JPH07267090A - 列車衝突防止装置及びその方法 - Google Patents
列車衝突防止装置及びその方法Info
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- JPH07267090A JPH07267090A JP6228963A JP22896394A JPH07267090A JP H07267090 A JPH07267090 A JP H07267090A JP 6228963 A JP6228963 A JP 6228963A JP 22896394 A JP22896394 A JP 22896394A JP H07267090 A JPH07267090 A JP H07267090A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 保守用車両の作業内容が制限されることなく
衝突を防止し、その作業効率の向上を図ることができ、
営業用列車の衝突防止システムとしても活用の道を開く
ことのできる優れた列車衝突防止装置及びその方法を提
供する。 【構成】 軌道の起点からの列車の絶対位置を示す絶対
位置信号A2を検知するとともに、他の全ての列車の絶
対位置を示す他車両位置信号B2を検知し、この絶対位
置信号及び他車両位置信号から、当該列車と他の列車と
の間の相対距離を算出し、算出した前記相対距離により
当該列車の進行方向の最も近接した位置にある他の列車
を判別する自動列車制御部1を備えた。
衝突を防止し、その作業効率の向上を図ることができ、
営業用列車の衝突防止システムとしても活用の道を開く
ことのできる優れた列車衝突防止装置及びその方法を提
供する。 【構成】 軌道の起点からの列車の絶対位置を示す絶対
位置信号A2を検知するとともに、他の全ての列車の絶
対位置を示す他車両位置信号B2を検知し、この絶対位
置信号及び他車両位置信号から、当該列車と他の列車と
の間の相対距離を算出し、算出した前記相対距離により
当該列車の進行方向の最も近接した位置にある他の列車
を判別する自動列車制御部1を備えた。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、列車の衝突を防止する
列車衝突防止装置及びその方法に関する。
列車衝突防止装置及びその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、鉄道交通においては、列車軌道回
路で各列車の位置を検出して閉塞を行い、列車の衝突を
防止している。例えば、新幹線においては、コンピュー
タ支援システムである「COMTRAC」を利用してい
る。このシステムにおいては、新幹線同士が衝突(実際
には追突)するのを防止するために、全軌道を約3km
の区間に分割して、任意の区間に列車が存在する場合に
はその区間に隣接する区間を閉塞区間とし、他の(後続
の)列車が閉塞区間に隣接する区間(隣接区間という)
を走行しているときは、地上装置からの指令により、閉
塞区間には進入できないようになっている。
路で各列車の位置を検出して閉塞を行い、列車の衝突を
防止している。例えば、新幹線においては、コンピュー
タ支援システムである「COMTRAC」を利用してい
る。このシステムにおいては、新幹線同士が衝突(実際
には追突)するのを防止するために、全軌道を約3km
の区間に分割して、任意の区間に列車が存在する場合に
はその区間に隣接する区間を閉塞区間とし、他の(後続
の)列車が閉塞区間に隣接する区間(隣接区間という)
を走行しているときは、地上装置からの指令により、閉
塞区間には進入できないようになっている。
【0003】一方、新幹線等の鉄道交通の軌道や架線等
の保安のために、営業用列車である新幹線列車とは別
に、営業用列車の運行しない深夜等の時間帯に、保守作
業の車両(これを保守用車両という)が運行している。
この保守用車両は線区のさまざまな場所で作業を行う必
要があるため、多くの車両が上り線、下り線に関係なく
頻繁に移動しつつ点検を行っている。この保守用車両同
士の衝突を防止するために、各保守用車両の運転者が無
線で連絡を取りながら安全に作業を行っている。
の保安のために、営業用列車である新幹線列車とは別
に、営業用列車の運行しない深夜等の時間帯に、保守作
業の車両(これを保守用車両という)が運行している。
この保守用車両は線区のさまざまな場所で作業を行う必
要があるため、多くの車両が上り線、下り線に関係なく
頻繁に移動しつつ点検を行っている。この保守用車両同
士の衝突を防止するために、各保守用車両の運転者が無
線で連絡を取りながら安全に作業を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の技術においては、営業用列車の衝突防止システムを保
守用車両に適用することができないという問題があっ
た。
の技術においては、営業用列車の衝突防止システムを保
守用車両に適用することができないという問題があっ
た。
【0005】すなわち、「COMTRAC」を利用した
保守用車両の衝突を防止しようとすると、閉塞区間の距
離が新幹線の運行パターン用であるため、保守用車両の
運行パターンにはそぐわず、その作業効率が低下してし
まう。また、複数の保守用車両が極めて近接して共同作
業を行う等の特殊性があるが、上記従来の閉塞方式が固
定閉塞方式であるため、保守用車両の作業内容が著しく
制限されてしまう。
保守用車両の衝突を防止しようとすると、閉塞区間の距
離が新幹線の運行パターン用であるため、保守用車両の
運行パターンにはそぐわず、その作業効率が低下してし
まう。また、複数の保守用車両が極めて近接して共同作
業を行う等の特殊性があるが、上記従来の閉塞方式が固
定閉塞方式であるため、保守用車両の作業内容が著しく
制限されてしまう。
【0006】さらに、「COMTRAC」を保守用車両
にまで、適用することは本質的にできない。
にまで、適用することは本質的にできない。
【0007】本発明はかかる従来の問題を解決するもの
であり、保守用車両の作業内容が制限されることなく衝
突を防止し、その作業効率の向上を図ることができ、営
業用列車の衝突防止システムとしても活用の道を開くこ
とのできる優れた列車衝突防止装置及びその方法を提供
することを目的とする。
であり、保守用車両の作業内容が制限されることなく衝
突を防止し、その作業効率の向上を図ることができ、営
業用列車の衝突防止システムとしても活用の道を開くこ
とのできる優れた列車衝突防止装置及びその方法を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】列車衝突防止装置に係る
発明は、上記目的を達成するために、軌道の起点からの
列車の絶対位置を示す第1の絶対位置信号を検知する自
列車位置検知手段と、他の全ての列車の絶対位置を示す
第2の絶対位置信号を検知する他列車位置検知手段と、
前記第1及び第2の絶対位置信号から、当該列車と他の
列車との間の相対距離を算出する相対距離算出手段と、
算出した前記相対距離により当該列車の進行方向の最も
近接した位置にある他の列車を判別する判別手段と、を
備えたことを特徴とする。
発明は、上記目的を達成するために、軌道の起点からの
列車の絶対位置を示す第1の絶対位置信号を検知する自
列車位置検知手段と、他の全ての列車の絶対位置を示す
第2の絶対位置信号を検知する他列車位置検知手段と、
前記第1及び第2の絶対位置信号から、当該列車と他の
列車との間の相対距離を算出する相対距離算出手段と、
算出した前記相対距離により当該列車の進行方向の最も
近接した位置にある他の列車を判別する判別手段と、を
備えたことを特徴とする。
【0009】また、列車衝突防止方法に係る発明は、上
記目的を達成するために、全ての列車の各々からそれぞ
れの絶対位置情報を所定の通信手段を介して外部コンピ
ュータに伝送し、この外部コンピュータから前記全ての
列車に対して前記通信手段を介して全ての列車の絶対位
置列情報を伝送し、各列車において、当該列車の絶対位
置と他の列車の絶対位置とから当該列車と当該他の列車
との相対距離を算出し、当該列車の進行方向の最も近接
した位置にある他の列車と当該列車との相対距離を判別
することを特徴とする。
記目的を達成するために、全ての列車の各々からそれぞ
れの絶対位置情報を所定の通信手段を介して外部コンピ
ュータに伝送し、この外部コンピュータから前記全ての
列車に対して前記通信手段を介して全ての列車の絶対位
置列情報を伝送し、各列車において、当該列車の絶対位
置と他の列車の絶対位置とから当該列車と当該他の列車
との相対距離を算出し、当該列車の進行方向の最も近接
した位置にある他の列車と当該列車との相対距離を判別
することを特徴とする。
【0010】また、列車衝突防止方法に係る他の発明
は、上記目的を達成するために、特定の列車に対して他
の全ての列車の各々からそれぞれの絶対位置情報を所定
の通信手段を介して伝送し、当該特定の列車から前記全
ての列車に対して前記通信手段を介して全ての列車の絶
対位置列情報を伝送し、各列車において、当該列車の絶
対位置と他の列車の絶対位置とから当該列車と当該他の
