JPH07259770A - コンプレッサー用ベーン - Google Patents
コンプレッサー用ベーンInfo
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- JPH07259770A JPH07259770A JP5647194A JP5647194A JPH07259770A JP H07259770 A JPH07259770 A JP H07259770A JP 5647194 A JP5647194 A JP 5647194A JP 5647194 A JP5647194 A JP 5647194A JP H07259770 A JPH07259770 A JP H07259770A
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- layer
- vane
- tin
- film
- tialn
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高い耐摩耗性を有するコンプレッサー用ベー
ンを提供する。 【構成】 ロータリー式コンプレッサーのベーン表面に
TiN/TiAlNを被覆し、AlはTiAlN中で4
0〜65モル%である。またロータリー式コンプレッサ
ーのベーン表面にTiN/TiNCx Ny を被覆し、x
+y=1で0.25≦x≦0.35の最近接層、xが0
より大で最近接層のxより小さい中間層、0.35<x
≦0.5である最表面層からなる。
ンを提供する。 【構成】 ロータリー式コンプレッサーのベーン表面に
TiN/TiAlNを被覆し、AlはTiAlN中で4
0〜65モル%である。またロータリー式コンプレッサ
ーのベーン表面にTiN/TiNCx Ny を被覆し、x
+y=1で0.25≦x≦0.35の最近接層、xが0
より大で最近接層のxより小さい中間層、0.35<x
≦0.5である最表面層からなる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はロータリー式コンプレッ
サーの構成部品であるベーンに関し、特に耐摩耗性に優
れたコンプレッサー用ベーンに関する。
サーの構成部品であるベーンに関し、特に耐摩耗性に優
れたコンプレッサー用ベーンに関する。
【0002】
【従来の技術】エアーコンディショナーや冷蔵庫等の冷
媒ガス用として用いられてきた特定フロンであるCFC
(Chloro Fluoro Carbon)−12
やR−502[CFC−115とHCFC(Hydro
Chloro FluoroCarbon)−22の
混合系]は、地球のオゾン層を破壊する物質として、1
995年までに全廃することが決定されている。この結
果、家庭用エアーコンディショナーや冷蔵庫も脱CFC
の主要なターゲットの一つとなった。このため、家電メ
ーカーは家庭用エアーコンディショナーや冷蔵庫に用い
ている冷媒をHCFC−22やさらにHCFC−22が
2020年全廃の方向に向かっているため塩素をまった
く含まないHFC(Hydro Fluoro Car
bon)−134aに切り替えることを進めている。
媒ガス用として用いられてきた特定フロンであるCFC
(Chloro Fluoro Carbon)−12
やR−502[CFC−115とHCFC(Hydro
Chloro FluoroCarbon)−22の
混合系]は、地球のオゾン層を破壊する物質として、1
995年までに全廃することが決定されている。この結
果、家庭用エアーコンディショナーや冷蔵庫も脱CFC
の主要なターゲットの一つとなった。このため、家電メ
ーカーは家庭用エアーコンディショナーや冷蔵庫に用い
ている冷媒をHCFC−22やさらにHCFC−22が
2020年全廃の方向に向かっているため塩素をまった
く含まないHFC(Hydro Fluoro Car
bon)−134aに切り替えることを進めている。
【0003】しかしながら、これらの代替冷媒ガスでは
コンプレッサーの可動部での潤滑性が低下するため、コ
ンプレッサーのローラーとベーンの接触部で著しく摩耗
が生じ、家庭用エアーコンディショナーや冷蔵庫の性能
を保証期間に維持できないという問題が生じた。ロータ
リー式のコンプレッサーではシリンダー内で回転運動す
るローラーにモーターの回転運動を伝達し、ベーンで区
切った部分で冷媒ガスを圧縮する。摩耗条件が最も厳し
いのはローラーとベーンの接触部である。図1にロータ
リー式コンプレッサーの回転軸と垂直方向の断面図を示
す。
コンプレッサーの可動部での潤滑性が低下するため、コ
ンプレッサーのローラーとベーンの接触部で著しく摩耗
が生じ、家庭用エアーコンディショナーや冷蔵庫の性能
を保証期間に維持できないという問題が生じた。ロータ
リー式のコンプレッサーではシリンダー内で回転運動す
