JPH07265420A - 穿刺処置具 - Google Patents

穿刺処置具

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JPH07265420A
JPH07265420A JP6083711A JP8371194A JPH07265420A JP H07265420 A JPH07265420 A JP H07265420A JP 6083711 A JP6083711 A JP 6083711A JP 8371194 A JP8371194 A JP 8371194A JP H07265420 A JPH07265420 A JP H07265420A
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健治 阿部
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 第1の穿刺部材の側面から患部等に向けて第
2の穿刺部材を突出させることにより、体内でのダメー
ジを抑制して、必要部位に薬液等を容易に注入できるよ
うにする。 【構成】 穿刺処置具20は、ガイドチューブ21内に
第1の穿刺部材22を挿通し、さらに部材22内に第2
の穿刺部材23を挿通する構成となっている。部材22
は、可撓性のチューブ部22a先端に穿刺針部22bが
連設され、チューブ部22a内部には部材23の挿通路
24が形成される。挿通路24はチューブ部22a内で
は軸線方向に真直ぐ延在されているが、穿刺針部22b
部位で曲げられて、その側面に開口する導出口24aと
なる。部材23も、可撓性のチューブ部23aの先端に
穿刺針23aを連設してなり、この部材23には、その
軸線方向に貫通する液通路25が、その基端部に接続部
23cが夫々形成され、接続部23cには、薬液を充填
した注射器からなる薬液供給器26が着脱可能に接続さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、直接または超音波診断
装置等のガイド手段を介して体腔内に挿入されて、薬液
等を供給するために用いられる穿刺処置具に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】体内に挿入されて検査や診断を行った
り、この検査,診断の結果に基づいて適宜の処置を施す
ために、例えば超音波内視鏡が用いられる。この超音波
内視鏡は、体腔内に挿入される挿入部の先端に超音波観
測手段と内視鏡観察手段とを設ける構成としたものであ
る。内視鏡観察手段によって、体腔内壁の状態等を検査
し、また超音波観測手段では、体内の組織に関する情報
を取得できる。これらの検査において、患部等が発見さ
れた時には、処置具を挿通して、適切な処置を施すが、
この処置具の挿通を可能ならしめるために、挿入部には
処置具挿通路が設けられる。この処置具挿通路に挿通さ
れる処置具としては、鉗子,高周波処置具等というよう
に、体腔内壁の組織細胞を採取したり、出血部の凝固・
止血を行ったりするものと、体腔内壁から体内に刺し込
んで、薬液等を注入する穿刺処置具とがある。この穿刺
処置具は、先端が開口したチューブからなるガイド部材
と、このガイド部材の内部に挿通され、先端に穿刺針部
を備えた穿刺部材とから構成したものが従来から用いら
れている。そして、この穿刺部材には、その軸線方向に
向けて薬液の供給路が設けられており、この供給路は穿
刺針部が設けられている先端部に開口しており、この開
口部から体内の患部等に向けて薬液が注入されるように
している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、穿刺処置具
を用いて、患部に薬液等を注入する場合において、穿刺
方向が正確に患部に向いておれば、その刺し込み深さを
調整することにより患部に薬液等を注入できるが、刺し
込み方向が患部からずれると、薬液が患部には及ばなく
なってしまう。しかしながら、この穿刺処置具の患部へ
の狙撃を正確に行うことは極めて困難であり、正確に狙
撃できない場合には、繰り返し穿刺処置具の刺し込みを
