JPH0727041Y2 - 丸穴の面取り加工装置 - Google Patents

丸穴の面取り加工装置

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JPH0727041Y2
JPH0727041Y2 JP1990093692U JP9369290U JPH0727041Y2 JP H0727041 Y2 JPH0727041 Y2 JP H0727041Y2 JP 1990093692 U JP1990093692 U JP 1990093692U JP 9369290 U JP9369290 U JP 9369290U JP H0727041 Y2 JPH0727041 Y2 JP H0727041Y2
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cam
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chamber
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大 松永
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OK ENGINEERING CO.,LTD.
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Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は曲面やフラツトな傾斜面などに予じめ穿孔した
丸穴の開口エツジを、高精度に能率良く面取り加工する
ための専用装置に関する。
〈従来の技術とその解決されるべき課題〉 被加工物に穿孔した丸穴の各種開口エツジを第10〜19図
に示唆するように、例えば丸棒材や丸パイプ材の直径線
上に沿って穿孔した丸穴を初め、その直径線と平行な偏
心位置に穿孔した丸穴や、平板材の傾斜面へ垂直状態に
穿孔した丸穴などは、その開口エツジが3次元の方向に
変化する立体的な特殊形状となる。
このような特殊形状の開口エツジを面取り加工するに当
って、従来ではエンドミルを使用しているが、これでは
未だ高精度の美麗な面取り状態を得ることができず、そ
の加工上高度な技能と豊富な経験も必要である。特に、
上記丸穴の開口エツジを流体のバルブシートとして機能
させたいような場合には、その流体の封止効果を達成で
きなくなる。
〈課題を解決するための手段〉 本考案はこのような課題の解決を企図しており、そのた
めの面取り加工装置として、台筐とその前面へ順次組付
けられた中間スリーブ並びに口金とから成る主軸台と、 その主軸台の中心に延在する状態として、且つ前後方向
への進退と回転の可能に軸受けされた主軸と、 その主軸の後端部へカツプリングを介して、作用的に伝
動連結された主軸回転用の駆動モーターと、 上記口金から露出する主軸の前端部へ、一体回転し得る
ように取付けられた面取り加工用の片刃バイトと、 上記口金と中間スリーブとの向かい合う前後相互間に介
在する関係状態として、同じく主軸の前部途上へ一体回
転し得るように套嵌されたカム盤と、 被加工物に予じめ穿孔されている丸穴の開口エツジに倣
う回転軌跡のプロフイルとして、そのカム盤の後面に刻
設された溝カムと、 上記カム盤の後面と向かい合う中間スリーブの前面に埋
め込まれたボール受けと、 そのボール受けと上記溝カムとの相互に亘って係合され
たボールとを備え、 そのボールとカム盤の溝カムとを常時安定な係合状態に
保つべく、上記主軸に対して圧縮コイルバネ又は圧縮流
体による後方への押圧付勢力を与えると共に、 上記主軸台の台筐を密閉ボツクスとして枠組み一体化す
る一方、 同じく主軸台の口金と中間スリーブとの向かい合う前後
相互間に、カム盤の密閉収容室を区画形成して、 その密閉収容室と上記台筐の中空室とを、中間スリーブ
に穿孔した第1給油路によって連通させると共に、その
第1給油路と連通する第2給油路を上記ボール受けに穿
孔して、 上記台筐の中空室内に貯溜された一定量の潤滑油を、カ
