JPH0726032B2 - 異方導電性膜及びその製造方法 - Google Patents

異方導電性膜及びその製造方法

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JPH0726032B2
JPH0726032B2 JP8435587A JP8435587A JPH0726032B2 JP H0726032 B2 JPH0726032 B2 JP H0726032B2 JP 8435587 A JP8435587 A JP 8435587A JP 8435587 A JP8435587 A JP 8435587A JP H0726032 B2 JPH0726032 B2 JP H0726032B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は異方導電性膜およびその製造方法に関し、さら
に詳しくは、導電性充填材を含み、方向によって導電性
を異にする異方導電性膜およびその製造方法に関する。
発明の技術的背景ならびにその問題点 縦方向と横方向とで導電性を異にする異方導電性膜にお
いては、この膜に導電性を付与するために、従来、金、
銀、白金等の貴金属あるいは銅、アルミ、ニッケル等の
金属粉末またはカーボン粉末、カーボン繊維等が、ベー
スとなる樹脂中に添加されてきた。しかしながらカーボ
ン類は安価であるものの導電性が低く、さらに銅、アル
ミ、ニッケルは酸化され易く、導電性に対する信頼性に
乏しいという問題点があった。また金などの貴金属は、
高価であるため生産コストが高くなる等の問題点があっ
た。
このような問題点を解決するため、銅粉末、ガラスビー
ズあるいは合成樹脂等の粒子の表面に金属メッキを施し
てなる導電性充填材が開発されている。ところがこれら
の充填材を塗料や接着剤に用いた場合、被メッキ物が銅
粉末である場合には、ビヒクルとしてのベース樹脂との
大きな比重差のために充填材が短時間で塗料から分離・
沈降してしまい、そのため使用しようとするたびに直前
に充填材を再分散させなければならず、作業性が悪いと
いう問題点があった。また被メッキ物がガラスビーズで
ある場合には、銅粉末に比べればビヒクルとしてのベー
ス樹脂との比重差は幾分改良されてはいるが、ガラスビ
ーズは現状では数十μmの粒径を有しているので、性能
的に充分に満足しうるものを得ることはできなかった。
さらにまた被メッキ物が合成樹脂である場合には、前記
の問題は解決されているが、その導電性充填材が分散さ
れた異方導電性膜は、外圧が加わった際に樹脂が変形し
たり、導電層が剥離したりするという問題点があった。
発明の目的 本発明は、上記のような従来技術に伴なう問題点を解決
しようとするものであって、ビヒクルとしてのベース樹
脂との比重差が小さく分散性が良好な導電性充填材を含
み、しかも安価な異方導電性膜およびその製造方法を提
供することを目的としている。
発明の概要 本発明に係る異方導電性膜は、金属酸化物あるいは金属
水酸化物がシードとして分散された水−アルコール系分
散液に、該分散液をアルカリ性に保ちながら金属アルコ
キシドを添加して加水分解し、前記シード上に金属アル
コキシド分解生成物を付着させて得られた粒子、あるい
は前記粒子を250℃以上で熱処理して得られた黒色系粒
子の表面に、金属メッキを施してなる(a)導電性充填
材が、(b)ベース樹脂中に分散されてなる導電性膜で
あって、この導電性薄膜の膜厚が、前記(a)導電性充
填材の粒径とほぼ等しいことを特徴としている。
本発明に係る異方導電性膜の製造方法は、金属酸化物あ
るいは金属水酸化物がシードとして分散された水−アル
コール系分散液に、該分散液をアルカリ性に保ちながら
金属アルコキシドを添加して加水分解し、前記シード上
に金属アルコキシド分解生成物を付着させて得られた粒
子、あるいは前記粒子を250℃以上で熱処理して得られ
た黒色系粒子の表面に、金属メッキを施してなる(a)
導電性充填材が、(b)ベース樹脂そして必要に応じて
(c)希釈剤中に分散されてなる導電性樹脂組成物を、
基材上に、該組成物中に含まれる導電性充填材の粒径と
ほぼ等しい膜厚で塗布することを特徴としている。
発明の具体的説明 本発明に係る異方導電性膜は、特定の方法で得られる被
メッキ用粒子の表面に、金属メッキを施してなる(a)
導電材充填材が、(b)ベース樹脂そして必要に応じて
(c)希釈剤中に分散されている導電性樹脂組成物を用
いて、基材上に、該組成物中に含まれる導電性充填材の
粒径とほぼ等しい膜厚に形成されていることを特徴とし
ている。このメッキが施されている(a)導電性充填材
の製造方法について説明する。
本発明で用いられる被メッキ用粒子は、球状であってそ
の粒度分布がシャープなものであるが、その製造方法に
ついて説明すると、まず金属酸化物あるいは金属水酸化
物をシードとして分散された水−アルコール系分散液を
調製する。水−アルコール系分散液中に分散されるシー
ドは、金属酸化物あるいは金属水酸化物であるが、場合
によっては他の粒子径の揃った粒子を用いることもでき
る。上記のようなシードとして用いられる粒子は、0.05