行わなければならなくなり、体内に対するダメージが大
きくなる。また、穿刺処置具の刺し込み深さ方向には位
置を変えて薬液を注入できるが、この刺し込み方向以外
には薬液を及ぼすことができない。従って、ある範囲に
薬液を注入しようとする場合には、穿刺処置具を場所を
変えて何度も刺し込む以外に方法はなかった。
【0004】以上のように、従来技術の穿刺処置具にあ
っては、刺し込み深さ方向以外に薬液を注入できないよ
うになっていることから、この穿刺処置具を用いて行う
薬液注入等の操作の操作性が悪く、またやむを得ず繰り
返し刺し込みを行わなければならないこともあることか
ら、体内に対するダメージが広範囲に及ぶ等といった問
題点がある。
【0005】本発明は以上の点に鑑みてなされたもので
あって、その目的とするところは、体内におけるダメー
ジを最小限に抑制して、必要な部位に対して的確に、ま
た広範囲にわたって薬液等を容易に注入できるようにす
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明は、先端が開口したチューブからなるガ
イド部材と、このガイド部材を介して体内に挿入され、
先端が体内壁に刺し込み可能な穿刺針部となり、かつ内
部には、軸線方向に通路を設け、先端近傍部では、その
側面部に導出口として開口する挿通路を形成した第1の
穿刺部材と、この第1の穿刺部材の挿通路内に挿通され
て、その導出口から第1の穿刺部材の軸線に対して所定
の角度方向に突出させる第2の穿刺部材とから構成した
ことをその特徴とするものである。
【0007】
【作用】穿刺部材として、第1の穿刺部材と、この第1
の穿刺部材に挿通される第2の穿刺部材とを用い、第2
の穿刺部材は第1の穿刺部材の側面から突出させること
ができるようになっている。第1の穿刺部材を体内にお
ける所定の深さ位置にまで挿入した状態で、この第1の
穿刺部材の側面に設けた導出口から第2の穿刺部材を突
出させると、その突出長さに応じた部位に薬液等の供給
を行うことができる。また、第2の穿刺部材を第1の穿
刺部材の内部に引き込んだ状態で、第1の穿刺部材をそ
の軸回りに所定の角度回転させると、第2の穿刺部材を
突出する方向を変化させることができる。
【0008】以上のように、第1の穿刺部材の導出口の
方向を変えることによって、この第1の穿刺部材の刺し
込み方向と患部等のように薬液を供給する部位がずれて
いても、この第1の穿刺部材を軸回りに回転させて、導
出口が患部方向に向いた状態で、第2の穿刺部材を突出
させれば良く、従って患部等への狙撃性が極めて良好と
なる。また、第1の穿刺部材の軸線を中心として回転さ
せながら、繰り返し第2の穿刺部材を出没させるように
すれば、所定の半径をもった円形の領域の任意の部位に
薬液等の注入操作を行うことができる。また、このよう
にして行われる操作を、第1の穿刺部材の深さ方向の位
置を変えながら行えば、さらに広範囲にわたって薬液等
を注入できる。
【0009】第2の穿刺部材に、その先端に開口する液
通路を設けることによって、この第2の穿刺部材から薬
液を注入できる。また、第2の穿刺部材を中実にして
も、この第2の穿刺部材を体内に刺し込むことによっ
て、薬液の流路を確保することができるから、第1の穿
刺部材に形成されている挿通路を介して、このようにし
て確保した流路に向けて薬液の注入を行うこともでき
る。さらには、第2の穿刺部材は液通路を備えたものを
用いて、第2の穿刺部材内と、この第2の穿刺部材と第
1の穿刺部材との間との2つの流路を確保し、第2の穿
刺部材または第1の穿刺部材のいずれか一方を吸引器に
接続し、他方には薬液供給器を接続して、両者を共に作
動させるようにすると、一方の流路から体液を吸引しな
がら、他方の流路を介して薬液を注入するというよう
に、体液と薬液との置換を行わせることができ、効率的
な薬液の注入が可能となる。
【0010】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例につい
て説明する。この実施例においては、穿刺処置具を超音
波内視鏡を介して体内に挿入されるように構成したもの
