JPH07269388A - 車両のトラクションコントロール装置 - Google Patents

車両のトラクションコントロール装置

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JPH07269388A
JPH07269388A JP8787694A JP8787694A JPH07269388A JP H07269388 A JPH07269388 A JP H07269388A JP 8787694 A JP8787694 A JP 8787694A JP 8787694 A JP8787694 A JP 8787694A JP H07269388 A JPH07269388 A JP H07269388A
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JP
Japan
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torque
engine
control
vehicle
traction control
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Pending
Application number
JP8787694A
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English (en)
Inventor
Tetsuhiro Yamashita
哲弘 山下
Kazuaki Nada
一昭 名田
Eiji Sato
英治 佐藤
Koji Hirai
浩司 平井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 駆動輪の過剰スリップ時にエンジン制御によ
り過大な駆動力を抑制するトラクション制御を行うよう
にした車両のトラクションコントロール装置おいて、応
答性と信頼性とを両立させることを目的とする。 【構成】 ECU30からTRCU40に実トルクを出
力すると共に、トラクション制御中には上記エンジント
ルクと駆動輪1,2のスリップ量に基づいて、該スリッ
プ量が所定の目標値に収束するように目標トルクを設定
して、該目標トルクをECU30に出力する。そして、
非制御時には上記実トルクを目標トルクとしてECU3
0にエコーバックする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、駆動輪の過剰スリッ
プ時にエンジン制御により駆動力を抑制するトラクショ
ン制御を行うようにした車両のトラクションコントロー
ル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車などの車両においては、加速時等
に駆動輪が過大な駆動トルクによりスリップして加速性
が低下するのを防止するために所謂トラクション制御を
行うようにしたものがある。例えば特開平1−2696
21号公報には、トラクション制御中に従動輪の加速度
に基づいて基準トルクを設定すると共に、駆動輪速と従
動輪速との差に応じたスリップ量に所定の係数を乗算し
て求めた補正トルクと、該スリップ量を積分して求めた
補正トルクとを、上記基準トルクから減算することによ
り目標トルクを設定して、該目標トルクが得られるよう
にエンジン出力を制御するようにした構成が示されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報記載の従来技術のように、トラクション制御中にのみ
目標トルクを出力するようにしたものにおいては、エン
ジン制御の応答性の点で問題があるばかりでなく、非制
御中に誤動作により現実のエンジントルクよりも小さい
目標トルクが出力された場合には、エンジン出力が不用
意に低下する可能性がある。
【0004】この発明は、駆動輪の過剰スリップ時にエ
ンジン制御により過大な駆動力を抑制するトラクション
制御を行うようにした車両のトラクションコントロール
装置における上記の問題に対処するもので、応答性と信
頼性とを両立させることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本願の請求項
1の発明(以下、第1発明という)は、駆動輪の過剰ス
リップ時にエンジン制御により過大な駆動力を抑制する
トラクション制御を行うようにした車両のトラクション
コントロール装置において、駆動輪の路面に対するスリ
ップ量を検出するスリップ量検出手段と、エンジントル
クを検出するエンジントルク検出手段と、トラクション
制御中には上記検出手段で検出されたエンジントルクと
スリップ量とに基づいて、該スリップ量が所定の目標値
に収束するように目標トルクを出力すると共に、非制御
時には上記エンジントルク以上の値を目標トルクとして
出力する目標トルク出力手段と、該出力手段から出力さ
れた目標トルクとなるようにエンジンを制御するエンジ
ン制御手段とを設けたことを特徴とする。
【0006】また、本願の請求項2の発明(以下、第2
