JPH07266732A - 保護膜形成装置 - Google Patents

保護膜形成装置

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JPH07266732A
JPH07266732A JP6060939A JP6093994A JPH07266732A JP H07266732 A JPH07266732 A JP H07266732A JP 6060939 A JP6060939 A JP 6060939A JP 6093994 A JP6093994 A JP 6093994A JP H07266732 A JPH07266732 A JP H07266732A
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JP
Japan
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protective film
recording medium
film forming
transparent
resin layer
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JP6060939A
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English (en)
Inventor
Yuka Nakamura
由香 中村
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 工程数を増加させずに、高い密着性で被記録
体と保護膜形成体とを接合可能な保護膜形成装置を提供
する。 【構成】 基材及びこの上に形成された染料受容層を含
み、長手方向の長さが100mm以下の被記録体と、透
明基材及びこの上に形成された熱可塑性樹脂層を含む保
護膜形成体との接着であって、少なくとも一方が近赤外
光吸収光熱変換層を有する被記録体(42)及び保護膜
形成体(43)を接着する保護膜形成装置である。前記
保護膜形成装置は、被記録体の受容層と保護膜形成体の
熱可塑性樹脂層とを重ねて被記録体側から加圧する加圧
部材(39)、保護膜形成体を支持し、光を透過する材
料からなる支持部材(41)、及び赤外線フラッシュ光
を照射する照射装置(40)を具備する。前記支持部材
の保護膜形成体を支持する面は、曲率半径200〜10
00の範囲内の円弧より構成される凸面である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、赤外線フラッシュ光を
照射して被記録体表面に保護膜を加熱接着する保護膜形
成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】紙やプラスチックフィルム等の被記録体
上に形成した画像の耐久性、耐薬品性、耐摩耗性などの
諸耐久性を向上させるために、様々な保護膜形成方法が
知られている。
【0003】保護膜の形成方法としては、例えば、保護
膜形成溶液を塗布し乾燥して形成する方法、あるいはフ
ィルム状の保護膜形成体を画像面に重ねて熱転写法によ
り転写して形成する方法、または単に保護フィルムを張
り付ける(接着剤または熱接着で)方法などが一般的に
行なわれている。さらに最近では、赤外線を赤外線吸収
材料に照射した時に発する熱を利用して保護膜を形成す
る方法などが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】昇華記録法によりカラ
ー画像を形成したカード類のうちでも、特にIDカード
のように長期間の耐久性が要求されるカード類は保護膜
の形成が必要とされている。
【0005】プラスチックカードのような対象物の全面
に、ヒートローラなどを用いた熱接着によって保護膜を
形成する場合には、十分な接着を目的とすると、カード
基材の収縮、反りなどの熱変形を生じることがある。こ
のような熱変形による歪みは、カード使用の際に支障を
きたすことが多い。一方、UV硬化樹脂などを塗布する
方法によれば、基材の変形はほとんどないが、液状のイ
ンクを取り扱うため装置の保守性、操作性が悪く、スル
ープットタイムが大きくなってしまう。また、フィルム
張り付ける方法では、熱接着による場合には、前述の基
材の熱変形の問題がある。また、接着剤を使用して保護
膜フィルムを接着すると、そのフィルムの形状によって
種々の問題が生じる。例えば、カードと同じ寸法の定型
フィルムを接着する場合には、搬送、位置決めが困難と
なってしまい、一方、連続フィルムを接着する場合に
は、別途切断工程を要するため、操作性が繁雑になり、
装置が大型化する。
【0006】したがって、基材の熱変形という問題さえ
解決できれば、保護膜を形成する手段としては、熱的手
段が最も簡便である。基材の熱変形を防止するために
は、転写材の加熱温度を低くすることが有効であるが、
低温で転写される熱可塑性樹脂保護材料には十分な膜強
度は期待できない。また、保護膜の形成領域を小さくし
て、変形を抑制することもできるが、この方法では基材
の半分程度の領域にしか保護膜を形成することができな
い。
【0007】基材の熱変形を防止するために、赤外線を
照射して、基材と保護膜の界面とのごく小さな領域のみ
を加熱する方法が、既に特願平5−213084に提案
されている。この方法においては、赤外線フラッシュを
照射する際に、保護膜と基材の表面とが密着しているこ
とが必要である。しかしながら、支持部材としてのガラ
ス板の間に基材と保護膜フィルムとを挟んでガラス板の
全面を加圧した場合には、フィルムにしわが発生しやす
い。また、加圧領域が広いためにガラス板が撓んで、接
着界面に気泡が入りやすくなる。適度な厚みと剛性とを
