JPH072683B2 - けい皮酸エステル類の製造方法 - Google Patents

けい皮酸エステル類の製造方法

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JPH072683B2
JPH072683B2 JP60266055A JP26605585A JPH072683B2 JP H072683 B2 JPH072683 B2 JP H072683B2 JP 60266055 A JP60266055 A JP 60266055A JP 26605585 A JP26605585 A JP 26605585A JP H072683 B2 JPH072683 B2 JP H072683B2
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喜博 山本
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、香料、農薬、感光性樹脂などの原料として重
要なけい皮酸エステル類の製造方法に関する。
さらに詳しくは本発明はスチレン類、一酸化炭素、アル
コールおよび酸素の接触的反応によるけい皮酸エステル
類の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
従来、けい皮酸はベンズアルデヒドと酢酸の誘導体を主
原料とした反応で小規模に生産されている。しかしこの
方法は比較的高価な原料を使用するなど工業的に満足で
きる方法とはいえない。このためより安価な原料を用い
る方法として、スチレン類、一酸化炭素、アルコールお
よび酸素をパラジウム金属またはその化合物と銅の化合
物を主触媒として接触的に反応させてけい皮酸エステル
類を製造しようとする方法が多数報告され、例えば特開
昭56-15242、特開昭56-22749、特開昭56-71039、特開昭
57-21343、特開昭57-70836、特開昭60-92242、特開昭60
-94940、特開昭60-126245、特開昭60-169441、特開昭60
-169442および特願昭59-207950、特願昭60-155884など
が提案されている。これらの方法は、主触媒成分として
パラジウム金属またはその化合物と銅の化合物を用い、
更に反応成績を高めるため種々の化合物を助触媒成分と
して加えている。しかしこれらの方法は未だ反応成績や
触媒の活性は充分工業的に満足されるには至っていな
い。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明の目的は、スチレン類、一酸化炭素、アルコール
および酸素を原料とするけい皮酸エステル類のより有利
な工業的製造法を提供すること、具体的には、極めて高
価なパラジウムの触媒活性を高め、反応成績をより高め
てけい皮酸エステル類を製造する方法を提供することに
ある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意検討を続
けたところ、反応系にフェノール類および/またはキノ
ン類を存在させると、けい皮酸エステル類の選択率およ
び収率がともに向上することを見出し、本発明に到達し
た。
すなわち本発明は、 パラジウム金属またはその化合物と銅の化合物を主触媒
とし、スチレン類、一酸化炭素、アルコールおよび酸素
を接触的に反応させて対応するけい皮酸エステル類を製
造する方法において、フェノール類および/またはキノ
ン類の存在下に反応させることを特徴とするけい皮酸エ
ステル類の製造方法である。
本発明の方法において使用されるスチレン類としては、
具体的には、スチレン、α−メチルスチレン、β−メチ
ルスチレン、α−エチルスチレン、β−エチルスチレ
ン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メ
チルスチレン、m−エチルスチレン、p−エチルスチレ
ン、p−ターシャリーブチルスチレン、p−イソプロピ
ル−β−メチルスチレンなどのスチレンのアルキル誘導
体、あるいはp−クロルスチレン、p−メトキシスチレ
ン、3,4−ジメトキシスチレンなどの反応を阻害しない
置換基を芳香環に有するスチレンの誘導体などが挙げら
れる。
アルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパ
ノール、ブタノール、ペンタノール、オクタノール、シ
クロペンタノール、シクロヘキサノール、ベンジルアル
コール、エチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、プロピレングリコールなどのアルコール類であり、
それらはハロゲンやアルコキシ基などの反応を阻害しな
い置換基を有していてもよい。これらのアルコール類の
使用量は、スチレン類1モルに対して0.5〜100モル部で
あり、反応原料としてのみならず溶媒を兼ねて使用して
もよい。
