JPH07259039A - 防護柵用支柱へのガード手段の取付け金具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 パイプあるいはチェーンからなるガード手段
を支柱にワンタッチで取り付けることができる。 【構成】 支柱２に形成された円形状挿入孔３から支柱
２内に挿入される、スリット４によって分割され、後端
にフランジ５が形成された先細りテーパー状挿入部材１
と、フランジ５の外面に取り付けられ、支柱２の外面か
ら突出するガード手段用取付け部材８（９）とからな
る。挿入部材１におけるテーパー部の最大径およびフラ
ンジ５の径は、挿入孔３の径より大きく、挿入部材１に
おけるテーパー部のフランジ５側の基部には、挿入孔３
内に嵌まり込む径を有する首部７が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、防護柵用支柱へのガ
ード手段の取付け金具、特に、パイプあるいはチェーン
からなるガード手段を支柱にワンタッチで取り付けるこ
とができる、防護柵用支柱へのガード手段の取付け金具
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、防護柵用支柱にガード手段として
のパイプを固定するには、支柱にブラケットを予め溶接
等によって固定し、このブラケットにパイプの端部をボ
ルト締めしていた。

【０００３】また、防護柵用支柱にガード手段としての
チェーンを取り付けるには、支柱に係合金具を予め溶接
等によって固定し、この係合金具にチェーンの端部を係
合させていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の、防護柵用支柱へのガード手段の取付け方法
は、支柱用ブラケットあるいはチェーン用係合金具を支
柱に予め溶接等によって取り付ける必要があるので、防
護柵の構築に時間がかかっていた。

【０００５】従って、この発明の目的は、支柱に挿入孔
を形成するのみで、パイプあるいはチェーンからなるガ
ード手段を支柱に容易に取り付けることができる、防護
柵用支柱へのガード手段の取付け金具を提供することに
ある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この発明は、支柱に形成
された円形状挿入孔から支柱内に挿入される、スリット
によって分割され、後端にフランジが形成された先細り
テーパー状挿入部材と、前記フランジの外面に取り付け
られ、前記支柱の外面から突出するガード手段用取付け
部材とからなり、前記挿入部材におけるテーパー部の最
大径および前記フランジの径は、前記挿入孔の径より大
きく、そして、前記挿入部材におけるテーパー部の前記
フランジ側基部には、前記挿入孔内に嵌まり込む径を有
する首部が形成されていることに特徴を有するものであ
る。

【０００７】

【作用】弾性材料製のテーパー状挿入部材にスリットを
形成し、挿入部材の最大径を挿入部材が挿入される支柱
の挿入孔の径より若干大きくしておく。挿入部材の径
は、テーパー部に外力を加えることによって細くなる。
この外力は、テーパー部を支柱の挿入孔内に強制的に挿
入することによって付与される。挿入部材の基部に形成
された、挿入孔の径より若干小さい径を有する首部が、
支柱の挿入孔内に入り込んだ後は、挿入部材の外径は、
テーパー部の弾性力によって元の径に復帰する。従っ
て、挿入部材に取付け部材を介して取り付けられたパイ
プあるいはチェーンからなるガード手段に引張り力が作
用しても、ガード手段が挿入部材と共に支柱から抜け出
ることはない。

【０００８】

【実施例】次に、この発明の、防護柵用支柱へのガード
手段の取付け金具の一実施態様を、図面を参照しながら
説明する。

【０００９】図１は、この発明の取付け金具における挿
入部材を示す左側面図、図２は、この発明の取付け金具
における挿入部材を示す平面図、図３は、この発明の取
付け金具におけるパイプ用取付け部材を示す左側面図、
図４は、この発明の取付け金具におけるパイプ用取付け
部材を示す正面図、図５は、この発明の取付け金具にお
けるチェーン用取付け部材を示す左側面図、図６は、こ
の発明の取付け金具におけるチェーン用取付け部材を示
す正面図、図７は、この発明の取付け金具によって支柱
にガード手段を取り付けた状態を示す正面図、図８は、
この発明の取付け金具によって支柱にガード手段を取り
付けた状態を示す水平断面図である。

【００１０】図１から図８において、１は、合成樹脂あ
るいは金属等の弾性材料によって作られたテーパー状挿
入部材であり、パイプ状支柱２に形成された円形状挿入
孔３から支柱２内に挿入される。挿入部材１は、スリッ
ト４によって２つ割りにされており、後端には、フラン
ジ５が形成され、中心軸線部には、後述するガード手段
用取付け部材のねじ部が螺合する貫通孔６が形成され、
そして、挿入部材１のテーパー部とフランジ５との間に
は、支柱２の挿入孔３内に嵌まり込む、挿入孔３の径よ
り若干小さい径を有する首部７が形成されている。挿入
部材１のテーパ部の最大径およびフランジ５の径は、挿
入孔３の径より大きい。

【００１１】なお、フランジ５の支柱２に当接する側の
面を、支柱２の側面形状に合わせて湾曲させると、フラ
ンジ５と支柱２とが密着して、美観が更によくなる。ま
た、挿入部材１が支柱２内で空回りすることがなくなる
ので、ガード手段取付け部材が強固に支柱２に固定され
る。更に、ガード手段取付け部材のねじ部１３、１５等
に接着剤を塗布しておくと、完全にガード手段取付け部
材が挿入部材１と固着するので、チェーン１１からの共
回りによる外れが防止できる。

