JPH11180949A - プロスタグランジン誘導体、その製造方法、および医薬 - Google Patents

プロスタグランジン誘導体、その製造方法、および医薬

Info

Publication number
JPH11180949A
JPH11180949A JP9348198A JP34819897A JPH11180949A JP H11180949 A JPH11180949 A JP H11180949A JP 9348198 A JP9348198 A JP 9348198A JP 34819897 A JP34819897 A JP 34819897A JP H11180949 A JPH11180949 A JP H11180949A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
formula
compound
following formula
alkyl group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9348198A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Urushibara
正浩 漆原
Mayumi Makino
まゆみ 牧野
Yoshitomi Morisawa
義富 森澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Priority to JP9348198A priority Critical patent/JPH11180949A/ja
Publication of JPH11180949A publication Critical patent/JPH11180949A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

Landscapes

  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】経口剤として有効な脂溶性と水溶性を兼ね備
え、かつ優れた薬効の持続性を持つプロスタグランジン
(PG)E1 誘導体を提供する。 【解決手段】下式のPG誘導体、その製造方法、および
医薬。ただし、R1 はアルカノイル基、R2 はヘテロ原
子を含む1価置換基、で置換されたアルキル基、R3
よびR4 は、水素原子または水酸基の保護基、R5 はア
ルキル基または置換されたアルキル基、Qは−CH2
2 −または−CH=CH−。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬品またはその
原体として有用な新規なプロスタグランジン誘導体、そ
の製造方法、および該誘導体を有効成分とする医薬に関
する。
【0002】
【従来の技術】プロスタグランジン(以下、PGとい
う。)類は、1960年にPGE1 、PGE2 、PGE
3 、PGF1 α、PGF2 αおよびPGF3 αの6種の
構造が決定されてから、その類縁化合物であるPG類縁
体の発見が相次ぎ、また生理作用も明らかにされてき
た。このPGおよびPG類縁体(以下、まとめてPG類
と記す。)の生理作用としては、血小板凝集抑制作用、
血管拡張性血圧降下作用、胃酸分泌抑制作用、平滑筋収
縮作用、細胞保護作用、および利尿作用等があることが
見い出され、さらに該生理活性を利用した心筋梗塞、狭
心症、動脈硬化、高血圧症、十二指腸潰瘍、分泌誘発、
および妊娠中絶などの治療剤または予防剤として有用で
あることも見い出されている。そして、文献等では、こ
れらPG類を有効成分とする薬剤の役割が、将来は大き
くなると予測している。
【0003】ところで、PG類は典型的な局所ホルモン
であり、必要に応じて局所で作られ局所で作用する、い
わゆるオータコイドの一種であることから、従来の薬剤
のような全身投与では効果が弱く、一方で全身性副作用
が強く現れるおそれがある。そこで、PG類から調製さ
れる薬剤には、オータコイドとしての特性や化学的性質
を考慮に入れた薬剤放出系(ドラッグデリバリーシステ
ム)が必要であると提案されている。薬剤放出系として
は、PG類の担体としてリピッド・ミクロスフェア(以
下、LMという。)を使用し、LM中にPG類を封入し
た薬剤が検討されている。該薬剤は、実際にはPG類を
含有する脂質の乳化微粒子であると考えられ、脂肪乳剤
とも称されている。以下における脂肪乳剤−PGとは、
PG類を含有する脂質の乳化物をいう。
【0004】従来より、PGE1 を直径2μmのLMに
封入した脂肪乳剤−PGE1 からなるターゲット療法剤
は、生体内での安定性が高く、PGE1 単独より強い血
管拡張作用や血小板凝集抑制作用を示すことが報告され
ている(Sim,A.K.et al.,Arzneim-Forsch/Drug Res.,12
06-1209,1986) 。
【0005】しかし、脂肪乳剤−PGE1 を生体に投与
した場合には、PGE1 が遊離する欠点がある。そこ
で、その遊離量を抑える研究が脂肪乳剤−PGE1 エス
テル類を用いて検討された(五十嵐等,炎症 8,243-24
6,1988 )。具体的には、まず、PGE1 エステル類の
活性がないこと、および、PGE1 エステル類は生体内
のエステラーゼによりエステル結合が切断され活性を発
