JPH0725921B2 - 繊維強化フェノール樹脂発泡体の製造方法 - Google Patents

繊維強化フェノール樹脂発泡体の製造方法

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JPH0725921B2
JPH0725921B2 JP62141811A JP14181187A JPH0725921B2 JP H0725921 B2 JPH0725921 B2 JP H0725921B2 JP 62141811 A JP62141811 A JP 62141811A JP 14181187 A JP14181187 A JP 14181187A JP H0725921 B2 JPH0725921 B2 JP H0725921B2
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利隆 西川
重樹 山崎
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は繊維強化フェノール樹脂発泡体の製造方法に
関する。
〔従来の技術〕
フェノール樹脂は耐熱性、耐火性に優れるため、この特
性に着目して建築用板材等を製造することが広く行なわ
れ、さらにこれら建築用板材に軽量性及び断熱性を付与
するため、フェノール樹脂を発泡させることも行なわれ
ている。
〔従来技術の問題点〕
ところで、発泡したフェノール樹脂は、周知のように強
度が著しく低く、これを補強するには各種補強繊維を混
入する必要がある。
しかし、酸硬化型発泡用レゾール系フェノール樹脂は、
粘度が高く、かつ、硬化剤として酸を使用するため、フ
ェノール樹脂の硬化を阻害せずに発泡体中に繊維を均一
分散させることが非常に困難か、不可能であり、繊維に
よる補強が困難である問題が有った。
例えば、補強繊維の混入手段として繊維を予め樹脂中に
供給しミキサーで混合しあるいは混練する方法がある
(例えば特開昭60−188433号公報、特開昭第59−138253
号公報等)。しかし、この方法では酸硬化型発泡用レゾ
ール系フェノール樹脂のような粘度の高い溶液では、繊
維が塊状に固まり長繊維となるほど均一分散させること
は出来ない。
例えば、発泡フェノール樹脂中に強化繊維を混合又は混
練により均一分散させるためには、前掲の先行文献に記
載のように、繊維長を3mm以下のチョップドストランド
のような短い繊維(特開昭60−188433号公報)か、長く
てもせいぜい13mm(特開昭第59−138253号公報等)程度
で、これ以上の長さの補強繊維を発泡フェノール樹脂中
に均一分散させることは困難であった。
一方、補強繊維の長さは、発泡フェノール樹脂中に均一
分散させることができれば長くすることが好ましいが、
前述のように従来では13mm程度が限度でそれ以上の繊維
を均一混合するのは非常に困難であった。
また、補強用繊維をマット状となし、フェノール樹脂溶
液を含浸し、該マット中に充分浸透させてから加圧下で
発泡する方法がある。しかし、この方法では繊維マット
は元の厚み以上には厚くならないため、全体が繊維で補
強された樹脂発泡体を得ることが出来なかった。
さらに、水溶性結合剤にてガラス繊維間を結合した繊維
不織布にフェノール樹脂溶液を含浸し、該マット中に充
分浸透させてから発泡する方法がある。しかし、この方
法では発泡用のフェノール樹脂には水分が含まれている
ため、樹脂含浸時に繊維不織布の水溶性結合剤が樹脂中
の水分により溶解し、繊維の分散が均一にならず塊状に
固まったり、ガラス繊維不織布が切断したりするため、
発泡させるための加熱処理を行なう迄形状を保持出来な
い問題があった。
更に、重要な問題点として補強用繊維として一般的に安
価であるE種ガラス繊維を使用した場合、酸硬化型発泡
用レゾール系フェノール樹脂の硬化が阻害され、いつま
でも未硬化となる現象が生じることである。
当現象は、E種ガラス繊維の繊維組成によって多少の差
は有るが、一般的に生じると言え、従ってE種ガラス繊
維で発泡フェノール樹脂を補強しようとしても満足なる
品質を有するものは出来なかった。
もっとも、C種ガラス繊維や、AR種ガラス繊維、あるい
