JPH0726123B2 - 粉末を原料とする棒管材の製造方法 - Google Patents

粉末を原料とする棒管材の製造方法

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JPH0726123B2 JP2009254A JP925490A JPH0726123B2 JP H0726123 B2 JPH0726123 B2 JP H0726123B2 JP 2009254 A JP2009254 A JP 2009254A JP 925490 A JP925490 A JP 925490A JP H0726123 B2 JPH0726123 B2 JP H0726123B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、金属粉末または金属及び非金属の混合粉末
から棒材または管材を製造する方法にかかり、特に粉末
が微細で取扱中に酸化し易かったり粒度や比重の違いに
よって均一な混合が困難であったりして、これを直に金
属カプセルに充填して熱間押出加工するのが困難な場合
に、この熱間押出加工を可能にする方法に関する。
〔従来の技術〕 従来、金属等の原料粉末から棒材または管材を製造する
方法としては、 (イ)原料粉末をプレス型を用いてプレス成形して、こ
れを高温で焼結させる方法。
(ロ)原料粉末に、固形物を溶剤に溶解したバインダー
を加えて100℃以下の温度で押出成形し、これを加熱し
てバインダー固形分を揮散させかつ仮焼結体を得てか
ら、高温で焼結させる方法。
(ハ)原料粉末を金属カプセルに充填し、これをビレッ
トとして熱間押出加工を行う方法。
などが知られている。
〔発明が解決しようとする課題〕
前記(イ)の方法は、プレス型を使用するために成形物
の寸法がプレス型に依存し、そのために長尺の棒材や管
材が得られないばかりでなく、プレス型内で粉末に加わ
る圧力が均一にならない。また、バインダーを使用する
前記(ロ)の方法にあっては、原料粉末の5〜30容量%
ものバインダーを用いるため、バインダーの除去に長時
間を要する。これに加え、前記(イ)及び(ロ)の方法
は製品1個ごとに生産を行うために生産性が低く、直径
20〜30mm以下の細いものは極端に生産性が悪い等の問題
があった。
次に、前記(ハ)の方法は、製品の密度、生産性及び製
品の寸法上の制約の面で前記(イ)及び(ロ)の方法に
勝るが、粉末が微細な場合に、粉砕、混合、カプセル充
填などの工程中に酸化し易く、比重や粒度が異なる2種
以上の粉末の混合体の場合に、均一な混合が困難であっ
たり、また、一時的に混合状態にしてもその後の取扱中
に分離したりする問題がある。その対策として、粉末に
パラフィンなどを添加して、酸化を防ぐために粉末粒子
を空気から遮断し、或いは混合を助け分離を防ぐために
粒子同士を適度に結合させることが考えられるが、これ
をカプセルに充填すると、添加したパラフィン等を完全
に除去できず、熱間押出材中にポア(空洞)を生じた
り、炭素分によって合金特性が変ったりするため、実用
的でない。従って、従来の熱間押出には上述のような問
題が起こらない粒度100〜500μmの粗粒粉末が専ら用い
られていた。
この発明は、上述の諸方法(イ)(ロ)(ハ)がそれぞ
れ抱えている諸問題を解決しようとするものである。
〔課題を解決するための手段〕
この発明においては、原料として、単体金属、合金、金
属間化合物などの金属の粉末、またはこの金属粉末と金
属化合物、非金属元素、非金属元素化合物などの非金属
の粉末との混合粉末を使用する。
上述の原料粉末は、液状のバインダーと混合される。こ
の液状バインダーとしては、例えば石油類や植物油のよ
うな常温で液体である物質、パラフィン、ステアリン
酸、レジン、樟脳などの常温下で固体である物質を揮発
性溶剤に溶解したもの、パラフィン、ステアリン酸、レ
ジンなどの熱溶融性の物質を加熱溶融したもの等を用い
ることができる。
このバインダーと原料粉末の混合体を、金属カプセルの