揮することを確認したうえで、脂肪乳剤−PGE1 の血
中での安定性が検討された。該検討におけるPGE1
ステル類としては、メチルエステル、エチルエステル、
ブチルエステル、およびオクチルエステルが用いられ
た。PGE1 エステル類の活性は血小板凝集抑制効果を
指標として測定された。また、血中での安定性は等張塩
中でインキュベートした際のPGE1 の遊離量の測定に
より評価された。そしてその結果、各PGE1 エステル
の脂肪乳剤としての有効性と安定性が確認されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、脂肪乳剤−
PGE1 エステル類の徐放性を高めるためには、脂肪乳
剤を分散媒に微細に分散させる必要がある。その際、P
GE1 エステル類、油脂等の脂質、およびその他の材料
を加熱溶解し、それを80〜90℃程度の高温下で水中
にホモジナイズするが、このような高温下においてはP
GE1 エステル類の急速な分解が生じる問題があった。
また、PGE1 エステル類は保存安定性が低いため、商
品流通経路における急速な分解が起こる問題もあった。
【0007】そこで、高温下であっても安定な製剤化が
可能であり、かつ、流通経路における保存安定性に優れ
たPGE1 類縁体の開発が望まれ、9位カルボニル基を
エノールエステルにしたPGE1 エノールエステル体が
報告されている(特許第2602964号公報)。
【0008】しかし、これらのPG類縁体を経口剤とし
て用いるには、脂溶性のほかに水溶性が必要であり、こ
れらのバランスに優れ、かつ持続性を有するPG類縁体
として充分なものは得られていなかった。本発明は、経
口剤として有効な脂溶性と水溶性を兼ね備え、かつ優れ
た薬効の持続性を有するPGE1 誘導体の提供を目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、下式
1で表されるプロスタグランジン誘導体を提供する。
【0010】
【化3】
【0011】ただし、式中の記号は以下の意味を示す。 R1 :アルカノイル基。 R2 :ヘテロ原子を含む1価置換基、で置換されたアル
キル基。 R3 およびR4 :それぞれ独立に、水素原子または水酸
基の保護基。 R5 :アルキル基または置換されたアルキル基。 Q:−CH2 CH2 −または−CH=CH−。
【0012】また、本発明は、下式2で表されるシクロ
ペンテノン誘導体に、下式3で表される化合物をアルキ
ルリチウムと有機銅反応剤との作用のもとに付加反応さ
せて反応生成物を得て、つぎに該反応生成物と、下式4
で表されるカルボン酸無水物または下式5で表されるカ
ルボン酸ハライドとを反応させ、つぎに必要に応じて脱
保護反応を行うことを特徴とする下式1で表されるプロ
スタグランジン誘導体の製造方法を提供する。
【0013】
【化4】
【0014】ただし、式中の記号は以下の意味を示す。
1 :アルカノイル基であり、式4中の2個のR1 は、
同一であっても異なっていてもよい。 R2 :ヘテロ原子を含む1価置換基、で置換されたアル
キル基。 R30およびR40:それぞれ独立に、水酸基の保護基。 R3 およびR4 :それぞれ独立に、水素原子または水酸
基の保護基。 R5 :アルキル基または置換されたアルキル基。 Q:−CH2 CH2 −または−CH=CH−。 X1 :ヨウ素原子またはトリアルキルスズ基。 X2 :ハロゲン原子。
【0015】また、本発明は上記のプロスタグランジン
誘導体またはその薬学的に有効な塩、を有効成分とする
医薬を提供する。
【0016】
【発明の実施の形態】式1で表される本発明のPG誘導
体は新規な化合物である。PG誘導体(式1)におい
て、R1 は炭素数2〜6のアルカノイル基が好ましく、
特に炭素数2〜4のアルカノイル基が好ましく、とりわ
け、アセチル基、プロピオニル基、イソブチリル基、ブ
チリル基が好ましい。
【0017】R2 は、ヘテロ原子を含む1価置換基、で
置換されたアルキル基であり、アルキル基の水素原子の
1個以上が、ヘテロ原子を含む1価置換基で置換された
基をいう。なお、本明細書において、単に「アルキル
基」とのみ記載した場合、該基は水素原子と炭素原子の
みからなる1価脂肪族飽和炭化水素基をいう。
【0018】ヘテロ原子を含む1価置換基を除いたR2
の炭素数は1〜20が好ましく、特に1〜10が好まし
い。また、ヘテロ原子を含む1価置換基を除いたR2
は、分岐構造であっても直鎖構造であってもよい。R2
中の1価置換基の数は1〜5個が好ましく、特に1〜2
個が好ましい。さらに、R2 が、該置換基を2個以上有
する場合には、同一であっても異なっていてもよい。ま
た、R2 中の置換基の位置は特に限定されない。
【0019】R2 における1価置換基中のヘテロ原子
は、1個または2個以上であり、ヘテロ原子は1種また
は2種以上である。ヘテロ原子としては、酸素原子、イ
オウ原子、窒素原子、ケイ素原子、またはリン原子が好
ましい。
【0020】ヘテロ原子を含む1価置換基としては、以
下に記載するヘテロ原子含有基のうちヘテロ原子含有1
価基からなる基、または該ヘテロ原子含有1価基を1価
有機基の部分構造として含む基、が好ましい。1価有機
基の部分構造として含む場合には、1価芳香族炭化水素
基または1価脂肪族炭化水素基の部分構造として含むの
が好ましい。
【0021】ヘテロ原子含有基のうちヘテロ原子含有1