列車との相対距離を算出し、当該列車の進行方向の最も
近接した位置にある他の列車と当該列車との相対距離を
判別することを特徴とする。
は、上記目的を達成するために、特定の列車に対して他
の全ての列車の各々からそれぞれの絶対位置情報を所定
の通信手段を介して伝送し、当該特定の列車から前記全
ての列車に対して前記通信手段を介して全ての列車の絶
対位置列情報を伝送し、各列車において、当該列車の絶
対位置と他の列車の絶対位置とから当該列車と当該他の
列車との相対距離を算出し、当該列車の進行方向の最も
近接した位置にある他の列車と当該列車との相対距離を
判別することを特徴とする。
【0011】
【作用】したがって上記列車衝突防止装置及びに列車衝
突防止方法係る発明によれば、保守用車両の作業内容が
制限されることなく衝突を防止し、その作業効率の向上
を図ることができ、営業用列車の衝突防止システムとし
ても活用の道を開くことが可能となる。
突防止方法係る発明によれば、保守用車両の作業内容が
制限されることなく衝突を防止し、その作業効率の向上
を図ることができ、営業用列車の衝突防止システムとし
ても活用の道を開くことが可能となる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例について図を参照して
詳細に説明する。
詳細に説明する。
【0013】図1は本発明の列車衝突防止装置のシステ
ムを示す構成図である。このシステムは、新幹線の全線
にわたる保線用の保守用車両相互間における衝突事故を
防止するための、連続速度照査、追従閉塞方式の無線標
識を利用した全く新しい信号保安システムである。
ムを示す構成図である。このシステムは、新幹線の全線
にわたる保線用の保守用車両相互間における衝突事故を
防止するための、連続速度照査、追従閉塞方式の無線標
識を利用した全く新しい信号保安システムである。
【0014】図1において、1は保守用車両に搭載され
た自動列車制御部であり、図示せぬ自動列車にブレーキ
信号である制御出力信号Eを与えて、当該保守用車両に
制動をかけてその走行速度を制限させたり、走行を停止
させる。この自動列車制御部1には、受信アンテナ1a
及び送受信アンテナ1bが装備されている。
た自動列車制御部であり、図示せぬ自動列車にブレーキ
信号である制御出力信号Eを与えて、当該保守用車両に
制動をかけてその走行速度を制限させたり、走行を停止
させる。この自動列車制御部1には、受信アンテナ1a
及び送受信アンテナ1bが装備されている。
【0015】2は軌道に沿って設けられた無線位置標識
であり、起点(この場合には東京駅)からの絶対位置を
示す絶対位置情報A1を受けて、この絶対位置情報A1
を担う電波に含まれる絶対位置信号A2(これを第1の
絶対位置信号という)を送信アンテナ2aから放射す
る。この電波は、ノイズに極めて強く、実用的なSS方
式(Spread Spectrum 方式)の2.4GHzのマイクロ
波であり、電波法で規定されている特定小電力無線であ
る。
であり、起点(この場合には東京駅)からの絶対位置を
示す絶対位置情報A1を受けて、この絶対位置情報A1
を担う電波に含まれる絶対位置信号A2(これを第1の
絶対位置信号という)を送信アンテナ2aから放射す
る。この電波は、ノイズに極めて強く、実用的なSS方
式(Spread Spectrum 方式)の2.4GHzのマイクロ
波であり、電波法で規定されている特定小電力無線であ
る。
【0016】なお、この無線位置標識2は、起点から5
00mごとに設けられ、起点駅から終点駅までの間に多
数設けられている。従って、各無線位置標識2からから
放射される絶対位置信号A2のデータは、起点から順
に、500m,1000m,1500m,……となる。
すなわち、この無線位置標識2は起点からの絶対位置を
示す信号を発する信号発生手段を構成する。
00mごとに設けられ、起点駅から終点駅までの間に多
数設けられている。従って、各無線位置標識2からから
放射される絶対位置信号A2のデータは、起点から順
に、500m,1000m,1500m,……となる。
すなわち、この無線位置標識2は起点からの絶対位置を
示す信号を発する信号発生手段を構成する。
【0017】3は他の保守用車両に設けられた車両間リ
ンクUHF無線器であり、400MHzのUHFの電波
に含まれる他車両位置信号B1を送受信アンテナ2bか
ら放射する。この放射された電波には、当該他の保守用
車両の絶対位置を示すデータが含まれている。この車両
間リンクUHF無線器3は、後述するように自動列車制
御部1に設けられている。すなわち、全ての保守用車両
からこの他車両位置信号B1が放射されている。
ンクUHF無線器であり、400MHzのUHFの電波
に含まれる他車両位置信号B1を送受信アンテナ2bか
ら放射する。この放射された電波には、当該他の保守用
車両の絶対位置を示すデータが含まれている。この車両
間リンクUHF無線器3は、後述するように自動列車制
御部1に設けられている。すなわち、全ての保守用車両
からこの他車両位置信号B1が放射されている。
【0018】4は軌道に沿って起点駅から終点駅までの
間に敷設された高品質のLCXケーブルである。LCX
とは、Leaky CoaXial cable (漏洩同軸ケーブル)
の略であり、その構造は、同軸ケーブルにスロットとい
う電波漏れ機構を設けて、ケーブル内部を伝送する電気
信号の一部が、電波として外部に放射されるようになっ
ている。
間に敷設された高品質のLCXケーブルである。LCX
とは、Leaky CoaXial cable (漏洩同軸ケーブル)
の略であり、その構造は、同軸ケーブルにスロットとい
う電波漏れ機構を設けて、ケーブル内部を伝送する電気
信号の一部が、電波として外部に放射されるようになっ
ている。
【0019】新幹線では、上り線及び下り線に敷設され
た2本のLCXケーブル4により、各列車と地上との通
信を行っていて、移動する新幹線列車と地上との間で、
高品質な通信を切れ目なく行うことができる。その通信
内容は、新幹線総合指令所と乗務員が常時連絡を取り合
う指令電話をはじめ、業務電話、公衆電話、車両・軌道
・無線設備の状態を監視する車両モニタ等のデータが含
まれている。LCXケーブル4は、全ての保守用車両の
車両間リンクUHF無線器3から放射されたUHFの電
波を受信するとともに、適切な中継増幅を行って、これ
を同じく400MHzのUHFの電波として軌道に放射
する。すなわち、このLCXケーブル4は、電波に含ま
れる他車両位置信号B2(これを第2の絶対位置信号と
いう)を発する信号発生手段を構成する。この電波は自
動列車制御部1のアンテナ1bで受信されて、他車両位
置信号B2が復調されることとなる。
た2本のLCXケーブル4により、各列車と地上との通
信を行っていて、移動する新幹線列車と地上との間で、
高品質な通信を切れ目なく行うことができる。その通信
内容は、新幹線総合指令所と乗務員が常時連絡を取り合
う指令電話をはじめ、業務電話、公衆電話、車両・軌道
・無線設備の状態を監視する車両モニタ等のデータが含
まれている。LCXケーブル4は、全ての保守用車両の
車両間リンクUHF無線器3から放射されたUHFの電
波を受信するとともに、適切な中継増幅を行って、これ
を同じく400MHzのUHFの電波として軌道に放射
する。すなわち、このLCXケーブル4は、電波に含ま
れる他車両位置信号B2(これを第2の絶対位置信号と
いう)を発する信号発生手段を構成する。この電波は自
動列車制御部1のアンテナ1bで受信されて、他車両位
置信号B2が復調されることとなる。
【0020】また、5は保守用車両の車輪であり、その
回転によって回転検出信号C及び速度検出信号Dを自動
列車制御部1に供給する。
回転によって回転検出信号C及び速度検出信号Dを自動
列車制御部1に供給する。
【0021】図2は自動列車制御部1の内部構成を示す
ブロック図である。図2において、11は自車両の絶対
位置を示す絶対位置信号A2を担う電波を受信する車上
標識受信機であり、12は車上標識受信機11で復調さ
れた絶対位置信号A2を受けるたびに、それを更新して
現在の絶対位置情報を求めるカウンタである。このカウ
ンタ12は、絶対位置カウンタ12a及び補間距離カウ
ンタ12bで構成される。車上標識受信機11及びカウ
ンタ12は、軌道の起点からの自列車の絶対位置を示す
第1の絶対位置信号を検知する自列車位置検知手段を構
成する。13は車輪5から得られる回転検知信号により
車両の走行距離を算出する走行距離検出手段としての回
転検出器である。
ブロック図である。図2において、11は自車両の絶対
位置を示す絶対位置信号A2を担う電波を受信する車上
標識受信機であり、12は車上標識受信機11で復調さ
れた絶対位置信号A2を受けるたびに、それを更新して
現在の絶対位置情報を求めるカウンタである。このカウ
ンタ12は、絶対位置カウンタ12a及び補間距離カウ
ンタ12bで構成される。車上標識受信機11及びカウ
ンタ12は、軌道の起点からの自列車の絶対位置を示す
第1の絶対位置信号を検知する自列車位置検知手段を構
成する。13は車輪5から得られる回転検知信号により
車両の走行距離を算出する走行距離検出手段としての回
転検出器である。
