JPH07268803A - トングレール床板潤滑装置 - Google Patents

トングレール床板潤滑装置

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JPH07268803A
JPH07268803A JP8222994A JP8222994A JPH07268803A JP H07268803 A JPH07268803 A JP H07268803A JP 8222994 A JP8222994 A JP 8222994A JP 8222994 A JP8222994 A JP 8222994A JP H07268803 A JPH07268803 A JP H07268803A
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JP
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lubricating oil
tongue rail
floor plate
rotary valve
lubricating
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JP8222994A
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English (en)
Inventor
Takaharu Nagafuji
藤 敬 晴 長
Kazuhisa Takahashi
橋 和 久 高
Fujio Shimokawa
川 藤 雄 下
Akio Komiya
宮 明 夫 小
Kikuo Kurihara
原 喜久雄 栗
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IREMONO KK
Railway Technical Research Institute
AGC Engineering Co Ltd
Original Assignee
IREMONO KK
Railway Technical Research Institute
Asahi Glass Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 トングレールに対する潤滑装置の固定、潤滑
油の補給、装置の小型化等について、保線作業等のため
の安全対策を十分に配慮したトングレール床板潤滑装置
を提供する。 【構成】 装置本体10に回転自在に支持させた潤滑油
塗布ローラ15を、トングレール1の移動に伴って床板
3との接触により回転させ、この回転により潤滑油を供
給する回転弁16を駆動させる。潤滑油は、カートリッ
ジ型の給油タンク14から流出させ、回転弁16を経て
上記潤滑油塗布ローラ15に送出する。また、装置本体
10には、トングレール1に着脱自在に取付けるための
マグネット吸着装置13を設けている。このマグネット
吸着装置13は、操作子34,35の操作により吸着状
態と非吸着状態とに切り換え可能なものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄道レールの分岐装置
におけるトングレールを受ける床板上のレール摺動面
に、トングレールの移動に伴って自動的に潤滑油を供給
するトングレール床板潤滑装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、特開平5−93402号公報に
は、トングレールの床板上のレール摺動面に潤滑油を供
給する給油装置について開示されている。この既提案の
装置を含む従来の給油装置では、潤滑油を貯留する油槽
を備え、この油槽から床板上のレール摺動面に逐次給油
する機構が採用されているが、
【0003】(1)給油装置をトングレール等に固定し
ようとする場合に、 ボルトによる固定では作業性が良くない、 トングレールに穿孔することは、トングレールの強
度を低下させるので許されない、 レールは車両の通過に伴って振動するので、掛け金
具や接着のように、振動で外れて離脱しやすいものは使
用できない、 トングレールの交換やその他の各種保線作業のた
め、着脱が容易であることが必要である、 左右のトングレールを電気的に短絡させたり、レー
