−ペンチル,n−ヘキシル,n−ヘプチル,n−オ
クチル,n−ノニル,n−デシル等の直鎖状または分岐状の
ものを挙げることができる。
置換もしくは非置換のフエニル基の置換基としては、例
えばハロゲン原子,ヒドロキシ基,C2〜C7アシロキシ
基,ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C4アルキ
ル基,ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C4アル
コキシ基,ニトリル基,カルボキシル基又は(C1〜C6
アルコキシカルボニル基等が好ましい。ハロゲン原子と
しては、弗素,塩素又は臭素が挙げられ、特に弗素また
は塩素が好ましい。C2〜C7アシロキシ基としては、例え
ばアセトキシ,プロピオニルオキシ,n−ブチリルオキ
シ,イソブチリルオキシ,n−バレリルオキシ,イソバレ
リルオキシ,カプロイルオキシ,エナントイルオキシま
たはベンゾイルオキシを挙げることができる。
ハロゲンで置換されていてもよいC1〜C4アルキル基とし
ては、メチル,エチル,n−プロピル,イソプロピル,n−
ブチル,クロロメチル,ジクロロメチル,トリフルオロ
メチル等を好ましいものとして挙げることができる。ハ
ロゲンで置換されていてもよいC1〜C4アルコキシ基とし
ては、例えばメトキシ,エトキシ,n−プロポキシ,イソ
プロポキシ,n−ブトキシ,クロロメトキシ,ジクロロメ
トキシ,トリフルオロメトキシ等が好ましいものとして
挙げることができる。(C1〜C6)アルコキシカルボニル
基としては、例えばメトキシカルボニル,エトキシカル
ボニル,ブトキシカルボニル,ヘキシルオキシカルボニ
ル等を挙げることができる。
置換フエニル基は、上記の如き置換基を1〜3個、好ま
しくは1個持つことができる。
置換もしくは非置換のC3〜C10シクロアルキル基として
は、上記したと同じ置換基で置換されているかまたは非
置換の、飽和または不飽和のC3〜C10、好ましくはC5〜C
6、特に好ましくはC6の基、例えばシクロプロピル,シ
クロペンチル,シクロヘキシル,シクロヘキセニル,シ
クロヘプチル,シクロオクチル,シクロデシル等を挙げ
ることができる。
置換もしくは非置換のフエニル(C1〜C2)アルキル基と
しては、該フエニル基が上記したと同じ置換基で置換さ
れているか又は非置換のベンジル,α−フエネチル,β
−フエネチルを挙げられる。
かかるR1の中でも、水素原子,C1〜C10アルキル基が好
ましく、中でも水素原子,メチル基,エチル基が好まし
く、特にメチル基が好ましい。
上記式〔I〕において、R2およびR3は同一もしくは異な
り、水素原子または水酸基の保護基を表わす。水酸基の
保護基としては、トリ(C1〜C7)炭化水素シリル基,水
酸基の酸素原子と共にアセタール結合を形成する基,ア
シル基またはベンジル基を挙げることができる。
トリ(C1〜C7)炭化水素シリル基としては、例えばトリ
メチルシリル,トリエチルシリル,t−ブチルジメチルシ
リル基の如きトリ(C1〜C4)アルキルシリル;ジフエニ
ルメチルシリル,t−ブチルジフエニルシリル基の如きジ
フエニル(C1〜C4)アルキルシリル;ジメチルフエニル
シリル基の如きジ(C1〜C4)アルキルフエニルシリルま
たはトリベンジルシリル基等を挙げることができ、特に
トリメチルシリル,t−ブチルジメチルシリルが好まし
い。
水酸基の酸素原子と共にアセタール結合を形成する基と
しては、例えばメトキシメチル,1−エトキシエチル,2−
メトキシ−2−プロピル,2−エトキシ−2−プロピル,
(2−メトキシエトキシ)メチル,ベンジルオキシメチ
ル,2−テトラヒドロピラニル,2−テトラヒドロフラニル
又は6,6−ジメチル−3−オキサ−2−オキソビシクロ
〔3.1.0〕ヘキサ−4−イル基を挙げることができる。
これらのうち、2−テトラヒドロピラニル,2−テトラヒ
ドロフラニル,1−エトキシエチル,2−エトキシ−2−プ
ロピル,(2−メトキシエトキシ)メチル又は6,6−ジ
メチル−3−オキサ−2−オキソビシクロ〔3.1.0〕ヘ
キサ−4−イル基が特に好ましい。
アシル基としては、例えば、アセチル,プロピオニル,n
−ブチリル,イソブチリル,n−バレリル,イソバレリ
ル,カプロイル,エナントイル,ベンゾイル等を挙げる
ことができる。
これらの中でR2,R3として好ましいのは水素原子または
トリ(C1〜C7)炭化水素シリル基であり、中でも特に水
素原子,トリメチルシリル基またはt−ブチルジメチル
シリル基及び2−テトラヒドロピラニル基が好ましい。
上記式〔I〕においてR4は水素原子,メチル基,エチル
基,エチニル基またはビニル基を表わし、特に水素原
子,メチル基が好ましい。
上記式〔I〕においてR5は酸素原子を含んでいても良い
直鎖もしくは分枝鎖C3〜C9の飽和又は不飽和炭化水素
基;置換されていても良いフエニル基,フエノキシ基も
しくはC3〜C10シクロアルキル基;またはC1〜C6アルコ