〜9.0μm程度のなるべく均一な粒子径を有しているこ
とが好ましい。
このようなシードが分散された水−アルコール系分散液
は、水−アルコール系混合溶液にシードを添加してもよ
く、あるいは水−アルコール系分散液中でシードを生成
させてもよい。このうち水−アルコール系分散液中で金
属アルコキシドを加水分解させて得られるシードが分散
された水−アルコール系分散液が好ましく用いられる。
シードの生成方法は、たとえば粉体及び粉体冶金23
(4),19〜24(1976)あるいはjournalcolloid&Inter
face Sci,26,62〜69(1968)に記載されている。
このようにして金属酸化物粒子あるいは金属水酸化物粒
子がシードとして分散された水−アルコール系分散液が
得られるが、分散液中のシードが凝集して合体しないよ
うに、この分散液にアルカリを加えて安定化された分散
液(以下ヒールゾルと称することがある)とする。もし
アルカリを加えて分散液の安定化を図らないと、シード
粒子同士が凝集して沈殿してくることがある。シード同
士が凝集すると、凝集粒子の接合部分(ネック部)にも
金属アルコキシド分解生成物の付着が起こるため、均一
な粒径を有する粒子が得られない。
分散液の安定化を図るために加えるアルカリとしては、
アンモニアガス、アンモニア水、水酸化ナトリウムなど
のアルカリ金属水酸化物、第4級アンモニウム塩、アミ
ン類などが単独であるいは組合せて用いられる。
シードが分散された水−アルコール系分散液中でのアル
コ−ル濃度は35〜97重量%であることが好ましい。ここ
で用いられるアルコールとしては、メタノール、エタノ
ール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブチ
ルアルコール、イソブチルアルコールなどの低級アルコ
ールが用いられる。またこれらの低級アルコールの混合
溶媒を用いることもできる。
また、水−アルコール系分散液として、水およびアルコ
ールに加えて、他の有機溶媒を用いることもできる。こ
のような有機溶媒としては、水およびアルコールと相溶
性がよく、しかも金属アルコキシドとの相溶性がよいも
のが用いられる。
このような有機溶媒としては、具体的には、エチレング
リコール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコー
ルなどの多価アルコール、エチレングリコールモノメチ
ルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、
エチレングリコールモノブチルエーテルなどのエーテル
類、酢酸エチルなどのエステル類、アセトンなどのケト
ン類、トルエン、キシレンなどのベンゾール類、ジメチ
ルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドンおよびそ
の誘導体などが単独あるいは組合せて用いられる。
水−アルコール系分散液中でのシードの濃度は、酸化物
換算濃度で0.05〜20.0重量%であることが好ましい。シ
ードの酸化物換算濃度が0.05重量%未満であると、後の
金属アルコキシド分解生成物をシードに付着させる工程
で、新たなシードが発生することがあり、得られる粒子
の粒度分布がブロードになるため好ましくない。一方、
シードの酸化物換算濃度が20.0重量%を越えると、金属
アルコキシド分解生成物をシードに付着させる工程で粒
子同士が凝集してしまうため好ましくない。
次に、上記のようにして得られたアルカリで安定化され
たシードが分散された水−アルコール系分散液であるヒ
ールゾルに、このヒールゾルをアルカリ性に保ちながら
金属アルコキシドを添加して加水分解し、シード上に金
属アルコキシド分解生成物を付着させてシード粒子を成
長させる。
金属アルコキシドとしては、アルコキシドを形成しうる
金属であればどのような金属のアルコキシドであっても
用いることができる。アルコキシドを形成するエステル
基の炭素数は、1〜7程度望ましくは1〜4程度である
ことが好ましい。このような金属アルコキシドはアルコ
ールなどで希釈して用いてもよく、また原液のまま用い
てもよい。
分散液中に金属アルコキシドを添加するに際しては、金
属アルコキシドとともに、水−アルコール混合溶液を添
加することが好ましい。これらの金属アルコキシドおよ
び水−アルコール混合溶液は、ヒールゾルに徐々に添加
することが好ましい。ヒールゾル中に金属アルコキシド
を添加すると、金属アルコキシドは加水分解し始め、こ
のとき急激に溶液のpHが変化する。ヒールゾル液が上記
のようなアルカリ性でなくなると、シードが凝集したり
あるいは新しいシードが発生したりすることがあり、最
終的に得られる粒子の粒度分布がブロードになるため好
ましくない。このため金属アルコキシドの添加に際して
は、ヒールゾルをアルカリ性に保つようにして行なう。
ヒールゾルのpHは、10〜13であることが好ましい。ヒー
ルゾルをアルカリ性に保つためには、ヒールゾルにアル
カリを添加すればよく、具体的には、添加されるアルカ
リとして、アンモニアガス、アンモニア水、アミン類、