【0022】14はLCXケーブル4から放射されるU
HF電波を受信するとともに、カウンタ12から供給さ
れる自車両の絶対位置を示す絶対位置情報B1を送信す
る車両間リンクUHF無線器である。15は車両間リン
クUHF無線器14で復調された絶対位置信号B2によ
り他車両の絶対位置のデータを格納する他車両絶対位置
メモリである。車両間リンクUHF無線器14及び他車
両絶対位置メモリ15により、他の全ての列車の絶対位
置を示す第2の絶対位置信号を検知する他列車位置検知
手段を構成する。
HF電波を受信するとともに、カウンタ12から供給さ
れる自車両の絶対位置を示す絶対位置情報B1を送信す
る車両間リンクUHF無線器である。15は車両間リン
クUHF無線器14で復調された絶対位置信号B2によ
り他車両の絶対位置のデータを格納する他車両絶対位置
メモリである。車両間リンクUHF無線器14及び他車
両絶対位置メモリ15により、他の全ての列車の絶対位
置を示す第2の絶対位置信号を検知する他列車位置検知
手段を構成する。
【0023】16は他車両絶対位置メモリ15に格納さ
れている他車両の絶対位置のデータからカウンタ12か
ら与えられる自車両の絶対位置のデータを差し引いてそ
の差分を演算して車両相互の相対距離を求める減算器で
ある。この減算器16で求めた結果は符号を含んだデー
タであり、この場合、他車両が自車両より新大阪側にあ
るときにはプラス、他車両が自車両より東京側にあると
きにはマイナスとする。
れている他車両の絶対位置のデータからカウンタ12か
ら与えられる自車両の絶対位置のデータを差し引いてそ
の差分を演算して車両相互の相対距離を求める減算器で
ある。この減算器16で求めた結果は符号を含んだデー
タであり、この場合、他車両が自車両より新大阪側にあ
るときにはプラス、他車両が自車両より東京側にあると
きにはマイナスとする。
【0024】17は減算器16で得られた各他車両の相
対距離から、自車両の進行方向に最も接近している他車
両との相対距離すなわち最近接車両相対距離を判別する
最近接車両相対距離カウンタである。18はこの最近接
車両相対距離のデータに基づいて、照査速度を定める照
査速度データ生成部である。19はこの照査速度と車両
の現在速度とを照査して制動出力信号Eを送出する速度
照査部である。
対距離から、自車両の進行方向に最も接近している他車
両との相対距離すなわち最近接車両相対距離を判別する
最近接車両相対距離カウンタである。18はこの最近接
車両相対距離のデータに基づいて、照査速度を定める照
査速度データ生成部である。19はこの照査速度と車両
の現在速度とを照査して制動出力信号Eを送出する速度
照査部である。
【0025】20は車輪5から得られる速度検出信号D
により、車両の現在の速度を検出する速度検出器であ
る。この速度検出器20から送出される現在速度は上記
速度照査部19に供給される。
により、車両の現在の速度を検出する速度検出器であ
る。この速度検出器20から送出される現在速度は上記
速度照査部19に供給される。
【0026】21は車両の運転席に設けられた車上信号
現示装置であり、速度照査部19から得られる照査速度
と現在速度との照査結果を表示する。22は照査速度を
表示する照査速度表示部、23は照査結果に応じて、青
の表示ランプB、黄の表示ランプY、赤の表示ランプR
を点灯するランプ表示部である。
現示装置であり、速度照査部19から得られる照査速度
と現在速度との照査結果を表示する。22は照査速度を
表示する照査速度表示部、23は照査結果に応じて、青
の表示ランプB、黄の表示ランプY、赤の表示ランプR
を点灯するランプ表示部である。
【0027】図3は軌道の上り線31及び下り線32の
両側に設置された架線柱33に張られたワイヤの中間位
置、すなわち上り線31及び下り線32の中間位置に配
置されて、絶対位置情報を担う電波を放射する無指向性
のアンテナ34を示す図であり、図1における無線位置
標識2の送信アンテナ2aを示すものである。このアン
テナ34は、点線で示す狭い領域Zの範囲が有効電界強
度領域となる。なお、アンテナ34が軌道に沿って50
0mごとに設けられていることは既に記述した。
両側に設置された架線柱33に張られたワイヤの中間位
置、すなわち上り線31及び下り線32の中間位置に配
置されて、絶対位置情報を担う電波を放射する無指向性
のアンテナ34を示す図であり、図1における無線位置
標識2の送信アンテナ2aを示すものである。このアン
テナ34は、点線で示す狭い領域Zの範囲が有効電界強
度領域となる。なお、アンテナ34が軌道に沿って50
0mごとに設けられていることは既に記述した。
【0028】図4は車両の概略を示す図であり、この図
に示すように車両100には、アンテナ34すなわち図
1における無線位置標識2の送信アンテナ2aから放射
される電波(自車両の絶対位置信号を担う電波)を受信
する受信アンテナ1a、及び、図1におけるLCXケー
ブル4から放射される電波(他車両の絶対位置信号を担
う電波)を受信するとともに、LCXケーブル4に対し
て自車両の絶対位置信号を担う電波を放射する送受信ア
ンテナ(スロティドアレイアンテナ)が車両の両側に設
けられている。
に示すように車両100には、アンテナ34すなわち図
1における無線位置標識2の送信アンテナ2aから放射
される電波(自車両の絶対位置信号を担う電波)を受信
する受信アンテナ1a、及び、図1におけるLCXケー
ブル4から放射される電波(他車両の絶対位置信号を担
う電波)を受信するとともに、LCXケーブル4に対し
て自車両の絶対位置信号を担う電波を放射する送受信ア
ンテナ(スロティドアレイアンテナ)が車両の両側に設
けられている。
【0029】図3及び図4において、各車両は、信号発
生手段であるアンテナ34からの電波を受信アンテナ1
aで受信することにより自車両の絶対位置を検出し、L
CXケーブル4からの電波により他車両の絶対位置を検
出する。さらに、この場合にはおいて、自車両の絶対位
置を検出する際に、アンテナ34からの電波のレベルを
検出して、そのレベルが最大になる位置を自車両の絶対
位置とする。これについては以下さらに詳細に記述す
る。
生手段であるアンテナ34からの電波を受信アンテナ1
aで受信することにより自車両の絶対位置を検出し、L
CXケーブル4からの電波により他車両の絶対位置を検
出する。さらに、この場合にはおいて、自車両の絶対位
置を検出する際に、アンテナ34からの電波のレベルを
検出して、そのレベルが最大になる位置を自車両の絶対
位置とする。これについては以下さらに詳細に記述す
る。
【0030】図5は、図1の自動列車制御部1における
自車両の絶対位置を検出する部分を示す説明図である。
図5(a)はそのブロック図であり、41は受信アンテ
ナ1aからの電波を受信する受信回路部、42は受信回
路部41で復調された絶対位置のデータを検出する位置
データ検出部、43は受信回路部41から得られる信号
レベルの最大値を検出する信号レベルピーク検出部であ
り、これらは車上標識受信部11を構成する。
自車両の絶対位置を検出する部分を示す説明図である。
図5(a)はそのブロック図であり、41は受信アンテ
ナ1aからの電波を受信する受信回路部、42は受信回
路部41で復調された絶対位置のデータを検出する位置
データ検出部、43は受信回路部41から得られる信号
レベルの最大値を検出する信号レベルピーク検出部であ
り、これらは車上標識受信部11を構成する。
【0031】44は絶対位置データを記憶するアップダ
ウンカウンタであり、データ入力には位置データ検出部
42からの位置データPDが供給され、記憶している入
力データを更新(ロード)するプリセット信号として信
号レベルピーク検出部43からの最大レベル検出信号P
Tが供給される。
ウンカウンタであり、データ入力には位置データ検出部
42からの位置データPDが供給され、記憶している入
力データを更新(ロード)するプリセット信号として信
号レベルピーク検出部43からの最大レベル検出信号P
Tが供給される。
【0032】従って、アップダウンカウンタ44内に記
憶(ロード)されている位置データは、図3のアンテナ
34からの絶対位置情報A1を受信するごとに、その位
置データ(これを上位位置データという)によって更新
され、しかも、アンテナ34からの電界強度が最大レベ
ルとなる位置で更新されるので、正確な位置を示す位置
データを記憶することができる。また、位置データは、
500mごとに設けられたアンテナ34を通過するたび
に更新されるので、直前に通過したアンテナ34から次
に通過するアンテナ34までの間の500m未満の位置
データ(これを下位位置データという)については、次
に記述する構成により細かく補間される。
憶(ロード)されている位置データは、図3のアンテナ
34からの絶対位置情報A1を受信するごとに、その位
置データ(これを上位位置データという)によって更新
され、しかも、アンテナ34からの電界強度が最大レベ
ルとなる位置で更新されるので、正確な位置を示す位置
データを記憶することができる。また、位置データは、
500mごとに設けられたアンテナ34を通過するたび
に更新されるので、直前に通過したアンテナ34から次