キシ基,置換されていても良いフエニル基,フエノキシ
基,もしくはC3〜C10シクロアルキル基で置換されてい
る直鎖もしくは分枝鎖C1〜C5アルキル基を表わす。
酸素原子を含んでいてもよい直鎖もしくは分枝鎖C3〜C9
の飽和又は不飽和の炭化水素基としてはアルキル基,ア
ルケニル基又はアルキニル基があげられ、具体的には2
−メトキシエチル,2−エトキシエチル,プロピル,ブチ
ル,ペンチル,ヘキシル,ヘプチル,オクチル,1−メチ
ルブチル,2−メチルブチル,2−メチルヘキシル,2−メチ
ル−2−ヘキシル,2−ヘキシル,1,1−ジメチルペンチル
基,4−ヘキシニル,3−ペンテニル,6−メチル−5−ヘプ
チニル、好ましくは2−メトキシエチル,ブチル,ペン
チル,ヘキシル,(R)−もしくは(S)−2−メチル
ヘキシル,1−メチルブチル基、特に好ましくはブチル,
ペンチル基をあげることができる。
置換されていてもよいフエニル基,フエノキシ基の置換
基としてはR1の置換フエニル基の置換基としてあげた置
換基によつて置換されていてもよい。また置換されてい
てもよいC3〜C7シクロアルキル基としては上記したと同
じ置換基で置換されているかまたは非置換の飽和または
不飽和のC3〜C10、好ましくはC4〜C7、特に好ましくはC
5,C6のシクロアルキル基、例えばシクロプロピル,シク
ロペンチル,シクロヘキシル,シクロヘキセニル,シク
ロヘプチル,シクロオクチル,シクロデシル基等を挙げ
ることができる。
C1〜C6アルコキシ基,置換されていてもよいフエニル
基,フエノキシ基もしくはC3〜C10シクロアルキル基で
置換されている直鎖もしくは分枝鎖C1〜C5アルキル基の
うちでC1〜C6アルコキシ基としては、例えばメトキシ,
エトキシ,プロポキシ,イソプロポキシ,ブトキシ,t−
ブトキシ,ヘキシルオキシ基などがあげられ、置換され
ていてもよいフエニル基,フエノキシ基としては前記の
ものをそのまま好適にあげることができる。C3〜C10
クロアルキル基としても前記のものをそのまま好適にあ
げることができ、直鎖もしくは分枝鎖C1〜C5アルキル基
としてはメチル,エチル,プロピル,イソプロピル,ブ
チル,イソブチル,s−ブチル,t−ブチル,ペンチル基な
どを挙げることができ、置換基はその任意の位置に結合
していても良い。
上記式〔I〕においてAはメチレン基または硫黄原子を
表わす。Aがメチレン基を表わすときは上記式〔I〕
は、下記式〔I−1〕 で表わされるΔ7−プロスタグランジンE1誘導体を意味
し、Aが硫黄原子を表わすときは上記式〔I〕は、下記
式〔I−2〕 で表わされる5−チア−Δ7−プロスタグランジンE1
導体を意味する。
上記式〔I〕においてBは単結合またはメチレン基を表
わす。Bが単結合を表わすときは上記式〔I〕は、下記
式〔I−3〕 で表わされるΔ7−プロスタグランジンE1誘導体を意味
し、Bがメチレン基を表わすときは上記式〔I〕は、下
記式〔I−4〕 で表わされる15−デオキシ−16−ヒドロキシ−Δ7−プ
ロスタグランジンE1誘導体を意味する。
上記式〔I〕(〔I−1〕,〔I−2〕,〔I−3〕,
および〔I−4〕も含む)において、 は結合手が、結合している二重結合に対してE配置、す
なわち下記式〔I-E〕 で表わされる立体配置、あるいはZ配置、すなわち下記
式〔I-Z〕 で表わされる立体配置、またはそれらの任意の割合で共
存することを示す。
また上記式〔I〕(〔I−1〕,〔I−2〕,〔I−
3〕,および〔I−4〕も含む)で表わされる化合物に
おいて、そのシクロペンタノン環上に結合している置換
基の立体配置は天然のプロスタグランジンE1と同一の立
体配置をしている下記式〔I〕nat で表わされる立体異性体とその鏡像体である下記式
〔I〕ent で表わされる立体異性体あるいはそれら両者の任意の割
合の混合物をも含むものである。
また、OR3,R4およびR5が置換している炭素は不斉炭素で
あるために、2種類の光学異性体が存在するが、いずれ
の光学異性体でも、あるいはそれらの任意の割合の混合
物をも含むものである。
本発明の出発原料となるΔ7−プロスタグランジンE1
導体は本発明者らが別途提案した方法(例えば、特開昭
58-83670号公報などを参照)によつて、下記の反応式に
示されるように、保護された(光学活性)4−ヒドロキ
シ−2−シクロペンテノンに対する有機銅化合物の共役
付加により得られたエノラート中間体のアルドール縮合
体である7−ヒドロキシプロスタグランジンE1誘導体を
脱水反応に付すことにより容易に得られる。
本発明の出発原料である上記式〔I〕で表わされるΔ7
−プロスタグランジンE1誘導体の好ましい具体例として
は下記に示した化合物をあげることができる。なおプロ
スタグランジンE1はPGE1の形で略記する。また、いずれ
の化合物とも7E体,7Z体の幾何異性体が存在するが、両
者とも同様に本発明の出発原料として用いることができ
るため、特に区別して表現しないがいずれの異性体も含