ム盤の溝カムとボールとの係合部分へ、自づと供給でき
るように保ったことを特徴とするものである。
〈実施例〉 以下、図示の実施例に基いて本考案の具体的構成を詳述
すると、その面取り加工装置の第1実施例を表わした第
1〜9図において、(11)は作業台や工作機械などのテ
ーブル面(図示省略)に据付けられるスライドガイドベ
ース、(12)はそのガイドベース(11)に沿って前後方
向へ進退作動されるスライド盤であるが、これを進退不
能な固定盤とする代りに、後述の被加工物を前後方向へ
進退作動させるように関係設定してもさしつかえない。
(A)はそのスライド盤(12)の上面に固定設置された
主軸台の総称であって、次のような台筐(13)、中間ス
リーブ(14)並びに口金(15)の3部分から全体的に組
立一体化されている。
即ち、主軸台(A)の本体部分をなす台筐(13)は、角
型の密閉ボツクスとして枠組みされており、その中空室
(16)内には潤滑油(O)が一定量だけ貯蔵されてい
る。(17)(18)は台筐(13)の前壁部と後壁部に各々
貫通形成された前後一対の中心口であり、その後側中心
口(18)には後方からベアリングケース(19)が嵌め付
け固定されている。(20)はその嵌合面に介在された油
密用Oリング、(21)はベアリングケース(19)内のラ
ジアルベアリング(22)によって回転自在に支持された
カツプリング、(23)は台筐(13)へ後方から組付け固
定された主軸回転用の変速機付き駆動モーターであり、
図例ではその取付フランジ(24)がベアリングケース
(19)の張出しフランジ(25)と接合一体化されてい
る。
そして、そのモーター(23)の回転駆動軸(出力軸)
(26)は上記カツプリング(21)へ後方から嵌合され、
且つキー(27)やスプラインを介して一体回転し得るよ
うになっている。(28)は上記ベアリング(22)の押え
リング、(29)は台筐(13)の側壁部に開口された室内
点検窓であり、図外の透明なキヤツプによって施蓋され
ている。
又、上記中間スリーブ(14)は台筐(13)の前側中心口
(17)へ部分的に嵌合された状態として、その台筐(1
3)の前壁部に組付け固定されており、その中間スリー
ブ(14)へ前方から防塵カバーを兼ねた上記口金(15)
が、着脱自在な嵌合状態に組付けられているのである。
(30)は台筐(13)の前側中心口(17)と中間スリーブ
(14)との嵌合面に介在された油密用Oリング、(31)
はその中間スリーブ(14)に穿孔された第1給油路であ
り、台筐(13)の中空室(16)内と連通している。
(32)は口金(15)と中間スリーブ(14)との向かい合
う前後相互間に区成された後述のカム盤用密閉収容室で
あり、上記台筐(13)内の潤滑油(O)が中間スリーブ
(14)の第1給油路(31)を経て、このカム盤用密閉収
容室(32)内にも貯溜されるようになっている。(33)
は口金(15)の底壁部に穿孔された排油路であり、その
盲栓(34)を取りはずすことによって、潤滑油(O)を
抜き出すこともできる。
(35)は上記モーター(23)の回転駆動軸(26)と同じ
軸線上に沿って前後方向へ延在する比較的長尺な主軸で
あり、その後端部が台筐(13)のベアリングケース(1
9)内に位置しつつ、上記カツプリング(21)とキー(3
6)やスプラインを介して回転自在に、且つ前後方向へ
の進退可能に嵌合されている一方、同じく主軸(35)の
口金(15)から露出する前端部には、面取り加工用の片
刃バイト(37)が一体回転し得るように取付けられるこ
ととなる。尚、そのバイト(37)はこれを抜き差し交換
することも可能である。
(38)(39)は上記口金(15)の中心に嵌合されたオイ
ルシールと軸受メタル、(40)は中間スリーブ(14)の
同じく中心に嵌合されたベアリングであって、主軸(3
5)のラジアル方向とスラスト方向の両荷重を受担し、
長尺な主軸(35)の回転作用と進退作用を円滑化する。
(41)は上記カム盤用密閉収容室(32)内に臨む位置関
係として、主軸(35)の前部途上へキー(42)やスプラ
インにより一体回転し得るように套嵌されたカム盤であ
