JPH07264697A - 超音波送受波器 - Google Patents
超音波送受波器Info
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- JPH07264697A JPH07264697A JP4807994A JP4807994A JPH07264697A JP H07264697 A JPH07264697 A JP H07264697A JP 4807994 A JP4807994 A JP 4807994A JP 4807994 A JP4807994 A JP 4807994A JP H07264697 A JPH07264697 A JP H07264697A
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Abstract
い、多周波数に対応できる、小型で経済的な超音波送受
波器を提供する。 【構成】多層に積層した圧電振動子1a〜1fと、各圧
電振動子の位置決めを行うフレ−ム2と、音を反射させ
るバッキング3、音響信号を伝送する音響窓4、各積層
圧電振動子に電気信号を伝送する信号線5と、各積層圧
電振動子の電気信号の位相を調整および、増幅を行う整
合回路部6と、電源、制御信号、送受信信号を伝送する
ケ−ブル7とを、取付け金具8で一体化して、超音波送
受波器1を構成した。 【効果】積層型圧電振動子を用い、電気インピ−ダンス
の低い、小型軽量な圧電振動子を実現する。さらに、各
圧電振動子の入出力電気信号の位相を、各々同相とする
ので、複数の振動モードに対して、それぞれ感度の良い
送受波ができる。
Description
音波送受波器に係り、特に、小型軽量で効率、感度に優
れ、かつ、多周波数に対応する超音波送受波器の構成に
関する。
で、水中において使用する一般の超音波送受波器は、圧
電振動子を使用するが、水中で使用する部分を小型化す
るために、圧電振動子に超音波放射面積が小さいもの
(例えば、一辺の長さが、使用する周波数の水中での波
長の1/2の正方形の超音波放射面を有する圧電振動
子)を採用しており、静電容量が小さく、電気的インピ
−ダンスが高い。このため送波器としては、大きな音響
出力を得るために、圧電振動子を駆動するに200〜5
00V程度の電圧が必要となり、トランス等を用いて昇
圧していた。
動子の電気的インピ−ダンスに対応した、高入力インピ
−ダンスのものとする必要がある他、配線ケ−ブルによ
る受波電圧感度のロスが大きくなるので、これを補償す
ることも必要となる。すなわち、超音波送受波器を構成
する圧電振動子の周辺回路が、大きなものになってい
た。
を得るために、圧電振動子の基本モ−ドを利用すること
が一般的であり、複数の周波数を使用する必要がある超
音波送受波器においては、各使用周波数に対応した複数
の圧電振動子を設けていた。したがって、超音波送受波
器全体が、大きなものとなり、超音波送受波器の使用条
件等に様々な制約が生じていた。
「圧電アクチュエ−タを応用した高感度な高周波超音波
送波器」(海洋音響学会講演論文集、P49、199
1.5.17)に記載の超音波送受波器が、圧電振動子
を低インピ−ダンス化したものとして知られており、こ
れは、圧電振動子を薄く多層に積層した圧電アクチュエ
−タを利用し、圧電振動子の静電容量を大きくして低イ
ンピ−ダンス化を行い、圧電振動子の低電圧駆動を可能
として、トランス等を不要としたものである。
ランスデュ−サの特性解析」(電子情報通信学会技術研
究報告、ユ−エス(US)91−47、P1、199
1.10.18)に記載の超音波送受波器が、同一の圧
電振動子で複数の周波数を送受波するものとして知られ
ており、これは、積層された圧電振動子を部分的に駆動
し、同一の圧電振動子で複数の周波数の送受波を実現す
るもので、超音波送受波器に備える圧電振動子の数を少
なくして小型化を図るものである。
は、非常に薄い振動子(130μm)を多層(64層)
に積層したものであり、このため、圧電振動子のインピ
−ダンスが0.5Ωと、現実の超音波送受波器(望まし
くは、50Ω程度)としては小さ過ぎ、送波側では、配
線ロスにより電気信号が減衰してしまう。すなわち、電
気音響変換効率が悪くなり送波電圧感度が低下する。ま
た、受波側では、各積層圧電振動子が薄いため、受波電
圧感度が小さくなり、増幅用プリアンプ雑音から受波感
度を引いた最小受波音圧レベルが上昇する。すなわち、
小さい音の受波が困難になり、現実の超音波送受波器の
圧電振動子として最適なものではない。
構造は、同一の圧電振動子エレメントで多周波の送受波
を実現するが、圧電振動子を高次の共振モ−ドで部分的
に使用するものである。すなわち、低インピ−ダンス化
のために多層化した圧電振動子の一部しか使用しないの
で、多層化の効果が現われず、電気的インピ−ダンスが
大きくなり、送波電圧感度が前者の論文と同様に低下す
る。さらに、現実の超音波送受波器においては、音波を
伝達する媒体と圧電振動子との音響マッチングを行うた
めに、圧電振動子に整合層等を装着することが一般的
で、振動モ−ドが複雑になるので、圧電振動子の電気−
機械変換の効率を高くすることが難しくなる。すなわ
