JPH07268629A - 可撓性長尺基体に成膜するための補助具 - Google Patents

可撓性長尺基体に成膜するための補助具

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JPH07268629A
JPH07268629A JP5644794A JP5644794A JPH07268629A JP H07268629 A JPH07268629 A JP H07268629A JP 5644794 A JP5644794 A JP 5644794A JP 5644794 A JP5644794 A JP 5644794A JP H07268629 A JPH07268629 A JP H07268629A
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JP
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reel
support member
film
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JP5644794A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Morino
弘 森野
Yoshiaki Yamazaki
嘉明 山崎
Satoru Nishiyama
哲 西山
Akinori Ebe
明憲 江部
Kiyoshi Ogata
潔 緒方
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Nissin Electric Co Ltd
Original Assignee
Nissin Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 可撓性を有するチューブ、紐状物等の長尺基
体の外周表面に物理的蒸着法によるときでも均一に膜形
成を行える可撓性長尺基体に成膜するための補助具を提
供する。 【構成】 成膜装置9内の基台フレーム1に回転可能に
支持された支持部材2に可撓性長尺基体繰り出し・巻き
取り用の一対のリール6、8及び案内滑車4を搭載し、
一方のリール6(又は8)に巻いた長尺基体Aを該リー
ルから滑車4に案内させて他方のリール8(又は6)に
接続し、支持部材2を回転させて基体Aをリール6(又
は8)からリール8(又は6)へ移動させつつ支持部材
2の回転中心線α周りに回転させ、それによって基体A
の外周表面に均一な膜を形成する補助具10。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は基体表面に膜形成する成
膜装置において、可撓性を有するチューブ、紐状物等の
長尺基体の外周表面に膜を形成するときに利用できる補
助具に関する。
【0002】
【従来の技術】今日、各種高分子材料からなる可撓性チ
ューブや紐状物が、医療分野、工業分野等種々の分野で
使用されている。例えば医療分野では高分子材料からな
る可撓性チューブが人工血管やカテーテルに利用されて
いる。このような長尺基体は、その用途に応じて耐熱
性、耐蝕性といった環境に対する特性の向上が要求され
たり、抗菌性が要求されたりし、付加価値の向上が求め
られている。
【0003】これら要求に応えるため該長尺基体の材質
が研究され、前記特性の改善が試みられている。しかし
材質を変更すると、耐環境性、機械的特性のいずれかが
劣化する場合が多い。そのため、長尺基体表面に所望の
特性を与える薄膜を形成することが試みられている。こ
の薄膜形成にあたっては、高分子材料からなる長尺基体
の場合、基体自身の耐熱性が劣るため、膜形成プロセス
として、各種CVD法のような基体温度を上昇させる手
法は困難なことから一般には採用されず、低温下で膜形
成できる手法として、真空蒸着法、スパッタリング法、
真空蒸着とイオン照射とを組み合わせたイオン蒸着薄膜
形成法(IVD法)等の物理的蒸着法(PVD法)が採
用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、PVD
法によると一般には蒸発源装置やイオン源のような成膜
手段が一定箇所に設置されているため、それら成膜手段
に向けられた基体面には所定の膜が形成されるが、基体
側面や裏面にまで蒸着物質が回り込むことは困難であ
り、特にイオン照射を用いるPVD法では照射イオンが
直進性を有するため、イオンのそのような回り込みは無
く、従って基体姿勢を一定にしておく限り基体の側面や
裏面にまで全体的に均一な膜が形成されることはない。