に通過するアンテナ34までの間の500m未満の位置
データ(これを下位位置データという)については、次
に記述する構成により細かく補間される。
【0033】45は車両の進行方向を決定する手動スイ
ッチであり、進行方向信号q1を発生する。この進行方
向信号q1がハイレベルHのときは、車両の前部が終点
駅に向いている場合であり、進行方向信号q1がローレ
ベルLのときは、車両の前部が起点駅に向いている場合
である。46は車輪5からの回転検出信号Cにより、車
輪の回転の正逆を示す位相信号q2と、車輪の回転数に
比例した、すなわち車両の走行距離に比例したクロック
信号CKを発生するロータリエンコーダである。この位
相信号q2がハイレベルHのときは、車両が前進してい
る場合であり、位相信号q2がローレベルLのときは、
車両が後退している場合である。なお、クロック信号C
Kは、1mごとに1つのパルスとなる。
ッチであり、進行方向信号q1を発生する。この進行方
向信号q1がハイレベルHのときは、車両の前部が終点
駅に向いている場合であり、進行方向信号q1がローレ
ベルLのときは、車両の前部が起点駅に向いている場合
である。46は車輪5からの回転検出信号Cにより、車
輪の回転の正逆を示す位相信号q2と、車輪の回転数に
比例した、すなわち車両の走行距離に比例したクロック
信号CKを発生するロータリエンコーダである。この位
相信号q2がハイレベルHのときは、車両が前進してい
る場合であり、位相信号q2がローレベルLのときは、
車両が後退している場合である。なお、クロック信号C
Kは、1mごとに1つのパルスとなる。
【0034】47は進行方向信号q1及び回転正逆信号
q2を入力とする論理回路であり、アップダウンカウン
タ44のUP端子に供給するカウントアップ信号q0を
生成する。また、48は信号反転のインバータ回路であ
り、カウントアップ信号q0を反転して、アップダウン
カウンタ44のDOWN端子に供給するカウントダウン
信号を生成する。図5(b)は、この論理回路47の真
値表を示す図である。
q2を入力とする論理回路であり、アップダウンカウン
タ44のUP端子に供給するカウントアップ信号q0を
生成する。また、48は信号反転のインバータ回路であ
り、カウントアップ信号q0を反転して、アップダウン
カウンタ44のDOWN端子に供給するカウントダウン
信号を生成する。図5(b)は、この論理回路47の真
値表を示す図である。
【0035】この真値表によれば、車両の前部が終点駅
に向いている場合でかつ車両が前進している場合、及
び、車両の前部が起点駅に向いている場合でかつ車両が
後退している場合には、カウントアップ状態となり、車
両が1m走行するごとに下位位置データが“1”づつ加
算(補間)される。一方、車両の前部が終点駅に向いて
いる場合でかつ車両が後退している場合、及び、車両の
前部が起点駅に向いている場合でかつ車両が前進してい
る場合には、カウントダウン状態となり、車両が1m走
行するごとに下位位置データが“1”づつ減算(補間)
される。もっとも、この下位位置データは、直前に通過
したアンテナ34から次に通過するアンテナ34までの
間の500m未満の位置データであるので、プリセット
信号である最大レベル検出信号PTがアップダウンカウ
ンタ44に供給されるごとに“0”にリセットされる。
に向いている場合でかつ車両が前進している場合、及
び、車両の前部が起点駅に向いている場合でかつ車両が
後退している場合には、カウントアップ状態となり、車
両が1m走行するごとに下位位置データが“1”づつ加
算(補間)される。一方、車両の前部が終点駅に向いて
いる場合でかつ車両が後退している場合、及び、車両の
前部が起点駅に向いている場合でかつ車両が前進してい
る場合には、カウントダウン状態となり、車両が1m走
行するごとに下位位置データが“1”づつ減算(補間)
される。もっとも、この下位位置データは、直前に通過
したアンテナ34から次に通過するアンテナ34までの
間の500m未満の位置データであるので、プリセット
信号である最大レベル検出信号PTがアップダウンカウ
ンタ44に供給されるごとに“0”にリセットされる。
【0036】図6は、相対距離を示す絶対位置を求める
ためのフローチャートである。自車両以外の全車両の絶
対位置を収集して(ステップS1)、その収集した位置
データの中から、自車両位置からみて進行方向に最も近
接した最近の車両データを抽出し(ステップS2)、そ
の車両の絶対位置すなわちその車両との間の相対距離を
出力する(ステップS3)。
ためのフローチャートである。自車両以外の全車両の絶
対位置を収集して(ステップS1)、その収集した位置
データの中から、自車両位置からみて進行方向に最も近
接した最近の車両データを抽出し(ステップS2)、そ
の車両の絶対位置すなわちその車両との間の相対距離を
出力する(ステップS3)。
【0037】図7は、照査速度を生成して照査結果を表
示するまでを概念的に示すブロック図である。図7にお
いて、51は相対距離に応じて照査速度を生成する照査
速度生成部であり、図示せぬメモリのテーブルに格納さ
れている相対距離L0 に対する標準の照査速度Sr (こ
れを標準照査パターンという)のデータを読み出すとと
もに、車両の重量Wt 、軌道の傾斜Sl 、軌道のカーブ
度合Cv 、及びレールの表面状態Rs の軌道の状態等を
示すパラメータデータを入力し、標準照査速度をこれら
のパラメータデータで補正して補正照査速度を生成し、
これを実際の照査速度Vs とする。
示するまでを概念的に示すブロック図である。図7にお
いて、51は相対距離に応じて照査速度を生成する照査
速度生成部であり、図示せぬメモリのテーブルに格納さ
れている相対距離L0 に対する標準の照査速度Sr (こ
れを標準照査パターンという)のデータを読み出すとと
もに、車両の重量Wt 、軌道の傾斜Sl 、軌道のカーブ
度合Cv 、及びレールの表面状態Rs の軌道の状態等を
示すパラメータデータを入力し、標準照査速度をこれら
のパラメータデータで補正して補正照査速度を生成し、
これを実際の照査速度Vs とする。
【0038】52はこの照査速度Vs と現在速度Vp を
比較照査して速度差Vを算出する速度差照査部である。
53はこの速度差Vを基準速度差V1又はV2と比較し
て、表示信号を選択出力する信号選択部である。54は
表示信号が停止信号であるとき点灯する赤ランプ、55
は表示信号が警報信号であるとき点灯する黄ランプ、5
6は表示信号が正常な運転を示す信号であるとき点灯す
る緑ランプである。
比較照査して速度差Vを算出する速度差照査部である。
53はこの速度差Vを基準速度差V1又はV2と比較し
て、表示信号を選択出力する信号選択部である。54は
表示信号が停止信号であるとき点灯する赤ランプ、55
は表示信号が警報信号であるとき点灯する黄ランプ、5
6は表示信号が正常な運転を示す信号であるとき点灯す
る緑ランプである。
【0039】照査速度生成部51において、標準照査速
度をこれらのパラメータデータで補正して補正照査速度
を生成する際に、ファジィ推論により生成することがで
きる。例えば、パラメータデータをメンバーシップ関数
として前件部を構成し、相対距離L0 を前件部変数とし
て、出力である照査速度を求める。このようなファジィ
推論により軌道の状態に応じた補正照査速度を迅速に決
定することができ、すみやかな速度制御、制動制御が可
能となる。
度をこれらのパラメータデータで補正して補正照査速度
を生成する際に、ファジィ推論により生成することがで
きる。例えば、パラメータデータをメンバーシップ関数
として前件部を構成し、相対距離L0 を前件部変数とし
て、出力である照査速度を求める。このようなファジィ
推論により軌道の状態に応じた補正照査速度を迅速に決
定することができ、すみやかな速度制御、制動制御が可
能となる。
【0040】図8は、走行距離Lに対する現在速度Vp
の推移とランプ表示との関係を示す説明図である。この
例は、停止を示す赤ランプ54が点灯している状態か
ら、制動制御により速度が低下して警報を示す黄ランプ
55の点灯に推移し、その後、速度がさほど低下しない
まま走行して、停止の赤ランプ54が点灯し、P点にお
いて強制的に自動停止となった場合を示すものである。
の推移とランプ表示との関係を示す説明図である。この
例は、停止を示す赤ランプ54が点灯している状態か
ら、制動制御により速度が低下して警報を示す黄ランプ
55の点灯に推移し、その後、速度がさほど低下しない
まま走行して、停止の赤ランプ54が点灯し、P点にお
いて強制的に自動停止となった場合を示すものである。
【0041】図9は、起点駅から終点駅の間で、上り線
32及び下り線33における保線用車両100の移動の
状態を示す図である。この図でA,B,C,D,Eは、
車両の識別記号であり、点線で示す領域は各車両の進行
方向において定められた閉塞区間を示している。すなわ
ち、このような閉塞区間の設定により、各車両に追従し
て移動する追従閉塞方式を実現している。
32及び下り線33における保線用車両100の移動の
状態を示す図である。この図でA,B,C,D,Eは、
車両の識別記号であり、点線で示す領域は各車両の進行