発明という)は、駆動輪の過剰スリップ時にエンジン制
御により過大な駆動力を抑制するトラクション制御を行
うようにした車両のトラクションコントロール装置にお
いて、駆動輪の路面に対するスリップ量を検出するスリ
ップ量検出手段と、トラクション制御中には上記検出手
段で検出されたスリップ量に基づいて、該スリップ量が
所定の目標値に収束するように目標トルクを出力すると
共に、非制御時にはエンジンの最大発生トルク以上の値
を目標トルクとして出力する目標トルク出力手段と、該
出力手段から出力された目標トルクとなるようにエンジ
ンを制御するエンジン制御手段とを設けたことを特徴と
する。
【0007】そして、本願の請求項3の発明(以下、第
3発明という)は、上記第1、第2発明の構成に加え
て、トラクション制御の開始時に所定のトルクダウン量
だけ目標トルクを低下させるフィードフォワード制御手
段を設けたことを特徴とする。
【0008】さらに、本願の請求項4の発明(以下、第
4発明という)は、上記第3発明におけるフィードフォ
ワード制御手段を、エンジントルク、車速及び当該車両
に作用する横加速度のうち少なくとも1つをパラメータ
として制御開始時のトルクダウン量を設定するように構
成したことを特徴とする。
【0009】
【作用】上記の構成によれば次のような作用が得られ
る。
【0010】すなわち、第1、第2発明のいずれにおい
ても、エンジンの目標トルクが常時出力されることにな
るので、良好な応答性が得られることになる。
【0011】そして、第1発明によれば、トラクション
制御中の目標トルクが、駆動輪のスリップ量だけでなく
エンジントルクを考慮して決定されることになるので、
エンジンの状態を適切に反映した緻密なトラクションコ
ントロールが可能となると共に、非制御時には実際のエ
ンジントルク以上の値が目標トルクとして出力されるこ
とになるので、エンジン出力が不用意に低下することが
なく、信頼性も確保されることになる。
【0012】一方、第2発明によれば、エンジンの最大
発生トルク以上の値が非制御時における目標トルクとし
て出力されるので、不用意なトルクダウンが確実に回避
されることになる。
【0013】また、第3、第4発明によれば、トラクシ
ョン制御の開始時には目標トルクが所定のトルクダウン
量だけ一挙に低下されることになるので、エンジン出力
も速やかに低下することになって、初期スピンが早期に
低減されることになる。
【0014】特に、第4発明によれば、エンジントル
ク、車速及び当該車両に作用する横加速度のうちの少な
くとも1つをパラメータとして制御開始時のトルクダウ
ン量が設定されることになるので、フィードフォワード
制御の制御性が向上することになる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0016】この実施例に係る車両には、図1に示すよ
うに、左右のバンク10a,10bに各々3個の気筒が
列状に設けられたエンジン10が搭載されていると共
に、吸気系11を構成するサージタンク12に接続され
た6本の独立吸気通路13…13には燃料噴射弁14…
14がそれぞれ設置されている。そして、上記サージタ
ンク12に接続された主吸気通路15には、図示しない
アクセルペダルに連動して吸入空気量ないしエンジン出
力を調節するスロットルバルブ16が設置されている。
また、エンジン10には各気筒毎に点火プラグ17…1
7が備えられている。
【0017】一方、エンジン10の排気系18は、各気
筒ごとの独立排気通路19…19と、これらの排気通路
19…19を各バンクごとに集合させる2本の集合排気
通路20,20と、両集合排気通路20,20を下流側
で1本に合流させる合流排気通路21とを有する。な
お、この合流排気通路21には、排気ガス浄化用の触媒
コンバータ(図示せず)が設置されている。
【0018】そして、この車両にはエンジン制御用のコ
ントロールユニット(以下、ECUという)30と、ト
ラクション制御用のコントロールユニット(以下、TR
CUという)40とが備えられて、相互に信号を授受し
あうように構成されている。
【0019】このうちECU30は、サージタンク12
に付設された圧力センサ31からの吸入空気圧信号、エ
ンジン回転数を検出するエンジン回転センサ32からの
信号などを入力して、これらの信号に基づいて各気筒ご
とに備えられた点火プラグ17…17に対する点火時期
の制御と、上記燃料噴射弁14…14からの燃料噴射量
の制御とを行うと共に、エンジントルク(以下、実トル
クという)を検出してTRCU40に出力するようにな
っている。
【0020】ここで、ECU30が行う点火時期制御と
燃料噴射制御とエンジントルク検出処理とを説明する
と、まず点火時期制御は概略次のように行われる。
【0021】すなわち、ECU30は、例えばエンジン
回転センサ32からの信号が示すエンジン回転数Neと
圧力センサ31からの信号が示す吸入空気圧Pとを予め
設定した点火時期のマップに当てはめることにより最適
点火時期を決定すると共に、この最適点火時期で点火プ
ラグ17…17が点火されるように点火時期制御信号を
出力する。
