JPH072606U - シリンダの油圧制御回路 - Google Patents

シリンダの油圧制御回路

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JPH072606U
JPH072606U JP3815293U JP3815293U JPH072606U JP H072606 U JPH072606 U JP H072606U JP 3815293 U JP3815293 U JP 3815293U JP 3815293 U JP3815293 U JP 3815293U JP H072606 U JPH072606 U JP H072606U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 組立時に封入されたりあるいは使用中に作動
油に混入されたり等して溜るエアーの除去を容易かつ十
分に行えるようにして、エアーの残留によるシリンダ性
能の低下等を招来しないようにするのに最適となるシリ
ンダの油圧制御回路を提供すること。 【構成】 シリンダC内の圧側室C1及び伸側室C2に
両方向ポンプPを介して作動油を選択的に供給してシリ
ンダCを伸縮し得るように形成されてなるシリンダの油
圧制御回路において、両方向ポンプPとシリンダC内の
圧側室C1及び伸側室C2とをそれぞれ連通する通路に
方向切換弁Vが配設されてなると共に、該方向切換弁V
が両方向ポンプPからの作動油のシリンダC内の圧側室
C1及び伸側室C2への選択された供給を可能にする一
方でシリンダC内の圧側室C1及び伸側室C2からの作
動油のタンクTへ向けての直接の流出を可能にするよう
に形成されてなるとする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、シリンダの油圧制御回路の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
シリンダの油圧制御回路としては、従来から、例えば、図6に示すような構成 のものが一般的とされている。
【0003】 即ち、該回路は、作動油を両方向ポンプPを介してシリンダC内の圧側室C1 及び伸側室C2に選択的に供給することで、シリンダCを伸縮し得るように構成 されている。
【0004】 尚、シリンダCは、シリンダ体C3内に出没可能に挿通されるロッド体C4の 先端に連設のピストン部C5でシリンダ体C3内に上記圧側室C1と伸側室C2 とを区画形成している。
【0005】 また、両方向ポンプPは、正逆転モータMで駆動されて、圧側室C1と伸側室 C2との間で作動油を給排させ、このとき不足することある作動油をパイロット 切換弁Vpを介してタンクT内から吸い上げるように構成されている。
【0006】 そして、両方向ポンプPとシリンダC内の圧側室C1及び伸側室C2をそれぞ れ連通する各通路L1,L2には、両方向ポンプPから各側室C1,C2への供 給油圧をそれぞれ設定するリリーフ弁Vr1,Vr2が配設されている。
【0007】 さらに、上記各通路L1,L2には、図示例のように、オペレートチェック弁 Vo1,Vo2が配設されて、両方向ポンプPの駆動停止時に各側室C1,C2 における油圧をそれぞれ保持し得る、即ち、シリンダCを所望の伸縮状態に固定 的に維持できるように構成されていることがある。
【0008】 それ故、この従来例としての回路においては、両方向ポンプPが、例えば、正 転されて、通路L1に作動油が吐出されるようになると、該通路L1における油 圧で通路L2中のオペレートチェック弁Vo2が開放されることになり、シリン ダC内の伸側室C2からの作動油が外部、即ち、両方向ポンプPに向けて流出す ることが可能になる。
【0009】 そして、該両方向ポンプPから吐出される作動油は、通路L1を介してシリン ダC内の圧側室C1に供給され、該シリンダCが圧縮する。
【0010】 一方、両方向ポンプPの正転時には、通路L1における油圧でパイロット切換 弁Vpが切り換り、上記伸側室C2から流出されて余剰となるピストンロッドC 4の移動体積分の作動油がタンクT内に流入することを可能にする。
【0011】 また、両方向ポンプPが、逆転されて、通路L2に作動油が吐出されるように なると、該通路L2における油圧で通路L1中のオペレートチェック弁Vo1が 開放されることになり、シリンダC内の圧側室C1からの作動油が外部、即ち、 両方向ポンプPに向けて流出することが可能になる。
【0012】 そして、該両方向ポンプPから吐出される作動油は、通路L2を介してシリン ダC内の伸側室C2に供給され、該シリンダCが伸長する。
【0013】 一方、両方向ポンプPの逆転時には、通路L2における油圧でパイロット切換 弁Vpが切り換り、上記伸側室C2で不足することになるピストンロッドC4の 移動体積分の作動油がタンクT内から両方向ポンプPに吸い上げられる。