方向において定められた閉塞区間を示している。すなわ
ち、このような閉塞区間の設定により、各車両に追従し
て移動する追従閉塞方式を実現している。
【0042】なお、上記実施例においては、保線用車両
を例に採って説明したが、営業用列車を過密に運行させ
る場合にも、安価なシステムとして適用することができ
る。
を例に採って説明したが、営業用列車を過密に運行させ
る場合にも、安価なシステムとして適用することができ
る。
【0043】また、上記実施例においては、LCXケー
ブル4から放射される電波を受信することにより車両の
絶対位置を検出したが、絶対位置を検出する他の実施例
について以下説明する。
ブル4から放射される電波を受信することにより車両の
絶対位置を検出したが、絶対位置を検出する他の実施例
について以下説明する。
【0044】図10は現在使用されている在来線の距離
標識を利用した絶対位置検出の構成を示す図である。図
10において、61はこの距離標識としてのキロポスト
であり、起点からのキロ程表示61aにより列車の乗務
員は現在位置、すなわち基準位置からの絶対位置を認識
することができる。この図のキロポスト61は現在山の
手線の大崎駅に設置されてるもので、キロ程表示は
「0」を示している。すなわち大崎駅が在来線の起点と
なっていて、例えば、このキロポストから100キロ離
れた位置のキロポストのキロ程表示は「100」となっ
ている。
標識を利用した絶対位置検出の構成を示す図である。図
10において、61はこの距離標識としてのキロポスト
であり、起点からのキロ程表示61aにより列車の乗務
員は現在位置、すなわち基準位置からの絶対位置を認識
することができる。この図のキロポスト61は現在山の
手線の大崎駅に設置されてるもので、キロ程表示は
「0」を示している。すなわち大崎駅が在来線の起点と
なっていて、例えば、このキロポストから100キロ離
れた位置のキロポストのキロ程表示は「100」となっ
ている。
【0045】62はこのキロポスト61に取付金具63
で固定された電子キロポストである。この電子キロポス
ト62は、後述するようにマイクロ波を発信する送信機
(図示せず)を備えている。62aはその送信機のアン
テナ、62bは耐候性ケース、62cはキロ程を設定す
る設定部、62dは送信機に電力を供給するソーラチャ
ージ用太陽電池パネルである。この電子キロポスト62
の利点は、現用のキロポスト61を利用して取付けるこ
とができ、キロ程の設定も当該キロポスト61のキロ程
表示を見て容易に設定することができる点である。この
電子キロポスト62から発信されるマイクロ波により、
走行する列車は、起点からの距離情報をキロメートル単
位で受信する。このマイクロ波は先の実施例の場合と同
様SS方式の2.4GHzの電波である。
で固定された電子キロポストである。この電子キロポス
ト62は、後述するようにマイクロ波を発信する送信機
(図示せず)を備えている。62aはその送信機のアン
テナ、62bは耐候性ケース、62cはキロ程を設定す
る設定部、62dは送信機に電力を供給するソーラチャ
ージ用太陽電池パネルである。この電子キロポスト62
の利点は、現用のキロポスト61を利用して取付けるこ
とができ、キロ程の設定も当該キロポスト61のキロ程
表示を見て容易に設定することができる点である。この
電子キロポスト62から発信されるマイクロ波により、
走行する列車は、起点からの距離情報をキロメートル単
位で受信する。このマイクロ波は先の実施例の場合と同
様SS方式の2.4GHzの電波である。
【0046】図11は列車におけるキロ程情報を受信す
る車上装置の構成図であり、64は電子キロポスト62
からのマイクロ波を受信する車上受信機、65は受信機
64で復調されて送出されるキロ情報プリセットであ
る。66は6桁10進のプリセッタブルカウンタ(以
下、単にカウンタという)であり、1キロ以上の距離デ
ータを格納する上位桁66aと、1キロ未満の距離デー
タを格納する下位桁66bとで構成され、上位データ及
び下位データでキロ程データを表す。67は1メートル
単位の距離データをカウンタ66に入力するパルス発生
回路である。68は回転パルス発生器であり、列車の車
輪70の回転を検出した回転センサー69からの検出信
号に応じて回転数すなわち列車の進行する移動量に応じ
て、所定数のパルス信号をパルス発生回路67に入力す
る。パルス発生回路67はこのパルス信号の数が1メー
トルの距離に相当する数となるたびに、カウンタ66の
下位データをインクリメントする。
る車上装置の構成図であり、64は電子キロポスト62
からのマイクロ波を受信する車上受信機、65は受信機
64で復調されて送出されるキロ情報プリセットであ
る。66は6桁10進のプリセッタブルカウンタ(以
下、単にカウンタという)であり、1キロ以上の距離デ
ータを格納する上位桁66aと、1キロ未満の距離デー
タを格納する下位桁66bとで構成され、上位データ及
び下位データでキロ程データを表す。67は1メートル
単位の距離データをカウンタ66に入力するパルス発生
回路である。68は回転パルス発生器であり、列車の車
輪70の回転を検出した回転センサー69からの検出信
号に応じて回転数すなわち列車の進行する移動量に応じ
て、所定数のパルス信号をパルス発生回路67に入力す
る。パルス発生回路67はこのパルス信号の数が1メー
トルの距離に相当する数となるたびに、カウンタ66の
下位データをインクリメントする。
【0047】図11の車上装置において、カウンタ66
のデータは車上受信機64からのキロ単位の距離データ
により、その上位桁66aは更新(プリセット)され、
下位桁66bは「0」にリセットされる。そしてデータ
更新後は、パルス発生回路67からの1メートル単位の
距離データが下位桁66bに格納される。下位桁66b
のデータが「999」であるときに次の1メートル単位
のデータを受けると上位桁66aにシフト(繰り上げ)
される。すなわち、カウンタ66の下位桁66b及びパ
ルス発生回路67はメートル台の補間機構を構成する。
のデータは車上受信機64からのキロ単位の距離データ
により、その上位桁66aは更新(プリセット)され、
下位桁66bは「0」にリセットされる。そしてデータ
更新後は、パルス発生回路67からの1メートル単位の
距離データが下位桁66bに格納される。下位桁66b
のデータが「999」であるときに次の1メートル単位
のデータを受けると上位桁66aにシフト(繰り上げ)
される。すなわち、カウンタ66の下位桁66b及びパ
ルス発生回路67はメートル台の補間機構を構成する。
【0048】次に、具体的な距離データの送受信の系統
図について説明する。図12は電子キロポスト62に内
蔵されている送信機のブロック図である。図12におい
て、キロ程設定部71はサムホールスイッチ等のキロ程
設定スイッチによりそのキロポスト61のキロ程表示の
データが設定される。この設定された距離データはイン
タフェース72でレベル変換等の信号処理がなされ、擬
似ランダムコードを発生するPNコード発生器73から
のコード信号とミキサー74で合成される。ミキサー7
4の出力はPSK変調器75でディジタル信号からアナ
ログ信号に変換するために位相シフトキーイング変調が
なされ、VCO76からの局部発振信号によりミキサー
77で合成される。そしてアップコンバータ78で高い
周波数に変換された後、フィルタ79で不要成分が除去
されて、電力増幅器80で電力増幅されてマイクロ波の
電波として発射される。
図について説明する。図12は電子キロポスト62に内
蔵されている送信機のブロック図である。図12におい
て、キロ程設定部71はサムホールスイッチ等のキロ程
設定スイッチによりそのキロポスト61のキロ程表示の
データが設定される。この設定された距離データはイン
タフェース72でレベル変換等の信号処理がなされ、擬
似ランダムコードを発生するPNコード発生器73から
のコード信号とミキサー74で合成される。ミキサー7
4の出力はPSK変調器75でディジタル信号からアナ
ログ信号に変換するために位相シフトキーイング変調が
なされ、VCO76からの局部発振信号によりミキサー
77で合成される。そしてアップコンバータ78で高い
周波数に変換された後、フィルタ79で不要成分が除去
されて、電力増幅器80で電力増幅されてマイクロ波の
電波として発射される。
【0049】図13は図11における車上装置の車上受
信機64のブロック図である。図12の送信機から発射
されたマイクロ波の電波は、受信増幅部81で増幅され
て、VCO82からの局部発振信号とともにミキサー8
3で合成される。その後、ダウンコンバータ84で低い
周波数に変換され、フィルタ85で不要成分が除去され
る。フィルタ85の出力は同期捕捉部86に供給されて
送信側で付加された擬似ランダムコードの解除をするた
めに同期の捕捉がされて、PNコード発生器87にて送
信側と同じ擬似ランダムコードが生成される。このコー
ド信号はPSK変調器88で位相シフトキーイング変調
され、フィルタ85の出力とともにミキサー89に入力
されて送信側で付加された擬似ランダムコードの解除す
なわちデコードがなされる。デコードされた信号はフィ
ルタ90で不要成分が除去されて、PSK復調器91に