ち、圧電振動子の高感度化が困難となり、やはり、現実
の超音波送受波器の圧電振動子として最適なものではな
い。
目的は、上記の課題を解決することにあり、小型であっ
ても、電気信号と超音波との変換効率が高く、高感度
な、しかも、複数の周波数の超音波を扱うことが可能な
超音波送受波器を提供することに有る。
電圧感度を所望の値に設定でき、かつ、トランス等を使
用することなく、インピ−ダンスをアンプのインピ−ダ
ンスにマッチングさせた圧電振動子を用い、これを低電
圧で駆動可能とする。また、受波側においては、低入力
インピ−ダンス増幅器が利用可能で、かつ、低ノイズ化
を実現できる電気的インピ−ダンスを有する、薄膜多層
化構造の圧電振動子を備えた超音波送受波器を提供す
る。さらには、小型な構成で複数の周波数の超音波を扱
うため、薄膜多層化構造の圧電振動子を高次の共振モ−
ドで振動させても、電気信号と超音波との変換効率が高
く、高感度な超音波送受波器を提供することに有る。
は、超音波送受波器に使用する、電気−機械変換により
電気信号を超音波に変換する圧電振動子として、電気的
インピ−ダンスを下げるために、薄膜型圧電振動子を用
い、これを多層に積層した圧電振動子を使用する場合に
おいて、圧電振動子の熱雑音と、超音波送受波器に使用
する増幅器の熱雑音と、超音波送受波器に要求される最
低受波音圧レベルとをパラメ−タとして、多層に積層さ
れた圧電振動子の厚みと、積層する薄膜型圧電振動子の
層数を定めることで達成される。
雑音より大きくなる場合には、薄膜型圧電振動子を多層
に積層してインピ−ダンスを下げ、また、増幅器の雑音
が圧電振動子の熱雑音より大きくなる場合には、薄膜型
圧電振動子の積層する枚数を減らし、この厚さを厚くす
る一方で、超音波送受波器に要求される最低受波音圧レ
ベルを満足する範囲で、薄膜型圧電振動子を多層に積層
してインピ−ダンスを下げるよう、圧電振動子の厚みと
積層する層数を定めるものである。
の式(1)〜(3)により、圧電振動子の厚みと層数を
定めた多層圧電振動子を使用することで達成される。
a) eE:増幅器雑音(dB re 1μPa) gh:圧電定数(V×m/N×10~3) t :圧電振動子厚み(m) SN=−15×20logF+10log{1+QM/K2・FC/FS・Ω2} ・・・(2) 但し、FC=t×10~3/(2π・R・n・ε・S) SN:圧電振動子熱雑音音圧換算値(dB re 1μP
a) F :適用周波数(kHz) QM:機械的Q K:電気
機械結合係数 R :増幅器入力インピーダンス(Ω) n:積層
枚数 ε :誘電率 S :圧電振動子面積(m
2) FS:共振周波数(kHz) Ω :−FS/F AN<SN<NL ・・・(3) 但し、NL:システムで要求される最小受波音圧(dB
re 1μPa) ここで、圧電振動子としては、数十kHz〜数百kHz
の超音波(例えば、超音波を送受波する対象が、距離1
00m以下で大きさが1m以下のものであれば、100
〜500kHz程度、また、距離1000m以上で大き
さが10m以上のものであれば、100kHz以下)を
送受波するものであり、水晶やニオブ酸リチウムおよび
タンタル酸リチウム等で代表される単結晶、ジルコン酸
チタン酸鉛やチタン酸鉛等チタン酸鉛系の物質で代表さ
れる圧電セラミックス、ポリフッ化ビニリデン(PVD
F)等で代表されるポリマ−(有機圧電材料)が挙げら
れる。
波器を実現するために、多層に積層した圧電振動子の各
薄膜型圧電振動子から信号用伝送ケ−ブルを引き出し、
2次以上の高次の振動モ−ド(例えば、2次または3次
の高次振動モ−ド)で圧電振動子を振動させ、高次振動
モ−ドにおいて、振動変位の位相が反転する部分の各薄
膜型圧電振動子に対しては、信号用伝送ケ−ブルで送受
する電気信号の極性を反転させて電気−機械変換を実施
する超音波送受波器を構成とした。
薄膜型圧電振動子の送受信信号に対し、各薄膜型圧電振
動子毎に所定の遅延を付加し、振動変位の位相特性にあ
わせて電気信号の遅延量を調整しながら電気−機械変換
を実施する超音波送受波器とすることもできる。
層等、例えば、エポキシ系樹脂、ガラス等のような音響
インピ−ダンスの異なる物質を、多層に積層した圧電振
動子に装着した超音波送受波器においては、2次以上の
高次の振動モ−ドで振動させると、複雑な振動挙動を示
すので、メイソンの等価回路等で代表される、異なる物
質を装着した圧電振動子の等価回路を使用して、予め各
振動モ−ドにおいて、異なる物質を装着した圧電振動子
に発生する振動の節と腹の位置を計算により求め、積層
された各薄膜型圧電振動子に対して、信号用伝送ケ−ブ
ルで送受する電気信号の極性や遅延量を決定し、振動変
位の位相特性にあわせて電気信号の遅延量を調整しなが
ら電気−機械変換を実施する超音波送受波器とする。
圧電振動子において、整合層を圧電振動子と同じ材料で
構成し、整合層に発生する振動エネルギ−も含めて電気
信号に変換、また逆変換することにより、更に高効率、
高感度を得る構成としても良い。
る媒体と音響インピ−ダンスをマッチングさせた圧電振
動子であり、上記のジルコン酸チタン酸鉛やチタン酸鉛
等チタン酸鉛系の物質で代表される圧電セラミックス