るローラーにモーターの回転運動を伝達し、ベーンで区
切った部分で冷媒ガスを圧縮する。摩耗条件が最も厳し
いのはローラーとベーンの接触部である。図1にロータ
リー式コンプレッサーの回転軸と垂直方向の断面図を示
す。
【0004】従来の冷媒ガスであるCFC−12の1分
子中には、2個の塩素原子が含まれており、この塩素が
潤滑性を高める働きをしていた。コンプレッサー構成部
品のベーンには高速度工具鋼(SKH51)が、ローラ
ーには共晶黒鉛鋳鉄が一般に使われている。これらの鉄
原子と塩素原子が反応して、自己潤滑性がある塩化鉄を
形成し、優れた摺動性を示していた。ところが塩素をま
ったく含まないHFC−134aは、当然この自己潤滑
性は期待できないという問題がある。
子中には、2個の塩素原子が含まれており、この塩素が
潤滑性を高める働きをしていた。コンプレッサー構成部
品のベーンには高速度工具鋼(SKH51)が、ローラ
ーには共晶黒鉛鋳鉄が一般に使われている。これらの鉄
原子と塩素原子が反応して、自己潤滑性がある塩化鉄を
形成し、優れた摺動性を示していた。ところが塩素をま
ったく含まないHFC−134aは、当然この自己潤滑
性は期待できないという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、上記従来のコンプレッサー用ベーンの欠点を解消
し、より高い耐摩耗性を有するコンプレッサー用ベーン
を提供することにある。
は、上記従来のコンプレッサー用ベーンの欠点を解消
し、より高い耐摩耗性を有するコンプレッサー用ベーン
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明はロータリー式コンプレッサーの構成部
品であるベーンの少なくともローラーと接する部分の表
面に被覆したTiN層とさらにその上にAlが40〜6
5モル%のTiAlN層が形成された2層構造であっ
て、該2層被膜中のTiAlN層の厚みの割合が5〜5
0%である硬質被膜を有する点に特徴がある。また、第
2の発明ではロータリー式コンプレッサーの構成部品で
あるベーンの少なくともローラーと接する部分の表面に
被覆したTiN層とTiCx Ny 層の多層被膜を被覆し
たコンプレッサー用ベーンであって、該TiN層が0.
1〜3μmの膜厚であり、該TiN層上に該Tix Cy
N層が3層被覆され、該Tix Cy N層の炭素濃度xと
窒素濃度yとの関係がx+y=1でかつ、該TiN層と
の最近接層では0.25≦x≦0.35の範囲で、膜厚
が0.2〜1.0μmで、また中間層でのxが、0より
も大きく、該最近接層のxよりも小さく、膜厚が0.2
〜1.0μmで、また最表面層のxが0.35<x≦
0.5の範囲で、膜厚が0.2〜1.5μmである4層
構造を有する点に特徴がある。
に、第1の発明はロータリー式コンプレッサーの構成部
品であるベーンの少なくともローラーと接する部分の表
面に被覆したTiN層とさらにその上にAlが40〜6
5モル%のTiAlN層が形成された2層構造であっ
て、該2層被膜中のTiAlN層の厚みの割合が5〜5
0%である硬質被膜を有する点に特徴がある。また、第
2の発明ではロータリー式コンプレッサーの構成部品で
あるベーンの少なくともローラーと接する部分の表面に
被覆したTiN層とTiCx Ny 層の多層被膜を被覆し
たコンプレッサー用ベーンであって、該TiN層が0.
1〜3μmの膜厚であり、該TiN層上に該Tix Cy
N層が3層被覆され、該Tix Cy N層の炭素濃度xと
窒素濃度yとの関係がx+y=1でかつ、該TiN層と
の最近接層では0.25≦x≦0.35の範囲で、膜厚
が0.2〜1.0μmで、また中間層でのxが、0より
も大きく、該最近接層のxよりも小さく、膜厚が0.2
〜1.0μmで、また最表面層のxが0.35<x≦
0.5の範囲で、膜厚が0.2〜1.5μmである4層
構造を有する点に特徴がある。
【0007】
【作用】本発明に使用されるベーンの材質は、一般に使
用されている高速度工具鋼などの鋼系金属材料で良い。
該ベーン表面に形成するTiN/TiAlNの該2層被
膜は、TiAlN層のAl濃度が40〜65モル%であ
り、該TiAlN膜厚の割合が全体の5〜50%である
ことが必要である。
用されている高速度工具鋼などの鋼系金属材料で良い。
該ベーン表面に形成するTiN/TiAlNの該2層被
膜は、TiAlN層のAl濃度が40〜65モル%であ
り、該TiAlN膜厚の割合が全体の5〜50%である
ことが必要である。
【0008】上記TiN層はB1型結晶構造の物質であ
るが、TiN中のTiの一部がAlに置換された置換型
固溶体であるTiAlNにおいて、Alが65モル%ま
では、TiNと同じB1型結晶構造となる。Al濃度が
65モル%を越えると、結晶構造が変化し、被膜の靱性
が極端に低下して好ましくない。
るが、TiN中のTiの一部がAlに置換された置換型