【0014】 従って、上記従来の回路にあっては、両方向ポンプPの正転時には、作動油が シリンダC内の圧側室C1に供給されて該シリンダCが圧縮され、また、両方向 ポンプPの逆転時には、作動油がシリンダC内の伸側室C2に供給されて該シリ ンダCが伸長される。
【0015】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の回路にあっては、該回路の組立時に封入されたりあ るいは該回路の使用中に作動油に混入されたりして、該回路中に溜るエアーの除 去が十分に行えない不都合が指摘されている。
【0016】 即ち、上記従来の回路にあっては、シリンダC内の作動油の殆どが開放された オペレートチェック弁Vo1あるいはVo2、及び両方向ポンプPを介して、圧 側室C1と伸側室C2との間を往復し、一部の作動油がタンクTに対して流出入 されるとしている。
【0017】 それ故、シリンダC内の作動油のすべてをタンクTに対して流出入させること が極めて困難であり、頻繁にシリンダCを伸縮させるとしても、回路中に溜って いるエアーを完全に除去することが極めて困難になる。
【0018】 その結果、例えば、シリンダC内にエアーが残留されている状態で該シリンダ Cを伸縮させると、エアーの介在で該シリンダCが所定の通りに伸縮されなくな り、即ち、所定の位置に停止できなくなり、所謂作動不良が招来される不都合が ある。
【0019】 また、シリンダC内にエアーが残留されている状態で該シリンダCが伸縮され ると、エアーに断熱圧縮が招来され、この断熱圧縮によってシリンダC内におい てピストンシールの劣化等が招来されて、シリンダ性能の低下が招来される等の 不都合を招くことにもなる。
【0020】 この考案は、前記した事情を鑑みて創案されたものであって、その目的とする ところは、組立時に封入されたりあるいは使用中に作動油に混入されたり等して 溜るエアーの除去を容易かつ十分に行えるようにして、エアーの残留によるシリ ンダの作動不良やシリンダ性能の低下等を招来しないようにするのに最適となる シリンダの油圧制御回路を提供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、この考案の構成を、シリンダ内の圧側室及び 伸側室に両方向ポンプを介して作動油を選択的に供給してシリンダを伸縮し得る ように形成されてなるシリンダの油圧制御回路において、両方向ポンプとシリン ダ内の圧側室及び伸側室とをそれぞれ連通する通路に方向切換弁が配設されてな ると共に、該方向切換弁が両方向ポンプからの作動油のシリンダ内の圧側室及び 伸側室への選択された供給を可能にする一方でシリンダ内の圧側室及び伸側室か らの作動油のタンクへ向けての直接の流出を可能にするように形成されてなると する。
【0022】 そして、方向切換弁は、より具体的には、手動操作によってあるいは両方向ポ ンプからの吐出油圧によって切換作動されるように形成されてなるとする。
【0023】
【作用】
それ故、両方向ポンプが、例えば、正転されるとき、作動油が方向切換弁を介 してシリンダ内の圧側室に供給されて該シリンダの圧縮が可能になり、また、両 方向ポンプが逆転されると、作動油が方向切換弁を介してシリンダ内の伸側室に 供給されて該シリンダの伸長が可能になる。
【0024】 このとき、方向切換弁が手動あるいは自動で切換作動されると、該方向切換弁 を介してシリンダ内の圧側室及び伸側室からの作動油が選択的にタンクに直接流 出し得る状況になる。
【0025】 その結果、作動油をシリンダ内に供給してその伸縮を図るときには、その一方 で、シリンダ内からの作動油がタンクに直接流出されることになり、エアーを混 入した作動油のシリンダ内からの除去、即ち、回路中からのエアーの除去が容易 に可能になる。
【0026】 そして、方向切換弁が手動式である場合には、所望の時にエアーの除去が可能 になり、方向切換弁が自動式である場合には、シリンダの伸縮作動に併せて常に エアーの除去が可能になる。
【0027】
【実施例】
以下、図示した実施例に基づいてこの考案を詳細に説明するが、この考案にお いて要部とされる部分を除き、その基本的な部分は、前記した従来例と同様に構 成されている。
【0028】 それ故、その構成の同一なる部分については、必要な場合を除き、図中に同一 の符号を付してその詳しい説明を省略し、以下には、この考案において要部とさ れる部分を中心に説明する。
【0029】 即ち、この考案に係るシリンダの油圧制御回路は、図1に示すように、シリン ダC内の圧側室C1及び伸側室C2に両方向ポンプPを介して作動油を選択的に 供給してシリンダCを伸縮し得るように形成されてなるのを原則とする。