有する基材を用いる場合には、特にその傾向が強く、し
わや気泡の入った部分には保護膜が形成されないことに
なり、著しく外観を損なってしまう。このような問題を
解決するため、従来は基材を変形させないよう低めの温
度に保ったヒートローラの間を、基材とフィルムを重ね
てしごきながら仮接着し、その後、赤外線フラッシュ光
を照射して本接着するという2段階の工程をとってい
た。このような方法を用いると、被記録体と保護膜形成
体との密着性は改善されるものの、工程が増加してしま
うので好ましくない。そこで、本発明は、工程数を増加
させずに、高い密着性で被記録体と保護膜形成体とを接
合可能な保護膜形成装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、第1の発明は、基材およびこの上に形成された染料
受容層を含み、長手方向の長さが100mm以下の被記
録体の染料受容層と、透明基材およびこの上に形成され
た熱可塑性樹脂層を含む保護膜形成体の熱可塑性樹脂層
との接着であって、少なくとも一方が近赤外光吸収光熱
変換層を有する前記被記録体と保護膜形成体とを接着す
ることにより、該被記録体の表面に保護膜を形成する保
護膜形成装置において、被記録体の受容層と保護膜形成
体の熱可塑性樹脂層とを重ねて被記録体の基材側から加
圧する加圧部材、保護膜形成体の透明基材側を支持し、
光を透過する材料からなる支持部材、および、前記支持
部材を通して赤外線フラッシュ光を照射する照射装置を
具備し、前記支持部材の保護膜形成体を支持する面は、
曲率半径200以上1000以下の範囲内の円弧より構
成される凸面であることを特徴とする保護膜形成装置を
提供する。
【0009】また、第2の発明は、基材およびこの上に
形成された染料受容層を含む被記録体の染料受容層と、
透明基材およびこの上に形成された熱可塑性樹脂層を含
む保護膜形成体の熱可塑性樹脂層との接着であって、少
なくとも一方が近赤外光吸収光熱変換層を有する前記被
記録体と保護膜形成体とを接着することにより、該被記
録体の表面に保護膜を形成する保護膜形成装置におい
て、被記録体の受容層と保護膜形成体の熱可塑性樹脂層
とを重ねて被記録体の基材側から加圧する加圧部材、保
護膜形成体の透明基材側を支持し、光を透過する材料か
らなる支持部材、および、前記支持部材を通して赤外線
フラッシュ光を照射する照射装置を具備し、前記支持部
材は透明な剛体と、この剛体上に設けられた透明または
半透明の弾性体とから構成されることを特徴とする保護
膜形成装置を提供する。
【0010】さらに、第3の発明は、基材およびこの上
に形成された染料受容層を含む被記録体の染料受容層
と、透明基材およびこの上に形成された熱可塑性樹脂層
を含む保護膜形成体の熱可塑性樹脂層との接着であっ
て、少なくとも一方が近赤外光吸収光熱変換層を有する
前記被記録体と保護膜形成体とを接着することにより、
該被記録体の表面に保護膜を形成する保護膜形成装置に
おいて、被記録体の受容層と保護膜形成体の熱可塑性樹
脂層とを重ねて被記録体の基材側から加圧する加圧部
材、保護膜形成体の透明基材側を支持し、光を透過する
材料からなる支持部材、および、前記支持部材を通して
赤外線フラッシュ光を照射する照射装置を具備し、前記
加圧部材は、被記録体の表面と平行して対向する面を有
する剛体と、1つの最大膜厚部を有するように前記剛体
の面に設けられた弾性体とを含み、前記弾性体は、被記
録体を加圧するにしたがって被記録体の加圧領域が連続
的に増加するように、前記最大膜厚部から他の部分に向
けて膜厚が連続的に減少するような形状を有することを
特徴とする保護膜形成装置を提供する。
【0011】またさらに、第4の発明は、基材およびこ
の上に形成された染料受容層を含み、長手方向の長さが
100mm以下の被記録体の染料受容層と、透明基材お
よびこの上に形成された熱可塑性樹脂層を含む保護膜形
成体の熱可塑性樹脂層との接着であって、少なくとも一
方が近赤外光吸収光熱変換層を有する前記被記録体と保
護膜形成体とを接着することにより、該被記録体の表面
に保護膜を形成する保護膜形成装置において、被記録体
の受容層と保護膜形成体の熱可塑性樹脂層とを重ねて被
記録体の基材側から加圧する加圧部材、保護膜形成体の
透明基材側を支持し、光を透過する材料からなる支持部
材、および、前記支持部材を通して赤外線フラッシュ光
を照射する照射装置を具備し、前記支持部材の保護膜形
成体を支持する面は、曲率半径200以上1000以下
の範囲内の円弧より構成される凸面であって、前記加圧
部材は、被記録体の表面と平行して対向する面を有する
剛体と、1つの最大膜厚部を有するように前記剛体の面
に設けられた弾性体とを含み、前記弾性体は、被記録体
を加圧する際に被記録体の加圧領域が連続的に増加する
ように、前記最大膜厚部から他の部分に向けて膜厚が連
続的に減少するような形状を有することを特徴とする保
護膜形成装置を提供する。
【0012】加えて、第5の発明は、基材およびこの上
に形成された染料受容層を含む被記録体の染料受容層
と、透明基材およびこの上に形成された熱可塑性樹脂層
を含む保護膜形成体の熱可塑性樹脂層との接着であっ
て、少なくとも一方が近赤外光吸収光熱変換層を有する
前記被記録体と保護膜形成体とを接着することにより、
該被記録体の表面に保護膜を形成する保護膜形成装置に
おいて、被記録体の受容層と保護膜形成体の熱可塑性樹
脂層とを重ねて被記録体の基材側から加圧する加圧部
材、保護膜形成体の透明基材側を支持し、光を透過する
材料からなる支持部材、および、前記支持部材を通して
赤外線フラッシュ光を照射する照射装置を具備し、前記
支持部材は透明な剛体と、この剛体上に設けられた透明
または半透明の弾性体とを含み、前記加圧部材は、被記