固溶体であるTiAlNにおいて、Alが65モル%ま
では、TiNと同じB1型結晶構造となる。Al濃度が
65モル%を越えると、結晶構造が変化し、被膜の靱性
が極端に低下して好ましくない。
【0009】TiAlNは酸化雰囲気にさらされると固
溶したAlにより被膜表面に酸化物層が形成され、保護
層の役割を果たす。そのため、摺動摩耗部材などでは摩
耗から発生する熱による被膜の酸化劣化を防ぎ、耐摩耗
性を上げる機能を持つ。この特性はAl濃度が多いほど
高くなるものであるから、十分な耐酸化性すなわち耐摩
耗性を持たせるためにはAl濃度40モル%以上が好ま
しい。
溶したAlにより被膜表面に酸化物層が形成され、保護
層の役割を果たす。そのため、摺動摩耗部材などでは摩
耗から発生する熱による被膜の酸化劣化を防ぎ、耐摩耗
性を上げる機能を持つ。この特性はAl濃度が多いほど
高くなるものであるから、十分な耐酸化性すなわち耐摩
耗性を持たせるためにはAl濃度40モル%以上が好ま
しい。
【0010】また、TiAlNはTiNと同一の結晶構
造にあるとはいえ、Tiと原子径の異なるAlが置換固
溶すると、一種の欠陥が導入された状態となるため、T
iNに比して機械的特性は劣ることとなる。したがって
本発明の被膜構造ではTiNとの2層膜にすることによ
って、第1層のTiNで被膜の靱性を向上させ、表面層
のTiAlNで耐酸化性すなわち耐摩耗性を向上させる
ことができるのである。
造にあるとはいえ、Tiと原子径の異なるAlが置換固
溶すると、一種の欠陥が導入された状態となるため、T
iNに比して機械的特性は劣ることとなる。したがって
本発明の被膜構造ではTiNとの2層膜にすることによ
って、第1層のTiNで被膜の靱性を向上させ、表面層
のTiAlNで耐酸化性すなわち耐摩耗性を向上させる
ことができるのである。
【0011】この時、TiAlNの膜厚の割合は全体の
5〜50%であることが必要である。TiAlNの膜厚
比が5%未満になると、機械的特性は第1層であるTi
Nにより十分目的を達し得るが、TiAlN層が使用途
中に摩耗により磨滅すると耐酸化性、すなわち耐摩耗性
が損なわれ、本発明の目的を達し得ない。また、膜厚の
割合が50%を越えるとTiAlNの靱性の低さが現れ
るため、被膜の機械的特性が劣化して好ましくない。
5〜50%であることが必要である。TiAlNの膜厚
比が5%未満になると、機械的特性は第1層であるTi
Nにより十分目的を達し得るが、TiAlN層が使用途
中に摩耗により磨滅すると耐酸化性、すなわち耐摩耗性
が損なわれ、本発明の目的を達し得ない。また、膜厚の
割合が50%を越えるとTiAlNの靱性の低さが現れ
るため、被膜の機械的特性が劣化して好ましくない。
【0012】また第2の発明のコンプレッサー用ベーン
は、Tiイオン衝撃による洗浄、加熱を行った後、Ti
N層を0.1〜3μmの厚みに被覆しなければならな
い。膜厚が0.1μm未満の場合はベーンとの密着強度
が不足し、また3μmを越えると膜強度が不足するので
好ましくない。
は、Tiイオン衝撃による洗浄、加熱を行った後、Ti
N層を0.1〜3μmの厚みに被覆しなければならな
い。膜厚が0.1μm未満の場合はベーンとの密着強度
が不足し、また3μmを越えると膜強度が不足するので
好ましくない。
【0013】また該TiN層に接する該最近接層のTi
x Cy N層の炭素濃度xが、0.25≦x≦0.35の
範囲で、膜厚が0.2〜1.0μmでなければならな
い。xが0.25未満の場合は被膜硬度が十分ではな
く、また0.35を越える場合はTiN層との密着強度
が不足するので好ましくない。また膜厚が0.2μm未
満の場合は耐摩耗性などの機械的強度が不足し、また
1.0μmを越えると膜の靱性が低下するので好ましく
ない。
x Cy N層の炭素濃度xが、0.25≦x≦0.35の
範囲で、膜厚が0.2〜1.0μmでなければならな
い。xが0.25未満の場合は被膜硬度が十分ではな
く、また0.35を越える場合はTiN層との密着強度
が不足するので好ましくない。また膜厚が0.2μm未
満の場合は耐摩耗性などの機械的強度が不足し、また
1.0μmを越えると膜の靱性が低下するので好ましく
ない。
【0014】次に該中間層のxは、0よりも大きく、か
つ該最近接層よりも小さく、膜厚は0.2〜1.0μm
でなければならない。xが0の場合は膜硬度が十分でな
く、また該最近接層よりも大きい場合は多層被膜中の応
力緩和層としての働きが十分でなくなるので好ましくな
い。また膜厚が0.2μm未満の場合は耐摩耗性などの
機械的強度が不足し、また1.0μmを越えると膜の靱
性が低下するので好ましくない。
つ該最近接層よりも小さく、膜厚は0.2〜1.0μm
でなければならない。xが0の場合は膜硬度が十分でな
く、また該最近接層よりも大きい場合は多層被膜中の応
