JPH0726491A - カレンダの厚さプロファイル制御装置およびカレンダ方法 - Google Patents

カレンダの厚さプロファイル制御装置およびカレンダ方法

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JPH0726491A
JPH0726491A JP16663193A JP16663193A JPH0726491A JP H0726491 A JPH0726491 A JP H0726491A JP 16663193 A JP16663193 A JP 16663193A JP 16663193 A JP16663193 A JP 16663193A JP H0726491 A JPH0726491 A JP H0726491A
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basis weight
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JP16663193A
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Shinichi Inoue
信一 井上
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 巻き取られた紙のヨレ・フクレ等の欠陥を防
止することができ、更に、製品として出荷された後に印
刷される場合に操業性の良い紙を製造できる、厚さプロ
ファイル制御装置及びカレンダ方法を提供することにあ
る。 【構成】 原紙坪量プロファイルに係数Aを、塗工量プ
ロファイルに係数Bを、厚さプロファイルに係数C(係
数C/係数A<係数B/係数A<1.0)を、乗じた3
つのプロファイルを加算し得られたプロファイルの偏差
が均一になるように、厚さ調整装置を制御することを特
徴とする厚さプロファイル制御装置およびカレンダ方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紙の幅方向の厚さを制
御するカレンダの厚さプロファイル制御装置及びカレン
ダ方法に係わり、特に後工程の操業性がよく、仕上げ欠
陥が少なく、さらに印刷において操業性の良い紙を製造
するカレンダの厚さプロファイル制御に関する。
【0002】
【従来の技術】カレンダ装置は圧力をかけたロールの間
に紙を通し、紙の表面を平滑にし、または光沢を出し、
または厚さを変化させる装置である。図5を用いてこの
ようなカレンダ装置の一例としてスーパーカレンダを説
明する。図5においてカレンダ処理される紙7は円筒状
に巻き取られた巻き取りの形状でアンリーラー1にセッ
トされ紙を供給する。紙は各ロール間のニップで加圧さ
れリーラー8により円筒状に巻き取られる。各ロールは
綿、毛、樹脂、等を表面に巻いた弾力のある弾性ロール
4と金属面を持つ金属ロール5とがあり、基本的に交互
に配置される。紙の表面と裏面が共に金属ロールに面す
る為に、通すロールニップ間を変えたり、ロールの組み
合わせを途中の段から変えたりする。
【0003】検出装置2は、紙の坪量、水分、厚さ、等
を幅方向に測定できる装置で、一般にB/M計と呼ばれ
ている。厚さについていえば、検出装置2はカレンダ処
理後の厚さが測定される。厚さプロファイルはこの検出
装置2から得るのが一般的である。原紙坪量プロファイ
ルはカレンダ処理の段階では一般に得られないため、前
工程の塗工工程や抄紙工程で測定したデータを用いるの
が普通である。同様に塗工量プロファイルも前工程の塗
工工程で測定したデータを用いることが一般的である。
本発明に示される原紙坪量プロファイルとは、塗工紙の
原紙部分の坪量プロファイルである。同様に塗工量プロ
ファイルとは、塗工紙の塗工部分の坪量プロファイルで
ある。前工程で測定された原紙坪量プロファイルと塗工
量プロファイルはデータとして記録されカレンダで読み
出される。
【0004】従来の厚さプロファイル制御装置またはカ
レンダ方法は、上述の検出装置2で検出されたカレンダ
後の厚さプロファイル信号、を図示しない制御手段へ入
力し、該制御手段は、該プロファイルを均一にする方向
にカレンダ装置の厚さ調整装置の操作量を変化させ厚さ
を調整するものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところがこのような制
御では、原紙の坪量プロファイルや塗工量プロファイル
にバラツキがあった場合、厚さプロファイルは均一にな
っても、巻き取った場合に幅方向の物性が不均一であ
り、良い巻き取りが得られず、リーラー8や後工程でヨ
レ・フクレ等の仕上げ欠陥が生じ易い。また、製品とし
て出荷された後に印刷される場合に操業性が悪いという
問題、例えばタルミ、を生じ易い。また1枚1枚に切っ
て積み重ねて製品とする平判の場合にもこの積み重なっ
た山が平にならない欠陥が生じ易い。
【0006】本発明の目的は、巻き取られた紙のヨレ・
フクレ等の欠陥を防止することができ、更に、ワインダ
処理等の後工程での巻き取り時にヨレ・フクレ等の仕上
げ欠陥を防止でき、更に、製品として出荷された後に印
刷される場合に操業性の良い紙を製造できるカレンダの
厚さプロファイル制御装置及びカレンダ方法を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】紙の厚さを紙の幅方向の
複数個所で調整できる厚さ調整装置を有するカレンダの
厚さプロファイル制御装置において、原紙坪量プロファ
イル、塗工量プロファイル、並びに厚さプロファイルを
取得する装置と、各々得られた原紙坪量プロファイルに
係数A、塗工量プロファイルに係数B、厚さプロファイ
ルに係数C(係数C/係数A<係数B/係数A<1.
