JPH0726029B2 - 着色舗装用結合材組成物 - Google Patents

着色舗装用結合材組成物

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JPH0726029B2
JPH0726029B2 JP4311982A JP31198292A JPH0726029B2 JP H0726029 B2 JPH0726029 B2 JP H0726029B2 JP 4311982 A JP4311982 A JP 4311982A JP 31198292 A JP31198292 A JP 31198292A JP H0726029 B2 JPH0726029 B2 JP H0726029B2
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芳 深田
賢 大道
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は着色舗装用結合材組成
物、詳しくは重交通路線における車道舗装や透水・排水
性舗装など高い変形抵抗性や高い骨材把握力及び動的安
定度を求められる着色舗装用結合材組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、着色舗装用結合材組成物は、原油
から生ずるパラフィン系、ナフテン系、芳香族系の淡色
な潤滑油留分に熱可塑性樹脂及びゴム等を添加し、アス
ファルト混合物において通常使用されるストレートアス
ファルトと同等の性状を付与させて成るもので、これに
骨材、フィラー、顔料等を混ぜ合わせて、専ら歩道・自
転車道及び軽交通の車道用の着色舗装用混合物として使
用している。
【0003】所で、近年交通事情の悪化に伴う交通渋滞
の緩和や事故の多発に対処するため、バスレーンや車輌
停止部など車輌区分帯を明示する着色舗装用混合物の使
用要求が多くなっており、また、一方、降雨時車道部に
水溜りが発生すると、水跳ねによる第三者への影響や車
輌走行における快適性が損なわれることから、前記車道
部における透水・排水性舗装も多く施工されるようにな
っているが、環境整備の一環としてこの透水・排水性舗
装に対しても着色化の要求が生じている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記した従
来の着色舗装用結合材組成物を用いた混合物は、ストレ
ートアスファルトを用いた混合物と同程度の変形抵抗性
しか有しておらず、このため、歩道や自転車道及び軽交
通の車道等の軽荷重がかかる箇所での使用については問
題はないが、重交通路線や車輌停止部等の重荷重がかか
る箇所での使用に対しては変形抵抗性が低すぎるし、ま
た、重荷重がかかる箇所での使用に必要な骨材把握力や
トラック等の動的荷重が繰り返しかゝる箇所での使用に
必要な動的安定度が得られない問題がある。
【0005】又、透水・排水性舗装に用いる開粒度アス
ファルト混合物は、一般の密粒度アスファルト混合物に
比べ、骨材間の噛み合わせ及び接着面積が少ないことか
ら、密粒度アスファルト混合物より更に骨材間の把握力
の高い結合材が求められており、また、一般に使用され
るストレートアスファルトや改質アスファルトでも要求
される骨材把握力を充分に満たしておらず、しかも、開
粒度アスファルト混合物は、一般のアスファルト混合物
に比べ変形抵抗性も劣るため、変形抵抗性の高いものが
要求されているのである。
【0006】即ち、着色舗装用結合材組成物を用いた従
来の混合物を重交通路線や車輌停止部等の重荷重のかか
る箇所に用いる場合や車道部における透水・排水性着色
舗装として用いる場合には、アスファルト混合物に使用
されるストレートアスファルトや改質アスファルトより
高い性状、即ち変形抵抗性の目安となる軟化点及び60
℃粘度や、骨材把握力の目安となるタフネス・テナシテ
ィー値の向上及び混合物における動的安定度の向上が要
求されるのであるが、これら要求には対応できず、従っ
て実用の段階に至っていないのが現状である。
【0007】本発明は、これら要求に対し鋭意研究を行
った結果、アスファルトの改質剤として広く研究され実
