JPH0726610U - 温水式床暖房装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 パイプ収納溝（４）を上面に刻設した基板
（１）の一端を延長し、該板面（１ｃ）にパイプ挿通口
（２）及び該パイプ挿通口（２）に着脱自在に嵌装する
蓋体（３）を設けて温水式床暖房装置を構成した。 【効果】 基板（１）の一端を延長した板面（１ｃ）の
端面を、室内広さに応じて切断して温水式床暖房装置を
室内床面に布設することにより、室内壁面と温水式床暖
房装置との間に生じる隙間は完全に塞がれるので、室内
壁面と温水式床暖房装置との間に生じた隙間に断熱材を
敷き詰める作業を省略することができ施工性は著しく向
上する。また、床面に布設した複数枚の温水式床暖房装
置に配設収納された樹脂パイプ相互を接続した後、パイ
プ挿通口（２）を蓋体（３）で閉塞することにより、床
下への放熱ロスを極めて有効に防止することができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は床面から室内を暖房する温水式床暖房装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、室内床面から室内を暖房する温水式床暖房装置は、図７に示すように、 硬質発泡体からなる基板２０の上面に刻設したパイプ収納溝２１内に樹脂パイプ ２３を配設収納し、該基板２０上にアルミシート等からなる均熱材２２を貼着積 層して構成されていた。

【０００３】 而して、室内床面に布設した温水式床暖房装置に配設収納された樹脂パイプ相 互を接続するには、図８に示すように両端に接続金具２６、２６を取り付けた接 続用のパイプ２５を根太Ａの下を引き通して樹脂パイプ相互を接続していた。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上述のように構成された温水式床暖房装置においては、温水式 床暖房装置の端面から樹脂パイプ２３が突出しているために見栄えが悪く、しか も、温水式床暖房装置は布設する室内床面の長さよりも短く形成されているため に、温水式床暖房装置と室内壁面との間に隙間が生じ、この隙間に位置する樹脂 パイプ２３に荷重が掛かると樹脂パイプ２３が破断するおそれがあり、また、こ の隙間から床下への放熱ロスが生じる。このことから従来は、図９に示すように 温水式床暖房装置と室内壁面との間に生じた隙間に硬質発泡体等からなる断熱材 Ｂを敷き詰め、樹脂パイプ２３の破断及び床下への放熱ロスを防止しているが、 その作業は面倒で長時間を要し作業性が極めて悪いという問題点があった。

【０００５】 本考案は上記問題点に鑑みなされたもので、施工性に優れた温水式床暖房装置 を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、硬質発泡体からなる基板の上面に刻設したパイプ収納溝内に樹脂パ イプを配設し、該基板上に均熱材を貼着積層した温水式床暖房装置において、上 記基板の一端を延長した板面にパイプ挿通口及び該パイプ挿通口に着脱自在に嵌 装する蓋体を設けて温水式床暖房装置を構成し、従来の問題点を解消したもので ある。

【０００７】

【作用】

基板の一端を延長した板面を、室内広さに応じてその余長を切断し温水式床暖 房装置を室内床面に布設することで、室内壁面と温水式床暖房装置との間に生じ た隙間を断熱材により埋める必要はなく作業性は著しく向上する。

【０００８】 上記のようにして室内床面に布設した複数枚の温水式床暖房装置に配設収納さ れた樹脂パイプ相互を接続するには、両端に接続金具を取り付けた接続用パイプ を根太下を引き通して、基板の一端を延長した板面に穿設のパイプ挿通口から引 き出して樹脂パイプ相互を接続し、または、温水式床暖房装置に配設収納された 樹脂パイプに送り配管用の余長を設け、該樹脂パイプを相手方温水式床暖房装置 の基板に穿設したパイプ挿通口から引き出して接続金具により樹脂パイプ相互を 接続する。然る後、パイプ挿通口を蓋体で塞ぎ、パイプ挿通口から床下への放熱 ロスを防止する。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面により説明する。図１は本考案の一実施例を示す 斜視図で、図において１は軟質発泡体１ａ上に硬質発泡体１ｂを貼着積層した基 板で、軟質発泡体１ａの巾は図示するように硬質発泡体１ｂの巾より広くなって いる。２は該基板１の一端を延長した板面１ｃに穿設したパイプ挿通口で、該挿 通口２には後述するパイプ収納溝４の両端が開口している。３はパイプ挿通口２ に着脱自在に嵌装した硬質発泡体等からなる蓋体、４は基板１の上面に所定のパ ターンで刻設されたパイプ収納溝で、該パイプ収納溝４の両端は前述したように パイプ挿通口２に開口している。５はパイプ収納溝４内に配設収納された樹脂パ イプ、６は基板１の上面に貼着されたアルミシート等からなる均熱材である。