内径とほぼ同形の短円柱形または短円筒形に成形した
後、これからバインダーを揮散させると共にこれを仮焼
結させる。これらの処理は加熱によって達成されるが、
バインダー揮散と仮焼結の加熱を2段に分けて実施し、
或いは双方を1段の加熱によって実施してもよい。
上述の仮焼結体は、複数個を重ねて、若しくは同一直径
の短円柱形または短円筒形の無空隙金属材料と重ねて上
述の金属カプセルに封入し、必要に応じ常法に従って内
部の脱気や冷間等方圧縮を施こした上で、熱間押出加工
を実施して製品を得る。
〔作用〕
上述の原料粉末は、液状バインダーを加えることによっ
て、粒子が極めて微細で酸化し易い場合でも酸化が阻止
され、比重や粒度の違いによって分離し易い混合粉末の
場合でも分離が阻止され、成形も容易になる。従って、
これを可及的に金属カプセルの内面形状に近い形状に容
易に成形することができる。そして、その成形物は、バ
インダーが存在している間はバインダーの結合力によっ
て強度を保ち、仮焼後は仮焼結によって強度を保つの
で、取扱いが容易である。このようにして、工程中に起
こる原料粉末粒子の酸化や分離移動を効果的に防ぎなが
ら、仮焼結及び熱間押出を実施できるため、長尺の管材
や棒材を能率よく生産することができる。
ここで、バインダーが存在していると、製品中にポアを
生じたり、その炭素分が製品の合金特性を損なったりす
るので、可及的に完全に除去しておかなければならな
い。
第4図において、曲線41は、超硬合金(WC−25Co)を構
成する平均粒度1.5μmの混合粉末に、その1.5重量%の
パラフィンを添加し、直径と長さとが等しい円柱体に成
形した場合、これを350℃に加熱してパラフィンが完全
に揮散し尽くすに要する時間を示し、曲線42は、高級高
速度綱(10W−3Mo−4Cr−10V−10TiN−3C−残りFe)を
構成する平均粒度1.8μmの混合粉末に、その3.0重量%
のパラフィンを添加し、同様な円柱体を成形した場合、
350℃に加熱してパラフィンが完全に揮散し尽くすに要
する時間を示す。
これによると、曲線41(超硬合金)の場合は直径100m
m、長さ100mmで13時間を要し、曲線42(高級高速度綱)
の場合は直径70mm、長さ70mmで15時間を要しており、こ
のあたりが実用上の限界であり、それ以上の大きな寸法
のものは実用上極めて不利である。そして、直径200m
m、長さ200mmになると、曲線41では38時間を要するため
に実用性が失われる。従って、熱間押出加工における押
出口径に対するビレット径の関係から、カプセル内径が
150mm以上であることが必要な場合には、カプセルの長
さを短縮することにより、バインダーを除去し易くでき
るが、その結果として、製品の長さが限定され、加工の
歩留が悪化し、生産性が低下することになる。
しかし、バインダー及び原料粉末の成形体が短円柱形ま
たは短円筒形であるときは、外径の如何に拘らず、短時
間内に完全にバインダーを除去することができる。例え
ば、第4図の曲線41で示した原料(粒度1.5μm)の超
硬合金配合粉末に1.5重量%のパラフィンを添加したも
の)の350℃におけるパラフィン揮散の所要時間は、第
5図に示す曲線51、52、53、54のようになる。具体例を
示せば、直径が200mmの円柱形成形体を、350℃に加熱し
てパラフィン除去をする際の所要時間は、長さが200mm
であれば前述のように38時間を要するが、長さが半分の
100mmになれば12時間に短縮されて実用性が得られ、長
さが更にその半分の50mmになれば4.5時間と極めて短時
間になる。
従って、短い仮焼結体を多数個積重ねてカプセルに収容
することによって、仮焼結及びカプセルへの収容に先立
って行われるバインダー除去に必要な時間を短縮して生
産能率を高めることが出来ると同時に、押出しビレット
の寸法上の制約を取除くことができる。押出しビレット
として大きな寸法のものを使用することは、太径の製品
の製造を可能にするばかりでなく、押出物の長さを伸ば
すことによって両端の不良部分が占める比率を低下さ