【0022】また、上記燃料噴射制御は概略次のように
行われる。
【0023】すなわち、ECU30は、上記エンジン回
転数Neと吸入空気圧Pとから基本燃料噴射量を設定す
ると共に、図示しない水温センサなどの信号に基づいて
計算した各種補正係数を上記基本燃料噴射量に乗算して
最終噴射量を決定する。そして、この最終噴射量で燃料
が噴射されるように燃料噴射信号を燃料噴射弁14…1
4に出力する。
【0024】そして、上記エンジントルク検出処理は、
具体的には次のように行われる。
【0025】すなわち、ECU30には、例えば図2〜
図11に示すように、エンジン回転数と吸入空気圧とを
パラメータとして設定された第1〜第10エンジントル
クマップとが備えられている。その場合に、図2に示す
第1エンジントルクマップには、エンジン回転数Neと
吸入空気圧Pとに対応する格子点毎に、通常運転時にお
けるエンジントルクの計測値がそれぞれ格納されてい
る。なお、吸入空気圧Pは標準大気圧状態が基準とされ
ている。
【0026】そして、図3に示す第2エンジントルクマ
ップには、点火時期をリタード(遅角)した状態でエン
ジン10を運転した時のエンジントルクの計測値が、エ
ンジン回転数Neと吸入空気圧Pとに対応する格子点毎
に格納されている。同様にして、図4に示す第3エンジ
ントルクマップには、1つの気筒に対する燃料噴射を停
止した状態におけるエンジントルクの計測値が、図5に
示す第4エンジントルクマップには、点火時期をリター
ドした状態で1つの気筒に対する燃料噴射を停止した状
態におけるエンジントルクの計測値が、図6に示す第5
エンジントルクマップには、2つの気筒に対する燃料噴
射を停止した状態におけるエンジントルクの計測値が、
図7に示す第6エンジントルクマップには、点火時期を
リタードした状態で2つの気筒に対する燃料噴射を停止
した状態におけるエンジントルクの計測値が、図8に示
す第7エンジントルクマップには、3つの気筒に対する
燃料噴射を停止した状態におけるエンジントルクの計測
値が、図9に示す第8エンジントルクマップには、4つ
の気筒に対する燃料噴射を停止した状態におけるエンジ
ントルクの計測値が、図10に示す第9エンジントルク
マップには、5つの気筒に対する燃料噴射を停止した状
態におけるエンジントルクの計測値が、さらに図11に
示す第10エンジントルクマップには、全ての気筒に対
する燃料噴射を停止した状態におけるエンジントルクの
計測値が、それぞれエンジン回転数Neと吸入空気圧P
とに対応する格子点毎に格納されている。ここで、上記
第2〜第10エンジントルクマップには、それぞれハッ
チングで示すように低回転低負荷側にトルクダウン禁止
領域が設定されている。
【0027】そして、ECU30は上記第1〜第10エ
ンジントルクマップを所定のルーチンに従って選択する
と共に、選択したエンジントルクマップに上記エンジン
回転センサ32からの信号が示すエンジン回転数Neと
圧力センサ31からの信号が示す吸入空気圧Pとを当て
はめて、これらに対応する値を実トルクTrとして読み
出すようになっている。その場合に、通常運転時におい
ては第1エンジントルクマップが選択されることになっ
て、例えばエンジン回転数Neが2,000rpmで、
吸入空気圧Pが−600mmHgの時の実トルクTrの
値は4.0kgfmとなる。
【0028】一方、上記TRCU40は、当該車両の左
右の駆動輪1,2び従動輪3,4にそれぞれ備えられた
車輪速センサ41〜44からの車輪速信号、当該車両の
操舵角を検出する舵角センサ45からの舵角信号、スロ
ットルバルブ16の全閉状態を検知するアイドルスイッ
チ46からのアイドル信号、ブレーキペダルのON/O
FFを検出するブレーキスイッチ47からのブレーキ信
号、ECU30からの実トルク信号などを入力して、こ
れらの信号に基づいて所定の条件下でトラクション制御
(以下、TCS制御という)を実行すると共に、TCS
制御の実行時に作動ランプ48を点灯するようになって
いる。
【0029】すなわち、TRCU40は、車輪速センサ
41〜44からの車輪速信号と、舵角センサ45からの
舵角信号と、ECU30からの実トルク信号とを所定の
制御周期(例えば7ms)毎に入力すると共に、これら
の信号に基づいて、当該車両の車体速Vrと、走行路面
の路面摩擦係数μと、当該車両の前後方向の車体加速度
Gvと、当該車両に作用する横加速度Gsと、上記車体
速Vrを基準とする左右の駆動輪1,2のスリップ値S
1,S2と、同じく各駆動輪1,2の加速度(以下、駆
動輪加速度という)A1,A2とをそれぞれ算出すると
共に、TCS制御用の各種の制御閾値を設定するように
なっている。
【0030】その場合に、上記車体速Vrと車体加速度
Gvと路面摩擦係数μとは、例えば次のように求められ
る。
【0031】すなわち、TRCU40は、上記車輪速セ
ンサ43,44からの信号が示す左右の従動輪3,4の
従動輪速W3,W4のうちで、例えば小さいほうの値を
車体速Vrとして選択する。そして、この車体速Vrの
変化に基づいて前後方向の車体加速度Gvを算出すると
共に、算出した車体加速度Gvと上記車体速Vrとを、