【００１０】 上述のように構成した本考案の温水式床暖房装置を室内床面に布設するには、 温水式床暖房装置を布設する室内の広さに応じて、基板１の一端を延長した板面 １ｃを切断して図２に示すように室内床面に布設する。従って、従来のように温 水式床暖房装置を布設した後の隙間に断熱材を敷き詰める断熱処理作業を省略す ることができ、施工性は著しく向上する。

【００１１】 上記のようにして室内床面に布設した複数枚の温水式床暖房装置に配設収納さ れた樹脂パイプ５、５相互を接続するには、図３に示すように根太Ａの下を引き 通した接続用パイプ１０を、基板１の一端を延長した板面１ｃに穿設のパイプ挿 通口２から引き出し、接続用パイプ１０の両端に取り付けた接続金具１１、１１ により樹脂パイプ５、５相互を接続し、或いは、図４に示すように樹脂パイプ５ に配管用の余長部４ａを設け、該余長部４ａを板面１ｃ上にループ状に巻回して おき、樹脂パイプ相互を接続する際に、該余長部４ａを根太Ａの下を引き通して 相手方床暖房装置に穿設したパイプ挿通口２から引き出し、接続金具１１により 樹脂パイプ相互を接続する。然る後、パイプ挿通口２に蓋体３を嵌装してパイプ 挿通口２を閉塞する。

【００１２】 而して、図３に示すように基板１を構成する軟質発泡体１ａの両側面は根太Ａ に密着し、上記のようにパイプ挿通口２は蓋体３で閉塞されるので、床下への放 熱ロスは極めて有効に防止される。

【００１３】 なお、温水式床暖房装置に配設収納された樹脂パイプ５、５相互を接続する接 続用パイプ１０の両端に取り付けた接続金具１１、１１は、図３に示すようにパ イプ挿通口２内に収納してもよく、また、図５に示すように基板１の一端を延長 した板面１ｃに接続金具収納溝１１ａを穿設し、該接続金具収納溝１１ａ内に収 納してもよい。さらに、図４に示すように基板１の一端を延長した板面１ｃの上 面に所定の間隔で切込み溝１ｄを刻設しておくことにより、室内広さに応じて余 長部分を切断する際の目安となり、且つ、切断作業が極めて容易となる。

【００１４】 さらにまた、本考案は図６に示すように、折り畳み自在に構成された温水式床 暖房装置にも適用し得るものである。

【００１５】

【考案の効果】

本考案によれば上述のように、施工性に優れた温水式床暖房装置を提供し得る という優れた利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す斜視図

【図２】使用状態を示す縦断面図

【図３】使用状態を示す横断面図

【図４】本考案の他の実施例を示す要部拡大斜視図

【図５】本考案の他の実施例を示す要部拡大斜視図

【図６】本考案の他の実施例を示す斜視図

【図７】従来の温水式床暖房装置を示す斜視図

【図８】従来の温水式床暖房装置の使用状態を示す要部
拡大斜視図

【図９】従来の温水式床暖房装置の使用状態を示す縦断
面図

【符号の説明】

１ 基板
２ パイプ挿通口 ３ 蓋体
４ パイプ収納溝 ５ 樹脂パイプ
６ 均熱材

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 服部 潔 東京都板橋区中丸町47−11 シティハイツ 大山204 (72)考案者 奥山 哲夫 東京都千代田区丸の内２丁目６番１号 古 河電気工業株式会社内 (72)考案者 若塚 邦男 東京都千代田区丸の内２丁目６番１号 古 河電気工業株式会社内

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 硬質発泡体からなる基板の上面に刻設し
   たパイプ収納溝内に樹脂パイプを配設し、該基板上に均
   熱材を貼着積層した温水式床暖房装置において、上記基
   板の一端を延長した板面にパイプ挿通口及び該パイプ挿
   通口に着脱自在に嵌装する蓋体を設けたことを特徴とす
   る温水式床暖房装置。