としたが、穿刺処置具を挿入するためのガイド手段とし
てはこの超音波内視鏡に限定されるものではない。
【0011】而して、図1に超音波内視鏡の全体構成を
示す。図中において、1は超音波内視鏡の本体操作部を
示し、この本体操作部1には体腔内への挿入部2が連設
されている。この挿入部2は、本体操作部1への連設側
から大半の部分は軟性部2aであって、この軟性部2a
にはアングル部2bが、またアングル部2bには先端硬
質部2cが順次連設されている。
【0012】図2及び図3に先端硬質部2cの構成を示
す。この先端硬質部2cには内視鏡観察手段と超音波観
測手段とが設けられている。内視鏡観察手段は、先端硬
質部2cの先端面に設けた照明窓3及び観察窓4とから
構成される。周知のように、照明窓3には、照明用レン
ズが装着されており、ライトガイドの出射端が臨んでい
る。また、観察窓4には対物レンズが装着されており、
この対物レンズの結像位置には固体撮像素子またはイメ
ージガイドの入射端が設けられている。先端硬質部2c
の先端面には、これら以外にも、観察窓4を洗浄するた
めの送気送水ノズル5が設けられており、さらに鉗子等
の処置具を挿通するための処置具挿通チャンネル6が開
口している。
【0013】超音波観測手段としては、先端硬質部2c
の側面部分に設けた超音波トランスデューサ7を有し、
この超音波トランスデューサ7の前後の部位には、円周
状の溝8a,8bが形成されており、これら溝8a,8
b間の部位にはバルーン9が装着されている。そして、
バルーン9の装着部における溝8bの内側の位置には超
音波伝達媒体を供給する供給路10が開口している。ま
た、溝8bの外側の位置には穿刺処置具挿通路11が設
けられており、穿刺処置具はこの穿刺処置具挿通路11
を介して体内に刺し込まれる。
【0014】処置具挿通チャンネル6に挿通される処置
具は、内視鏡観察手段により確認しながら、その操作が
行われるものであって、このために処置具挿通チャンネ
ル6は先端硬質部2cの先端面に開口し、処置具を体内
に導出させた時には、内視鏡観察手段による視野範囲内
に入るようになっている。これに対して、穿刺処置具は
体内に刺し込まれるものであり、その操作は超音波観測
手段を手懸かりとして行われるものである。従って、穿
刺処置具を挿通させる穿刺処置具挿通路11は超音波ト
ランスデューサ7による超音波観測視野内に入るよう
に、この超音波トランスデューサ7の基端側から、超音
波トランスデューサ7の観測視野方向に向けて突出させ
ることができるようになっている。そして、これら処置
具挿通チャンネル6及び穿刺処置具挿通路11は、本体
操作部1にまで延在されており、この本体操作部1に設
けた処置具導入部12及び穿刺処置具導入部13に接続
されている。
【0015】そこで、図4乃至図7に穿刺処置具につい
ての第1の実施例を示す。20は穿刺処置具であって、
この穿刺処置具20は、可撓性を有する両端が開口した
ガイドチューブ21を有し、このガイドチューブ21内
には、第1の穿刺部材22が挿通されており、この第1
の穿刺部材22内に第2の穿刺部材23が挿通されるよ
うになっている。第1の穿刺部材22は、可撓性のある
チューブ部22aの先端に鋭利となった穿刺針部22b
が連設されており、図5からも明らかなように、チュー
ブ部22aの内部には第2の穿刺部材23の挿通路24
が形成されている。この挿通路24はチューブ部22a
内ではその軸線方向に真直ぐ延在されているが、穿刺針
部22bの部位で曲げられて、その側面に開口する導出
口24aとなっている。
【0016】第2の穿刺部材23も、第1の穿刺部材2
2と同様、可撓性のあるチューブ部23aの先端に穿刺
針23bを連設してなるものであって、この第2の穿刺
部材23には、その軸線方向に貫通する液通路25が形
成されている。そして、第2の穿刺部材23の基端部に
は接続部23cが形成されており、この接続部23cに
は、薬液を充填した注射器からなる薬液供給器26が着
脱可能に接続されるようになっている。
【0017】第1の穿刺部材22は、ガイドチューブ2
1内に摺動可能に挿通されており、また第2の穿刺部材
22は第1の穿刺部材22の挿通路24内に挿通され