むものと理解されるべきである。
(1) Δ7-PGE1 (2) 15−メチル−Δ7-PGE1 (3) 15−ビニル−Δ7-PGE1 (4) 20−メチル−Δ7-PGE1 (5) 20−エチル−Δ7-PGE1 (6) 17(S),20−ジメチル−Δ7-PGE1 (7) 17(R),20−ジメチル−Δ7-PGE1 (8) 16−メチル−Δ7-PGE1 (9) 16,16−ジメチル−Δ7-PGE1 (10) 16,17,18,19,20−ペンタノル−15−シクロペン
チル−Δ7-PGE1 (11) 16,17,18,19,20−ペンタノル−15−シクロヘキ
シル−Δ7-PGE1 (12) 17,18,19,20−テトラノル−16−シクロヘキシ
ル−Δ7-PGE1 (13) 18−オキサ−Δ7-PGE1 (14) 17,18,19,20−テトラノル−16−フエニル−Δ7
-PGE1 (15) 17,18,19,20−テトラノル−16−フエノキシ−
Δ7-PGE1 (16) 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−Δ7-PGE1 (17) 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−メチル−
Δ7-PGE1 (18) 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−ビニル−
Δ7-PGE1 (19) 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−20−メチル−
Δ7-PGE1 (20) 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−17,18,19,20
−テトラノル−16−シクロヘキシル−Δ7-PGE1 (21) 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−17,18,19,20
−テトラノル−16−フエニル−Δ7-PGE1 (22) 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−17,20−ジメ
チル−Δ7-PGE1 (23) (1)〜(22)の5−チア−Δ7-PGE1誘導体 (24) (1)〜(23)の化合物の鏡像体 (25) (1)〜(24)のメチルエステル (26) (1)〜(24)のエチルエステル (27) (1)〜(26)の化合物の水酸基(11位と15位
または16位)が2−テトラヒドロピラニル基および/ま
たはt−ブチルジメチルシリル基で保護された化合物 などを一例としてあげることができるが、これらに限定
されるものではない。また(1)〜(27)の化合物の15
−エピ体(または16−エピ体)およびその鏡像体もあわ
せてあげられる。
本発明方法は上記式〔I〕の7,8位の二重結合を選択的
に還元し、上記式〔II〕で表わされるプロスタグランジ
ンE1誘導体に導くことにある。すなわち、上記式〔I〕
で表わされるΔ7−プロスタグランジンE1誘導体を金属
水素錯化合物と有機スズハロゲン化物で還元せしめ、対
応する上記式〔II〕で表わされるプロスタグランジンE1
誘導体を容易に得ることができる。
金属水素錯化合物としては、水素化アルミニウム錯化合
物,水素化ホウ素錯化合物等が挙げられる。水素化アル
ミニウム錯化合物としては、水素化アルミニウムリチウ
ム,水素化ジエトキシアルミニウムリチウム,水素化ト
リエトキシアルミニウムリチウム,水素化トリメトキシ
アルミニウムリチウム,水素化トリ−t−ブトキシアル
ミニウムリチウム,水素化アルミニウムマグネシウム,
水素化アルミニウム塩化マグネシウム,水素化アルミニ
ウムナトリウム,水素化トリエトキシアルミニウムナト
リウム,水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニ
ウムナトリウム等が挙げられる。水素化ホウ素錯化合物
としては水素化ホウ素ナトリウム,水素化トリメトキシ
ホウ素ナトリウム,硫化水素化ホウ素ナトリウム,シア
ン化水素化ホウ素ナトリウム,水素化ホウ素リチウム,
シアン化水素化ホウ素リチウム,水素化トリエチルホウ
素リチウム,水素化ホウ素カルシウム,水素化ホウ素カ
リウム,水素化ホウ素亜鉛,水素化ホウ素テトラメチル
アンモニウム等が挙げられる。還元反応の試薬として
は、これらの金属水素錯化合物のうち、水素化ホウ素錯
化合物が好ましく、特に水素化ホウ素ナトリウムが好ま
しい。
有機スズハロゲン化物はエチルスズ三塩化物,ブチルス
ズ三塩化物等の有機スズトリハロゲン化物類;ジプロピ
ルスズ二フツ化物,ジブチルスズ二フツ化物,ジメチル
スズ二塩化物,ジブチルスズ二塩化物,ジベンジルスズ
二塩化物,ジメチルスズ二臭化物,ジブチルスズ二ヨウ
化物等の有機スズジハロゲン化物類;トリメチルスズ塩
化物,トリエチルスズ塩化物,トリプロピルスズ塩化