り、その中間スリーブ(14)の前面と向かい合う後面に
は、後述するプロフイルの溝カム(43)が刻設されてい
る。
又、(44)は溝カム(43)と係合するボール、(45)は
そのボール受けであり、上記中間スリーブ(14)の前面
へ溝カム(43)と対応位置するように埋め込み固定され
ている。(46)はそのボール受け(45)の中心に穿孔さ
れた第2給油路であって、上記中間スリーブ(14)の第
1給油路(31)と連通することにより、上記潤滑油
(O)をボール(44)の表面へ供給できるようになって
いる。(47)はカム盤(41)の押えナツトであり、主軸
(35)の前部途上に螺合締結されている。
そのため、上記中間スリーブ(14)から口金(15)を取
りはずした上、この押えナツト(47)を主軸(35)から
前方へ抜き出すことにより、上記カム盤(41)も同じく
主軸(35)から前方へ抜き出すことができ、その後述す
る異なる溝カム(43)のプロフイルを備えた別品と交換
して、再度嵌め付け使用し得るのである。
他方、(48)は台筐(13)の中空室(16)内に臨む位置
関係として、同じく主軸(35)の後部途上に捲架された
圧縮コイルバネであり、これによって主軸(35)を常時
後方へ押圧付勢し、そのカム盤(41)の溝カム(43)を
ボール(44)との安定な係合状態に保持している。(4
9)(50)はその前後一対の向かい合うバネリテーナー
であり、その前側リテーナー(49)は主軸(35)のスラ
ストベアリング(51)を中間スリーブ(14)の後面へ固
定保持させるべく、そのベアリング押えも兼ねている。
(52)は後側リテーナー(50)の押えナツトであって、
主軸(35)の後部途上へ螺合締結されており、そのため
これを主軸(35)に沿って前後方向へ進退操作すれば、
上記コイルバネ(48)の押圧力を予じめ強弱に調整でき
ることとなる。
上記カム盤(41)の溝カム(43)は、被加工物(M)に
穿孔された丸穴(53)の開口エツジに対応するプロフイ
ルとして、そのカム盤(41)の後面に予じめ造形加工さ
れており、これと主軸(35)を介して一体に回転する片
刃バイト(37)により、その丸穴(53)の開口エツジに
正しく倣い切削する如く、これを美麗に面取り加工でき
るようになっている。
即ち、例えば被加工物(M)が第10、11図のように、太
さの全体的に均一な金属丸パイプ材として、その直径線
上に予じめ穿孔されている丸穴(53)の開口エツジが、
その丸パイプ材の長手方向(Y方向)に沿って向かい合
う2点(a)(b)で見ると、互いに対称な半円形状と
なり、又同じく丸パイプ材の横断方向(X方向)に沿っ
て向かい合う2点(c)(d)で見ても、互いに対称な
半円形状を呈し、しかも切込み深さ方向(Z方向)に沿
う関係で見る時には、上記2点(c)(d)での切込み
深さ又は高低段差(h)が互いに均等であると仮定した
場合、上記カム盤(41)の溝カム(43)はこのような被
加工物(M)における丸穴(53)の開口エツジと対応す
る第20図の展開グラフに示す回転軌跡を備えたプロフイ
ルとして造形されるのである。
又、被加工物(M)が別な第12、13図に例示する如く、
太さの漸次変化する金属丸棒材として、その直径線上に
予じめ穿孔されている丸穴(53)の開口エツジが、その
丸棒材の横断方向(X方向)に沿って向かい合う2点
(c)(d)で見ると、互いに対称な半円形状を呈する
と雖も、同じく丸棒材の長手方向(Y方向)に沿って向
かい合う2点(a)(b)で見る時には、互いに非対称
な半円形状となり、その2点(a)(b)での切込み深
さ方向(Z方向)における切込み深さ又は高低段差(h
1)(h2)も、互いに不均等であると仮定した場合に
は、上記溝カム(43)がこのような被加工物(M)にお
ける丸穴(53)の開口エツジと対応する第21図の展開グ
ラフに示す回転軌跡を有するプロフイルとして造形され
るわけである。
その他の第14〜19図に例示した各種被加工物(M)とそ
の丸穴(53)は、同図に上記第12、13図との対応符号を
記入した通り、その第12、13図の被加工物(M)に類す
る形状の言わば非対称な3次元的に変化する開口エツジ