て、この挿通路24から側面に開口する導出口24aか
ら突出させることができるようになっている。第1の穿
刺部材22は、ガイドチューブ21内において、その軸
線方向にスライド変位できると共に、その軸回りに回転
もできるようになっている。この第1の穿刺部材22の
軸線方向においては、図4に仮想線で示したように、こ
のガイドチューブ21内に引き込んだ退避位置から、実
線で示したように、所定長さだけ突出した最突出位置ま
で摺動変位可能となっている。この第1の穿刺部材22
のガイドチューブ21に対する摺動動作は、超音波内視
鏡を操作する術者等が手指で操作できるようになってお
り、このためにガイドチューブ21及び第1の穿刺部材
22の基端部にはそれぞれフランジ部21a,22cを
設けて、これら各フランジ部21a,22aには指掛け
リング27,28が連設されている。
【0018】超音波内視鏡の本体操作部における穿刺処
置具導入部13から穿刺処置具20を挿入する際には、
第1の穿刺部材22は退避位置に保持するが、この退避
位置で確実に固定するために、このガイドチューブ21
と第1の穿刺部材22との間には、クリック機構が設け
られている。このクリック機構としては、図6に示した
ように、ガイドチューブ21の基端部にはフランジ部2
1aが形成されており、このフランジ部21aの内面に
は凹溝29が形成されており、この凹溝29にはリング
状のばね部片30が装着されている。凹溝29には、ク
リック収容部29a,29aが連設されており、またば
ね部片30には、クリック収容部29a,29aに出没
可能な係合部30a,30aが設けられている。そし
て、第1の穿刺部材22の外面には円周状のクリック溝
31aが形設されており、常時には係合部30a,30
aはクリック溝31aに係入する方向に付勢されてい
る。ここで、クリック溝31aは第1の穿刺部材22が
退避位置にある時に、この位置に保持するためのもので
あって、また第2の穿刺部材23の最突出位置を規制す
るためにもクリック溝31bが設けられている。
【0019】第2の穿刺部材23は、第1の穿刺部材2
2の挿通路24内に摺動可能に装着されており、この第
2の穿刺部材23を押し出すと、第1の穿刺部材22の
側面に設けた導出口24aから斜め前方に突出されるよ
うになる。ここで、第2の穿刺部材23は、挿通路24
内では第1の穿刺部材22の軸線方向にガイドされる
が、導出口24aに向けて移動する際には所定角度曲げ
られることになる。導出口24aから出没させる時に、
この第2の穿刺部材22の穿刺針部22bの先端が挿通
路24の内壁に突き刺さるのを防止するために、この挿
通路24における曲がった部分の壁24bの傾斜角θ1
は、第2の穿刺部材23の穿刺針部23bの傾斜角度θ
2 より小さくなっており、両者の傾斜方向は一致する状
態に配置されている。そして、この第2の穿刺部材23
が第1の穿刺部材22内でみだりに回転しないようにす
るために、図7に示したような回り止め機構が形成され
ている。即ち、第2の穿刺部材23の基端側の部位に
は、一部に面取り32が施されており、また第1の穿刺
部材22のフランジ部22cは、この面取り部32に係
合する規制部33が形成されており、第2の穿刺部材2
3に回転方向の力が加わっても、面取り部32が規制部
33と当接するようになる。また、面取り部32は軸線
方向においては所定の長さを有するものであり、これに
より第2の穿刺部材23に段部が形成されることから、
第2の穿刺部材23を摺動変位させると、この段部が規
制部33と衝当することになり、これによって第2の穿
刺部材23の引き込み及び突出のストロークエンドが規
制されるようになる。なお、図5において、34はガイ
ドチューブ21の先端部に装着されて、第1の穿刺部材
22の穿刺針部22bが退避位置にある時に、それを囲
繞するようにして保護するために設けた金属リングであ
る。
【0020】本実施例は以上のように構成されるもので
あって、穿刺処置具20を使用するには、まず超音波内
視鏡の挿入部2を体内に挿入して、その先端硬質部2c
を検査・診断を行うべき部位にまで導く。穿刺具処置具