次の表1に示すように予め車体速と車体加速度とをパラ
メータとして設定したマップに当てはめて、対応する値
を路面摩擦係数μとして設定する。
【0032】
【表1】 ここで、上記表1に示すように、車体速Vrが大きくな
るほど、また車体加速度Gvが大きくなるほど、路面摩
擦係数μの値が大きくなる。
【0033】また、上記横加速度Gsは例えば次のよう
に求められる。つまり、TRCU40は、上記舵角セン
サ45からの信号が示す舵角θの絶対値を、次の表2に
示すように予め舵角に対応して設定した旋回半径テーブ
ルに照らし合わせて、現実の舵角θに対応する値を旋回
半径Rとして設定する。
【0034】
【表2】 TRCU40は、表2の旋回テーブルから求めた旋回半
径Rと上記車体速Vrとを次の関係式(1)の右辺に代
入して、得られた値を横加速度Gsとする。
【0035】 Gs=Vr2/127R …(1) そして、TRCU40は、TCS制御開始判定用の第1
制御開始閾値Ssと制御終了判定用の制御終了閾値Se
とを、それぞれ次のようにして設定するようになってい
る。つまり、TRCU40は、例えば次の表3に示すよ
うに予め車体速と路面摩擦係数とをパラメータとして設
定したマップに、上記のようにして算出した車体速Vr
と路面摩擦係数μとを当てはめて、対応する値を基本第
1制御開始閾値Ssoとして読み出した上で、この基本
制御開始閾値Ssoと横加速度補正係数K1とトルク補
正係数K2とを次の関係式(2)に代入して、その計算
結果を最終的に第1制御開始閾値Ssとする。
【0036】 Ss=Sso・K1・K2 …(2)
【0037】
【表3】 その場合に、上記横加速度補正係数K1は、次の表4に
示すように横加速度Gsが増大するほど減少するように
設定されている。
【0038】
【表4】 また、トルク補正係数K2は、次の表5に示すように実
トルクTrの増大に伴って増加するように設定されてい
る。
【0039】
【表5】 上記制御終了閾値Seについても、次の表6に示すよう
に予め車体速と路面摩擦係数とをパラメータとして設定
されたマップに車体速Vrと路面摩擦係数μとが当ては
められると共に、これらに対応する基本制御終了閾値S
eoと上記横加速度補正係数K1とトルク補正係数K2
とが次の関係式(3)に代入されて、その計算結果が最
終的に制御終了閾値Seとされる。
【0040】 Se=Seo・K1・K2 …(3)
【0041】
【表6】 ここで、基本第1制御開始閾値Ssoよりも基本制御終
了閾値Seoの方が小さな値に設定されている。
【0042】さらに、TRCU40は、TCS制御用の
制御閾値として、上記第1制御開始閾値Ssと共に第2
制御開始閾値Asを設定するようになっている。すなわ
ち、TRCU40は、所定の基本第2制御開始閾値Ao
と上記横加速度補正係数K1とトルク補正係数K2とを
次の関係式(4)に代入して、その計算結果を最終的に
第2制御開始閾値Asとして設定する。
【0043】 As=Ao・K1・K2 …(4) そして、TRCU40は、次のようにして左右の駆動輪
1,2のスリップ値S1,S2と駆動輪加速度A1,A
2とを算出すると共に、これらの値に基づいてスリップ
判定を行うようになっている。
【0044】つまり、TRCU40は、上記車輪速セン
サ41,42からの信号が示す左右の駆動輪1,2の駆
動輪速W1,W2から車体速Vrをそれぞれ減算するこ
とにより各駆動輪1,2のスリップ値S1,S2を算出
した上で、これらの算術平均を行って平均スリップ値S
Avを算出すると共に、両スリップ値S1,S2のうち
の大きいほうを最高スリップ値SHiとして選択する。
また、TRCU40は、左右の駆動輪速W1,W2の今
回値から前回値をそれぞれ減算した上で、両者の差分を
制御周期で徐算した値を駆動輪加速度A1,A2とす
る。TRCU40は、これらの駆動輪加速度A1,A2
が上記第2制御開始閾値Asよりも大きいか、上記最高
スリップ値SHiが上記第1制御開始閾値Ssよりも大
きいときに、駆動輪1,2がスリップ状態であると判定
してスリップフラグFsを1にセットすると共に、上記
最高スリップ値SHiが制御終了閾値Seよりも小さく
なった時点で、非スリップ状態と判定して上記スリップ
フラグFsを0にリセットするようになっている。
【0045】そして、TRCU40は上記スリップフラ
グFsが1にセットされた時に、トラクションフラグF
tを1にセットした上でTCS制御を開始すると共に、
上記スリップフラグFsが0にリセットされてから所定
の待機時間tが経過した時に、トラクションフラグFt
を0にリセットしてTCS制御を終了するようになって
いる。その場合に、TRCU40は、ECU30を介し
てエンジン出力を制御することによりTCS制御を行う
ようになっている。
【0046】なお、この実施例においては、上記アイド
ルスイッチ46からの信号がアクセルペダルの解放状態
を示すON状態になるか、ブレーキスイッチ47からの
信号がブレーキペダルの踏込状態を示すON状態になっ
た時に、トラクションフラグFtが0にリセットされ
て、TCS制御が強制的に終了されるようになってい
