JPH07267055A - ウォッシャタンクの支持構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動車に設置するウォッシャタンクの液量を
簡単に確認できるようにすると共に、フロントウインド
用ウォータポンプの使用期間を延長させる。 【構成】 ウォッシャタンク１の一側を軸支し、他側の
ウォッシャタンク底面に対向してスプリング12を前記ウ
ォッシャタンク１を持ち上げる方向に付勢して配置し、
スプリング12の付勢力によりウォッシャタンク１内の液
量が少ないときにウォッシャタンク１を持ち上げるよう
にし、ウォッシャタンク１の前記一側にフロントウイン
ド用ウォータポンプ２を取付け、前記他側にリヤウイン
ド用ウォータポンプ３を取付けた。ウォッシャタンク１
に洗浄液を入れたときは重量によって、ウォッシャタン
ク１が水平に支持され、液量が少なくなるとウォッシャ
タンク１が傾き、リヤウインド用ウォータポンプ３の作
動が不十分になり、液量が少ないことがわかる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、自動車のフロントウイ
ンドやリヤウインドを洗浄する、水、洗剤等の洗浄液を
収容するウォッシャタンクの支持構造に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、自動車のフロントウインドにはワ
イパーが装着され、フロントウインドを洗浄する、水、
洗剤等の洗浄液を、ウォッシャ装置によってフロントウ
インドに噴出させてから、ワイパーを作動させている。
洗浄液を収容するウォッシャタンクはウォータポンプを
備え固定されている。

【０００３】リヤウインドの曇りや汚れも、ウォッシャ
装置によって洗浄することができ、図７に示すように、
ウォッシャタンク１にフロントウインド用のウォータポ
ンプ２、リヤウインド用のウォータポンプ３を備えるこ
とによって独自に作動させることができる。ウォッシャ
タンク１は前述したようにねじ４で固定されている。符
号５は洗浄液の注入口筒である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、フロントウ
インド用とリヤウインド用とのウォータポンプ２，３を
取付けたことによって使用量が増えるので、洗浄液の残
量の確認を多くする必要が出てくる。このような煩雑さ
を解消するため、実開昭62-127847 号公報にはフロート
検出器を取付け、インストルメントパネル面に設けたメ
ーターで確認することが提案されている。

【０００５】しかしながら、上記の装置では検出用の計
器を使用するので面倒な作業工程が増え、しかもコスト
が高くなる。一方、図７のものは、２つのウォータポン
プ２，３を同じような高さ位置で離して設けているの
で、液面が低くなると、フロントウインド用とリヤウイ
ンド用とのウォータポンプ２，３の機能が同時に停止す
ることになり、液量が少なくなった場合の作動性に余裕
がなく、液量チェックを多くしなければならない。

【０００６】本発明は、ウォッシャタンク内の液量が少
なくなった段階で、使用者に簡単にわかるように合図を
送ることのできるウォッシャタンクの支持構造を提供す
ることを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、自動車に装備する、洗浄液を収容するため
のウォッシャタンクの一側を軸支し、他側のウォッシャ
タンク底面に対向してスプリングを前記ウォッシャタン
クを持ち上げる方向に付勢して配置し、該スプリングの
付勢力により前記ウォッシャタンク内の液量が少ないと
きに前記ウォッシャタンクを持ち上げるようにしたこと
を特徴とする。

【０００８】また、本発明において、自動車に装備す
る、洗浄液を収容するためのウォッシャタンクの一側を
軸支し、他側のウォッシャタンク底面に対向してスプリ
ングを前記ウォッシャタンクを持ち上げる方向に付勢し
て配置し、該スプリングの付勢力により前記ウォッシャ
タンク内の液量が少ないときに前記ウォッシャタンクを
持ち上げるようにし、該ウォッシャタンクの前記一側に
フロントウインド用ウォータポンプを取付け、前記他側
にリヤウインド用ウォータポンプを取付けたことを特徴
とする。