【0030】 そして、該回路は、両方向ポンプPとシリンダC内の圧側室C1及び伸側室C 2とをそれぞれ連通する各通路L1,L2にそれぞれ方向切換弁Vが配設されて なると共に、該各方向切換弁VにはタンクTとの間を連通するドレン通路D1, D2が接続されてなるとしている。
【0031】 そして、各方向切換弁Vが両方向ポンプPからの作動油のシリンダC内の圧側 室C1及び伸側室C2への選択された供給を可能にする一方で、シリンダC内の 圧側室C1及び伸側室C2からの作動油のタンクTへ向けての直接の流出を可能 にするように形成されている。
【0032】 因に、タンクTからの作動油は、パイロット切換弁Vpを介して両方向ポンプ Pに吸い上げられ、各通路L1,L2に選択的に流入される。
【0033】 ところで、上記方向切換弁Vは、図示例にあって、手動操作によって切換作動 されるように形成されており、供給ポジションV1と、操作部V2に対する手動 操作で切り換えられる排出ポジションV3と、を有し、各ポジションV1,V3 への切り換え状態を維持するディテント部V4を有してなる。
【0034】 尚、該方向切換弁Vは、図2に示すように、上記ディテント部V4に代えてス プリングV5を有し、操作部V2に対する操作力が除かれる場合には、常に供給 ポジションV1に戻されるスプリングリターン方式に設定されても良い。
【0035】 上記方向切換弁Vは、供給ポジションV1にあるときに、シリンダCと通路L 1,L2、即ち、シリンダCと両方向ポンプPとの連通を可能にする一方で、排 出ポジションV3にあるときに、ドレン通路D1,D2を介してシリンダCとタ ンクTとの連通を可能にするように構成されている。
【0036】 それ故、以上のように形成されたこの実施例に係るシリンダの油圧制御回路に おいては、両方向ポンプPを、例えば、正転することで作動油をシリンダC内の 圧側室C1に供給して、該シリンダCを圧縮する場合には、通路L1中にある方 向切換弁Vを供給ポジションV1に維持する一方で、通路L2中にある方向切換 弁Vを排出ポジションV3に切り換える。
【0037】 これによって、タンクTから両方向ポンプPによって吸い上げられた作動油が 通路L1及び方向切換弁Vを介してシリンダC内の圧側室C1に供給される一方 で、シリンダC内の伸側室C2からの作動油が方向切換弁V及びドレン通路D2 を介してタンクTに直接流出されることになる。
【0038】 また、両方向ポンプPを逆転することで作動油をシリンダC内の伸側室C2に 供給して、該シリンダCを伸長する場合には、通路L2中にある方向切換弁Vを 供給ポジションV1に維持する一方で、通路L1中にある方向切換弁Vを排出ポ ジションV3に切り換える。
【0039】 これによって、タンクTから両方向ポンプPによって吸い上げられた作動油が シリンダC内の伸側室C2に供給される一方で、シリンダC内の圧側室C1から の作動油がドレン通路D1を介してタンクTに直接流出されることになる。
【0040】 その結果、シリンダC内に供給される作動油は、常にタンクTから供給される ことになり、従って、タンクTで十分にエアー除去された作動油がシリンダC内 に供給されることになる。
【0041】 その一方で、シリンダC内から排出される作動油は、これが直接タンクT内に 流入されるので、仮にシリンダC内にあった作動油中にエアーが混入されている 場合でも、該作動油がタンクTに排出されることになり、爾後にタンクT内にお いて作動油中からのエアー除去が可能になる。
【0042】 尚、方向切換弁Vがスプリングリターン方式(図2参照)に設定されている場 合には、所望のときに該方向切換弁Vを切換作動させてシリンダC内からの作動 油をタンクTに排出させることで、所望のエアー除去の実行が可能になる。
【0043】 図3は、この考案の他の実施例に係るシリンダの油圧制御回路を示すものであ って、該回路においては、方向切換弁Vが自動式に構成されていて、シリンダC の伸縮作動に併せて常にエアー除去が可能になるように設定されている。
【0044】 即ち、タンクTからの作動油をパイロット切換弁Vpを介して両方向ポンプP で吸い上げ、これを通路L1,L2を介してシリンダC内に供給して該シリンダ Cを伸縮する場合には、その一方で、シリンダC内からの作動油がドレン通路D 1,D2を介してタンクT内に排出されるとしている。
【0045】 因に、この実施例による場合には、上記パイロット切換弁Vpに代えて、図4 に示すように、チェック弁Vc1,Vc2が配設されるとしても良い。
【0046】 この実施例における方向切換弁Vは、原理的には、オペレートチェック弁V6 とチェック弁V7を有してなるのを原則とする。