アルカリ金属水酸化物、第4級アンモニウム塩が単独あ
るいは組合せて用いられる。
金属アルコキシドを加水分解させる際の温度は、特に限
定しないが、水またはアルコールの沸点以上の温度を採
用する場合には、溶液が液相を保持できるように加圧さ
れることが好ましい。ただし、反応系内に存在するアル
コールなどの臨界温度以上で金属アルコキシドの分解反
応を行なうことは、液相内の組成比が変化することがあ
るので、臨界温度未満で行なうことが好ましい。
上記のようにしてシード上に金属アルコキシド分解生成
物を付着させてシード粒子を成長させるが、反応系内の
成長した粒子の濃度は、酸化物換算濃度で0.05〜20.0重
量%さらに望ましくは0.05〜15.0重量%であることが好
ましい。粒子の濃度が0.05重量%未満であると、生産性
が悪くかつ多量のアルコールが必要となり経済性に劣
り、一方粒子の濃度が20重量%を越えると、シードの粒
子成長中に粒子間の凝集が起こり、得られる粒子の粒度
分布がブロードになるため好ましくない。
シード上に金属アルコキシド分解生成物を付着させるに
際して、反応系中でのアルコール濃度は35〜97重量%で
あるようにするのが好ましい。アルコール濃度が35重量
%未満であると、添加される金属アルコキシドとの相溶
性が悪くエマルジョン化し、シードが凝集したりあるい
は球状でない不定形生成物が得られるため好ましくな
く、一方アルコール溶液が97重量%を越えると金属アル
コキシドの加水分解速度が遅くなりすぎるため好ましく
ない。反応系中のアルコール濃度は、反応系中に金属ア
ルコキシドとともに水およびアルコールを添加すること
により調節することができ、アルコールはアルコキシド
に対して0.4〜1.1モルの割合で、また水はアルコキシド
に対して2.0〜24.0モルの割合で添加されることが好ま
しい。
このようにして得られる、水ーアルコール系分散媒に分
散された粒子は、球状でその粒子径は0.1〜10μm程度
であり、粒度分布がシャープ(σ≦0.5)であり、分散
媒中に凝集せずに単分散されている。また上記のような
粒子の製造方法によれば、得られる粒子の粒子径を0.1
〜10μmの範囲のうち、任意の値に制御することができ
る。さらに粒子の酸化物基準の濃度は0.05〜20.0重量%
であり、従来の金属アルコキシドを用いた粒子の製造方
法と比較して著しく高くすることが可能である。したが
って粒子の製造効率を高めることができるとともに製造
コストの低減も図ることができる。
このようにして得られた分散液に単分散された粒子の安
定生をさらに高めるために、得られた分散液中に、アル
カリなどの安定剤を添加し熟成を施こせば、長期間にわ
たって分散液中の粒子は凝集したりすることがない。ま
た分散液中のアルコールを別の有機溶媒に置換すること
もできる。このような分散液を乾燥すれば分散性のよい
粒子が得られ、これを本発明の被メッキ用粒子として用
いる。
また場合によっては、上記のようにして得られた粒子
を、250℃以上好ましくは250〜1000℃の温度で、空気雰
囲気中あるいは不活性ガス雰囲気中で熱処理すると、白
色系の粒子は黒色系に変化するが、このようにして得ら
れる分散性の良好な黒色系の粒子を、被メッキ用粒子と
して用いることもできる。
白色系の粒子を250℃以上の温度で熱処理することによ
って黒色系の粒子に変化するのは、次のような理由によ
るのであろうと考えられる。すなわち、熱処理前の粒子
の内部には、未反応の金属アルコキシドなどの有機物が
存在しており、この未反応の金属アルコキシドなどの有
機物が250℃以上の温度に加熱されて分解あるいは炭化
することによって、粒子が黒色化するのであろう。
白色系粒子の熱処理温度は、上述のように250℃以上、
好ましくは250〜1000℃であるが、熱処理温度が250℃未
満であると、白色系粒子の黒色化は起こるが、黒色化に
長時間を要するため好ましくなく、一方熱処理温度が10
00℃を越えると、粒子間の焼結が起こることがあるため
好ましくない。
また一般的に白色系粒子の粒子径が小さい場合には、25
0〜1000℃の温度範囲の比較的低温領域での熱処理によ
って黒色化が起こるが、粒子径が大きくなるほど比較的
高温領域での熱処理が必要となる。
また本発明においては、シードが分散された水−アルコ
ール系分散液に、金属アルコキシドを添加する際に、水
−アルコール系分散液に、溶解あるいは分散する有機物
を添加しておき、この有機物を、シード上に金属アルコ
キシド分解生成物とともに付着させ、次いで得られる粒
子を250℃以上の温度に熱処理すると、得られる黒色系
粒子の色調をさらに黒色化することができる。あるいは
また、分散液を乾燥することによって得られた白色系粒
子を熱処理する前に、この白色系粒子を有機物の溶液に
含浸して該粒子の細孔に有機物を付着させた後に熱処理
することによっても、得られる黒色系粒子の色調をさら
に黒色化することができる。
上記のようにして得られた黒色系粒子は、JIS Z 8701−
82に準拠して測定した色の三刺激値X.Y.Zに基いて表示
される色の明るさに相当するY値が、通常、10%以下の