に、音響インピ−ダンスを調整するため気孔を入れたも
のや、ポリふっ化ビニリデン(PVDF)等で代表され
るポリマ−が挙げられる。
の最小受波音圧レベルは、アンダ−ウオ−タ− エレク
トロ アコスティック トランスヂュ−サ−ズ、バスユ
ニバ−シティ プレス アンド アコスティックス(1
991)〔Under WaterElectro-acoustic Transdusers、
Bath University Press and Acoustics、(1991)〕
で示されるように、増幅器の雑音と圧電振動子の熱雑音
から受波電圧感度を差し引いた雑音レベルにより決定さ
れる。
AN、式(2)は圧電振動子の熱雑音の音圧換算レベル
SNを示しており、受波器として使用する場合には、式
(1)と式(2)の値ができるだけ近い値、かつ、式
(3)の不等式を満足するように、すなわち、受波器に
おいて、最も小さい音が受波できる最適な値となるよう
に、式(1)と式(2)を用いて多層に積層した圧電振
動子の厚みtと、薄膜型圧電振動子を積層する枚数nを
選定すれば受波感度の高い超音波受波器が得られる。
めに、圧電振動子を送受波器兼用で使用する場合、圧電
振動子は低インピ−ダンスであることが望ましく、でき
るだけ薄膜型圧電振動子の厚みを薄くし、積層する枚数
nを増やし、要求される最小受波音圧レベルNLを満足
する範囲で、受波感度を落してインピ−ダンスを下げる
ようにする。
型圧電振動子を積層する枚数nを選定することで、一般
には高インピ−ダンスである、圧電振動子の電気的イン
ピ−ダンスを最適にできる。すなわち、増幅器の入力イ
ンピ−ダンスに合わせるように、インピ−ダンスを下げ
ることができ、小型で低ノイズな増幅器が使用可能とな
る。
が小さいため、例えば、圧電振動子を低電圧で駆動でき
る等、超音波送受波器周辺回路の小型軽量化を実現でき
る。従って、圧電振動子の電気的インピ−ダンスを最適
にすることにより、小型軽量で小規模な汎用の電子機器
を適用でき、小型軽量化を実現できる。
送受波器を、小型経済的に実現するには、1個の多層に
積層した圧電振動子を、複数の振動モ−ドで振動させ、
圧電振動子の共用化を図る必要がある。以下、図5〜図
7を用いてさらに具体的に説明する。
状態を示したモデル図であり、各振動モ−ドにおいて、
多層に積層した圧電振動子が、振動している様子を示し
たものである。なお、図中の破線は圧電振動子の速度分
布を示したもので、中心線の上側半分の破線が左方向の
速度成分、下側半分の破線が右方向の速度成分を示して
いる。また、中心線と破線が交わる点は、振動が最小と
なる節で、外周の実線と破線が接する点は、振動が最大
となる腹である。
動を示したもので、積層された6個の各圧電振動子a,
b,c,d,e,fは、圧電振動子a,b,cが左方向
に、圧電振動子d,e,fが右方向に、節を中心として
全て伸びる方向に振動している。すなわち、各圧電振動
子同士の振動を圧迫するものがない状態で振動してい
る。
したもので、積層された6個の各圧電振動子a,b,
c,d,e,fは、圧電振動子a,fが左方向に、圧電
振動子c,d右方向に、圧電振動子b,eにある節を中
心として振動している。すなわち、左側の圧電振動子
a,b,cが伸びる方向に、右側の圧電振動子d,e,
fが縮む方向に振動している(収縮部分を斜線で示
す)。
動を示したもので、真中の圧電振動子c,dが縮む方向
で、両側の圧電振動子a,bとe,fは伸びる方向に振
動しており、2次振動モ−ドと同様に、圧電振動子同士
が振動を打ち消すよう振動している。上記のように、多
層に積層した圧電振動子においては、各圧電振動子の伸
びる方向と縮む方向が生じるので、各圧電振動子の分極
方向に配線した電気信号を送受信するケ−ブルでは、電
気信号の位相が反転することになる。すなわち、各ケー
ブルの極性や信号遅延量を調整しないと、各圧電振動子
からの電気信号同士が、信号を打ち消すように出力され
たり、電気信号を入力しても大きな振動が発生しなかっ
たりする。
た信号ケーブルの配線と、各振動モ−ドとの関係を示し
た図であり、信号ケーブルの配線により、各振動モ−ド
における電気−機械変換の状態を示したものである。
分極方向を同じにして、各圧電振動子の配線を並列に接
続する場合(同図において⇒は圧電振動子の分極方向を
示す)を示したものであり、受信電気信号は2次共振で
キャンセルされ基本波の奇数倍で感度が良くなる。逆に
圧電振動子の右半分と左半分の配線を逆にすると、基本
共振では受信電気信号がキャンセルされ、2次共振で最
も感度が良くなる。従って、高次の共振でも、各圧電振
動子からの電気信号に対して、各々同相になるように遅
延し加算すると、受波電圧感度が良くなる。
対し配線したケ−ブルの極性を、図6(A)のように、
各圧電振動子とも同じにすると、図6(D)の特性曲線
(●印)が示すように、基本周波数では各々の圧電振動
子は同相で振動するが、2次共振周波数では、圧電振動
子の半分を振動モ−ドと逆方向に振動するよう電気信号
を与えているため送波電圧感度は低下する。従って、受
波の場合と同じように各圧電振動子へ供給する電気信号
に対し、受波の場合と同様に遅延を加えたり、極性を変
えて圧電振動子へ供給すると送波電圧感度は向上する。
