JPH07270533A - 周波数差検出装置 - Google Patents

周波数差検出装置

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Publication number
JPH07270533A
JPH07270533A JP6528294A JP6528294A JPH07270533A JP H07270533 A JPH07270533 A JP H07270533A JP 6528294 A JP6528294 A JP 6528294A JP 6528294 A JP6528294 A JP 6528294A JP H07270533 A JPH07270533 A JP H07270533A
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JP
Japan
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signal
frequency
output
receiver
crosstalk
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JP6528294A
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Inventor
Yoshio Mukoyama
良雄 向山
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は所定周波数の波動を授受する過程で
生ずるドップラシフトに基づいて所望の測定を行う周波
数差検出装置に関し、正規の受信信号に加えてクロスト
ーク信号が伝播される場合にも検出精度を維持すること
を目的とする。 【構成】 送信器1を発した送信信号3の反射波である
受信信号4を受信器2で受信させる。受信器2はドップ
ラシフトの生じた正規の受信信号4と、種々の経路から
ドップラシフトを生ずることなく伝播されるクロストー
ク信号とを加算して検出信号21を出力する。ミキシン
グ回路20は検出信号と発振信号20とを混合して両者
の周波数差を表す出力信号を発する。振幅検波回路23
は検出信号21に生ずる振幅変調を検出してその包絡線
に相当する出力信号を発する。周波数信号選択回路24
はピーク値の大きい方の出力信号を選択して出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、周波数差検出装置に係
り、特に所定周波数の送信信号に、受信器に至るまでの
伝播過程で生ずるドップラシフトを利用して所望の測定
を行う周波数差検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、図4に示す対地車速センサ等
の如く、送信器1から所定周波数の送信信号を送信し、
かつその送信信号の反射波等を受信器2で受信し、送信
信号3の周波数と受信信号4の周波数との差を検出する
ことで、信号の伝播過程において生ずるドップラシフト
を検出する装置が知られている。
【0003】すなわち、かかる対地車速センサにおいて
は、送受信器1,2を車両前後方向に所定距離離間し
て、かつ路面5に向けて出力された送信信号3が路面で
反射して受信器2に至るような位置関係に配設されてお
り、受信信号4に車速に応じたドップラシフトが生ずる
ように構成されている。従って、この場合、ドップラシ
フトに相当する送受信信号の周波数差を検出すれば、精
度よく車速を検出することが可能となる。
【0004】ところで、かかる装置を構成するにあたっ
ては、送信器1と受信器2とはある程度近接して、かつ
一体の母材に固定して設けなければならない場合が生ず
る。また、送信器1に対して発振信号を供給する発振回
路6及びドライブ回路7と送受信器1,2等は、電気的
に同一の系を構成し、多くの場合受信器2の検出信号を
増幅成形するプリアンプ8、フィルタ9、アンプ10等
は、ドライブ回路7等と同一基板上に形成される。ま
た、送信信号を出力する送信器1の指向性にも一定の幅
があるのが通常である。
【0005】このため、上記の如き対地車速センサ等を
構成した場合、受信器2には、送信器1から発せられ、
その後正規の伝播経路を経て受信器2に到達する受信信
号4の他、送受信器1,2の固定用ブラケット等を伝っ
て伝播される振動、電気的に伝播される振動、送信器1
の指向性上の限界から正規の経路とは別に路面5からの
正反射11により受信器2に到達する反射波等、種々の
回り込み信号(以下、クロストーク信号と称す)が受信
される。