値を有しており、非常に黒色性に優れている。
前記の製造方法によって得られる被メッキ用粒子は、そ
の粒子径が0.1〜10μmでその粒度分布がシャープ(σ
≦0.5)であるため、この粒子表面に金属メッキを施し
て得られる導電性充填材は、導電性ポリマー、導電性ゴ
ム、導電性プラスチック、導電性塗料、導電性接着剤等
に添加した場合の分散性が良好であり、しかも導電性充
填材としての性能に優れている。
上記のようにして得られる被メッキ用粒子の表面に金属
メッキを施すには、化学メッキなど従来公知の方法を採
用することができる。金属メッキ層の厚さは、100Å以
上であることが好ましい。金属メッキ層の厚さが100Å
未満であると、得られる導電性充填材の導電性が低くな
るため好ましくない。
金属メッキをする金属としては、具体的には、白金、
金、銀、銅、ニッケル、パラジウム等が用いられる。ま
た種類の異なる金属を順次メッキして多層の金属メッキ
層とすることもできる。
化学メッキにより被メッキ用粒子の表面に金属メッキを
施す具体的方法の一例を述べるならば、アンモニア性硝
酸金属塩水溶液中に該粒子を十分に分散させ、ホルマリ
ン等の還元性を有する有機化合物で還元して金属を該粒
子表面上に均一に析出させて付着させることにより、該
粒子の表面に金属メッキを形成することができる。この
際、析出する金属量と金属メッキを施す該粒子量の比率
を適当に調節することにより、種々の体積固有抵抗のも
のが得られる。
金属メッキの密着性を向上させたいときには、前記の被
メッキ用粒子の製造方法において金属アルコキシド添加
の際に水−アルコール混合液に分散または溶解可能なメ
ッキ金属の酸性金属塩を少量同時に添加すれば良い。あ
るいは、得られた被メッキ用粒子に酸性金属塩を含浸さ
せても良い。
このようにして得られた、被メッキ用粒子の表面に金属
メッキ層を有する(a)導電性充填材を、(b)ベース
樹脂そして必要に応じて(c)希釈剤中に分散すること
により、本発明で用いられる導電性樹脂組成物が得られ
る。
本発明で用いられる(b)ベース樹脂としては、具体的
には、メタクリル樹脂等のアクリル系樹脂、ポリアセチ
レン系樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂等のアミノ系樹
脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミド
イミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アルキッド樹脂等
のポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、塩素化ポリエ
ーテル樹脂等の塩素化物樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ
プロピレン樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリカーボ
ネート系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリスチレン系樹
脂、ABS系樹脂、ポリアミンスルフォン樹脂、ポリエー
テルスルフォン樹脂、ポリフェニレンスルフォン樹脂等
のポリスルフォン系樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリ
デン樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹
脂、ポリビニルカルバゾール樹脂、ブチラール樹脂等の
ビニル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリフェニレンオキシド
系樹脂、ポリピロール系樹脂、ポリファラフェニレン系
樹脂、紫外線硬化樹脂、あるいはセルロース誘導体等が
用いられる。また前記樹脂の混合物あるいは前記樹脂の
重合体または共重合体、例えばスチレン−ブタジエンゴ
ム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、エチレン−プロ
ピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合
体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、クロロプ
レンゴム、ブチルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴ
ム、多硫化ゴム、フッ素ゴム、四フッ化エチレン−プロ
ピレンゴム、アクリルゴム、クロロスルホン化ポリエチ
レン、エピクロロヒドリンゴム、プロピレンオキサイド
ゴム、エチレン−酢酸ビニルゴム、エチレン−アクリル
ゴム、液体ゴム、シンジオタクチック−1,2−ポリブタ
ジエンゴム、ノルボルネンゴム、熱可塑性エラストマー
等を1種または2種以上組合わせて使用できる。
(a)導電性充填材と、(b)ベース樹脂との混合割合
は、両者の全体重量に対して(a)導電性充填材が、0.