用に供されているスチレン・ブタジエン・スチラレンラ
バー(以下SBSラバーと称す)やスチレン・イソプレ
ン・スチレンラバー(以下SISラバーと称す)などの
テレブロックポリマーが有する改質効果に注目した。
【0008】このSBSラバーやSISラバーの改質効
果は、スチレンとブタジエン若しくはイソプレンの非相
溶のため2重構造をもち、常温においてスチレンの末端
ブロックはファンデルワース力(分子間引力)によって
お互いに結合しているドメインと呼ばれる物理的な架橋
を生じ不連続の集合体を形成し、結合材中においてこの
不連続な集合体を形成するため塑性流動を防止し、軟化
点及び60°C粘度を上昇させて変形抵抗を高めると共
に、骨材把握力の目安であるタフネス・テナシティーを
上昇させ、さらに、混合物における動的安定度を向上さ
せることができる。
【0009】しかしながら、前記ドメインは、ファンデ
ルワース力によって物理的に架橋しているだけであるた
め、熱を加えたり、溶剤特にスチレンとの相溶性のよい
芳香族系溶剤中ではこのドメインが分離してしまい、充
分な改質効果が得られなかった。つまり、着色舗装用結
合材組成物としては、一般に芳香族系プロセスオイルが
熱安定性及び着色性に優れ、コスト安価なことから用い
られているのであるが、この芳香族系プロセスオイル
は、SBSラバーやSISラバーと相溶性が良く、この
ため、芳香族系プロセスオイルを使用すると、スチレン
の末端ブロックを溶解させることになり、混合物が常温
に戻されたときに、その混合物を強度的に強靭なものに
するドメインの形成が認められなくなり、この結果、S
BSラバーやSISラバーの本来の目的とする改質効果
が充分に得られなかった。
【0010】本発明は、着色舗装用結合材組成物に添加
する石油樹脂の種類を選択することによって、芳香族系
プロセスオイルを主体とする着色舗装用結合材組成物で
あっても、SBSラバーやSISラバーの添加割合を多
くすることなく、SBSラバーやSISラバーが有する
本来の改質効果を引き出して、改質アスファルトII型と
同等もしくはそれ以上に変形抵抗性や骨材把握力及び動
的安定度を向上させられ、重交通路線や車輛停止部等の
重荷重がかかる箇所での使用は勿論、斯かる箇所での透
水・排水性舗装として使用でき、その上、作業性も充分
に確保できる着色舗装用結合材組成物を提供することを
目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を解決するため
に、本発明は芳香族系プロセスオイルを主体とし、この
芳香族系プロセスオイルにスチレン・ブタジエン・スチ
レン或いはスチレン・イソプレン・スチレンなどのテレ
ブロックコポリマーを添加した着色系舗装用結合材に、
前記テレブロックコポリマーの改質効果を増大させるジ
シクロペンタジエン系石油樹脂及びC5系石油樹脂を添
加したものである。
【0012】
【作用】上記構成により、芳香族系プロセスオイルにス
チレン・ブタジエン・スチレン或いはスチレン・イソプ
レン・スチレンなどのテレブロックコポリマーを添加す
ると共に、この着色系舗装用結合材に、前記テレブロッ
クコポリマーに対し非相溶性で、該テレブロックコポリ
マーの改質効果を増大させるジシクロペンタジエン系石
油樹脂及びC5系石油樹脂を添加したことにより、芳香
族系プロセスオイルを主体とする着色舗装用結合材組成
物であっても、SBSラバーやSISラバーの添加割合
を多くすることなく、SBSラバーやSISラバーが有
する本来の改質効果を引き出して、改質アスファルトII
型と同等もしくはそれ以上に変形抵抗性の目安となる軟
化点及び60℃粘度やアスファルト混合物における骨材
の把握力の目安となるタフネス・テナシティー値を上昇
させられながら、混合物における動的安定度の目安とな
る圧裂強度を向上させられるのであり、これにより、重
交通路線や車輌停止部等の重荷重がかかる箇所での使用
は勿論、特に車道部における透水・排水性舗装に好適な
ものとして使用できるのである。
【0013】また、前記テレブロックコポリマーの添加
割合を多くしなくともよいので、作業性も充分に確保で
きるのである。
【0014】