力緩和層としての働きが十分でなくなるので好ましくな
い。また膜厚が0.2μm未満の場合は耐摩耗性などの
機械的強度が不足し、また1.0μmを越えると膜の靱
性が低下するので好ましくない。
【0015】また、該最表面層のxは、0.35<x≦
0.5の範囲で、かつ膜厚が0.2〜1.5μmでなけ
ればならない。xが0.35以下の場合は最表層として
の被膜硬度が十分ではなく、xが0.5を越えると耐摩
耗性などの機械的強度が低下するため好ましくない。ま
た膜厚が0.2μm未満の場合は耐摩耗性などの機械的
強度が低下し、また1.5μmを越えると膜の靱性が低
下するので好ましくない。
0.5の範囲で、かつ膜厚が0.2〜1.5μmでなけ
ればならない。xが0.35以下の場合は最表層として
の被膜硬度が十分ではなく、xが0.5を越えると耐摩
耗性などの機械的強度が低下するため好ましくない。ま
た膜厚が0.2μm未満の場合は耐摩耗性などの機械的
強度が低下し、また1.5μmを越えると膜の靱性が低
下するので好ましくない。
【0016】また、該最近接層および該最表層について
はxが上記した範囲であれば、何層かに分かれていても
効果は同じである。本発明の被膜は、イオンプレーティ
ング法、CVD法、スパッタリング法などの公知の方法
を用いて作製して良いが、2ユニット以上の金属イオン
を同時にかつ耐摩耗性の向上を有効な強固な付着力を示
す被膜の作製が可能なイオンプレーティング法を用いる
ことが最も望ましい。したがってここでは、例としてイ
オンプレーティング法による被膜の形成について以下に
説明する。
はxが上記した範囲であれば、何層かに分かれていても
効果は同じである。本発明の被膜は、イオンプレーティ
ング法、CVD法、スパッタリング法などの公知の方法
を用いて作製して良いが、2ユニット以上の金属イオン
を同時にかつ耐摩耗性の向上を有効な強固な付着力を示
す被膜の作製が可能なイオンプレーティング法を用いる
ことが最も望ましい。したがってここでは、例としてイ
オンプレーティング法による被膜の形成について以下に
説明する。
【0017】イオンプレーティング法は、一般に金属を
蒸発させ、この蒸発した金属をイオン化し、さらにイオ
ン化した金属分子を反応性ガス雰囲気下で電界により加
速して、基板の表面に付着固定させるものである。
蒸発させ、この蒸発した金属をイオン化し、さらにイオ
ン化した金属分子を反応性ガス雰囲気下で電界により加
速して、基板の表面に付着固定させるものである。
【0018】金属を蒸発させるには、市販のイオンプレ
ーティング装置に備わった抵抗加熱や電子銃加熱などい
ずれを用いても良い。また、蒸発した金属のイオン化
は、公知のカソードアーク放電、グロー放電、高周波放
電、イオン化電極を用いる方法、ホロカソード法のいず
れでも良い。これらの中で、カソードアーク放電型のイ
オンプレーティング法は金属の蒸発とイオン化とを同時
に行う方式のものであり、他の方法に比べて金属のイオ
ン化効率が高く、高い密着力を持つ被膜を形成する場合
や合金の蒸発源を使用する場合などでは特に推奨され
る。
ーティング装置に備わった抵抗加熱や電子銃加熱などい
ずれを用いても良い。また、蒸発した金属のイオン化
は、公知のカソードアーク放電、グロー放電、高周波放
電、イオン化電極を用いる方法、ホロカソード法のいず
れでも良い。これらの中で、カソードアーク放電型のイ
オンプレーティング法は金属の蒸発とイオン化とを同時
に行う方式のものであり、他の方法に比べて金属のイオ
ン化効率が高く、高い密着力を持つ被膜を形成する場合
や合金の蒸発源を使用する場合などでは特に推奨され
る。
【0019】また、被膜の形成に先立って基板の加熱を
行う際にイオン照射による加熱を採用する場合は金属イ
オンにて行い、イオン化した金属イオンを加速する負の
バイアス電圧の値として500Vから2000Vが好ま
しく、さらに好ましくは800Vから1500Vであ
る。
行う際にイオン照射による加熱を採用する場合は金属イ
オンにて行い、イオン化した金属イオンを加速する負の
バイアス電圧の値として500Vから2000Vが好ま
しく、さらに好ましくは800Vから1500Vであ
る。
【0020】本発明のTiN/TiAlN層を作製する
場合の金属源としては、金属Tiおよび金属Alの2種
の蒸発源を用いる必要があるが、上記純金属の代わりに
Ti−Al合金を用いても良い。これらの純金属や組成
の異なる合金の蒸発源を単独にあるいは複数個同時に使
用することにより目的とする比率でTiとAlの蒸気が
供給される。上記方法によりTiとAlの組成比を制御
し、さらにTiNとTiAlNの製膜時間を変えること
によって膜厚比を制御して本発明の被膜を製膜する。
場合の金属源としては、金属Tiおよび金属Alの2種
の蒸発源を用いる必要があるが、上記純金属の代わりに
Ti−Al合金を用いても良い。これらの純金属や組成