20は、予めまたは挿入部2が所定の位置にまで挿入さ
れた時に穿刺処置具挿通路11内に挿入する。ここで、
第1の穿刺部材22はガイドチューブ21内に引き込ん
だ退避位置となっており、しかもクリック機構によって
その位置に保持されているから、第1の穿刺部材22が
みだりにガイドチューブ21から突出して、穿刺処置具
挿通路11の内面を傷付けたりするおそれはない。
【0021】超音波内視鏡における超音波トランスデュ
ーサ7から超音波パルスを体内に向けて送信して、その
反射エコーを受信することによって、体内組織の情報が
取得できるようになり、この体内組織に関する情報は、
超音波画像としてモニタ装置に映し出される。そして、
この超音波観測を行う際に、患部等薬液を供給する必要
がある箇所が発見されると、穿刺処置具20を作動させ
て、所要の部位に薬液の注入を行う。
【0022】而して、まず穿刺処置具20全体を超音波
内視鏡の穿刺処置具挿通路11から突出させて、ガイド
チューブ21を体内壁に当接させる。然る後に、指掛け
部27,28を操作して、第1の穿刺部材22をガイド
チューブ21内から押し出す方向に摺動変位させる。こ
れによって、ガイドチューブ21に設けたばね部片30
が弾性変形して、その係合部30aがクリック溝31a
から離脱して、この第1の穿刺部材22がガイドチュー
ブ21の先端から、その軸線方向に突出することにな
り、第1の穿刺部材22の穿刺針部22bは体内に刺し
込まれる。この穿刺針部22bの体内への刺し込み操作
は超音波観測手段による監視下で行うようにすることに
よって、安全に、しかも確実に薬液を注入すべき部位に
まで刺し込むことができる。
【0023】第1の穿刺部材22が体内における所定の
深さ位置にまで刺し込まれると、この第1の穿刺部材2
2の挿通路24内に挿入されている第2の穿刺部材23
を押し出すように摺動変位させる。これによって、図8
に示したように、第2の穿刺部材23は、第1の穿刺部
材22の穿刺針部22b近傍の側面に設けた導出口24
aから、この第1の穿刺部材22の軸線に対して所定の
角度方向に突出し、この第2の穿刺部材23の穿刺針部
23bが体内に刺し込まれることになる。この状態で、
薬液供給器26を作動させて、第2の穿刺部材23の液
通路25に薬液を圧送すると、穿刺針部23bの先端か
ら体内に薬液が供給される。
【0024】従って、第1の穿刺部材22を体内に刺し
込む際には、必ずしも第1の穿刺部材22を直接患部に
向けて刺し込まなければならないものではなく、第2の
穿刺部材23を突出させた時に、この第2の穿刺部材2
3が届く範囲に患部等薬液の注入を行うべき部位が位置
しておれば良い。そして、第1の穿刺部材22を体内に
刺し込んだ後に、それを軸回りに回転させて導出口24
aを患部の方向に向けて、第2の穿刺部材23を突出さ
せれば、確実に患部に届くようになる。この結果、薬液
注入等の操作を極めて容易に行うことができ、第1の穿
刺部材22に相当する部材を複数回繰り返し刺し込まな
ければ、正確に患部に到達しえない従来技術のものと比
較して、患者に与えるダメージは最小限に抑制できる。
【0025】また、患部が広範囲にわたる場合には、一
度薬液の注入を行った後に、第2の穿刺部材23を第1
の穿刺部材22内に引き込んで、第1の穿刺部材22を
ガイドチューブ21に対して、軸回りに所定角度回転さ
せ、この状態で再び第2の穿刺部材23を導出口24a
から突出させて薬液を注入し、順次この操作を繰り返す
ことによって、図8に仮想線で示したように、第1の穿
刺部材22を中心として放射状に薬液を供給できる。ま
た、第1の穿刺部材22の深さ方向の位置を変えながら
同様の操作を行えば、さらに広範囲に薬液を供給できる
ようになる。
【0026】次に、図9及び図10は本発明の第2の実
施例を示すものであって、この穿刺処置具40は、ガイ
ドチューブ41内にチューブ部42aの先端に穿刺針部
42bを設けた第1の穿刺部材42を摺動自在に挿入さ
せ、また第1の穿刺部材42には、第2の穿刺部材43
を挿通させる挿通路44が設けられており、この挿通路
44は、穿刺針部42a近傍における側面部分に開口し