基体の側面や裏面にまで膜形成を行うときには、基体の
姿勢をいちいち変更しなければならない。そのためPV
D法では、チューブ、紐状物等の長尺基体の外周表面の
全体に均一に所定の膜を形成することはきわめて困難で
ある。
【0005】そこで本発明は、可撓性を有するチュー
ブ、紐状物等の長尺基体の外周表面に物理的蒸着法によ
るときでも均一に膜形成を行える可撓性長尺基体に成膜
するための補助具を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明の可撓性長尺基体に成膜するための補助具は、成膜装
置の真空容器内に設置される基台フレームと、前記基台
フレームに回転可能に支持された支持部材と、前記支持
部材に搭載された可撓性長尺基体繰り出し・巻き取り用
の一対のリールと、前記支持部材の回転に少なくとも基
体巻き取りに使用する前記リールを連動回転させる連動
機構と、前記一対のリール間に走行せしめられる前記長
尺基体を案内するための前記支持部材に搭載された案内
滑車とを含んでいる。前記支持部材は直接又は適当な伝
動部を介して駆動部により回転駆動される。
【0007】この補助具の具体的態様の1例を示すと次
のとおりである。すなわち、成膜装置の真空容器内に設
置される基台フレームと、前記基台フレームに回転可能
に支持された支持部材と、前記支持部材の両側に配置さ
れて該支持部材に支持された一対の歯車と、前記各歯車
の回転軸に一つずつ取り付けられた可撓性長尺基体繰り
出し・巻き取り用の一対のリールと、前記両リール間に
走行せしめられる前記長尺基体を案内するための前記支
持部材に支持された案内滑車と、前記基台フレームに設
けられて前記一対の歯車の双方に係合する固定歯車と、
駆動部の回転動力を前記支持部材に伝えるための伝動部
とを備えた可撓性長尺基体に成膜するための補助具であ
る。
【0008】この補助具における前記歯車及びそれに噛
み合う固定歯車の組み合わせとしては、傘歯車と固定傘
歯車の組み合わせ、平歯車と固定平歯車の組み合わせを
例示できる。前記各リールはそれを支持する歯車回転軸
に着脱可能なものでも、取り付けたままのものでもよ
い。歯車回転軸へのリール取り付けは、支持部材の回転
に前記一対のリールの双方が常に同時に連動回転するよ
うに歯車回転軸に固定するように行ってもよいが、一方
のリールから可撓性長尺基体を繰り出し、他方のリール
にこれを巻き取るとき、長尺基体に過大な張力がかかる
等の不都合を避けるため、リールを支持している歯車回
転軸に対し該リールを回転させ得る回転制御装置を設け
てもよい。そのような回転制御装置としては、一方向ク
ラッチや、そのような回転を許すリール制動装置を例示
できる。
【0009】
【作用】本発明補助具によると、成膜に先立ち、成膜対
象である一定長さの連続する可撓性の長尺基体を支持部
材に搭載された一方のリールに巻き付けておき、該リー
ルから引き出した基体部分を基体案内滑車に巻き掛けて
案内させつつ他方のリールに接続する。このようにして
成膜準備が終わると成膜を開始するが、この成膜操作に
おいて支持部材を回転駆動するとともに前記の連動機構
により少なくとも基体巻き取りに使用する他方のリール
を巻き取り方向に連動回転させる。これによって長尺基
体を一方のリールから引き出して他方のリールへ巻き取
りつつ支持部材の回転中心線の周りに回転運動させる。
また、必要に応じ、他方のリールに長尺基体を巻き取り
完了したあと、該他方のリールから前記一方のリールへ
基体を巻き取るようにしてもよい。さらに、この基体の
往復を一往復より多く繰り返してもよい。かくして基体
表面各部が一定位置にある蒸発源装置やイオン源のよう
な成膜手段に順次向けられつつ該表面に均一に膜が形成
される。
【0010】次に本発明の補助具のうち前記具体的態様
のものの作用について説明する。この補助具は成膜装置
の真空容器内に設置する。成膜に先立ち、成膜対象であ
る可撓性の長尺基体を予め一方のリールに所定長さ巻き
付けておき、該リールから延ばした基体部分を基体案内
滑車に案内させて他方のリールに接続する。このように
して成膜準備が終わると、成膜を開始するが、この成膜
操作において、駆動部の回転動力を伝動部を介して支持
部材に伝え、これを所定方向に回転させる。この支持部
材の回転により前記一対の歯車が固定歯車に噛み合った
状態で回され、かくして一方のリールは支持部材の周り
を回転しながらそれ自身は基体繰り出し方向に回転して
基体を順次繰り出し、他方のリールは支持部材の周りに
回転しながらそれ自身は基体巻き取り方向に回転駆動さ
れて基体を順次巻き取る。従って、基体は一方のリール