【実施例】次に実施例を説明するが、ここで説明する芳
香族系プロセスオイルとしては、表1に示した性状のオ
イルAとオイルBの2種のうち、何れか一方を用いた。
【0015】
【表1】
【0016】また、混合物の評価としてホイールトラッ
キング試験を行い動的安定性を求めるのが最良である
が、混合物を多く要すること及び時間も長くかかること
から、実施例1〜3の混合物の評価としては、ホイール
トラッキング試験より求められる動的安定度と相関関係
のある圧裂強度試験(試験温度60°C)を用い、ホイ
ールトラッキング試験は実施例4〜6の透水・排水性舗
装に用いる最終的な混合物の評価だけとした。又、圧裂
強度試験に用いた混合物粒度は、結合材性状の差を求め
易くするため排水性粒度を用いた。
【0017】
【実施例1】芳香族系プロセスオイルとして表1のオイ
ルAを用い、表2に示すごとく針入度が55になるよう
オイルA42.5部にSBSラバーに対し非相溶性のC
5系石油樹脂57.5部を配合して第1ベースバインダ
ー(1)を、また、オイルA57.5部にSBSラバー
に対し非相溶性のジシクロペンタジエン系石油樹脂(D
CPD系石油樹脂)42.5部を配合して第2ベースバ
インダー(2)を製造し、これら第1及び第2ベースバ
インダー(1)及び(2)を試験番号1として100:
0,試験番号2として90:10,試験番号3として8
0:20,試験番号4として70:30,試験番号5と
して60:40,試験番号6として50:50,試験番
号7として40:60,試験番号8として30:70,
試験番号9として0:100の配合率で混ぜ合わせ、こ
れにSBSラバー7%をそれぞれ添加した場合のそれぞ
れの性状を測定した結果を、次の表3に示す。
【0018】尚、表3には、参考例1として重交通路線
に用いられている改質アスファルトII型の性状値を示
し、また、参考例2として芳香族系プロセスオイルとし
て表1のオイル名Aを用い、これに表2に示すよう針入
度が55になるジシクロペンタジエン系石油樹脂の配合
比とした第2ベースバインダー(2)のみに、SBSラ
バーを添加して、改質アスファルトII型の圧裂強度とほ
ぼ同じ圧裂強度を得ようとした場合の結果についても並
記している。
【0019】また、試験番号1〜9の各圧裂強度の測定
結果をプロットしたものの関係を図1の実線で示した。
【0020】
【表2】
【0021】
【表3】
【0022】これにより、第1ベースバインダー(1)
のみを用いた試験番号1や第2ベースバインダー(2)
のみを用いた試験番号9の場合には、いずれも圧裂強度
の値が、改質アスファルトII型の圧裂強度の値に較べて
非常に低い値を示しているのに対し、芳香族系プロセス
オイルにC5系石油樹脂とジシクロペンタジエン系石油
樹脂を添加した場合、試験番号2〜8の結果から明らか
なように、芳香族系プロセスオイルにC5系石油樹脂及
びジシクロペンタジエン系石油樹脂の配合率を変化させ
ることにより、変形抵抗性の目安となる軟化点及び60
°C粘度やアスファルト混合物における骨材の把握力の
目安となるタフネス・テナシティー並びに動的安定度の
目安となる圧裂強度の値の上昇を認めることができ、そ
のうち、試験番号5〜8のものが改質アスファルトII型
以上に軟化点及び60℃粘度やタフネス・テナシティー
値を上昇させられながら、しかも圧裂強度を向上させる
れることから、目的とする重交通路線に用いても充分に
共用できる結合材の性状を得られることが確認できた。
【0023】また、以上の結果から、芳香族系プロセス
オイルにSBSラバーに対し非相溶性のC5系石油樹脂
及びジシクロペンタジエン系石油樹脂を組み合わせるこ
とにより、SBSラバーの溶解性を調整でき、かつ、芳
香族系プロセスオイルに対するC5系石油樹脂及びジシ
クロペンタジエン系石油樹脂の最適な配合量を把握する
ことによって、特に、図1において実線で示されるよう
に圧裂強度は試験番号5又は6の配合率付近において急
激に上昇するピーク値を得ることができ、その値は、改
質アスファルトII型の圧裂強度を大きく上回ることか
ら、混合物が使用温度に戻されたときに、SBSラバー
によるドメインが形成されたものと推定でき、これによ