ルに通電したりする方法は、信号系を乱す可能性がある
ので許されない、 などの問題点がある。
【0004】そこで、上記既提案の装置では、給油装置
をトングレールに固定せず、単に床板上に載置し、左右
のトングレールが常に床板上を同一方向に動いて往復動
するため、左右の床板上に載置した給油装置を電導性の
ない連結棒により連結し、左右のトングレールによりそ
れらを交互に左右に押圧させるようにしている。
【0005】しかしながら、この装置では、 連結棒が枕木の縁に位置したり、枕木の外に突出し
たりするため、枕木の下の石を固める保線作業に障害が
あった。 連結棒は、保線作業者が線路上を歩く場合の障害に
なる。 装置全体が大掛かりで複雑になり、トングレールの
交換やその他の各種保線作業のときに邪魔になる。 などの問題がある。
【0006】(2)一方、潤滑油容器への給油は、従
来、潤滑油容器の蓋を開いて補給油の注入を行っている
ので、給油時間が比較的長くなり、そのため労災事故の
可能性を一層少なくするという安全対策上の観点から、
レール内への給油のための立入時間を一層短縮する必要
があった。
【0007】(3)トングレールの動作に関連して適量
の潤滑油を安定的に供給可能にすることが要求されてい
る。 (4)また、各種保線作業、あるいはそれに関連する作
業の安全性等のために、給油装置を小型化する必要性が
あった。特に、上記連結棒を排除することは勿論である
が、小型化するためには、次のような問題もある。即
ち、潤滑油塗布ローラは、少なくとも床板の幅と略同等
である必要があり、該ローラと潤滑油を流出させる回転
弁とを連動させるための機構は、床板の外側に突出しや
すいため、その突出量をできるだけ小さくして保線作業
の障害にならないようにする必要がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の技術的課題
は、従来技術の有する上記の問題点を解消し、トングレ
ールに対する潤滑装置の固定、潤滑油の補給、装置の小
型化等について、保線作業等のための安全対策を十分に
配慮したトングレール床板潤滑装置を提供することにあ
る。
【0009】本発明の更に具体的な技術的課題は、装置
全体を大掛かりなものにする上記連結棒を排除して小型
化したトングレール床板潤滑装置を提供することにあ
る。本発明の他の具体的な技術的課題は、トングレール
に着脱容易に取付けられるようにして、保線作業等の障
害になるのを排除し、安全対策の向上を図ったトングレ
ール床板潤滑装置を提供することにある。本発明の他の
具体的な技術的課題は、トングレール床板潤滑装置に対
する給油のための線路内への立入時間を著しく短縮で
き、しかも給油のための操作を著しく簡単化して安全対
策の向上を図った手段を提供することにある。
【0010】本発明の他の技術的課題は、トングレール
の動作に関連して常に適量な潤滑油を安定的に給油する
ことが可能なトングレール床板潤滑装置を提供すること
にある。本発明の他の技術的課題は、装置本体から枕木
の外側まで突出しやすい潤滑油塗布ローラと前記回転弁
との連動機構を、安定的に動力伝達しながら、装置本体
からの突出量をできるだけ小さくするようにした動力伝
達機構を採用し、それによって保線作業等の障害になる
のを排除したトングレール床板潤滑装置を提供すること
にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、装置本体上に配設されて潤滑油を供給す
る潤滑油容器と、上記装置本体に回転自在に支持されて
トングレールの移動時に床板との接触により回転する潤
滑油塗布ローラと、上記潤滑油塗布ローラに連動して作
動することにより上記潤滑油を潤滑油塗布ローラ上に流
出させる回転弁とを備えたトングレール床板潤滑装置に
おいて、上記装置本体に、それをトングレールに着脱自
在に取付けるためのマグネット吸着装置を取付け、この
マグネット吸着装置に、磁気吸着力を発生する永久磁石
と、ヨークに対する上記永久磁石の相対的な移動により
吸着状態と非吸着状態に切り換える操作子とを備えたこ
とを特徴とするものである。
【0012】本発明のトングレール床板潤滑装置におい
ては、潤滑油容器を可搬のカートリッジ型給油タンクと
