JPH072690A - インターロイキン2を含有してなる免疫療法剤 - Google Patents

インターロイキン2を含有してなる免疫療法剤

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JPH072690A
JPH072690A JP6058960A JP5896094A JPH072690A JP H072690 A JPH072690 A JP H072690A JP 6058960 A JP6058960 A JP 6058960A JP 5896094 A JP5896094 A JP 5896094A JP H072690 A JPH072690 A JP H072690A
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tumor
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Ryota Yoshimoto
良太 吉元
Shinichi Kashima
信一 鹿島
Junji Hamuro
淳爾 羽室
Koji Mitsuki
浩司 光木
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Ajinomoto Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】免疫系疾患に対する画期的な新免疫療法剤を見
出し、免疫療法の新しい進歩に寄与するところ大なる有
用な免疫療法剤を提供する。 【構成】ヒト細胞由来のヒトインターロイキン2を含有
してなる免疫疾患治療予防剤。免疫疾患が癌、細菌感
染、ウイルス性疾患、免疫不全症または自己免疫疾患で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明はヒトインターロイキン2(以下、
「インターロイキン2」を「IL−2」と略記すること
がある。)を含有してなる免疫療法剤、更に詳しくはヒ
トリンパ球、同クローン化細胞、ヒト悪性化細胞もしく
はハイブリドーマの細胞培養やこれらの細胞を起源とし
て製造されうるヒトIL−2を含有することを特徴とす
る癌、細菌感染、ウイルス性疾患、免疫不全症、自己免
疫疾患などを含む免疫疾患患者に臨床適用することので
きる免疫疾患の治療、予防剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】今日、免疫療法は、医学の広い分野にお
いて新しい治療、予防方法として期待されはじめてい
る。例えば、感染症の分野ではオポチュニスティック・
インフェクションズ(Opportunistic i
nfections)は、新生児の機能的免疫不全、癌
患者、骨髄など移植適用患者、ステロイドや化学療法剤
投与により免疫抑制の惹起された患者、老人などに頻発
し、緑膿菌感染などはとくに重篤な症状をもたらす。従
前使用されている抗生物質は、上述の免疫機能不全また
は免疫抑制状態においては殆んど有効性を示さない。
【0003】ウイルス性疾患においても、多大の努力に
も拘わらず充分治療効果を示す化学療法剤は未だ臨床上
頻用されるには至らず、インターフェロンについても物
質の性状、生産規模、作用機構の解明など幾多の問題を
拘え本格的臨床使用に至るまではその有効性は明確でな
い。また、インターフェロンの場合には、薬剤として適
用されるヒトインターフェロンそのものが動物では効能
を発揮せず、種特異性の存在のため薬剤の開発に必須の
動物実験ができないという限界がある。
【0004】癌患者においても、上述の感染症、ウイル
ス性疾患と薬剤開発の状況は類似する。患者における免
疫機能の如実な低下、抑制が立証されるにつれ第4の療
法としての免疫療法には大きな関心が寄せられている。
癌に対する免疫応答を増強、修復するのみでなく、担癌
患者における一般免疫能の改善は宿主機能の改善として
有用であるとも言われている。従前癌患者に医薬品とし
て使用されている1,2の免疫療法剤は、細胞に対し直
接細胞毒作用も併せ持つという化学療法剤的性格を有す
る。従って、癌患者に真に免疫療法剤として適用され既
に明確な臨床効果が第3相試験で確認されているものと
しては、本発明者らになるレンチナンを挙げることがで
きるのみである。レンチナンの抗癌作用機構としては、
リンホカインとの相乗作用による免疫エフェクターの誘
導増強作用が重要な役割を果たしていると考えられる
が、レンチナンの投与時期によっては生体内のリンホカ
イン量が欠如していると充分の効果の発現しない同系癌
の系も存在する。なお、レンチナンの臨床効果について
は、たとえば、「癌と化学療法」第8巻第944〜96
6頁(昭和56年)を参照。
【0005】また、従前開発中の免疫活性物質の多くに
は副作用の観察される場合もあり、この意味でも生体由
来でその特徴的かつ特異的な作用の詳らかな生体由来免
疫活性物質を薬剤として開発することがその有効性への
期待とともに、待ち望まれている。
【0006】一方、作用機構よりみた場合、開発中の免
疫活性物質の多くは免疫エフェクターの内、活性化マク
ロファージの誘導増強作用により活療効果の期待される
ものであり、本エフェクターは標的に対し非特異的に作
用するもので、厳密に規定された特異性は有しない生体
防禦機構賦活物質である。
【0007】特異的免疫応答の発現に重要な役割を担う
ものとしてはTリンパ球があり、免疫エフェクターとし
て標的に特異性を示す細胞障害性Tリンパ球が重要な作
用を有することが示唆されている。
【0008】本発明の構成要素である物質ヒトIL−2
は、上述のTリンパ球の活性化、増殖に重要な働きを示
すことがin vitroの基礎実験で示されている生
体由来の微量生理活性物質として規定しうる。
【0009】in vivo動物実験においては、本I
L−2の作用は未だ不明であり、他のモノカイン、リン
ホカインを含有するネズミIL−2を粗組成物とするも
のについて免疫機能の修復が若干報告されているにすぎ
ず、またヒトIL−2については動物実験においてその
作用、免疫活性、薬効の何れもが不明である。なお、ネ
ズミIL−2はヒトIL−2とは分子量をも異にする別
物質である。このようにヒトIL−2の薬剤としての効
果即ち治療・予防効果は全く不明である。このように、
ネズミIL−2については若干の免疫活性の予知された
ものであるが、桜井欽夫ら「悪性腫瘍に対する免疫療法
剤の評価法に関する」医薬品研究11巻746(198
0)に従えば免疫活性を示すことは直ちに薬効を示すも
のでないことが規定されている。
【0010】一般に免疫療法においては、種々の抗原も