01重量%〜20.0重量%、好ましくは0.1重量%〜15.0重
量%の量であることが望ましい。(a)導電性充填材が
0.01重量%未満では、得られる導電性樹脂組成物の導電
性が悪くなるため好ましくなく、一方20.0重量%を越え
ると導電性樹脂組成物と基材との密着性が悪くなるため
好ましくない。また高い透明性が要求される用途では、
(a)導電性充填材の量を0.1重量%〜5.0重量%にする
ことが好ましい。(a)導電性充填材の量が5.0重量%
を越えると、得られる導電性樹脂組成物の透明性が悪く
なるからである。
本発明で用いられる導電性樹脂組成物は、前記の各成分
が必要に応じて(c)希釈剤中に溶解あるいは分散され
ている。この(c)希釈剤としては、(b)ベース樹脂
を溶解または希釈しうるものであれば用いることができ
る。具体的には、メタノール、エタノール、n−プロパ
ノール、iープロパノール、n−ブタノール、iーブタ
ノール、ジアセトンアルコール、シクロヘキサノール、
エチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキシレ
ングリコール等のアルコール類、アセトン、シクロヘキ
サノン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、ホロン、イソホロン等のケトン類、エチレングリコ
ールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチ
ルエーテル、カルビトール、メチルカルビトール、ブチ
ルカルビトール、ジオキサン等のエーテル類、酢酸エチ
ル等のエステル類、ヘキサン、シクロヘキサン等の石油
ナフサ類、トルエン、キシレン、ソルベントナフサ等の
ベンゾール類、N−メチル−2−ピロリドンおよびその
誘導体等が単独あるいは組合わせて用いられる。このよ
うな(c)希釈剤は、種々の用途に加工しやすい粘性を
与えるような量で用いられる。また(b)ベース樹脂と
して水溶性樹脂を用いた場合には、(c)希釈剤として
水を用いることもできる。
本発明に係る導電性樹脂組成物を製造するには、前記の
ような(a)導電性充填材および(b)ベース樹脂を、
必要に応じて(c)希釈剤に加えて均一に混合すれば良
い。さらに必要に応じて、導電性充填材の分散性を向上
させ凝集を防止するため、アニオン系、ノニオン系、カ
チオン系等の界面活性剤、あるいはシラン系、チタン
系、アルミニウム系、ジルコニウム系、マグネシウム系
のカップリング剤を添加することができる。
このようにして得られた導電性樹脂組成物を、基材上
に、該組成物に含まれている(a)導電性充填材の粒径
とほぼ等しい膜厚に塗布するなどして膜状に形成する
と、本発明に係る異方導電性膜が得られる。
この際導電性樹脂組成物に前述したような(c)希釈剤
を含ませて塗布しやすいような粘度としておき、該組成
物をワイヤバー法、スクリーン印刷法などの従来公知の
塗布法により、基板上に塗布することによって、本発明
に係る異方導電性膜を形成することが好ましい。
本発明に係る異方導電性膜の模式図を第1図に示すと、
たとえば基材1上に異方導電性膜2が設けられており、
この異方導電性膜2は、(a)導電性充填材と(b)ベ
ース樹脂とからなっている。この異方導電性膜の膜厚d
は、(a)導電性充填材の粒径とほぼ等しく形成されて
いる。
このような異方導電性膜2では、厚み方向(縦方向)で
は(a)導電性充填材を介して電流が流れるため大きな
導電性を有し、一方長さ方向(横方向)では導電性は小
さく、方向によって導電率が異なっている。
ここでもし基板1と異方導電性膜2との間に、インジウ
ム−スズ酸化物などの導電膜を介在させると、この導電
膜と異方導電性膜とにより、異方導電性電極が得られ
る。
発明の効果 本発明に係る異方導電性膜では、膜に導電性を付与する
ために導電性樹脂組成物中に含まれている導電性充填材
はベース樹脂との比重差が小さく分散性が良好であり、
しかも安価である。
以下本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら
実施例に限定されるものではない。
実施例1 エチルアルコール487gと水389gとの混合液を攪拌しなが
ら35℃に保ち、この混合液にアンモニアガス71.7gを溶
解させた。この混合液に28%エチルシリケート17.4gを
加え、その後2時間攪拌を続けてSiO2換算として0.5重
量%に相当するシード粒子が分散した白濁液を得た。
この白濁液に直ちにNaOH 0.03gが溶解した水溶液3.3gを
加え、シード粒子が水−アルコール分散液中に分散した
ヒールゾル(A)を得た。