録体の表面と平行して対向する面を有する剛体と、1つ
の最大膜厚部を有するように前記剛体の面に設けられた
弾性体とを含み、前記弾性体は、被記録体を加圧するに
したがって被記録体の加圧領域が連続的に増加するよう
に、前記最大膜厚部から他の部分に向けて膜厚が連続的
に減少するような形状を有することを特徴とする保護膜
形成装置を提供する。
【0013】
【作用】本発明の保護膜形成装置は、支持部材および加
圧部材の少なくとも一方の形状、構成等を規定してい
る。すなわち、第1の発明では、支持部材の形状を凸面
としたことで、加圧による支持部材の撓み分が相殺さ
れ、第2の発明では、支持部材の被記録体を支持する面
に弾性体を設けたので、この弾性体によって支持部材の
撓み分が吸収される。さらに、第3の発明では、最大膜
厚部を有し、この最大膜厚部から他の部分に向けて連続
的に膜厚が減少するような形状の弾性体を加圧部材の表
面に設けている。したがって、加圧開始から停止までの
間に、被記録体の加圧領域を連続的に増加させることが
でき、被記録体と保護膜形成体を重ね合わせてローラ間
を通過させる場合と同様のしごき効果が得られる。
【0014】これらの作用によって、被記録体と保護膜
形成体との接着界面の密着性が向上し、赤外線フラッシ
ュ光を照射する1段階の処理だけで、密着性の高い保護
膜を形成することができる。
【0015】また、第1および第2の発明で示した支持
部材と、第3の発明で示した加圧部材とを組み合わせて
使用することにより、さらに密着性の高い保護膜を形成
することができる。
【0016】また、本発明の保護膜形成装置では、保護
膜形成体側から赤外線フラッシュ光を照射するので、被
記録体の基材にかかる熱は被記録体の表層だけで済み、
光の照射より変換される熱エネルギーは、効率良く熱接
着によって消費される。したがって、十分な強度を有す
る保護膜を形成するのに必要な熱を与えても、基材を変
形させることがない。このため高強度の保護膜を、速や
かに、被記録体の全面に均一に形成することができる。
【0017】
【実施例】以下、図面を参照して本発明を詳細に説明す
る。図1に、赤外線フラッシュ照射による保護膜形成法
の模式図を示す。図1に示すように、透明基材3と透明
保護体6とを有する保護膜形成体1は、光熱変換層5を
介して被記録体2と接合され、被記録体の表面に保護膜
が形成されている。この保護膜の形成にあたっては、ま
ず、光熱変換層5を設けた保護膜形成体1を被記録体2
の表面に重ね合わせて所定の圧力で加圧する。その後、
保護膜形成体1の透明基材3側から赤外線フラッシュ光
4を照射する。なお、光熱変換層5は、被記録体2の表
面に設けられていてもよい。
【0018】照射された赤外線フラッシュ光4は、光熱
変換層5で大半が吸収され、熱に変換される。その熱に
よって、被記録体2の表層と保護膜形成体1の界面とが
溶融して、保護膜6が被記録体に接着する。
【0019】図2は、光熱変換層を有する保護膜形成体
の一例の断面構成図を示す。図2に示す保護膜形成体
は、透明基材7、離型剤層8、保護膜9、接着剤層1
0、および光熱変換層11を順次積層した構成である。
【0020】透明基材7としては、透明な各種合成樹脂
フィルムを使用することができる。例えば、ポリエステ
ル、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、酢
酸セルロース、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエ
チレン、ポリメタクリレート、ポリカーボネート、ナイ
ロン、およびポリイミド等が挙げられる。
【0021】離型剤層8に用いる材料は、シリコーン樹
脂、シリコーンオイル、シリコーンワックス、ポリエチ
レンワックス、アミドワックスなどのワックス類;フッ
素樹脂;アクリル樹脂;テフロンパウダー;フッ素系界
面活性剤および燐酸エステル系界面活性剤などから選択
される。
【0022】保護膜9の構成材料は、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩
化ビニリデン、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボ
ネート、ポリアクリレートなどから適宜選択することが
できる。さらに、保護膜として要求される機能に応じ
て、紫外線吸収剤、酸化防止剤、その他染料、顔料、お
よびフィラーなど各種添加剤を含有させてもよい。
【0023】接着剤層10を構成する材料としては、熱
可塑性樹脂を使用することができ、例えば、線状飽和ポ
リエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合樹脂、ポリアクリル酸、ポリアクリロニトリル、
ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポ
リメタクリル酸イソブチル、ポリメタクリル酸フェニ
ル、ポリスチレン、ポリビニルベンゼン、ポリジビニル
ベンゼン、スチレン−ブタジエン共重合樹脂、ポリメチ
ルクロロアクリレート、ポリアクリル酸−2−メトキシ
エチル、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸−2−
ナフチル、ポリアクリル酸イソボルニル、ポリメタクリ
ロメチル等が挙げられる。
【0024】光熱変換層11は、赤外線を吸収し、比較
的可視光線を透過するような分光スペクトルを有する近
赤外線吸収発熱材料が含まれている。近赤外線吸収発熱
材料としては、アントラキノン系化合物、シアニン系化
合物、ポリメチン系化合物、アミニウム系化合物、ジイ
モニウム系化合物、金属錯体系化合物等の有機色素が挙
げられるが、本発明のような用途には無色あるいは淡色