しくは抗原含有物からなる免疫原即ちワクチンを投与す
る所謂能動免疫の試ろみもあるが、生体側の免疫機能が
欠損もしくは不全状態では、癌患者、感染症患者、ウイ
ルス性疾患患者をとわず殆んど効果を上げない。液性免
疫の増強により疾患の治療、予防を意図する場合には、
上述のワクチンとともに液性免疫の非特異的な担い手の
1つである免疫グロブリンを投与する試ろみがなされつ
つある。細胞性免疫の増強による治療、予防が期待され
る疾患に対しては液性免疫におけるヒト免疫グロブリン
に対応する生体由来免疫活性物質が臨床に提供されず、
ワクチンを用いる能動免疫は期待されつつも、今のとこ
ろ患者に適用を試ろみることが不可能である。
【0011】以上述べてきたように、種々の免疫疾患に
対する従来の免疫療法は非特異的免疫療法に属するもの
であり、Tリンパ球を介する細胞性免疫応答を増強もし
くは調節することによる特異的免疫応答の人工的制御に
よる治療は厳密には未だ試ろみられていないか不十分で
ある。能動免疫としてのワクチン療法は免疫機能に障害
のある実際の患者には効果が弱く、殺細胞作用を中心と
する化学療法剤や制菌作用のみの抗生物質の投与では頻
々副作用が惹起される。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、Tリンパ
球特異的免疫アジュバンドであるレンチナンの作用を詳
細に検討する中で、免疫応答を制禦するには、リンホカ
インに対する免疫エフェクター前駆細胞の応答性を改善
するとともに、免疫エフェクター誘導を行なう1次シグ
ナルとしてのリンホカインを投与することにより免疫系
疾患に顕著な薬効の得られることを見出すとともに、ヒ
トリンパ球、同クローン化細胞、悪性化細胞、ハイブリ
ドーマの細胞培養により得られるヒトIL−2を大量に
製造、単離・精製する技術を既に完成しており、こうし
て得られた他のリンホカイン、モノカインを含有しない
ヒトIL−2を用い動物実験でその免疫疾患に対する薬
効を確認するとともに、ヒトIL−2により免疫エフェ
クターが確かに生成されることを立証し、上に詳述した
現在の免疫療法のかかえる諸問題を解決する新しい免疫
療法剤を発明、完成した。
【0013】即ち本発明はヒトIL−2単独又は他物質
との併用によって始めて免疫系疾患に対する画期的な新
免疫療法剤としての薬効を見出し、免疫療法の新しい進
歩に寄与するところ大なる有用な免疫療法剤に関するも
のである。
【0014】本発明に用いられるヒトIL−2は、たと
えば、ヒト末梢血、扁桃腺、脾臓等より得られるリンパ
球を単独もしくはホルボールエステルの存在下で12〜
48時間Tリンパ球マイトジェンであるフイトヘマグル
チニン(PHA)、コンカナバリンA(ConA)、プ
ロテインA(ProA)等で刺激して得られる。また、
これらヒトリンパ球をプールして、Raji細胞、Da
udi細胞で代表されるヒト−B−リンホブラスト(B
−lymphoblast)の存在下に上述のTマイト
ジェンで刺激すると一層高活性のヒトIL−2が得られ
る。更に、本発明者らは、ヒトT白血病細胞株やTリン
パ腫細胞株を培養し、血清添加または血清アルブミン添
加無白清培地や血清アルブミンすら含まぬ合成培地で上
述のTリンパ球マイトジェンによる刺激を含有する工程
でもヒトIL−2を調製できることを見出した。この場
合にもヒトB−リンホブラストの共存やホルボールエス
テルの共存は産生能の増大に有効である。また、本ヒト
細胞株をクローン化して得られるクローンの幾つかはマ
イトジェン刺激なしに自発的にヒトIL−2を産生する
ことも見出された。また、ヒトリンパ球や上述のヒト細
胞株を細胞融合して得られるハイブリドーマよりTリン
パ球マイトジェンの存在もしくは非存在下に産生される
ヒトIL−2も、本発明に用いることができる。更に
は、上述の細胞よりえられたメッセンジャーRNA(m
RNA)を利用してリコンビナントDNA(recom
binant DNA)を作成する遺伝子工学的手法で
作成されるヒトIL−2も、その生物活性が後述の範囲
に入る限りにおいて、本発明の薬剤に含有されるヒト細
胞由来のヒトIL−2である。
【0015】上述の如き細胞培養法により培養上清に生
成、蓄積されたヒトIL−2は、通常の単離、精製法に
よって濃縮、精製するとよい。即ち、塩析、濃縮、真空
透析、ゲル濾過クロマトグラフィー、イオン交換クロマ
トグラフィー、調製用等電点電気泳動、ゲル電気泳動法
等の種々の方法を単独にまたは適宜組み合わせて用い
る。
【0016】本発明の実施例において用いられるヒトI
L−2は、培養上清を4℃において限外濾過濃縮器ホロ
ファイバーHIP5(アミコン社製DC2型)を用い短
時間の間に約10〜20倍濃縮し、次いで85%硫安で
塩析し、セファデックスG−15(ファルマシア社製)
で脱塩後、DEAE−セルロースで段階溶出を行ない、
pH7.6の0.06Mトリス緩衝液での溶出区分をプ
ールしたのち凍結乾燥を行ない、次いでフェニルセファ
デックスカラム(ファルマシア社製)を通し、更に調製
用等電点電気泳動装置(ファルマシア社製FBE300
0)にてファルマシア社製ファルマライト(pH5−
8)で展開し、単一バンドとして得られたものである。
上記凍結乾燥品を実施例に示すようにコントロールドポ
アガラスビーズカラムクロマトグラフィー及びオレンジ
セファロースクロマトグラフィーに付してもよい。
【0017】本精製操作によりヒトIL−2は、後述の
活性検定法により、比活性はロットを問わず2×105
unit/mg以上を示した。
【0018】このようにして得られたヒトIL−2は、
ギリスら「インターロイキン2依存性の細胞障害性T細
胞株の培養」(Immunological Revi
ews 54巻81−109頁(1981))に示され
るものと類似の物性を示し、分子量15,000で蛋白
分解酵素で失活し、56℃1時間熱処理安定で、pH2
0−90の範囲で安定である。
【0019】ヒトIL−2の活性は、次のようにして検
定した。
【0020】組織培養プレートの個々のくぼみ(wel
l)に、活性を検定しようとする検体を適当な濃度範囲
で2段階希釈し100μlずつ分注した。そこにギリス
ら(ネーチュア(Nature)268巻154頁(1
977))によって教示された方法に従って作成した活
性化Tリンパ球株を4×103 個/100μlの濃度に
て100μlずつ各くぼみに添加した。37℃、5%C
2 含有空気の通気下20時間培養し、ここにトリチウ
ム化チミジン0.5μCiを加え、4時間培養し、この
分野において良く知られた方法により細胞を採取し細胞
内に取り込まれた放射線量を測定した。ヒトIL−2の
比活性は、トリチウム化チミジンの取り込みの最高値の