り、SBSラバーのドメインの形成に基づく改質効果を
引き出して、混合物の強度を著しく上昇させる効果があ
り、従って、実施例1においては試験番号5又は6のも
のがより好ましい。
【0024】尚、参考例2に示したように芳香族系プロ
セスオイルにC5系石油樹脂を添加しただけのものを用
いた第1ベースバインダー(1)にSBSラバーを添加
して改質アスファルトII型と同等の圧裂強度を得ようと
すれば、SBSラバーを14%添加することにより可能
であるけれども、高価なSBSラバーなどのテレブロッ
クコポリマーを多量に用いなければならないし、まして
や、150°C粘度が4470cstとなり、この参考
例2の着色舗装用結合材組成物を加熱し、これに骨材、
フィラー、顔料等を混ぜ合わせて混合物を製造する際の
高温粘度が非常に高くなることから作業性も悪化させる
問題を有するのである。
【0025】これに比べ芳香族系プロセスオイルにジシ
クロペンタジエン系石油樹脂及びC5系石油樹脂を適度
な割合で配合することにより、SBSラバーの添加率は
多くしなくとも、SBSラバーのドメイン形成による圧
裂強度のピーク値を利用することによって、改質アスフ
ァルトII型の圧裂強度を上回ることになり経済的メリッ
トが得られると共に、150°C粘度を低く抑えること
ができるので、この着色舗装用結合材組成物を加熱し、
これに骨材、フィラー、顔料等を混ぜ合わせて混合物を
製造する際の作業性も良好に行えるのである。
【0026】
【実施例2】芳香族系プロセスオイルとして表1のオイ
ルBを用い、表4に示したごとく針入度が55になるよ
うオイルB48.0部にSBSラバーに対し非相溶性の
C5系石油樹脂52.0部を配合して第3ベースバイン
ダー(3)を、また、オイルB61.5部にSBSラバ
ーに対し非相溶性のジシクロペンタジエン系石油樹脂3
8.5部を配合して第4ベースバインダー(4)を製造
し、これら第3及び第4ベースバインダー(3)及び
(4)を表5に示すように、試験番号10として10
0:0,試験番号11として90:10,試験番号12
として80:20,試験番号13として70:30,試
験番号14として60:40,試験番号15として5
0:50,試験番号16として40:60,試験番号1
7として30:70,試験番号18として0:100の
配合率で混ぜ合わせ、これにSBSラバー7%をそれぞ
れ添加した場合のそれぞれの性状を測定した結果を次の
表5に示す。
【0027】また、試験番号10〜18の各圧裂強度の
測定結果をプロットしたものの関係を図1の点線で示し
た。
【0028】
【表4】
【0029】
【表5】
【0030】これにより、第3ベースバインダー(3)
のみを用いた試験番号10や第4ベースバインダー
(4)のみを用いた試験番号18の場合には、いずれも
圧裂強度の値が、改質アスファルトII型の圧裂強度の値
に較べて非常に低い値を示しているのに対し、芳香族系
プロセスオイルにC5系石油樹脂とジシクロペンタジエ
ン系石油樹脂を添加した場合、試験番号11〜17の結
果から明らかなように、芳香族系プロセスオイルに非相
溶性のC5系石油樹脂及びジシクロペンタジエン系石油
樹脂の配合率を変化させることにより、変形抵抗性の目
安となる軟化点及び60°C粘度やアスファルト混合物
における骨材の把握力の目安となるタフネス・テナシテ
ィー並びに動的安定度の目安となる圧裂強度の値の上昇
を認めることができ、そのうち、実施例としては試験番
号12及び13のものが改質アスファルトII型以上に軟
化点及び60℃粘度やタフネス・テナシティー値を上昇
させられながら、しかも圧裂強度を向上させるれること
から、目的とする重交通路線に用いても充分に共用でき
る結合材の性状を得られることが確認できた。
【0031】この場合にも、芳香族系プロセスオイルに
SBSラバーに対し非相溶性のC5系石油樹脂及びジシ
クロペンタジエン系石油樹脂を組み合わせると共に、そ
の最適な配合量を把握することによってSBSラバーの
溶解性を最適に調整でき、これにより、特に、図1にお
いて点線で示されるように圧裂強度は試験番号13の配
合率付近において急激に上昇するピーク値を得ることが