が示すように、図6(A)のように、各圧電振動子とも
同じにすると、基本共振と3次共振で高感度を示すが、
2次共振周波数では送波電圧感度は低下する。従って、
2次共振周波数を送波する場合は、図6(B)に示す配
線で、圧電振動子の一部のみ使用する方法が、従来から
採用されていた。この方法でも、図4(D)の特性曲線
(△印)が示すように、基本共振での感度は低下するが
2次共振での感度が向上する。
に示す配線で、圧電振動子は全て使用し、信号の極性を
変える方法によれば、図6(D)の特性曲線(○印)が
示すように、他の配線方法と比較し、2次共振での感度
が一番良い、全圧電振動子を活用でき、更に高効率、高
感度な超音波送受波器を実現できる。もちろん、信号の
極性を変化させる代わりに、信号に遅延を与える方法で
も良い。なお、前述のような圧電振動子に、整合層など
が装着された場合、圧電振動子と整合層の速度分布が複
雑になる。
振動状態を示したモデル図であり、多層圧電振動子が、
各振動モ−ドにおいて、振動している様子を示したもの
である。同図に示すように、各振動モ−ドにおいて、圧
電振動子と整合層の速度分布が複雑になり節の位置が移
動するため、前述のような、単純に各圧電振動子の極性
を変更するだけでは、高効率、高感度な超音波送受波器
を得ることができない。従って、伸長部分と収縮部分
を、メイソンの等価回路の解析手法等で代表される解析
手法により、異なる物質を装着した圧電振動子の動作を
等価回路から計算し、各圧電振動子へ最適な遅延量を与
え、全圧電振動子を活用した、高効率、高感度な超音波
送受波器を実現する。
場合、整合層としてセラミックに気泡を含んだもの等を
使用することにより、マッチングがとれ、整合層の振動
エネルギ−も活用できるので、さらに、高効率、高感度
な超音波送受波器を得ることができる。
各圧電振動子の信号極性を調整したり、各周波数によっ
て最適な遅延量を与えることにより、高効率、多周波、
高感度な超音波送受波器が実現できる。
積層した圧電振動子と、各圧電振動子に取付けた、電気
信号送受信用の信号線から成り、信号線で電気信号の極
性や、遅延量を調整することにより、高効率な電気−機
械変換を実施し、かつ、アンプ等の機器とインピーダン
スを最適にした、超音波送受波器の実施例について詳細
に説明する。
振動子の各圧電振動子に取付けた、電気信号送受信用の
信号線の、電気信号の極性を調整することにより、高効
率な電気−機械変換を実施し、かつ、アンプ等の機器と
インピーダンスを最適にした、超音波送受波器の構成を
示す。
したものである。超音波送受波器1は、振動エネルギ−
と電気エネルギ−との変換を行う、6層に積層した圧電
振動子1a〜1f(詳細は後述する)と、音の反射を目
的とするバッキング3と、各圧電振動子1a〜1fの位
置決めを行うフレ−ム2と、音響信号を伝送する音響窓
4と、各圧電振動子1a〜1fに接続され、送受電気信
号を伝送する信号線5と、超音波送受波器1として使用
する周波数により、各圧電振動子1a〜1fの信号線5
の配線を変換して極性を調整したり、送受電気信号を増
幅する整合回路部6、電源、制御信号、FM、PCW等
の送受電気信号を図示しない外部の装置との間で伝送す
るケ−ブル7と、整合回路部6とフレ−ム2とケ−ブル
7を結合保持する取付け金具8とで構成した。なお、6
層に積層した圧電振動子1a〜1fを、複数個並列に配
置して、超音波送受波の指向性を制御することも可能で
ある。また、後述の実施例2で示すように、整合回路部
6において、信号線5の配線を変換する代わりに、信号
線5に所定の遅延を与えることもできる。
動子の構成を、以下で示す。図7は、前述の式(1)〜
式(3)により求めた、積層型圧電振動子の構造と、そ
の特性(圧電振動子の層数と、使用周波数と、最低受波
音圧レベルとの関係)の一例を示した、圧電振動子の特
性図である。本実施例では、各圧電振動子の材料にPZ
Tセラミックを用い、音を放射する面積は10mm×1
0mmの正方形で、積層型圧電振動子の厚みが22mm
になるように、圧電振動子6枚で積層型圧電振動子を形
成したものを用いた。
の、積層枚数を変化させたときの最小受波音圧レベルの
計算値を示したものであり、グラフの細い実線は、プリ
アンプ雑音である式(1)のANの値を、破線は圧電振
動子熱雑音である式(2)のSNの値を示している。計
算結果より、本実施例の超音波送受波器1を受波器とし
てのみ使うものであれば、n=3(積層枚数3枚)の
時、式(3)の関係を満たす最適枚数となる。しかし、
一般に最小受波音圧レベルNLは、超音波送受波器1の
使用目的や環境により、システム的に決定されるもので
ある。例えば、本実施例のように、超音波送受波器1
が、100kHz以下で使用されるものであれば、必要
とする最小受波音圧レベルが30dB以下なら、海中雑
音より小さくなるので、超音波送受波器1の使用目的を
達することが出来る。
ノイズマージンが6dB程余裕があるため、更に多層に
積層し、電気的インピ−ダンスを下げることができる。
従って、計算結果より最適枚数はn=6(積層枚数6
枚)と選定した。以上のように、超音波送受波器が使用
される環境(大きさ、周波数帯域、音圧レベル)が定ま