50%の値の取り込みを示す検体の希釈度のプロピット
プロットより算出した。又、ヒトIL−2の活性を検定
するために、アロ抗原刺激で生成するアロキラーT細胞
の記憶細胞に検体を添加し、37℃で3〜4日培養後、
出現したアロキラーT細胞による標的細胞の細胞障害度
51Cr標識標的細胞よりの51Crの上清への遊離でも
測定を行なったところ、前述の活性化Tリンパ球の増殖
をみる方法での測定値と相関のあることを確認した。
【0021】該分野で用いられるIL−2の活性検定法
と称せられるものには様々のものがあるが、必らずしも
IL−2の特異的活性検定法でないものがあり、Tリン
パ球よりもしくは共存マクロファージ単球より生成する
他のリンホカインやモノカインの共存がIL−2の特異
的活性検出を妨害している場合が頻々である。上述の活
性化Tリンパ球の増殖をみる方法が現在最も信頼される
ヒトIL−2の特異的検出法である。
【0022】本発明者らは、ヒトIL−2の薬剤として
の発明を完成した。
【0023】上述の、他のリンホカイン、モノカインが
含有されている粗ヒトIL−2を用いたのでは、薬理作
用の本体が何に由来するのか定かではないために臨床に
適用する場合に薬剤の投与時期、投与量も明確に規定す
ることが困難である。
【0024】本発明になる薬剤に含有されるヒトIL−
2に他のリンホカインであるTリンパ球代替因子、コロ
ニー刺激因子、免疫インターフェロン、インターロイキ
ン1、マクロファージ活性化因子が含まれているかどう
かは、当該分野においてよく知られる方法により検定さ
れる。簡単に記すと以下の如くである。(1)Tリンパ
球代替因子の存在しないことは、本薬剤中にTリンパ球
を抗Thy1抗体により除去した脾臓細胞中に抗体産生
細胞を出現させる活性がないことにより検定される。
(2)コロニー刺激因子の存在しないことは、骨髄細胞
をin vitroでメチルセルロース中で培養する
際、本薬剤を添加しても骨髄細胞にコロニー形成が見ら
れないことにより検定された。(3)免疫インターフェ
ロンの活性の存在しないことは、本薬剤中に抗ウイルス
直接作用のないことにより検定される。(4)IL−2
非産生細胞株LBRM33−1A5はインターロイキン
1を4時間作用させるとIL−2産生細胞に転換し、C
onA刺激によりIL−2を産生する。LBRM33−
1A5に本薬剤を4時間作用させてもIL−2産生細胞
への転換は生じないことから、本薬剤がインターロイキ
ン1を含まないことが検定された。(5)マクロファー
ジ活性化因子の活性の存在しないことは、本薬剤をin
vitroでマクロファージに作用させても、マクロ
ファージに対し抗腫瘍細胞活性(腫瘍細胞のDNA合成
阻害)を誘起しえないことにより検定される。
【0025】本発明者らは、前述の技術の工夫により、
種々の方法で得られ単離、精製され明確に規定された性
状と機能を有し、他のリンホカイン、モノカインを含有
しないヒトIL−2を大量に生産し、その薬理作用を検
討することによりヒトIL−2が癌、細菌感染、ウイル
ス感染、免疫不全症、自己免疫疾患を中心とする免疫系
疾患に明確な薬効すなわち治療、予防効果を有すること
を見出し新しい免疫療法剤を発明した。
【0026】癌、細菌感染、ウイルス性疾患や免疫不全
症を含む免疫系疾患においてTリンパ球機能が重要な働
きをしていることは既に明確にされている。
【0027】本発明を構成するヒトIL−2は、活性化
もしくは抗原で感作されたTリンパ球のクローンを拡大
し増殖する作用を有することが確認され、Tリンパ球機
能異常の関与する疾患に対し薬理効果を発現することが
期待される。
【0028】以下、本発明を構成するヒトIL−2を用
いて見出された薬理効果を列記する。(イ)マウス腫瘍
細胞FBL−3に対し生成し長期継代培養されている正
常な細胞障害性Tリンパ球株CTLL−2の増殖の顕著
な促進効果。(ロ)主要組織適合性抗原(H−2)の不
適合な脾臓細胞の組み合わせで生成されたアロキラーT
リンパ球、リンパ球と腫瘍細胞の混合培養で生成された
アロキラーTリンパ球およびパプテン特異的H−2支配
キラーTリンパ球の増殖の顕著な促進効果およびこれら
キラーTリンパ球の記憶細胞よりのキラーTリンパ球
(CTL)の抗原非存在下での誘導効果。(ハ)PNA
+ (ピーナッツ・アグルチニン結合性)胸腺細胞にCo
nAを共存させる培養系において、顕著な増殖誘導効果
(本効果はインターロイキン1では観察されない)。
(ニ)in vitroで脾臓細胞のナチュラルキラー
細胞(NK)活性の増強効果。(ホ)in vitro
で脾臓細胞のNK活性を増強する場合のインターフェロ
ンまたはインターフェロン誘起物質(インデューサー)
との相乗効果。(ヘ)in vivoで脾臓細胞のNK
活性を増強するにあたりin vitroレンチナン投
与との相乗効果。(ト)同系癌担癌の免疫機能の抑制さ
れたマウスの脾臓細胞を応答細胞とするキラーT誘導培
養系においてin vitroで本誘導を修復、増強す
る効果。(チ)同系癌担癌のNK活性の抑制されたマウ
スの脾臓細胞のNK活性を修復、増強する効果。(リ)
通常CTLの誘導されない、Ia+ −マクロファージ
(インターロイキン1産生細胞)非存在下のH−2不適
合な脾臓細胞の混合リンパ球培養においてアロキラーT
リンパ球を誘導する効果。
【0029】以上(イ)〜(リ)に示した効果は本発明
を構成するヒトIL−2が確かに他のリンホカインとは
異なること、Tリンパ球の増殖維持、分化活性を有する
こと、in vitroにおいて免疫エフェクターとし
て重要なCTL,NK活性を誘導増強すること、これら
の免疫エフェクターの誘導がレンチナン、インターフェ
ロンやインターフェロン誘起剤と相乗効果を示すこと、
またこれらの免疫エフェクターの誘導の修復、増強が免
疫機能の抑制された生体のリンパ球に対しても発揮され
ることを如実に示すものである。単に免疫活性を示すの
みでなく、免疫疾患の治療、予防に重要な証拠となる免
疫エフェクターたるCTL,NKの活性化の増強および
修復をなすことは大きな意義を有する。
【0030】次にin vivoのヒトIL−2投与に
より確認された生物活性、免疫活性を列記する。(ヌ)
NK活性の単独投与もしくはインターフェロンと併用投
与による増強効果。(ル)アロCTL活性の増強効果。
(ヲ)同系癌担癌マウスに単独もしくはレンチナンと併
用して投与した時のCTL誘導増強活性。(ワ)羊赤血
球(SRBC)等の抗原を用いる遅延型過敏症反応を指
標とする細胞性免疫の増強効果。(カ)腫瘍抗原による
遅延型過敏症反応を指標とする癌特異的免疫応答の増強
効果。(ヨ)同系癌担癌マウスにおける免疫抑制状態へ
の投与によるCTL誘導、NK活性化、遅延型過敏症反