の異なる合金の蒸発源を単独にあるいは複数個同時に使
用することにより目的とする比率でTiとAlの蒸気が
供給される。上記方法によりTiとAlの組成比を制御
し、さらにTiNとTiAlNの製膜時間を変えること
によって膜厚比を制御して本発明の被膜を製膜する。
【0021】次にTiN/TiCx Ny 層を作製する場
合の金属源としては金属Tiを用いる。また、上記方法
によりTiCx Ny 膜を被覆する場合には、ガス状の窒
素源および炭素源を導入して被覆を行う。
合の金属源としては金属Tiを用いる。また、上記方法
によりTiCx Ny 膜を被覆する場合には、ガス状の窒
素源および炭素源を導入して被覆を行う。
【0022】ここでガス状の窒素源としては、通常窒素
ガスが使用できるが、代わりにNH3 、炭化水素類また
は窒素を含んだ有機化合物、例えば(CH3 )3 Nなど
も使用できる。ガス状の炭素源としては炭化水素ガスが
用いられる。また、これらのガス以外にアルゴンガスな
どの不活性ガスを混合しても良い。アルゴンガスを導入
することにより特に炭化水素ガスの活性化を促進する。
ここで用いられる炭化水素ガスとしては入手が容易で経
済的なメタンガス、エチレンガス、アセチレンガス、プ
ロパンガスなどが適当であって、これらを混合して用い
ても良い。窒素ガス、炭化水素ガスおよび不活性ガスの
流量は、製膜に用いる装置の大きさ、排気能力などに依
存するものであって、特に規定されることはないが、被
膜中の炭素濃度は使用ガス全流量に対する炭化水素ガス
の流量比とほぼ相関関係があることを確認した。また、
窒素ガス、炭化水素ガスおよび不活性ガスの全流量に対
するアルゴンガスの流量比を15%以下にすれば、特に
圧力変化が少なく、目的組成の被膜を得ることができ
る。15%を越える場合はアルゴンガスの放電が強くな
り、製膜温度が急激に増加し、金属材料自身の硬度を低
下させてしまうのに加え、スパッタ効果により製膜速度
も低下してしまうので好ましくない。
ガスが使用できるが、代わりにNH3 、炭化水素類また
は窒素を含んだ有機化合物、例えば(CH3 )3 Nなど
も使用できる。ガス状の炭素源としては炭化水素ガスが
用いられる。また、これらのガス以外にアルゴンガスな
どの不活性ガスを混合しても良い。アルゴンガスを導入
することにより特に炭化水素ガスの活性化を促進する。
ここで用いられる炭化水素ガスとしては入手が容易で経
済的なメタンガス、エチレンガス、アセチレンガス、プ
ロパンガスなどが適当であって、これらを混合して用い
ても良い。窒素ガス、炭化水素ガスおよび不活性ガスの
流量は、製膜に用いる装置の大きさ、排気能力などに依
存するものであって、特に規定されることはないが、被
膜中の炭素濃度は使用ガス全流量に対する炭化水素ガス
の流量比とほぼ相関関係があることを確認した。また、
窒素ガス、炭化水素ガスおよび不活性ガスの全流量に対
するアルゴンガスの流量比を15%以下にすれば、特に
圧力変化が少なく、目的組成の被膜を得ることができ
る。15%を越える場合はアルゴンガスの放電が強くな
り、製膜温度が急激に増加し、金属材料自身の硬度を低
下させてしまうのに加え、スパッタ効果により製膜速度
も低下してしまうので好ましくない。
【0023】該TiN/TiCx Ny 層を形成する場合
でのイオン化した金属および窒素イオン、炭素イオンを
加速する負のバイアス電圧の値として、50Vから70
0Vが好ましく、さらに好ましくは100Vから500
Vである。該層全体の厚さは2〜5μmが好ましく、通
常3μm程度形成すれば良い。
でのイオン化した金属および窒素イオン、炭素イオンを
加速する負のバイアス電圧の値として、50Vから70
0Vが好ましく、さらに好ましくは100Vから500
Vである。該層全体の厚さは2〜5μmが好ましく、通
常3μm程度形成すれば良い。
【0024】
【実施例】次に、本発明の好ましい実施例を以下に説明
する。
する。
【0025】(実施例1)SKH51高速度工具鋼(ビ
ッカース硬度Hv=850)ベーンを基材として用い
た。TiNおよびTiAlN層の形成はカソードアーク
放電型イオンプレーティング装置で行った。イオンプレ
ーティングでの蒸発源としては、TiカソードおよびA
l濃が50モル%のTi−Al合金ターゲットを用い
た。
ッカース硬度Hv=850)ベーンを基材として用い
た。TiNおよびTiAlN層の形成はカソードアーク
放電型イオンプレーティング装置で行った。イオンプレ
ーティングでの蒸発源としては、TiカソードおよびA
l濃が50モル%のTi−Al合金ターゲットを用い
た。
【0026】基材のベーンを有機溶剤中で著音波洗浄し
た後、イオンプレーティング装置内の所定位置にセット
し、反応容器内を2×10-5Torrまで排気した後、
ベーンに1000Vの負のバイアス電圧を印加し、Ti