を備えているため、その面取り加工に供されるカム盤
(41)の溝カム(43)としても、図示省略してあるが、
これらに倣う回転軌跡のプロフイルとして、やはり予じ
め造形されることになる。そして、上記被加工物(M)
の各種に合わせて、そのカム盤(41)を交換使用するよ
うになっているのである。
その場合、第12〜19図に示した各種被加工物(M)のよ
うに、その開口エツジの非対称な丸穴(53)を面取り加
工する装置としては、第3、5、8図から明白な通り、
上記ボール(44)の1個のみがカム盤(41)の溝カム
(43)に係合されることとなる。その際には、ボール受
け(45)を中間スリーブ(14)における底壁部の前面へ
嵌め付けることが望ましい。そうすれば、これに対する
潤滑油(O)の供給を言わばボール(44)の油漬け状態
として、著しく容易に行なえるからである。
他方、第10、11図に示した被加工物(M)のように、そ
の開口エツジの対称な丸穴(53)を面取り加工する装置
としては、第4、6、9図から明白な通り、上記ボール
(44)の2個一対をカム盤(41)の溝カム(43)に係合
させることが好ましい。そうすれば、そのボール(44)
とカム盤(41)とを一層安定な係合状態に保て、そのカ
ム盤(41)の回転作用が至極円滑化するからである。但
し、この場合にはボール(44)を1個又は3個以上に増
減させても、さしつかえない。
次に、第22図は本考案に係る面取り加工装置の第2実施
例を示しており、これでは上記第1実施例の圧縮コイル
バネ(48)に代る圧縮流体を用いて、主軸(35)をやは
り後方へ押圧することにより、そのカム盤(41)とボー
ル(44)とを常時係合する付勢状態に保っている。
つまり、同図の符号(54)は中間スリーブ(14)の後壁
部に張り出し区成されたエヤーシリンダー、(55)はそ
のシリンダー(54)内へのエヤー供給路であって、中間
スリーブ(14)に穿孔されている。(56)はそのシリン
ダー(54)内に臨む位置関係として、主軸(35)の後部
途上へ一体に回転と進退動作を行なえるように套嵌され
たピストンであり、エヤー供給路(55)から圧縮エヤー
の供給を受けて、主軸(35)を常時後方へ押圧付勢して
いる。(57)はそのピストン(56)の押えナツトであっ
て、やはり主軸(35)に螺合締結されている。
尚、この第2実施例では上記ベアリングケース(19)が
その張出しフランジ(25)と予じめの別個に作成され、
且つ互いに溶接一体化されている。又、主軸(35)の後
端部はカツプリング(21)に対して、キー(36)に代る
スプラインにより嵌合されている。
更に、第23、24図は本考案に係る面取り加工装置の第3
実施例を示しており、その構成上第1〜9図の上記第1
実施例と異なる点は次の通りである。
即ち、これでは口金(15)と中間スリーブ(14)との前
後相互間に区成されたカム盤用密閉収容室(32)をエヤ
ーシリンダーとし、そのカム盤(41)をピストンとして
各々活用している。そして、そのシリンダー内へのエヤ
ー供給路(58)を口金(15)に穿孔し、これから供給し
た圧縮エヤーによって、主軸(35)をやはり後方へ常時
押圧すると共に、そのカム盤(41)をボール(44)との
安定な係合状態に保っている。(59)はエヤーブリーザ
ーである。
又、この第3実施例では主軸(35)の回転駆動軸(26)
が、その主軸(35)との結合用カツプリング(21)を一
体に具備した言わば中間伝動軸(60)として、その台筐
(13)から露出する後端部に固設された伝動プーリー
(61)と、駆動モーター(23)の出力プーリー(62)と
の相互間に、伝動ベルト(63)が捲き掛けられている。
そのため、このような構成によるも第1実施例と同じ
く、主軸(35)を回転駆動することができる。(64)は
第1実施例のブツシユ(39)に代るベアリングであり、
主軸(35)のラジアル方向とスラスト方向に沿う両荷重
を受担する。
尚、第2、3実施例におけるその他の構成は上記第1実
施例のそれと実質的に同一であるため、その第22〜24図
に第1〜9図との対応符号を記入するにとどめて、その