【０００９】さらに、本発明において、自動車に装備す
る、洗浄液を収容するためのウォッシャタンクの一側を
軸支し、他側のウォッシャタンク底面に対向してスプリ
ングを前記ウォッシャタンクを持ち上げる方向に付勢し
て配置し、該スプリングの付勢力により前記ウォッシャ
タンク内の液量が少ないときに前記ウォッシャタンクを
持ち上げるようにし、該ウォッシャタンクの位置検出器
を配設したことを特徴とする。

【００１０】

【作用】本発明は上記のように構成したものであり、ウ
ォッシャタンクはウォッシャタンクの全重量とスプリン
グの力に抗して水平に保持されるか、またはスプリング
の力で他側が持ち上げられるかする。したがって、ウォ
ッシャタンクの中を覗いて液量をチェックしなくてもウ
ォッシャタンクの形態によって液量がわずかになったこ
とが確認できる。

【００１１】また、ウォッシャタンクを軸支した一側に
フロントウインド用ウォータポンプを取付け、他側にリ
ヤウインド用ウォータポンプを取付けることにより、液
量が少なくなってウォッシャタンクが傾いた状態になっ
たとき、リヤウインド用ウォータポンプは洗浄液の液面
に近くなり、フロントウインド用ウォータポンプより先
に洗浄液の供給が停止する。

【００１２】さらに、ウォッシャタンクの状態を検知す
る位置検出器を配設することによって、車内からでも確
実に、液量が少なくなったことが認識できる。

【００１３】

【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。図１および図２に示すように、ウォッシャタ
ンク１の一側の上部ブラケット６をねじ４でエンジンル
ームの隔壁７に取付け、ねじ４を中心にウォッシャタン
ク１が回動自在に軸支されている。また、ウォッシャタ
ンク１の他側の上部には長孔（または弧状の孔）8aが開
いたブラケット８が固着され、長孔8aには隔壁７に止め
たねじ４が挿通されている。

【００１４】ウォッシャタンク１の他側の底面に対向し
てその箇所に２つのピン９，10が間隔を開けて隔壁７に
固着され、一方のピン９にはプレート11が回動自在に軸
支されると共に、ピン９にひねりスプリング12が取付け
られてプレート11を上方に移動するように付勢させてい
る。他方のピン10はプレート11が水平状態のときにプレ
ート11の先部下面に当接するようにさせ、下方に回転し
ないようにさせている。

【００１５】ウォッシャタンク１を取付けるねじ４は、
図５に示す長ねじを使用し、間にゴム管14を介在させて
も良く、また、図６に示すように、ウォッシャタンク１
の回動が滑らかになるように、摺動面が平坦な段付きボ
ルト15を使用するのも良い。

【００１６】ウォッシャタンク１に洗浄液をいっぱいに
入れると、ひねりスプリング12の力に抗してウォッシャ
タンク１が下方に回動してプレート11を押し下げ、水平
状態で停止する。この状態では、使用者は洗浄液がいっ
ぱいであると判断できる。また、洗浄液が少なくなると
ウォッシャタンク１が回動し傾いた状態になるので、液
量がほとんどないことが一目瞭然にわかることになる。

【００１７】ここで、ウォータポンプについて説明す
る。図１に示すように、ウォッシャタンク１を軸支した
側にフロントウインド用ウォータポンプ２が取付けられ
他側にリヤウインド用ウォータポンプ３が取付けられて
いる。２つのウォータポンプ２，３を軸支した側に取付
けると、液量が少なくなった段階でウォッシャタンク１
が傾き、洗浄液が片側に寄り、液面が上がるので使用期
間が延びその間に洗浄液の補充をすることができる。

【００１８】また、図１，２に示すように、２つのウォ
ータポンプ２，３を両側に配置した場合、液量が少なく
なってウォッシャタンク１が傾くと、ひねりスプリング
12によって浮き上がった側に取付けたリヤウインド用の
ウォータポンプ３からの噴射に勢いがなくなる。したが
って、車内において、使用者がウォッシャ装置を作動さ
せてリヤウインドに洗浄液を噴射させるとき、空気の混
じったわずかな噴射量であればウォッシャタンク内の液
量が減少したことがわかる。補充する間においてはフロ
ントウインド用のウォータポンプ２の機能を働かせるこ
とができる。