物,トリブチルスズ塩化物,トリフエニルスズ塩化物,
トリベンジルスズ塩化物,トリメチルスズ臭化物,トリ
エチルスズ臭化物,トリブチルスズ臭化物等の有機スズ
モノハロゲン化物類が挙げられる。好ましくは有機スズ
モノハロゲン化物が用いられ、中でも有機スズ塩化物が
好ましく、特にトリブチルスズ塩化物が好ましい。
金属水素錯化合物および有機スズハロゲン化物の使用量
は、その反応性によつて異なるが、通常,原料化合物
〔I〕に対して、有機スズハロゲン化物,金属水素錯化
合物ともに0.3当量以上、好ましくは0.7〜100当量、特
に好ましくは1〜10当量の範囲で用いる。
還元反応は水素化ホウ素化合物と有機スズハロゲン化物
とともに、α,α′−アゾビスイソブチロニトリルやビ
ス−t−ブチルペルオキシドなどのラジカル反応開始剤
を用いても行なうことが可能であるが、好ましくはパラ
ジウム錯体触媒の存在下で行なう。
還元反応の触媒として用いられるパラジウム錯体の配位
子としては1,2−ジフエニルホスフイノエタン,メチル
ジフエニルホスフイン,トリフエニルホスフイン,ジベ
ンジリデンアセトンなどをあげることができるがトリフ
エニルホスフインが特に好ましく、該配位子の配位した
パラジウム錯体としてはテトラキス(トリフエニルホス
フイン)パラジウム(O)をあげることができる。
また、反応系内で還元されて0価のパラジウム触媒が生
成しても反応は進行し、本発明として好ましく実施でき
る。
かかるパラジウム触媒の使用量はその触媒能と関連して
いるが通常原料化合物〔I〕に対して10モル%〜0.01モ
ル%、好ましくは5モル%〜0.1モル%量用いる。
還元反応は、金属水素錯化合物と有機スズハロゲン化物
を上記式〔I〕で表わされるΔ7−プロスタグランジンE
1誘導体およびパラジウム錯体またはラジカル反応開始
剤と混合して行なう。
反応溶媒には、メタノール,エタノール,イソプロピル
アルコール等のアルコール類;エーテル,テトラヒドロ
フラン,グライム,ジグライム,ジオキサン等のエーテ
ル類;ピリジン,ルチジン,コリジン等の芳香族アミン
類等を単独あるいは混合して用いるが無溶媒でも反応は
進行する。反応溶媒としてはエーテル類とアルコール類
を混合して用いるのが好ましい。
金属水素錯化合物と有機スズハロゲン化物は使用する試
薬の種類によつて異なるが、予め−20℃〜100℃、好ま
しくは−10℃〜50℃の範囲で、5分〜10時間、好ましく
は30分〜4時間予備処理するのが好ましい。
かくして得られる溶液はそのまま、Δ7−プロスタグラ
ンジンE1誘導体およびパラジウム錯体と混合し還元反応
に供する。還元反応の反応温度は0℃〜100℃の範囲で
行なわれ、好ましくは10℃〜50℃の範囲で行なわれる。
反応時間は30分〜48時間の範囲で行なわれ、好ましくは
1時間〜5時間の範囲で行なわれる。
反応の終了は薄層クロマトグラフイーを追跡でき反応終
了後、上記式〔II〕で表わされるプロスタグランジンE1
誘導体は、通常の方法により、例えば抽出,洗浄,乾
燥,別,クロマトグラフイー等の分離手段を用いて分
離精製することができる。
かくして上記式〔II〕で表わされるプロスタグランジン
E1誘導体が単離されるが上記式〔I〕natおよび上記式
〔I〕entからはそれぞれ対応するプロスタグランジンE
1誘導体である下記式〔II〕natおよび下記式〔II〕ent で表わされる立体配置を有するプロスタグランジンE1
導体が主生成物として得られ、下記式〔II〕nat・epi
び〔II〕ent・epi で表わされる立体配置を有するプロスタグランジンE1
導体が副生成物として得られることになる。
かかる上記式〔II〕で表わされるプロスタグランジンE1
誘導体の具体例としては上記式〔I〕で表わされるΔ7
−プロスタグランジンE1誘導体の具体例に対応する化合
物がそのままあげられる。
かくして本発明により、容易に入手可能な金属水素錯化
合物と有機スズハロゲン化物を用いて、高収率で上記式
〔I〕で表わされるΔ7−プロスタグランジンE1誘導体
より上記式〔II〕で表わされるプロスタグランジンE1
導体が得られる、有用な合成法が完成されるに至つた。
以下本発明を実施例により説明する。
尚、実施例中−OZはt−ブチルジメチルシリルオキシ基
を表わし、−OYはトリメチルシリルオキシ基を表わす。
実施例1 プロスタグランジンE1メチルエステル11,15−ビス−t
−ブチルメチルシリルエーテルの合成 水素化ホウ素ナトリウム130mgをジグライム3mlに溶か
し、トリブチルスズ塩化物1.2mlを加えた。30分間攪拌
後、イソプロピルアルコール600μlを加え、1時間攪
拌した。Δ7−プロスタグランジンE1メチルエステル11,
15−ビス−t−ブチルジメチルシリルエーテル1.0gのイ
ソプロピルアルコール10ml溶液を加え、続いてテトラキ
ストリフエニルホスフインパラジウム(o)20mgのジグ
ライム2ml溶液を加えた。1.5時間攪拌後、飽和食塩水を
加え、酢酸エチルで抽出した。無水硫酸マグネシウムで