れば、前述のような関係式により、通信システムとして
最適なインピーダンスを有し、かつ、所望の電気−機械
変換効率を有する積層型圧電振動子が、容易に選択でき
るので、小型で特性の優れた超音波送受波器が実現でき
る。
の、送波および受波動作について図面を用いて詳細に説
明する。図2は、本実施例の超音波送受波器1の、詳細
な構成を示すブロック構成図である。超音波送受波器1
は、圧電振動子1a〜1fと、電極51a〜51gを交
互に重ねて6層に積層した圧電振動子1Aと、各圧電振
動子1a〜1fに接触した電極51a〜51gと接続さ
れ、各圧電振動子1a〜1fと送受電気信号を伝送する
信号線5a〜5gと、さらに、超音波送受波器1として
使用する周波数により、各圧電振動子1a〜1fの信号
線5a〜5gの配線を変換する、接点11a〜11gお
よび接点111〜118から成るスイッチング回路11
および、送受電気信号を増幅する送信アンプ12と受信
アンプ13とを、少なくとも有した整合回路部6、電
源、制御信号、FM、PCW等の送受電気信号を図示し
ない外部の装置との間で伝送するケ−ブル7とで構成さ
れる。なお、同図において、バッキング3は、電極51
gと接触して、音波を反射するものであり、また、音波
は、電極51aから、図1で示した音響窓4を介して送
受波されるものである。
気信号がケ−ブル7を伝わって整合回路部6へ伝送され
る。伝送された電気信号はパワ−アンプ12により増幅
され、周波数により変化するスイッチング回路11を通
過し、圧電セラミック等の各圧電振動子1a〜1fへ伝
送される。各圧電振動子1a〜1fでは、電気−機械変
換を行い、機械変換後の振動を電極51aへ伝え、音響
窓から超音波を送波する。なお、バッキング3は後方へ
伝わる振動を前方へ反射させ、高効率送波を可能とする
ものである。より詳細には、スイチッング回路11は、
各振動モ−ドにより、圧電振動子1a〜1fの電気極性
を、伸長部分と収縮部分で反転するように結線する。例
えば、基本振動モードの場合には、図5(A)で示した
ように、各圧電振動子1aから1fは、伸長部分である
ので、図6(A)で示したように、同一の極性であるこ
とが望ましく、それぞれの接点は、接点11aと接点1
12、接点11bと接点113、接点11cと接点11
4、接点11dと接点115、接点11eと接点11
6、接点11fと接点117、接点11gと接点118
とを接続する。また、2次振動モードの場合には、図5
(B)で示したように、各圧電振動子1a〜1fは、伸
長部分と収縮部分があるので、図6(C)で示したよう
に、伸長部分と収縮部分で反転するように、それぞれの
接点は、接点11aと接点112、接点11bと接点1
13、接点11cと接点114とを接続し、さらに、接
点11dと接点114、接点11eと接点115、接点
11fと接点116、接点11gと接点117とに接続
する。なお、本実施例では、アンプ12およびアンプ1
3を、スイチッング回路11とケーブル7との間に設け
たが、スイチッング回路11と積層された圧電振動子1
Aとの間に、各圧電振動子1a〜1fごとに配置しても
良い。さらに、整合回路部6に、スイッチ切替え機構を
設け、ケーブル7から送信される制御信号に、振動モー
ド通知信号を付加して、これにより、外部の装置から切
替える構成とすることもできる。
り、音響窓4を通過した音は、電極51aを通過し、各
圧電振動子1a〜1fへ伝わる。各圧電振動子1a〜1
fは、音響信号を機械−電気変換し、電気信号としてス
イチッング回路11へ伝送される。なお、各振動モ−ド
による圧電振動子1a〜1fの電気極性、すなわち、そ
れぞれの接点の接続は、送波の場合と同じである。受信
の電気信号はアンプ13にて増幅されケ−ブル7により
受信信号として伝送される。ここで、バッキング3は、
送波と同様の機能を果たす。
よれば、多層に積層した圧電振動子に入出力する各電気
信号の極性を切替えるだけで、1つの多層圧電振動子を
設ければ、基本振動モードから高次の振動モードに至る
までの、複数の周波数の超音波を送受波できる超音波送
受波器が実現でき、しかも、全ての圧電振動子の電気−
機械変換動作を利用できるので、効率の良い超音波送受
波器が実現できる。すなわち、本発明によれば、小型で
複数の周波数に対応可能な、高効率の超音波送受波器が
実現できるものである。さらに、簡単な計算式から、電
気信号の送受信を実施するに適当な、アンプ等の汎用通
信機器の入出力インピーダンスにマッチするインピーダ
ンスを有する、積層圧電振動子の構成を決めることがで
きるので、積層圧電振動子等の超音波送受波器の設計が
容易であり、電気信号を処理するスイッチやアンプ等に
汎用通信機器を使用でき、小型で経済的な超音波送受波
器が実現できるものである。
振動子の各圧電振動子に取付けた、電気信号送受信用の
信号線の、遅延量を調整することにより、高効率な電気
−機械変換を実施し、かつ、アンプ等の機器とインピー
ダンスを最適にした、超音波送受波器の他の構成例を示
す。
示すブロック構成図である。本実施例は、実施例1で示
した超音波送受波器1が、スイッチング回路11で、各
電気信号の極性を調整したものであったのに対し、スイ