から順次繰り出され、基体案内滑車に案内されつつ他方
のリールに順次巻き取られ、且つ、このように移動する
間、支持部材の回転中心線周りを回転する。
【0011】かくして蒸発源やイオン源といった成膜手
段が真空容器の一定箇所に設置されているにも拘らず、
該基体外周表面に均一に膜が形成される。前記リールを
支持している歯車回転軸に対し該リールを回転させ得る
回転制御装置を設けてあるときは、一方のリールから可
撓性長尺基体を繰り出し、他方のリールにこれを巻き取
るとき、この制御装置によって長尺基体に過大な張力が
かかる等の不都合が回避される。
【0012】
【実施例】以下本発明の実施例を図面を参照して説明す
る。図1は本発明の1実施例補助具を搭載した成膜装置
の概略断面図であり、図2は本発明の他の実施例の一部
の断面図である。図1に示す長尺基体に成膜するための
補助具10は、成膜装置9の真空容器91の内壁に支持
アーム11を介して固定設置した基台フレーム1と、該
フレーム1に支持された支持部材2及び固定傘歯車3
と、部材2に支持された一対の傘歯車5、7、一対のリ
ール6、8及び滑車4と、支持部材2へ駆動部Dの回転
動力を伝える伝動部50とを含んでいる。
【0013】支持部材2はフレーム1に支持されて立ち
上がった棒状部分21と該部分に連結された門形部分2
2とを含んでいる。棒状部分21は、その下端部211
が上下の軸受け21a、21bにより基台フレーム1に
回転可能に支持されており、これにより支持部材2の全
体が該棒状部分の長手方向中心線αを中心に回転可能と
なっている。
【0014】棒状部分21の上端部212には前記中心
線αに直交する方向βの回転中心線を有する長尺基体案
内滑車4が回転可能に支持されている。門形部分22
は、棒状部分21の途中部分にネジ22aにより固定連
結されて互いに反対方向に横に延びた部分221、22
3と、それらから下方へ延びた部分222、224とか
らなっている。
【0015】該門形部分22のうち下方へ延びた片側部
分222と棒状部分21との間には傘歯車5が配置され
ており、該歯車の軸51は棒状部分21に設けた軸受け
5aと前記の片側部分222に設けた軸受け5bとに回
転可能に支持されており、軸51の自由端部にはリール
6が設けられている。軸51の方向、換言すればリール
6の回転中心線γの方向は支持部材2の回転中心線αの
方向にも、滑車3の回転中心線βの方向にも直角な方向
である。
【0016】また、門形部分22のうち下方へ延びた反
対側の部分224と棒状部分21との間には傘歯車7が
配置されており、該歯車の軸71は棒状部分21に設け
た軸受け7aと前記の反対側部分224に設けた軸受け
7bとに回転可能に支持されており、軸71の自由端部
にはリール8が設けられている。軸71の方向、換言す
ればリール8の回転中心線の方向はリール6の回転中心
線γと同一であり、両中心線は一直線上にある。
【0017】リール6は一方向クラッチ61を介して軸
51に脱着可能に装着されており、リール8は一方向ク
ラッチ81を介して軸71に脱着可能に装着されてい
る。クラッチ61はリール6を基体巻き取りリールとし
て用いるときは歯車回転軸51の回転に該リールを連動
巻き取り回転させるが、リール6を基体繰り出しリール
として用いるときは歯車軸51に対する該リールの基体
繰り出し方向の相対回転を許すものであり、クラッチ8
1はリール8を基体巻き取りリールとして用いるときは
歯車回転軸71の回転に該リールを連動巻き取り回転さ
せるが、リール8を基体繰り出しリールとして用いると
きは歯車軸71に対する該リールの基体繰り出し方向の
相対回転を許すものである。
【0018】基台フレーム1の上面には前記の傘歯車3
が固定されており、支持部材2の棒状部分21はこの歯
車を回転可能に貫通している。そしてこの傘歯車3には
前記の傘歯車5、7の双方が噛み合っている。また、基
台フレーム1には伝動部50が設けられている。この伝
動部は前記支持部材2における棒状部分21の下端部2
11に嵌着した歯車501と、フレーム1に回転可能に
支持され、前記の歯車501を駆動できるように該歯車
に噛み合う歯車502と、歯車502の回転軸502a
に継ぎ手503を介して接続された駆動軸504とを備
えている。継ぎ手503はここではユニバーサルジョイ
ントを採用しているがこれに限定されるものではない。
駆動軸504は真空容器91に設けたシール装置94を
貫通しており容器外の駆動モータを含む駆動部Dに接続
される。シール装置94には排気継ぎ手95が設けてあ
り、これは真空容器91内に所定の成膜真空度を得るた
めに容器91の背面に接続された排気装置96に接続さ