透明の材料を用いることが好ましい。具体的には、Ka
yasorb IRG−002、Kayasorb I
RG−003、Kayasorb IRG−022、K
ayasorbIRG−023(日本化薬製)、PA−
1001、SIR−130、SIR−132(三井東圧
化学製)などがある。これらの近赤外線吸収発熱材料
は、例えば、有機溶媒に溶解させて塗液を調製して用い
ることができる。また、塗液は、近赤外線吸収発熱材料
を適切なバインダー樹脂溶液に分散させて調製すること
もできる。
【0025】なお、保護膜形成体の層構成は、図2に示
す構造に限定されない。例えば、保護層を兼ねる接着
層、または、接着層を兼ねる光熱変換層等を積層しても
よい。光熱変換層11は、接着剤層10と透明保護層9
との間、または透明保護層9と離型剤層8との間に形成
してもよい。さらに、光熱変換層を有する被記録体に適
用する場合には、保護体形成体に光熱変換層を形成しな
くてもよい。
【0026】また、保護膜形成体は、この例のごとく離
型剤層のところから透明基材と保護膜が剥離し接着する
だけでなく、透明基材とともに一体的に接着されるよう
なものでもよい。
【0027】図3に、光熱変換層を有する被記録体の一
例の断面図を示す。図3に示すように、基材12の上
に、受容層13および光熱変換層14が順次積層されて
いる。なお、このように光熱変換層を有する被記録体に
適用される保護膜形成体は、必ずしも光熱変換層を有す
る必要はない。
【0028】被記録体の基材12としては、その用途に
応じて種々の樹脂フィルムから選択することができる。
例えば、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、
ポリプロピレン、酢酸セルロース、ポリ塩化ビニル、ポ
リスチレン、ポリエチレン、ポリメタクリレート、ポリ
カーボネート、ナイロン、およびポリイミド等のフィル
ムを使用することができる。
【0029】受容層13の材質は、前記基材12の材質
に応じて、適宜選択することができる。例えば、ポリエ
ステル樹脂、ポリアミド樹脂、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、ポリウレタン樹脂、ポリアクリル酸エステル樹
脂、ポリアクリル酸樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ
酢酸ビニル樹脂、スチレンアクリレート樹脂、尿素樹
脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアク
リロニトリル樹脂などが挙げられる。
【0030】この受容層に13は、前記の光熱変換材料
を適宜含有するほか、要求される性能に応じて他の各種
添加剤を含有してもよい。例えば、紫外線吸収剤、酸化
防止剤、帯電防止剤、離型剤等を添加することができ
る。
【0031】光熱変換層14としては、保護膜形成体の
所で述べた材料が使用でき、特に可視光の透過性の高い
ものを用いることが好ましい。図4に、赤外線フラッシ
ュ照射による保護膜形成装置概略構成図を示す。また、
図5には、装置を制御するためのブロック図を示す。図
4および図5を用いて、装置の動作説明を行う。
【0032】保護膜形成装置は、加圧部、近赤外線照射
部、および搬送部から構成されている。加圧部は、加圧
体33と検出器34とを含み、近赤外線照射部は、赤外
線ランプ29、遮光シャッター27、28、および開閉
検出器23、24を含み、搬送部は、駆動モータと位置
検出器21、22を含む。各構成部は、それぞれ制御回
路によって制御されている。
【0033】記録装置により既に表面に記録が施された
被記録体20は、駆動モータおよび制御回路の働きによ
り、図左側から矢印の向きに搬送されて、繰り出し装置
30から繰り出される。その後、連続シート状のキャリ
アシートの上の保護膜形成体25とともに、搬送ローラ
間を通過する。被記録体20が移動して、その後端が位
置検出器21を通過し、被記録体20が近赤外照射装置
部に達すると搬送は停止する。
【0034】次に、テンションローラ26により連続シ
ートの張力を一定に保ちつつ、駆動部により加圧体33
を作動して加圧を開始する。なお、連続シート25側か
ら被記録体20を支持する支持部材32は、例えばガラ
ス板のように、赤外線フラッシュ光を透過することがで
き、かつ加圧体33との間で被記録体をしっかりと挟持
し得る材料によって構成されている。
【0035】加圧検知センサ34(図示せず)によって
加圧状態を検知した後、遮光シャッター27、28が閉
じられ、開閉検出器23、24の出力でこのことを確認
する。次に、制御回路によりキセノンフラッシュランプ
29が駆動されて近赤外光が照射される。この照射によ
り、被記録体および保護膜形成体の少なくとも一方に設
けられている光熱変換層(図示せず)が発熱する。
【0036】その後、遮光シャッター27,28が開け
られ被記録体20が搬送され、搬送にしたがってガイド
ローラ35で被記録体20に装着された保護膜は、保護
膜形成体のキャリアシート(図示せず)から剥離され
る。使用済みの保護膜形成体は、巻き取り装置31で巻
き取られ、保護膜を形成された被記録体は、図右側矢印
の向きに排出される。このとき、位置検出器22で被記
録体の後端を検知することによって一連の工程が完了す
る。
【0037】次に図面を参照して、本発明の保護膜形成
装置の構成を説明する。図6に、第1の発明に係る保護
膜形成装置の近赤外線照射部および加圧部の構成を示
す。
【0038】図6に示すように、支持部材41は、被記
録体42側を凸とし、かつ被記録体の長手方向に沿って
弧を描く形状を有している。なお、支持部材41の下方
には、キセノンフラッシュランプ40が設置されてい
る。支持部材41の材質としては、光を透過するために