ッチング回路11の代わりに、遅延量の異なる複数の遅
延素子を設け、各電気信号をこれらの遅延素子を通過さ
せることにより、各電気信号の遅延量を調整して、高効
率の電気−機械変換を実施するものである。具体的に
は、本実施例では、0°(遅延無し)、90°(1/4
相遅延)、180°(逆相遅延)、270°(3/4相
遅延)の4種類の遅延素子14a、14b、14c、1
4dを、整合回路部6に設けた。もちろん、0°の遅延
素子14aは、スルーであり、不要な構成とすることも
できる。各遅延素子14a〜14dは、ぞれぞれ、各信
号線5a〜5gの整合回路部6側の端子である、接点1
1a〜11gと接続するための端子14a1〜14a7
と、14b1〜14b7と、14c1〜14c7と、1
4d1〜14d7を設け、各々の振動モ−ドに応じて、
接点11a〜11gと、これらの端子とを接続すること
で、各圧電振動子との電気信号の送受信を行う構成とし
た。
子の層数や、超音波送受波器の使用される状況に対応し
て増減されるものである。なお、本実施例の圧電振動子
や、電極、アンプ等の構成は、実施例1で示した超音波
送受波器のものと、同一のものを使用した。
には、図5(A)で示したように、各圧電振動子1a〜
1fは、伸長部分であるので、図6(A)で示したよう
に、同一の極性であることが望ましく、すなわち、各信
号毎に遅延量を調整する必要がないので、それぞれの接
点は、接点11aと端子14a1、接点11bと端子1
4a2、接点11cと端子14a3、接点11dと端子
14a4、接点11eと端子14a5、接点11fと端
子14a6、接点11gと端子14a7とを接続し、全
ての信号を、遅延無しとして、遅延素子14aに接続す
る。
(B)で示したように、各圧電振動子1a〜1fは、伸
長部分と収縮部分があるので、図6(C)で示したよう
な、伸長部分と収縮部分で反転する箇所の信号を、遅延
により同相にそろえるように、それぞれの接点は、接点
11a、接点11b、接点11c、接点11dとを、遅
延素子14aの端子14a1〜14a7に接続し、さら
に、接点11e、接点11f、接点11gとを、180
°信号を遅延させる遅延素子14cの端子14c1〜1
4c7に接続する。
ンプ13を、各遅延素子14a〜14dとケーブル7と
の間に設けたが、実施例1と同様に各遅延素子14a〜
14dと圧電振動子1Aの間に各圧電振動子毎に配置し
ても良い。さらに、整合回路部6に、信号線の接点と遅
延素子の端子との、接続の切替え機構を設け、ケーブル
7から送信される制御信号に、振動モード通知信号を付
加して、これにより、外部の装置から切替える構成とす
ることもできる。なお、各遅延素子としては、積層圧電
振動子1Aのインピーダンスが汎用通信機器のインピー
ダンスとマッチするよう調整されているので、これも同
様に市販のコイル等で構成された遅延素子を使用した。
別の実施例の詳細な構成を示すブロック構成図である。
本実施例は、上述した超音波送受波器が、固定遅延を有
する、複数の遅延素子を選択して、各圧電振動子に接続
される信号線における、電気信号の遅延量を調整したも
のであるのに対し、各信号線に可変の遅延量を設定でき
る遅延素子を設け、各振動モ−ドに応じて、積層圧電振
動子の各圧電振動子に入出力する電気信号の遅延量を細
かく調整して、さらに、電気−機械変換効率の向上を図
ったものである。より詳細には、整合回路部6に、上述
の実施例における4種類の遅延素子14a、14b、1
4c、14dの代わりに、各信号線5a〜5gのそれぞ
れに、遅延量を可変できる、あるいは、複数の遅延量が
異なる入出力端子を有する可変遅延素子141〜147
を設け、各振動モ−ドに応じて、入出力の遅延量を選択
するようにした。本実施例においても、遅延量を外部か
ら設定切替えできる構成としたり、市販の可変遅延素子
を使用する点は、前述した実施例と同様である。
例1の各電気信号の極性を切替えるものより、さらに細
かく、各電気信号の位相を調整できるので、1つの多層
圧電振動子を設ければ、基本振動モードから高次の振動
モードに至るまでの、複数の周波数の超音波を、さらに
高効率で送受波できる超音波送受波器が実現できる。特
に、可変遅延素子を使用する超音波送受波器は、精密な
位相調整が可能なものであり、以下の実施例で示すよう
な、音響マッチングのための整合層も備え、複雑な振動
をする超音波送受波器に有効である。
を伝達する水や空気のような、伝達媒体と圧電振動子と
の間で、音波を伝達しやすくするために、音響マッチン
グのための整合層を付加した超音波送受波器の構成を示
す。ここで、整合層は、圧電振動子と媒体との音響マッ
チングを行うものであり、図1の超音波送受波器の構成
であれば、音響窓4と圧電振動子1aとの間に装着され
るものである。整合層の材料としては、一般に、エポキ
シ系樹脂等にガラスや比重の重い金属等を混入し音響イ
ンピ−ダンスを変化させたものを適用している。このよ
うな整合層を使用するなら、電気信号の配線は、図2で
示したように、各圧電振動子部分のみとなる。
子として圧電セラミックを使用し、さらに、整合層を、
この圧電セラミックに気孔を入れて音響インピーダンス
を調整した材料で構成すれば、整合層からも信号線を配