価基としては以下のものが例示できる。水酸基、保護さ
れた水酸基、メルカプト基、保護されたメルカプト基、
アミノ基、保護されたアミノ基、アルキル置換アミノ
基、アリール置換アミノ基、トリアルキルシリル基、ト
リアリールシリル基、カルボキシル基、−OR10基(こ
こで、R10は1価炭化水素基であり、1価脂肪族炭化水
素基であっても1価芳香族炭化水素基であってもよく、
アルキル基またはフェニル基が好ましい。)、1価炭化
水素基の炭素−炭素単結合間にエーテル性酸素原子が挿
入された基、−SR11基(ここで、R11は1価炭化水素
基であり、1価脂肪族炭化水素基であっても1価芳香族
炭化水素基であってもよく、アルキル基またはフェニル
基が好ましい。)、1価炭化水素基の炭素−炭素単結合
間にチオエーテル性イオウ原子が挿入された基、カルバ
モイル基、N,N−ジアルキルカルバモイル基、モノア
シルアミノ基、スルホン酸基、スルフェン酸基(−SO
H)、スルフィン酸基(−SO2 H)、ホスホリル基、
ホスファミド基。
【0022】また、ヘテロ原子含有基のうち上記以外の
基としては以下のものが例示できる。カルボニル基、チ
オカルボニル基、イミノ基、ヒドロキシイミノ基(=N
−OH)、N−アルキルイミノ結合、エステル結合、ア
ミド結合。
【0023】また、ヘテロ原子含有基は、環構造であっ
てもよく、たとえば、テトラゾール環含有基、エーテル
性酸素原子を含む環状の基、アミド結合を含む環状の
基、エステル結合を含む環状の基、ウレタン結合を含む
環状の基、カーバメート結合を含む環状の基が挙げら
れ、これらの環構造の基は1価であるの好ましい。
【0024】本発明におけるR2 としては、アルキル基
の水素原子の1個または2個が、水酸基、保護された水
酸基、1価のエーテル性酸素原子を含む環状の基、また
はN,N−ジアルキルカルバモイル基、で置換された基
が好ましい。
【0025】R2 の具体例としては以下の基が挙げられ
るが、これらに限定されない。2−ヒドロキシ−1−メ
チルプロピル基、2,3−ジヒドロキシプロピル基、
N,N−ジメチルカルバモイルメチル基、カルボキシメ
チル基、2−カルボキシエチル基。R2 としては、2−
ヒドロキシ−1−メチルプロピル基、2,3−ジヒドロ
キシプロピル基、またはN,N−ジメチルカルバモイル
メチル基が好ましい。
【0026】R3 およびR4 は、それぞれ独立に、水素
原子または水酸基の保護基を示し、R3 およびR4 が水
素原子であるのが、医薬としての有用性の点から好まし
い。水酸基の保護基としては、Greeneらによる著書(Pro
tective Groups in Organic Synthesis,John Wiley & S
ons,1981) 記載の保護基を用いうる。このうち水酸基の
保護基としては、低級アルキル基を含むアルカノイル基
(たとえばアセチル基)、トリアルキルシリル基(たと
えばトリメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシ
リル基)、トリアリールシリル基、アルキルジアリール
シリル基、ジアルキルアリールシリル基、アルアルキル
基(たとえばベンジル基)等が好ましい。
【0027】R5 は、アルキル基または置換されたアル
キル基であり、アルキル基が好ましい。アルキル基とし
ては、炭素数3〜8のアルキル基が好ましい。アルキル
基は直鎖構造であっても分岐構造であってもよい。アル
キル基としては、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−
ヘキシル基、2−メチルヘキシル基、n−ヘプチル基、
n−オクチル基等が好ましい。
【0028】置換されたアルキル基(R5 )とは、前記
アルキル基の水素原子の1個以上が1価置換基で置換さ
れた基をいう。R5 中の1価置換基としては、前記ヘテ
ロ原子を含む1価置換基、アルキル基以外の1価炭化水
素基、ハロゲン原子を含む1価置換基、アリール基、フ
ェノキシ基、またはアルコキシ基が好ましい。さらに、
置換されたアルキル基(R5 )としては、フェノキシメ
チル基、クロロフェノキシアルキル基、またはフェネチ
ル基が好ましい。
【0029】また、式1中のQは、−CH2 CH2 −ま
たは−CH=CH−であり、−CH=CH−である場
合、該二重結合は、トランス二重結合またはシス二重結
合のいずれであってもよく、トランス二重結合が好まし
い。
【0030】さらに、本発明のPG誘導体(式1)は、
その11位、12位、および15位に不斉炭素原子を有
するため、各種の立体異性体が存在するが、本発明はそ
のいずれのPG誘導体であってもよく、それらの混合物
であってもよい。
【0031】PG誘導体(式1)の具体例を以下に挙げ
るがこれらに限定されない。2−ヒドロキシ−1−メチ
ルプロピル 9−アセトキシ−11α,15S−ジヒド
ロキシ−17S,20−ジメチルプロスタ−8,13E
−ジエン−1−オアート、2,3−ジヒドロキシプロピ
ル 9−アセトキシ−11α,15S−ジヒドロキシ−
17S,20−ジメチルプロスタ−8,13E−ジエン
−1−オアート、N,N−ジメチルカルバモイルメチル
9−アセトキシ−11α,15S−ジヒドロキシ−1
7S,20−ジメチルプロスタ−8,13E−ジエン−
1−オアート、カルボキシメチル 9−アセトキシ−1
1α,15S−ジヒドロキシ−17S,20−ジメチル