透明であって、かつ被記録体42を支持し得る堅さを有
するものであれば、任意のものを使用することができ、
例えば、プラスチックが挙げられる。
【0039】支持部材41の凸部の曲率半径は、被記録
体42を加圧した際に被記録体42が塑性変形を起こさ
ない範囲内で選択することが好ましい。なお、加圧体3
9としては、金属板37と所定の硬度を有する弾性体3
8により構成されたものを使用することができる。使用
する弾性体の硬度は、例えば、約40°〜約90°程度
である。なお、図6には、被記録体の表面と平行する表
面を有する弾性体38を示したが、弾性体の形状はこれ
に限定されない。加圧を開始して停止するまでの間に、
被記録体の表面全域を加圧することができる形状であれ
ば、任意のものを使用することができる。
【0040】図6に示した構造では、被記録体の長手方
向に沿って円弧を描く形状の弾性体を用いたが、任意の
方向に沿って円弧を描く形状の弾性体を使用することが
できる。例えば、被記録体の幅方向、または長手方向に
対して角度を有する方向に沿って円弧を描く形状でもよ
い。また、最大膜厚部から、すべての方向に向かって膜
厚が減少するような形状であってもよい。
【0041】図7に、第2の発明に係る保護膜形成装置
の近赤外線照射部および加圧部の構成を示す。図7に示
す構成では、支持部材46は、透明な剛体44の上に、
透明または半透明な弾性体45が形成された構造であ
る。
【0042】剛体としては、被記録体を支持し得る程度
の硬度を有し、透明であれば任意のものを使用すること
ができる。例えば、プラスチック、ガラス等が挙げられ
る。弾性体としては、透明または半透明であれば、任意
のものを使用することができ、具体的には、シリコンゴ
ム、ウレタンゴム、SBR(スチレン−ブタジエンゴ
ム)、NBR(アクリロニトリル−ブタジエン−ゴ
ム)、EPR(エチレン−プロピレン−ゴム)、および
フッ素ゴム等の各種エラストマー等が挙げられる。ま
た、その硬度および厚さは、加圧の圧力に応じて適宜選
択することができる。例えば、3kg/cm2 の圧力で
加圧する場合には、約20°〜約60°の範囲内の硬度
を有するものが好ましい。なお、弾性体の厚さは、通
常、約1mm〜約5mm程度とすることができる。さら
に、保護膜形成体に接する弾性体表面の形状は、滑らか
であることが好ましい。
【0043】なお、加圧体39は、図6に示した構成と
同様に、金属板37と所定の硬度を有する弾性体38に
より構成されたものを使用することができる。以上、近
赤外線照射部の支持部材に特徴を有する構成を説明した
が、次に、加圧体に特徴を有する構成を説明する。
【0044】図8に、第3の発明に係る保護膜形成装置
の近赤外線照射部および加圧部の構成の一例を示す。こ
の構成においては、加圧体の表面に設けられた弾性体の
膜厚が、最大膜厚部を有し、この最大膜厚部から、他の
部分に向けて連続的に膜厚が減少するように形成されて
いる。すなわち、加圧体を被記録体に徐々に近接させた
際に、まず加圧体の弾性体の最大膜厚部が被記録体に接
触し、さらに圧力を加えるにつれて前記弾性体と被記録
体との接触面積が連続的に増加するような構造である。
【0045】以下に、弾性体のいずれかの一辺に最大膜
厚部を設けた構造、および、被記録体との接触面内に最
大膜厚部を設けた構造の例を、図8(a)および図8
(b)にそれぞれ示す。
【0046】図8(a)に示す構成では、加圧体51
は、被記録体53の表面に平行して対向する面を有する
金属板49と、この面に設けられた弾性体50とにより
構成されている。弾性体50は、その一辺に最大膜厚部
を有し、被記録体に接触する面は、被記録体の表面に対
して傾斜している。弾性体の表面が被記録体の接触面と
なす角度θは、加圧圧力に応じて適宜選択することがで
きる。例えば、tanθの値が、約0.01以上約0.
1以下であることが好ましい。0.1を越えると、加圧
体の圧力で弾性体の全面を被記録体に接触させることが
困難となり、0.01未満では、傾斜を設ける意味をな
さない。また、弾性体の膜厚は、最小でも5mm程度あ
ることが好ましい。
【0047】弾性体の硬度は、加圧圧力に応じて適宜選
択することができるが、硬度が大きすぎると被記録体の
全面に接触することができず、一方、硬度が小さすぎる
場合には、弾性体内での圧力に分布が生じてしまう。
【0048】また、支持部材52は、ランプ55からの
光を透過し、被記録体を支持し得る堅さを有する材料を
用いて構成することができる。また、この支持部材52
の断面の形状は、被記録体の全面に加圧体の圧力が均一
にかかるような形状であれば、特に限定されない。例え
ば、図示するように、被記録体の水平面と平行な表面を
有する形状とすることができる。
【0049】図8(a)に示した構造では、被記録体の
進行方向後方端部に最大膜厚部を有し、その長手方向に
傾斜を有する弾性体を用いたが、任意の方向に傾斜を有
する弾性体を使用することができる。例えば、被記録体
の幅方向、または長手方向に対して角度を有した方向に
傾斜を与えてもよい。さらに、弾性体の斜面は、接触面
に対して凸となるように弧を描く形状であってもよい。
【0050】なお、図8(a)に示した構造の変形とし
て、被記録体の表面に対して傾斜を有する金属板の表面
に、均一な膜厚の弾性体を設けることによって、被記録
体の表面とこれに接触する弾性体の表面との間に角度を
与えることもできる。
【0051】図8(b)には、第3の発明に係る保護膜
形成装置の近赤外線照射部の他の例を示す。図8(b)
に示すように、上で説明した構成と同様に、加圧体58
は、金属板56の表面に弾性体57が設けられており、
上と同様の材質で構成することができる。図8(b)に
示す加圧体58に設けられた弾性体57の表面は、被記