また本発明の方法は、反応を阻害しない溶媒下で行って
も良い。そのような溶媒としては、n−ヘキサン、n−
ペンタン、シクロヘキサンなどの脂肪族または脂環族の
炭化水素類、ベンゼン、トルエン、p−キシレン、エチ
ルベンゼン、クロロベンゼンン、ジクロロベンゼンなど
の芳香族炭化水素類またはその置換化合物、ジエチルエ
ーテル、ジプロピルエーテル、エチルメチルエーテル、
エチルフェニルエーテル、ジフェニルエーテル、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジエチ
ルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテ
ルなどのエーテル類、アセトン、エチルメチルケトン、
アセトフェノンなどのケトン類、酢酸メチル、酢酸エチ
ル、プロピオン酸メチルなどのエステル類、プロピレン
カーボネート、炭酸ジメチルなどのカーボネート類、ジ
メチルホルムアミドなどのアミド化合物類、アセトニト
リル、ベンゾニトリルなどのニトリル類、ニトロベンゼ
ンなどの芳香族ニトロ化合物類、スルホランなどのスル
ホン化合物などが挙げられる。
本発明の主触媒の第1成分であるパラジウム金属または
その化合物としては、例えば、パラジウム金属を活性
炭、シリカゲル、アルミナ、シリカアルミナ、ケイソウ
土、マグネシア、軽石、モレキュラーシーブなどの担体
に担持させたもの、あるいはパラジウム黒などのパラジ
ウム金属、パラジウムのジベンジリデンアセトン錯体あ
るいはテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウ
ムのような0価のパラジウム錯体、塩化パラジウムのよ
うなパラジウムのハロゲン化物、硫酸パラジウム、リン
酸パラジウム、硝酸パラジウムのようなパラジウムの無
機酸塩、酢酸パラジウム、プロピオン酸パラジウムまた
は安息香酸パラジウムなどの有機酸塩、ビス(アセチル
アセトナート)パラジウム、シクロオクタジエンジクロ
ロパラジウム、塩化パラジウムベンゾニトリル錯体ある
いは塩化パラジウムアンミン錯体などのパラジウムの錯
体などの2価のパラジウムの化合物などが挙げられる。
これらのパラジウム金属またはその化合物の使用量は、
パラジウム金属原子として原料のスチレン類1モルに対
して0.1グラム原子以下であり、好ましくは5×10-6
1×10-2グラム原子の範囲である。
本発明の主触媒の第2成分である銅の化合物としては塩
化銅、臭化銅などのハロゲン化銅、炭酸銅、硝酸銅など
の銅の無機酸塩、酢酸銅、プロピオン酸銅、ステアリン
酸銅、けい皮酸銅、安息香酸銅などの銅の有機酸塩、ま
たは銅アセチルアセトナート、銅ベンゾイルアセトナー
トのような銅の錯体化合物などが挙げられ、これらの化
合物の銅の原子価は1価であっても2価であっても良
い。
これらの銅の化合物はそれぞれ単独で、または2種以上
を混合して使用することもできる。これらの銅の化合物
の使用量は銅の原子として反応液1当り0.004〜0.4グ
ラム原子の範囲であり、好ましくは0.008〜0.3グラム原
子の範囲である。
また、この反応においては触媒活性や反応成績をさらに
高めるために種々の助触媒や添加剤を用いることができ
る。これら助触媒および添加剤としては触媒活性や反応
成績をさらに高めるものであればいかなるものでも差し
支えなく、例えば前記の特許出願公開や特許願にも記載
されているように、(1)アルカリ金属、アルカリ土類
金属およびアルミニウム族金属の化合物、(2)チタン
族金属、バナジウム族金属、鉄族金属、銅族金属および
亜鉛族金属の化合物、(3)稀土類元素の化合物、
(4)ハロゲンの化合物、(5)硝酸や酢酸のような無
機酸、有機酸、(6)第3級アミン、(7)ニトリル
類、(8)脱水剤などを単独で、または組み合せて用い
ることができる。
本発明の方法において使用するフェノール類とは1価な
いし多価のフェノールおよびそれらにハロゲン、アミ
ノ、ニトロ、アルコキシなどの基が導入されたフェノー
ル類である。
それらとしては、例えばフェノール、o−,m−およびp
−クレゾール、2−,3−および4−エチルフェノール、
p−ターシャリーブチルフェノール、2,3−および3,4−
キシレノール、カルバクロール、チモール、2,4,5−お
よび2,4,6−トリメチルフェノール、2,6−ジターシャリ
ーブチル−p−クレゾール、ペンタメチルフェノール、
ピロカテコール、4−メチルカテコール、4−ターシャ
リーブチルカテコール、レゾルシノール、4−メチルレ
ゾルシノール、オルシノール、β−オルシノール、4,6
−ジメチルレゾルシノール、ヒドロキノン、メチルヒド
ロキノン、2,5−ジメチルヒドロキノン、チモヒドロキ
ノン、2,5−ジターシャリーブチルヒドロキノン、ピロ
ガロール、ヒドロキシヒドロキノン、フロログルシノー
ル、メチルフロログルシノール、ジメチルフロログルシ
ノール、トリメチルフロログルシノール、1,2,3,5−お
よび1,2,4,5−ベンゼンテトラオール、ベンゼンヘキサ