供給されてアナログ信号からディジタル信号に変換する
ために位相シフトキーイング復調がなされる。その後、
インタフェース92でレベル変換等の信号処理がなされ
て、図11に示すようにカウンタ66に入力される。
信機64のブロック図である。図12の送信機から発射
されたマイクロ波の電波は、受信増幅部81で増幅され
て、VCO82からの局部発振信号とともにミキサー8
3で合成される。その後、ダウンコンバータ84で低い
周波数に変換され、フィルタ85で不要成分が除去され
る。フィルタ85の出力は同期捕捉部86に供給されて
送信側で付加された擬似ランダムコードの解除をするた
めに同期の捕捉がされて、PNコード発生器87にて送
信側と同じ擬似ランダムコードが生成される。このコー
ド信号はPSK変調器88で位相シフトキーイング変調
され、フィルタ85の出力とともにミキサー89に入力
されて送信側で付加された擬似ランダムコードの解除す
なわちデコードがなされる。デコードされた信号はフィ
ルタ90で不要成分が除去されて、PSK復調器91に
供給されてアナログ信号からディジタル信号に変換する
ために位相シフトキーイング復調がなされる。その後、
インタフェース92でレベル変換等の信号処理がなされ
て、図11に示すようにカウンタ66に入力される。
【0050】このように在来線に配置されてるキロポス
トを利用して、マイクロ波を発射する電子キロポストを
設けることにより、キロ程設定が容易で、かつ列車の車
両内に設けた自動化機器によりきわめて高信頼の起点か
らの距離すなわち列車の絶対位置を検出することができ
る。
トを利用して、マイクロ波を発射する電子キロポストを
設けることにより、キロ程設定が容易で、かつ列車の車
両内に設けた自動化機器によりきわめて高信頼の起点か
らの距離すなわち列車の絶対位置を検出することができ
る。
【0051】なお、図10に示す実施例では電子キロポ
スト62を現用のキロポスト61に取付金具63で取り
付ける方法をとったが、電子キロポストを単独で配置す
るような構成にしても良い。例えば、現用のキロポスト
の位置に当該キロポストと概観デザインが同じで機能は
電子キロポストを構成するような構造にしても良い。こ
の場合にキロ程表示については現行と同様にする。ま
た、新幹線の場合にはキロポストが配置されてないの
で、架線柱に取り付ける構成とする。
スト62を現用のキロポスト61に取付金具63で取り
付ける方法をとったが、電子キロポストを単独で配置す
るような構成にしても良い。例えば、現用のキロポスト
の位置に当該キロポストと概観デザインが同じで機能は
電子キロポストを構成するような構造にしても良い。こ
の場合にキロ程表示については現行と同様にする。ま
た、新幹線の場合にはキロポストが配置されてないの
で、架線柱に取り付ける構成とする。
【0052】次に、列車の絶対位置を検出する方法の他
の方法として自動認識技術のID(識別情報)を利用し
た実施例について以下説明する。
の方法として自動認識技術のID(識別情報)を利用し
た実施例について以下説明する。
【0053】IDを利用する方法として、バーコード方
式とデータキャリア方式等がある。データキャリア方式
とは、地上装置である質問器(アンテナ又はヘッドとも
いう)と車上装置である応答器(データキャリアとい
う)との間でID情報を伝達する方式である。もっとも
バーコード方式もバーコードをデータキャリアとみなせ
ば、上位概念としてはデータキャリア方式に含まれると
解釈することもできる。
式とデータキャリア方式等がある。データキャリア方式
とは、地上装置である質問器(アンテナ又はヘッドとも
いう)と車上装置である応答器(データキャリアとい
う)との間でID情報を伝達する方式である。もっとも
バーコード方式もバーコードをデータキャリアとみなせ
ば、上位概念としてはデータキャリア方式に含まれると
解釈することもできる。
【0054】バーコード方式を利用する場合には、起点
からの絶対位置情報である距離データをバーコードに置
き換えて通過する列車の読取装置すなわちバーコードリ
ーダからからその距離データを読み取る。読み取り方法
としては、例えば、He−Neレーザ管から発射される
レーザ光をレンズ等で構成される光学系で収束して、回
転するポリゴンミラーで反射させて、架線柱や軌道の枕
木等に設置されたバーコード板に照射させてポリゴンミ
ラーの回転により走査させ、その反射光を受光素子で受
光する。そして、受光素子で光電変換されたアナログ信
号をA/D変換器でディジタル信号に変換し、デコーダ
でその距離データを解読する。この方式の利点は、固定
されるバーコード板に送信機等の特別な装置を必要とせ
ず、安価に設置することができる点である。
からの絶対位置情報である距離データをバーコードに置
き換えて通過する列車の読取装置すなわちバーコードリ
ーダからからその距離データを読み取る。読み取り方法
としては、例えば、He−Neレーザ管から発射される
レーザ光をレンズ等で構成される光学系で収束して、回
転するポリゴンミラーで反射させて、架線柱や軌道の枕
木等に設置されたバーコード板に照射させてポリゴンミ
ラーの回転により走査させ、その反射光を受光素子で受
光する。そして、受光素子で光電変換されたアナログ信
号をA/D変換器でディジタル信号に変換し、デコーダ
でその距離データを解読する。この方式の利点は、固定
されるバーコード板に送信機等の特別な装置を必要とせ
ず、安価に設置することができる点である。
【0055】データキャリア方式としては、電磁結合方
式、電磁誘導方式、マイクロ波方式、光通信方式等があ
るが、列車の絶対位置検出のシステムとしては、電磁誘
導方式及びマイクロ波方式が適している。
式、電磁誘導方式、マイクロ波方式、光通信方式等があ
るが、列車の絶対位置検出のシステムとしては、電磁誘
導方式及びマイクロ波方式が適している。
【0056】電磁誘導方式は、ループコイル又はコア入
りコイルを数10cmの間隔で対向して配置し、50〜
500kHzの長中波帯を使用して、車上装置すなわち
質問器は、軌道内の枕木に一定距離(例えば、500
m)ごとに設置された地上装置すなわちデータキャリア
に書き込まれている距離データを読み取る。この方式の
利点は、雨、氷、塵埃、鉄粉、磁気、油等の軌道内の悪
い環境の影響を受けないことである。また、車上装置の
アンテナの指向性がゆるやかなため交信範囲が広く、地
上装置の設置が容易なことである。さらに、車上装置の
アンテナの大きさの制限が少ないので、列車の形状及び
軌道に適したアンテナ構造にできることである。またさ
らに、ガラス、木材、プラスチック等の非導電体が車上
装置と地上装置との間に存在しても交信が可能であるの
で、地上装置をこのような非導電体でカバーすることに
より、自然環境等に対して耐久性をもたせることができ
る。
りコイルを数10cmの間隔で対向して配置し、50〜
500kHzの長中波帯を使用して、車上装置すなわち
質問器は、軌道内の枕木に一定距離(例えば、500
m)ごとに設置された地上装置すなわちデータキャリア
に書き込まれている距離データを読み取る。この方式の
利点は、雨、氷、塵埃、鉄粉、磁気、油等の軌道内の悪
い環境の影響を受けないことである。また、車上装置の
アンテナの指向性がゆるやかなため交信範囲が広く、地
上装置の設置が容易なことである。さらに、車上装置の
アンテナの大きさの制限が少ないので、列車の形状及び
軌道に適したアンテナ構造にできることである。またさ
らに、ガラス、木材、プラスチック等の非導電体が車上
装置と地上装置との間に存在しても交信が可能であるの
で、地上装置をこのような非導電体でカバーすることに
より、自然環境等に対して耐久性をもたせることができ
る。
【0057】マイクロ波方式データキャリアは、2.4
5GHzの電波により距離データを送受信する。例え
ば、車上装置から発射するマイクロ波を読み取り命令の
送信データで変調して地上装置に発射する。地上装置で
はこれを受信して復調し、読み取り命令を実行し、予め
書き込まれている(メモリ等に格納されいる)距離デー
タすなわち送信データで変調して再び車上装置に反射波
として発射する。車上装置ではこの反射波を受信、復調
してその距離データを解読する。この方式の利点は、マ
イクロ波を使用しているため、車上装置すなわち列車と
地上装置との間の距離が数メートルであっても交信が可
能であり、地上装置の設置場所の制限が少ないことであ
る。また、送受信するアンテナの前面にだけ指向性があ
り後方の指向性は全くないため、金属面に直接アンテナ
を取り付けることが可能であり、列車及び軌道の金属性
や構造に拘束されないことである。さらに、2.45G
Hzという非常に高い周波数を使用しているため、外来
ノイズによる通信の影響が少ないので、架線等から発生
する種々のノイズにより距離データの認識に誤りがない
ことである。
5GHzの電波により距離データを送受信する。例え
ば、車上装置から発射するマイクロ波を読み取り命令の
送信データで変調して地上装置に発射する。地上装置で
はこれを受信して復調し、読み取り命令を実行し、予め
書き込まれている(メモリ等に格納されいる)距離デー
タすなわち送信データで変調して再び車上装置に反射波