得られたヒールゾル(A)のうち97gを攪拌下35℃に保
ち、アンモニアガスでpHを11.5にコントロールしなが
ら、エチルアルコール455gと水886gとの混合液および28
%エチルシリケート570gを同時に19時間かけて徐々に添
加した。全量添加後、液中に、NaOH1gが溶解した水溶液
103gを加え、これを70℃に加熱して2時間保持し分散液
(I)を得た。この分散液(I)を200℃で乾燥し粉末
粒子を得た。この粉末粒子は、粒子径が2.0μmで
σ=0.1μmであった。
一方24重量%のアンモニア水溶液28mlを水800gで希釈し
た液に、硝酸銀29.2gを溶解した。攪拌下にある水600g
に粉末粒子20gを加え、さらに前記アンモニア性硝酸
銀水溶液を添加して充分分散させた。この混合液を攪拌
しながら、30%ホルマリン32.8mlを水180gで希釈した液
を滴下し、粉末粒子表面に銀メッキを施した。次いで、
濾過洗浄後90℃で乾燥させて導電性充填材を得た。得ら
れた導電性充填材は、比重3.12であり、メッキ膜の厚さ
は400Åであり、比抵抗は3×10-3Ω・cmであった。
得られた導電性充填材1.0gと、メチルエチルケトン/ト
ルエン(重量比1/1)75gと、エポキシ樹脂(商品名:エ
ピコート、油化シェル製)49gとをホモジナイザーで充
分分散して導電性樹脂組成物を得た。この塗料を、ITO
硝子板に硬化後の膜厚が1.9μmとなるようにワイヤー
バーで塗布し、160℃5分間硬化させて異方導電性膜を
得た。この膜が形成されたITO硝子板の抵抗を、電極セ
ル(YHP製)で測定した。得られた異方導電性膜の縦方
向の抵抗は、2×103Ω、横方向の抵抗は、5×1014Ω
であった。
実施例2 実施例1で得られた分散液(I)114gを攪拌下35℃に保
ち、エチルアルコール63gと水51gを加えアンモニアガス
でpH11.5にコントロールしながら、エチルアルコール63
8gと水814gとの混合液および28%エチルシリケート325g
を同時に19時間かけて徐々に添加した。全量添加後、液
中にNaOH 0.7gが溶解した水溶液65gを加え、これを70℃
に加熱して2時間保持しヒールゾル(B)を得た。この
ヒールゾル(B)94.6gを攪拌下65℃に保ち、エチルア
ルコール116gと水95gを加えアンモニアガスでpHを11.5
にコントロールしながら、エチルアルコール307gと水43
8gとの混合液および28%エチルシリケート207gを同時に
19時間かけて徐々に添加した。全量添加後、液中にNaOH
0.7gが溶解した水溶液65gを加え、これを70℃に加熱し
て2時間保持し分散液(II)を得た。
得られた分散液(II)1126gを攪拌下65℃に保ち、この
分散液(II)にエチルアルコール155gと水127gを加えア
ンモニアガスでpHを11.5にコントロールしながら、エチ
ルアルコール164gと水275gとの混合液および28%エチル
シルケート156gを同時に19時間かけて徐々に添加した。
全量添加後、液中にNaOH 0.7gが溶解した水溶液65gを加
え、これを70℃に加熱して2時間保持して、ヒールゾル
(C)を得た。
このヒールゾル(C)1324gを攪拌下65℃に保ち、エチ
ルアルコール185gと水151gを加えアンモニアガスでpHを
11.5にコントロールしながら、エチルアルコール93gと
水150gとの混合液および28%エチルシリケート82gを同
時に19時間かけて徐々に添加した。全量添加後、液中に
NaOH 0.6gが溶解した水溶液58gを加え、これを70℃に加
熱して2時間保持し分散液(III)を得た。この分散液
(III)を200℃で乾燥し粉末粒子を得た。この粉末粒
子は、粒子径が7.9μmで、σ=0.2μmであった。
一方24重量%のアンモニア水溶液28mlを水800gで希釈し
た液に、硝酸銅38.0gを溶解した。攪拌下にある水600g
に粉末粒子15gを加え、さらに前記アンモニア性硝酸
銅水溶液を添加して充分分散させた。この混合液を攪拌
しながら、30%ホルマリン32.8mlを水180gで希釈した液
を滴下し、粉末粒子表面に銅メッキを施した。次いで、
濾過洗浄後90℃で乾燥させて導電性充填材を得た。得ら
れた導電性充填材は、比重2.40であり、メッキ膜の厚さ
は400Åであり、比抵抗は5×10-3Ω・cmであった。
得られた導電性充填材4.0gと、メチルイソブチルケトン
/酢酸エチル/エチレングリコールモノブチルエーテル
(重量比4/3/3)125gと、アクリル樹脂(商品名:アク
リデックA807、大日本インキ化学工業(株)製)96gと
を三本ロールで充分に分散して導電性樹脂組成物を得
た。この塗料を、NESAフィルムに硬化後の膜厚が7.7μ
