JPH0725865B2 - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

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JPH0725865B2
JPH0725865B2 JP62222103A JP22210387A JPH0725865B2 JP H0725865 B2 JPH0725865 B2 JP H0725865B2 JP 62222103 A JP62222103 A JP 62222103A JP 22210387 A JP22210387 A JP 22210387A JP H0725865 B2 JPH0725865 B2 JP H0725865B2
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昌弘 浜口
富好 石井
晋 長尾
健一 溝口
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Nippon Kayaku Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、耐熱性、耐湿性に優れた、電子部品封止用等
に使用出来るエポキシ樹脂組成物に関する。
〔従来の技術〕
従来、コンデンサー、トランジスター、半導体など電子
部品の封止用としてエポキシ樹脂が広く用いられてい
る。
これは、エポキシ樹脂が電気特性、耐熱性、力学的性
質、接着性等に優れており、かつ成型時低圧でも充分な
流動性を有しているためである。
現在、電子部品封止分野においては、エポキシ樹脂組成
物として耐熱性、耐湿性等より、0−クレゾールノボラ
ツクエポキシ樹脂と、硬化剤としてフエノールノボラツ
ク樹脂を用いる樹脂組成物が多く利用されている。
しかし近年、電子部品の高集積化、表面実装方式の拡大
に伴い、0−クレゾールノボラツクエポキシ樹脂−フエ
ノールノボラツク樹脂組成物より、さらに高耐熱性樹脂
組成物が要望されるようになって来た。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、前述の状況より、0−クレゾールノボラツク
エポキシ樹脂の耐湿性を損う事なく、0−クレゾールノ
ボラツクエポキシ樹脂より、さらに高耐熱性樹脂組成物
を提供する事にある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、0−クレゾールノボラツクエポキシ樹脂をベ
ースとして、耐湿性を損う事なく、さらに高耐熱性を有
する樹脂組成物について検討し、本発明を完成するに至
った。即ち本発明は、 a)0−クレゾールノボラツクエポキシ樹脂95〜40重量
部と、式(1)に示す多官能エポキシにおいてnが1以
上のエポキシ化合物を40重量%以上含有する多官能エポ
キシ樹脂5〜60重量部からなるエポキシ樹脂、 b)硬化剤としてフエノールノボラツク樹脂、 c)硬化促進剤 を組成分として含むことを特徴とする高耐熱性の樹脂組
成物に関するものである。
R:H又は炭素数10以下のアルキル基 m:1,2又は3 n:0〜10 0−クレゾールノポラツクエポキシ樹脂は、電子部品用
としては、不純物の少ないものが好ましい。例えば、加
水分解性塩素(EtOH−KOH30分還流)が700ppm以下のも
のが好ましい。
多官能エポキシ樹脂は、式(1)で表わされ、式中のR
で表わされるアルキル基としては、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、
t−ブチル基、n−フエニル基等が例示される。特に好
ましいRとしては、水素原子、炭素数1〜6のアルキル
基が挙げられる。さらに、本発明の多官能エポキシ樹脂
としては、式(1)中のnが1以上であるエポキシ化合
物を40重量%以上含み、より好ましくは50重量%以上、
特に好ましくは60重量%以上含むものである。0−クレ
ゾールノボラツクエポキシ樹脂95〜40重量部に対し、多
官能エポキシ樹脂の量は5〜60重量部で、より好ましく
は、0−クレゾールノボラツクエポキシ樹脂90〜60重量