として発射する。車上装置ではこの反射波を受信、復調
してその距離データを解読する。この方式の利点は、マ
イクロ波を使用しているため、車上装置すなわち列車と
地上装置との間の距離が数メートルであっても交信が可
能であり、地上装置の設置場所の制限が少ないことであ
る。また、送受信するアンテナの前面にだけ指向性があ
り後方の指向性は全くないため、金属面に直接アンテナ
を取り付けることが可能であり、列車及び軌道の金属性
や構造に拘束されないことである。さらに、2.45G
Hzという非常に高い周波数を使用しているため、外来
ノイズによる通信の影響が少ないので、架線等から発生
する種々のノイズにより距離データの認識に誤りがない
ことである。
【0058】なお、上記データキャリア方式において
は、距離データは予め地上装置に書き込まれたものを車
上装置が読み取る構成にしたが、まだ距離データが書き
込まれていない地上装置を設置した後、距離データ書き
込み専用列車を走行させて、その専用列車の車上装置の
リードライトヘッドからその設置された点の正確な距離
データを書き込むような構成にすることも可能である。
は、距離データは予め地上装置に書き込まれたものを車
上装置が読み取る構成にしたが、まだ距離データが書き
込まれていない地上装置を設置した後、距離データ書き
込み専用列車を走行させて、その専用列車の車上装置の
リードライトヘッドからその設置された点の正確な距離
データを書き込むような構成にすることも可能である。
【0059】図14は車上装置からの距離データの書き
込みも可能なデータキャリア方式の実施例を示す図であ
る。図14において、93は列車、94は列車93の車
輪、95はレールである。96は車上装置の本体として
のIDコントローラ、97は車両93の底部に設けられ
た機構装置、98はこの機構装置97に取り付けられた
リードライトヘッドである。このリードライトヘッド9
8はIDコントローラ96に接続されている。99はデ
ータキャリアとしての地上装置すなわち距離データを有
するIDである。IDコントローラ96はリードライト
ヘッド98によりID99からその地点の絶対位置を検
出する。
込みも可能なデータキャリア方式の実施例を示す図であ
る。図14において、93は列車、94は列車93の車
輪、95はレールである。96は車上装置の本体として
のIDコントローラ、97は車両93の底部に設けられ
た機構装置、98はこの機構装置97に取り付けられた
リードライトヘッドである。このリードライトヘッド9
8はIDコントローラ96に接続されている。99はデ
ータキャリアとしての地上装置すなわち距離データを有
するIDである。IDコントローラ96はリードライト
ヘッド98によりID99からその地点の絶対位置を検
出する。
【0060】図14において、IDコントローラ96及
びリードライトヘッド98をバーコードリーダに、ID
99をバーコード板に置き換えた場合には、バーコード
方式を具体化した実施例となる。
びリードライトヘッド98をバーコードリーダに、ID
99をバーコード板に置き換えた場合には、バーコード
方式を具体化した実施例となる。
【0061】
【発明の効果】上記実施例から明らかなように、本発明
によれば、保守用車両の作業内容が制限されることなく
衝突を防止し、その作業効率の向上を図ることができ、
営業用列車の衝突防止システムとしても活用の道を開く
ことができる。具体的には以下に記述する効果が得られ
る。また、列車の絶対位置を正確に検出することができ
る。
によれば、保守用車両の作業内容が制限されることなく
衝突を防止し、その作業効率の向上を図ることができ、
営業用列車の衝突防止システムとしても活用の道を開く
ことができる。具体的には以下に記述する効果が得られ
る。また、列車の絶対位置を正確に検出することができ
る。
【0062】1)列車位置に依存しない追従閉塞方式の
ため、列車又は車両が全線区のどの位置に存在しても同
じ安全性能を発揮することができ、従来の固定閉塞方式
のような軌道の閉塞区間に大幅な運行制限を受けること
がない。
ため、列車又は車両が全線区のどの位置に存在しても同
じ安全性能を発揮することができ、従来の固定閉塞方式
のような軌道の閉塞区間に大幅な運行制限を受けること
がない。
【0063】2)システムを構成する機器が単独で動作
しているため、保守、点検、交換等が容易である。
しているため、保守、点検、交換等が容易である。
【0064】3)本システムは軌道上に大がかりな工事
を要しないため、全線区への設置費用が格段に安くでき
る。
を要しないため、全線区への設置費用が格段に安くでき
る。
【0065】4)本システムは連続速度照査方式である
ため、連続して衝突防止を図ることができる。
ため、連続して衝突防止を図ることができる。
【0066】5)保守用車両に適用した場合、本線営業
用列車用に設けられている「COMTRAC」システム
とは完全に独立した衝突防止用のシステムであるため、
有害なるシステム相互間の干渉がない。さらに、軌道、
車両、電力等の方式に依存しないので、設置する地域に
制限されることがなく、設置拡大も自在にできる。
用列車用に設けられている「COMTRAC」システム
とは完全に独立した衝突防止用のシステムであるため、
有害なるシステム相互間の干渉がない。さらに、軌道、
車両、電力等の方式に依存しないので、設置する地域に
制限されることがなく、設置拡大も自在にできる。
【0067】6)キロポストに取り付けた電子キロポス
トから絶対位置を示す距離データで変調したマイクロ波
を列車に発射することにより、自動的に起点からの絶対
位置を検出できる。
トから絶対位置を示す距離データで変調したマイクロ波
を列車に発射することにより、自動的に起点からの絶対
位置を検出できる。
【0068】7)列車に質問器として設けた車上装置
と、軌道側にデータキャリアとして設けた地上装置とに
よりデータキャリア方式を利用することにより、正確な
絶対位置を検出できる。
と、軌道側にデータキャリアとして設けた地上装置とに
よりデータキャリア方式を利用することにより、正確な
絶対位置を検出できる。
【0069】8)絶対位置を示す距離データをバーコー
ドとして地上側に設置し、車両に設けたバーコードリー
ダにより絶対位置を検出することができる。
ドとして地上側に設置し、車両に設けたバーコードリー
ダにより絶対位置を検出することができる。
【図1】本発明の列車衝突防止装置のシステムを示す構
成図である。
成図である。
【図2】自動列車制御部1の内部構成を示すブロック図
である。
である。
【図3】上り線、下り線の中間位置に配置された絶対位
置情報を担う電波を放射する無指向性のアンテナを示す
図である。
置情報を担う電波を放射する無指向性のアンテナを示す
図である。
【図4】保守用車両の概略を示す図である。
【図5】図1の自動列車制御部における自車両の絶対位
置を検出する部分を示す説明図である。
置を検出する部分を示す説明図である。
【図6】相対距離を示す絶対位置を求めるためのフロー
チャートである。
チャートである。
【図7】照査速度を生成して照査結果を表示するまでを
概念的に示すブロック図である。
概念的に示すブロック図である。
【図8】走行距離に対する現在速度の推移とランプ表示
との関係を示す説明図である。
との関係を示す説明図である。
【図9】起点駅から終点駅の間で上り線及び下り線にお
ける保線用車両の移動の状態を示す図である。
ける保線用車両の移動の状態を示す図である。
【図10】現在使用されている在来線の距離標識を利用
した絶対位置検出の構成を示す図である。
した絶対位置検出の構成を示す図である。
【図11】列車におけるキロ程情報を受信する車上装置
の構成図である。
の構成図である。
【図12】電子キロポスト62に内蔵されている送信機
のブロック図である。
のブロック図である。
【図13】図11における車上装置の車上受信機64の
ブロック図である。
ブロック図である。
【図14】車上装置からの距離データの書き込みも可能
なデータキャリア方式の実施例を示す図である。
なデータキャリア方式の実施例を示す図である。
1 自動列車制御部 2 無線位置標識 3 車両間UHF無線機 4 LCXケーブル 5 車輪 A1 絶対位置情報 A2 絶対位置信号 B1 他車両位置情報 B2 他車両位置信号 C 回転検出信号 D 速度検出信号 E 制御出力信号
Claims (17)
- 【請求項1】 鉄道交通の列車において他の列車との衝
突を防止する装置であって、 軌道の起点からの当該列車の絶対位置を示す第1の絶対
位置信号を検知する自列車位置検知手段と、 他の全ての列車の絶対位置を示す第2の絶対位置信号を
検知する他列車位置検知手段と、 前記第1及び第2の絶対位置信号から、当該列車と他の
列車との間の相対距離を算出する相対距離算出手段と、 算出した前記相対距離により当該列車の進行方向の最も
近接した位置にある他の列車を判別する判別手段と、を
備えたことを特徴とする列車衝突防止装置。 - 【請求項2】 請求項1において、当該判別した他の列
車と当該列車との相対距離に基づいて速度制御及び制動
制御を行う制動制御手段と、を備えたことを特徴とする