し、その給油タンクに、装置本体上への装着により潤滑
油の流出口を開放して、回転弁に通じる装置本体上の受
け皿に潤滑油を供給する流出弁を備えたものとすること
ができる。
【0013】また、本発明のトングレール床板潤滑装置
においては、潤滑油塗布ローラに、その逆回転を防止す
るためのラチェット機構を付設し、回転弁からの潤滑油
を潤滑油塗布ローラ上に導くために装置本体上に揺動自
在に支持させた案内板の一部を、上記ラチェット機構に
おけるラチェット爪に揺動駆動可能に接触させたものと
することができる。さらに、本発明のトングレール床板
潤滑装置においては、潤滑油塗布ローラと潤滑油を流出
させる回転弁とを連動させる機構を、両者の回転軸にそ
れぞれ取付けたプーリ間にタイミングベルトを巻き掛け
たものとすることができる。
【0014】
【作用】上記トングレール床板潤滑装置においては、装
置本体に回転自在に支持された潤滑油塗布ローラが、ト
ングレールの移動に伴って床板との接触により回転し、
この回転により上記潤滑油塗布ローラに連動する回転弁
が駆動され、装置本体上に配設された給油タンクから流
出する潤滑油がこの回転弁を介して上記潤滑油塗布ロー
ラに送出され、床板上のトングレール摺動面に塗布され
る。
【0015】装置本体に取付けたマグネット吸着装置
は、その操作子による永久磁石の移動により吸着状態と
非吸着状態とに切り換えることができるので、操作子に
より簡単に装置本体をトングレールに取り付けたり、ト
ングレールから取り外したりすることができる。そし
て、これにより装置全体を大掛かりなものとすることな
く、枕木からはみ出さない程度に小型化し、しかも、ト
ングレールに簡易に着脱自在にしているので、保線作業
等のための障害を排除して安全対策の向上を図ることが
できる。
【0016】また、給油タンクは、装置本体上への装着
により潤滑油を送出する流出弁を備えた可搬のカートリ
ッジ型タンクとして、装置本体に着脱自在にしいるの
で、給油はカートリッジ型のタンクの交換だけでよく、
給油のための線路内への立入時間が著しく短縮され、し
かも給油のための操作を単なる給油タンクの交換という
著しく簡単化された作業として安全対策の向上を図るこ
とができる。
【0017】潤滑油の流れを潤滑油塗布ローラに導く案
内板を、潤滑油塗布ローラに設けたラチェット機構のラ
チェット爪に揺動自在に接触させた構成は、案内板にお
いて回転弁からの潤滑油流出時における潤滑油の流れを
促進させ、回転弁から流出した潤滑油が案内板上に残る
のをできるだけ少なくして、適量な潤滑油の安定的な給
油を可能にするものである。また、潤滑油塗布ローラの
回転軸と潤滑油を流出させる回転弁の回転軸とにそれぞ
れ取付けたプーリにタイミングベルトを巻き掛け、両者
が連動するようにした構成は、安定的に動力伝達しなが
ら、床板の外側に突出する突出量をできるだけ小さくし
て小型化した動力伝達機構を採用し、それによって、保
線作業等のための障害を排除するものである。
【0018】
【実施例】図1ないし図6は、本発明に係るトングレー
ル床板潤滑装置の実施例を示し、図7は、同実施例にお
いて用いているマグネット吸着装置の作動機構を示して
いる。このトングレール床板潤滑装置は、図1に示すよ
うに、鉄道レールの分岐点に設置される分岐装置におい
て、枕木2上に固定的に設けられるところの、左右一対
のトングレール1を受ける床板3上に配設して、トング
レールに取付けられ、トングレール1の移動に伴って自
動的に床板3上のトングレール摺動面に潤滑油を供給す
るものであり、図においては、その装置全体を符号5に
よって示している。
【0019】このトングレール床板潤滑装置5は、概略
的には、その装置本体10をトングレール1に着脱自在
に取付けるためのマグネット吸着装置13と、装置本体
10上に配設された上記潤滑油を供給する給油タンク1
4と、上記装置本体10に回転自在に支持されてトング
レール1の移動時に床板3との接触により回転する潤滑
油塗布ローラ15と、上記潤滑油塗布ローラ15と連動
して動作することにより上記潤滑油を流出させる回転弁
16と、該回転弁16から流出した潤滑油を潤滑油塗布
ローラ15上に導く案内板17とを備えたものである。
【0020】上記装置本体10は、概略的には、金属板