録体に向かって凸部を有する円弧によって構成されてい
る。この円弧の曲率半径は、加圧体の圧力で弾性体の全
面を被記録体に接触させることができ、かつ、弧として
の形状を有する範囲内で、選択することが好ましい。ま
た、弾性体の膜厚は、最小でも5mm程度あることが好
ましい。
【0052】なお、支持部材52としては、上で説明し
たような材料および形状のものを使用することができ
る。図8(b)に示した構造では、被記録体の長手方向
の中心上に最大膜厚部を有し、被記録体の長手方向に沿
って円弧を描く形状の弾性体を用いたが、任意の方向に
沿って円弧を描く形状の弾性体を使用することができ
る。例えば、被記録体の幅方向、または長手方向に対し
て角度を有する方向に沿って円弧を描く形状でもよい。
また、最大膜厚部から、すべての方向に向けて膜厚が減
少するような形状であってもよい。
【0053】また、弾性体の最大膜厚部は、円弧の中央
部にある必要はなく、任意の位置に設けることができ
る。また、図8(b)に示した構造の変形として、被記
録体に向かって凸部を有する金属板の表面に均一な膜厚
で弾性体を形成し、被記録体の表面との間に同様の関係
を与えることもできる。
【0054】以上、支持部材の形状、構造、および加圧
体の形状のそれぞれに特徴を有する近赤外線照射部につ
いて説明したが、これらは、組み合わせて使用すること
もできる。
【0055】以下、本発明の具体例を示して、本発明を
より詳細に説明する。 (実施例1)白色硬質塩化ビニル基材にポリエステルか
らなる受容層を形成し、硬質塩化ビニル製カード(縦8
5mm×横54mm、厚さ約0.8mm)を得た。さら
に受容層上に、Kayasorb IRG−022をメ
チルエチルケトンに溶解させた溶液を塗布、乾燥して、
光熱変換層を設け、図3に示す層構成の被記録体を作成
した。
【0056】保護膜形成体としては、透明なポリエチレ
ンテレフタレートフィルム上に離型層、保護層、および
接着層が順次積層された熱転写フィルム(日本写真印刷
製:TYPE1)を使用した。
【0057】本実施例においては、図6に示した構成の
近赤外線照射部を用いて加圧、赤外線フラッシュ照射を
行なって、保護膜を形成した。なお、加圧部材39の被
記録体と接触する側には、硬度約60°のシリコーンゴ
ムからなる弾性体38を設け、約3kg/cm2 の圧力
で加圧した。
【0058】保護膜が形成された被記録体の長手方向の
反りを測定し、この反りの割合と支持部材の曲率半径R
との関係を図9に示した。図9に示すように、Rが約2
00未満の場合には、反りは3%以上となってしまうの
で好ましくない。したがって、Rは、200以上100
0以下が適性であることがわかる。
【0059】次に、被記録体を保護膜形成体43のキャ
リアシートから剥した時の外観をチェックした。さら
に、転写した保護膜表面に幅24mmのセロテープを貼
って、そのテープを勢い良く剥した後を目視により観察
し、保護膜の密着性を評価した。
【0060】また、被記録体の縦横の寸法を変える以外
は同様にして保護膜を形成し、同様に反りおよび密着性
を評価した。各寸法の被記録体についての反りと密着性
の評価との総合的な結果を、下記表1に示す。
【0061】
【表1】
【0062】表1に示すように、Rが200以上100
0以下の適正な範囲内にあるものは良好な接着状態で保
護膜が形成されており、テープ剥離試験により剥がれる
領域は、ほとんどなかった。これに対し、Rの値が20
0未満と小さく曲率の大きい形状の支持部材を用いた場
合は、被記録体の端部に接着不良箇所が見られた。ま
た、1000を越えるような、Rが大きく平面に近い形
状の支持部材を用いた場合には、被記録体の中央部に気
泡跡が見られた。このような気泡跡の部分はテープ剥離
により剥がれてしまった。 (比較例)水平面で被記録体を支持するプラスチック板
を支持部材とした、図4に示す保護膜形成装置を使用す
る以外は、実施例1と同様にして保護膜を形成した。な
お、被記録体は、縦85mm×横54mm、厚さ0.8
mmのものを使用した。
【0063】保護膜形成体のキャリアシートを剥離して
外観をチェックすると、被記録体の縁辺部には保護膜が
接着されていたものの、カードの中央部を中心として、
広範囲にわたって著しい気泡痕跡が見られた。さらに、
テープ剥離試験によると、その部分には保護膜が接着さ
れていなかった。
【0064】(実施例2)本実施例では、図7に示す構
成の近赤外線照射部を用いて加圧、赤外線フラッシュ照
射を行ない、保護膜を形成した。なお、支持部材46
は、5mm厚のガラス平板44上に2mm厚の透明塩化
ビニルシート45を張り合わせた構成とした。なお、加
圧部材39の被記録体と接触する側には、実施例1と同
様の硬度約60°のシリコーンゴムからなる弾性体38
を設け、約2kg/cm2 の圧力で加圧した。
【0065】実施例1と同様の被記録体45と保護膜形
成体46とを使用して、加圧及び赤外線フラッシュ照射
を行なって保護膜を形成した。その後、実施例1と同様
に被記録体45を保護膜形成体46のキャリアシートか
ら剥がした時の外観をチェックしたところ、良好な接着
状態で保護膜が形成されていた。このような保護膜は、
テープ剥離試験を行なっても、ほとんど剥がれなかっ
た。
【0066】(実施例3)本実施例では、図8(a)に
示す構成の近赤外線照射部を用いて加圧、赤外線フラッ
シュ照射を行ない、保護膜を形成した。なお、加圧体5
1は、金属板49の表面にゴム硬度約60°のシリコー
ンゴムによる弾性体50を形成した構造である。弾性体
50の被記録体に接触する面は、被記録体に対して傾斜
を有しており、その傾斜角θは、tanθの値が0.0
2となるような角度である。なお、支持部材52として
は、水平な面で被記録体を支持するアクリル樹脂板を使