せ、結果として製品歩留を向上させる効果をもたらす。
また、短い仮焼結体と短い充実質金属材料とを交互に積
重ねて収容したカプセルに熱間押出加工を実施した場合
には、仮焼結体から移行した部分と充実質金属材料から
移行した部分とが、長さ方向に交互に接合された棒材ま
たは管材を得ることができる。この場合の両部分の接合
強度は、接合界面に異物が介在したり、鋳造組織が介在
したりしていないため、摩擦圧接、溶接、ろう付け等に
較べて遥かに大きい。
〔実施例〕
実施例1 高速度合金鋼(10%W−3%Mo−4%Cr−10%V−10%
Co−10%TiN−3C−残りFe‥‥何れも重量%)を構成す
るように配合された平均粒度1.8μmの混合微粉に、そ
の3重量%に相当する量のパラフィンを添加して、油圧
プレスにより直径100mm、長さ150mmの円柱形の成形体を
作った。これを水素雰囲気炉中で350℃で30時間加熱し
てパラフィンを揮散させ、次いで850℃で1時間加熱し
て仮焼結体を得た。この仮焼結体を内部寸法が直径102m
m、長さ152mm、厚さ4mmの普通鋼製カプセルに収容し、
十分脱気して封止した。このカプセルを誘導加熱により
1100℃に加熱し、熱間押出機に装填して、直径26mmの棒
状に押出加工した。
また他方では、同じ原料粉末を、プレス成形−脱パラフ
ィン−焼結−熱間等方圧縮の従来方法によって加工し、
比較材を得た。
これらの熱間押出材及び比較材を、何れも次の条件で熱
処理した後、それらの機械的諸特性を測定した結果を第
1表に示す。
熱処理条件 焼入れ 1220℃×3分間→油焼入れ 焼戻し 560℃×90分間→空冷 3回 そして、上記熱間押出材は、全体にわたって組成が均一
で、かつ空隙が全くない緻密な組織であった。
ここで、上述の直径100mm、長さ150mmのプレス成形体の
代わりに、直径100mm、長さ75mmのプレス成形体2個、
または直径100mm、長さ50mmのプレス成形体3個を用
い、パラフィン除去と仮焼結とを行った上で上述のカプ
セルに収容するようにすれば、パラフィン除去のための
加熱時間を大幅に短縮することができる。
即ち、第5図によれば、WC−25Co粉末の直径が何れも10
0mmで長さが75mm及び50mmのプレス成形体のパラフィン
除去に要する加熱時間はそれぞれ9時間及び4.5時間で
あるが、第4図によれば、前記高速度合金鋼を構成する
配合粉末のパラフィン除去の所要時間は、同寸法のWC−
25Co粉末の丁度2倍となっている。従って上述のように
長さ150mmのプレス成形体の代わりに長さ75mmまたは50m
mのプレス成形体を用いることにより、そのパラフィン
除去のための加熱時間をそれぞれ18時間または9時間に
短縮することができる。
実施例2 平均粒径1.5μmのWC粉末と、平均粒径1.2μmのCo粉末
とを75対25(重量%)の割合で配合してボールミルで混
合した後、これにその1.5重量%に相当する量のパラフ
ィンを溶媒に溶解した液を添加して混合し、スプレード
ライヤーにより平均粒径100μmの造粒粉を得た。これ
を油圧プレスにより直径100mm、長さ150mmの円柱形に成
型し、これを真空炉中で350℃で15時間加熱してパラフ
ィンを除去し、続いて1000℃で1時間加熱して仮焼結体
を得た。この仮焼結体を、実施例1と同じカプセルに収
容し、脱気して封止した後、このカプセルを1250℃に加
熱して直ちに熱間押出機に装填して、直径40mmの丸棒に
熱間押出加工した。
また、他方では、同じ原料粉末を、プレス成形−脱パラ
フィン−焼結の従来方法で加工し、比較材を得た。
これらの熱間押出材及び比較材の機械的諸特性を測定し
た結果を第2表に示す。
そして、上記熱間押出材は全体にわたって組成が均一で
あり、微細粒子からなる空隙が存在しない緻密な組織で
あった。
この実施例においても、円柱形のプレス成形体の長さを
2分割または3分割して、それぞれ2個または3個をカ
プセルに収容するようにすれば、プレス成形体のパラフ
ィン除去に要する加熱時間を、それぞれ9時間または4.