mとなるようにスクリーン印刷し、110℃10分間硬化さ
せて異方導電性膜を得た。この膜が形成されたNESAフィ
ルムの抵抗を、電極セル(YHP製)で測定した。得られ
た異方導電性膜の縦方向の抵抗は、4×103Ω、横方向
の抵抗は、7×1015Ωであった。
実施例3 実施例1で得られた粉末粒子を、空気雰囲気下で350
℃3時間熱処理して黒色系粒子を得た。得られた黒色系
粒子は、JIS Z 8701によって定義されるY値が7.0%で
あった。
一方24重量%のアンモニア水溶液28mlを水800gで希釈し
た液に、硝酸銅19.4gを溶解した。攪拌下にある水600g
に黒色系粒子20gを加え、さらに前記アンモニア性硝酸
銅水溶液を添加して充分分散させた。この混合液を攪拌
しながら、30%ホルマリン32.8mlを水180gで希釈した液
を滴下し、粉末粒子表面に銅メッキを施した。次いで、
濾過洗浄後90℃で乾燥させて銅メッキ粒子を得た。この
銅メッキ粒子のメッキ膜の厚さは200Åであった。
次に24%アンモニア水溶液28mlを水800gで希釈した液
に、硝酸銀18.0gを溶解した。攪拌下にある水600gに前
記銅メッキ粒子を加え、さらに前記アンモニア性硝酸銀
水溶液を添加して充分分散させた。この混合液を攪拌し
ながら、30%ホルマリン32.8mlを水180gで希釈した液を
滴下し、銅メッキ粒子表面に銀メッキを施した。次い
で、濾過洗浄後90℃で乾燥させて導電性充填材を得た。
この導電性充填材は、比重3.03であり、銀メッキ膜の厚
さは200Åであり、比抵抗は1×10-3Ω・cmであった。
得られた導電性充填材0.2gと、シクロヘキサノン/酢酸
エチル/エチレングリコールモノエチルエーテル(重量
比1/1/1)90gと、エポキシ樹脂(商品名:アラルダイ
ト、チバガイギー製)49.8gとを高速ディスパーザーで
充分に分散して導電性樹脂組成物を得た。この塗料を、
アルミ板に硬化後の膜厚が1.9μmとなるようにワイヤ
ーバーで塗布し、180℃5分間硬化させて異方導電性膜
を得た。この膜が形成されたアルミ板の抵抗を、電極セ
ル(YHP製)で測定した。異方導電性膜の縦方向の抵抗
は、1×10-3Ω、横方向の抵抗は、1×1016Ωであっ
た。
実施例4 エチルアルコール487gと水389gと硝酸ニッケル六水塩0.
02gとの混合液を攪拌しながら35℃に保ち、この混合液
にアンモニアガス71.7gを溶解させた。この混合液に28
%エチルシリケート17.4gを加え、その後2時間攪拌を
続けてSiO2換算として0.5重量%に相当するシード粒子
が分散した白濁液を得た。この白濁液に直ちにNaOH 0.0
3gが溶解した水溶液3.3gを加え、シード粒子が水−アル
コール分散液中に分散したヒールゾル(D)を得た。得
られたヒールゾル(D)のうち97gを攪拌下35℃に保
ち、アンモニアガスで、pHを11.5にコントロールしなが
ら、エチルアルコール455gと28%エチルシリケート570g
との混合液、及び水886gと硝酸ニッケル六水塩0.63gと
の混合液を同時に19時間かけて徐々に添加した。全量添
加後、液中にNaOH1gが溶解した水溶液103gを加え、これ
を70℃に加熱して2時間保持し分散液(IV)を得た。得
られた分散液(IV)のうち114gを攪拌下35℃に保ち、エ
チルアルコール63gと水51gを加えアンモニアガスでpHを
11.5にコントロールしながら、エチルアルコール638gと
28%エチルシリケート325gとの混合液及び水814gと硝酸
ニッケル六水塩0.36gとの混合液を同時に19時間かけて
徐々に添加した。全量添加後、液中にNaOH 0.7gが溶解
した水溶液65gを加え、これを70℃に加熱して2時間保
持しヒールゾル(E)を得た。得られたヒールゾル
(E)のうち94.6gを攪拌下65℃に保ち、エチルアルコ
ール116gと水95gを加えアンモニアガスで、pHを11.5に
コントロールしながら、エチルアルコール307gと28%エ
チルシリケート207gとの混合液、及び水438gと硝酸ニッ
ケル六水塩0.23gとの混合液を同時に19時間かけて徐々
に添加した。全量添加後、液中にNaOH 0.7gが溶解した
水溶液65gを加え、これを70℃に加熱して2時間保持し
分散液(V)を得た。
得られた分散液(V)のうち1126gを攪拌下65℃に保
ち、エチルアルコール155gと水127gを加えアンモニアガ
スでpHを11.5にコントロールしながら、エチルアルコー
ル164gと28%エチルシリケート156gとの混合液、及び水
275gと硝酸ニッケル六水塩0.17gとの混合液を同時に19
時間かけて徐々に添加した。全量添加後、液中にNaOH0.