る。
【0047】次に、TRCU40とECU30とが行う
エンジン制御を説明すると、TRCU40においては、
図12のフローチャートに示すメインルーチンに従って
エンジン制御が次のように行われる。
【0048】すなわち、TRCU40は、ステップS1
で各種信号を読み込んだ上で、ステップS2に進んで上
記トラクションフラグFtがTCS制御中を示す1にセ
ットされているか否かを判定する。TCS制御中である
と判定すると、ステップS3に進んで制御初回か否かを
判定する。つまり、TCS制御が開始された直後か否か
を判定するのである。そして、制御初回であると判定す
ると、ステップS4に進んで所定のフィードフォワード
目標トルク設定処理を実行して目標トルクToを算出す
ると共に、ステップS5で算出した目標トルクToをE
CU30に出力する。
【0049】すなわち、TRCU40は、図13〜図1
6に示すテーブルからトルク補正係数K3と車体速補正
係数K4と横加速度補正係数K5とμ補正係数K6とを
それぞれ読み出した上で、これらの補正係数K3〜K6
と実トルクTrとを次の関係式(5)に代入して、その
計算結果を目標トルクToとするようになっている。
【0050】 To=Tr−Tr・K3・K4・K5・K6 …(5) その場合に、上記トルク補正係数K3は、図13に示す
ように、実トルクTrの増大に伴ってリニアに増加する
と共に、高トルク側でフラットな特性とされている。ま
た、車体速補正係数K4は、図14に示すように、車体
速Vrの上昇に伴ってリニアに増加する特性とされてい
る。そして、横加速度補正係数K5は、図15に示すよ
うに、横加速度Gsが増大するほどリニアに増加する特
性とされている。さらに、μ補正係数K6は、図16に
示すように、路面摩擦係数μが増大するほど減少する特
性とされている。そして、これらの補正係数K3〜K6
のいずれもが1より小さな値になるように設定されてい
る。したがって、上記関係式(5)の右辺の第2項目が
示すトルクダウン量が第1項目の実トルクTrよりも小
さな値となって、左辺が示す目標トルクToも実トルク
Trよりも小さな値となる。
【0051】図12のフローチャートに戻り、TRCU
40は上記ステップS3において制御初回でないと判定
したときには、ステップS6に移って所定のフィードバ
ック目標トルク設定処理を実行すると共に、算出した目
標トルクToを上記ステップS5でECU30に出力す
る。
【0052】なお、この実施例においては、トラクショ
ンフラグFtが1にセットされていない時には、ステッ
プS7が実行されてECU30から取り込まれた実トル
クTrが目標トルクToに置き換えられた上で、ECU
30に出力されるようになっている。
【0053】ここで、上記図12のフローチャートのス
テップS6におけるフィードバック目標トルク設定処理
は、具体的には図17のフローチャートに従って次のよ
うに行われる。
【0054】すなわち、TRCU40は、まずステップ
S11でスリップ目標値Teを算出する。つまり、TR
CU40は、例えば次の表7に示すように、予め車体速
と路面摩擦係数とをパラメータとして設定したスリップ
目標値のマップに、上記のようにして算出した車体速V
rと路面摩擦係数μとを当てはめて、対応する値を目標
スリップ基本値Teoとして設定すると共に、この目標
スリップ基本値Teoと上記横加速度補正係数K1とト
ルク補正係数K7とを次の関係式(6)に代入すること
により最終的にスリップ目標値Teを設定するようにな
っている。
【0055】 Te=Teo・K1・K7 …(6)
【0056】
【表7】 その場合に、上記トルク補正係数K7は、次の表8に示
すように実トルクTrの増大に伴って増加するように設
定されている。
【0057】
【表8】 次いで、TRCU40は、ステップS12を実行して、
上記スリップ目標値Teと平均スリップ値SAvとを次
の関係式(7)に代入することにより、スリップ目標値
Teに対する上記平均スリップ値SAvの偏差△Seを
算出すると共に、ステップS12で上記偏差ΔSeの今
回値ΔSe(k)と前回値ΔSe(k-1)とを次の関係式
(8)に代入して、その計算結果を偏差変化率DSeと
する。
【0058】 ΔSe=SAv−Te …(7) DSe=ΔSe(k)−ΔSe(k-1) …(8) 次に、TRCU40はステップS14を実行して、上記
偏差△Seと偏差変化率DSeとを、次の表9に示すト
ルクダウン係数のマップに照らし合わせて、対応する値
をトルクダウン係数Kとする。
【0059】
【表9】 そして、TRCU40は、表9のマップから読み出した
トルクダウン係数Kと実トルクTrとを次の関係式
(9)に代入して、その計算結果を目標トルクToとす
る(ステップS15)。
【0060】 To=Tr−Tr・K …(9) この場合、トルクダウン係数Kがプラスの値を示す時に
は、目標トルクToが実トルクTrを基準として減少す
る一方、該係数Kがマイナスの値を示す時には、目標ト
ルクToは実トルクTrを基準として増加することにな
る。そして、トルクダウン係数Kの値が例えば+1.0
を示す時には、目標トルクToは0となる。
