JP2002526380A - 癌関連muc−1ムチン誘発免疫抑制の治療におけるmuc−1誘導体とその使用法 - Google Patents

癌関連muc−1ムチン誘発免疫抑制の治療におけるmuc−1誘導体とその使用法

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JP2002526380A JP2000518984A JP2000518984A JP2002526380A JP 2002526380 A JP2002526380 A JP 2002526380A JP 2000518984 A JP2000518984 A JP 2000518984A JP 2000518984 A JP2000518984 A JP 2000518984A JP 2002526380 A JP2002526380 A JP 2002526380A
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アグラワル,バビタ
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バイオミラ,インコーポレイテッド
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、アネルギーまたは免疫抑制の病態を緩和する際にとくに有用であるMUC-1ムチンの誘導体に関する。MUC-1誘導体、MUC-1誘導体を含む薬剤組成物、MUC-1誘導体を使用する方法もまた提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 [発明の背景] MUC-1 ムチンは、20アミノ酸配列の縦列反復と高度に分岐した炭水化物側鎖か
ら成るタンパク質コアを伴う高分子量の糖タンパク質である。乳癌、大腸癌、肺
癌、卵巣癌、膵癌などの多くのヒトの腺癌は、低グリコシル化MUC-1タンパク質
を豊富に過剰発現し、分泌する。重要なことだが、MUC-1ムチン発現の高い値は
転移の高い潜在性と予後不良と関連している。したがってMUC-1は、これらの癌
に対する臨床上有意のマーカーである。
【0002】 癌患者における高血清MUC-1値はまた、活性の特異的な免疫療法を受けた転移
性腺癌患者における免疫抑制と相関関係にあった。本明細書のデータでは、MUC-
1は、少なくとも部分的にこの免疫抑制に対する直接原因となっている。
【0003】 IL-2などのサイトカインは臨床上、様々な癌の免疫療法を支えるために使用さ
れてきた。サイトカインを使用すると、MUC-1誘発免疫抑制を逆転することが可
能であるが、広い範囲にある様々な形態の免疫細胞が相対的に非特異的に活性化
されることにつながる。
【0004】 したがって、改良免疫治療薬剤に対する需要ならびにMUC-1-誘発抑制および/
または免疫応答のアネルギーを軽減あるいは除外するそれら薬剤を使用する処方
箋に対する需要が存在する。
【0005】 [発明の要約] したがって、本発明の目的の1つは、アネルギーおよび/または免疫システムの
抑制を緩和するのに有用である改良免疫治療薬剤を提供することである。この目
的にしたがって、免疫細胞アネルギーおよび/または免疫抑制を緩和するのに活
性がある新規な薬剤が提供される。こうした薬剤の1つの種類はMUC-1仲介免疫抑
制を逆転するMUC-1誘導体から成る。1つの実施態様では、MUC-1コア配列PDTRPAP
GSTAPPAHGVTSAから誘導されるペプチドと、その置換を含むMUC-1誘導体が提供さ
れる。もう1つの実施態様では、刺激性抗原に融合したMUC-1コアペプチド誘導体
を含むMUC-1誘導体が提供される。さらにもう1つの実施態様では、サイトカイン
に融合したMUC-1コアペプチド誘導体を含むMUC-1誘導体が提供される。
【0006】 本発明のもう1つの目的は、免疫細胞アネルギーおよび/または免疫抑制の逆転
を必要とする治療上の適用に適している薬剤組成物を提供することである。この
目的にしたがって、薬剤的に受入れ可能な賦形剤を混合したMUC-1誘導体を含む
薬剤組成物を提供することである。
【0007】 本発明のさらにもう1つの目的は、抗原誘発免疫抑制および/または免疫細胞ア
ネルギーを緩和する治療方法を提供することである。この目的にしたがって、治
療が必要な患者にMUC-1誘導体を投与する工程を含む方法を提供することである
【0008】 [発明の詳細な説明] ムチンは、200 kDa分子量以上ある大きな糖タンパク質の1つの群である。MUC-
1などのいくつかのムチンは、数々の潜在的なO-グリコシル化(O-glycosylation