応を指標とする細胞性免疫の修復効果。(タ)Tリンパ
球機能の欠損したヌードマウスへの投与による抗SRB
C抗体産生、CTL誘導機能の発現効果。
【0031】以上(ヌ)〜(タ)に示した効果は、ヒト
IL−2が、in vitroでなくin vivoに
おいても10〜100unitの投与により、生体内で
の吸収・分解・代謝にも拘らず、確かに免疫活性を示す
ことを始めて見出したことを示すものであり、in v
itroで観察されたように、in vivoにおいて
もTリンパ球の増殖、分化活性を有すること、CTL,
NKの如き重要な免疫エフェクターの誘導増強作用を有
すること、またこれら免疫機能が抑制、不全、欠損の生
体においても、ヒトIL−2の投与でこれらの機能が修
復、増強されることを示すものである。このことにより
始めてヒトIL−2が生体への投与によっても免疫疾患
の治療、予防に有用な効果を示すことが明らかになっ
た。特にIL−2投与により生体内で特異的免疫エフェ
クターとしてはたらくCTL誘導機能を顕著に増強させ
ること及び非特異的免疫エフェクターとしてはたらくN
K活性化を顕著に増強させることに始めて成功したのは
本発明の重要な知見である。老令生体では種々の免疫機
能が低下していることが知られており、また最近ギリス
ら(J.Clin.Invest.67巻937頁(1
981))は老令生体でIL−2の生産能の低下してい
ることを示しており、ここに示したin vivoでの
効果はIL−2が実際に薬剤として汎く免疫機能の改善
に有用であることを示す。又、上述(ヌ)〜(タ)の効
果に示すとおり、IL−2とレンチナンもしくはインタ
ーフェロンとのin vivoでの相乗効果も明らかで
ある。
【0032】更に、(ワ),(カ)に示すように免疫原
たる抗原、腫瘍に対する細胞性免疫応答のin viv
oでの増強効果は、ヒトIL−2が免疫原たる抗原と共
に投与した場合に免疫アジュバントとして作用すること
を示しており、能動免疫におけるヒトIL−2の薬剤と
しての有用性を示すものである。
【0033】本発明者らは、最後にヒトIL−2の動物
実験における薬効試験を実施し、以下に列記する効果を
見出した。既に述べた(イ)〜(タ)の効果より明らか
なように、ヒトIL−2の薬剤としての有用性は以下に
列記する範囲にとどまらず、当業者が容易に類推・実施
しうる免疫系疾患全般を含むものである。
【0034】前記効果とは、すなわち、(1)同系癌担
癌動物の癌病巣摘出手術後のヒトIL−2投与による延
命効果、(2)同系癌に対する化学療法FT207、サ
イクロフォスフアミド投与との併用による延命効果、
(3)腫瘍ワクチン投与との併用による同系癌担癌動物
の延命効果、(4)IL−2単独投与による同系癌の退
縮、延命効果、(5)細菌感染に対する延命効果、
(6)ウイルス性疾患に対する延命効果、(7)レンチ
ナンとの併用による同系癌退縮効果である。
【0035】以上の効果より明らかな様に本発明者らの
発明になるヒトIL−2は、前述の様々な免疫活性、生
物活性にもとづき、(1)〜(7)に述べた様なin
vivoでの実際に医学分野において有用な薬効を示
す。しかもこれらの効果が確かにIL−2によるもので
あり、他の微量成分によるものでないことが判明した。
【0036】本発明になるヒトIL−2は、2×105
unit/mg以上の比活性を有する程度に一旦精製さ
れたものが望ましく、対象の疾患、患者の病状、免疫機
能を配慮して使用量、使用回数を決める。また、投与経
路は治療効果の実施例においては全て静脈内投与を示し
ているが、用法として本投与経路にのみ限局されるもの
ではない。
【0037】上記比活性より弱い比活性を有するヒトI
L−2を含有する薬剤や、他のリンホカイン、モノカイ
ン等の微量成分を含有する薬剤も、本発明の趣旨よりし
て、本発明の技術的範囲に含まれることは明らかであ
る。本発明は、ヒトIL−2そのものに、詳述したin
vivoの治療、予防効果のあることの発見により完
成したものであり、本効果を妨害しない他成分の含有は
本発明の範囲に含まれる。以下、本発明を実施例により
さらに説明する。
【0038】実施例1:IL−2の製造
【0039】ヒト末梢Tリンパ球を、採血後該分野でよ
く知られた方法により、採取し1×106 /mlの細胞
密度となし、ここにヒトBリンパ球細胞株であるRaj
i細胞を1×106 /mlの細胞密度で等容量添加し、
更にコンカナバリンA(ConA)25μg/ml、ホ
ルボールミリスチート・アセテート(PMA)10ng
/mlを添加し、最終容量2000mlとなした。これ
を10lのジャー式撹拌培養槽に入れ37℃にて48時
間培養し、遠沈操体により細胞を分離してIL−2を含
む培養上清を得た。用いた培地は1%の牛胎児血清を含
むローズウェルパーク・メモリアル・インスチュート
(RPMI)1640培地で、得られた培養上清は36
u/mlのIL−2活性を含有していた。なお、uはu
nitの略で、「単位」を意味する。
【0040】一方、ヒトT白血病細胞株ジュルカット
(Jurkat)−111株を4×106 /mlの細胞
密度で0.5%牛血清アルブミン(BSA)を含有する
無血清培地RITC−55−9 1000mlに懸濁
し、ファルコン社製回転培養瓶に入れ、ここにConA
を10μg/mlになるように添加し、密栓後37℃に
て24時間回転培養した。培養終了後、培養上清を遠心
操作で回収した。本培養液のIL−2活性は4096単
位/mlであった。
【0041】Jurkat−FHCRC株およびJur
kat−F1886株を同様に処理して得られたIL−
2活性は各々64および28u/mlであった。
【0042】ヒト末梢リンパ球をT細胞成長因子の存在
下に培養しクローン化したTリンパ球またはヒトTリン
パ球とヒトT白血病細胞株CEMを細胞融合して得られ
たハイブリドーマを同条件下でConAで刺激した場合
は、各々24および12u/mlのIL−2活性を示し
た。
【0043】上述のJurkat−111株を使用して
得られたIL−2を含有する培養上清は、まずホロファ
イバー限外濾過濃縮器HIP5(アミコン社製DC2)
を用いて10倍に濃縮し、85%硫安で塩析後セファデ
ックスG−15(ファルマシア社製)で脱塩し、DEA
E−セルロースカラムクロマトグラフィーでイオン強度
を変化させて段階溶出し、0.06Mトリス緩衝液(p
H7.6)で溶出する分画をプールした。このプール分
画を凍結乾燥後コントロールポアーガラス(CPG)ビ
ーズ(350A、フナコシ薬品製)を用いるクロマトグ
ラフィーを行ない、0.3Mグリシン塩酸緩衝液にて溶
出し、IL−2活性画分をプールした。このプール画分