をチャンネル状に折曲した構造を有するもので、図2及
び図6からわかるように、その上面に給油タンク14を
載置固定するための載置台21を形成し、略中央部に給
油タンクから供給された潤滑油を受容する受け皿22を
開設すると共に、その周囲を囲むように油漏れ防止用パ
ッキン23を囲設し、また上記載置台21の後縁には、
上記給油タンク14を当接する当て板24を立ち上げ状
態に立設し、該載置台21の前縁下部に垂下した垂下板
25は、給油タンク14の掛け金具に係合させるための
係合金具26を取付けている。そして、このチャンネル
状の装置本体10の内部に、前述した潤滑油塗布ローラ
15、回転弁16、案内板17等を取付けている。
【0021】上記装置本体10をトングレール1に着脱
自在に取付けるためのマグネット吸着装置13は、該装
置本体10の背面側に、図示しない取付けねじによって
固定している(図2、図3及び図5参照)。このマグネ
ット吸着装置13は、図7にその作動機構を示すよう
に、強磁性材料からなる左右一対のヨーク31を、非磁
性材料からなる区画板32を介して接合することにより
磁路形成部材を構成し、その内部に、磁気吸着力を発生
する略円柱状の永久磁石33を回転自在に嵌装し、外部
に突出した操作子34,35により回転操作可能にした
ものである。そのため、操作子34,35を操作するこ
とによってトングレール1に対する吸着状態と非吸着状
態とを交互に切り換えることができ、装置本体10をト
ングレール1から容易に着脱することができる。
【0022】更に具体的に説明すると、上記永久磁石3
3は、ヨーク31の内面に接する周面の対向位置(実線
表示位置)にN極とS極を備え、左右の操作子34,3
5の押圧によって、その操作子34,35間に設けたラ
ック36が永久磁石33の細径部に設けたピニオン33
aを回転駆動できるようにしたものであり、この永久磁
石33の回転によりN極とS極とが実線表示位置にある
ときには、実線で示す磁力線38が生じるために、ヨー
ク31の吸着面31aに磁気吸着力が発生しないが、永
久磁石33のN極とS極とが鎖線表示位置にあって、鎖
線で示すような磁力線39が発生するときには、吸着面
31aとトングレール1との間に吸着力が発生するもの
である。
【0023】このようなマグネット吸着装置13を採用
すると、装置全体を大掛かりで複雑なものとする従来の
連結棒などを排除して、装置全体を小型化し、給油装置
をトングレール1に着脱容易に取り付けることができ、
保線作業等の障害とならないようにして安全対策の向上
を図ることができる。また、一般にトングレール1は車
両の通過に伴う振動の激しいものであり、このようなト
ングレール1にレール床板潤滑装置5を取付けるに際
し、上記のようなマグネット吸着装置13を用いれば、
喩え、装置本体10がトングレール1から振動により離
脱し、あるいは離脱しそうになっても、それが磁気吸着
力の及ぶ範囲にあれば、装置本体10が離脱後に再吸着
され、あるいはトングレール1から離脱せずに吸着状態
が保持されるので、その接合状態が非常に安定化され
る。
【0024】なお、このマグネット吸着装置13として
は、説明が簡単な図7の構成によって説明したが、かか
る構成のものに限らず、例えば、操作子を回転すること
により内部に収容した永久磁石がヨークに対して回転ま
たは摺動し、それにより吸着状態と非吸着状態に切り換
えるなど、操作子によりヨークに対して永久磁石を相対
的に移動させてヨーク内の磁路を変更し、吸着状態と非
吸着状態に切り換えられるようにした各種機構のものを
採用することができる。
【0025】上記装置本体10の載置台21上に装脱自
在に載置する給油タンク14は、可搬のカートリッジ型
タンクとしたもので、潤滑油の注油口を設けてそれに蓋
41を被設すると共に、上記載置台21への載置面に、
その装着により潤滑油の流出口を開放して、装置本体1
0上の受け皿22に潤滑油を供給する流出弁42を設け
ている。また、給油タンクの背面側には、それを装置本
体10に設けた当て板24に当接させて位置決めすると
きに、該当て板24に穿設された位置決め孔24aに嵌
挿される位置決め板43を突設し、該タンクの前面側に
は、装置本体10の係合金具26により掛止めするため