詳細な説明を省略する。
〈作用〉 上記構成の第1実施例に基いて、被加工物(M)に予じ
め穿孔された丸穴(53)の開口エツジを面取り加工する
に当っては、モーター(23)によって主軸(35)を回転
駆動する一方、その主軸(35)の前端部に取付けられて
いる片刃バイト(37)を、第25図のように被加工物
(M)の丸穴(53)と同芯状態に対峙させて、その開口
エツジと接触するように進入させるのである。
その場合、同図では被加工物(M)を適当なクランプ装
置(65)によって固定状態に保ち、これに対して主軸台
(A)の全体をスライドガイドベース(11)に沿い、前
進移動させるようになっているが、逆に主軸台(A)を
固定して、その代りに被加工物(M)を後進移動させて
も良いこと、先に一言した通りである。
そうすれば、主軸(35)と一体回転するカム盤(41)の
溝カム(43)は、予じめ被加工物(M)における丸穴
(53)の開口エツジと対応する回転軌跡を備えたプロフ
イルに造形されており、そのカム盤(41)がボール(4
4)との係合状態を保ちつつ、回転運動と前後方向への
進退運動とを行なうため、これに応動する片刃バイト
(37)の刃先によって、その丸穴(53)の開口エツジを
正しく倣い切削する如く、これを第26図のように美麗な
高精度に面取り加工することができることとなる。
第20、21図との相関々係で言えば、片刃バイト(37)の
前後方向に沿う進退動作が、被加工物(M)の切込み深
さ方向(Z方向)とその切込み深さ又は高低段差(h)
(h1)(h2)に対応する意味である。
そして、面取り加工を終了した時には、逆に主軸台
(A)をスライドガイドベース(11)に沿って後進移動
させ、このような作動行程を反復することにより、多数
の被加工物(M)に対する面取り加工作業を行なうこと
となる。このような作用は第1実施例に代る第2、3実
施例の面取り加工装置にあっても、又被加工物(M)に
おける丸穴(53)の開口エツジが、第10〜19図のような
各種形状に変化しても、そのカム盤(41)の交換のみに
よって全く同様に達成されるのである。
尚、開口エツジの面取り加工角度(円錐角度)(θ)に
ついても、片刃バイト(37)の交換使用によって、例え
ば30度や45度などとして変化させることができる。
更に、台筐(13)の中空室(16)内に貯蔵されている潤
滑油(O)が、上記カム盤(41)とボール(44)並びに
そのボール受け(45)の係合部分へ供給されているほ
か、その係合作用には圧縮コイルバネ(48)又は圧縮流
体による押圧力も付与されているため、上記片刃バイト
(37)はカム盤(41)の運動軌跡を正確に反映する。こ
のことも、開口エツジの高精度な面取り加工上有機的に
働くこととなり、誰でも簡便に能率良く作業できるので
ある。
〈考案の効果〉 以上のように、本考案では被加工物(M)における丸穴
(53)の開口エツジを面取り加工する専用の装置とし
て、その構成上台筐(13)とその前面へ順次組付けられ
た中間スリーブ(14)並びに口金(15)とから成る主軸
台(A)と、 その主軸台(A)の中心に延在する状態として、且つ前
後方向への進退と回転の可能に軸受けされた主軸(35)
と、 その主軸(35)の後端部へカツプリング(21)を介し
て、作用的に伝動連結された主軸回転用の駆動モーター
(23)と、 上記口金(15)から露出する主軸(35)の前端部へ、一
体回転し得るように取付けられた面取り加工用の片刃バ
イト(37)と、 上記口金(15)と中間スリーブ(14)との向かい合う前
後相互間に介在する関係状態として、同じく主軸(35)
の前部途上へ一体回転し得るように套嵌されたカム盤
(41)と、 被加工物(M)に予じめ穿孔されている丸孔(53)の開
口エツジに倣う回転軌跡のプロフイルとして、そのカム
盤(41)の後面に刻設された溝カム(43)と、 上記カム盤(41)の後面と向かい合う中間スリーブ(1
4)の前面に埋め込まれたボール受け(45)と、 そのボール受け(45)と上記溝カム(43)との相互に亘
って係合されたボール(44)とを備え、 そのボール(44)とカム盤(41)の溝カム(43)とを常