乾燥し過濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフイ
ーに供し、プロスタグランジンE1メチルエステル11,15
−ビス−t−ブチルジメチルシリルエーテルおよびその
8−エピ体の混合物840mg(収率84%)を得た。
スペクトルデータ IR(neat): 1743,1253,835,774cm-1 NMR(δ(CDCl3)): 0〜0.2(m,12H),0.89(s,18H), 0.7〜1.1(m,3H), 1.1〜3.0(m,24H),3.70(s,3H), 3.7〜4.4(m,2H),5.4〜5.7(m,2H) 実施例2 プロスタグランジンE1メチルエステル11,15−ビス−t
−ブチルジメチルシリルエーテルの合成 水素化ホウ素ナトリウム40mgをジグライム1mlに溶か
し、トリブチルスズ塩化物300μlを加えた。30分間攪
拌後、エタノール300μlを加え、1時間攪拌した。Δ7
−プロスタグランジンE1メチルエステル11,15−ビス−
t−ブチルジメチルシリルエーテル400mgのエタノール5
ml溶液を加え、続いてテトラキストリフエニルホスフイ
ンパラジウム(o)3mgのジグライム0.5ml溶液を加え
た。2時間攪拌後、飽和食塩水を加え、酢酸エチルで抽
出した。無水硫酸マグネシウムで乾燥し過濃縮後、シ
リカゲルカラムクロマトグラフイーに供し、プロスタグ
ランジンE1メチルエステル11,15−ビス−t−ブチルジ
メチルシリルエーテルおよびその8−エピ体の混合物35
6mg(収率89%)を得た。
実施例3 プロスタグランジンE1メチルエステル11,15−ビス−t
−ブチルジメチルシリルエーテルの合成 水素化ホウ素ナトリウム1.8mgにトリブチルスズ塩化物1
8μlを加えた。ピリジン100μlを加え45分間攪拌後、
Δ7−プロスタグランジンE1メチルエステル11,15−ビス
−t−ブチルジメチルシリルエーテル2.5mgのピリジン1
00μl溶液を加え、続いてテトラキストリフエニルホス
フインパラジウム(o)0.6mgのジグライム50μl溶液
を加えた。3.5時間攪拌後、飽和塩化アンモニウム水溶
液を加え、酢酸エチルで抽出した。無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥し過濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラ
フイーに供し、プロスタグランジンE1メチルエステル1
1,15−ビス−t−ブチルジメチルシリルエーテルおよび
その8−エピ体の混合物22mg(収率88%)を得た。
実施例4 プロスタグランジンE1メチルエステルの合成 水素化ホウ素ナトリウム0.5mgにトリブチルスズ塩化物
5.1μlを加えイソプロピルアルコール50μlを加え、2
0分間攪拌した。Δ7−プロスタグランジンE1メチルエス
テル5mgのイソプロピルアルコール20μl溶液を加え、
続いてテトラキストリフエニルホスフインパラジウム
(o)0.6mgのジグライム50μl溶液を加えた。2時間
攪拌後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え酢酸エチル
で抽出した。無水硫酸マグネシウムで乾燥し過濃縮
後、シリカゲルカラムクロマトグラフイーに供し、プロ
スタグランジンE1メチルエステル11,15−ビス−t−ブ
チルジメチルシリルエーテルおよびその8−エピ体の混
合物3.4mg(収率68%)を得た。
スペクトルデータ IR(neat) 3450,1741cm-1 NMR(δ(CDCl3)): 0.7〜1.1(brt,3H), 1.1〜3.0(m,26H),3.68(s,3H), 3.7〜4.5(m,2H),5.4〜5.7(m,2H) 実施例5 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−メチルプロスタグ
ランジンE1メチルエステル11−t−ブチルジメチルシリ
ルエーテル16−トリメチルシリルエーテルの合成 水素化ホウ素ナトリウム20mgをジグライム0.5mlに溶か
し、トリブチルスズ塩化物2mlを加えた。30分間攪拌
後、イソプロピルアルコール100μlを加え、1時間攪
拌した。15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−メチル−
Δ7−プロスタグランジンE1メチルエステル11−t−ブ
チルジメチルシリルエーテル16−トリメチルシリルエー
テル150mgのイソプロピルアルコール2ml溶液を加え、続
いてテトラキストリフエニルホスフインパラジウム
(o)2mgのジグライム0.5ml溶液を加えた。2時間攪拌
後、飽和食塩水を加え、酢酸エチルで抽出した。無水硫
酸マグネシウムで乾燥し過濃縮後、シリカゲルカラム
クロマトグラフイーに供し、15−デオキシ−16−ヒドロ
キシ−16−メチルプロスタグランジンE1メチルエステル