オール、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−ター
シャリーブチルフェノール)などのような1価および多
価のフェノール、o−,m−およびp−クロロフェノー
ル、o−,m−およびp−ブロモフェノール、2,4−およ
び2,6−ジクロロフェノール、2,4,6−トリクロロフェノ
ール、ペンタクロロフェノール、2,5−ジクロロヒドロ
キノン、テトラクロロヒドロキノンなどのようなハロゲ
ン化されたフェノール類、o−,m−およびp−アミノフ
ェノール、2−メチルアミノフェノール、3−ジメチル
アミノフェノール、4−アニリノフェノール、4−アミ
ノ−o−クレゾール、2−アミノ−p−クレゾール、2,
4−ジアミノフェノール、4−アミノレゾルシノール、
ホルデニン、チラミンなどのようなアミノ基を持つフェ
ノール類、p−ニトロフェノール、2,3−ジニトロフェ
ノール、ピクリン酸、2−ニトロ−p−クレゾール、3
−ニトロ−o−クレゾール、4−ニトロ−o−クレゾー
ル、4−ニトロ−m−クレゾール、2,6−ジニトロ−o
−クレゾール、4,6−ジニトロ−p−クレゾール、4−
ニトロレゾルシノール、2,4−ジニトロレゾルシノー
ル、スチフニン酸などのようなニトロ化されたフェノー
ル類、グアイアコール、3−メトキシフェノール、クレ
オゾール、2,6−ジメトキシフェノール、イレトールな
どのようなアルコキシ基を持つフェノール類、さらには
2−クロロ−4−ニトロフェノール、2,6−ジクロロ−
4−ニトロフェノール、2−ブロモ−4−ニトロフェノ
ール、2,6−ジブロモ−4−ニトロフェノール、4−ア
ミノ−2−ニトロフェノール、ピクラミン酸などのよう
な多種の置換基を持ったフェノール類が挙げられる。
また本発明の方法において使用するキノン類とはキノン
およびそれらにハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、ニ
トロなどの基が導入されたキノン類である。
それらとしては、例えばp−ベンゾキノン、p−トルキ
ノン、2,3−および2,5−ジメチル−p−ベンゾキノン、
2−メチル−5−イソプロピル−p−ベンゾキノン、ト
リメチル−p−ベンゾキノン、テトラメチル−p−ベン
ゾキノン、1,4−ナフトキノン、アントラキノンなどの
ようなキノン、キンヒドロン、トルキンヒドロン、フェ
ノキノンなどのようなキノンの複化合物、クロロ−p−
ベンゾキノン、2,5−および2,6−ジクロロ−p−ベンゾ
キノン、トリクロロ−p−ベンゾキノン、クロルアニ
ル、ブロムアニル、2,5−ジヒドロキシ−p−ベンゾキ
ノン、テトラヒドロキシ−p−ベンゾキノン、メトキシ
−p−ベンゾキノン、クロラニル酸、ニトラニル酸など
のようなハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシおよびニト
ロ基の1種または多種で置換されたキノン類が挙げられ
る。
以上のフェノール類およびキノン類は単独でも、それぞ
れの、または両者の2種以上の混合でも使用することが
できる。
これらのフェノール類およびキノン類の中でp−ターシ
ャリーブチルカテコール、ピクリン酸、p−ベンゾキノ
ン、キンヒドロン、クロルアニル、2,5−ジヒドロキシ
−p−ベンゾキノン、1,4−ナフトキノンは好ましい。
フェノール類および/またはキノン類の総使用量は、反
応に使用するスチレン類に対して、0.1〜5,000重量ppm
の範囲が好ましい。この量がこれより少ないと効果が低
下し、また、これより多いとけい皮酸エステル類の選択
率、収率ともに低下する。より好ましくは1〜500重量p
pmの範囲である。
これらのフェノール類および/またはキノン類はその必
要量を原料のスチレン、アルコールあるいは使用する場
合の溶媒などに加えておいて反応を行なっても、また、
反応混合液に直接加えて反応を行なってもよい。また、
反応液より回収した未反応のスチレンに加え、新たに追
加するスチレンとともに反応に供することもできる。
本発明の方法においては原料として一酸化炭素および酸
素を使用する。これらの気体は爆発範囲をさけるため、
窒素、アルゴンなどの不活性ガスで希釈して用いること
が好ましい。
一酸化炭素の分圧は50気圧(絶対圧、以下同様)以下で
あり、好ましくは0.005〜40気圧の範囲である。酸素の
分圧は50気圧以下であり、好ましくは0.002〜30気圧で
ある。酸素源としては空気を使用することもできる。
また反応系に二酸化炭素を共存させると、さらに触媒の
活性が高められ、より高い反応成績でけい皮酸エステル
類が得られる。二酸化炭素を使用するばあいの二酸化炭
素の分圧は500気圧以下であり、好ましくは0.1〜300気
圧である。反応の全圧に対する二酸化炭素の分圧は10%
(圧力比)ないし98%、すなわち反応混合気体中の二酸
化炭素の濃度が10容量%ないし98%の範囲であり、さら
に好ましくは15%〜95%の範囲である。