【0061】一方、ECU30においては、例えば図1
8のフローチャートに従ってエンジン制御が次のように
行われるようになっている。
【0062】すなわち、ECU30は各種信号を読み込
んだ上で、現実のエンジン回転数Neと吸入空気圧Pと
が示す運転状態を、上記第1〜第10エンジントルクマ
ップにそれぞれ照らし合わせて、該運転状態に対応する
エンジントルクを全て読み出すと共に、目標トルクTo
に最も近い数値を示すエンジントルクマップを選択する
(ステップT1〜T3)。
【0063】次に、ECU30は選択したエンジントル
クマップにおいて、上記運転状態に対応するエンジント
ルクがトルクダウン禁止領域に属するか否かを判定し
て、属していなければエンジントルクマップを最終的に
確定する(ステップT4,T5)。
【0064】そして、ECU30は選択したエンジント
ルクマップのマップ番号を、次の表10に示すエンジン
制御レベルテーブルに照らし合わせて、マップ番号に対
応するエンジン制御レベルLを読み出す(ステップT
6)。
【0065】
【表10】 ECU30は、表10のテーブルから求めたエンジン制
御レベルLを、次の表11に示すエンジン制御マップに
当てはめて、制御レベルLの値に対応するパターンに従
って燃料噴射量と点火時期とを制御する(ステップT
7)。
【0066】
【表11】 ここで、表11中の×印は燃料カットを示している。つ
まり、エンジン制御レベルLの値が大きくなるほど燃料
カットされる気筒が増加し、それに伴ってエンジン出力
が低下されることになる。また、燃料カットされる気筒
数が同数でも、点火時期がリタードされる場合にはさら
にエンジン出力が低下されることになる。なお、制御レ
ベルLの値が0にセットされた時には、エンジン10は
通常状態で運転されることになる。
【0067】一方、ECU30は、上記ステップT4に
おいて、選択したエンジントルクマップにおいてエンジ
ン回転数Neと吸入空気圧Pとが示す運転状態がトルク
ダウン禁止領域に属すると判定した時には、ステップT
8に移って1つトルクアップ側のマップを参照して該運
転状態がトルクダウン禁止領域に属するかどうかを判定
して、上記運転状態が禁止領域に属さなくなるまでマッ
プをトルクアップ側に変更していく。そして、上記運転
状態が初めてトルクダウン禁止領域に属さなくなったと
きのマップを最終的にエンジントルクマップとして確定
する。
【0068】次に、実施例の作用を説明する。
【0069】例えば図19に示すように、駆動輪1,2
の最高スリップ値SHiが初めて第1制御開始閾値Ss
を超えたとすると、TRCU40はスリップフラグFs
を1にセットした上でTCS制御を開始する。その際
に、トラクションフラグFtがTCS制御中であること
を示す1にセットされると共に、作動ランプ48が点灯
される。ここで、TCS制御の開始直後においては、目
標トルクToが一挙に低減されることになる。つまり、
TCS制御の開始直後においては、前述したようにトル
ク補正係数K3と車体速補正係数K4と横加速度補正係
数K5とμ補正係数K6と実トルクTrとが関係式
(5)に代入されることにより目標トルクToが計算さ
れることになる。
【0070】その場合に、上記各補正係数K3〜K6の
いずれもが1より小さな値になるように設定されている
ことから、目標トルクToが実トルクTrよりも小さな
値となって、ECU30に出力されることになる。この
場合、仮に目標トルクToが2.4kgfmとして設定
されると共に、そのときのエンジン回転数Neが2,0
00rpmで、吸入空気圧Pが−600mmHgの時に
は、ECU30によって第5エンジントルクマップが選
択されると共に、エンジン制御レベルLは「6」となっ
て2つの気筒に対する燃料カットが行われることにな
る。したがって、エンジン10の実トルクTrも、鎖線
で示す非制御状態に比べて急速に低下することになっ
て、良好な初期応答性が得られることになる。その場合
に、上記関係式(5)に従って実トルクTrから差し引
かれるトルクダウン量は、実トルクTrと車体速Vrと
横加速度Gsと路面摩擦係数μとをパラメータとして設
定されるようになっていることから、制御初回の目標ト
ルクToが運転状態を精度よく反映することになって、
フィードフォワード制御の制御性が制御性が向上するこ
とになる。
【0071】そして、TCS制御の実行途中において
は、駆動輪1,2のスリップ値S1,S2が目標スリッ
プ値Teに収束するように目標トルクToが増減される
ことになって、それに伴ってエンジン10の状態が制御
されることになる。つまり、前述の関係式(9)に従っ
て目標トルクToが例えば2.0kgfmとして設定さ
れると共に、そのときのエンジン回転数Neが2,00
0rpmで、吸入空気圧Pが−600mmHgの時に
は、第6エンジントルクマップが選択される。そして、
エンジン制御レベルLは前回の「6」から「7」となっ
て2つの気筒に対する燃料カットが行われた上で、点火
時期がリタードされることになる。その場合に、上記関
係式(9)は実トルクTrの関数であることから、目標