の掛け金具44を突設している。
【0026】給油タンク14を装置本体10に固定する
ための係合金具26は、図2〜4に示すように、装置本
体10の前面にピン26cで軸着された操作片26a
に、給油タンク14に固定したL字型の掛け金具44に
係合させる環26bを回転自在に取付けたもので、環2
6bを掛け金具44に係合させた状態で操作片26aを
押し下げることにより図2の状態に給油タンク14が締
め付け固定され、逆に、操作片26aを図2の状態から
引き起こすと、係合金具26による緊締が解除され、給
油タンク14を簡単に装置本体10から取り外される。
【0027】従って、上記位置決め板43を当て板24
の位置決め孔24aに嵌入した状態で掛け金具44に係
合金具26を係合させて締結すると、給油タンク14を
所定の位置に位置決めし、しかも係合金具26によるパ
ッキン23の締め付けで受け皿22の周囲からの油漏れ
を防止して、給油タンク14がワンタッチで容易に装置
本体10に固定されることになる。その結果、トングレ
ール床板潤滑装置1に対する給油のための操作が著しく
簡単化され、給油のための線路内への立入時間が著しく
短縮されて安全対策の向上が図られる。
【0028】装置本体10上への給油タンク14の装着
により流出口を開放する上記流出弁42は、図2に詳細
に示すように、給油タンク14の内部に位置して周囲か
らの潤滑油の流入を許容する弁体保持筒45と、該弁体
保持筒45内を摺動する弁体46と、給油タンクに開設
した流出口の周りの弁座47に対して該弁体46を付勢
する弁スプリング48とを備えている。また、装置本体
10上への給油タンク14の装着時に、上記流出弁42
を開弁させるため、装置本体10の載置台21上に設け
た受け皿22内の中央部には、給油タンク装着時の弁体
46に作用して該弁体を弁スプリング48の付勢力に抗
して開弁させる開弁棒29を、支持部材28により支持
させている。これにより、給油タンク14を装置本体1
0上の所定位置に位置決めして装着すると、上記開弁棒
29が弁スプリング48の付勢力に抗して弁体46を押
圧するので、給油タンク14内の潤滑油が流出弁42を
介して上記受け皿22に流入するようになる。
【0029】上記潤滑油塗布ローラ15は、その回転軸
51が装置本体10の側板に回転自在に支持され、且つ
上記床板3の幅とほぼ等しい長さのローラ面を有し、ト
ングレール1の移動時に床板3との接触によりその摩擦
で回転するものである。そして、この潤滑油塗布ローラ
15の回転軸51には、装置本体10の側板の外側に延
出した軸端に歯付きの小プーリ52を固着し、また回転
弁16における後述の回転弁体の回転軸66に、同様な
歯付きの大プーリ53を固着し、これらの大小プーリ5
2,53に、歯付きのタイミングベルト54を巻き掛
け、これらの動力伝達機構は、装置本体10の外面に被
着した駆動部ケース55によってカバーさせている。そ
のため、上記潤滑油塗布ローラ15の回転に伴って回転
弁16が減速駆動されることになる。その回転比は潤滑
油塗布ローラ15が3.3回転に対し回転弁16は1回
転するものである。
【0030】このような大小プーリ52,53及びタイ
ミングベルト54による減速動力の伝達機構は、安定的
に動力伝達しながら、保線作業の邪魔になる装置本体1
0からの突出量、即ち、床板3の幅からの突出量を、で
きるだけ小さくするために有効なものであり、歯車を用
いた減速装置などに比して、外側への突出量を十分に小
さくして、保線作業等の障害となるのを排除し、安全対
策の向上を図ることができる。
【0031】上記潤滑油塗布ローラ15と連動して駆動
され、潤滑油を該潤滑油塗布ローラ上に流出させる回転
弁16は、装置本体10の内部に固定されて受け皿22
からの潤滑油を受ける位置に配設された回転弁ボディ6
1と、その内部に回転自在に挿入された回転弁体62を
備えている。回転弁ボディ61は、シール部材63を介
して装置本体10に固定され、その上面に上記受け皿2
2に連通する流入口64を開設すると共に、その下方に
流出口65を開設したものであり、この流出口65は、
回転弁ボディ61の下方に設けられた案内板17上に開
口させている。また、この回転弁ボディ61に嵌挿した
上記回転弁体62には、その周囲に上記流入口64及び