【0047】 そして、オペレートチェック弁V6及びチェック弁V7は、シリンダC内の圧 側室C1側及び伸側室C1側のそれぞれに各一個づつ所謂並列状態に配設される としている。
【0048】 即ち、オペレートチェック弁V6は、シリンダC内とタンクT、即ち、シリン ダ内Cとドレン通路D1,D2との連通を可能にするように配設され、チェック 弁V7は、両方向ポンプPとシリンダC内、即ち、通路L1,L2とシリンダC 内との連通を可能にするように配設されている。
【0049】 ところで、この実施例における方向切換弁Vは、具体的には、図5に示すよう に形成されてなるとする。
【0050】 即ち、該方向切換弁Vは、一つのバルブボディ1内にピストン2を挟んで対向 するように配設されたオペレートチェック弁V6とチェック弁V7とからなる組 を図中で上下となるように二つ有する態様に形成されている。
【0051】 そして、図中で上方となる一つの組における図中左側のチェック弁V7と図中 で下方となる一つの組における図中左側のオペレートチェック弁V6とがバルブ ボディ1に開穿されてシリンダC(図示せず)内の圧側室C1に連通するポート 1aを横切るように配設されている。
【0052】 また、図中で上方となる一つの組における図中右側のオペレートチェック弁V 6と図中で下方となる一つの組における図中右側のチェック弁V7とがバルブボ ディ1に開穿されてシリンダC(図示せず)内の伸側室C2に連通するポート1 bを横切るように配設されている。
【0053】 上記各オペレートチェック弁V6及びチェック弁V7は、それぞれスプリング 3によって背後側から附勢されたポペット4を有しており、該ポペット4は、上 記スプリング3の附勢力で前進されてそれぞれその尖端がバルブシート5に開穿 の開口5aを閉塞するように設定されている。
【0054】 尚、上記バルブシート5は、ポペット4の後退で上記開口5aが開放されると きに、該開口5aが前記ポート1a,1bにそれぞれ連通することになるように 構成されていること勿論である。
【0055】 また、上記バルブシート5は、バルブボディ1に螺装されるプラグ6で所謂固 定状態におかれると共に、該プラグ6に各スプリング3の基端が係止されるとし ている。
【0056】 一方、上記ピストン2は、オペレートチェック弁V6とチェック弁V7との間 で、その両端がそれぞれオペレートチェック弁V6あるいはチェック弁V7、即 ち、各ポペット4の尖端に対向すると共に、液密状態下に摺動可能なように配設 されている。
【0057】 そして、該ピストン2は、その両端に前記ポペット4の尖端にそれぞれ対向す るニードル部2a,2bを有しており、該ピストン2が所定量摺動するときに、 各ニードル部2a,2bが対向するポペット4の尖端に選択的に当接され、ポペ ット4を後退させるとしている。
【0058】 ところで、上記ピストン2の両端に配設のニードル部2a,2bが臨在される 部位は、それぞれ前記通路L1,L2(図3参照)あるいはドレン通路D1,D 2(図3参照)のいずれかに連通するように設定されている。
【0059】 即ち、図中上方左側のニードル部2aが臨在される部位にはポート1cが開口 し、図中上方右側のニードル部2bが臨在される部位にはポート1dが開口し、 図中下方左側のニードル部2aが臨在される部位にはポート1eが開口し、図中 下方右側のニードル部2bが臨在される部位にはポート1fが開口するとしてい る。
【0060】 そして、ポート1cは通路L1に連通し、ポート1dはドレン通路D2に連通 し、ポート1eはドレン通路D1に連通し、ポート1fは通路L2に連通すると している。
【0061】 それ故、ポート1cに両方向ポンプPからの作動油が供給されると、その際の 油圧でピストン2が図中右側に摺動し、該ピストン2の右端に配設のニードル部 2bが対向するポペット4の尖端に当接されると共に、該ポペット4を図中右行 させるように後退させることになる。
【0062】 と同時に、ポート1cからの油圧は、ピストン2の左端に配設のニードル部2 aが対向するポペット4をスプリング3の附勢力に打ち勝ってこれを後退させる ことになる。
【0063】 その結果、上記ポート1cからの作動油がシリンダC内の圧側室C1に供給さ れると共に、このとき、シリンダC内の伸側室C2からの作動油がポート1dを 介してドレン通路D2に流入し、タンクTに排出されることになり、シリンダC が圧縮作動されることになる。
【0064】 また、ポート1fに両方向ポンプPからの作動油が供給されると、その際の油 圧でピストン2が図中左側に摺動し、該ピストン2の左端に配設のニードル部2 aが対向するポペット4の尖端に当接されると共に、該ポペット4を図中左行さ せるように後退させることになる。