トルクToがエンジン10の実トルクTrに精度よく対
応することになって、良好な制御精度が得られることに
なる。
【0072】このような制御が繰り返して実行されると
共に、駆動輪1,2の最高スリップ値SHiが制御終了
閾値Seよりも低下した場合には、スリップフラグFs
が0にリセットされると共に、その後所定の待機時間t
が経過した時点でトラクションフラグFtが0にリセッ
トされてTCS制御が終了することになる。
【0073】この場合において、TRCU40からEC
U30へ常時目標トルクToが出力されるようになって
いるので、例えばTCS制御の開始時には目標トルクT
oの値を変更するだけでECU30が直ちに反応してT
CS制御に移行することになって、良好な応答性が確保
されることになる。
【0074】特に本実施例においては、非制御時におい
ては、ECU30からTRCU40に出力された実トル
クTrが、そのまま目標トルクToとしてECU30に
エコーバックされるようになっているので、非制御時に
エンジン出力が不用意に低下することが回避されると共
に、ECU30側において制御、非制御の判定を行わせ
る必要がない。
【0075】次に、TRCU40が行うエンジン制御の
他の実施例を、図20のフローチャートを参照して説明
する。
【0076】すなわち、TRCU40は、ステップS2
1で各種信号を読み込んだ上で、ステップS22に進ん
でトラクションフラグFtが1にセットされているか否
かを判定する。TCS制御中であると判定すると、ステ
ップS23に進んで制御初回か否かを判定して、制御初
回であると判定すると、ステップS24に進んで上記実
施例と同様に所定のフィードフォワード目標トルク設定
処理を実行して目標トルクToを算出すると共に、ステ
ップS25で算出した目標トルクToをECU30に出
力する。
【0077】一方、TRCU40は上記ステップS23
において制御初回でないと判定したときには、ステップ
S26に移って上記実施例と同様に所定のフィードバッ
ク目標トルク設定処理を実行すると共に、この場合にお
いても算出した目標トルクToをステップS25でEC
U30に出力する。
【0078】そして、TRCU40は上記ステップT2
2においてトラクションフラグFtが1にセットされて
いないと判定した時には、ステップS27を実行するこ
とにより、エンジン10のもつ最大発生トルク以上の所
定値α(例えば、30kgfm)を目標トルクToに置
き換えられた上で、該目標トルクToをECU30に出
力するようになっている。
【0079】したがって、この実施例においても、TC
S制御が実行されない時に、エンジン出力が不用意に低
下することが回避されることになる。
【0080】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、エンジ
ンの目標トルクが常時出力されることになるので、良好
な応答性が得られることになる。
【0081】そして、第1発明によれば、トラクション
制御中の目標トルクが、駆動輪のスリップ量だけでなく
エンジントルクを考慮して決定されることになるので、
エンジンの状態を適切に反映した緻密なトラクションコ
ントロールが可能となると共に、非制御時には実際のエ
ンジントルク以上の値が目標トルクとして出力されるこ
とになるので、エンジン出力が不用意に低下することが
なく、信頼性も確保されることになる。
【0082】一方、第2発明によれば、エンジンの最大
発生トルク以上の値が非制御時における目標トルクとし
て出力されるので、不用意なトルクダウンが確実に回避
されることになる。
【0083】また、第3、第4発明によれば、トラクシ
ョン制御の開始時には目標トルクが所定のトルクダウン
量だけ一挙に低下されることになるので、エンジン出力
も速やかに低下することになって、初期スピンが早期に
低減されることになる。
【0084】特に、第4発明によれば、エンジントル
ク、車速及び当該車両に作用する横加速度のうちの少な
くとも1つをパラメータとして制御開始時のトルクダウ
ン量が設定されることになるので、フィードフォワード
制御の制御性が向上することになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例に係るエンジンの制御システム図であ
る。
【図2】 エンジン回転数と吸入空気圧とをパラメータ
とする第1エンジントルクマップを示す説明図である。
【図3】 同じくエンジン回転数と吸入空気圧とをパラ
メータとする第2エンジントルクマップを示す説明図で
ある。
【図4】 同じくエンジン回転数と吸入空気圧とをパラ
メータとする第3エンジントルクマップを示す説明図で
ある。
【図5】 同じくエンジン回転数と吸入空気圧とをパラ
メータとする第4エンジントルクマップを示す説明図で
ある。
【図6】 同じくエンジン回転数と吸入空気圧とをパラ
メータとする第5エンジントルクマップを示す説明図で
ある。
【図7】 同じくエンジン回転数と吸入空気圧とをパラ
メータとする第6エンジントルクマップを示す説明図で
ある。
【図8】 同じくエンジン回転数と吸入空気圧とをパラ