でき、その値は、改質アスファルトII型の圧裂強度を大
きく上回ることから、混合物が使用温度に戻されたとき
に、SBSラバーによるドメインが形成されたものと推
定でき、これにより、SBSラバーのドメインの形成に
基づく改質効果を引き出して、混合物の強度を著しく上
昇させる効果があり、従って、実施例2においては試験
番号13のものがより好ましい。
【0032】また、前記SBSラバーのドメイン形成に
よる圧裂強度のピーク値を利用することによって、SB
Sラバーの添加率は多くなくとも、改質アスファルトII
型の圧裂強度を上回ることになり経済的メリットが得ら
れると共に、150°C粘度を低く抑えることができる
ので、着色舗装用結合材組成物を加熱し、これに骨材、
フィラー、顔料等を混ぜ合わせて混合物を製造する際の
作業性も良好に行えるのである。
【0033】
【実施例3】芳香族系プロセスオイルとして表1のオイ
ルAを用い、表2に示すごとく針入度が55になるよう
オイルA42.5部にSISラバーに対し非相溶性のC
5系石油樹脂57.5部を配合して第1ベースバインダ
ー(1)を、また、オイルA57.5部にSISに対し
非相溶性のジシクロペンタジエン系石油樹脂42.5部
を配合して第2ベースバインダー(2)を製造し、これ
ら第1及び第2ベースバインダー(1)を試験番号19
として100:0,試験番号20として90:10,試
験番号21として80:20,試験番号22として7
0:30,試験番号23として60:40,試験番号2
4として50:50,試験番号25として40:60,
試験番号26として30:70,試験番号27として
0:100の配合率で混ぜ合わせ、これにSISラバー
7%をそれぞれ添加した場合のそれぞれの性状を測定し
た結果を次の表6に示す。
【0034】また、試験番号19〜27の各圧裂強度試
験の結果を図1の一点鎖線で示した。
【0035】
【表6】
【0036】以上の結果から、第1ベースバインダー
(1)のみを用いた試験番号19や第2ベースバインダ
ー(2)のみを用いた試験番号27の場合には、いずれ
も圧裂強度の値が、改質アスファルトII型の圧裂強度の
値に較べて非常に低い値を示しているのに対し、芳香族
系プロセスオイルにC5系石油樹脂とジシクロペンタジ
エン系石油樹脂を添加した場合、試験番号20〜26の
結果から明らかなように、芳香族系プロセスオイルにC
5系石油樹脂及びジシクロペンタジエン系石油樹脂の配
合率を変化させることにより、変形抵抗性の目安となる
軟化点及び60°C粘度やアスファルト混合物における
骨材の把握力の目安となるタフネス・テナシティー並び
に動的安定度の目安となる圧裂強度の値の上昇を認める
ことができ、そのうち、実施例としては試験番号23の
ものが改質アスファルトII型以上に軟化点及び60℃粘
度やタフネス・テナシティー値を上昇させられながら、
しかも圧裂強度を向上させられることから、目的とする
重交通路線に用いても充分に共用できる結合材の性状を
得られることが確認できた。
【0037】この場合にも、芳香族系プロセスオイルに
SISラバーに対し非相溶性のC5系石油樹脂及びジシ
クロペンタジエン系石油樹脂を組み合わせると共に、そ
の最適な配合量を把握することによってSISラバーの
溶解性を最適に調整でき、これにより、特に、図1にお
いて一点鎖線で示されるように圧裂強度は試験番号23
の配合率付近において急激に上昇するピーク値を得るこ
とができ、その値は、改質アスファルトII型の圧裂強度
を大きく上回ることから、混合物が使用温度に戻された
ときに、SISラバーによるドメインが形成されたもの
と推定でき、これにより、SISラバーのドメインの形
成に基づく改質効果を引き出して、混合物の強度を著し
く上昇させる効果が得られた。また、前記SISラバー
のドメイン形成による圧裂強度のピーク値を利用するこ
とによって、SISラバーの添加率は多くなくとも、改
質アスファルトII型の圧裂強度を上回ることになり経済
的メリットが得られると共に、150°C粘度を低く抑
えることができるので、着色舗装用結合材組成物を加熱
し、これに骨材、フィラー、顔料等を混ぜ合わせて混合