11−t−ブチルジメチルシリルエーテル16−トリメチル
シリルエーテル103mg(収率68%)を得た。
スペクトルデータ NMR(δ(CDCl3)): 0〜0.2(m,15H),0.86(s,9H), 0.7〜1.1(m,3H),1.13(s,3H), 1.1〜3.3(m,24H),3.67(s,3H), 3.9〜4.1(m,1H),5.4〜5.7(m,2H) 実施例6 (17R)−17,20−ジメチル−5−チアプロスタグランジ
ンE1メチルエステル11,15−ビス−t−ブチルジメチル
シリルエーテルの合成 水素化ホウ素ナトリウム45mgをジグライム1mlに溶か
し、トリブチルスズ塩化物0.4mlを加えた。1時間攪拌
後、イソプロピルアルコール300μlを加え、1時間攪
拌した。(17R)−17,20−ジメチル−5−チア−Δ7
プロスタグランジンE1メチルエステル11,15−ビス−t
−ブチルジメチルシリルエーテル430mgのイソプロピル
アルコール5ml溶液を加え、続いてテトラキストリフエ
ニルホスフインパラジウム(o)6mgのジグライム1ml溶
液を加えた。3時間攪拌後、飽和食塩水を加え、酢酸エ
チルで抽出した。無水硫酸マグネシウムで乾燥し過濃
縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフイーに供し、
(17R)−17,20−ジメチル−5−チアプロスタグランジ
ンE1メチルエステル11,15−ビス−t−ブチルジメチル
シリルエーテルおよびその8−エピ体の混合物373mg
(収率87%)を得た。
スペクトルデータ NMR(δ(CDCl3)): 0〜0.2(m,12H),0.87(s,18H), 0.7〜1.1(m,6H), 1.1〜3.0(m,27H),3.62(s,3H), 3.8〜4.3(m,2H),5.4〜5.6(m,2H) 実施例7 (17S)−17,20−ジメチル−5−チアプロスタグランジ
ンE1メチルエステル11,15−ビス−t−ブチルジメチル
シリルエーテルの合成 水素化ホウ素ナトリウム45mgをジグライム1mlに溶か
し、トリブチルスズ塩化物0.4mlを加えた。1時間攪拌
後、イソプロピルアルコール300μlを加え、1時間攪
拌した。(17R)−17,20−ジメチル−5−チア−Δ7
プロスタグランジンE1メチルエステル11,15−ビス−t
−ブチルジメチルシリルエーテル430mgのイソプロピル
アルコール5ml溶液を加え、続いてテトラキストリフエ
ニルホスフインパラジウム(o)6mgのジグライム1ml溶
液を加えた。3時間攪拌後、飽和食塩水を加え、酢酸エ
チルで抽出した。無水硫酸マグネシウムで乾燥し過濃
縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフイーに供し、
(17S)−17,20−ジメチル−5−チアプロスタグランジ
ンE1メチルエステル11,15−ビス−t−ブチルジメチル
シリルエーテルおよびその8−エピ体の混合物356mg
(収率83%)を得た。
スペクトルデータ NMR(δ(CDCl3)): 0〜0.2(m,12H),0.87(s,18H), 0.7〜1.1(m,6H), 1.1〜3.0(m,27H),3.63(s,3H), 3.8〜4.3(m,2H),5.4〜5.6(m,2H) 実施例8 (16S)−15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−メチル
プロスタグランジンE1メチルエステル11−t−ブチルジ
メチルシリルエーテル16−トリメチルシリルエーテルの
合成 水素化ホウ素ナトリウム24mgをジグライム1mlに溶か
し、トリブチルスズ塩化物300μlを加えた。45分間攪
拌後、イソプロピルアルコール200μlを加え、1時間
攪拌した。
(16S)−15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−ヒドロ
キシ−16−メチル−Δ7−プロスタグランジンE1メチル
エステル11−t−ブチルジメチルシリルエーテル16−ト
リメチルシリルエーテル300mgのイソプロピルアルコー
ル3ml溶液を加え、続いてテトラキストリフエニルホス
フインパラジウム(o)5mgのジグライム300μl溶液を
加えた。1.5時間攪拌後、飽和食塩水を加え、酢酸エチ
ルで抽出した。無水硫酸マグネシウムで乾燥し過濃縮
後、シリカゲルカラムクロマトグラフイーに供し、(16
S)−15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−メチルプロ
スタグランジンE1メチルエステル11−t−ブチルジメチ
ルシリルエーテル16−トリメチルシリルエーテルおよび
その8−エピ体の混合物263mg(収率88%)を得た。