)部位を含むアミノ酸(aa)配列の縦列反復から構成される拡張細胞外ドメイン
を伴う膜結合分子である。これについては、Devineら、BioEssays 14:619(199
2)を参照のこと。
【0009】 数々の臨床研究から、ムチンの腫瘍抗原は両方とも腫瘍細胞の細胞表面上で発
現し、腫瘍細胞の表面から流されるが、そのムチンの腫瘍抗原が様々なタイプの
癌の予後不良に関連していることが示唆されている。これについては、例えば、
Kobayashiら、J. Clinical Oncol. 10:95-101(1992)を参照のこと。
【0010】 最近の研究で、我々は癌患者誘発MUC-1ムチンが特異的ヒトT細胞応答阻害を産
生することを示した。これについては、Agrawalら、Nature Medicine 4:43-49
(1998)を参照のこと。さらに、小さなペプチドではない、MUC-1ムチン誘発の長
合成ペプチドが同じT細胞抑制を産生する。これらMUC-1誘導ペプチドはこの生理
学的効果におけるその反復の重要性を示すMUC-1の特異的な20アミノ酸コア反復
の多重縦列反復を含む。しかし驚くべきことには、20アミノ酸コア反復の3倍の
多重反復よりも小さいペプチドが分析され、本発明者らはそのペプチドがアネル
ギーを誘発しなかったことを発見した。
【0011】 その特異的な免疫抑制特性に対する原因となっていると考えられるMUC-1の一
部分は、20アミノ酸コア反復の多重縦列反復から成る。複数の細胞表面受容体と
の間で同時に行われる相互作用が必要であるため、免疫抑制を誘発するためには
多重反復が必要になると、本発明者らは仮定する。したがって、複数の受容体の
架橋と、おそらくは架橋された受容体のキャップ形成が免疫抑制には必要となる
と考えられる。したがって、このプロセスを特異的に妨害することができる何ら
かの薬剤であれば、MUC-1誘発免疫抑制を逆転あるいは予防するのにも有用であ
ると考えられる。
【0012】 本発明は、測定で示されているように、以下に述べるそうした薬剤などの、MU
C-1誘発アネルギー/免疫抑制を逆転あるいは予防する能力を有する特異的ペプチ
ドおよびペプチド擬態物を含めたMUC-1誘導体を企図している。こうした化合物
は、とくにMUC-1が有する有害な病理学的活性を干渉する能力を有する。本明細
書で使用されているように、「アネルギー」と「免疫抑制」という用語は互換可
能に使用され、とくに、これらの用語に帰されるすべての属性は免疫学的技術に
よって個別および集合的に組み込まれる。
【0013】 上記の見解では、有用な化合物の一種は細胞表面受容体へのMUC-1の結合を妨
害する化合物であろう。この妨害は、MUC-1の結合の競争的な抑制によっておこ
る。したがって予防的な適用法では、その化合物はMUC-1がそれを通してその免
疫抑制効果を仲介する部位を占拠し、それによってMUC-1結合を全体として予防
することになる。もう1つの適用法では、本発明の化合物は、受容体からMUC-1を
外して置換することによりMUC-1結合を逆転するのに使用することが考えられる
【0014】 [本発明の化合物] 本発明の化合物は本明細書では総称して、「MUC-1誘導体」と称せられる。そ
の化合物は、とくにMUC-1から誘導されるものに限定されているわけではないが
、MUC-1誘発免疫抑制を緩和する際に活性を示す化合物の全種類を含む。以下の
置換のいずれかの組合せもまた可能であり、これらの組合せが以下の生物学的お
よび物質的説明の中に包含されるかぎり、それらはなお「MUC-1誘導体」である
と考えられる。
【0015】 MUC-1誘導体の重要な種類には、ペプチド誘導体が含まれる。特定のペプチド
をベースにした誘導体には、在来MUC-1のコア反復の配列から誘導される誘導体
が含まれる。1つの実施態様では、ペプチドには、アミノ酸配列DTRP(Asp-Thr-A
rg-Pro)の反復を含む、MUC-1の細胞外縦列反復領域が含まれている。好適には
、これら縦列反復には、配列SAPDTRP(Ser-Ala-Pro-Asp-Thr-Pro)が含まれる。
【0016】 本明細書で使用されているように、MUC-1「コア反復」、「コア配列」あるい
はMUC-1「コア」は、当業者であれば、周知のものであり、20アミノ酸配列PDTRP
APGSTAPPAHGVTSA(Pro-Asp-Arg-Thr-Pro-Ala-Pro-Gly-Ser-Thr-Ala-Pro-Pro-Ala-
His-Gly-Val-Thr-Ser-Ala)と、この配列の誘導体を含む在来MUC-1分子に存在す