0)を乗じたこれら3つのプロファイルを加算して得ら
れるプロファイルに対応して前記厚さ調整装置を制御す
る制御手段とを備えることを特徴とするカレンダの厚さ
プロファイル制御装置が提供される。
【0008】前記制御手段は、各々得られた原紙坪量プ
ロファイルに係数A、塗工量プロファイルに係数B、厚
さプロファイルに係数C(係数C/係数A<係数B/係
数A<1.0)を乗じたこれら3つのプロファイルを加
算して演算プロファイルとする手段と、前記演算プロフ
ァイルの偏差を演算偏差プロファイルとする手段と、前
記演算偏差プロファイルを前記係数Cで除して操作厚さ
プロファイルとする手段と、前記操作厚さプロファイル
を均一にする方向に前記厚さ調整装置を制御する手段と
を備える。
【0009】更に本発明によれば、原紙坪量プロファイ
ルと塗工量プロファイルと厚さプロファイルを得る工程
と、各々得られた原紙坪量プロファイルに係数A、塗工
量プロファイルに係数B、厚さプロファイルに係数C
(係数C/係数A<係数B/係数A<1.0)を乗じた
これら3つのプロファイルを加算して演算プロファイル
とする工程と、前記演算プロファイルの偏差を演算偏差
プロファイルとする工程と、前記演算偏差プロファイル
を前記係数Cで除して操作厚さプロファイルとする工程
と、前記操作厚さプロファイルを均一にする方向に前記
厚さ調整装置を制御する工程とを有することを特徴とす
るカレンダ方法が提供される。ここでいう係数A、係数
B、係数Cとは、係数C/係数A<係数B/係数A<
1.0、の関係を満たす値である。係数A、係数B、係
数Cは共に正の値とするのが一般であり、通常係数Aは
1.0である。係数A、係数B、係数Cの値は原紙の坪
量の大きさや塗工量の大小、原紙の坪量プロファイルの
バラツキの大きさ、塗工量プロファイルのバラツキの大
きさ、厚さプロファイルのバラツキの大きさそしてカレ
ンダ処理の条件の違い等から、各操業条件により決めら
れる値である。プロファイルに係数を乗じるというの
は、プロファイルの各値に各々係数を乗じることを示
す。本発明に示す厚さの単位は(μm)であり、原紙の
坪量と塗工量の単位は(g/m2)である。各々に係数
A,係数B,係数Cを乗じた後に加算して得る演算プロ
ファイルは計算上の値である。厚さの操作量(単位はμ
m)はこの演算プロファイルの偏差を係数Cで除して得
ることができる。
【0010】
【作用】原紙坪量プロファイルに係数Aを乗じたプロフ
ァイルと、塗工量プロファイルに係数Bを乗じたプロフ
ァイルと、検出された厚さプロファイルに係数C(係数
C/係数A<係数B/係数A<1.0)を乗じたプロフ
ァイルとを加算して得た演算プロファイルに対応して幅
方向の各位置の厚さを調整する。このような調整によ
り、厚さプロファイルは原紙の坪量プロファイルと塗工
量プロファイルから演算された演算プロファイルの値が
小さい位置は厚い形となり、さらにその補填する厚さは
演算プロファイルの欠損量を上回って補填される。ま
た、厚さプロファイルは前記演算プロファイルが大きい
場所は薄い形となり、さらにその削減量は演算プロファ
イルの超過量よりもさらに削減される。
【0011】原紙層と塗工層では単位重量当たりの密度
が異なったり、また、圧縮に対するふるまいが異なった
りする。さらに、厚さにより巻き取られた際のふるまい
が異なる。原紙の坪量プロファイルは前工程の抄紙工程
でできあがっており、塗工量プロファイルも塗工工程で
できあがっている。そこでカレンダ工程でこれらの影響
を総合的に判断して厚さの調整を行う必要がある。本発
明の厚さプロファイル制御およびカレンダ方法によれ
ば、重なり合った紙のふるまいを幅方向で均一化でき、
巻き取り装置により円筒状に巻き取られると良い巻き姿
となる。
【0012】
【実施例】以下、図面に基づき本発明の実施例を説明す
る。図1は本発明によるカレンダの厚さプロファイル制
御装置の構成を示す図である。検出装置の厚さプロファ
イル信号と前工程で測定された原紙坪量プロファイルと
塗工量プロファイルデータがプロファイル検出手段42
で処理され、原紙の坪量プロファイルと塗工量プロファ
イルと厚さプロファイルが得られる。本発明のカレンダ
の厚さプロファイル制御およびカレンダ方法は塗工工程
とは独立したカレンダで行われるのが一般的であるの