を0.01Mトリス緩衝液(pH7.6)でオレンヂセ
ファロースカラムに吸着させ、0.01Mトリス緩衝液
(pH7.6)、1.0M NaClにて溶出し、得ら
れたIL−2活性画分を50mM重炭酸アンモニウム溶
液に対し透析後、凍結乾燥により重炭酸アンモニウムを
除去し、得られた画分を調製用電気泳動装置FBE30
00(ファルマシア社製)を用いて展開し、平板ゲルを
30片に切り、各ゲル中より蛋白質を滅菌蒸留水に対し
溶出し透析IL−2の活性、蛋白量を測定し、本発明に
用いるヒトIL−2標品を得た。
【0044】本精製工程の概略を表1に示す。
【0045】
【表1】
【0046】なお、ここに得られたグレードEのIL−
2は、マウスに静注した時100万単位にても全く死亡
例がみられず、ヒトL細胞の培養細胞に対しても10万
単位/mlの濃度でも何等の殺細胞作用は示さなかっ
た。グレードA,Cのものは10万単位/mlの濃度で
L細胞の成育を阻害し、何等かの直接細胞毒物質の含ま
れることを示した。
【0047】実施例2:in vitroにおけるTリ
ンパ球の増殖促進効果
【0048】活性化Tリンパ球株CTLLを1×104
/mlの細胞密度で24穴のNunc社製の培養プレー
トに1ml/wellの量で添加し、ここにIL−2検
体を10μl添加して以後24時間ごとに本Tリンパ球
数の増加を観察した。培養に用いた培地は、RPMI1
640培地で牛胎児血清5%含むもので、37℃、炭酸
ガス(7.5%)インキュベーター中にて培養した。細
胞をエオシン染色後顕微鏡にて生細胞および死胞細胞を
計数した。
【0049】結果を図1Aに示す。
【0050】また、CTLLを1×104 /mlの細胞
密度でRPMI−1640培地に添加し、2倍希釈列に
て希釈したIL−2サンプルを1ml当たり100μl
添加し、1ml/wellの容量で24穴プレート(N
UNC社製)にて培養した。96時間後細胞をエオシン
染色した後顕微鏡にて生細胞及び死細胞数を計数した。
【0051】結果を図1Bに示す。
【0052】図1Bより精製度の低いIL−2検体中に
はIL−2に対し阻害活性を示すインヒビーターの入っ
ていることが判明した。
【0053】なお、図1A、図1Bにおいて、IL−2
グレードは表1に示すものと同じである。
【0054】実施例3:in vitroにおけるキラ
ーTリンパ球の記憶細胞よりのキラーTリンパ球の誘導
促進効果
【0055】CBA/Jマウスの脾臓リンパ球4×10
6 と2,000レントゲンのX線照射を受けたBALB
/Cマウス脾臓リンパ球1×106 を2mlのクリック
培地(牛胎児血清濃度5%)に懸濁し、Nunc社製2
4穴培養プレートで10日間培養し、アロキラーTリン
パ球の記憶細胞を得た。本記憶細胞のキラー活性は認め
られなかった。
【0056】この記憶細胞を5×104 細胞/穴宛96
穴のマイクロプレートに添加し、ここに2段階希釈した
IL−2検体を添加し最終容量200μlにてクリック
培地中37℃にて5%炭酸ガスインキュベーター中3日
間培養した。
【0057】培養液を洗浄後新鮮な培地と常法により51
Crで標識したP815−X2 マストサイトーマを1×
104 /穴宛添加し3時間37℃の5%炭酸ガスインキ
ュベーター中で培養し、遊離する51Cr量をオートガン
マカウンターで測定することにより標的癌細胞P815
−X2 の傷害を測定し、記憶細胞よりのキラーTリンパ
球の誘導効果を測定した。
【0058】図2に結果を示す。IL−2グレードは表
1のものに同じ。
【0059】実施例4:in vitroにおけるナチ
ュラルキラー活性の増強効果およびレンチナン、インタ
ーフェロンとの併用効果
【0060】C3H/HeNマウスの脾臓細胞を常法に
より採取し単細胞化したのち、ダルベッコ変法イーグル
培地(DMEM)に107 細胞/2mlに懸濁し、Nu
nc社製24穴培養プレートに添加し、ここにIL−2
標品を100μl宛添加し、37℃、5%炭酸ガスイン
キュベーター中にて24時間培養し、得られた細胞を新
鮮培地2mlに角懸濁し、各1ml宛小試験法に分注
し、ここに51Cr標識YAC−1細胞を2×104 宛添
加し、4時間のインキュベーション後、上清に遊離され
51Crの値をキートガンマカウンターで測定すること
により標的癌細胞YAC−1の傷害度を求め、ナチュラ
ルキラー細胞活性の活性化能を測定した。
【0061】レンチナンとの併用効果については、C3
H/HeNマウスの脾臓細胞を採取する24時間前に1
mg/kgの投与量でレンチナンを静脈注射しておいた
C3H/HeNマウスの脾臓細胞を用いることにより検
定した。
【0062】α−インターフェロンとの併用効果につい
ては、NuncプレートにIL−2を添加する際に10
3 際単位/mlα−インターフェロンを添加することに
より検定した。
【0063】結果は図3に示す。使用したIL−2は表
1のグレードEのものである。
【0064】実施例5:in vivoにおけるNK活
性の増強効果およびレンチナンとの併用効果
【0065】C3H/HeNマウスの尾静脈にIL−2
検体0.1mlを静脈注射し、3日後に同マウスの脾臓
細胞を採取し、2×106 細胞/ml宛DMEMに懸濁
し、ここに51Cr標識YAC−1細胞2×104 /10
0μl宛添加して、実施例4同様に51Cr遊離試験を行
ないNK活性の活性化効果を検定した。
【0066】レンチナンとの併用効果の検定はIL−2
投与の1時間前に同一マウスに1mg/kgのレンチナ
ンを腹腔内投与することにより検定した。
【0067】
【表2】
【0068】実施例6:in vivoにおけるキラー
Tリンパ球誘導増強効果およびレンチナンとの併用効果
【0069】C57BL/6マウスの脾腔内にP815
−X2 マストサイトーマ細胞を1×106 /0.5ml
生理食塩水懸濁液として投与した。3日後と5日後にI
L−2を100μlずつ尾静脈より注射し、10日目に
脾臓細胞を採取し、これらエフェクター細胞と51Cr標
識標的細胞P815を100:1の比で混合し、3時間
51Cr遊離試験により、キラーTリンパ球誘導増強効
果を測定した。
【0070】表3に示す通り、IL−2投与群で生理食
塩水投与の対照群に比し顕著な増強効果が認められると
ともに、本増強効果がレンチナンの0.1mg/kg
(1日目)の投与で更に増巾されることが判明した。
【0071】
【表3】
【0072】実施例7:同系癌担癌マウスに投与するこ
とによる抗同系癌キラーTリンパ球誘導の増強効果およ
びレンチナンとの併用効果
【0073】DBA/2マウスの皮下に5×106
0.1mlのP815−X2 マストサイトーマを移植し
た。移植後18日目にIL−2を100unit/0.