スペクトルデータ NMR(δ(CDCl3)): 0〜0.2(m,15H),0.88(s,9H), 0.7〜1.1(m,3H),1.14(s,3H), 1.1〜3.3(m,22H),3.68(s,3H), 3.9〜4.1(m,1H),5.4〜5.8(m,2H) 実施例9 (16R)−15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−メチル
プロスタグランジンE1メチルエステル11−t−ブチルジ
メチルシリルエーテル16−トリメチルシリルエーテルの
合成 水素化ホウ素ナトリウム21mgをジグライム1mlに溶か
し、トリブチルスズ塩化物270μlを加えた。45分間攪
拌後、イソプロピルアルコール200μlを加え、1時間
攪拌した。
(16R)−15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−メチル
−Δ7−プロスタグランジンE1メチルエステル11−t−
ブチルジメチルシリルエーテル16−トリメチルシリルエ
ーテル256mgのイソプロピルアルコール3ml溶液を加え、
続いてテトラキストリフエニルホスフインパラジウム
(o)4.5mgのジグライム270μl溶液を加えた。1.5時
間攪拌後、飽和食塩水を加え、酢酸エチルで抽出した。
無水硫酸マグネシウムで乾燥し過濃縮後、シリカゲル
カラムクロマトグラフイーに供し、(16R)−15−デオ
キシ−16−ヒドロキシ−16−メチルプロスタグランジン
E1メチルエステル11−t−ブチルジメチルシリルエーテ
ル16−トリメチルシリルエーテルおよびその8−エピ体
の混合物218mg(収率85%)を得た。
スペクトルデータ NMR(δ(CDCl3)): 0〜0.2(m,15H),0.88(s,9H), 0.7〜1.1(m,3H),1.15(s,3H), 1.1〜3.3(m,22H),3.69(s,3H), 3.9〜4.2(m,1H),5.4〜5.8(m,2H) 実施例10 16,17,18,19,20−ペンタノル−15−シクロヘキシル−5
−チアプロスタグランジンE1メチルエステル11,15−ビ
ス−t−ブチルジメチルシリルエーテルの合成 水素化ホウ素ナトリウム15mgをジグライム700μmに溶
かし、トリブチルスズ塩化物200μlを加えた。1時間
攪拌後、イソプロピルアルコール150μlを加え45分間
攪拌した。
16,17,18,19,20−ペンタノル−15−シクロヘキシル−Δ
7−5−チアプロスタグランジンE1メチルエステル11,15
−ビス−t−ブチルジメチルシリルエーテル176mgのイ
ソプロピルアルコール700μl溶液を加え、続いてテト
ラキストリフエニルホスフインパラジウム(o)3.5mg
のジグライム200μl溶液を加えた。
1.5時間攪拌後、飽和食塩水を加え酢酸エチルで抽出し
た。無水硫酸マグネシウムで乾燥し過濃縮後、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフイーに供し、16,17,18,19,20
−ペンタノル−15−シクロヘキシル−5−チアプロスタ
グランジンE1メチルエステル11,15−t−ブチルジメチ
ルシリルエーテルおよびその8−エピ体の混合物147mg
(収率84%)を得た。
スペクトルデータ NMR(δ(CDCl3)): 0〜0.2(m,12H),0.88(18H), 1.1〜3.2(m,25H),3.68(s,3H), 3.7〜4.2(m,2H),5.3〜5.7(m,2H) 実施例11 (17S)−17,20−ジメチル−5−チアプロスタグランジ
ンE1メチルエステルの合成 水素化ホウ素ナトリウム4mgをジグライム200μlに溶か
し、トリブチルスズ塩化物50μlを加えた。1時間攪拌
後、イソプロピルアルコール50μlを加え、1時間攪拌
した。
(17S)−17,20−ジメチル−5−チア−Δ7−プロスタ
グランジンE1メチルエステル28mgのイソプロピルアルコ
ール100μl溶液を加え、続いてテトラキストリフエニ
ルホスフインパラジウム(o)1.5mgのジグライム100μ
l溶液を加えた。2時間攪拌後、飽和食塩水を加え酢酸
エチルで抽出した。無水硫酸マグネシウムで乾燥し、
過濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフイーに供
し、(17S)−17,20−ジメチル−5−チアプロスタグラ
ンジンE1メチルエステルおよびその8−エピ体の混合物
19mg(収率68%)を得た。
スペクトルデータ NMR(δ(CDCl3)): 0.9(m,6H),1.2〜1.6(m,15H), 1.8〜2.8(m,10H),3.67(s,3H), 4.1〜4.2(m,2H),5.7(m,2H) 実施例12 (16S)−15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−メチル
−5−チアプロスタグランジンE1メチルエステルの合成 水素化ホウ素ナトリウム4mgをジグライム200μlに溶か
し、トリブチルスズ塩化物50μlを加えた。1時間攪拌
後イソプロピルアルコール50μlを加え、1時間攪拌し