線することができる。いずれにしても、整合層の装着に
より、振動モードによっては、振動状態が複雑になるの
で、実施例1および実施例2で示した、本発明の超音波
送受波器の構成が、本実施例において、さらに効果的に
なる。
成の積層圧電振動子の構造と振動モ−ドとの関係を示し
た要部説明図である。本実施例は、圧電振動子として、
前述の実施例と同じ6層の1a〜1fを使用し、圧電振
動子と同じPZTセラミックに、気孔を入れて音響イン
ピーダンスを調整した、厚さ約3mmの整合層M1とM
2を、圧電振動子1aと音響窓4の間に装着したもので
ある。また、整合層M1とM2は、圧電振動子としても
使用できるので、本図においては図示してないが、図1
〜図3で示した超音波送受波器と同様に、整合層M1と
M2にも電極が接続され、信号線が、電極と整合回路部
との間を接続して、電気信号を入出力し、電気−機械変
換により、整合層M1とM2も、音波の送受波を実施す
る構成である。なお、同図に示した、各振動モードにお
ける圧電振動子と整合層の振動状態は、メイソンの等価
回路から等価回路の解析手法を用いて求めた結果を示し
たものである。
動モ−ドでは、各整合層及び圧電振動子は同相に振動し
ていため、各電気信号の極性を同相で配線する、もしく
は、同じ遅延量を設定すれば良い。
は、振動の節(●印)は2箇所であるが、前述の実施例
のような、圧電振動子だけの場合と、振動の状態が変わ
り、整合層M1とM2の部分と、その他の圧電振動子の
部分は逆相に振動する。従って、整合層M1とM2の部
分と圧電振動子の部分とで、電気信号の極性を反対に配
線する、もしくは、いずれかの信号を180°遅延させ
れば良い。さらに、圧電振動子だけの場合と、節の位置
がずれてる分だけ、各信号線に設けた可変遅延素子の遅
延量を調整して、各信号の位相を合わせるようにすれ
ば、より高効率な電気−機械変換が実施できる。
動の節(●印)は3箇所あり、整合層M2および圧電振
動子の一部分1a、1bと、その他の部分である、整合
層M1および圧電振動子1c〜1fは逆相に振動する。
従って、整合層M2および圧電振動子の一部分1a、1
bの電気信号と、整合層M1および圧電振動子1c〜1
fの電気信号の極性を反対に配線する、もしくは、いず
れかの信号を180°遅延させれば良い。さらに、2次
振動モ−ドと同様に、圧電振動子だけの場合と、節の位
置がずれてる分だけ、各信号線に設けた可変遅延素子の
遅延量を調整して、各信号の位相を合わせるようにすれ
ば、より高効率な電気−機械変換が実施できる。
てチタン酸ジルコン酸鉛等の圧電セラミックから成る圧
電材を使用し、さらに、整合層として、このような圧電
セラミックに気孔を入れた音響インピーダンスを調整し
た材料を使用すれば、整合層からも信号線を配線するこ
とができ、しかも、整合層を装着したことにより、振動
の状態が複雑になっても、電気信号の極性や遅延量の調
整ができるので、電気−機械変換効率の良い、超音波送
受波器が実現できる。
子として、直方体の圧電振動子を多層に積層する構成の
ものを使用したが、本発明による、各圧電振動子と送受
波する電気信号の極性や遅延量を調整し、基本振動モー
ドから高次の振動モードに至るまでの、複数の周波数の
超音波を、高効率で送受波する小型の超音波送受波器に
おいて、圧電振動子の構成が、直方体の圧電振動子に限
定されるものではない。
実施例の構成を示すブロック構成図である。本実施例で
は、円筒型の圧電振動子15を多層に積層し、各振動子
から信号線を出したものである。円筒型の圧電振動子1
5の場合、円筒及び高さ方向の振動モ−ドも発生するた
め、厚み方向の振動モ−ドのみを使用できるように、同
図で示したように、圧電振動子15に細かいスリット1
5aを入れて、超音波送受波器を構成した。
期の目的を達成することができた。すなわち、汎用通信
機器の入出力インピーダンスにマッチするインピーダン
スを有する、多層に積層した圧電振動子を容易に構成で
き、この圧電振動子に入出力する、各電気信号の極性を
切替えたり、遅延量を調整するだけで、1つの多層圧電
振動子を設ければ、基本振動モードから高次の振動モー
ドに至るまでの、複数の周波数の超音波を送受波でき
る、電気−機械変換の高い超音波送受波器が実現でき
る。さらに、電気信号を処理するスイッチやアンプ等に
汎用通信機器を使用でき、小型で経済的な超音波送受波
器が実現できるものである。
断面図。
ロック構成図。
波器のブロック構成図。
係を示すモデル図。
特性図。
示すモデル図。
ロック構成図。
Claims (6)
- 【請求項1】電気信号を駆動信号として圧電振動子へ入
力し、前記圧電振動子が電気−機械変換を行うことで、
超音波を発生させる超音波送波器、及び、超音波を駆動
信号として圧電振動子へ入力し、前記圧電振動子が機械
−電気変換を行うことで、電気信号を発生させる超音波
受波器であって、前記圧電振動子として、複数個の圧電
振動子材を多層に積層した多層圧電振動子を使用する超
音波送受波器において、前記複数個の圧電振動子材に電
気信号を入出力する信号伝達手段と、前記電気信号の位
相を調整する位相制御手段とを備えて成り、位相調整し
た電気信号を、音波に変換し得るように構成して成る超