で、ここで必要な原紙の坪量プロファイルと塗工量プロ
ファイルは検出装置から測定せずに、カレンダ工程より
も前の工程で測定した結果を用いるのが一般的である。
また、本発明のカレンダの厚さプロファイル制御を簡易
的に行う場合はカレンダ工程で測定できる塗工紙の坪量
プロファイルを原紙坪量プロファイルと塗工量プロファ
イルの合成として代わりに用いることもできる。
【0013】操作厚さプロファイル演算手段43は、取
り込んだ原紙坪量プロファイルに係数Aを乗じたプロフ
ァイルと、取り込んだ塗工量プロファイルに係数Aより
小さい係数Bを乗じたプロファイルと、検出された厚さ
プロファイルに係数A、係数Bより小さい係数Cを乗じ
たプロファイルとを加算して演算プロファイルとし、演
算プロファイルの幅方向の平均値との各偏差を演算偏差
プロファイルとし、演算偏差プロファイルを係数Cで除
して操作厚さプロファイルとする処理を行う。
【0014】厚さ調整装置制御手段44は、この操作厚
さプロファイルを均一に、つまり各位置の値を0にする
方向に、厚さ調整装置の各位置に操作量信号を送り幅方
向の厚さを調整する。操作厚さプロファイル演算手段4
3で作成された操作厚さプロファイルは、データの形と
しては測定された厚さプロファイルの偏差データと同じ
形であるため、厚さ調整装置制御手段44は従来の手法
が使用できる。
【0015】図6は厚さプロファイル制御の様子を説明
するためのものであり、本発明に係わる制御が行われる
前と制御後の各プロファイルの様子を示している。各プ
ロファイルの図は横軸に幅方向の位置、縦軸に図(A)
(B)は坪量(g/m2)また図(C)(E)(F)
(H)は厚さ(μm)を表したグラフである。横軸、縦
軸の目盛りの間隔は各々同じと考えて模式的に示してい
る。但し、(’)のついたグラフは係数が係っているた
め縦軸は実際の物理量ではない。また(E)および
(H)は偏差のグラフであり縦軸は0を中心(横線)と
するプラス・マイナスの値である。(A)は取り込んだ
原紙坪量プロファイルであり、(B)は取り込んだ塗工
量プロファイルであり、(C)は検出された厚さプロフ
ァイルである。(A)に係数Aとして1.0を乗じたも
のが(A’)、(B)に係数Bとして0.8を乗じたも
のが(B’)、(C)に係数Cとして0.2を乗じたも
のが(C’)でである。これら(A’)(B’)
(C’)を加算したものが(D’)の演算プロファイル
である。この(D’)の偏差を求め係数Cで除した操作
厚さプロファイルが(E)であり、この(E)の各位置
を0にする方向に各位置の厚さが操作される。制御後の
厚さプロファイルは(F)となる。制御が達成された様
子を図6の制御後に示す。原紙坪量プロファイルと塗工
量プロファイルはそのままであり、制御により厚さプロ
ファイルは(F)となった。これらに係数を掛けて加算
したものが(G’)の演算プロファイルである。この
(G’)の偏差を求め係数Cで除した操作塗工量プロフ
ァイルが(H)となり、偏差が0となり制御は達成され
る。一方、本発明に係わる制御を行った場合、原紙坪量
プロファイルと塗工量プロファイルに各係数をかけた加
算プロファイルが不均一であれば、カレンダ後の紙の厚
さプロファイルは不均一になることがわかるが、巻き取
られた巻き取りは良い巻き姿となる。
【0016】図2は本発明に係わるカレンダの厚さプロ
ファイル制御装置をスーパーカレンダに適用した場合の
構成を示す図である。図2のスーパーカレンダ工程は、
アンリーラー1、検出装置2、スイミングロール3、弾
性ロール4、金属ロール5、クラウンコントロールロー
ル6、リーラー8からなり紙7はこれら各装置へ順番に
ロールのニップ間を通り搬送されて加工される。アンリ
ーラー1は塗工機により製造された塗工紙の巻き取りを
セットし、塗工紙をカレンダに供給する。実施例のスイ
ミングロール3は幅方向の加圧分布を変えられる装置で
厚さプロファイル調整装置として使用される。紙7を弾
性ロール4と金属ロール5のニップ間で潰し、光沢、平
滑を出す。クラウンコントロールロール6は全体のロー
ルのたわみを補正するものであるが幅方向の加圧分布を
変えられる装置であり厚さプロファイル調整装置として
も使用できる。リーラー8はこのようにして製造された
紙を円筒状に巻き取る。
【0017】図3は図2の制御装置の検出装置2の拡大