時安定な係合状態に保つべく、上記主軸(35)に対して
圧縮コイルバネ(48)又は圧縮流体による後方への押圧
付勢力を与えてあるため、第10〜21図や第25、26図に基
いてその作用を説明した通り、3次元の方向に変化する
特殊な開口エツジの丸穴(53)でも、その開口エツジに
倣って回転運動と前後方向への進退運動とを行なうカム
盤(41)及び片刃バイト(37)により、極めて美麗な高
精度に面取り加工できる効果がある。
しかも、本考案の場合上記主軸台(A)の台筐(13)が
密閉ボツクスとして枠組みされている一方、同じく主軸
台(A)の口金(15)と中間スリーブ(14)との向かい
合う前後相互間に、カム盤(41)の密閉収容室(32)が
区画形成されている。
そして、上記台筐(13)の中空室(16)とカム盤(41)
の密閉収容室(32)とが、中間スリーブ(14)に穿孔の
第1給油路(31)を介して連通していると共に、その第
1給油路(31)と連通する第2給油路(46)が、上記中
間スリーブ(14)のボール受け(45)に穿孔されてお
り、上記中空室(16)内に貯溜の潤滑油(O)を、カム
盤(41)の溝カム(43)とボール(44)との係合部分
へ、自づと供給できるように保たれているため、例えば
実開昭54-103693号に記載の外周穴面取り装置と異な
り、そのボール(44)の係合部分を常時効果的に潤滑作
用して、カム盤(41)の回転並びに進退運動を頗る円滑
に営なませることができる。
又、上記中空室(16)内に対する潤滑油(O)の貯溜量
如何によって、主軸(35)の軸受部分も併せて効率良く
潤滑作用できることになり、その軸受部分への別途な給
油作業を加える必要もなくなる効果がある。
特に、請求項2の構成を採用するならば、台筐(13)の
中空室(16)内を有効に活用して、圧縮コイルバネ(4
8)を容易に主軸(35)へ捲架させることができると共
に、その後側バネリテーナー(50)の押えナツト(52)
を、主軸(35)の前後方向へ進退操作することによっ
て、圧縮コイルバネ(48)の押圧力を予じめ強弱に調整
することもできるため、カム盤(41)の溝カム(43)と
ボール(44)との係合作用として、常に最適な状態を得
られる効果もある。
更に、請求項3に記載の構成を採用するならば、カム盤
(41)の密閉収容室(32)をエヤーシリンダーとして兼
用させることができ、その内部に収容されたカム盤(4
1)をピストンとして、口金(15)のエヤー供給路(5
8)から供給される圧縮エヤーにより、やはり主軸(3
5)を常時後方へ押圧付勢し得るため、必要構成として
著しく合理化できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1、2図は本考案の第1実施例を示す全体概略側面図
と正面図、第3図は第2図の3−3線に沿う拡大断面
図、第4図は第3図に対応する部分変形例を示す一部破
断の側面図、第5図は第3図の5−5線に沿う拡大断面
図、第6図は第4図の6−6線に沿う拡大断面図、第7
図はカム盤を抽出して示す正面図、第8図は第7図の8
−8線断面図、第9図は第8図に対応する部分変形例を
示す側断面図、第10〜19図は被加工物における丸穴の各
種開口形状を示す平面図と、その各平面図に記入した矢
視位置での対応断面図、第20、21図は第10〜13図の2種
な被加工物に対応する溝カムのプロフイルを各々示す展
開グラフ、第22図は本考案の第2実施例を示す側断面
図、第23、24図は同じく第3実施例を示す側面図と側断
面図、第25図は被加工物とその面取り加工用片刃バイト
との対応位置関係を示す側面図、第26図は面取り加工状
態を示す部分拡大断面図である。 (13)……台筐 (14)……中間スリーブ (15)……口金 (16)……中空室 (23)……駆動モーター (31)……第1給油路 (32)……密閉収容室 (35)……主軸 (37)……片刃バイト (41)……カム盤 (43)……溝カム (44)……ボール (45)……ボール受け (46)……第2給油路 (48)……圧縮コイルバネ (49)(50)……バネリテーナー (52)……押えナツト (53)……丸穴 (58)……エヤー供給路 (A)……主軸台 (O)……潤滑油 (M)……被加工物