用し、加圧圧力は約4kg/cm2 とした。
【0067】実施例1と同様の被記録体53と保護膜形
成体54とを使用して、加圧及び赤外線フラッシュ照射
を行なって保護膜を形成した。その後、実施例1と同様
に被記録体53を保護膜形成体54のキャリアシートか
ら剥がした時の外観をチェックしたところ、良好な接着
状態で保護膜が形成されていた。このような保護膜は、
テープ剥離試験を行なっても、ほとんど剥がれなかっ
た。
【0068】(実施例4)本実施例では、図8(b)に
示す構成の近赤外線照射部を用いて加圧、赤外線フラッ
シュ照射を行ない、保護膜を形成した。なお、加圧体5
8は、金属板56の表面にゴム硬度の約50°のシリコ
ーンゴムによる弾性層57を形成した構造であり、加圧
方向の鉛直面に対して曲率半径500の凸面状の形状を
有している。なお、支持部材52としては、水平な面で
被記録体を支持するガラス板を使用し、加圧圧力は約3
kg/cm2 とした。
【0069】実施例1と同様の被記録体53と保護膜形
成体54とを使用して、加圧及び赤外線フラッシュ照射
を行なって保護膜を形成した。その後、実施例1と同様
に、被記録体53を保護膜形成体54のキャリアシート
から剥がした時の外観をチェックしたところ、良好な接
着状態で保護膜が形成されていた。このような保護膜
は、テープ剥離試験を行なっても、ほとんど剥がれなか
った。
【0070】(実施例5)本実施例においては、実施例
1に示した構造の支持部材と、実施例3に示した構造と
同様の加圧体とを、図10に示すように組み合わせ、約
4kg/cm2 で加圧し、赤外線フラッシュ照射を行な
って保護膜を形成した。
【0071】(実施例6)本実施例においては、実施例
2に示した構造の支持部材と、実施例4に示した構造と
同様の加圧体とを、図11に示すように組み合わせ、約
3kg/cm2 で加圧し、赤外線フラッシュ照射を行な
って保護膜を形成した。
【0072】実施例5および実施例6で形成された保護
膜について、実施例1と同様に、被記録体を保護膜形成
体のキャリアシートから剥がした時の外観をチェックし
たところ、全域にわたって良好な接着状態で保護膜が形
成されていた。このような保護膜は、テープ剥離試験を
行なってもほとんど剥がれなかった。
【0073】なお、支持部材と加圧体との組み合わせ
は、上で示したものに限定されない。例えば、実施例1
で示した形状の支持部材と、実施例4で示した構造の加
圧体とを組み合わせてもよい。さらに、実施例2で示し
た形状の支持部材と、実施例3で示した構造の加圧体と
を組み合わせて保護膜を形成した場合にも、同様の効果
が得られることが予測される。
【0074】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
赤外線フラッシュ光を照射する1段階の処理によって、
高い密着性を有する保護膜を被記録体の表面に形成し得
る保護膜形成装置を提供することができる。本発明の装
置では、保護膜と被記録体の界面周辺のみを加熱できる
ので、基材を熱変形することがない。さらに、記録画像
を損なうこともなく、被記録体全面にわたって保護膜を
均一に形成することが可能である。また、ドライプロセ
スにより高速で保護膜を形成可能な保護膜形成装置を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】赤外線フラッシュ照射による保護膜形成法の原
理図。
【図2】保護膜形成体の層構成例を示す断面図。
【図3】被記録体の構成例を示す断面図。
【図4】保護膜形成装置の概略を示す断面図。
【図5】保護膜形成装置の構成を示すブロック図。
【図6】第1の発明に係る保護膜形成装置の構成を表わ
す部分断面図。
【図7】第2の発明に係る保護膜形成装置の構成を表わ
す部分構成図。
【図8】第3の発明に係る保護膜形成装置の構成を表わ
す部分構成図。
【図9】支持部材の曲率Rと、被記録体の反りとの関係
を示すグラフ図。
【図10】第4の発明に係る保護膜形成装置の構成の一
例を表わす部分構成図。
【図11】第5の発明に係る保護膜形成装置の構成の一
例を表わす部分構成図。
【符号の説明】
1…保護形成体,2…被記録体,3…透明基材,4…照
射光 5…光熱変換層,6…透明保護層,7…透明基材,8…
離型剤層 9…透明保護層,10…接着剤層,11…光熱変換層,
12…被記録体基材 13…受容層,14…光熱変換層,20…被記録体,2
1…位置検出器 22…位置検出器,23…開閉検出器,24…開閉検出
器 25…保護膜形成体,26…テンションローラ、27…
遮光シャッター 28…遮光シャッター,29…キセノンフラッシュラン
プ 30…繰り出し装置,31…巻き取り装置,32…支持
部材,33…加圧体 34…加圧検出器,35…ガイドローラ,37…金属板 38…シリコーンゴム,39…加圧体,40…キセノン
フラッシュランプ 41…支持部材,42…被記録体,43…保護膜形成
体,44…剛体 45…弾性体,46…支持部材,47…被記録体,48
…保護膜形成体 49…金属板,50…弾性体,51…加圧体,52…支
持部材 53…被記録体,54…保護膜形成体,55…キセノン
フラッシュランプ 56…金属板,57…弾性体,58…加圧体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41M 5/38 B42D 15/10 501 H K // B29L 9:00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材およびこの上に形成された染料受容
    層を含み、長手方向の長さが100mm以下の被記録体
    の染料受容層と、透明基材およびこの上に形成された熱
    可塑性樹脂層を含む保護膜形成体の熱可塑性樹脂層との