部、多官能エポキシ10〜40重量部である。
多官能エポキシ樹脂が少な過ぎると、耐熱性が向上せ
ず、一方、多官能エポキシ樹脂が多過ぎると、耐熱性は
向上するが、耐湿性が低下し、電子部品用としては適さ
なくなる。
硬化剤としてのフエノールノボラツク樹脂は、不純物の
少ないものが好ましく、電子部品用に使用されるもので
あれば良い。硬化剤の使用量としては、エポキシ1当量
に対し、フエノールノボラツク樹脂の水酸基0.5〜1.5当
量が好ましく、より好ましくは、0.8〜1.1当量である。
硬化促進剤としては、2−メチルイミダゾール、2−エ
チル−4−メチルイミダゾール、2−フエニルイミダゾ
ール等のイミダゾール類、ベンジルメチルアミン、2,4,
6−トリス(ジメチルアミノメチル)フエノール等の第
3級アミン類、トリフエニルホスフイン等のホスフイン
化合物、アルミニユウム化合物、チタン化合物等が挙げ
られる。硬化促進剤の使用量は、エポキシ樹脂に対し、
0.5〜2.0重量%が好ましく、より好ましくは0.8〜1.2重
量%である。
0−クレゾールノボラツクエポキシ樹脂を含まない多官
能エポキシ樹脂に、エポキシ1当量あたり、水酸基が1
当量になるようにフエノールノボラツク樹脂を添加し、
さらに硬化促進剤として2−メチルイミダゾールをエポ
キシ樹脂に対して1重量%加えて、160℃で2時間さら
に180℃で8時間硬化した硬化物の熱変形温度は、207〜
213℃である。一方、0−クレゾールノボラツクエポキ
シ樹脂を同じように硬化した硬化物の熱変形温度は187
℃である。多官能エポキシ樹脂は、0−クレゾールノボ
ラツクエポキシ樹脂と較べてはるかに耐熱性が優れてい
る。
しかし、煮沸吸水率は、多官能エポキシ樹脂が0.44〜0.
51wt%であるのに対し、0−クレゾールノボラツクエポ
キシ樹脂は0.30wt%である。耐湿性は、多官能エポキシ
樹脂の方が大幅に低く、電子部品用としては、信頼性の
点で、多官能エポキシ樹脂より0−クレゾールノボラツ
クエポキシ樹脂の方が優れている。
従って、多官能エポキシ樹脂を0−クレゾールノボラツ
クエポキシ樹脂に添加した硬化物は、耐熱性は向上する
が耐湿性が低下する事が予測される。
本発明者らは、種々検討の結果、0−クレゾールノボラ
ツクエポキシ樹脂に多官能エポキシ樹脂を加えても、耐
湿性は低下させず、耐熱性を向上させる範囲がある事を
見い出し、本発明に至った。
本発明の樹脂組成物は、電子部品の封止材料、積層板用
等に使用できる。
〔実施例〕
本発明を実施例により説明する。
合成例1 温度計、攪拌機を付けたガラス容器にサリチルアルデヒ
ド122g(1モル)及びフエノール376g(4モル)、パラ
トルエンスルホン酸3.8gを仕込み90〜100℃で2時間、
更に120〜150℃で2時間反応させた。70℃に冷却後、メ
チルイソブチルケトン500mlを加えて洗滌、水が中性を
示すまで水洗した。有機層を減圧下濃縮し、赤褐色粘性
物(A)237gを得た。このものは室温に放置すると固化
した。
生成物(A)の軟化温度は130℃で水酸基当量(g/mol)
は98であった。
次いで、温度計、攪拌装置、滴下ロート及び生成水分離
装置のついた2lの反応器に、生成物(A)(水酸基当量
(g/mol)98)196g及びエピクロルヒドリン1300gを仕込
み窒素置換を行った後、48%水酸化ナトリウム水溶液17
5gを5時間かけて滴下した。滴下中は反応温度60℃、圧
力100〜150mmHgの条件下で生成水及び水酸化ナトリウム
水溶液の水をエピクロルヒドリンとの共沸により連続的
に反応系外に除去し、エピクロルヒドリンは系内に戻し
た。
ついで過剰の未反応エピクロルヒドリンを減圧下に回収
した後、メチルイソブチルケトン500mlを加え水層が中
性を示すまで洗浄した。メチルイソブチルケトン層を減
圧下濃縮し、多官能エポキシ樹脂(A1)296gを得た。生
成物の軟化温度(JISK7234)70℃でエポキシ当量(g/mo
l)は168であった。溶媒としてテトラヒドロフラン(TH
F)を用いて多官能エポキシ樹脂(A1)をGPC分析した結
果一般式(1)で表わされるエポキシ化合物に於てnが