【0065】 と同時に、ポート1fからの油圧は、ピストン2の右端に配設のニードル部2 bが対向するポペット4をスプリング3の附勢力に打ち勝ってこれを後退させる ことになる。
【0066】 その結果、上記ポート1fからの作動油がシリンダC内の伸側室C2に供給さ れると共に、このとき、シリンダC内の圧側室C1からの作動油がポート1eを 介してドレン通路D1に流入し、タンクTに排出されることにり、シリンダCが 伸長作動されることになる。
【0067】 尚、以上のようなピストン2の作動からすれば、上記ニードル部2a,2bに あって、図中上方左側のチェック弁V7に対向するニードル部2a、及び図中下 方右側のチェック弁V7に対向するニードル部2bは、それぞれその配設が省略 されていても良い。
【0068】 ただ、図示例のように、ピストン2の両端にニードル部2a,2bを設けるよ うに設定すれば、ピストン2に方向性が要求されないことになり、従って、該方 向切換弁Vの組立時に所謂組立ミスを招来しなくて済む利点がある。
【0069】 以上のように、具体的に形成された方向切換弁Vを有するこの実施例に係る回 路にあっても、前記した実施例に係る回路と同様に、シリンダCにおける所定の 伸縮が可能になるのは勿論のこと、所謂自動方式で所望のエアー除去を実行する ことが可能になる。
【0070】
【考案の効果】
以上のように、この考案によれば、作動油をシリンダ内に供給してその伸縮を 図るときには、その一方で、シリンダ内からの作動油がタンクに直接流出される ことになり、エアーを混入した作動油のシリンダ内からの除去、即ち、回路中か らのエアー除去が容易に可能になる利点がある。
【0071】 また、この考案によれば、方向切換弁が手動式に設定されている場合には、所 望の時にエアーの除去が可能になり、方向切換弁が自動式に設定されている場合 には、シリンダの伸縮作動の際に常にエアーの除去が可能になる利点がある。
【0072】 その結果、この考案によれば、回路の組立時に封入されたりあるいは該回路の 使用中に作動油に混入されたり等で該回路中に溜るエアーを完全に除去できるか ら、シリンダ内にエアーが残留されていることで招来されるシリンダの作動不良 を予め防止でき、シリンダを所定の適正な位置に常に停止できるようにすること が可能になる利点がある。
【0073】 そして、エアーが完全に除去されるから、シリンダ内においてエアーの断熱圧 縮が招来されず、従って、断熱圧縮によるピストンシールの劣化等が招来されな くなり、シリンダの耐久性を大幅に向上することが可能になる利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施例に係るシリンダの油圧制御
回路を示す図である。
【図2】他の実施例を部分的に示す図である。
【図3】この考案の他の実施例に係るシリンダの油圧制
御回路を示す図である。
【図4】他の実施例を部分的に示す図である。
【図5】方向切換弁の一実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
C シリンダ C1 圧側室ブ C2 伸側室 L1,L2 通路 P ポンプ T タンク V 方向切換弁
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年1月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施例に係るシリンダの油圧制御
回路を示す図である。
【図2】他の実施例を部分的に示す図である。
【図3】この考案の他の実施例に係るシリンダの油圧制
御回路を示す図である。
【図4】他の実施例を部分的に示す図である。
【図5】方向切換弁の一実施例を示す断面図である。
【図6】従来例としてのシリンダの油圧制御回路を示す
図である。
【符号の説明】 C シリンダ C1 圧側室ブ C2 伸側室 L1,L2 通路 P ポンプ T タンク V 方向切換弁

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ内の圧側室及び伸側室に両方向
    ポンプを介して作動油を選択的に供給してシリンダを伸
    縮し得るように形成されてなるシリンダの油圧制御回路
    において、両方向ポンプとシリンダ内の圧側室及び伸側
    室とをそれぞれ連通する通路に方向切換弁が配設されて
    なると共に、該方向切換弁が両方向ポンプからの作動油
    のシリンダ内の圧側室及び伸側室への選択された供給を
    可能にする一方でシリンダ内の圧側室及び伸側室からの
    作動油のタンクへ向けての直接の流出を可能にするよう
    に形成されてなることを特徴とするシリンダの油圧制御
    回路
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