【0006】そして、このように正規の伝播経路を経ず
に受信器2に到達するクロストーク信号には、車速等に
応じたドップラシフトが生じておらず、その強度が大き
くなって受信信号内における正規の送信信号のS/N比
が低下すると、受信信号と送信信号とを混合して両者の
周波数差に相当する出力信号を形成するミキシング回路
11において、適当な出力レベルを持つ信号を形成する
ことが困難となる。
【0007】また、このようにミキシング回路11の出
力信号の強度が低下すると、その出力信号に基づいて車
速演算を行う車速演算回路において、適切な精度をもっ
て車速を演算することが困難となる。
【0008】かかる問題点に着目した装置としては、従
来特開昭60−253990号公報に開示される装置が
公知である。すなわち、上記公報には、受信器2に伝播
されるクロストーク信号と逆位相の信号を受信器2に供
給し、もってクロストーク成分の相殺を図ることにより
上記問題に対処する装置が開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、クロストーク
の伝播経路は、一般に複雑であり、またその伝播経路の
状態は必ずしも一定ではない。更に、路面からの正反射
11によるクロストークについては、路面5の状況等に
よってその強度が著しく変化する。
【0010】このため、受信器2に伝播されるクロスト
ークの強度を予め推定することは極めて困難であり、車
両の全運転領域に渡って有効にクロストークを相殺し得
る機能を構築するとすれば、著しい高コスト化を招くこ
とになる。この意味で、上記従来の装置は、事実上有効
な実用化が困難であるという問題を有していた。
【0011】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、受信器にクロストークが伝播され、受信信号と
クロストーク信号とが加算された場合、受信器から出力
される検出信号が振幅変調されることを利用し、クロス
トーク量が小さい場合には検出信号と発振信号とを混合
することにより、またクロストーク量が大きい場合に
は、検出信号を振幅検波することにより、それぞれ送信
信号と受信信号との周波数差を検出することにより上記
の課題を解決する周波数差検出装置を提供することを目
的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】図1は、上記の目的を達
成する周波数検出装置の原理構成図を示す。すなわち上
記の目的は、図1(A)に示すように、発振器M1から
供給される所定周波数の発振信号を出力する送信器M2
と、該送信器M2から出力された送信信号を受信する受
信器M3とを備え、前記送信信号の周波数と前記受信器
M3に到達した受信信号の周波数との差を検出する周波
数検出装置において、前記送信器M2に供給される発振
信号と、前記受信器M3が受信信号を受けて出力する検
出信号とを混合する混合器M4と、前記受信器M3の検
出信号を振幅検波する振幅検波器M5と、前記混合器M
4の出力信号、及び前記振幅検波器M5の出力信号のう
ち強度レベルの大きい方を周波数信号として選択する周
波数信号選択手段M6と、該周波数信号選択手段M6に
より選択された周波数信号に基づいて、前記送信器が出
力する送信信号の周波数と、前記受信器に到達した受信
信号の周波数との差を演算する周波数差演算手段M7と
を備える周波数差検出装置により達成される。
【0013】また、上記の目的は、図1(B)に示すよ
うに、上記構成の周波数差検出装置において、前記受信
器M3に伝播される発振信号、及び送信信号の回り込み
量を検出するクロストーク測定器M8を備え、前記周波
数信号選択手段M6は、該クロストーク測定器M8が測
定した回り込み量に基づいて、前記混合器M4の出力信
号と前記振幅検波器M5の出力信号の何れを周波数信号
として選択するかを決定する周波数差検出装置によって
も達成される。
【0014】更に、図1(B)に示すように、上記構成
の周波数差検出装置において、前記クロストーク測定器
M8は、前記振幅検波器M5の出力信号の強度レベルを
測定する出力レベル測定器M9からなる周波数差検出装
置も有効である。
【0015】
【作用】本発明に係る周波数検出装置の第1の態様にお
いて、前記受信器M3は、前記送信器M2から出力さ
れ、正規の経路を伝播する過程で周波数にドップラシフ
トが生ずる送信信号と、前記発振器M1及び前記送信器
M2から、正規の経路を経ずに前記受信器M3に伝達さ
れるクロストーク信号とを受信する。
【0016】従って、前記受信器M3が受信信号を受け
て出力する検出信号は、正規の受信信号とクロストーク