プロスタ−8,13E−ジエン−1−オアート、カルボ
キシエチル 9−アセトキシ−11α,15S−ジヒド
ロキシ−17S,20−ジメチルプロスタ−8,13E
−ジエン−1−オアート。
【0032】本発明のPG誘導体(式1)は、公知の手
法を組み合わせることによって合成できる。たとえば、
シクロペンテノン誘導体(式2)に、化合物(式3)を
アルキルリチウムと有機銅反応剤との作用のもとに付加
反応させて反応生成物を得て、つぎに該反応生成物と、
式4で表されるカルボン酸無水物または式5で表される
カルボン酸ハライドとを反応させ、つぎに必要に応じて
脱保護反応を行うことにより、製造できる。
【0033】ただし、式中の記号は上記と同じ意味を示
し、X1 はヨウ素原子またはトリアルキルスズ基を、X
2 はハロゲン原子を、R30、R40は、それぞれ独立に、
水酸基の保護基を示す。
【0034】シクロペンテノン誘導体(式2)は、下式
6で表されるカルボン酸に、式R2OH(ただし、R2
は式1における意味と同じ意味を示す。)で表されるヘ
テロアルキルアルコールを活性化エステル法にしたがっ
て反応させることにより合成できる。ただし、式6中の
30は、上記と同じ意味を示す。なお、式2中には不斉
炭素原子が存在するため、各種の立体異性体が存在する
が、本発明はそのいずれであってもよく、立体異性体の
混合物であってもよい。
【0035】
【化5】
【0036】この活性化エステル法は、公知の方法であ
り、たとえば4−ピペリジノピリジンや4−ジメチルア
ミノピリジン等の存在下に、N,N’−ジシクロヘキシ
ルカルボジイミドと式R2 OHで表されるヘテロアルキ
ルアルコールとを反応させる方法が挙げられる。
【0037】アルキルリチウムとしては、n−ブチルリ
チウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリ
チウムが好ましく、特にtert−ブチルリチウムが好
ましい。有機銅反応剤としては、トリアルキルホスフィ
ン−ヨウ化銅(I)錯体、1−ペンテン−銅(I)錯
体、シアン化銅(I)−2塩化リチウム錯体(CuCL
・2LiCl)、臭化銅(I)−ジメチルスルフィド錯
体が好ましく、特にトリ(n−ブチル)ホスフィン−ヨ
ウ化銅(I)錯体が好ましい。
【0038】化合物(式3)としては、X1 がヨウ素原
子である1−ヨードアルケン類、X1 がトリアルキルス
ズ基であるトリアルキルスタニルアルケン類が好まし
い。1−ヨードアルケン類としては、(1E,3S,5
S)−1−ヨード−3−(tert−ブチルジメチルシ
ロキシ)−5−メチルノナ−1−エン、(1E,3S)
−1−ヨード−3−(tert−ブチルジメチルシロキ
シ)オクタ−1−エンが好ましい。また、トリアルキル
スタニルアルケン類としては、(1E,3S,5S)−
1−トリブチルスタニル−3−(tert−ブチルジメ
チルシロキシ)−5−メチルノナ−1−エン等が好まし
い。
【0039】カルボン酸無水物(式4)における2個の
1 は、同一であっても異なっていてもよく、同一であ
る場合には、無水酢酸が好ましい。2個のR1 が異なる
カルボン酸無水物(式4)を採用した場合、目的化合物
のPG誘導体(式1)はR1が異なる2種が生成する場
合と、1種のみが優先的に生成する場合がありうるが、
本発明の製造方法においては、1種のみが優先的に生成
しうるカルボン酸無水物(式4)を採用するのが好まし
く、特に酢酸ピバル酸混成無水物または酪酸ピバル酸混
成無水物が好ましい。通常の場合、カルボン酸無水物
(式4)として酢酸ピバル酸混成無水物を用いた場合に
は、PG誘導体(式1)のR1 がアセチル基であるもの
が優先的に生成し、酪酸ピバル酸混成無水物を用いた場
合には、PG誘導体(式1)のR1 がブチリル基である
ものが優先的に生成する。カルボン酸ハライド(式5)
におけるX2 は塩素原子が好ましく、カルボン酸ハライ
ド(式5)としては、酢酸クロリドが好ましい。
【0040】本発明の製造方法においては、シクロペン
テノン誘導体(式2)と化合物(式3)とを、アルキル
リチウムおよび有機銅反応剤の作用のもとに付加反応さ
せる。
【0041】該付加反応は、以下のメカニズムで進行す
ると考えられる。まず化合物(式3)はまずアルキルリ
チウムと反応することによりリチオ化し、化合物(式
3)の−X1 が−Liとなった1−リチオアルケン(式
3a)となる。そして、1−リチオアルケン(式3a)
と有機銅反応剤が反応することにより、1−リチオアル
ケン(式3a)の末端−Liにおいて錯体化したオルガ
ノ銅が生成する。つぎに、このオルガノ銅がシクロペン
テン誘導体(式2)に、1,4−共役付加し、下式3b
で表されるエノールが生成すると推測される。
【0042】
【化6】
【0043】該付加反応は不活性溶媒の存在下に実施す
るのが好ましい。不活性溶媒としては、テトラヒドロフ
ラン、ジエチルエーテル、n−ヘキサン、ジオキサン等
が挙げられる。
【0044】上記の反応において、アルキルリチウム量
は化合物(式3)に対して0.5〜4倍モルが好まし
く、特に1〜2倍モルが好ましい。また、有機銅反応剤
は化合物(式3)に対して0.2〜4倍モルが好まし
く、特に0.5〜2倍モルが好ましい。化合物(式3)
はシクロペンテノン誘導体(式2)に対して1〜5倍モ
ルが好ましく、特に1〜2倍モルが好ましい。反応に溶