流出口65の形状に対応させた油溜め凹溝62aを凹設
している。従って、流入口64を流下して油溜め凹溝6
2aに溜った潤滑油が、回転弁体62の回転に伴って流
出口65に送り出される。なお、この回転弁体62の回
転軸66に前記大プーリ53を固定し、その回転軸66
の回転を潤滑油塗布ローラ15の回転に連動させてい
る。
【0032】更に、上記潤滑油塗布ローラ15には、そ
の逆回転を防止するためのラチェット機構71を付設し
ている。このラチェット機構71は、潤滑油塗布ローラ
15の回転軸51に爪車72を固定し、装置本体10に
支軸74で回転自在に支持させたラチェット爪73を、
その爪車72の上側に重力で係合させたもので、これに
より、潤滑油塗布ローラ15の回転を一方向のみの回
転、即ち、トングレール1に追従して潤滑装置5が復帰
動する過程のみの回転に規制している。また、回転弁1
6からの潤滑油を潤滑油塗布ローラ15上に導くため
に、装置本体10上には、前記案内板17の左右を支持
ピン75で揺動自在に支持させているが、この案内板1
7は、その一部を上記ラチェット機構71におけるラチ
ェット爪73の上に載置し、ラチェット爪73に対して
揺動駆動可能に接触させている。
【0033】このように、潤滑油の流れを潤滑油塗布ロ
ーラ15に導く案内板17をラチェット機構71のラチ
ェット爪73に揺動自在に接触させた構成は、案内板1
7において回転弁16からの潤滑油流出時における潤滑
油の流れを促進させ、回転弁16から流出した潤滑油が
案内板17上に残るのをできるだけ少なくして、適量な
潤滑油の安定的な給油を可能にするものである。
【0034】また、上記装置本体10の姿勢を適正に保
つため、該装置本体10の左右前端側に一対の転動ロー
ラ77を軸78により回転自在に支持させ、この転動ロ
ーラ77における床板3との接触面の高さを、図2に示
すように、潤滑油塗布ローラ15のそれと同一の高さに
なるように設定している。そのため、上記潤滑油塗布ロ
ーラ15とこれらの転動ローラ77により、装置本体1
0は、常に床板3上において適正な姿勢に保持すること
ができる。
【0035】このような構成を有するトングレール床板
潤滑装置5においては、トングレール1の移動に伴って
潤滑油塗布ローラ15が床板3との接触により回転し、
この回転に連動して回転弁16における回転弁体62が
駆動されるため、給油タンク14から流出して回転弁体
62の油溜め凹溝62aに貯留された潤滑油が、流出口
65から案内板17上を通って潤滑油塗布ローラ15上
に送出され、床板3上のトングレール摺動面に潤滑油を
供給、塗布することができる。しかも、装置本体10に
取付けた前記マグネット吸着装置13は、その操作子3
4,35による永久磁石33の移動により吸着状態と非
吸着状態とに切り換えることができるので、該操作子に
より簡単に装置本体10をトングレール1に取り付けた
り、トングレール1から取り外したりすることができ、
これにより装置全体を大掛かりなものとすることなく、
枕木からはみ出さない程度に小型化し、保線作業等のた
めの障害を排除して安全対策の向上を図ることができ
る。
【0036】また、前記給油タンク14は、装置本体1
0上への装着により潤滑油を送出する流出弁42を備え
た可搬のカートリッジ型タンクとして、装置本体10に
簡易に着脱できるようにしいるので、給油は、予め注油
したカートリッジ型の給油タンク14を持参して交換す
るだけでよく、給油のための線路内への立入時間が著し
く短縮され、それにより安全対策の向上を図ることがで
きる。
【0037】
【発明の効果】以上に詳述した本発明に係るトングレー
ル床板潤滑装置によれば、装置全体を大掛かりで複雑な
ものとすることなく小型化し、しかも、トングレールの
強度を低下させずに、潤滑装置をトングレールにマグネ
ット吸着装置で着脱容易に取付けられるようにしている
ので、保線作業等の障害になるのを排除して安全対策の
向上を図ることができる。また、給油タンクとして可搬
のカートリッジ型のタンクを用いているので、潤滑装置
に対する給油のための線路内への立入時間を著しく短縮
でき、しかも給油のための操作を著しく簡単化して安全
対策の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るトングレール床板潤滑装置の鉄道