は炭素繊維を使用すれば上述のような問題は生じない
が、これら繊維は高価であり、建築用材料等の補強繊維
として使用するにはコスト的に不利となる問題が有っ
た。従って、安価なE種ガラス繊維で、しかも長繊維を
均一分散してなる強度に優れる繊維強化フェノール樹脂
発泡体はいまだ得られていない。
〔発明が解決する問題点〕
この発明は上記問題点に鑑み、E種ガラス繊維を補強繊
維として使用し得るにもかかわらず、酸硬化型フェノー
ル樹脂を充分に硬化させ、さらに繊維長25mmにまで及ぶ
長繊維を均一分散させることにより充分な強度を発揮し
得る繊維強化フェノール樹脂発泡体の製造方法を得るこ
とを目的としてなされたものである。
〔問題点を解決する技術〕
即ち、この発明の繊維強化フェノール樹脂発泡体の製造
方法は、耐酸性樹脂にて被覆した、単一化又はストラン
ド化して成るE種ガラス繊維を酸硬化型フェノール樹脂
の発泡硬化時の熱で硬化又は溶融し得る熱可塑性樹脂を
結合剤として用いて不織布状とし、該不織布に酸硬化型
フェノール樹脂を付着させ、発泡硬化させると共に、該
発泡圧により前記不織布を構成するE種ガラス繊維を均
一分散化せしめることを特徴とするものである。
〔作用〕
酸硬化型発泡フェノール樹脂の補強繊維としてE種ガラ
ス繊維を使用すると、上記フェノール樹脂の硬化剤であ
るスルフォン酸、例えばフェノールスルフォン酸、パラ
トルエンスルフォン酸あるいはキシレンスルフォン酸に
よりE種ガラス繊維が浸蝕され、ガラス組成分中から溶
出したある種の成分が、フェノール樹脂の硬化を阻害し
ていることが本発明者の実験により確認された。
従って、酸硬化型フェノール樹脂発泡体用ガラス繊維不
織布として、ガラス繊維を上記硬化剤から遮断するよう
皮膜等を設ければ、例えE種ガラス繊維であっても安全
に補強繊維として適用可能となる。
この皮膜としては、当然耐酸性を有することが必要であ
るが、これら皮膜としてはエポキシ樹脂等の安価な樹脂
が使用可能である。
また、この発明で使用されるガラス繊維不織布は、湿式
法、乾式法のいずれの製法により製造したものであって
も良い。
なお、本願発明で使用されるガラス繊維を製造するに当
たっては、耐酸性があり、かつ非水溶性の樹脂をE種ガ
ラス繊維の収束剤として用い、この収束剤でガラスフィ
ラメントを収束すると同時に皮膜を形成し、このガラス
繊維により不織布を常法により製造すれば良い。
また、上記不織布を製造するに当たり、単一化又はスト
ランド化した繊維の結合剤として、酸硬化型フェノール
樹脂の発泡硬化時の熱で硬化又は溶融し得る熱可塑性樹
脂を用いることが好望的である。
即ち、本発明において、繊維強化フェノール樹脂発泡体
を製造する場合、不織布に酸硬化型フェノール樹脂を付
着させ、発泡化するとき、この熱により不織布を構成す
る繊維の結合剤が軟化又は溶融し、発泡圧力によって均
一分散状にされるからである。即ち、この発明では補強
繊維を発泡フェノール樹脂中に分散させる際、発泡前の
フェノール樹脂に補強繊維を添加して混合又は混練する
のではなく、不織布状にした繊維の結合剤を熱により軟
化又は溶融させることにより繊維相互の拘束を解くと共
に、フェノール樹脂の発泡圧力を利用して繊維を分散さ
せるので、少々繊維長の長い繊維、具体的には13mmを越
える長繊維であっても発泡フェノール樹脂中に均一分散
が可能となるのである。
また結合剤を非水溶性にすればフェノール樹脂に含まれ
る水分により発泡前の繊維遊離が防止出来ることとな
る。
上述のようにして得た繊維強化フェノール樹脂発泡体中
にはガラス繊維が均一分散され、充分な強度を付与出来
る。
なお、ガラス繊維の繊維強化フェノール樹脂発泡体中の
含有量は少なくともフェノール樹脂発泡体に対し5重量
%の添加量とされる。
これより少ないと補強硬化が得られないからである。
〔実施例〕
つぎにこの発明の実施例を説明する。
(実施例1) エポキシ系収束剤を0.5%付着させた繊維径10μ、繊維
長13mmのE種ガラス繊維を水に分散させ、抄紙法により
ウェブ化させ、酢酸ビニルのエマルジョン状の結合剤を
ガラス繊維不織布全重量比の5%になるようスプレー法
にて添加し、乾燥を行い、重量450g/m2、厚さ3.5mmのガ
ラス繊維不織布を得た。