【００１２】８、９は、フランジ５の外面に取り付けら
れるガード手段用取付け部材である。８は、ガード手段
としてのパイプ１０の端部内に嵌め込まれる球状継手１
２と球状継手１２に設けられたねじ部１３とからなって
いる。取付け部材８は、ねじ部１３を挿入部材１の貫通
孔６にねじ込むことによって挿入部材１に固定される。
９は、ガード手段としてのチェーン１１の端部に係合さ
れるフック状継手１４とフック状継手１４に設けられた
ねじ部１５とからなっている。取付け部材９は、ねじ部
１５を挿入部材１の貫通孔６にねじ込むことによって挿
入部材１に固定される。

【００１３】このように構成されている、この発明の取
付け金具により、以下のようにして、パイプあるいはチ
ェーンからなるガード手段が支柱に取り付けられる。即
ち、パイプ１０を支柱２に取り付けるには、挿入部材１
を支柱２に形成された挿入孔３内にハンマー等によって
強制的に嵌め込む。挿入部材１のテーパー部の最大径は
支柱２の挿入孔３の径より若干大きいので、テーパー部
が挿入孔３を通過することにより、テーパー部が外力が
かかって挿入部材１の径が狭められ、最終的に首部７が
支柱２の挿入孔３内に入り込む。この後、挿入部材１の
外径は、テーパー部の有する弾性力によって元の径に復
帰する。これによって、挿入部材１は、支柱２から抜け
出ない。次いで、予めパイプ１０の端部に球状継手１２
を嵌め込んだ取付け部材８を挿入部材１の貫通孔６内に
ねじ込む。なお、取付け部材８を挿入部材１の貫通孔６
内にねじ込んだ後、パイプ１０の端部に球状継手１２を
嵌め込んでもよい。これによって、挿入部材１に取付け
部材８を介して取り付けられたパイプ１０に引張り力が
作用しても、これが挿入部材１と共に支柱２から抜け出
ることはない。このようにして、パイプ１０が支柱２に
取り付けられる。

【００１４】チェーン１１を支柱２に取り付けるには、
パイプ１０の場合におけると同様にして、支柱２に挿入
部材１を嵌め込んだ後、フック状継手１４を挿入部材１
の貫通孔６内にねじ込み、この後、チェーン１１をフッ
ク状継手１４に引っ掛ける。このようにして、チェーン
１１が支柱２に取り付けられる。

【００１５】

【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、挿入部材をスリットを有するテーパー状に形成し、
その最大径を支柱の挿入孔径より若干大きくし、テーパ
ー部の基部に挿入孔径より若干小さい径の首部を形成す
ることによって、挿入部材を挿入孔内に嵌め込むのみ
で、挿入部材を支柱に固定することができる。従って、
挿入部材にガード手段用取付け部材をねじ込めば、パイ
プあるいはチェーンからなるガード手段を支柱に容易に
取り付けることができるといった有用な効果がもたらさ
れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の取付け金具における挿入部材を示す
左側面図である。

【図２】この発明の取付け金具における挿入部材を示す
平面図である。

【図３】この発明の取付け金具におけるパイプ用取付け
部材を示す左側面図である。

【図４】この発明の取付け金具におけるパイプ用取付け
部材を示す正面図である。

【図５】この発明の取付け金具におけるチェーン用取付
け部材を示す左側面図である。

【図６】この発明の取付け金具におけるチェーン用取付
け部材を示す正面図である。

【図７】この発明の取付け金具によって支柱にガード手
段を取り付けた状態を示す正面図である。

【図８】この発明の取付け金具によって支柱にガード手
段を取り付けた状態を示す水平断面図である。

【符号の説明】

１：挿入部材、 ２：支柱、 ３：挿入孔、 ４：スリット、 ５：フランジ、 ６：貫通孔、 ７：首部、 ８：パイプ用取付け部材、 ９：チェーン用取付け部材、 １０：パイプ、 １１：チェーン １２：球状継手、 １３：ねじ部、 １４：フック状継手、 １５：ねじ部。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 支柱に形成された円形状挿入孔から支柱
   内に挿入される、スリットによって分割され、後端にフ
   ランジが形成された先細りテーパー状挿入部材と、前記
   フランジの外面に取り付けられ、前記支柱の外面から突
   出するガード手段用取付け部材とからなり、前記挿入部
   材におけるテーパー部の最大径および前記フランジの径
   は、前記挿入孔の径より大きく、そして、前記挿入部材
   におけるテーパー部の前記フランジ側の基部には、前記
   挿入孔内に嵌まり込む径を有する首部が形成されている
   ことを特徴とする、防護柵用支柱へのガード手段の取付
   け金具。
2. 【請求項２】 前記ガード手段用取付け部材は、パイプ
   からなるガード手段の端部内に嵌め込まれる球状継手を
   有し、前記球状継手は、前記挿入部材内にねじ込まれる
   ことを特徴とする、請求項１記載の取付け金具。
3. 【請求項３】 前記ガード手段用取付け部材は、チェー
   ンからなるガード手段の端部に係合されるフック状継手
   を有し、前記フック状継手は、前記挿入部材内にねじ込
   まれることを特徴とする、請求項１記載の取付け金具。
4. 【請求項４】 前記支柱に当接する側の前記フランジ面
   は、前記支柱の側面形状に合わせて湾曲していることを
   特徴とする、請求項１から３の何れか１つに記載された
   取付け金具。