レール分岐装置への配備状態を示す平面図である。
【図2】本発明に係るトングレール床板潤滑装置の実施
例の側断面図である。
【図3】同実施例を部分断面によって示す側面図であ
る。
【図4】同実施例の正面図である。
【図5】同実施例の平面図である。
【図6】上記実施例における装置本体の一部破断平面図
である。
【図7】上記実施例におけるマグネット吸着装置の作動
機構を示す説明図である。
【符号の説明】
1 トングレール 3 床板 5 トングレール床板潤滑装置 10 装置本体 13 マグネット吸着装置 14 給油タンク 15 潤滑油塗布ローラ 16 回転弁 17 案内板 22 受け皿 31 ヨーク 33 永久磁石 34,35 操作子 42 流出弁 51 回転軸 52,53 プーリ 54 タイミングベルト 65 流出口 66 回転軸 71 ラチェット機構 73 ラチェット爪
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高 橋 和 久 千葉県市原市八幡海岸通り38番地 旭硝子 エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 下 川 藤 雄 千葉県市原市八幡海岸通り38番地 旭硝子 エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 小 宮 明 夫 東京都足立区保塚町18番10号 株式会社イ レモノ内 (72)発明者 栗 原 喜久雄 東京都足立区保塚町18番10号 株式会社イ レモノ内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉄道レールの分岐装置のトングレールを受
    ける床板上に、トングレールの移動に伴って自動的に潤
    滑油を供給するための潤滑装置であって、 装置本体上に配設されて上記潤滑油を供給する潤滑油容
    器と、上記装置本体に回転自在に支持されてトングレー
    ルの移動時に床板との接触により回転する潤滑油塗布ロ
    ーラと、上記潤滑油塗布ローラに連動して作動すること
    により上記潤滑油を潤滑油塗布ローラ上に流出させる回
    転弁とを備えたものにおいて、 上記装置本体に、それをトングレールに着脱自在に取付
    けるためのマグネット吸着装置を取付け、 このマグネット吸着装置に、磁気吸着力を発生する永久
    磁石と、ヨークに対する上記永久磁石の相対的な移動に
    より吸着状態と非吸着状態に切り換える操作子とを備え
    た、ことを特徴とするトングレール床板潤滑装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のトングレール床板潤滑装
    置において、 潤滑油容器を可搬のカートリッジ型給油タンクとし、 その給油タンクに、装置本体上への装着により潤滑油の
    流出口を開放して、回転弁に通じる装置本体上の受け皿
    に潤滑油を供給する流出弁を備えた、ことを特徴とする
    トングレール床板潤滑装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載のトングレール床
    板潤滑装置において、 潤滑油塗布ローラにその逆回転を防止するためのラチェ
    ット機構を付設し、回転弁からの潤滑油を潤滑油塗布ロ
    ーラ上に導くために装置本体上に揺動自在に支持させた
    案内板の一部を、上記ラチェット機構におけるラチェッ
    ト爪に揺動駆動可能に接触させた、ことを特徴とするト
    ングレール床板潤滑装置。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3のいずれかに記載のトン
    グレール床板潤滑装置において、 潤滑油塗布ローラと潤滑油を流出させる回転弁とを連動
    させる機構を、両者の回転軸にそれぞれ取付けたプーリ
    間にタイミングベルトを巻き掛けることにより構成し
    た、ことを特徴とするトングレール床板潤滑装置。
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