るものを総称的に称して言う。このように、置換、欠失、他の置換、上記のいず
れかの多重反復を含めた20アミノ酸コア配列の異なった置換を使用することが可
能である。1つの実施例では、反復はPDTRPの代わりに、GVTSAで始まり、例えば
、GVTSAPDTRPAPGSTAPPAHを生じる。他の同様の置換もまた可能である。
【0017】 端を切り取った切形や内側欠失を含めた欠失誘導体は、とくに有用である。こ
の種類の1つのとくに有用なMUC-1誘導体は、配列GVTSAPDTRPAPGSTAの16アミノ酸
ペプチドである。
【0018】 いくつかの好適なペプチドをベースにしたMUC-1誘導体は、1つ、あるいは1つ
未満のMUC-1ムチンのペプチドコア反復を含む。もちろん、それらにはペプチド
結合が含まれているため、少なくともジペプチドの最小サイズはこうした誘導体
では受け継がれている。このように、「最大限1つのMUC-1コア反復」の詳説は最
小ジペプチドを企図している。これは、もちろん、必要条件であるアネルギー/
免疫抑制緩和特性を有するこうした分子が必要となる。このように、典型的なMU
C-1コア反復は、少なくとも約5アミノ酸の最小サイズ、例えばSAPDTRPを、約10
アミノ酸の最小サイズを有するとくに有用な反復の1つの種類を伴って有するこ
とになる。「最大限1つのMUC-1コア反復」の最大サイズはその在来の長さによっ
て前述したように、20アミノ酸であろう。
【0019】 さらに、MUC-1誘導体には、単一MUC-1コア反復の修飾されたバージョンが含ま
れている。例えば、塩基反復配列を与えられると、必要条件であるアネルギー/
免疫抑制逆転特性を保存する保存的置換が行われる可能性がある。アミノ酸置換
、すなわち、「保存的置換」は、例えば、含まれている残基の極性、電荷、溶解
度、疎水性、親水性、および/または両親和性の性質における類似性をベースに
して、行われることがある。
【0020】 例えば、(a)非極性(疎水性)アミノ酸には、アラニン、ロイシン、イソロ
イシン、バリン、プロリン、フェニルアラニン、トリプトファン、メチオニンが
含まれる;(b)極性中性アミノ酸には、グリシン、セリン、スレオニン、シス
テイン、チロシン、アスパラギン、グルタミンが含まれる;(c)プラス電荷(
塩基性)アミノ酸には、アルギニン、リシン、ヒスチジンが含まれる;(d)マ
イナス電荷(酸性)アミノ酸には、アスパラギン酸とグルタミン酸が含まれる。
典型的には、置換は(a)〜(d)のグループ内で行われる。さらに、グリシンとプ
ロリンは、αへリックスを破損させる能力をベースとして互いに置換することが
可能である。同様に、アラニン、システイン、ロイシン、メチオニン、グルタミ
ン酸、グルタミン、ヒスチジン、リシンなどの一定のアミノ酸は、αへリックス
で一般的にみられるが、一方、バリン、イソロイシン、フェニルアラニン、チロ
シン、トリプトファン、スレオニンはより一般的にβプリーツシートでみられる
。グリシン、セリン、アスパラギン酸、アスパラギン、プロリンはターンに通常
みられる。いくつかの好適な置換は次のグループの間で行われる。すなわち、(
i)SとT、(ii)PとG、(iii)A、V、L、I、である。
【0021】 他の置換には、L-アミノ酸をそれに対応するD-アミノ酸で置換することが含ま
れる。この根本的原理はさらに、前述の保存的置換の根本的原理と組み合わせる
ことができる。例えば、D-セリンはL-スレオニンを置換することができる。さら
に、逆配列を有するペプチドが、在来配列に対して作成される。よって、DTRPは
PRTDになる。こうした「逆行-逆位(retro-inverso)」ペプチドは、in vivoで
の半減期が増加するなどの改善された特性を有することが予想される。これは、
より少量の投与量及びより経済的に生産可能な量に変換される。
【0022】 他の有用なMUC-1誘導体には、グリコシル化あるいは非グリコシル化ペプチド
が含まれる。グリコシル化は循環半減期を改善し、MUC-1誘導体の免疫抑制逆転
特性の調整を可能にする。グルコシル化は生物学的、あるいは非生物学的なもの
でありうる。例えば、生物学的に重要な窒素または酸素に結合した炭水化物(N-
or O-linked carbohydrates)を構想することができる。代替的には、コハク酸
などの他の誘導体が用いられることがある。ポリエチレングリコールなどを用い
た他の化学的修飾もまた企図される。
【0023】 MUC-1誘導体はまたとくに、本明細書で定義されている特定の誘導体のいずれ
かの多重反復が含まれる。さらに、前述の誘導体のそれぞれは互いに混合し、適