カソードよりアーク放電を生起させた。この時のアーク
放電電流は90Aであった。赤外放射温度計によりベー
ン表面温度を監視しながら、アーク放電を2分間続け、
Tiを蒸発、イオン化させ、ベーン表面のスパッタクリ
ーニングを行った。アーク放電中最大500℃までベー
ン表面温度の上昇が認められた。
た後、イオンプレーティング装置内の所定位置にセット
し、反応容器内を2×10-5Torrまで排気した後、
ベーンに1000Vの負のバイアス電圧を印加し、Ti
カソードよりアーク放電を生起させた。この時のアーク
放電電流は90Aであった。赤外放射温度計によりベー
ン表面温度を監視しながら、アーク放電を2分間続け、
Tiを蒸発、イオン化させ、ベーン表面のスパッタクリ
ーニングを行った。アーク放電中最大500℃までベー
ン表面温度の上昇が認められた。
【0027】さらにTiカソードへの電圧印加を停止
し、反応容器内に窒素ガスを導入し、容器内の圧力が3
×10-2Torrを保つように窒素ガスを流しながらベ
ーンに400Vの負のバイアス電圧を印加し、Tiカソ
ードよりアーク放電を生起させた。この時のアーク放電
電流は90Aであった。アーク放電は65分間続けた。
これによりTiNの硬質被膜層が形成された。
し、反応容器内に窒素ガスを導入し、容器内の圧力が3
×10-2Torrを保つように窒素ガスを流しながらベ
ーンに400Vの負のバイアス電圧を印加し、Tiカソ
ードよりアーク放電を生起させた。この時のアーク放電
電流は90Aであった。アーク放電は65分間続けた。
これによりTiNの硬質被膜層が形成された。
【0028】次にTiAlN層を被覆するため、Tiカ
ソードのアーク放電を停止し、窒素ガス圧力、バイアス
電圧は変えずにTi−Alカソードにアーク放電を生起
させた。この時のアーク放電電流は90Aであった。ア
ーク放電は5分間続け、TiAlN被膜の被覆を行っ
た。以上のように作製した2層膜は、全膜厚として約3
μmで、TiAlN膜厚の比は7.5%であった。
ソードのアーク放電を停止し、窒素ガス圧力、バイアス
電圧は変えずにTi−Alカソードにアーク放電を生起
させた。この時のアーク放電電流は90Aであった。ア
ーク放電は5分間続け、TiAlN被膜の被覆を行っ
た。以上のように作製した2層膜は、全膜厚として約3
μmで、TiAlN膜厚の比は7.5%であった。
【0029】(実施例2)実施例1と同様のベーンを用
い、同様の方法でTiNを60分間、TiAlNを10
分間製膜し、TiAlN/TiN層を製膜した。得られ
た被膜の全膜厚は約3μmで、TiAlN膜厚の割合は
15%であった。
い、同様の方法でTiNを60分間、TiAlNを10
分間製膜し、TiAlN/TiN層を製膜した。得られ
た被膜の全膜厚は約3μmで、TiAlN膜厚の割合は
15%であった。
【0030】(実施例3)実施例1と同様のベーンを用
い、同様の方法でTiNを50分間、TiAlNを20
分間製膜し、TiAlN/TiN層を製膜した。得られ
た被膜の全膜厚は約3μmで、TiAlN膜厚の割合は
30%であった。
い、同様の方法でTiNを50分間、TiAlNを20
分間製膜し、TiAlN/TiN層を製膜した。得られ
た被膜の全膜厚は約3μmで、TiAlN膜厚の割合は
30%であった。
【0031】(実施例4)実施例1と同様のベーンを用
い、有機溶剤中で超音波洗浄を行った後、ベーンをTi
カソードを備えたカソードアーク放電方式のイオンプレ
ーティング装置内の所定位置にセットした後、反応容器
内を2×10-5Torrまで排気した後、ベーンに10
00Vの負のバイアス電圧を印加し、Tiカソードより
アーク放電を生起させた。この時のアーク放電電流は9
0Aであった。赤外放射温度計によりベーン表面温度を
監視しながら、アーク放電を2分間続け、Tiを蒸発、
イオン化させ、基板表面のスパッタクリーニングを行っ
た。アーク放電中最大450℃までベーン表面温度の上
昇が認められた。まず反応ガスとして窒素ガスを導入
し、圧力を3.0×10-2Torrを保つようにしなが
らベーンに250Vの負のバイアス電圧を印加し、Ti
カソードよりアーク放電を生起させた。この時のアーク
放電電流は90Aであった。アーク放電は30分間続け
た。
い、有機溶剤中で超音波洗浄を行った後、ベーンをTi
カソードを備えたカソードアーク放電方式のイオンプレ
ーティング装置内の所定位置にセットした後、反応容器
内を2×10-5Torrまで排気した後、ベーンに10
00Vの負のバイアス電圧を印加し、Tiカソードより
アーク放電を生起させた。この時のアーク放電電流は9
0Aであった。赤外放射温度計によりベーン表面温度を
監視しながら、アーク放電を2分間続け、Tiを蒸発、
イオン化させ、基板表面のスパッタクリーニングを行っ
た。アーク放電中最大450℃までベーン表面温度の上
昇が認められた。まず反応ガスとして窒素ガスを導入