信号との加算信号となり、受信信号とクロストーク信号
との間に周波数差が存在すると、検出信号は、その周波
数差に対応する周期で振幅変調される。
【0017】ところで、前記受信器M3に対して伝播さ
れる受信信号の強度が、クロストーク信号の強度に比べ
て十分に大きい場合は、前記受信器M3から出力される
検出信号は、ほぼ前記受信器M3が受信する受信信号と
均等な信号となる。
【0018】従って、この場合は、当該検出信号と発振
信号とを混合する前記混合器M4において、前記送信器
M2から出力された送信信号と、前記受信器M3に到達
した受信信号との周波数差を十分大きな強度レベルとし
て内包する出力信号が形成される。
【0019】かかる状況下では、前記受信器M3の検出
信号が、ほぼその受信信号と均等であり、送信信号と受
信信号との周波数差に起因して検出信号に重畳される振
幅変調幅が小さいことから、当該検出信号を振幅検波す
る前記振幅検波器M5の出力信号強度は比較的低レベル
となる。
【0020】これに対して、前記受信器M3が受信する
受信信号の強度に対してクロストーク信号の強度が十分
に大きい場合は、前記受信器M3から出力される検出信
号が、クロストーク信号、すなわちドップラシフトを伴
わない信号の影響を多大に受ける。従って、この場合は
検出信号と発振信号との周波数差が事実上少量となり、
前記混合器M4の出力信号強度が低下する。
【0021】一方、この場合は、前記受信器M3から出
力される検出信号には、受信信号とクロストーク信号と
の周波数差、すなわち受信信号と送信信号との周波数差
に起因する比較的大きな振幅変調が重畳されていること
から、前記しんぴく検波器M5の出力信号強度は比較的
高レバルとなる。
【0022】そして、前記周波数信号選択手段M6は、
前記混合器M4の出力信号、及び前記振幅検波器M5の
出力信号のうち出力レベルの高い信号を周波数信号とし
て選択して前記周波数差演算手段M7に供給する。
【0023】このため、前記周波数差演算手段M7に
は、クロストーク信号の強弱に関わらず、常に送信信号
と受信信号との周波数差を十分な強度で内包した周波数
信号が供給されることになる。
【0024】また、本発明の第2の態様において、前記
クロストーク測定器M8は、前記受信器M3が受信する
クロストーク信号の強度を測定し、前記周波数信号検出
手段M6は、該クロストーク測定器M8の測定結果に基
づいて、周波数信号として採用する出力信号を選択す
る。
【0025】この際、前記混合器M4から出力される出
力信号の強度は、クロストーク信号の強度が低いほど高
レベルとなり、前記振幅検波器M5から出力される出力
信号の強度は、クロストーク信号の強度が高いほど高レ
ベルとなることから、上記構成により適切な出力信号が
周波数信号として選択されることになる。
【0026】更に、本発明の第3の態様においては、前
記振幅検波器M5の出力信号の強度レベル測定する前記
出力レベル測定器M9により前記クロストーク測定器M
8が実現される。この場合、前記振幅検波器M5の振幅
変調幅は、クロストーク信号の強度と相関しているた
め、適切なクロストーク測定が実現される。
【0027】
【実施例】図2は、本発明に係る周波数差検出装置を内
蔵する対地車速センサの全体構成を表すブロック構成図
を示す。尚、同図において上記図4に示す従来の対地車
速センサと同一の構成部分については、同一の符号を付
している。
【0028】図2において送信器1及び受信器2は、そ
れぞれ車両前後方向に所定距離離間して配設された超音
波の送信器及び受信器である。ここで、これら送信器1
及び受信器2は、送信器1から路面5に向けて発せられ
た送信信号3の反射波が、受信信号4として受信器2に
伝播されるように、両者の位置関係が調整されている。
【0029】送信器1には、ドライブ回路7を介して発
振回路6が接続されている。ここで発振回路6は、所定
値に設定された周波数の発振信号を発生する回路であ
り、ドアリブ回路7は、発振信号を電力増幅して所定電
力の超音波信号に変換する回路である。従って、送信器
1には、所定周波数、所定電力の超音波信号が供給され
ることになる。
【0030】受信器2には、プリアンプ8、フィルタ
9、アンプ10を介してミキシング・ローパスフィルタ
回路(以下、単にミキシング回路と称す)20が接続さ
れている。ミキシング回路20には、更に上記した発振
回路6が接続されている。すなわち、このミキシング回
路20には、受信器2から出力される検出信号21と、
送信器1に供給される発振信号22とが供給される。
【0031】そして、ミキシング回路20は、これら検