基本配合表 1.発泡用レゾール系フェノール樹脂 100重量部 2.整泡剤:非イオン系界面活性剤 1 〃 3.発泡剤:フレオン 0〜20 〃 4.無機充填材:水酸化アルミ 25〜100 〃 5.硬化剤:有機スルフォン酸(67%水溶液) 10〜20
〃 このガラス繊維不織布に、上記配合を基本配合とする酸
硬化型発泡用フェノール樹脂を2500g/m2付着させ、80℃
の加熱により発泡硬化させて5mm厚のガラス繊維強化フ
ェノール樹脂発泡体を得た。上記ガラス繊維不織布はフ
ェノール樹脂の硬化を阻害することなく完全に硬化し高
強度の発泡体を得ることが出来た。
また、この発泡体の密度は約500kg/m3であり、さらにそ
の切断面を観察したところ、ガラス繊維が均一に分散し
ているのが見られた。
(実施例2) エポキシ系収束剤を0.5%付着させた繊維径13μ、繊維
長25mmのE種ガラス繊維50部と、繊維径13μ、繊維長13
mmのでんぷん系収束剤を0.2%付着させたC種ガラス繊
維50部とを混合して水に分散させ抄紙法によりウェブ化
させ、SBRラテックスを全重量の6%になるようスプレ
ー法にて添加し、乾燥を行い、重量300g/cm2、厚さ2.3m
mのガラス繊維不織布を得た。
このガラス繊維不織布に、即述の基本配合の発泡用レゾ
ール系フェノール樹脂を3300g/m2付着させ、80℃の加熱
により発泡硬化させて11mm厚のガラス繊維強化フェノー
ル樹脂発泡体を得た。
上記ガラス繊維不織布はフェノール樹脂の硬化を阻害す
ることなく完全に硬化し高強度の発泡体を得ることが出
来た。また、この発泡体は密度約300kg/m3であり、その
切断面を観察したところ、ガラス繊維が均一に分散して
いるのが見られた。
(比較例1) でんぷん系収束剤を0.15%付着させた、繊維径10μ、繊
維長13mmのE種ガラス繊維を水に分散させ、抄紙法によ
りウェブ化させ、ポリビニルアルコールの液状バインダ
ーを全重量比の5%になるようスプレー法にて添加し、
乾燥を行い重量300g/m2、厚さ2.3mmのガラス繊維不織布
を得た。
このガラス繊維不織布に即述基本配合の酸硬化型発泡用
フェノール樹脂を3300g/m2付着させ、80℃の加熱により
発泡させたが、硬化は阻害されいつもでも未硬化のまま
であった。
〔効果〕
この発明は以上説明したように従来実施が殆ど不可能で
あった繊維長が13mmを越える長いE種ガラス繊維を用い
た酸硬化型フェノール発泡樹脂の成形が非常に容易とな
り、しかも出来上った成形品も補強繊維が適度に均一分
散した高強度の成形体となし得るのである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 105:12 303:04 309:08 C08L 61:04 (72)発明者 西川 利隆 滋賀県野州郡野州町三上2110番地 オリベ スト株式会社内 (72)発明者 山崎 重樹 滋賀県野州郡野州町三上2110番地 オリベ スト株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−188433(JP,A) 特開 昭59−138253(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】耐酸性樹脂にて被覆した、単一化又はスト
    ランド化して成るE種ガラス繊維を、酸硬化型フェノー
    ル樹脂の発泡硬化時の熱で軟化又は溶融し得る熱可塑性
    樹脂を結合剤として用いて不織布状とし、該不織布に酸
    硬化型フェノール樹脂を付着させ、発泡硬化させると共
    に、該発泡圧により前記不織布を構成するE種ガラス繊
    維を前記樹脂中に均一分散化せしめることを特徴とする
    繊維強化フェノール樹脂発泡体の製造方法。
  2. 【請求項2】耐酸性樹脂がエポキシ樹脂である特許請求
    の範囲第1項記載の繊維強化フェノール樹脂発泡体の製
    造方法。
  3. 【請求項3】結合剤が非水溶性である特許請求の範囲第
    1項又は第2項に記載の繊維強化フェノール樹脂発泡体
    の製造方法。
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