合させることができる。これらの多重反復は好適には縦列であり、通常は最大限
3つの反復ユニットを有することになる。このように、例えば、完全な20アミノ
酸コア配列を含む多重反復が最大限60アミノ酸の長さを有することになるであろ
う。しかし、反復ユニットの最大限の数は最終的には、アネルギー/免疫抑制を
緩和するMUC-1誘導体の能力により決定されるであろう。
【0024】 経済的およびある一定の技術的側面の両面から、小さなペプチドが好適である
が、大きな分子もまた企図されている。このように、ペプチドをベースとしたMU
C-1誘導体は他の有用な治療薬剤と組み合わせて、向上した特性を生じることが
可能である。それらは、例えば、共有結合的に、あるいは静電気的に結合するこ
とができる。理想的にはこれらの他の治療薬剤は免疫調整因子であり、また好適
には免疫刺激特性を有するものであろう。非タンパク質薬剤が企図されているが
、付加的な治療薬剤は好適には、一般的にはペプチドを含むタンパク質である。
いくつかのとくに有用なタンパク質治療薬剤の中にはサイトカインが含まれる。
【0025】 1つの実施例では、融合タンパク質はサイトカインに融合した創意のあるペプ
チドから成る。こうした融合はMUC-1誘発免疫抑制を逆転し、またさらに広範に
免疫応答を誘発するハイブリッドな特性を有することが予測される。さらには、
MUC-1をベースにしたペプチド成分と抑制T細胞との相互作用により、サイトカイ
ンは、標的細胞と近しく物理的に近接し、MUC-1誘導体のペプチド部分により脱
抑制されるその標的細胞の特異的なサイトカイン仲介誘発が可能になる。免疫抑
制が緩和されるだけではなく、同じT細胞集団の特異的免疫刺激が達成されるこ
とであろう。
【0026】 とくに有用なサイトカインには、免疫刺激活性をもったサイトカインが含まれ
る。いくつかの好適なサイトカインには、インターロイキン(ILs)と、とくにI
L-2が含まれる。他の有用なサイトカインには、例えば、IL-1、IL-4、IL-7、IL-
10、IL-12とγ-インターフェロンが含まれる。MUC-1は組換えDNA技術の助けを得
てこれらの分子にリンクすることができる。代替的には、タンパク質は公知の多
価架橋薬剤を使用して互いに他に接合しうる。これらの技術の両方とも、あるい
は当業者には周知のものであるが、Sambrookら「分子クローニング-ラボマニュ
アル(MOLECULAR CLONING,A LABORATORY MANUAL)」、Cold Spring Harbor Press
刊,N.Y.,1989年;ならびにAusubelら「分子生物学における現行プロトコル(CU
RRENT PROTOCOLS IN MOLECULAR BIOLOGY)」Green Publishing Associates and
Wiley Interscience刊,N.Y.,1989年の現在の版などのラボ技術に関するいずれか
の標準的な編集物にみることができる。
【0027】 特定の有用なMUC-1誘導体は、精製されたMUC-1あるいはその一部分から誘導す
ることができ、在来資源あるいは組換えDNA方法により、ペプシンまたはパパイ
ンなどの酵素を用いた加水分解を含む方法により、産生することができる。代替
的には、本発明により達成されたペプチドは、応用適用されたBiosystems、Mult
iple Peptide Systemsやその他により商業的に提供されている装置などの自動ペ
プチド合成装置を使用して合成することができる。あるいはそれらは、当業者で
あれば周知の技術を使用して手動的に産生することができる。これについては、
Geysenら、J. Immunol. Methods 102:259(1978)を参照のこと。グリコシル化
とペプチドの他の形態あるいはタンパク質MUC-1誘導体は、当業者であれば周知
の方法にしたがって作成することができる。
【0028】 最も好適なMUC-1誘導体はタンパク質(あるいはペプチド)をベースにしたも
のであるが、他の誘導体が企図される。例えば、アミノ酸またはペプチド擬態物
である小さな分子が有用でありうる。こうした分子の合理的な設計は、当業者で
あれば公知の方法を使用することにより可能である。例えば、間隙充填モデルを
使用して、そうしなければ構造的に関連のない化合物がタンパク質をベースにし
たMUC-1誘導体を擬態するように作成することができる。実施例の中で呈示され
ている誘導体などのMUC-1誘導体の有用性は、日常的な測定法を使用して確認す
ることができる。
【0029】 [本発明の薬剤組成物] 本発明の組成物は、様々な方法で投与するよう製剤化が可能である。本発明の