し、圧力を3.0×10-2Torrを保つようにしなが
らベーンに250Vの負のバイアス電圧を印加し、Ti
カソードよりアーク放電を生起させた。この時のアーク
放電電流は90Aであった。アーク放電は30分間続け
た。
【0032】次にTiN被膜との最近接層になるTiC
x Ny 層を被覆するため、反応ガスにアセチレンガスと
アルゴンガスを加えて、被膜の炭素濃度が0.3になる
よう反応ガスの流量比を調節して、印加バイアスを−4
00Vにして、圧力、Tiターゲット電流は変えずにT
i(C0.3 N0.7 )被膜の被覆を約5分間行った。
x Ny 層を被覆するため、反応ガスにアセチレンガスと
アルゴンガスを加えて、被膜の炭素濃度が0.3になる
よう反応ガスの流量比を調節して、印加バイアスを−4
00Vにして、圧力、Tiターゲット電流は変えずにT
i(C0.3 N0.7 )被膜の被覆を約5分間行った。
【0033】次にTiCx Ny 被膜層の中間層を被覆す
るため、炭素濃度が0.15になるよう反応ガスの流量
比を調節して、Ti(C0.15N0.85)被膜の被覆を約5
分間行った。最後にTiCx Ny 被膜層の最表面層を被
覆するため、炭素濃度が0.4になるよう反応ガスの流
量比を調節して、Ti(C0.4 N0.6 )被膜の被覆を約
5分間行った。
るため、炭素濃度が0.15になるよう反応ガスの流量
比を調節して、Ti(C0.15N0.85)被膜の被覆を約5
分間行った。最後にTiCx Ny 被膜層の最表面層を被
覆するため、炭素濃度が0.4になるよう反応ガスの流
量比を調節して、Ti(C0.4 N0.6 )被膜の被覆を約
5分間行った。
【0034】合計45分の被覆で、同時に作製した平板
サンプルの評価により、TiN被膜が2.3μm、Ti
(C0.3 N0.7 )被膜が0.4μm、Ti(C0.15N
0.85)被膜が0.3μm、Ti(C0.4 N0.6 )被膜が
0.4μmの合計3.4μmの4層被膜が得られた。ま
た、被膜のビッカース硬度は3000であった。
サンプルの評価により、TiN被膜が2.3μm、Ti
(C0.3 N0.7 )被膜が0.4μm、Ti(C0.15N
0.85)被膜が0.3μm、Ti(C0.4 N0.6 )被膜が
0.4μmの合計3.4μmの4層被膜が得られた。ま
た、被膜のビッカース硬度は3000であった。
【0035】(比較例)実施例1〜4にて作製したベー
ン、および表面処理をまったく行わないSKH51のベ
ーンを用い、これらを家庭用冷蔵庫のコンプレッサーに
セットし、冷媒ガスとして塩素原子を含まないHFC−
134aを充填して、無潤滑でのベーンの耐久性試験を
行った。表面処理を行わないSKH51のベーンでは、
約30時間の運転でローラーとの接触部でかじりを生
じ、運転不能となった。一方実施例1〜4の硬質被膜で
処理したベーンは、100時間の運転でもかじりは発生
せず、良好な摺動特性を示した。
ン、および表面処理をまったく行わないSKH51のベ
ーンを用い、これらを家庭用冷蔵庫のコンプレッサーに
セットし、冷媒ガスとして塩素原子を含まないHFC−
134aを充填して、無潤滑でのベーンの耐久性試験を
行った。表面処理を行わないSKH51のベーンでは、
約30時間の運転でローラーとの接触部でかじりを生
じ、運転不能となった。一方実施例1〜4の硬質被膜で
処理したベーンは、100時間の運転でもかじりは発生
せず、良好な摺動特性を示した。
【0036】
【発明の効果】本発明のロータリー式コンプレッサーの
構成部品であるベーンは、優れた摺動特性、耐摩耗性を
持ち極めて実用性が高い。そのため塩素原子を含まない
代替冷媒ガスであるHFC−134aを用いても良好な
耐摩耗性を維持するコンプレッサー用ベーンを提供する
ことができる。
構成部品であるベーンは、優れた摺動特性、耐摩耗性を
持ち極めて実用性が高い。そのため塩素原子を含まない
代替冷媒ガスであるHFC−134aを用いても良好な
耐摩耗性を維持するコンプレッサー用ベーンを提供する
ことができる。
【図1】本発明で対象となるロータリー式コンプレッサ
ーの回転軸と垂直方向の断面図である。
ーの回転軸と垂直方向の断面図である。
1 ベーン 2 ベーンスプリング 3 シリンダー 4 クランクシャフト 5 ローラー
Claims (2)
- 【請求項1】 ロータリー式のコンプレッサーの構成部
品であるベーンの少なくともローラーと接する部分の表
面に被覆したTiN層とさらにその上にAlが40〜6
5モル%のTiAlN層が形成された2層構造であっ
て、該2層被膜中のTiAlN層の厚みの割合が5〜5
0%である硬質被膜を有することを特徴とするコンプレ
ッサー用ベーン。 - 【請求項2】 ロータリー式のコンプレッサーの構成部
品であるベーンの少なくともローラーと接する部分の表
面に被覆したTiN層とTiCx Ny 層の多層被膜を被