1ml尾静脈より注射し、更に5日後に脾臓細胞又は腫
瘍細胞を採取し各々単細胞化した。腫瘍細胞は更にフイ
コール(ファルマシア社製)の密度分画を行ない、リン
パ球(88%純度)を集めた。各々をエフェクター:標
的細胞=100:1で51Cr標識P815を標的細胞と
して4時間の51Cr遊離テストを実施し、脾臓細胞及び
腫瘍局所中の同系癌に対するキラーTリンパ球活性を検
定した。
【0074】表4に示す通り、IL−2投与により始め
て脾臓細胞及び腫瘍局所中に癌細胞を殺すキラーTリン
パ球の産生がみられた。
【0075】
【表4】
【0076】(1)用いたIL−2は精製グレードEの
もので、Cのものでは本増強効果は単独でもレンチナン
併用群でもみられなかった。グレードは表1に同じ。 (2)レンチナンはP815移植後、15,16,17
日目に各1mg/kgずつ腹腔内投与した。
【0077】実施例8:腫瘍抗原に対する特異的細胞性
免疫応答の増強効果
【0078】C3H/HeNマウスに1×106 /0.
1mlの同系腫瘍MM46を移植し、腫瘍の大きくなっ
た移植後13日目にIL−2を100u/0.1ml生
理食塩水の投与量で尾静脈より注射した。一方、MM4
6腫瘍抗原を3M−KClで抽出する常法で作成し、上
記同系MM46腫瘍担癌マウスの足蹠に0.60mg蛋
白相当量をMM46移植後20日目、IL−2投与後7
日目に局所注射し24時間後の足蹠の肥厚を測定するこ
とにより、同系腫瘍担癌マウスの腫瘍抗原に対する特異
的細胞性免疫反応である癌特異的遅延型過敏症反応の増
強効果を検定した。対照として、MM46腫瘍を移植し
ないC3H/HeNマウスにIL−2を同量静注したも
の及びMM46と異なる腫瘍であるMM102抗原を同
蛋白相当量注射する系などをおいたが結果を図4に示
す。IL−2は表1の精製グレードEのものを使用。図
4より明らかなように、MM46担癌マウスにIL−2
を投与した後、腫瘍抗原を投与した場合にのみMM46
腫瘍に対する特異的な遅延型過敏反応の増強が認めら
れ、IL−2投与は同系腫瘍担癌マウスにおいて当該腫
瘍に対する特異的細胞性免疫反応を増強することが確か
に立証された。
【0079】実施例9:免疫抑制動物における免疫不全
状態の回復効果
【0080】IL−2が免疫抑制状態にある動物に投与
された場合にTリンパ球機能の回復を通じ種々の免疫応
答を回復させることを立証するため、担癌マウスにおい
てIL−2投与により免疫不全状態が修復されるか否か
を検定した。即ち、DBA/2マウスに1×106
0.1mlのP815−X2 マストサイトーマを皮下移
植し、腫瘍が充分に大きくなった時期にIL−2を投与
し、(i)NK活性化の修復、(ii)アロキラー産生能
の修復、(iii)羊赤血球SRBCに対する遅延型反応の
修復の3つの効果を検定した。
【0081】(i)NK活性化 P815−X2 の移植後、16日、18日目に各50u
/0.1ml生理食塩水のIL−2を尾静脈より注射し
て移植後20日目の脾臓細胞を採取し、エフェクター細
胞:標的細胞=200:1にて、51Cr標識YAC−1
細胞を標的細胞として4時間の51Cr遊離テストを行な
い、標的YAC−1細胞の傷害度(%)を測定すること
によりNK活性を測定した。
【0082】正常(非担癌)マウスのNK活性は19.