薬剤組成物は一般的には、本発明の化合物の薬剤的に効果的な用量が含まれる。
好適には、その化合物は薬剤的に効果的なビヒクル(賦形剤)と混合される。
【0030】 適当な製剤化は、その治療がin vivoかex vivoでのもののいずれであるのかに
より選択された特定の薬剤の性質に拠り、また所望される投与経路と担当医師の
判断に拠る。適当な製剤化と薬剤的に効果的なビヒクルは、例えば、本明細書に
参照として記載されている、「レミントンの製薬科学(REMINGTON'S PHARMACEUT
ICAL SCIENCES)」、第83〜92章、1519〜1714頁(Mack Publishing Company刊、
1990年)(Remington's)にみることができる。
【0031】 好適なビヒクルにはリポソームが含まれる。これについては、例えば、レミン
トンの本の1691〜92頁を参照のこと。このように本発明の組成物はまた、リポソ
ーム製剤化において、補完的なアネルギー/免疫抑制緩和活性を提供することが
できる他の公知の薬剤と組み合わせて製剤化され、投与されうる。好適な他の薬
剤には、上記で論議されたサイトカインなどの免疫調整因子が含まれる。
【0032】 本発明の薬剤組成物にはまた、アジュバント(免疫助成剤)などの刺激性抗原
による製剤化も可能である。こうしたアジュバントは、ワクチン技術では周知の
ものであり、また典型的には免疫応答を向上させるように機能する。このように
、本発明において有用な好適なアジュバントは、抗原誘発免疫抑制/アネルギー
を緩和するために、本明細書に説明されている本発明の薬剤の能力を向上させる
ことにより特徴付けられる。周知また有用なアジュバントのいくつかの実施例に
は、脂質A、モノホスホリル脂質Aなどの細菌性リポポリサッカライドから誘導さ
れるアジュバントが含まれる。
【0033】 [本発明の方法] 本発明の方法には典型的には、治療を必要とする患者に、上述のように、少な
くとも1つのMUC-1誘導体の効果的な用量を投与する工程が含まれる。もちろん、
上記薬剤組成物の投与は、本発明の全方法の中にあるいずれかのMUC-1誘導体の
投与とは完全に相互交換可能なものである。他の方法では、少なくとも1つの他
の薬剤と、少なくとも1つのMUC-1誘導体とを組み合わせた療法が企図されている
。患者はヒトあるいは非ヒト動物でありうる。患者は典型的には、MUC-1により
誘発されたと考えられるアネルギー/免疫抑制を患っていて治療を必要とするも
のであろう。
【0034】 当初の適用可能性はMUC-1誘発障害に対してあるが、本発明の方法はさらに一
般的に適用されうることを企図されている。したがって、本明細書で観察される
生物学的活性はまた、単に抗原特異的であるばかりではなく一般的にアネルギー
/免疫抑制を逆転するのに適当であるという側面を有している。こうした状況は
典型的には、抗原交差反応性により生じる。このように、他のアネルギーあるい
は免疫抑制誘発抗原には、MUC-1と同じあるいは重複するエピトープが含まれて
いる。したがって、本明細書に開示されている化合物はこうした障害を治療する
のに適用可能であろう。
【0035】 本発明の方法はin vivoあるいはex vivoに用いることができる。典型的なex v
ivoの方法では、例えば、末梢T細胞が、少なくとも1つのMUC-1誘導体単独である
いは組み合わせたMUC-1誘導体で治療されている患者から分離され、また再融合
されて患者の中に入れられる。
【0036】 In vivoの間の治療薬剤投与は、非経口および経口を含む、いずれかの数々の
経路による。特定の好適な経路には、腫瘍の中への直接注射あるいはリンパ節ド
レナージ経路が含まれる。このように、例えば免疫抑制されていることが知られ
ている腫瘍内で腫瘍を浸潤するリンパ球はとくに標的とされ、また脱抑制される
ことになる。
【0037】 MUC-1誘導体は単独で、互いを組み合わせて、あるいは他の薬剤と組み合わせ
て投与されうる。理想的には、これら他の薬物療法薬剤は免疫調整因子であり、
また好適には免疫刺激特性を有しているものであろう。タンパク質と非タンパク
質薬剤の両方ともが企図されている。いくつかのとくに有用なタンパク質をベー
スにした薬物には、前述のように刺激性抗原とサイトカインが含まれる。例えば
、サイトカインはMUC-1誘導体と同時にまたはそれに続けて一緒に投与される。
もちろんMUC-1誘導体はまた他の抗新生物治療プログラムと組み合わせて使用す
ることもできる。
【0038】 本発明に関する様々な文法的な形態においては、「治療」という用語は、疾患
の状態、疾患の進行、疾患の原因となる病原体、あるいは他の異常な状態の悪影