一酸化炭素、酸素、および二酸化炭素、さらに使用する
場合の不活性ガスは、必要量を反応器に一括して仕込ん
でもよいし、必要な気体を連続的または間欠的に追加す
る方法、あるいはそれらの混合気体を連続的あるいは間
欠的に流通させる方法でもよい。これらのうち追加する
方法や流通させる方法はより好ましい方法である。
反応に供する混合気体は、毎回新たに調整されたもので
もよいが、一度反応に使用した残気体あるいは流通させ
る方法における排ガスを必要に応じて各成分気体の濃度
を調整した後にくりかえし使用することもできる。
本発明の方法は、反応型式としては、回分式あるいは連
続流通式いずれでも構わない。
本発明の方法における反応の全圧は、使用する一酸化炭
素、酸素および二酸化炭素、あるいは不活性ガスの分圧
によるが、通常500気圧以下であり、好ましくは1〜300
気圧である。反応温度は室温〜200℃、好ましくは40〜1
60℃である。反応時間は反応条件により変るが通常0.01
〜24時間、好ましくは0.05〜10時間である。
反応終了後蒸留あるいは抽出などの常用の分離方法によ
り、反応生成液からけい皮酸エステル類を分離すること
ができる。
実施例−1 ガラス製の円筒容器に、塩化パラジウム7.1ミリグラム
(0.04ミリモル)、酢酸銅(II)・1水塩2.99グラム
(15.0ミリモル)、塩化銅(II)0.269グラム(2.00ミ
リモル)、酢酸マンガン(II)・4水塩2.94グラム(1
2.0ミリモル)をとり、あらかじめ20重量ppmのp−ター
シャリーブチルカテコール(以下PTBCと略す)を溶かし
ておいたスチレン26.04グラム(250.0ミリモル)を加
え、さらにメタノールを加えて全量を125mlとした。こ
のガラス容器を、かきまぜ翼がガラス製で、温度測定管
もガラスで保護されている500mlのオートクレーブに装
入した。このオートクレーブに、分圧比が8.3:5.4:86.3
である一酸化炭素、酸素、窒素の混合ガスを、反応圧力
50気圧、出口ガス量が1.2リットル/分(標準状態)と
なるよう通じながら100℃で3時間反応させた。この
間、出口ガスは水冷の還流冷却器を通して排出させた。
反応終了後冷却し取り出した反応液を高速液体クロマト
グラフィーで分析したところ、スチレンが19.75ミリモ
ル、けい皮酸メチルが208.5ミリモル含まれていた。ス
チレンの転化率は92.1%、けい皮酸メチルの選択率(消
費スチレンに対する収率)は90.5%、けい皮酸メチルの
収率(仕込みスチレンに対する収率)は83.4%であっ
た。
比較例−1 PTBCを使用しなかった以外はすべて実施例−1と同様に
反応を行なった。
その結果、スチレンの転化率89.0%、けい皮酸メチルの
選択率および収率はそれぞれ82.9%および73.8%であっ
た。
実施例−2〜4、比較例−2 実施例−1におけるPTBCのスチレンに対する使用量を表
−1に示す量にかえた以外はすべて実施例−1と同様に
して反応させた。結果を実施例−1および比較例−1の
結果とともに表−1に示す。
実施例−5 実施例−1における混合ガスを、分圧比が8.5:5.4:86.1
である一酸化炭素、酸素、二酸化炭素の混合ガスにかえ
た以外はすべて実施例−1と同様に反応させたところ、
スチレンの転化率94.3%、けい皮酸メチルの選択率およ
び収率はそれぞれ92.6%と87.3%であった。
実施例−6〜11 実施例−1におけるPTBCの代りに、表−2に示すフェノ
ール類および/またはキノン類を用い、その使用量を表
−2に示すようにした以外はすべて実施例−1と同様に
して反応させた。結果を表−2に示す。
実施例12〜15、比較例−3〜6 触媒成分および助触媒成分の種類と使用量、PTBCの使用
量および混合ガスの分圧比を表−3に示すようにかえ、
反応の全圧を10気圧とした以外はすべて実施例−1と同
様に反応させた。結果を表−3に示す。
〔発明の効果〕 本発明の方法によれば、温和な条件下に高いパラジウム
の触媒活性が得られるため、高価なパラジウムの使用量
は少なくて済むうえ、反応成績は極めて高いため極めて
有利なけい皮酸エステル類の工業的製造法となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パラジウム金属またはその化合物と銅の化
    合物を主触媒とし、スチレン類、一酸化炭素、アルコー
    ルおよび酸素を接触的に反応させて対応するけい皮酸エ
    ステル類を製造する方法において、フェノール類および
    /またはキノン類の存在下に反応させることを特徴とす
    るけい皮酸エステル類の製造方法。
  2. 【請求項2】フェノール類および/またはキノン類の存
    在量がスチレン類に対して0.1ないし5,000重量ppmであ
    る特許請求の範囲第1項記載のけい皮酸エステル類の製
    造方法。
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