斜視図である。検出装置2はフレーム31に設けられた
相対する検出器32からなり、これらは水平方向に同時
に移動しながら、紙の幅方向の各位置の紙の品質の検出
を行うことができる。厚さの検出方法を一例として示
す。検出器からでた接触端が相手検出器に接触してお
り、接触端と相手検出器との間に紙が通ることにより接
触端が相手検出器から離れた分の距離を測定することに
より紙の厚さを測定する。
【0018】また、検出装置には光を用いた非接触型の
厚さ計や、ロールに抱かれた紙の表面とロールまでの距
離の差として紙の厚さを測定するもの等がある。
【0019】カレンダとしては他にも、マシンカレン
ダ、ソフトカレンダ、サーモグラディエントカレンダ、
等色々なカレンダ方式があるが、各々幅方向の厚さを調
整する機構を持てば本発明の厚さプロファイル制御装置
及びカレンダ方法が実施できる。
【0020】図2において、制御手段41には検出装置
及びプロファイルデータ取得装置として検出装置2及び
プロファイルデータ取得装置9が接続されており、厚さ
調整装置としてスイミングロール3とクラウンコントロ
ールロール6が接続されている。この制御手段41は、
制御部、演算部、およびレジスタ部を有するCPU、プ
ログラムや各種データを記憶するRAMあるいはROM
等のメモリ、入出力インターフェース等により構成され
るが、機能的にはプロファイル検出手段42、操作厚さ
プロファイル演算手段43、厚さ調整装置制御手段44
を有する。
【0021】プロファイル検出手段42では、検出装置
2で検出された信号から厚さプロファイルを作成し操作
厚さプロファイル演算手段43へ入力する。また、原紙
坪量プロファイル、及び塗工量プロファイルは前工程で
測定した記録から読み出され操作厚さプロファイル演算
手段43へ入力される。
【0022】操作厚さプロファイル演算手段43では、
原紙坪量プロファイルと塗工量プロファイルと厚さプロ
ファイルから操作厚さプロファイルを演算し、厚さ調整
装置制御手段44に入力する。
【0023】厚さ調整装置制御手段44は、この操作厚
さプロファイルに基づき厚さ調整装置26に信号を送り
操作厚さプロファイルが均一になる方向に厚さを操作す
る。
【0024】図4は図2に示した制御手段41の行う処
理のフローチャートである。
【0025】ステップ1において、検出装置2およびプ
ロファイルデータ取得装置9から各プロファイルを取り
込む。プロファイル信号を以下の様に表す。原紙坪量プ
ロファイルをYbase(x)、塗工量プロファイルを Yco
at(x) 、検出装置2で検出される厚さプロファイルを
Ycaliper(x)。
【0026】ステップ2において、各プロファイルに公
知のスムージング処理を施す場合がある。このスムージ
ング処理は検出値のランダムな変動の影響を少なくする
ために行うものであり、紙7の幅方向の各位置におい
て、例えば次式の計算を行う。
【0027】
【数1】Ys_now(x)=Ys_old(x)×(1.0-SF)+Y
row(x)×SF
【0028】ここで Ys_now(x)はスムージング処理
後のプロファイル、 Ys_old(x) は前回のスムージン
グ処理後のプロファイル、 Yrow(x) は検出された生
のプロファイル、 SF はスムージング係数で 0.0<SF
≦1.0 の範囲の値である。
【0029】ステップ1からステップ2の処理は、プロ
ファイル検出手段42が行う。
【0030】ステップ3において、次式の計算を行い演
算プロファイルY1(x)を求める。
【0031】
【数2】Y1(x)=Ybase(x)×kA+Ycoat(x)
×kB+Ycaliper(x)×kC
【0032】ここで、kA,kB、kCは各々特許請求
の範囲に記載された係数A、係数B、係数Cであり次の
式を満足する。
【0033】
【数3】kC/kA<kB/kA<1.0
【0034】一般にkAは1.0で固定である。原紙坪量
の単位と塗工量の単位は共にg/m2であり、厚さの単
位はμmである。kB、kCの値は原紙の坪量の大きさ
や塗工量の大小、原紙の坪量プロファイルのバラツキの
大きさ、そしてカレンダ処理の条件の違い等から、操業
条件により決まる値である。kAを1.0と固定すると、
kBは0.9以下が好ましく、一般のコート紙では0.5〜0.