出信号21と発振信号22とを混合することにより、具
体的には検出信号21と発振信号22とを乗算すること
により、後述の如く両者の周波数差に相当する周波数の
うねりを伴った信号を生成し、更にその信号をローパス
フィルタを介して出力することにより、上記の周波数差
を振動周波数とするうねりを抽出し、そのうねりを最終
的な出力信号として出力する。
【0032】また、受信器2に接続されたアンプ10の
出力は、振幅検波回路23にも供給されている。この振
幅検波回路23は、アンプ10から出力される増幅後の
検出信号21の振幅変化を、すなわち増幅後における検
出信号21の包絡線を検出し、その包絡線にそって変動
する出力信号を出力する。
【0033】上述したミキシング回路20及び振幅検波
回路23の出力信号は、共に周波数信号選択回路24に
供給されると共に、それぞれピークホールド回路25,
26に供給されている。ここで、ピークホールド回路2
5,26は、供給された出力信号のピーク値をホールド
して、そのピーク値に相当する電圧を発生する回路であ
る。
【0034】また、ピークホールド回路25,26の出
力信号は、それぞれコンパレータ27の正極入力端子、
及び負極入力端子に入力される。従って、ピークホール
ド回路25から出力される電圧がピークホールド回路2
6から出力される電圧に比べて高圧である場合、すなわ
ちミキシング回路20の出力信号の振幅幅が振幅検波回
路23の出力信号の振幅幅に勝る場合はハイレベル信号
が、その逆の場合はローレベル信号がそれぞれコンパレ
ータ27から出力されることになる。
【0035】ここでコンパレータ27の出力端子は、周
波数信号選択回路24の切り換え信号入力端子に接続さ
れており、周波数信号選択回路24は、切り換え信号入
力端子にハイレベル信号が供給された場合はミキシング
回路20の出力信号を選択して出力し、一方切り換え信
号入力端子にローレベル信号が供給された場合は振幅検
波回路23の出力信号を選択して出力する。
【0036】周波数信号選択回路24の出力端子は、車
速演算回路28に接続されている。この車速演算回路2
8は、供給された周波数信号の周波数を基に所定の演算
処理を行い、当該対地車速センサが搭載されている車両
の対地車速を演算し、対地車速データを要求する外部シ
ステムに向けて出力する。
【0037】以下、本実施例の対地車速センサの動作に
ついて説明する。
【0038】前記した通り送信器1と受信器2は、互い
に車両前後方向に所定距離離間して配設されている。か
かる配置によれば、車両停車中は送信器1が発する送信
信号3の周波数と受信器2が受信する受信信号4の周波
数は同等であり、当然に検出信号21と発振信号22と
の間に周波数差は生じない。
【0039】従って、この場合は、混合器20に対して
周波数差のない2つの信号が供給されるに過ぎず、検出
信号21と発振信号22とを乗算してもうねりが生ずる
ことはなく、何らの変動も示さない信号が出力されるこ
とになる。
【0040】これに対して、車両に車速が生じた場合
は、送信器1から出力された送信信号3が受信器2に到
達する伝播過程において、送信信号として出力された超
音波には、車速に応じたドップラシフトが生じる。従っ
て、送信器1から出力された際の送信信号3の周波数
と、受信器2に到達した際の受信信号4の周波数との間
には、ドップラシフトに起因して車速に応じた周波数差
が生ずる。
【0041】この際、受信器2が出力する検出信号21
が、受信信号4とほぼ等価であるとすれば、ミキシング
回路20には、車速に応じたドップラシフトを伴う検出
信号21と、ドップラシフトを生ずる前段階の信号であ
る発振信号22とが供給されることになる。
【0042】従って、ミキシング回路20において検出
信号21と発振信号22とが乗算されると、図3(A)
に示す如く検出信号21と発振信号22との周波数差を
振動周波数とするうねりを伴った乗算信号20aが形成
される。そして、この場合、図3(A)中に破線20b
で示す出力信号が得られることになる。
【0043】尚、検出信号21がほぼ受信信号4と等価
である本状況下では、検出信号21の振幅が安定してい
ることが前提となり、従って、その包絡線を検出して出
力信号とする振幅検波回路23の出力信号は、図3
(A)中に破線23aで示す如く、極めて振幅幅の狭い
信号となる。
【0044】このため、かかる状況においては、周波数
信号選択回路24は、ミキシング回路20の出力信号を
周波数信号として選択して車速演算回路28に出力す
る。その結果、車速演算装置28には、車速に応じた周
波数で、かつ比較的大きな振幅幅をもって変動する出力
信号20bが供給されることになり、その周波数を検出