音波送受波器。 - 【請求項2】上記位相制御手段は、上記信号伝達手段の
入出力信号の極性を切替える配線切替手段で構成され、
上記複数個の圧電振動子材に入出力する、それぞれの電
気信号の極性を、前記切替手段で切り替え、音波に変換
し得るように構成して成る請求項1記載の超音波送受波
器。 - 【請求項3】上記位相制御手段は、上記信号伝達手段の
入出力信号を遅延させる信号遅延手段を含み、上記複数
個の圧電振動子材に入出力する、それぞれの電気信号
を、前記遅延手段で遅延し、音波に変換し得るように構
成して成る請求項1もしくは2記載の超音波送受波器。 - 【請求項4】上記超音波送受波器に、多層圧電振動子
を、基本振動モ−ドおよび2次以上の高次振動モ−ドか
ら成る、複数の振動モ−ドより選択した振動モ−ドで振
動させる選択手段を備えて成り、前記選択手段が、位相
制御手段を制御し、選択した振動モ−ド対応に、位相調
整した電気信号を、音波に変換し得るように構成して成
る請求項1乃至3いづれかに記載の超音波送受波器。 - 【請求項5】上記多層圧電振動子と音波を伝達する伝達
媒体との間に、圧電振動材料を含んで成る音響マッチン
グ用の整合層を配設し、前記整合層にも、電気信号を入
出力する上記信号伝達手段と、電気信号の位相を調整す
る上記位相制御手段とを備えて成り、整合層も位相調整
した電気信号を、音波に変換し得るように構成して成る
請求項1乃至4いづれかに記載の超音波送受波器。 - 【請求項6】電気信号を駆動信号として圧電振動子へ入
力し、前記圧電振動子が電気−機械変換を行うことで、
超音波を発生させる超音波送波器、及び、超音波を駆動
信号として圧電振動子へ入力し、前記圧電振動子が機械
−電気変換を行うことで、電気信号を発生させる超音波
受波器であって、前記圧電振動子として、複数個の圧電
振動子材を多層に積層した多層圧電振動子を使用する超
音波送受波器において、圧電振動子材の層数を、多層圧
電振動子の熱雑音音圧換算値が、超音波送波器に要求さ
れる最小受波音圧より小さく、多層圧電振動子に接続さ
れる電気信号の増幅手段の熱雑音音圧換算値より大きい
範囲で、多層圧電振動子のインピーダンスが前記増幅手
段のインピーダンスと概略同一な値となるよう設定して
成る請求項1乃至5いづれかに記載の超音波送受波器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04807994A JP3310764B2 (ja) | 1994-03-18 | 1994-03-18 | 超音波送受波器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04807994A JP3310764B2 (ja) | 1994-03-18 | 1994-03-18 | 超音波送受波器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH07264697A true JPH07264697A (ja) | 1995-10-13 |
JP3310764B2 JP3310764B2 (ja) | 2002-08-05 |
Family
ID=12793337
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04807994A Expired - Lifetime JP3310764B2 (ja) | 1994-03-18 | 1994-03-18 | 超音波送受波器 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3310764B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1997021985A1 (en) * | 1995-12-13 | 1997-06-19 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Ultrasonic flowmeter and ultrasonic generator/detector |
WO2010044312A1 (ja) * | 2008-10-17 | 2010-04-22 | コニカミノルタエムジー株式会社 | アレイ型超音波振動子 |
-
1994
- 1994-03-18 JP JP04807994A patent/JP3310764B2/ja not_active Expired - Lifetime
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US8531089B2 (en) | 2008-10-17 | 2013-09-10 | Konica Minolta Medical & Graphic, Inc. | Array-type ultrasonic vibrator |
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JP3310764B2 (ja) | 2002-08-05 |
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