響を予防し、治し、逆転し、抑制し、緩和し、最小化し、抑制あるいは停止させ
ることを称して言う。予防に関する方法は、「治療」という用語によってとくに
包含されている。
【0039】 MUC-1誘導体の薬剤的に効果的な用量の決定は、熟練した臨床医の権限内にあ
ることであり、大部分は本発明の化合物の正確な個性や、とくに患者の特徴、投
与経路、治療されている障害の性質に拠る。一般的なガイダンスは、例えば、調
和化に関する国際会議(International Conference on Harmonisation)について
の公表された印刷物と「レミントンの製薬科学(REMINGTON'S PHARMACEUTICAL S
CIENCES)」、第27章と28章、484〜528頁(Mack Publishing Company刊、 1990
年)にみることができる。
【0040】 薬剤的に効果的な用量の決定はとくに、薬剤に関して毒性と効果という面から
みた因子に拠る。毒性は、当業者であれば周知また前述の参考文献にみられる方
法を使用して測定することができる。効果は、実施例で以下に説明されている方
法とともに同じガイダンスを利用して測定することができる。薬剤的に効果的な
用量は、したがって、毒性学的に耐性があり、なお効果があると臨床医が考える
用量である。
【0041】 効果は、例えば、上で論議した「治療」の定義に一致した、アネルギーまたは
免疫抑制の緩和または実質的な緩和により測定される。定量的な用語では、「実
質的な緩和」とは通常、従来の免疫測定法により測定して正常対照に比して少な
くとも50%の効果があることであろう。免疫抑制/アネルギーからの大幅な緩和
を達成することが通常望ましいため、好適な効果的な用量であれば免疫抑制/ア
ネルギーでは75%の逆転がもたらされる。だが、最も好適には、少なくとも90%
の効果が得られ、その場合には基本的には完全な「緩和」が得られたと考える。
【0042】 上述の論議と以下の実施例は実例を示す目的のためのみで呈示されており、制
限するという意図はない。したがって、熟練した当業者であれば、とくに例証さ
れていない本発明の範囲内にある付加的な実施態様は容易に認識することであろ
う。
【0043】 [実施例] [実施例1] 本実施例は、ヒトT細胞培養培地に精製ヒトMUC-1ムチンを加えたものは、in v
itroで強いアロ抗原性刺激(あるいはマイトジェン刺激)に対してT細胞増殖を
強力に阻害することを示す。
【0044】 混合したリンパ球反応はin vitro組織培養培地おいてHLA不対応個人のリンパ
球を混合することにより行われる。本実験における「応答者集団」は1つの集団
からの精製されたT細胞であり、一方、本実験における「刺激剤」集団はHLA不適
合個人供与者から得られた末梢血リンパ球である。2つの細胞集団が、胸水液か
ら精製されたB27.29親和精製したMUC-1ムチンの様々な投与量の存在下あるいは
それが存在しない場合のいずれかで、混合、培養された。本実験の結果は図1に
示されている。
【0045】 図1に示されている実験では、106のT細胞がAIM V培地にて106のアロPBLs(マ
イトマイシンC処理)の存在下で、親和精製されたMUC-1あるいはOSMを6〜7日間
指示濃度に濃縮したものとともに、またはそれとは別に、培養された。この時点
でT細胞は回収され、MUC-1あるいはOSMの存在下または非存在下で、ポリクロー
ナル刺激アロPBLs(105/ウェル)、あるいは抗CD3(1 mg/ml)あるいはPHA(0.2
mg/ml)中で、105/ウェルで96ウェル平底プレートにおいて4日間培養された。各
グループは5つのウェルの複製中に設置された。3H-チミジン(1μCi/ウェル)が
加えられ、その培養プレートはさらに、回収される前に18〜24時間の間加温放置
された。増殖T細胞のDNAへの3H-チミジン組込みは液体シンチレーション計数に
より測定された。複製ウェル±標準偏差の平均CPMとして示されている。各実験
は4回繰り返され、1つの代表的な実験から得たデータが示されている。
【0046】 [実施例2] 本実験は、MUC-1コアの多重縦列反復を有する合成ペプチドのT細胞増殖を阻害
する能力と、そのように阻害する実施したMUC-1誘導体の1つの失敗例を示す。
【0047】 [ムチン] MUC-1は卵巣癌患者から得た腹水から精製された。pH 5で2Mの酢酸ナトリウム
をその腹水に加え、30分間20 krpmで遠心分離にかけた。0.45ミクロンの酢酸セ
ルロースフィルターによりろ過した後、その溶液はB27.29 Mab (Reddishら、J.