媒を用いる場合の量は化合物(式3)に対して1〜50
0倍重量が好ましく、特に10〜100倍重量が好まし
い。また、該付加反応の反応温度は−95〜+50℃が
好ましく、特に−78〜+20℃が好ましい。さらに反
応時間は0.1〜20時間が好ましい。
【0045】該付加反応により得られた反応生成物は、
必要に応じて精製し、生成が推定されるエノールを単離
してもよいが、本発明の製造方法においては、反応生成
物をつぎの反応にそのまま用いるのが好ましい。本発明
の製造方法においては、前記の反応で得た反応生成物
と、カルボン酸無水物(式4)またはカルボン酸ハライ
ド(式5)とを反応させることにより、R3 およびR4
が水酸基の保護基であるPG誘導体(式1)が合成でき
る。さらに、R3 およびR4 が水酸基であるPG誘導体
(式1)を得たい場合には、R3 およびR4 が水酸基の
保護基である場合のPG誘導体(式1)の脱保護反応を
行いR3 およびR4 が水酸基であるPG誘導体(式1)
が合成できる。脱保護の方法は、前記のGreeneらによる
著書に記載の方法を採用できる。
【0046】カルボン酸無水物(式4)およびカルボン
酸ハライド(式5)の量は、それぞれシクロペンテノン
誘導体(式2)に対して1〜10倍モルが好ましい。ま
た、反応温度は−20〜+30℃が好ましく、反応時間
は0.1〜20時間が好ましい。なお、該反応は公知の
文献(Sih,et al.,J.Am.Chem.Soc.,110,3588,1988)に記
載される手法および条件をそのまま適用できる。
【0047】本発明のPG誘導体(式1)およびその薬
理学的に有効な塩は、医薬品として、または医薬品の原
体として有用な化合物である。PG誘導体(式1)の薬
理学的に有効な塩としては、PG誘導体(式1)中のR
2 が、陰イオンとなりうる基である場合に形成されう
る。塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウ
ム塩、アンモニウム塩、アルキルアンモニウム塩、ジア
ルキルアンモニウム塩、トリアルキルアンモニウム塩、
テトラアルキルアンモニウム塩、モノシクロアルキルア
ンモニウム塩等が挙げられる。
【0048】該PG誘導体(式1)は、血小板凝集抑制
作用、血管拡張性血圧降下作用、胃酸分泌抑制作用、平
滑筋収縮作用、細胞保護作用、および利尿作用等を有す
る化合物であることから、該生理活性を利用した心筋梗
塞、狭心症、動脈硬化、高血圧症、十二指腸潰瘍、分泌
誘発、および妊娠中絶などの治療剤または予防剤として
使用できる。そして、PG誘導体(式1)は、経口剤と
して有効な脂溶性と水溶性を兼ね備え、かつ優れた薬効
の持続性を発揮しうる優れた化合物である。
【0049】
【実施例】以下に本発明を合成例と実施例により具体的
に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
【0050】[合成例1]4R−tert−ブチルジメ
チルシロキシ−2−[6−(2−tert−ブチルジメ
チルシロキシ−1−メチルプロピルオキシカルボニ
ル)]シクロペンタ−2−エン−1−オンの合成
【0051】4R−tert−ブチルジメチルシロキシ
−2−(6−カルボキシヘキシル)シクロペンタ−2−
エン−1−オン(1.0g、2.94mmol)をエー
テル(14.7ml)に溶解し、窒素気流下、0℃で
N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(0.73
g、3.52mmol)を加えた。10分間撹拌した
後、この溶液に3−tert−ブチルジメチルシロキシ
−1−メチルプロパノール(0.72g、3.52mm
ol)および4−ピロリジノピリジン(39mg、0.
26mmol)を加え室温で一夜撹拌した。なお、3−
tert−ブチルジメチルシロキシ−1−メチルプロパ
ノールは、J.Org.Chem.,51,3388,1986に記載される方法
にしたがって合成した。
【0052】一夜撹拌後に得られた反応液をセライトで
ろ過し、水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、溶媒を減圧留去して得られた残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィ[ヘキサン:酢酸エチル=10:1
(体積比)]で精製し、下式で表される表掲化合物を得
た(1.00g、収率64.5%)。ただし、下式中の
tBuはtert−ブチル基を、Meはメチル基を示
す。以下においても同様である。
【0053】
【化7】
【0054】[合成例2]4R−tert−ブチルジメ
チルシロキシ−2−[6−(3,3−ジメチル−2,4
−ジオキソラニルメトキシカルボニル)ヘキシル]シク
ロペンタ−2−エン−1−オンの合成
【0055】合成例1における3−tert−ブチルジ
メチルシロキシ−1−メチルプロパノールの代わりに、
2,2−ジメチル−4−ヒドロキシメチル−1,3−ジ
オキソランを用いて、下式で表される表掲化合物を得た
(0.72g、収率53.8%)。
【0056】
【化8】
【0057】[合成例3]4R−tert−ブチルジメ
チルシロキシ−2−[6−(N,N−ジメチルカルバモ
イルメトキシカルボニル)ヘキシル]−シクロペンタ−
2−エン−1−オンの合成
【0058】合成例1における3−tert−ブチルジ