ている点は、前述した第1の実施例と格別差異はない。
【0027】第2の穿刺部材43は、内部に液通路は設
けられておらず、中実状となっている。従って、この第
2の穿刺部材43は、可撓軸部43aの先端に穿刺針部
43bを設けるように構成したものである。また、第1
の穿刺部材42は、そのチューブ部42aと穿刺針部4
2bとは別部材で形成されており、両者はねじ結合され
ている。さらに、ガイドチューブ41の先端部の内面に
は金属リング45が挿嵌されており、第1の穿刺部材4
2が退避位置にある際には、この第1の穿刺部材42の
穿刺針部42bを囲繞している。第1の穿刺部材42の
チューブ部42aは穿刺針部42bより太径となってお
り、この第1の穿刺針部材42をガイドチューブ41か
ら突出させると、チューブ部42aの先端が金属リング
45に突き当たるようになり、この位置で第1の穿刺部
材42の突出量が規制されるようになっている。
【0028】この実施例における薬液の供給は、第2の
穿刺部材42の内部ではなく、第1の穿刺部材42と第
2の穿刺部材43との間を介して行われる。このため
に、第1の穿刺部材42の基端部には接続部46が設け
られており、この接続部46には薬液供給器47が着脱
可能に装着されるようになっている。従って、第1の穿
刺部材42を体内に刺し込んだ状態で、さらに第2の穿
刺部材43を、この第1の穿刺部材42の軸線に対して
斜め方向に向けて刺し込むことによって、体内には薬液
を供給するための流路が形成され、この流路に沿って薬
液が注入されるようになる。これと共に薬液供給器47
から薬液を第1の穿刺部材42の挿通路44内に供給す
ると、この薬液は挿通路44の導出口44aから突出し
ている第2の穿刺部材43により確保された体内の流路
に向けて送り込まれる。
【0029】そして、この薬液の注入をより円滑かつ効
率的に行うためには、図11に示したように、第2の穿
刺部材43の表面に、少なくともその導出口44aから
突出する長さ分において、その軸線方向の液供給溝48
を設けるようにする。これによって、薬液の流路がより
確実に形成できるようになる。しかも、液供給溝48を
形成した部分は、曲げ強度が向上することになるから、
体内への刺し込みをより円滑に行える。また、供給され
る薬液が粘度の高いものであれば、第2の穿刺部材43
の先端部分の表面を粗面とすることにより、多量の薬液
を表面に付着させた状態でこの第2の穿刺部材43を体
内に刺し込むことができて、この付着した薬液を体内に
供給できる。
【0030】さらに、図12は、本発明の第3の実施例
を示すものであって、本実施例においては、穿刺処置具
50は、ガイドチューブ51,第1の穿刺部材52及び
第2の穿刺部材53で構成される点については、第1,
第2の実施例と同様である。第1の穿刺部材52は、第
2の実施例における第1の穿刺部材42と同じ構造のも
のを用いる。即ち、この第1の穿刺部材52は、チュー
ブ部52aの先端に穿刺針部52bを一体的に連設する
か、または別部材で形成して連結するように設ける。そ
して、チューブ部52aには挿通路54を設けて、この
挿通路54は穿刺針部52b近傍の側面に導出口54a
として開口するようになし、またこのチューブ部52a
の基端部近傍に接続部55を設ける。一方、第2の穿刺
部材53は、第1の実施例で示した第2の穿刺部材23
と同じ構成のものを用いる。即ち、内部に液通路56を
形成したチューブ部53aの先端に穿刺針部53bを設
けてなるものであって、この第2の穿刺部材53は、第
1の穿刺部材52の挿通路54内に挿通されて、その導
出口54aから突出させることができるようになってい
る。そして、この第2の穿刺部材53のチューブ部53
aの基端部には接続部57が設けられている。
【0031】このように、第1の穿刺部材52にも、ま
た第2の穿刺部材53にもそれぞれ接続部55,57を
設けることにより、一方の接続部、例えば第1の穿刺部
材52の接続部55には、薬液供給器58を接続し、他
方の接続部、即ち第2の穿刺部材53の接続部57側に
は、体液を吸引する吸引器59を接続することができ
る。この状態で、第1の穿刺部材52を体内に刺し込