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】台筐(13)とその前面へ順次組付けられた
    中間スリーブ(14)並びに口金(15)とから成る主軸台
    (A)と、 その主軸台(A)の中心に延在する状態として、且つ前
    後方向への進退と回転の可能に軸受けされた主軸(35)
    と、 その主軸(35)の後端部へカツプリング(21)を介し
    て、作用的に伝動連結された主軸回転用の駆動モーター
    (23)と、 上記口金(15)から露出する主軸(35)の前端部へ、一
    体回転し得るように取付けられた面取り加工用の片刃バ
    イト(37)と、 上記口金(15)と中間スリーブ(14)との向かい合う前
    後相互間に介在する関係状態として、同じく主軸(35)
    の前部途上へ一体回転し得るように套嵌されたカム盤
    (41)と、 被加工物(M)に予じめ穿孔されている丸穴(53)の開
    口エツジに倣う回転軌跡のプロフイルとして、そのカム
    盤(41)の後面に刻設された溝カム(43)と、 上記カム盤(41)の後面と向かい合う中間スリーブ(1
    4)の前面に埋め込まれたボール受け(45)と、 そのボール受け(45)と上記溝カム(43)との相互に亘
    って係合されたボール(44)とを備え、 そのボール(44)とカム盤(41)の溝カム(43)とを常
    時安定な係合状態に保つべく、上記主軸(35)に対して
    圧縮コイルバネ(48)又は圧縮流体による後方への押圧
    付勢力を与えると共に、 上記主軸台(A)の台筐(13)を密閉ボツクスとして枠
    組み一体化する一方、 同じく主軸台(A)の口金(15)と中間スリーブ(14)
    との向かい合う前後相互間に、カム盤(41)の密閉収容
    室(32)を区画形成して、 その密閉収容室(32)と上記台筐(13)の中空室(16)
    とを、中間スリーブ(14)に穿孔した第1給油路(31)
    によって連通させると共に、その第1給油路(31)と連
    通する第2給油路(46)を上記ボール受け(45)に穿孔
    して、 上記台筐(13)の中空室(16)内に貯溜された一定量の
    潤滑油(O)を、カム盤(41)の溝カム(43)とボール
    (44)との係合部分へ、自づと供給できるように保った
    ことを特徴とする丸穴の面取り加工装置。
  2. 【請求項2】主軸(35)に後方への押圧付勢力を与える
    に当り、その圧縮コイルバネ(48)を台筐(13)の中空
    室(16)内に臨む主軸(35)の後部途上へ捲き掛けると
    共に、 その圧縮コイルバネ(48)の前側バネリテーナー(49)
    を中間スリーブ(14)の後面に固定保持させる一方、 同じく後側バネリテーナー(50)を主軸(35)に螺合締
    結された押えナツト(52)によって、その主軸(35)の
    前後方向へ進退調整できるように受け止めたことを特徴
    とする請求項1記載の丸穴の面取り加工装置。
  3. 【請求項3】主軸(35)に後方への押圧付勢力を与える
    に当り、主軸台(A)の口金(15)にカム盤(41)の密
    閉収容室(32)内へ圧縮エヤーを供給するエヤー供給路
    (58)を穿孔し、 上記密閉収容室(32)をエヤーシリンダーとし、カム盤
    (41)をピストンとして、そのエヤー供給路(58)から
    供給される圧縮エヤーにより、上記主軸(35)を常時後
    方への押圧状態に付勢したことを特徴とする請求項1記
    載の丸穴の面取り加工装置。
JP1990093692U 1990-09-05 1990-09-05 丸穴の面取り加工装置 Expired - Lifetime JPH0727041Y2 (ja)

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