することにより容易に車速が検出できることになる。
【0045】ところで、かかる対地車速センサを構成す
る場合、正規の伝播経路を経由して受信器2に到達する
受信信号3の他、ブラケット間に生ずる振動の伝播、電
気的振動、又は送信信号3の正反射等種々の経路を経て
クロストーク信号が伝播されることは前記した通りであ
る。
【0046】ここで、クロストーク信号は、正規のルー
トを経由せずに伝播される信号であるため、伝播過程に
おいて車速に応じたドップラシフトが形成されず、主と
して送信信号3と同一周波数の、すなわち発振信号22
と同一周波数の信号として伝播される。
【0047】その結果、受信器2には、ドップラシフト
を伴う正規の受信信号4とドップラシフトを伴わない発
振信号と同一周期のクロストーク信号とが重畳した状態
で受信され、検出信号21はこれら両信号の加算信号と
して形成されるのが通常である。
【0048】この場合、正規の受信信号4の強度がクロ
ストーク信号の強度に比べて十分に大きい場合には、上
記図3(A)に示す如き状況が形成され、事実上クロス
トーク信号を無視することができるが、クロストーク信
号の強度が大きくなると、図3(B)に示す如く検出信
号21の周波数がクロストーク信号の周波数、すなわち
発振信号22の周波数の影響を多大に受けて、ミキシン
グ回路20の出力信号20bの振幅幅が狭小となる事態
を生ずる。
【0049】一方、クロストーク信号が受信信号4に重
畳する場合、それらの加算信号である検出信号21は、
両信号の周波数差に応じて振幅変調されることになる
が、上記の如くクロストーク信号の強度が大きい場合に
は、図3(B)に示す如くその振幅変調幅が比較的大幅
になる。
【0050】このため、かかる状況においては、検出信
号21の包絡線21を捕らえて出力信号とする振幅検波
回路23からは、図3(B)中に破線23aで示す如く
比較的大きな振幅で、かつ受信信号4と発振信号22と
の周波数差に相当する周波数で変動する出力信号23a
が出力される。
【0051】そして、このように混合器20の出力信号
20bの振幅幅に比べて振幅検波器23の出力信号23
aの振幅幅が大きい場合は、周波数信号選択回路24に
より振幅検波回路23の出力信号23aが周波数信号と
して選択され、車速演算回路28は、当該出力信号23
aに基づいて車速演算を行うことになる。
【0052】この結果、本実施例の対地車速センサによ
れば、受信器2に伝播されるクロストーク信号の強度が
比較的弱く、主に検出信号21の周波数にドップラシフ
トが反映されている場合にはミキシング回路20の出力
信号20bが、クロストーク信号の強度が比較的強く、
主に検出信号21の振幅変調にドップラシフトが反映さ
れている場合には振幅検波回路23の出力信号223a
が、それぞれ適宜択一的に速演算回路28に供給される
ことになる。
【0053】従って、本実施例の対地車速センサによれ
ば、車両の走行状態に応じてクロストーク信号の強度が
変動しても、車速演算回路28に対して常時適切な強度
を有する周波数信号を供給し続けることが可能となり、
安定した精度で車速演算を行うことが可能となる。
【0054】尚、本実施例においては、発振回路6及び
ドライブ回路7が前記した発振器M1に、ミキシング回
路20が前記した混合器M4に、振幅検波回路23が前
記した振幅検波器M5に、周波数信号選択回路24が前
記した周波数信号選択手段M6に、車速演算回路28が
前記した周波数演算手段M7に、またピークホールド回
路26及びコンパレータ27が前記したクロストーク測
定器M9及び出力レベル測定器M9にそれぞれ相当して
いる。
【0055】ところで、上記実施例においては、本発明
に係る周波数差検出装置を対地車速センサに適用した例
を例示しているが、これに限るものではなく、送受信器
間で波動の授受を行う際に生ずるドップラシフトを利用
して所望の物理量を測定するにあたりクロストークが問
題となる装置(例えば衝突検知装置、相対速度検出セン
サ等)について広く適用することが可能である。
【0056】また、上記実施例においては、ピークホー
ルド回路25,26及びコンパレータ27によりミキシ
ング回路20の出力信号20bと振幅検波回路23の出
力信号23の強度を比較し、その結果に基づいて周波数
信号選択回路24の状態を切り換える構成としている
が、実質的にクロストーク信号の強度に基づいて切り換
えを行う構成であれば足り、かかる構成に限定するもの
ではない。
【0057】すなわち、ピークホールド25,26回路
に代えて積分器を用いる構成としてもよく、また出力信
号20b、23aを微分してその変化率の大小に基づい