メチルシロキシ−1−メチルプロパノールの代わりに、
N,N−ジメチルカルバモイルメタノールを用いて、下
式で表される表掲化合物を得た(0.85g、収率6
4.9%)。なお、N,N−ジメチルカルバモイルメタ
ノールは特開昭54−32418に記載される方法にし
たがって調製した。
【0059】
【化9】
【0060】[実施例1]2−ヒドロキシ−1−メチル
プロピル 9−アセトキシ−11α,15S−ジヒドロ
キシ−17S,20−ジメチルプロスタ−8,13E−
ジエン−1−オアートの合成
【0061】(1E,3S,5S)−1−ヨード−3−
(tert−ブチルジメチルシロキシ)−5−メチルノ
ナ−1−エン(0.90g、2.30mmol)のエー
テル(9.5ml)溶液を−78℃に冷却し、窒素気流
下tert−ブチルリチウム(1.6Mのペンタン溶液
2.85ml、5.15mmol)を滴下した。同温度
で2時間撹拌した後、トリ(n−ブチル)ホスフィン−
ヨウ化銅(I)錯体(0.79g、2.09mmo
l)、トリ(n−ブチル)ホスフィン(0.51ml、
2.07mmol)のエーテル(7.6ml)溶液を滴
下した。−78℃で50分間撹拌した後、合成例1で得
た化合物(1.0g、1.9mmol)のエーテル(3
0ml)溶液を滴下した。−78℃で30分、さらに−
30〜−20℃で30分撹拌した後、無水酢酸(0.4
8ml、5.14mmol)を0℃で滴下し、0℃〜室
温で2時間撹拌した。飽和硫酸アンモニウム水溶液(1
00ml)に注ぎ、有機層と分離した後、水層をエーテ
ル(50ml)で抽出し、合わせた有機層を無水硫酸マ
グネシウムで乾燥した。
【0062】溶媒を減圧留去して得られた残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィ[ヘキサン:酢酸エチル=
40:1(体積比)から始まり、つぎに同比=20:
1、つぎに同比=10:1とした]で精製し、付加体を
得た(1.09g、収率72.7%)。得られた付加体
(1.09g、1.38mmol)をアセトニトリル
(28.0ml)に溶解し、0℃で46%フッ化水素酸
水溶液(3.54ml)を加え、同温度で1時間撹拌し
た。反応液を20%炭酸カリウム水溶液(200ml)
と塩化メチレン(50ml)の混液に注ぎ、有機層と分
離した後、水層を塩化メチレン(50ml)で抽出し、
塩化メチレン層を前記有機層とあわせ、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥ろ過し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィ(塩化メチレン:アセト
ン=3:1)で精製し、下式で表される表掲化合物を得
た(268mg、収率43.4%)。ただし、下式中の
Acは、アセチル基を示す。以下においても同様であ
る。
【0063】1H-NMR(CDCl3) δ(ppm):0.8-0.9(6H,m),1.
05-2.2(24H,m),2.1(3H,s),2.25-2.38(2H,m),2.42(1H,
m),2.85(1H,m),3.07(1H,m),3.73(1H,m),3.9(1H,m),4.05
-4.2(2H,m),4.73(1H,m),4.9(1H,m),5.4-5.63(2H,m)。
【0064】
【化10】
【0065】[実施例2]2,3−ジヒドロキシプロピ
ル 9−アセトキシ−11α,15S−ジヒドロキシ−
17S,20−ジメチルプロスタ−8,13E−ジエン
−1−オアートの合成
【0066】実施例1における合成例1で得た化合物の
代わりに、合成例2で製造した4R−tert−ブチル
ジメチルシロキシ−2−[6−(3,3−ジメチル−
2,4−ジオキソラニルメトキシ)カルボニルヘキシ
ル]シクロペンタ−2−エン−1−オンを用いることに
より、表掲化合物を得た(547mg、収率76.8
%)。
【0067】1H-NMR(CDCl3) δ(ppm):0.8-0.95(6H,m),
1.05-2.2(18H,m),2.1(3H,s),2.3-2.38(2H,m),2.45(1H,
m),2.83(1H,m),3.08(1H,m),3.65(1H,m),3.95(1H,m),4.0
5-4.25(4H,m),5.4-5.63(2H,m) 。
【0068】
【化11】
【0069】[実施例3]N,N−ジメチルカルバモイ
ルメチル 9−アセトキシ−11α,15S−ジヒドロ
キシ−17S,20−ジメチルプロスタ−8,13E−
ジエン−1−オアートの合成
【0070】実施例1における合成例1で得た化合物の
代わりに、合成例3で製造した4R−tert−ブチル
ジメチルシロキシ−2−[6−(N,N−ジメチルカル
バモイルメトキシカルボニル)ヘキシル]シクロペンタ
−2−エン−1−オンを用いて、表掲化合物を得た(7
5mg、収率7.3%)。
【0071】1H-NMR(CDCl3) δ(ppm):0.8-0.95(6H,m),
1.05-2.2(18H,m),2.13(3H,s),2.2-2.5(3H,m),2.88(1H,
m),2.93(3H,m),2.95(3H,m),3.08(1H,m),4.05-4.22(2H,
m),4.68(2H,dd,J=1Hz),5.4-5.63(2H,m)。
【0072】
【化12】
【0073】[PGE1 への経時的変化の評価]採血し