5時間に短縮できることが、第5図によって明らかであ
る。
実施例3 実施例1と同じ原料粉末に、その3重量%に相当する量
のパラフィンを添加し、油圧プレスにより、径100mm、
内径50mm、長さ150mmの円筒形に成形し、これを水素雰
囲気炉中で350℃で12時間加熱してパラフィンを除去
し、引続き850℃で1時間加熱して仮焼結体を得た。こ
の仮焼結体を、外筒管寸法が内径102mm、長さ152mm、厚
さ4mmで、内筒管寸法が外径48mm、長さ152mm、厚さ2mm
である普通鋼製の2重筒形カプセルに収容し、脱気して
封止した後、このカプセルを1100℃に加熱して熱間押出
機により加工し、外径55mm、内径40mmのパイプ状に押出
した。この熱間押出材も、外観上は全く問題なく、機械
的諸特性も第1表の熱間押出による丸棒と殆ど同一であ
った。
実施例4 第3表に示す配合及び平均粒度の混合原料微粉末に、パ
ラフィンを溶媒に溶解して添加し、同表に示す形状及び
寸法にプレス成形し、これを85℃に加温して溶媒を揮発
させた後、350℃に加熱してパラフィンを揮散させた。
パラフィンの揮散に要した時間は、同表に示す通りであ
る。
これらのパラフィンを除去した成形体は、1000℃で1時
間加熱して仮焼結させ、これらの仮焼結体11、12、13、
14を、試料1、2、3、及び5にあっては第1図に示す
円筒形カプセル10に収容し、試料4にあっては第2図に
示す2重円筒形カプセル20に収容し、内部を脱気して密
封した。カプセル10、20は普通鋼製で、外径170mm、内
径151mm、外部の長さ240mm、内面の長さ201mmであり、
カプセル20の内筒21は外径49mm、内径30mmである。
密封したカプセルを第4表に示す温度に加熱し、これを
ビレットにして熱間押出加工し、普通鋼部分を機械加工
によって除去して、同表に示す寸法の製品を得た。各製
品の、仮焼結体11、12、13、14の内部であった部分と、
仮焼結体の境界に相当する部分の性状を第4表に示す。
なお、上述の製品を顕微鏡観察したが、何れの部分にも
空孔(ポアー)は存在しなかった。
また、第3図に示すような長大なカプセル30を用い、多
数の仮焼結体11、12‥‥1Nを収容して熱間押出加工を行
うときは、押出物の両端に生ずる不良部分の占める割合
が小さくなって、製品歩留が大幅に向上する。
実施例5 実施例1と同じ高速度合金鋼の混合微粉原料に同様にパ
ラフィンを添加して、油圧プレスにより直径100mm、長
さ90mmの円柱形に成形し、350℃で23時間加熱してパラ
フィンを除き、かつ850℃で1時間加熱して仮焼結体を
得た。この仮焼結体5個と、直径100mm、長さ68mmの円
柱形に加工したSKD61鋼材6個とを、内径102mm、長さ87
0mm、厚さ5mmの普通鋼製カプセル内に交互に収容し、十
分脱気して封止した。このカプセルを誘導加熱により11
00℃に加熱し、熱間押出機により直径50mmの棒状に押出
し、長さ約250mmの高速度合金鋼部分と長さ約270mmのSK
D61鋼部分とが交互に接合された棒材を得た。この棒材
を、それぞれの材料の中央部分で切断し、高速度合金鋼
部分の長さが約125mm、SKD61鋼部分の長さが約135mmの
エンドミル用素材を得た。
このエンドミル用素材の高速度鋼合金部分、接合部分及
びSKD61鋼材部分の3箇所からそれぞれ厚さ4mm、幅8m
m、長さ25mmの試験片を切出し、それぞれに実施例1と
同条件で熱処理を施し、機械的諸特性を測定した結果を
第5表に示す。
なお、接合部の試験片は、抗折力試験においては接合界
面では破断せず、その脇の高速度合金部分で破断した。
その他は、高速度合金鋼部分及びSKD61鋼部分は何れも
満足できる試験結果が得られた。
上述のエンドミル素材を用い、第6図に示す刃部分61及
び柄62を加工し、実施例1に示されているのと同条件で
熱処理を行ってエンドミルを作製した。刃部分61は高速
度合金鋼よりなり、刃長120mmであり、刃数は6個であ
る。また、柄62は大部分がSKD61鋼よりなり、最大径が4
2mm、長さが130mmであり、刃部分61に接近して高速度合
金鋼とSKD61鋼の接合界面63が存在している。このよう
なエンドミル10本を作製し、S55C鋼材の切削試験を行っ
たが、折損は皆無であった。
上述の直径100mm、長さ90mmのプレス成形体の代わり
に、直径100mm、長さ45mmのプレス成形体を2個重ねて
使用する場合には、第4図及び第5図によって、パラフ
ィン除去のための加熱時間を8時間に短縮できることが
明らかである。
実施例6 実施例1と同じ高速度合金鋼の混合微粉原料に同様にパ
ラフィンを添加して、直径100mm、長さ110mmにプレス成