て周波数信号を選択することとしてもよく、更にクロス
トーク測定器を別途設け、又は振幅検波回路23の出力
信号23aに基づいてクロストーク量を測定し、その測
定結果に基づいて周波数信号を選択する構成としてもよ
い。
【0058】
【発明の効果】上述の如く、請求項1記載の発明によれ
ば、受信器に伝播されるクロストーク信号の強度に応じ
て、混合器の出力信号、及び振幅検波器の出力信号のう
ち、送信信号と受信信号の周波数差検出を容易ならしめ
る信号が、適宜周波数信号として周波数差演算手段に供
給される。
【0059】このように本発明に係る周波数差検出装置
によれば、クロストーク量の多少に関わらず、常に適当
な強度レベルを有する周波数信号を得ることができ、従
って、常に適切な精度で送信信号と受信信号との周波数
差を検出することが可能となる。
【0060】また、請求項2記載の発明によれば、受信
器に伝播されるクロストーク信号の強度に応じて、周波
数信号として採用すべき出力信号が選択される。このた
め、本発明に係る周波数差検出装置によれば、混合器及
び振幅検波器から出力される出力信号強度の実情に沿っ
た周波数差検出を実施することができる。
【0061】更に、請求項3記載の発明によれば、クロ
ストーク信号の強度と振幅検波器の出力信号強度のレベ
ルとに相関があることを利用して、該出力信号の強度レ
ベルを測定する出力レベル測定器によりクロストーク量
を測定する構成であることから、別途クロストーク量を
検出する装置に設ける必要がなく、構成の簡単化を図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る周波数差検出装置の原理構成図で
ある。
【図2】本発明の一実施例である周波数差検出装置を内
蔵する対地車速センサのブロック構成図である。
【図3】本実施例の対地車速センサの動作を説明するた
めの波形図である。
【図4】従来の対地車速センサのブロック構成図であ
る。
【符号の説明】
M1 発振器 M2,1 送信器 M3,2 受信器 M4 混合器 M5 振幅検波器 M6 周波数信号選択手段 M7 周波数差演算手段 M8 クロストーク測定器 M9 出力レベル測定器 3 送信信号 4 受信信号 20 ミキシング・ローパスフィルタ回路(ミキシング
回路) 21 検出信号 22 発振信号 23 振幅検波回路 24 周波数信号選択回路 25,26 ピークホールド回路 27 コンパレータ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発振器から供給される所定周波数の発振
    信号を出力する送信器と、該送信器から出力された送信
    信号を受信する受信器とを備え、前記送信信号の周波数
    と、前記受信器に到達した受信信号の周波数との差を検
    出する周波数検出装置において、 前記送信器に供給される発振信号と、前記受信器が受信
    信号を受けて出力する検出信号とを混合する混合器と、 前記受信器の検出信号を振幅検波する振幅検波器と、 前記混合器の出力信号、及び前記振幅検波器の出力信号
    のうち強度レベルの大きい方を周波数信号として選択す
    る周波数信号選択手段と、 該周波数信号選択手段により選択された周波数信号に基
    づいて、前記送信器が出力する送信信号の周波数と、前
    記受信器に到達した受信信号の周波数との差を演算する
    周波数差演算手段とを備えることを特徴とする周波数差
    検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の周波数差検出装置におい
    て、 前記受信器に伝播される発振信号、及び送信信号の回り
    込み量を検出するクロストーク測定器を備え、 前記周波数信号選択手段は、該クロストーク測定器が測
    定した回り込み量に基づいて、前記混合器の出力信号と
    前記振幅検波器の出力信号の何れを周波数信号として選
    択するかを決定することを特徴とする周波数差検出装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の周波数差検出装置におい
    て、 前記クロストーク測定器は、前記振幅検波器の出力信号
    の強度レベルを測定する出力レベル測定器からなること
    を特徴とする周波数差検出装置
JP6528294A 1994-04-01 1994-04-01 周波数差検出装置 Pending JPH07270533A (ja)

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