れている。
【0019】真空容器91内には前記補助具10のほ
か、蒸発源装置92が配置してあり、これには成膜原料
物質92aが収納されている。また容器91にはイオン
源93を付設してある。以上説明した成膜装置9及び補
助具10によると、成膜に先立ち、成膜対象である連続
する一定長さの可撓性の長尺基体A(ここでは高分子材
料からなるチューブA)を、繰り出しに用いる例えばリ
ール6に巻き付けておき、該リールから延ばしたチュー
ブAの部分を案内滑車4にU字形に巻き掛けて、巻き取
りに用いるリール8に接続する。
【0020】このようにして成膜準備が終わると、成膜
を開始する。成膜にあたっては真空容器91内を排気装
置96により所定成膜真空度とし、蒸発源装置92から
原料物質の蒸気をチューブAに供給して蒸着させ、イオ
ン源93からイオンをチューブAに照射して該チューブ
の外周表面に所望の膜を形成する。蒸着とイオン照射は
同時に、又は交互に行うか、又は蒸着のあとにイオン照
射を行う。
【0021】この成膜操作においては、駆動部Dの回転
動力を伝動部50を介して支持部材2に伝え、これを所
定方向に回転させる。この支持部材2の回転により一対
の傘歯車5、7が固定傘歯車3に噛み合った状態で回さ
れ、歯車回転軸51、71も駆動される。かくして巻き
取りリール8は支持部材2の周りに回転しながらそれ自
身は基体巻き取り方向に駆動回転されてチューブAを順
次巻き取り、繰り出しリール6は支持部材2の周りを回
転しながらそれ自身はクラッチ61の作用で基体繰り出
し方向に自由回転してチューブAを順次繰り出す。従っ
て、チューブAは繰り出しリール6から順次繰り出さ
れ、基体案内滑車4に案内されつつ巻き取りリール8に
順次巻き取られ、且つ、このように移動する間、支持部
材2の回転中心線α周りを回転する。
【0022】かくして蒸発源装置92、イオン源93が
真空容器91の一定箇所に設置されているにも拘らず、
チューブA外周表面の各部がそれらへ順次向けられつつ
全体的に均一に膜が形成される。リール6からリール8
へ基体Aを巻き取り中、リール6はクラッチ61の作用
で、駆動されている歯車軸51に対し基体巻き取り速度
に応じて基体繰り出し方向に自由に回転できるので、基
体Aに過大な張力が加わってそれが損傷するような恐れ
はない。
【0023】リール6からリール8への基体移動により
成膜を行った後、必要に応じ、今度はリール8に巻き取
った基体Aをリール6に巻き取って再度成膜してもよ
い。この場合は歯車軸51の回転にリール6を連動巻き
取り回転させるため、支持部材2を前記とは逆回転させ
る。また、この場合必要に応じ、リール8を裏返して歯
車軸71に装着し直してから成膜してもよい。このよう
にすると、リール8からリール6へ基体Aを巻き取り
中、リール8はクラッチ81の作用で、駆動されている
歯車軸71に対し基体巻き取り速度に応じて基体繰り出
し方向に自由に回転できるので、基体Aに過大な張力が
加わってそれが損傷するような恐れはない。
【0024】各リール6、8の回転制御装置は前記一方
向クラッチ61、81に限定されるものではなく、例え
ば図2に示すリール制動装置62、82を採用してもよ
い。各制動装置62(82)は、歯車軸51(71)に
軸受け63(83)にて回転可能に支持されたリール6
(8)の外側面に、該軸51(71)に嵌めた圧縮コイ
ルバネSを押圧力下に当接させ、且つ、該バネSを歯車
軸51(71)端部に螺着したナット621(821)
に支持させて該ナット及び歯車軸とともに回転できるよ
うにし、さらに、門形部材22に支持させたブレーキ接
触子Bをリール6(8)の内側面に当接させたもので、
この制動装置によると、リール6、8はブレーキ接触子
Bとの接触による抵抗下に歯車軸51(71)の回転に
ともなって回転するが、基体Aの巻き取り・繰り出しに
伴って基体Aに過大な張力が加わるような事態が発生す
ると、バネS及び接触子Bに対し滑り回転でき、或いは
リールと共に回転するバネSがナット621(821)
に対し滑るとともにリール6(8)が接触子Bに対し滑
ることができ、これによって基体Aの損傷が防止され
る。
【0025】なお図2に示す補助具は以上説明した点を
除けば図1に示す補助具10と同構造のものであり、同
様の部品については同じ参照符号を付してある。前記成
膜装置9はイオン蒸着薄膜形成法(IVD法)を実施す
るものであるが、本発明補助具を適用できる成膜装置は
これに限定されるものではなく、前記成膜装置において
イオン源93を省略した真空蒸着成膜装置、スパッタタ
ーゲットにイオン源からイオンを照射して発生するスパ
ッタ粒子を長尺基体Aに蒸着させる成膜装置、さらには