Tumor Marker Oncol.7:19-27(1992))と混合された。CNBrはセファロース4Bに
一晩で結合し、その後1MのNaCl/PBSで洗浄された。親和性結合MUC-1ムチンは、p
H 11で150 mMのNaClと50 mMのジエタノールアミン(Fisher精製)により溶離さ
れた。溶離液はpH 5で2Mの酢酸ナトリウムにより中和された。親和精製された物
質はPBSに対して透析され、その後Nalgene 0.2ミクロン酢酸セルロースシリンジ
フィルターにより滅菌ろ過された。親和精製されたMUC-1ムチンはTruquant BR R
IA測定法を使用して定量化された(Biomira Diagnostics Inc.、カナダ、オンタ
リオ州ロックスデイル市)。MUC-1ムチンの用量の算出に関しては、1BRユニット
をMUC-1ムチンおよそ50ngとする変換式が用いられた。
【0048】 合成MUC-1誘導体には、MUC-1コアの1、3、4、5あるいは6縦列反復が含まれて
おり、長さにおいては約16、60、80、100、120アミノ酸であった。16-mer(BP16)
には配列GVTSAPDTRPAPGSTAが含まれる。他の誘導体には、配列TAPPAHGVTSAPDTRP
APGSの縦列反復が含まれる。
【0049】 ヒツジ下顎ムチン(OSM)が対照として用いられた。
【0050】 [T細胞培養] 濃縮されたT細胞集団は、以前に報告された手順によりナイロンウールカラム
を使用して、正常な赤十字の供与者の白血球層(buffy coats)から精製された
。これについては、例えば、Agrawalら、J. Immunol. 157:2089-95 (1996)、Ag
rawalら、J. Immunol. 157: 3229-34 (1996)を参照のこと。アロMLRに関しては
、マイトマイシンC処理アロジェニックPBLsが、親和精製MUC-1ムチンあるいは対
照OSMの存在下、あるいは非存在下で、精製T細胞と共同培養された。実験の大半
で、T細胞は指示濃度でMUC-1、MUC-1誘導体あるいはOSMの存在しない場合である
いは存在下で、AIM V培地で6〜7日間培養された。この期間の後、T細胞は指示通
りに収集され、洗浄され、培養された。
【0051】 [増殖測定] 図2に示されている実験に関しては、精製T細胞(106/ml)は、6〜7日間のMUC-
1、MUC-1誘導体あるいは10μg/mlのOSMの非存在下あるいは存在下で、アロPBLs
を加えたAIM V培地で培養された。T細胞は回収され、親和精製MUC-1、MUC-1誘導
体あるいはOSMの存在下あるいは非存在下で、アロPBLs(105/ウェル)を加えた1
05/ウェルで96ウェル平底プレートに置いて培養された。対照培養培地は50U/ml
のIL-2かあるいは1μg/mlの抗CD28 Mabかのいずれかで処理された。培養4日後、 3 H-チミジン(1μCi/ウェル)が加えられた。細胞は5日目に回収され、3H-チミ
ジン組込みが液体シンチレーションにより測定された。
【0052】 [結果] 図2と3にみられるように、MUC-1コアの3〜6縦列反復を含む合成ペプチドは対
照に比してT細胞増殖の値が有意に減少した。この効果は単一反復を含むペプチ
ドでは観察されなかった。さらに、この効果はIL-2あるいはCD28 Mabでの処理に
より逆転された。表1は培地対照に比較したこれらのデータの統計的な有意性を
示している。
【0053】
【表1】 表1 サンプル p 3反復 =0.0009 4反復 =0.0007 5反復 <0.0001 6反復 <0.0001
【0054】 表2には、OSM対照と比較したこれらのデータの統計的な有意性が示されている
【表2】 表2 サンプル p 3反復 =0.036 4反復 =0.003 5反復 <0.0001 6反復 <0.0001
【0055】 [実施例3] 本実験はMUC-1誘発免疫抑制を緩和する代表的なMUC-1誘導体の1つの能力を示
す。図3に示されているように、MUC-1誘導体BP16による処理により、MUC-1 100m
erペプチドにより誘発された抑制/アネルギーは逆転される。
【0056】 図3の実験では、精製T細胞(106/ml)は、6〜7日間100 merのMUC-1合成ペプチ
ド(25μg/ml)の存在下(100 merのMUC-1ペプチド群は右側パネル)あるいは非
存在下(培地群は左側パネル)で、アロPBLsを加えたAIM V培地で培養された。
この期間の後、T細胞は回収され、様々な投与量で100 merのMUC-1ペプチド(25
μg/ml)と16 merのMUC-1ペプチド(1縦列反復未満)の存在下あるいは存在しな
い場合で、アロPBLs(105/ウェル)を加えた105/ウェルで96ウェル平底プレート
に置いて培養された。ウェルは培養4日目に3H-チミジン(1μCi/ウェル)により
短期間標識化され、その後5日目に回収された。増殖T細胞のDNAの中への3H-チミ
ジン組込みは液体シンチレーション計数器により測定された。データは平均CPM
±標準偏差として示されている。各グループは3つのウェルの複製の中に設置さ
れた。
【0057】 前述の論議と以下の実施例は単に説明的な目的のために呈示されており、制限