8が好ましい。さらにkCは0.5以下が好ましく、一般の
コート紙では0.2〜0.4が好ましい。
【0035】ステップ4において、演算プロファイルY
1(x)の幅方向の平均値プロファイルからの偏差を求
め、演算偏差プロファイルY2(x)とする。幅方向の
平均値プロファイルとはプロファイルの平均値を求め、
各位置の値が全てこの平均値であるプロファイルを意味
している。この場合には平均値プロファイルは幅方向で
全て同じ値になる。プロファイルの平均値の求め方には
色々な方法がある。一番単純にはプロファイルの各位置
の値を全て加算し加算したデータ点数で除したものがあ
る。また平均を取る範囲を限定することがよく行われ
る。例えばプロファイルの中央部のみで平均値を求める
場合がある。また最大値や最小値を除いたもので平均値
を求める場合や、特定のデータを除いて平均値を求める
場合がある。
【0036】ステップ5において、算出された演算偏差
プロファイルY2(x)の値を、操作すべき厚さに換算
するために次の演算を行い、操作厚さプロファイルYco
ntrol(x)を求める。
【0037】
【数4】Ycontrol(x) = Y2(x)÷k3
【0038】ステップ3からステップ5の処理は、操作
厚さプロファイル演算手段43が行う。
【0039】最後にステップ6において、算出された操
作厚さプロファイル、Ycontrol(x)が均一になるよう
に、つまり各値が 0.0 に近づく方向に、厚さ調整装置
を制御する。
【0040】本実施例の場合、厚さ調整装置は図2に示
すスイミングロール3とクラウンコントロールロール6
である。共に回転するロールシェルと静止したシャフト
から成り立っており、油圧でロールシェルを持ち上げ適
正な幅方向の圧力分布を変える構造になっている。クラ
ウンコントロールロール6は幅方向全体のクラウンを変
化させる。図2のスイミングロール3は幅方向の複数箇
所で調整ができ、幅方向の圧力分布を変えることができ
る。これら厚さ調整装置は幅方向の細かい位置の厚さ調
整はできないため、前記の操作厚さプロファイルを全体
として均一になる方向に、つまり各値が 0.0 に近づく
方向に、厚さ調整装置を制御することになる。
【0041】厚さ調整装置としては、誘導加熱方式によ
りロールの幅方向の温度分布を変えてロールの熱膨張の
違いから幅方向の圧力分布を変えるものがある。また、
局所にエアーを当てて冷却し、ロールの熱膨張の違いか
ら幅方向の圧力分布を変えるものがある。また、蒸気を
当てるものや、カレンダ前の紙の幅方向の水分分布を変
えておき、含んだ水分による圧縮時の特性の違いからカ
レンダ後の幅方向の厚さ分布や光沢分布を調整するもの
がある。これら厚さ調整方法は単独にまたは組み合わせ
て使用され、さらに色々なカレンダ装置と組み合わせて
使用される。この他にも厚さ調整が幅方向で可能であれ
ば本発明の制御装置、カレンダ方法は使用でき、カレン
ダの後工程または前工程であっても幅方向で厚さ調整を
行うことができるならば使用できる。
【0042】厚さ調整装置の制御は、厚さプロファイル
の形状に対する制御方法であり、厚さプロファイルの平
均値である厚さの絶対値は別途制御される場合がある。
また、ステップ6で幅方向の厚さ制御を行っても厚さプ
ロファイルの平均値が変化しないようにする制御が行わ
れる場合がある。さらにステップ6ではマッピングと呼
ばれる検出器の測定位置に対して操作する厚さ調整装置
の位置を対応させる制御が行われる場合がある。このよ
うに本発明は、厚さの調整すべき位置と量を操作厚さプ
ロファイルとして算出した後は、これに基づき厚さを調
整する方法は従来の方法が利用できる。
【0043】ステップ6の処理が終了した後、ステップ
1へ戻る。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、巻
き取られた紙のヨレ・フクレ等の欠陥を防止することが
でき、カレンダ処理での巻き取り時にヨレ・フクレ等の