該スパッタ法にイオン照射を併用したタイプの成膜装置
のような各種物理的蒸着法(PVD法)に基づく成膜装
置等に適用できる。
【0026】なお、真空蒸着法等のPVD法においてイ
オン照射を併用することがるあるのは、照射されたイオ
ンが蒸着原子に衝突することによって、該蒸着原子が基
体に押し込まれ、その結果、膜の密着性が向上するから
である。このようにイオン照射を併用すると、耐熱性に
劣る高分子材料からなる基体に膜形成するとき、積極的
に加熱することなく、膜の密着性を向上させることがで
き、例えば高分子材料からなる人工血管やカテーテル等
の基体の外周表面に膜形成するにあたっても、イオン照
射の併用により密着性に優れた膜を形成できる。しか
も、加熱の必要がないから、基体材料選択の幅がそれだ
け広がる利点がある。そして本発明の補助具はこのよう
にイオン照射を伴う物理的蒸着法による成膜方法及び装
置における成膜補助具として有利なものである。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように本発明によると、可
撓性を有するチューブ、紐状物等の長尺基体の外周表面
に物理的蒸着法によるときでも均一に膜形成を行える可
撓性長尺基体に成膜するための補助具を提供することが
できる。前記リールを支持している歯車回転軸に対し該
リールを回転させ得る回転制御装置を設けてあるとき
は、一方のリールから可撓性長尺基体を繰り出し、他方
のリールにこれを巻き取るとき、この制御装置によって
長尺基体に過大な張力がかかる等の不都合が回避され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例補助具を搭載した成膜装置の
概略断面図である。
【図2】本発明の他の実施例の一部の断面図である。
【符号の説明】
10 補助具 1 基台フレーム 11 支持アーム 2 支持部材 21 棒状部分 22 門形部分 3 固定傘歯車 4 案内滑車 5、7 傘歯車 6、8 リール 61、81 クラッチ 50 伝動部 D 駆動部 62、82 リール制動装置 S 圧縮コイルバネ B ブレーキ接触子 621、821 バネ支持ナット 9 成膜装置 91 真空容器 92 蒸発源装置 93 イオン源 94 シール装置 95 排気継ぎ手 96 排気装置 A 可撓性の長尺基体 α 支持部材2の回転中心線 β 滑車4の回転中心線 γ 歯車5、7及びリール6、8の回転中心線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 江部 明憲 京都市右京区梅津高畝町47番地 日新電機 株式会社内 (72)発明者 緒方 潔 京都市右京区梅津高畝町47番地 日新電機 株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成膜装置の真空容器内に設置される基台
    フレームと、前記基台フレームに回転可能に支持された
    支持部材と、前記支持部材に搭載された可撓性長尺基体
    繰り出し・巻き取り用の一対のリールと、前記支持部材
    の回転に少なくとも基体巻き取りに使用する前記リール
    を連動回転させる連動機構と、前記一対のリール間に走
    行せしめられる前記長尺基体を案内するための前記支持
    部材に搭載された案内滑車とを含む可撓性長尺基体に成
    膜するための補助具。
  2. 【請求項2】 成膜装置の真空容器内に設置される基台
    フレームと、前記基台フレームに回転可能に支持された
    支持部材と、前記支持部材の両側に配置されて該支持部
    材に支持された一対の歯車と、前記各歯車の回転軸に一
    つずつ取り付けられた可撓性長尺基体繰り出し・巻き取
    り用の一対のリールと、前記両リール間に走行せしめら
    れる前記長尺基体を案内するための前記支持部材に支持
    された案内滑車と、前記基台フレームに設けられて前記
    一対の歯車の双方に係合する固定歯車と、駆動部の回転
    動力を前記支持部材に伝えるための伝動部とを備えた可
    撓性長尺基体に成膜するための補助具。
  3. 【請求項3】 前記リールを支持している歯車回転軸に
    対し該リールを回転させ得る回転制御装置を設けてある
    請求項2記載の補助具。
JP5644794A 1994-03-28 1994-03-28 可撓性長尺基体に成膜するための補助具 Withdrawn JPH07268629A (ja)

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