【００１９】また、図３に示すものはスプリング16でプ
レート11の先部を吊ったものであり、組付作業が簡単で
あり同様の効果を得ることができる。また、図４に示す
ものはコイルスプリング17を直接ウォッシャタンク１の
底面に当たるように配置したもので、同じく液量が少な
くなるとウォッシャタンク１を傾けた状態にさせるよう
になっている。

【００２０】なお、ウォッシャタンク１の載置された状
態を図４に示すように、ウォッシャタンク１の肩部付近
および載置面に設置した位置検出器18によって検出し、
車内において液量が少なくなったことを確認することも
できる。

【００２１】

【発明の効果】本発明は、以上のように構成したウォッ
シャタンクの支持構造であるので、液量が少なくなった
ときに、ウォッシャタンクが傾くので簡単に液量がなく
なったことがわかる。また、ウォッシャタンクが傾いた
とき、リヤウインド用のウォータポンプに洗浄液が流れ
にくくなり、リヤウインドに洗浄液を噴射するときに液
量の少ないことが確認され、補給時期が簡単にわかる。
リヤウインドへの噴射量が不十分な分、フロントウイン
ド用の洗浄液の供給時期が延びるので便利である。ま
た、簡易な構造であるので取付けが簡単であり、どの機
種にも装備することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による実施例のウォッシャタンクの支持
構造において、ウォッシャタンク内の液量が少ない場合
の側面図である。

【図２】図１に示すもののウォッシャタンク内の液量が
多い場合の側面図である。

【図３】他の実施例のウォッシャタンクの支持構造を示
す側面図である。

【図４】他の実施例のウォッシャタンクの支持構造を示
す側面図である。

【図５】実施例のウォッシャタンクの軸支に長ねじを使
用した状態を示す断面図である。

【図６】実施例のウォッシャタンクの軸支に段付きねじ
を使用した状態を示す断面図である。

【図７】従来のウォッシャタンクの支持構造を示す側面
図である。

【符号の説明】 １ ウォッシャタンク ２ フロントウインド用ウォータポンプ ３ リヤウインド用ウォータポンプ 12 スプリング 16 スプリング 17 スプリング 18 位置検出器

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 自動車に装備する、洗浄液を収容するた
   めのウォッシャタンクの一側を軸支し、他側のウォッシ
   ャタンク底面に対向してスプリングを前記ウォッシャタ
   ンクを持ち上げる方向に付勢して配置し、該スプリング
   の付勢力により前記ウォッシャタンク内の液量が少ない
   ときに前記ウォッシャタンクを持ち上げるようにしたこ
   とを特徴とするウォッシャタンクの支持構造。
2. 【請求項２】 自動車に装備する、洗浄液を収容するた
   めのウォッシャタンクの一側を軸支し、他側のウォッシ
   ャタンク底面に対向してスプリングを前記ウォッシャタ
   ンクを持ち上げる方向に付勢して配置し、該スプリング
   の付勢力により前記ウォッシャタンク内の液量が少ない
   ときに前記ウォッシャタンクを持ち上げるようにし、該
   ウォッシャタンクの前記一側にフロントウインド用ウォ
   ータポンプを取付け、前記他側にリヤウインド用ウォー
   タポンプを取付けたことを特徴とするウォッシャタンク
   の支持構造。
3. 【請求項３】 自動車に装備する、洗浄液を収容するた
   めのウォッシャタンクの一側を軸支し、他側のウォッシ
   ャタンク底面に対向してスプリングを前記ウォッシャタ
   ンクを持ち上げる方向に付勢して配置し、該スプリング
   の付勢力により前記ウォッシャタンク内の液量が少ない
   ときに前記ウォッシャタンクを持ち上げるようにし、該
   ウォッシャタンクの位置検出器を配設したことを特徴と
   するウォッシャタンクの支持構造。