となることは意図されていない。したがって、当業者であれば、とくに例示され
てはいない、本発明の範囲内にある付加的な実施態様を容易に認識することであ
ろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 様々な指示刺激に対する免疫応答を抑制するMUC-1の能力を示している。
【図2】 パネル(a)はMUC-1コア配列の大きな縦列反復による同様の抑制を示すが、単一
反復16merではない。パネル(b)と(c)は抗CD28とIL-2によるMUC-1抑制の逆転
を示す。
【図3】 図3は、MUC-1コア配列から誘導される16merペプチドBP16によるMUC-1誘発アネル
ギー/抑制の緩和を示している。左側のパネルは培地対照、右側のパネルは実験
的な特異的なアネルギー/抑制緩和を示している。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成11年11月15日(1999.11.15)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM ,HR,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG, KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,L U,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO ,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG, SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,U G,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 レディッシュ,マーク・オースティン カナダ国アルバータ州ティー6エイチ 3 エス7,エドモントン,ワンハンドレッド アンドトゥウェンティートゥーエイ・スト リート 4916 (72)発明者 ロンゲネッカー,ブライアン・マイケル カナダ国アルバータ州ティー6アール 1 シー8,エドモントン,ルーニー・クレセ ント 440 Fターム(参考) 4C084 AA02 AA07 BA02 BA20 BA44 CA27 CA35 DA01 DA14 DC50 ZB082 ZB132 ZB262 4H045 AA10 BA10 CA40 EA20 EA50 FA10 FA71 GA26

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単一MUC−1コア反復から実質的に構成されるMUC−1
    誘導体。
  2. 【請求項2】 アミノ酸配列GVTSAPDTRPAPGSTAを含むMU
    C−1誘導体であって、前記誘導体が長さにおいて60アミノ酸未満であること
    を特徴とするMUC−1誘導体。
  3. 【請求項3】 サイトカインに結合された、単一MUC−1コア反復または
    その誘導体を含むMUC−1誘導体。
  4. 【請求項4】 前記サイトカインがIL−2であることを特徴とする請求項
    3に記載のMUC−1誘導体。
  5. 【請求項5】 MUC−1誘導体と薬剤的に受入れ可能な賦形剤を含む薬剤
    組成物。
  6. 【請求項6】 前記薬剤組成物がさらにアジュバント(免疫助成剤)を含み
    、前記MUC−1誘導体が1つから3つのMUC−1コアの反復から実質的に構
    成されることを特徴とする請求項5に記載の薬剤組成物。
  7. 【請求項7】 免疫抑制またはアネルギーを緩和するために治療を必要とす
    る患者に実質的に十分な用量でMUC−1誘導体を投与する工程を含む治療の方
    法。
  8. 【請求項8】 前記MUC−1誘導体が単一MUC−1コア反復から実質的
    に構成されることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記MUC−1誘導体がアミノ酸配列GVTSAPDTRP
    APGSTAを含むことを特徴とし、前記誘導体が長さにおいて60アミノ酸未
    満であることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記MUC−1誘導体が1つから3つのMUC−1コアの
    反復またはその誘導体、およびサイトカインを含むことを特徴とする請求項7に
    記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記サイトカインがIL−2であることを特徴とする請求
    項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記治療の方法がさらにサイトカインを一緒に投与する工
    程を含む請求項7に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記サイトカインがIL−2であることを特徴とする請求
    項12に記載の方法。
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