    接着であって、少なくとも一方が近赤外光吸収光熱変換
    層を有する前記被記録体と保護膜形成体とを接着するこ
    とにより、該被記録体の表面に保護膜を形成する保護膜
    形成装置において、 被記録体の受容層と保護膜形成体の熱可塑性樹脂層とを
    重ねて被記録体の基材側から加圧する加圧部材、 保護膜形成体の透明基材側を支持し、光を透過する材料
    からなる支持部材、および前記支持部材を通して赤外線
    フラッシュ光を照射する照射装置を具備し、前記支持部
    材の保護膜形成体を支持する面は、曲率半径200以上
    1000以下の範囲内の円弧より構成される凸面である
    ことを特徴とする保護膜形成装置。
  2. 【請求項2】 基材およびこの上に形成された染料受容
    層を含む被記録体の染料受容層と、透明基材およびこの
    上に形成された熱可塑性樹脂層を含む保護膜形成体の熱
    可塑性樹脂層との接着であって、少なくとも一方が近赤
    外光吸収光熱変換層を有する前記被記録体と保護膜形成
    体とを接着することにより、該被記録体の表面に保護膜
    を形成する保護膜形成装置において、 被記録体の受容層と保護膜形成体の熱可塑性樹脂層とを
    重ねて被記録体の基材側から加圧する加圧部材、 保護膜形成体の透明基材側を支持し、光を透過する材料
    からなる支持部材、および前記支持部材を通して赤外線
    フラッシュ光を照射する照射装置を具備し、前記支持部
    材は透明な剛体と、この剛体上に設けられた透明または
    半透明の弾性体とから構成されることを特徴とする保護
    膜形成装置。
  3. 【請求項3】 基材およびこの上に形成された染料受容
    層を含む被記録体の染料受容層と、透明基材およびこの
    上に形成された熱可塑性樹脂層を含む保護膜形成体の熱
    可塑性樹脂層との接着であって、少なくとも一方が近赤
    外光吸収光熱変換層を有する前記被記録体と保護膜形成
    体とを接着することにより、該被記録体の表面に保護膜
    を形成する保護膜形成装置において、 被記録体の受容層と保護膜形成体の熱可塑性樹脂層とを
    重ねて被記録体の基材側から加圧する加圧部材、 保護膜形成体の透明基材側を支持し、光を透過する材料
    からなる支持部材、および前記支持部材を通して赤外線
    フラッシュ光を照射する照射装置を具備し、前記加圧部
    材は、被記録体の表面と平行して対向する面を有する剛
    体と、1つの最大膜厚部を有するように前記剛体の面に
    設けられた弾性体とを含み、前記弾性体は、被記録体を
    加圧するにしたがって被記録体の加圧領域が連続的に増
    加するように、前記最大膜厚部から他の部分に向けて膜
    厚が連続的に減少するような形状を有することを特徴と
    する保護膜形成装置。
  4. 【請求項4】 基材およびこの上に形成された染料受容
    層を含み、長手方向の長さが100mm以下の被記録体
    の染料受容層と、透明基材およびこの上に形成された熱
    可塑性樹脂層を含む保護膜形成体の熱可塑性樹脂層との
    接着であって、少なくとも一方が近赤外光吸収光熱変換
    層を有する前記被記録体と保護膜形成体とを接着するこ
    とにより、該被記録体の表面に保護膜を形成する保護膜
    形成装置において、 被記録体の受容層と保護膜形成体の熱可塑性樹脂層とを
    重ねて被記録体の基材側から加圧する加圧部材、 保護膜形成体の透明基材側を支持し、光を透過する材料
    からなる支持部材、および前記支持部材を通して赤外線
    フラッシュ光を照射する照射装置を具備し、前記支持部
    材の保護膜形成体を支持する面は、曲率半径200以上
    1000以下の範囲内の円弧より構成される凸面であっ
    て、前記加圧部材は、被記録体の表面と平行して対向す
    る面を有する剛体と、1つの最大膜厚部を有するように
    前記剛体の面に設けられた弾性体とを含み、前記弾性体
    は、被記録体を加圧する際に被記録体の加圧領域が連続
    的に増加するように、前記最大膜厚部から他の部分に向
    けて膜厚が連続的に減少するような形状を有することを
    特徴とする保護膜形成装置。
  5. 【請求項5】 基材およびこの上に形成された染料受容
    層を含む被記録体の染料受容層と、透明基材およびこの
    上に形成された熱可塑性樹脂層を含む保護膜形成体の熱
    可塑性樹脂層との接着であって、少なくとも一方が近赤
    外光吸収光熱変換層を有する前記被記録体と保護膜形成
    体とを接着することにより、該被記録体の表面に保護膜
    を形成する保護膜形成装置において、 被記録体の受容層と保護膜形成体の熱可塑性樹脂層とを
    重ねて被記録体の基材側から加圧する加圧部材、 保護膜形成体の透明基材側を支持し、光を透過する材料
    からなる支持部材、および前記支持部材を通して赤外線
    フラッシュ光を照射する照射装置を具備し、前記支持部
    材は透明な剛体と、この剛体上に設けられた透明または
    半透明の弾性体とを含み、前記加圧部材は、被記録体の
    表面と平行して対向する面を有する剛体と、1つの最大
    膜厚部を有するように前記剛体の面に設けられた弾性体
    とを含み、前記弾性体は、被記録体を加圧するにしたが
    って被記録体の加圧領域が連続的に増加するように、前
    記最大膜厚部から他の部分に向けて膜厚が連続的に減少
    するような形状を有することを特徴とする保護膜形成装
    置。
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