1以上のエポキシ化合物の組成量は71.3重量%であっ
た。なお分析条件は次のとおりである。
GPC装置 ;島津製作所 (カラム;東洋曹達工業 TSKGEL.G3000H×L+G2000H×L(2本) 溶 媒 ;テトラヒドロフラン 検 出 ;UV(2.54nm) 合成例2 合成例1においてフエノールの代りに0−クレゾール43
2g(4モル)を用いた以外は合成例1と同様に反応させ
0−クレゾールとサリチルアルデヒドの縮合物である赤
褐色固体(B)260gを得た。軟化温度は131℃で水酸基
当量は106であった。
次いで生成物(B)(水酸基当量(g/mol)106)212gを
用いた以外は実施例1と同様に反応してエポキシ化を行
ない黄色固体(B1)312gを得た。
生成物(B1)の軟化温度は82℃でエポキシ当量(g/mo
l)は179であった。
生成物(B1)のGPC分析(分析条件は実施例1と同じ)
による結果、一般式(1)で表わされるエポキシ化合物
に於てnが1以上のエポキシ化合物の組成量は73.4重量
%であった。
実施例1 市販の0−クレゾールノボラツクエポキシ樹脂EOCN−10
20〔日本化薬(株)、エポキシ当量199g/モル〕、硬化
剤フエノールノボラツク樹脂〔日本化薬(株)〕、硬化
促進剤2−メチルイミダゾール〔四国化成(株)〕を使
用し、合成例1で得られた多官能エポキシ樹脂(A1)と
表1の割合で、ロール混合した。得られた組成物を150
℃−3.5分で成型後、160℃−2時間+180℃−8時間、
後硬化を行った。
得られた硬化物の熱変形温度及び煮沸吸水率を表1に示
す。
実施例2 合成例2で得られた多官能エポキシ樹脂(B1)を用い、
表1に実施例2の組成とし、実施例1と同様に混合、硬
化し、熱変形温度、煮沸吸水率を測定した。その結果
を、表1、実施例2に示す。
比較例1 多官能エポキシ樹脂を加えず、0−クレゾールノボラツ
クエポキシ樹脂のみを用い、表1の比較例1の組成と
し、実施例1と同様に混合、硬化し、熱変形温度、煮沸
吸水率を測定した。その結果を表1の比較例1に示す。
比較例2 エポキシ樹脂として、実施例1、2に用いた多官能エポ
キシ樹脂(A1,B1)のみを用い、表1の比較例2の組成
とし、実施例1と同様に混合、硬化し、熱変形温度、煮
沸吸水率を測定した。その結果を表1の比較例2に示
す。
比較例3 多官能エポキシ樹脂として、実施例1で用いた多官能エ
ポキシ樹脂(A1)と0−クレゾールノボラツクエポキシ
樹脂、フエノールノボラツク樹脂、2−メチルイミダゾ
ールを表1の組成とし、実施例1と同様に混合・硬化
し、熱変形温度及び煮沸吸水率を測定した。その結果を
表1の比較例3に示す。
表1の実施例1、2に見られるように、比較例1と較
べ、耐熱性は向上するが、耐湿性の低下は殆んど見られ
ない。比較例2、3では、耐熱性は高いが、大幅な耐湿
性の低下が見られる。
〔発明の効果〕
本発明の樹脂組成物の硬化物は耐熱性及び耐湿性に優
れ、電子部品の封止材料等として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−42530(JP,A) 特開 昭57−141419(JP,A) 特開 昭62−290720(JP,A) 特開 昭63−191821(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a)0−クレゾールノボラツクエポキシ樹
    脂95〜40重量部と、式(1)に示す多官能エポキシ樹脂
    においてnが1以上のエポキシ化合物を40重量%以上含
    有する多官能エポキシ樹脂5〜60重量部からなるエポキ
    シ樹脂、 b)硬化剤としてフエノールノボラツク樹脂、 c)硬化促進剤 を組成分として含むことを特徴とする樹脂組成物。 R:H又は炭素数10以下のアルキル基 m:1,2又は3 n:0〜10
JP62222103A 1987-09-07 1987-09-07 樹脂組成物 Expired - Fee Related JPH0725865B2 (ja)

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