物を製造する際の作業性も良好に行えるのである。
【0038】
【実施例4〜6】芳香族系プロセスオイルとして表1の
オイル名Aを用い、このオイルA48.5部に対しC5
系石油樹脂34.5部及びジシクロペンタジエン系石油
樹脂17.0部の配合で混ぜ合わせたもの、つまり、実
施例1及び実施例3において最も高い圧裂強度が得られ
た第1及び第2ベースバインダー(1)及び(2)を6
0:40の配合率で混ぜ合わせたものに、実施例4とし
てSBSラバーを10%,実施例5としてSBSラバー
を11%及び実施例6としてSBSラバーを12%の配
合率で添加した結果を、表7に示す。
【0039】また、表7には、参考例3としてストレー
トアスファルト60/80,参考例4として改質アスフ
ァルトII型,参考例5として排水性舗装に用いられる高
粘度アスファルトの3種も示し、実用性について検討を
行った。
【0040】
【表7】
【0041】以上の結果から、実施例4,5,及び6に
おいては、いずれも変形抵抗性の目安となる軟化点及び
60°C粘度や骨材の把握力の目安となるタフネス・テ
ナシティーにおいて排水性舗装に用いられる高粘度アス
ファルトと同等もしくはそれ以上の数値を示し、また、
これらの結合材を用いた混合物は、表7の参考例4に示
したように、排水性舗装に用いられる高粘度アスファル
トの動的安定度の値と同等もしくはそれ以上の数値を示
し、車道部における透水・排水性舗装に好適なものとし
ての実用性を兼ね備えると共に、混合物締固温度におい
ても改質アスファルトII型及び高粘度アスファルトより
低くできるため、作業性をも充分に満たしている。
【0042】
【発明の効果】以上のごとく本発明によれば、芳香族系
プロセスオイルを主体とし、この芳香族系プロセスオイ
ルにスチレン・ブタジエン・スチレン或いはスチレン・
イソプレン・スチレンなどのテレブロックコポリマーを
添加した着色系舗装用結合材に、前記テレブロックコポ
リマーの改質効果を増大させるジシクロペンタジエン系
石油樹脂及びC5系石油樹脂を添加したから、芳香族系
プロセスオイルを主体とする着色舗装用結合材組成物で
あっても、SBSラバーやSISラバーの添加割合を多
くすることなく、SBSラバーやSISラバーが有する
本来の改質効果を引き出して、改質アスファルトII型と
同等もしくはそれ以上に変形抵抗性の目安となる軟化点
及び60℃粘度やアスファルト混合物における骨材の把
握力の目安となるタフネス・テナシティー値を上昇させ
られながら、混合物における動的安定度の目安となる圧
裂強度を向上させられるのであり、これにより、重交通
路線や車輌停止部等の重荷重がかかる箇所での使用は勿
論、車道部における透水・排水性舗装にも好適なものと
して使用でき、その上、前記テレブロックコポリマーの
添加割合を多くしなくともよいので、着色舗装用結合材
組成物を加熱し、これに骨材、フィラー、顔料等を混ぜ
合わせて混合物を製造する際の作業性も充分に確保でき
るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1〜3の試験結果における圧裂強度のピ
ーク値を示す特性図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 E01C 13/06

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族系プロセスオイルを主体とし、こ
    の芳香族系プロセスオイルにスチレン・ブタジエン・ス
    チレン或いはスチレン・イソプレン・スチレンなどのテ
    レブロックコポリマーを添加した着色系舗装用結合材
    に、前記テレブロックコポリマーの改質効果を増大させ
    るジシクロペンタジエン系石油樹脂及びC5系石油樹脂
    を添加していることを特徴とする着色舗装用結合材組成
    物。
JP4311982A 1992-11-20 1992-11-20 着色舗装用結合材組成物 Expired - Fee Related JPH0726029B2 (ja)

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