た。(16S)−15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−メ
チル−5−チア−Δ7−プロスタグランジンE1メチルエ
ステル35mgのイソプロピルアルコール100μl溶液を加
え、続いてテトラキストリフエニルホスフインパラジウ
ム(o)1.5mgのジグライム100μl溶液を加えた。2時
間攪拌後、飽和食塩水を加え、酢酸エチルで抽出した。
無水硫酸マグネシウムで乾燥し、過濃縮後、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフイーに供し(16S)−15−デオ
キシ−16−ヒドロキシ−16−メチル−5−チアプロスタ
グランジンE1メチルエステルおよびその8−エピ体の混
合物27mg(収率77%)を得た。
スペクトルデータ NMR(δ(CDCl3)): 0.7〜1.1(brt,3H),1.13(s,3H), 1.1〜3.3(m,24H),3.70(s,3H), 3.9〜4.1(m,1H),5.4〜5.7(m,2H)

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式〔I〕 で表わされるΔ7−プロスタグランジンE1誘導体を金属
    水素錯化合物と有機スズハロゲン化物で還元せしめるこ
    とを特徴とする下記式〔II〕 で表わされるプロスタグランジンE1誘導体の製造法。
  2. 【請求項2】還元をパラジウム錯体存在下で行なうこと
    を特徴とする特許請求の範囲第1項記載のプロスタグラ
    ンジンE1誘導体の製造法。
  3. 【請求項3】金属水素錯化合物が水素化ホウ素錯化合物
    であることを特徴とする特許請求の範囲第1項または第
    2項記載のプロスタグランジンE1誘導体の製造法。
  4. 【請求項4】金属水素錯化合物が水素化ホウ素ナトリウ
    ムであることを特徴とする特許請求の範囲第1項〜第3
    項記載のいずれかのプロスタグランジンE1誘導体の製造
    法。
  5. 【請求項5】有機スズハロゲン化物がトリアルキルスズ
    塩化物であることを特徴とする特許請求の範囲第1項〜
    第4項記載のいずれかのプロスタグランジンE1誘導体の
    製造法。
  6. 【請求項6】有機スズハロゲン化物がトリブチルスズ塩
    化物であることを特徴とする特許請求の範囲第1項〜第
    5項記載のいずれかのプロスタグランジンE1誘導体の製
    造法。
  7. 【請求項7】還元反応をテトラキス(トリフエニルホス
    フイン)パラジウム(O)存在下で行なうことを特徴と
    する特許請求の範囲第1項〜第6項記載のいずれかのプ
    ロスタグランジンE1誘導体の製造法。
  8. 【請求項8】R1が水素原子またはC1〜C10のアルキル基
    であることを特徴とする特許請求の範囲第1項〜第7項
    記載のいずれかのプロスタグランジンE1誘導体の製造
    法。
  9. 【請求項9】R1がメチル基であることを特徴とする特許
    請求の範囲第1項〜第8項記載のいずれかのプロスタグ
    ランジンE1誘導体の製造法。
  10. 【請求項10】R2,R3が水素原子またはt−ブチルジメ
    チルシリル基であることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項〜第9項記載のいずれかのプロスタグランジンE1
    導体の製造法。
  11. 【請求項11】R4が水素原子またはメチル基であること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項〜第10項記載のいず
    れかのプロスタグランジンE1誘導体の製造法。
  12. 【請求項12】R5がブチル基,ペンチル基,2−メチルヘ
    キシル基またはシクロヘキシル基であることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項〜第11項記載のいずれかのプロ
    スタグランジンE1誘導体の製造法。
  13. 【請求項13】Aがメチレン基である特許請求の範囲第
    1項〜第12項記載のいずれかのプロスタグランジンE1
    導体の製造法。
  14. 【請求項14】Aが硫黄原子である特許請求の範囲第1
    項〜第13項記載のいずれかのプロスタグランジンE1誘導
    体の製造法。
  15. 【請求項15】Bが単結合である特許請求の範囲第1項
    〜第14項記載のいずれかのプロスタグランジンE1誘導体
    の製造法。
  16. 【請求項16】Bがメチレン基である特許請求の範囲第
    1項〜第15項記載のいずれかのプロスタグランジンE1
    導体の製造法。
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