たヒト末梢血を37℃で4時間、さらに4℃で一昼夜静
置した後、3000rpmで15分間遠心し、上清を血
清として分離した。実施例2で得た化合物を検体とし、
本血清1980μlに検体(1mg/mlメタノール溶
液)20μlを加え、37℃でインキュベートした。一
定時間経過後、この液150μlを取り、さらにアセト
ニトリル150μlを加えて除タンパクし、5000r
pmで5分間遠心し、上清を0.45μmのフィルター
でろ過した後、ろ液中の化合物の経時変化を高速液体ク
ロマトグラフィ(HPLC)で分析して、実施例2の化
合物から該化合物の活性体(PGE1 )への変換率を求
めた。実施例2の化合物は、下式で表される中間体を経
てPGE1 に徐々に変換された。変換率の経時変化の結
果を図1に示す。
【0074】なお、変換率は下式により求めた。 変換率(%)=[(HPLCにおける対応する化合物の
ピーク面積値)/(インキュベーション0分時点でのH
PLCにおける化合物のピーク面積値の総和)]×10
【0075】
【化13】
【0076】[血小板凝集抑制効果の評価]前記評価に
おいて用いたものと同じインキュベート液100μlを
生理食塩水で1/100に希釈し、実施例2で得た化合
物の濃度が1×10-8Mとなるように調整した。この1
0μlを215μlのプレートレットリッチプラズマ
(PRP)に加え、1分後に20μMのアデノシン−
5’−ジホスフェート(ADP)溶液25μlを加えた
時の光透過率を測定した。
【0077】インキュベート希釈液の代わりに生理食塩
水をPRPに加えた場合の光透過率を測定し、これを基
準に下式により血小板凝集抑制率を算定した。結果を図
2に示す。実施例2の化合物は、活性体(PGE1 )に
徐々に変換され、血小板凝集抑制作用が長時間持続し
た。 凝集抑制率(%)=100−[(インキュベート希釈液
添加時の光透過率)/(生理食塩水添加時の光透過
率)]×100
【0078】なお、PRPは、クエン酸ナトリウム
(3.8%)を用いて採血(血液9容量部、クエン酸ナ
トリウム1容量部)したヒト末梢血を1,000rpm
で10分遠心して分取した。
【0079】
【発明の効果】本発明のプロスタグランジン誘導体は、
1位カルボン酸部分にヘテロ原子を有するエステル構造
を有し、かつ、9位カルボニル部はエノールエステルに
変換されているため、化学的安定性と適度な脂溶性を兼
ねた化合物である。該化合物は、血清中で活性体である
PGE1 に序々に変化し、その効果も長時間にわたって
持続することから、薬剤活性の持続性の増強を発揮しう
る優れた化合物である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例2で合成した化合物のPGE1 への経時
的変化を示すグラフ
【図2】血小板凝集抑制率の経時的変化を示すグラフ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下式1で表されるプロスタグランジン誘導
    体。 【化1】 ただし、式中の記号は以下の意味を示す。 R1 :アルカノイル基。 R2 :ヘテロ原子を含む1価置換基、で置換されたアル
    キル基。 R3 およびR4 :それぞれ独立に、水素原子または水酸
    基の保護基。 R5 :アルキル基または置換されたアルキル基。 Q:−CH2 CH2 −または−CH=CH−。
  2. 【請求項2】R2 が、2−ヒドロキシ−1−メチルプロ
    ピル基、2,3−ジヒドロキシプロピル基、またはN,
    N−ジメチルカルバモイルメチル基である請求項1記載
    のプロスタグランジン誘導体。
  3. 【請求項3】下式2で表されるシクロペンテノン誘導体
    に、下式3で表される化合物をアルキルリチウムと有機
    銅反応剤との作用のもとに付加反応させて反応生成物を
    得て、つぎに該反応生成物と、下式4で表されるカルボ
    ン酸無水物または下式5で表されるカルボン酸ハライド
    とを反応させ、つぎに必要に応じて脱保護反応を行うこ
    とを特徴とする下式1で表されるプロスタグランジン誘
    導体の製造方法。 【化2】 ただし、式中の記号は以下の意味を示す。R1 :アルカ
    ノイル基であり、式4中の2個のR1 は、同一であって
    も異なっていてもよい。 R2 :ヘテロ原子を含む1価置換基、で置換されたアル
    キル基。 R30およびR40:それぞれ独立に、水酸基の保護基。 R3 およびR4 :それぞれ独立に、水素原子または水酸
    基の保護基。 R5 :アルキル基または置換されたアルキル基。 Q:−CH2 CH2 −または−CH=CH−。 X1 :ヨウ素原子またはトリアルキルスズ基。 X2 :ハロゲン原子。
  4. 【請求項4】請求項1または2記載のプロスタグランジ
    ン誘導体またはその薬学的に有効な塩、を有効成分とす
    る医薬。
JP9348198A 1997-12-17 1997-12-17 プロスタグランジン誘導体、その製造方法、および医薬 Pending JPH11180949A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9348198A JPH11180949A (ja) 1997-12-17 1997-12-17 プロスタグランジン誘導体、その製造方法、および医薬