仕上げ欠陥を防止でき、更に、製品として出荷された後
に印刷される場合に操業性の良い紙を製造することを可
能とした。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるカレンダの厚さプロファイル制
御装置の構成ブロック図。
【図2】本発明に係わるカレンダの厚さプロファイル制
御装置の実施例を示す図。
【図3】図2の検出装置の拡大斜視図。
【図4】図2に示した制御手段の行う処理のフローチャ
ート。
【図5】スーパーカレンダの全体構成の一例を示す図。
【図6】本発明に係わるカレンダの厚さプロファイル制
御におけるプロファイルの挙動の説明図。
【符号の説明】
1 アンリーラー 2 検出装置 3 スイミングロール 4 弾性ロール 5 金属ロール 6 クラウンコントロールロール 7 紙 8 リーラー 9 プロファイルデータ取得装置 31 フレーム 32 検出器 41 制御手段 42 プロファイル検出手段 43 操作厚さプロファイル演算手段 44 厚さ調整装置制御手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙の厚さを紙の幅方向の複数個所で調整
    できる厚さ調整装置を有するカレンダの厚さプロファイ
    ル制御装置において、 原紙坪量プロファイル、塗工量プロファイル、並びに厚
    さプロファイルを取得する装置と、 各々得られた原紙坪量プロファイルに係数A、塗工量プ
    ロファイルに係数B、厚さプロファイルに係数C(係数
    C/係数A<係数B/係数A<1.0)を乗じたこれら
    3つのプロファイルを加算して得られるプロファイルに
    対応して前記厚さ調整装置を制御する制御手段とを備え
    ることを特徴とするカレンダの厚さプロファイル制御装
    置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、 各々得られた原紙坪量プロファイルに係数A、塗工量プ
    ロファイルに係数B、厚さプロファイルに係数C(係数
    C/係数A<係数B/係数A<1.0)を乗じたこれら
    3つのプロファイルを加算して演算プロファイルとする
    手段と、 前記演算プロファイルの偏差を演算偏差プロファイルと
    する手段と、 前記演算偏差プロファイルを前記係数Cで除して操作厚
    さプロファイルとする手段と、 前記操作厚さプロファイルを均一にする方向に前記厚さ
    調整装置を制御する手段と を備えることを特徴とする請求項1記載のカレンダの厚
    さプロファイル制御装置。
  3. 【請求項3】 原紙坪量プロファイルと塗工量プロファ
    イルと厚さプロファイルを得る工程と、 各々得られた原紙坪量プロファイルに係数A、塗工量プ
    ロファイルに係数B、厚さプロファイルに係数C(係数
    C/係数A<係数B/係数A<1.0)を乗じたこれら
    3つのプロファイルを加算して演算プロファイルとする
    工程と、 前記演算プロファイルの偏差を演算偏差プロファイルと
    する工程と、 前記演算偏差プロファイルを前記係数Cで除して操作厚
    さプロファイルとする工程と、 前記操作厚さプロファイルを均一にする方向に前記厚さ
    調整装置を制御する工程とを有することを特徴とするカ
    レンダ方法。
JP16663193A 1993-07-06 1993-07-06 カレンダの厚さプロファイル制御装置およびカレンダ方法 Pending JPH0726491A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108421959A (zh) * 2018-06-13 2018-08-21 中原内配集团安徽有限责任公司 一种离心铸造涂料控制系统

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