7gが溶解した水溶液65gを加え、これを70℃に加熱して
2時間保持しヒールゾル(F)を得た。得られたヒール
ゾル(F)のうち1324gを攪拌下65℃に保ち、エチルア
ルコール185gと水151gを加えアンモニアガスでpHを11.5
にコントロールしながら、エチルアルコール93gと28%
エチルシリケート82gとの混合液、及び水150gと硝酸ニ
ッケル六水塩0.09gとの混合液を同時に19時間かけて徐
々に添加した。全量添加後、液中にNaOH 0.6gが溶解し
た水溶液58gを加え、これを70℃に加熱して2時間保持
し分散液(VI)を得た。この分散液(VI)を200℃で乾
燥し粉末粒子を得た。この粉末粒子は、粒子径が8.
0μmで、σ=0.2μmであった。
一方24重量%のアンモニア水溶液28mlを水800gで希釈し
た液に、硝酸ニッケル六水塩41.7gを溶解した。攪拌下
にある水600gに粉末粒子20gを加え、さらに前記アン
モニア性硝酸ニッケル水溶液を添加して充分分散させ
た。この混合液を攪拌しながら、30%ホルマリン32.8ml
を水180gで希釈した液を滴下し、粉末粒子表面にニッケ
ルメッキを施した。次いで、濾過洗浄後90℃で乾燥させ
てニッケルメッキ粒子を得た。このニッケルメッキ粒子
のメッキ膜の厚さは200Åであった。
次に24重量%のアンモニア水溶液28mlを水800gで希釈し
た液に、シアン化金カリウム48.0gを溶解した。攪拌下
にある水600gに前記ニッケルメッキ粒子を加え、さらに
前記アンモニア性シアン化金カリウム水溶液を添加して
充分分散させた。この混合液を攪拌しながら、30%ホル
マリン32.8mlを水180gで希釈した液を滴下し、ニッケル
メッキ粒子表面に金メッキを施した。次いで、濾過洗浄
後90℃で乾燥させて導電性充填材を得た。この導電性充
填材は、比重4.43であり、金メッキ膜の厚さは2000Åで
あり、比抵抗は2×10-3Ω・cmであった。
得られた導電性充填材7.0gと、水100gと、水溶性ビニル
樹脂(商品名:ビニゾール、大同化成工業(株)製)40
gとをホモジナイザーで充分に分散して導電性樹脂組成
物を得た。この塗料を、鉄板に硬化後の膜厚が7.9μm
となるようにワイヤーバーで塗布し、120℃30分間硬化
させて異方導電性膜を得た。この膜が形成された鉄板の
抵抗を、電極セル(YHP製)で測定した。異方導電性膜
の縦方向の抵抗は、3×10-3Ω、横方向の抵抗は、2×
1014Ωであった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明により得られる異方導電性膜の断面図
である。 1…基板、2…異方導電性膜 a…導電性充填材、b…ベース樹脂

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属酸化物あるいは金属水酸化物がシード
    として分散された水−アルコール系分散液に、該分散液
    をアルカリ性に保ちながら金属アルコキシドを添加して
    加水分解し、前記シード上に金属アルコキシド分解生成
    物を付着させて得られた粒子、あるいは前記粒子を250
    ℃以上で熱処理して得られた黒色系粒子の表面に、金属
    メッキを施してなる(a)導電性充填材が、(b)ベー
    ス樹脂中に分散されてなる導電性膜であって、この導電
    性薄膜の膜厚が、前記(a)導電性充填材の粒径とほぼ
    等しいことを特徴とする異方導電性膜。
  2. 【請求項2】金属酸化物あるいは金属水酸化物がシード
    として分散された水−アルコール系分散液に、該分散液
    をアルカリ性に保ちながら金属アルコキシドを添加して
    加水分解し、前記シード上に金属アルコキシド分解生成
    物を付着させて得られた粒子、あるいは前記粒子を250
    ℃以上で熱処理して得られた黒色系粒子の表面に、金属
    メッキを施してなる(a)導電性充填材が(b)ベース
    樹脂中に分散されてなる導電性樹脂組成物を、基材上
    に、該組成物に含まれる(a)導電性充填材の粒径とほ
    ぼ等しい膜厚に形成することを特徴とする異方導電性膜
    の製造方法。
  3. 【請求項3】前記導電性樹脂組成物が、さらに(c)希
    釈剤を含むことを特徴とする特許請求の範囲第2項に記
    載の方法。
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