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9348198A JPH11180949A (ja) 1997-12-17 1997-12-17 プロスタグランジン誘導体、その製造方法、および医薬

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11180949A true JPH11180949A (ja) 1999-07-06

Family

ID=18395417

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9348198A Pending JPH11180949A (ja) 1997-12-17 1997-12-17 プロスタグランジン誘導体、その製造方法、および医薬

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11180949A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007127639A2 (en) * 2006-04-26 2007-11-08 Aerie Pharmaceuticals, Inc. Prodrug derivatives of acids using alcohols with homotopic hydroxy groups and methods for their preparation and use
JP2012522796A (ja) * 2009-04-02 2012-09-27 アラーガン インコーポレイテッド プロスタグランジンeレセプター拮抗薬
WO2013021935A1 (ja) * 2011-08-05 2013-02-14 小野薬品工業株式会社 軟骨障害治療用化合物
JP2013231038A (ja) * 2013-06-04 2013-11-14 Techfields Biochem Co Ltd 非常に高い皮膚浸透率を有するプロスタグランジン及び関連化合物の正荷電水溶性プロドラッグ
US8642644B2 (en) 2004-10-21 2014-02-04 Duke University Ophthamological drugs

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8642644B2 (en) 2004-10-21 2014-02-04 Duke University Ophthamological drugs
WO2007127639A2 (en) * 2006-04-26 2007-11-08 Aerie Pharmaceuticals, Inc. Prodrug derivatives of acids using alcohols with homotopic hydroxy groups and methods for their preparation and use
WO2007127639A3 (en) * 2006-04-26 2008-06-12 Aerie Pharmaceuticals Inc Prodrug derivatives of acids using alcohols with homotopic hydroxy groups and methods for their preparation and use
JP2012522796A (ja) * 2009-04-02 2012-09-27 アラーガン インコーポレイテッド プロスタグランジンeレセプター拮抗薬
WO2013021935A1 (ja) * 2011-08-05 2013-02-14 小野薬品工業株式会社 軟骨障害治療用化合物
JPWO2013021935A1 (ja) * 2011-08-05 2015-03-05 小野薬品工業株式会社 軟骨障害治療用化合物
JP2013231038A (ja) * 2013-06-04 2013-11-14 Techfields Biochem Co Ltd 非常に高い皮膚浸透率を有するプロスタグランジン及び関連化合物の正荷電水溶性プロドラッグ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
GB2099814A (en) 15-deoxy-16-hydroxy prostaglandins
EP0102230B1 (en) Novel 6-nitroprostaglandin derivatives, process for production thereof, and use thereof
US4363817A (en) Enol acylate analogs of E1 and E2 prostaglandins
JPH11180949A (ja) プロスタグランジン誘導体、その製造方法、および医薬
EP0106576B1 (en) Novel 5-membered cyclic compounds, process for the production thereof, and pharmaceutical use thereof
JPH0717597B2 (ja) フエノキシプロスタトリエン酸誘導体とその製造法
JPS5823393B2 (ja) プロスタグランジンルイジカゴウブツ ノ セイゾウホウホウ
US4921995A (en) Process for producing 16-substituted prostaglandines
US4181674A (en) 5-Endo-protected hydroxyl-bicyclo[2,2,1]-heptan-2-ones and process for preparing same
JP4386581B2 (ja) 精製されたプロスタグランジン誘導体の製造方法
EP0471856B1 (en) 15-deoxyprostaglandin derivative
JPH11302251A (ja) プロスタグランジン誘導体およびその製造方法
JP3181677B2 (ja) 双環性エノールラクトン類とその製造方法
JPH07238068A (ja) プロスタグランジンe1類縁体
JP2839841B2 (ja) プロスタグランジンe1 類の製造法、及びその合成中間体
JPH11279184A (ja) エノールホスフェート誘導体およびその製造方法
JP3446225B2 (ja) シクロペンタン誘導体及びその製造方法
JPH025746B2 (ja)
JP3692553B2 (ja) ジフルオロラクトン類の製造方法
JPH0748345A (ja) 含フッ素プロスタグランジン類縁体
US5177251A (en) Halogenated tetraenyl prostaglandin derivatives
US4808734A (en) 16-cycloalkyl-7-fluoro-prostacyclins
JPS6261593B2 (ja)
JPH0748344A (ja) プロスタグランジン類縁体
JPH0753544A (ja) 含フッ素双環性ラクトン類

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 5

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071004

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081004

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 7

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091004

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 8

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101004

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 9

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111004

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121004

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121004

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131004

Year of fee payment: 11

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250