形し、350℃で27時間加熱してパラフィンを除去し、850
℃で1時間加熱して仮焼結体を得た。これとは別に、直
径100mm、長さ48mmのSKD61鋼材を用意した。内径102m
m、長さ280mm、肉厚5mmの普通鋼製カプセルに、上記仮
焼結体2個を重ねて収容し、その上に上記鋼材を収容
し、十分脱気して封止した。これを誘導加熱により1100
℃に加熱し、熱間押出により直径42mmの棒材に加工し
た。この棒材は、高速度合金鋼部分の長さが約900mm、S
KD61鋼部分の長さが約270mmであった。
上記押出棒材を用い、第7図に示すように、長さ895mm
のスクリュー部71と長さ270mmの軸部72とを加工し、実
施例1に示されているのと同条件で熱処理を行って、射
出成形用スクリューを製作した。なお、73は高速度合金
鋼部分とSKD61鋼部分の接合界面を示す。
この射出成形用スクリューは、現在稼働試験中である
が、全く支障なく動作している。
上述の直径100mm、長さ110mmのプレス成形体の代わり
に、直径100mm、長さ55mmのプレス成形体2個を重ねて
使用する場合には、第4図及び第5図によって、パラフ
ィン除去のための加熱時間を10時間に短縮できることが
明らかである。
〔発明の効果〕
以上の実施例によって明らかなように、この発明による
ときは、バインダーを使用することによって、酸化し易
い原料微粉末や、粒度や比重の違いによって均一な混合
が困難な原料粉末や、粒度や比重の違いによって取扱い
中に分離し易い原料粉末を用いて、均質かつ緻密で機械
的諸特性が優れた棒材や管材を能率よく熱間押出加工に
より製造することができる。しかも、熱間押出加工に用
いるビレットの寸法が大きくなっても熱間押出加工に先
立って短時間内にバインダーを完全に除去できるので、
残存バインダーが製品に及ぼす悪影響を除きうるばかり
でなく、バインダー除去に要する時間を短縮して生産能
率を高めることができる。また、大寸法の押出しビレッ
トが使用できるために、太径の製品が得られるばかりで
なく、製品歩留を向上させることも可能になる。
【図面の簡単な説明】
図はこの発明の実施例における熱間押出用ビレットを示
し、第1図は棒材を製造するためのビレットの縦断面
図、第2図は管材を製造するためのビレットの縦断面
図、第3図は長尺の棒材を製造するためのビレットの縦
断面図、第4図は相似形の成形物の直径とパラフィン除
去所要時間との関係を示す線図、第5図は同じ直径の成
形物の長さとパラフィン除去所要時間との関係を示す線
図、第6図はこの発明の或る実施例による製品例を示す
側面図、第7図はこの発明の他の実施例による製品例を
示す側面図である。 10、20及び30……金属カプセル、 11〜1N……原料粉末の仮焼結体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿部 源隆 兵庫県姫路市飾磨区中島字一文字3007番地 山陽特殊製鋼株式会社内 (72)発明者 御宿 実 神奈川県平塚市花水台39―41 (72)発明者 土屋 信次郎 神奈川県大和市下鶴間4389 (72)発明者 福田 雅秀 神奈川県相模原市氷川町10―4 (56)参考文献 特開 昭60−208401(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属粉末または金属及び非金属の混合粉末
    にバインダーを加え、これを金属カプセルの内径にほぼ
    等しい外径の短円柱形または短円筒形に成形し、加熱に
    よってこの成形物から上記バインダーを揮散させかつこ
    れを仮焼結させ、この仮焼結体の複数個を上記金属カプ
    セルに積重ねて収容して熱間押出加工を施すことを特徴
    とする粉末を原料とする棒管材の製造方法。
  2. 【請求項2】金属粉末または金属及び非金属の混合粉末
    にバインダーを加え、これを金属カプセルの内径にほぼ
    等しい外径の短円柱形または短円筒形に成形し、加熱に
    よってこの成形物から上記バインダーを揮散させかつこ
    れを仮焼結させ、この仮焼結体と上記金属カプセルの内
    径にほぼ等しい外径の短円柱形または短円筒形の無空隙
    金属材料とを上記金属カプセルに積重ねて収容して熱間
    押出加工を施すことを特徴とする粉末を原料とする棒管
    材の製造方法。
  3. 【請求項3】上記金属カプセルには、上記仮焼結体と上
    記短円筒形無空隙金属材料とを交互に積重ねて収容する
    ことを特徴とする請求項(2)記載の粉末を原料とする
    棒管材の製造方法。
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