8%であったのに対し、P815−X2 担癌マウスでは
7.6%で有意に低下がみられたが、ここに精製グレー
ドE(表1参照)のIL−2を静注した群では22.3
%と顕著なNK活性化の低下状態の修復効果がみられ
た。
【0083】NK活性化の低下は正常DBA/2マウス
にP815担癌(腹水型)マウスの腹水液を0.5ml
ずつ3回腹腔内投与しても観察されたが(19.8%→
6.4%)、この場合にも上記同様のIL−2投与でN
K活性は23.4%にまで修復された。
【0084】(ii)アロキラーTリンパ球産生能 (i)同様に処理し、P815−X2 皮下移植後20日
目の脾臓細胞を採取し、本脾臓細胞を応答性細胞とし、
C57BL/6マウスの脾臓細胞を2,000レントゲ
ンのX線処理したものを刺激細胞とし、実施例3に述べ
たと同様の条件下にアロキラーTリンパ球誘導の混合リ
ンパ球反応を実施した。培養開始後5日目に細胞を採取
し、エフェクター細胞:標的細胞=10:1にて51Cr
標識EL4−サイモーマを標的細胞として3時間の51
r遊離テストを行ない、標的EL4細胞の傷害度(%)
を測定することによりアロキラーTリンパ球産生能を検
定した。
【0085】正常マウスの脾臓細胞では本条件下に有意
のアロキラーTリンパ球産生がみられるのに対し、P8
15−X2 担癌DBA/2マウスの脾臓細胞では同産生
は全くみられない。しかしながら、このような免疫不全
状態においてもIL−2を投与することによりアロキラ
ーTリンパ球の産生が顕著にみられ、IL−2投与が免
疫不全状態の動物に免疫機能の修復に働くことが判明し
た。
【0086】結果を表5に示す。
【0087】
【表5】
【0088】(iii)羊赤血球に対する遅延型過敏反応 (i)同様に処理し、P815−X2 マストサイトーマ
1×106 皮下移植後20日目にIL−2を50u/
0.1ml静注されたDBA/2マウスに25日目に1
×106 の羊赤血球SRBCを足蹠に投与し、更に6日
後に1×106 のSRBCを再度足蹠に注射し、24時
間後足蹠の肥厚を測定した。図5に示す通り、担癌免疫
不全状態で抑制された足蹠の遅延過敏型反応はIL−2
の投与で正常以上の状態に修復増強されることが判明し
た。
【0089】実施例10:Tリンパ球免疫機能欠損動物
における免疫機能発現効果
【0090】Tリンパ球機能が欠損し、従ってキラーT
リンパ球産生やTリンパ球依存性抗原に対する抗体産生
のみられないヌードマウスにおいて、IL−2投与がこ
れらの免疫機能を発現させることは以下のごとくに立証
した。
【0091】BALB/C nu/nuマウスの足蹠に
2,000RのX線照射をしたC57BL/6マウスの
脾細胞2×107 個を投与しアロ抗原による感作を連続
2日行なった。抗原投与開始と同時に表1のIL−2サ
ンプルE100v/100μlを静脈内投与し、3日お
きに3回投与を続けた。10日後、このBALB/Cn
u/nuマウスの脾細胞4×106 個を2,000Rの
X線処理をしたC57BL/6マウスの脾細胞1×10
6 と共に2mlのクリック/RPMI培地に添加し5日
間培養し、51CrラベルしたEL4細胞株を標的細胞と
してキラー活性を測定した。
【0092】表6に示すとおりIL−2投与により、T
細胞機能の欠損したヌードマウスにキラーTリンパ球産
生を誘導できた。
【0093】
【表6】
【0094】上表において、マウス:BALB/C n
u/nu;抗原:C57BL/6脾細胞;IL−2:表
1のサンプルE;標的細胞:EL−4;IL−2投与:
100unit/100μl×3回である。BALB/
C nu/nuマウスの腹腔内に抗原として羊赤血球1
×106 個を投与し、抗原投与と同時に表1のIL−2
サンプルE100v/100μlを静脈内投与し、3日
おきに3回投与を続けた。このBALB/C nu/n
uマウスの脾細胞0.75×106 個と羊赤血球1×1
5 個を混合し、200μlのRPMI−1640培地
に添加し、96穴の平底マイクロプレート(コスター社
製)に200μl/wellの容量で5日間培養した。
5日後各wellの細胞を回収しカニンガムの方法によ
り出現した抗体産生細胞数を測定した。
【0095】表7に示すとおり、IL−2投与群のみに
抗体産生の誘導がみられた。
【0096】
【表7】
【0097】上表にて、マウス:BALB/C nu/
nu;抗原:羊赤血球;培養:コスター96穴平底マイ
クロプレート;IL−2投与:100unit/100
μl×3回である。
【0098】実施例11:癌病巣摘出手術動物に対する
延命効果
【0099】C57BL/6マウスに同系腫瘍であるE
L4を3×106 /0.1ml皮下移植し、腫瘍が増大
した14日目にナイロン系を用い、本固型腫瘍を外科的
に採取し、傷口をカットバンドで縫合し、翌日にIL−
2を100u/0.1ml静注し、以降4日おきに3
回、合計4回同量のIL−2を静注し、各群のマウスの
生存を測定したところ、表1の精製グレードEのIL−
2群においてのみ顕著な延命効果が観察された。
【0100】結果を表8に示す。
【0101】
【表8】
【0102】実施例12:手術後の転移腫瘍に対する治
療効果 手術後に少量残存する腫瘍細胞は免疫療法の最も期待さ
れる対象と考えられている。実験には、転移性のマウス
同系腫瘍であるL1210,P388D1 およびMH1
34腫瘍を対象として用いた。
【0103】L1210については、1×104 個の腫
瘍細胞をBDF1 マウス足蹠皮下に移植後10日目に移
植部位を切除した場合、切除後1,3,5日目に各10
0u/0.1mlのIL−2を投与した群では全例が完
全治癒したが、IL−2非投与の対照群では40%の死
亡例がみられた(図6A)。
【0104】P388D1 は、1×105 個をBDF1
の足蹠皮下移植後同様に処置したところ、IL−2投与
群では80%が完全治癒したのに対して対照群では80
%が死亡した(図1B)。
【0105】またMH134については、1×105
をC3H/HeNマウスの足蹠皮下に移植し同様に処置
したところ、IL−2投与例は全例完全治癒したが、対
照群では、術後60日目までに60%が死亡した(図6
C)。
【0106】本実験結果は、グレードE(表1参照)の
IL−2投与で認められたものであるが、粗IL−2の
場合にはこの様に明瞭な効果は認められなかった。
【0107】実施例13:自家癌担癌動物に対する化学
療法剤との併用による延命効果
【0108】3−メチルコランスレン(MC)のオリー
ブ油懸濁液(0.5mg/0.1ml)をSWM/Ms
マウスの腰部皮下に0.1ml投与し、触知法により小
豆大(0.5cm直径)の腫瘍発生が15週目までにみ
とめられたマウスを集め、3群に分けた。1群は対照群
となし、1群にはサイクロフォスフアミドを100mg
/kg腹腔内投与し(1日目)、一方他の1群にはサイ