メータとする第7エンジントルクマップを示す説明図で
ある。
【図9】 同じくエンジン回転数と吸入空気圧とをパラ
メータとする第8エンジントルクマップを示す説明図で
ある。
【図10】 同じくエンジン回転数と吸入空気圧とをパ
ラメータとする第9エンジントルクマップを示す説明図
である。
【図11】 同じくエンジン回転数と吸入空気圧とをパ
ラメータとする第10エンジントルクマップを示す説明
図である。
【図12】 TRCUが行うTCS制御用のエンジン制
御のメインルーチンを示すフローチャート図である。
【図13】 フィードフォワード目標トルク設定処理に
用いるトルク補正係数の設定例を示す特性図である。
【図14】 同じくフィードフォワード目標トルク設定
処理に用いる車体速補正係数の設定例を示す特性図であ
る。
【図15】 同じくフィードフォワード目標トルク設定
処理に用いる横加速度補正係数の設定例を示す特性図で
ある。
【図16】 同じくフィードフォワード目標トルク設定
処理に用いるμ補正係数の設定例を示す特性図である。
【図17】 フィードバック目標トルク設定処理を示す
フローチャート図である。
【図18】 ECUが行うTCS制御用のエンジン制御
を示すフローチャート図である。
【図19】 TCS制御の制御態様を示すタイムチャー
ト図である。
【図20】 TRCUが行うエンジン制御の別の実施例
を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
1,2 駆動輪 10 エンジン 30 ECU 31 圧力センサ 32 エンジン回転センサ 40 TRCU 41〜44 車輪速センサ 45 舵角センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平井 浩司 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動輪の過剰スリップ時にエンジン制御
    により過大な駆動力を抑制するトラクション制御を行う
    ようにした車両のトラクションコントロール装置であっ
    て、駆動輪の路面に対するスリップ量を検出するスリッ
    プ量検出手段と、エンジントルクを検出するエンジント
    ルク検出手段と、トラクション制御中には上記検出手段
    で検出されたエンジントルクとスリップ量とに基づい
    て、該スリップ量が所定の目標値に収束するように目標
    トルクを出力すると共に、非制御時には上記エンジント
    ルク以上の値を目標トルクとして出力する目標トルク出
    力手段と、該出力手段から出力された目標トルクとなる
    ようにエンジンを制御するエンジン制御手段とが設けら
    れていることを特徴とする車両のトラクションコントロ
    ール装置。
  2. 【請求項2】 駆動輪の過剰スリップ時にエンジン制御
    により過大な駆動力を抑制するトラクション制御を行う
    ようにした車両のトラクションコントロール装置であっ
    て、駆動輪の路面に対するスリップ量を検出するスリッ
    プ量検出手段と、トラクション制御中には上記検出手段
    で検出されたスリップ量に基づいて、該スリップ量が所
    定の目標値に収束するように目標トルクを出力すると共
    に、非制御時にはエンジンの最大発生トルク以上の値を
    目標トルクとして出力する目標トルク出力手段と、該出
    力手段から出力された目標トルクとなるようにエンジン
    を制御するエンジン制御手段とが設けられていることを
    特徴とする車両のトラクションコントロール装置。
  3. 【請求項3】 トラクション制御の開始時に所定のトル
    クダウン量だけ目標トルクを低下させるフィードフォワ
    ード制御手段が設けられていることを特徴とする請求項
    1もしくは請求項2のいずれかに記載の車両のトラクシ
    ョンコントロール装置。
  4. 【請求項4】 フィードフォワード制御手段は、エンジ
    ントルク、車速及び当該車両に作用する横加速度のうち
    少なくとも1つをパラメータとして制御開始時のトルク
    ダウン量を設定するように構成されていることを特徴と
    する請求項3に記載の車両のトラクションコントロール
    装置。
JP8787694A 1994-03-31 1994-03-31 車両のトラクションコントロール装置 Pending JPH07269388A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009185672A (ja) * 2008-02-05 2009-08-20 Fuji Heavy Ind Ltd 車両の駆動力制御装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009185672A (ja) * 2008-02-05 2009-08-20 Fuji Heavy Ind Ltd 車両の駆動力制御装置

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