覆したコンプレッサー用ベーンであって、該TiN層が
0.1〜3μmの膜厚であり、該TiN層上にTix C
y N層が3層被覆され、該Tix CyN層の炭素濃度x
と窒素濃度yとの関係がx+y+=1でかつ、該TiN
層との最近接層では0.25≦x≦0.35の範囲で、
膜厚が0.2〜1.0μmで、また中間層でのxが、0
よりも大きく、該最近接層のxよりも小さく、膜厚が
0.2〜1.0μmで、また最表面層のxが0.35<
x≦0.5の範囲で、膜厚が0.2〜1.5μmである
4層構造を有することを特徴とするコンプレッサー用ベ
ーン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5647194A JPH07259770A (ja) | 1994-03-28 | 1994-03-28 | コンプレッサー用ベーン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5647194A JPH07259770A (ja) | 1994-03-28 | 1994-03-28 | コンプレッサー用ベーン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07259770A true JPH07259770A (ja) | 1995-10-09 |
Family
ID=13028026
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5647194A Pending JPH07259770A (ja) | 1994-03-28 | 1994-03-28 | コンプレッサー用ベーン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07259770A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7377754B2 (en) | 2003-04-14 | 2008-05-27 | Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki | Compressor |
JP2008274435A (ja) * | 2007-05-04 | 2008-11-13 | General Electric Co <Ge> | 保護皮膜を有する物品及びその方法 |
US8097569B2 (en) | 2003-04-14 | 2012-01-17 | Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki | Coating composition for use in sliding parts |
RU2708711C1 (ru) * | 2019-09-24 | 2019-12-11 | ООО "НПП "Уралавиаспецтехнология" | Способ нанесения ионно-плазменных покрытий на статорное полукольцо с лопатками и установка для его реализации |
-
1994
- 1994-03-28 JP JP5647194A patent/JPH07259770A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7377754B2 (en) | 2003-04-14 | 2008-05-27 | Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki | Compressor |
US8097569B2 (en) | 2003-04-14 | 2012-01-17 | Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki | Coating composition for use in sliding parts |
JP2008274435A (ja) * | 2007-05-04 | 2008-11-13 | General Electric Co <Ge> | 保護皮膜を有する物品及びその方法 |
RU2708711C1 (ru) * | 2019-09-24 | 2019-12-11 | ООО "НПП "Уралавиаспецтехнология" | Способ нанесения ионно-плазменных покрытий на статорное полукольцо с лопатками и установка для его реализации |
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