クロフォスフアミド100mg/kg投与後20,2
2,24,26,28,30日目に各100u/0.1
mlのIL−2を尾静脈より注射し、各群の平均生存日
数を求めた。
【0109】対照無処置群は45.0日、サイクロフォ
スフアミド単独投与群は45.5日、サイクロフォスフ
アミドとIL−2併用群では123.8日となり、併用
群における顕著な生存日数の延長がみとめられIL−2
が化学療法剤との併用で自家癌に対しても抗腫瘍効果を
示すことが立証された。
【0110】実施例14:腫瘍抗原との併用投与による
同系担癌動物に対する延命効果
【0111】マウス白血病細胞LSTRAを8,000
レントゲン照射して造腫瘍性をなくしたものを腫瘍ワク
チン、すなわち、腫瘍抗原として用いた。X線照射した
LSTRA死細胞1×106 をBACL/Cマウスの足
蹠に注射し、本ワクチン注射後5,7,9日目にIL−
2 50〜100u/0.05mlを静脈注射し、次い
で28日目にLSTRA生細胞を106 足蹠に注射し、
マウスの生存を観察した。
【0112】腫瘍移植後50日目の生存数は表9の通り
で、この場合にも腫瘍抗原と併用投与されたIL−2は
治療効果を示し、種々の抗原に対しIL−2がアジュバ
ンドとして作用し、治療・予防効果を示すことが立証さ
れた。
【0113】
【表9】
【0114】実施例15:単独投与による同系癌の退縮
および担癌動物の延命効果
【0115】DBA/2マウスに1×106 のP815
−X2 マストサイトーマを背部皮下に移植し、14,1
6,18,20,22日目の5回に分けて各回100u
/0.1mlのIL−2を静注し、4週目の腫瘍退縮率
を腫瘍重量より、又、100日目のDBA/2マウスの
生存率を求めた。
【0116】グレードEのIL−2(表1参照)の静注
では顕著な抗腫瘍効果が腫瘍退縮効果及び延命効果にお
いて認められ、IL−2は単独投与によっても抗腫瘍効
果のあることが判明した。
【0117】結果を表10に示す。
【0118】
【表10】
【0119】実施例16:細菌感染に対する延命効果
【0120】デイフコ栄養培地で培養したエセリア・コ
リ菌No.42を5×107 /0.2ml宛ddYマウ
スに腹腔内投与し、本感染前3日目、1日目にIL−2
10〜200u/0.1mlを尾静脈より注射し、菌
感染2日後の生存マウス数を測定したところ表11Aに
示す結果を得た。
【0121】
【表11A】
【0122】同じく、クレブジェラ・ニューモニア菌N
o.19を5×106 /0.2ml宛ddYマウスに腹
腔内注射し、感染1時間後にIL−2 10〜200u
/匹投与し、感染後5日目の生存数を測定し、表11B
に示す結果をえた。
【0123】
【表11B】
【0124】実施例17:ウイルス感染に対する延命効
【0125】(BALB/C×C57BL/6)F1
ウスに水泡性口内炎(VSV)ウイルスを1.2×10
5 pfc単位/0.05ml当りエーテル麻酔下鼻腔よ
り感染させてIL−2の抗原ウイルス効果を検定した。
【0126】IL−2はウイルス感染の3日前より感染
後5日目まで連日50u/0.05mlを静注した。対
照群では8日目までに80%のマウスが死亡したのに対
し、IL−2投与群では15日目においても尚100%
のマウスが生存し、IL−2により顕著なウイルス感染
の治療効果が観察された。
【0127】実施例18:レンチナンとの併用による同
系癌退縮効果
【0128】C3H/HeNマウスに同系腫瘍MM10
2 3×106 /0.1mlを皮下移植しレンチナンを
腫瘍移植日、7日目、14日目に投与(1mg/kg、
静注)すると共にレンチナン投与後2日目に10u/
0.1mlのIL−2を腹腔内投与し、腫瘍移植後35
日目に腫瘍のサイズより腫瘍増殖阻止率を測定すると共
に移植後70日目のマウスの生存数を算出した。
【0129】表12に示す通り、レンチナンとIL−2
の併用による抗腫瘍効果の増進が観察された。
【0130】
【表12】
【図面の簡単な説明】
【図1】IL−2のin vitroにおけるTリンパ
球の増殖促進効果
【図2】IL−2のin vitroにおけるキラーT
リンパ球の記憶細胞よりのキラーTリンパ球の誘導促進
効果
【図3】IL−2によるナチュラルキラー細胞活性の増
強(in vitro)
【図4】癌特異的遅延型過敏症反応のIL−2による増
強効果
【図5】IL−2の羊赤血球に対する遅延型過敏反応の
修復効果
【図6】手術後の転移腫瘍に対するIL−2の治療効果
に関する実験結果
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 39/00 G 9284−4C // A61K 35/12 ADZ 7431−4C 35/14 ADY 7431−4C 35/28 ADU 7431−4C 35/84 8217−4C

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒト細胞由来のヒトインターロイキン2
    を含有してなる免疫疾患治療予防剤。
  2. 【請求項2】 ヒト細胞がヒトリンパ球、同クローン化
    細胞、ヒト悪性化細胞またはハイブリドーマである請求
    項1記載の薬剤。
  3. 【請求項3】 ヒトインターロイキン2の比活性が2×
    105 unit/mg蛋白であり、他のヒトリンホカイ
    ン、モノカイン活性を含有しないものである請求項1記
    載の薬剤。
  4. 【請求項4】 免疫疾患が癌、細菌感染、ウイルス性疾
    患、免疫不全症または自己免疫疾患であるところの請求
    項1記載の薬剤。
  5. 【請求項5】 ヒトインターロイキン2を含有してなる
    薬剤がヒトインターロイキン2と他の化学療法剤もしく
    は/および他の免疫療法剤を含有してなる薬剤もしくは
    ヒトインターロイキン2を含有する第1剤と化学療法剤
    もしくは/および他の免疫療法剤を含有する第2剤より
    なる薬剤キットとして構成される請求項1記載の薬剤。
  6. 【請求項6】 他の免疫療法剤がインターフェロンもし
    くは免疫活性多糖である請求項5記載の薬剤。
  7. 【請求項7】 免疫活性多糖がレンチナンである請求項
    6記載の薬剤。
  8. 【請求項8】 ヒトインターロイキン2を含有してなる
    薬剤がヒトインターロイキン2と免疫原としての抗原を
    含有してなる薬剤もしくはヒトインターロイキン2を含
    有する第1剤と抗原を含有する第2剤よりなる薬剤キッ
    トとして構成される請求項1記載の薬剤。
  9. 【請求項9】 免疫原としての抗原が腫瘍抗原、細菌抗
    原またはウイルス抗原であるところの請求項8記載の薬
    剤。
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