み、さらにこの第1の穿刺部材52の側面における導出
口54aから第2の穿刺部材53を突出させて、薬液供
給器58から第1の穿刺部材52の挿通路54内に薬液
を供給し、これと同時に吸引器59によって第2の穿刺
部材53の液通路56から吸引することにより、体液と
薬液とを置換させることになるから、さらに効率的な薬
液の供給を行うことができる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、ガイド
部材にガイドされて、体内に刺し込まれる第1の穿刺部
材に、その先端近傍部の側面部に開口する導出口から第
2の穿刺部材を突出させた状態で、薬液等の注入を行う
ように構成したので、体内におけるダメージを最小限に
抑制して、必要な部位に対して的確に、また広範囲にわ
たって薬液等を容易に注入できるようになる等の効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の穿刺処置具が装着される超音波内視鏡
の全体構成図である。
【図2】超音波内視鏡の先端硬質部の先端面を示す外観
図である。
【図3】超音波内視鏡の先端硬質部の側面図である。
【図4】本発明の第1の実施例を示す穿刺処置具の全体
構成図である。
【図5】図4の穿刺処置具の先端部分の拡大断面図であ
る。
【図6】ガイドチューブと第1の穿刺部材との間に設け
たクリック機構の構成説明図である。
【図7】第2の穿刺部材の第1の穿刺部材内での回り止
め機構の構成説明図である。
【図8】穿刺処置具の作用説明図である。
【図9】本発明の第2の実施例を示す穿刺処置具の全体
構成図である。
【図10】図9の穿刺処置具の先端部分の断面図であ
る。
【図11】第2の穿刺部材の先端部分の外観図である。
【図12】本発明の第3の実施例を示す穿刺処置具の全
体構成図である。
【符号の説明】
1 本体操作部 2 挿入部 2c 先端硬質部 11 穿刺具挿通路 20,40,50 穿刺処置具 21,41,51 ガイドチューブ 22,42,52 第1の穿刺部材 22a,42a,52a チューブ部 22b,42b,52b 穿刺針部 23,43,53 第2の穿刺部材 23a,53a チューブ部 23b,43b,53b 穿刺針部 23d,46,55,57 接続部 24,44,54 挿通路 24a,44a,54a 導出口 25,56 液通路 26,47,58 薬液供給器 43a 可撓軸部 59 吸引器

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端が開口したチューブからなるガイド
    部材と、このガイド部材を介して体内に挿入され、先端
    が体内壁に刺し込み可能な穿刺針部となり、かつ内部に
    は、軸線方向に通路を設け、先端近傍部では、その側面
    部に導出口として開口する挿通路を形成した第1の穿刺
    部材と、この第1の穿刺部材の挿通路内に挿通されて、
    その導出口から第1の穿刺部材の軸線に対して所定の角
    度方向に突出させる第2の穿刺部材とから構成したこと
    を特徴とする穿刺処置具。
  2. 【請求項2】 前記ガイド部材及び第1,第2の穿刺部
    材は可撓性部材で形成したことを特徴とする請求項1記
    載の穿刺処置具。
  3. 【請求項3】 前記第2の穿刺部材は中実の部材である
    ことを特徴とする請求項1記載の穿刺処置具。
  4. 【請求項4】 前記第2の穿刺部材には、その先端部に
    開口する液通路を形成する構成としたことを特徴とする
    請求項1記載の穿刺処置具。
  5. 【請求項5】 前記第2の穿刺部材には、その液通路に
    薬液供給器または吸引器が接続可能な接続部を設ける構
    成としたことを特徴とする請求項4記載の穿刺処置具。
  6. 【請求項6】 前記第1の穿刺部材の基端部には、薬液
    供給器または吸引器が接続可能な接続部を設ける構成と
    したことを特徴とする請求項1,3,4または5のいず
    れかに記載の穿刺処置具。
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