列車衝突防止装置。 - 【請求項3】 請求項1において、前記第1の絶対位置
信号は、前記軌道に沿って前記起点からそれぞれ異なる
位置に複数設けられた信号発生手段から発せられること
を特徴とする列車衝突防止装置。 - 【請求項4】 請求項1において、前記第1の絶対位置
信号の最大レベルを検出するレベル検出手段を備え、前
記自列車位置検知は当該レベル検出手段が最大レベルを
検出した位置が当該列車の現在の絶対位置とすることを
特徴とする列車衝突防止装置。 - 【請求項5】 請求項1において、当該列車の走行距離
を算出する走行距離検出手段を備え、前記自列車位置検
知手段は直前の第1の絶対位置信号を検知した位置に当
該算出した走行距離を加算又は減算して現在の絶対位置
とすることを特徴とする列車衝突防止装置。 - 【請求項6】 請求項4において、当該算出した走行距
離は前記第1の絶対位置信号を検知するたびに更新され
ることを特徴とする列車衝突防止装置。 - 【請求項7】 請求項1において、当該判別した他の列
車と当該列車との相対距離に応じて参照する照査速度デ
ータを生成する照査速度生成手段と、当該列車の現在の
速度を検出して現在速度データを生成する速度検出手段
と、前記照査速度データと前記現在速度データとを比較
照査する速度照査手段と、備えたことを特徴とする列車
衝突防止装置。 - 【請求項8】 請求項7において、前記速度照査手段の
照査結果に基づいて制動制御を行う制動制御手段と、備
えたことを特徴とする列車衝突防止装置。 - 【請求項9】 請求項6において、前記照査速度生成手
段は、当該判別した他の列車と当該列車との相対距離に
応じた標準照査速度データを、軌道の状態を示すデータ
に基づいてファジィ推論により補正し、当該補正照査速
度データを前記参照する照査速度データとすることを特
徴とする列車衝突防止装置。 - 【請求項10】 請求項1において、前記列車は、鉄道
交通の軌道上を移動して当該軌道及び架線の保守を行う
保守用車両であることを特徴とする列車衝突防止装置。 - 【請求項11】 鉄道交通において列車同士の衝突を防
止する方法であって、全ての列車の各々からそれぞれの
絶対位置情報を所定の通信手段を介して外部コンピュー
タに伝送し、 この外部コンピュータから前記全ての列車に対して前記
通信手段を介して全ての列車の絶対位置列情報を伝送
し、 各列車において、当該列車の絶対位置と他の列車の絶対
位置とから当該列車と当該他の列車との相対距離を算出
し、 当該列車の進行方向の最も近接した位置にある他の列車
と当該列車との相対距離を判別することを特徴とする列
車衝突防止方法。 - 【請求項12】 鉄道交通において列車同士の衝突を防
止する方法であって、 特定の列車に対して他の全ての列車の各々からそれぞれ
の絶対位置情報を所定の通信手段を介して伝送し、 当該特定の列車から前記全ての列車に対して前記通信手
段を介して全ての列車の絶対位置列情報を伝送し、 各列車において、当該列車の絶対位置と他の列車の絶対
位置とから当該列車と当該他の列車との相対距離を算出
し、 当該列車の進行方向の最も近接した位置にある他の列車
と当該列車との相対距離を判別することを特徴とする列
車衝突防止方法。 - 【請求項13】 請求項11又は請求項12において、
当該判別した相対距離に基づいて制動制御を行うことに
より衝突を防止することを特徴とする列車衝突防止方
法。 - 【請求項14】 請求項13において、前記特定の列車
は任意に定めた列車であることを特徴とする列車衝突防
止方法。 - 【請求項15】 請求項1において、前記絶対位置を示
す距離データで変調した電波を発射する電子キロポスト
を軌道側に設け、当該電波を受信して前記絶対位置を検
出する車上装置を列車に設けたことを特徴とする列車衝
突防止装置。 - 【請求項16】 請求項11において、質問器である車
上装置とデータキャリアである地上装置との間でデータ
キャリア方式により前記絶対位置情報を交信することを
特徴する列車衝突防止方法。 - 【請求項17】 請求項11において、地上装置に前記
絶対位置情報を示すバーコードから列車に設けたバーコ
ードリーダにより前記絶対位置情報を読み取ることを特
徴とする列車衝突防止方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22896394A JP3492780B2 (ja) | 1994-02-10 | 1994-08-31 | 列車衝突防止装置及びその方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6-36365 | 1994-02-10 | ||
JP3636594 | 1994-02-10 | ||
JP22896394A JP3492780B2 (ja) | 1994-02-10 | 1994-08-31 | 列車衝突防止装置及びその方法 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24490594A Division JPH0872717A (ja) | 1994-09-14 | 1994-09-14 | 電子キロポスト及びこれを使用した位置決定装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07267090A true JPH07267090A (ja) | 1995-10-17 |
JP3492780B2 JP3492780B2 (ja) | 2004-02-03 |
Family
ID=26375408
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22896394A Expired - Fee Related JP3492780B2 (ja) | 1994-02-10 | 1994-08-31 | 列車衝突防止装置及びその方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3492780B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001347946A (ja) * | 2000-06-08 | 2001-12-18 | East Japan Railway Co | 鉄道用警報発生方式 |
JP2009247062A (ja) * | 2008-03-28 | 2009-10-22 | Japan Radio Co Ltd | 保守用車両の制御システム |
KR101269860B1 (ko) * | 2011-10-21 | 2013-06-07 | 주식회사 범한 | 곡선주로를 포함하는 모노레일 상에서의 차량 충돌 방지시스템 및 차량 충돌 방지방법 |
WO2013146429A1 (ja) * | 2012-03-30 | 2013-10-03 | 日本信号株式会社 | 列車制御システム |
KR101532960B1 (ko) * | 2013-11-01 | 2015-07-03 | 한국철도기술연구원 | 거리 센서를 이용한 열차 위치 검지 시스템 |
CN114834504A (zh) * | 2022-05-12 | 2022-08-02 | 株洲中车特种装备科技有限公司 | 一种轨道车辆防撞方法及装置 |
-
1994
- 1994-08-31 JP JP22896394A patent/JP3492780B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001347946A (ja) * | 2000-06-08 | 2001-12-18 | East Japan Railway Co | 鉄道用警報発生方式 |
JP2009247062A (ja) * | 2008-03-28 | 2009-10-22 | Japan Radio Co Ltd | 保守用車両の制御システム |
KR101269860B1 (ko) * | 2011-10-21 | 2013-06-07 | 주식회사 범한 | 곡선주로를 포함하는 모노레일 상에서의 차량 충돌 방지시스템 및 차량 충돌 방지방법 |
WO2013146429A1 (ja) * | 2012-03-30 | 2013-10-03 | 日本信号株式会社 | 列車制御システム |
JP2013212711A (ja) * | 2012-03-30 | 2013-10-17 | Nippon Signal Co Ltd:The | 列車制御システム |
KR101532960B1 (ko) * | 2013-11-01 | 2015-07-03 | 한국철도기술연구원 | 거리 센서를 이용한 열차 위치 검지 시스템 |
CN114834504A (zh) * | 2022-05-12 | 2022-08-02 | 株洲中车特种装备科技有限公司 | 一种轨道车辆防撞方法及装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3492780B2 (ja) | 2004-02-03 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |