JPH07258494A - 塩化ビニル系樹脂組成物及び該組成物を用いた螺旋管 - Google Patents

塩化ビニル系樹脂組成物及び該組成物を用いた螺旋管

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JPH07258494A
JPH07258494A JP6053512A JP5351294A JPH07258494A JP H07258494 A JPH07258494 A JP H07258494A JP 6053512 A JP6053512 A JP 6053512A JP 5351294 A JP5351294 A JP 5351294A JP H07258494 A JPH07258494 A JP H07258494A
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JP
Japan
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vinyl chloride
chloride resin
spiral tube
resin composition
weight
Prior art date
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Pending
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JP6053512A
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English (en)
Inventor
Hironobu Akira
広宣 明楽
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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  • Rigid Pipes And Flexible Pipes (AREA)
  • Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた耐衝撃性を有すると共に、製管速度が
速く、小口径の螺旋管の製管も出来る塩化ビニル系樹脂
組成物、及び該組成物を用いた螺旋管を提供することを
目的とする。 【構成】 重合度が600〜1400であり、アクリル
ゴム成分の含有率が3〜30重量%であるアクリル−塩
化ビニルグラフト樹脂の含有率が50〜100重量%で
ある、該アクリル−塩化ビニルグラフト樹脂と重合度が
600〜1400である塩化ビニル樹脂との合計量10
0重量部に対し、滑剤0.5〜5重量部及び安定剤0.
5〜5重量部が含有されていることを特徴とする塩化ビ
ニル系樹脂組成物、及び該組成物を用いて製せられた螺
旋管。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐衝撃性及び製管性に
優れた螺旋管を得ることが出来る塩化ビニル系樹脂組成
物、及び該組成物を用いて製せられた螺旋管に関する。
【0002】
【従来の技術】螺旋管の成形は、特開昭64−8799
2号公報に開示されているように、一方の側端縁に嵌合
凸部もしくは嵌合凹部が設けられると共に、他方の側端
縁に上記嵌合凸部もしくは嵌合凹部に嵌合可能な嵌合凹
部もしくは嵌合凸部が設けられている合成樹脂製帯状体
が、前記片面を外側にして螺旋状に巻回されると共に上
記嵌合凹部に嵌合凸部を嵌合して管状に成形することに
より行われる。
【0003】上記合成樹脂としては一般的に塩化ビニル
樹脂が使用されるが、塩化ビニル樹脂は硬くて脆いた
め、帯状体を成形する時にかかる曲げ応力やねじれ応
力、あるいは上記一方の嵌合凸部もしくは嵌合凹部に他
方の嵌合凹部もしくは嵌合凸部を嵌合する時にかかる衝
撃等により、帯状体の嵌合凸部もしくは嵌合凹部等に亀
裂や破損等が生じる問題点がある。
【0004】上記問題点に対応するため、塩化ビニル樹
脂にアクリルゴム、メチルメタクリレート−ブタジエン
−スチレン共重合ゴム(MBS)、アクリロニトリル−
ブタジエン共重合ゴム(NBR)等のエラストマー類を
添加混合して塩化ビニル樹脂に可撓性を付与し、耐衝撃
性等を改良することが行われている。しかし、塩化ビニ
ル樹脂と上記エラストマー類は相溶性が必ずしも良好で
ないため、塩化ビニル樹脂の耐衝撃性等は充分には改良
されず、上記問題点は依然として未解決であり、その結
果、製管速度を遅くせざるを得なかったり、小口径の螺
旋管の製管が困難である等の問題点がある。尚、ここで
言う「小口径の螺旋管」とは「口径が400mm以下の
螺旋管」を言う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題点を解決するため、優れた耐衝撃性を有すると共
に、製管速度が速く、小口径の螺旋管の製管も出来る塩
化ビニル系樹脂組成物、及び該組成物を用いた螺旋管を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明(以
下、「第1発明」と記す)による塩化ビニル系樹脂組成
物は、重合度が600〜1400であり、アクリルゴム
成分の含有率が3〜30重量%であるアクリル−塩化ビ
ニルグラフト樹脂の含有率が50〜100重量%であ
る、該アクリル−塩化ビニルグラフト樹脂と重合度が6
00〜1400である塩化ビニル樹脂との合計量100
重量部に対し、滑剤0.5〜5重量部及び安定剤0.5
〜5重量部が含有されていることを特徴とし、そのこと
により上記目的が達成される。
【0007】又、請求項2記載の発明(以下、「第2発
明」と記す)による螺旋管は、第1発明に記載の塩化ビ
ニル系樹脂組成物を用いて製せられていることを特徴と
し、そのことにより上記目的が達成される。
【0008】第1発明の塩化ビニル系樹脂組成物に用い
られるアクリル−塩化ビニルグラフト樹脂とは、アクリ
ル酸アルキルエステルを主成分とする弾性共重合体の総
称であるアクリルゴムを幹成分とし、これに枝成分とし
て塩化ビニルモノマーを通常の方法でグラフト重合させ
て得られるグラフト共重合体を言い、その重合度が60
0〜1400であり、そのアクリルゴム成分含有率が3
〜30重量%であることが必要である。
【0009】上記アクリル−塩化ビニルグラフト樹脂の
重合度が600未満であると、得られる螺旋管の機械的
強度や耐衝撃性が乏しくなり実用性に欠ける。逆に14
00を超えると螺旋管の成形加工性が悪くなり生産性が
低下する。
【0010】又、上記アクリル−塩化ビニルグラフト樹
脂中のアクリルゴム成分の含有率が3重量%未満である
と、得られる螺旋管の耐衝撃性が乏しくなり、逆に30
重量%を超えると、得られる螺旋管の抗張力、圧縮強度
等の機械的強度が低くなる。
【0011】第1発明の塩化ビニル系樹脂組成物に用い
られる塩化ビニル樹脂とは、塩化ビニルの単独重合体を
言い、その重合度が600〜1400であることが必要
である。
【0012】上記塩化ビニル樹脂の重合度が600未満
であると、得られる螺旋管の機械的強度や耐衝撃性が乏
しくなり実用性に欠ける。逆に1400を超えると螺旋
管の成形加工性が悪くなり生産性が低下する。
【0013】第1発明の塩化ビニル系樹脂組成物は、上
記アクリル−塩化ビニルグラフト樹脂と上記塩化ビニル
樹脂との合計量100重量部中、アクリル−塩化ビニル
グラフト樹脂の含有率が50〜100重量%の範囲にあ
ることが必要である。アクリル−塩化ビニルグラフト樹
脂の含有率が50重量%未満であると、得られる螺旋管
の可撓性が不充分で耐衝撃性が乏しくなるので、製管速
度が遅くなると共に小口径の螺旋管を製管するのが困難
となり、本発明の目的を達成出来ない。
【0014】又、第1発明の塩化ビニル系樹脂組成物に
おいては、アクリル−塩化ビニルグラフト樹脂と塩化ビ
ニル樹脂との合計量100重量部に対して、滑剤0.5
〜5重量部及び安定剤0.5〜5重量部が含有されてい
ることが必要である。
【0015】上記滑剤の種類としては、特に限定される
ものではないが、ステアリン酸やステアリン酸亜鉛、ス
テアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム等の金属
石鹸系滑剤、脂肪族炭化水素系滑剤、高級脂肪族アルコ
ール系滑剤、高級脂肪酸系滑剤、脂肪酸アマイド系滑
剤、脂肪酸エステル系滑剤等が挙げられ、これらの1種
もしくは2種以上が好適に用いられ、なかでもステアリ
ン酸や金属石鹸系滑剤の1種もしくは2種以上がより好
適に用いられる。
【0016】上記滑剤の量が、アクリル−塩化ビニルグ
ラフト樹脂と塩化ビニル樹脂との合計量100重量部に
対し0.5重量部未満であると、滑剤の添加効果を充分
得られず、成形時の加工性が向上しない。逆に5重量部
を超えると、滑剤のブリードアウトが生じたり、コスト
高となる。
【0017】又、上記安定剤の種類としては、特に限定
されるものではないが、ステアリン酸亜鉛、ステアリン
酸カルシウム、ステアリン酸バリウム等の金属石鹸系安
定剤、ジブチル錫ラウレート、ジブチル錫マレート、ジ
ブチル錫メルカプチド等の有機錫系安定剤等が挙げら
れ、これらの1種もしくは2種以上が好適に用いられ
る。
【0018】上記安定剤の量が、アクリル−塩化ビニル
グラフト樹脂と塩化ビニル樹脂との合計量100重量部
に対し0.5重量部未満であると、熱安定性に乏しく、
成形時の塩化ビニル系樹脂組成物の熱分解を充分抑制出
来ず、逆に5重量部を超えると、安定剤のブリードアウ
トが生じたり、コスト高となる。
【0019】さらに、第1発明の塩化ビニル系樹脂組成
物には、本発明の目的を阻害しない範囲で必要に応じ
て、アクリルゴム、メチルメタクリレート−ブタジエン
−スチレン共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン
共重合ゴム等のエラストマー類、炭酸カルシウム、クレ
ー、タルク等の無機充填剤、酸化チタン、カーボンブラ
ック、フタロシアニングリーン、クロムイエロー等の着
色剤等が含有されていても良い。
【0020】第2発明の螺旋管は、上記第1発明の塩化
ビニル系樹脂組成物を用いて製せられる。
【0021】上記螺旋管の製管方法は、特に限定される
ものではないが、先ず、第1発明により得られる塩化ビ
ニル系樹脂組成物を、ヘンシェルミキサー、バンバリー
ミキサー、ミキシングロール、ニーダー等の混合機で均
一に混合した後、押出機を用いて、例えば、幅50〜2
00mm程度、厚み0.5〜5mm程度の帯状に押出成
形しながら巻取り、塩化ビニル系樹脂組成物の帯状体を
作製する。
【0022】次いで、上記帯状体を、例えば、特開昭6
4−87992号公報に開示されているように、送りロ
ールと複数の製管ロールを有する製管機に供給して帯状
体の嵌合凹凸部を連結させながら送り出すことにより、
所望の螺旋管を得ることが出来る。
【0023】一般的には、輸送費節減のため、帯状体の
作製までは工場で行い、螺旋管の製管は工事現場に設置
された製管機を用いて工事現場で行われる。
【0024】
【作用】本発明の塩化ビニル系樹脂組成物は、アクリル
ゴムに塩化ビニルがグラフト重合されたアクリル−塩化
ビニルグラフト樹脂を主成分として用いるので、塩化ビ
ニル樹脂との相溶性に優れ、製管速度が速く、小口径の
螺旋管の製管が出来ると共に、得られる螺旋管は優れた
耐衝撃性や機械的強度を有する。
【0025】
【実施例】この発明をさらに詳しく説明するため、以下
に実施例をあげる。なお、実施例中の「部」は「重量
部」を意味する。
【0026】(実施例1)
【0027】(a)塩化ビニル系樹脂組成物の調整 重合度1000、アクリルゴム成分の含有率8重量%の
アクリル−塩化ビニルグラフト樹脂(商品名「ビニクロ
ンHRE−200」、三井東圧化学社製)50部、重合
度1000の塩化ビニル樹脂(商品名「TS−1000
R」、徳山積水工業社製)50部、ステアリン酸亜鉛2
部、ステアリン酸カルシウム1部及びステアリン酸1部
をヘンシェルミキサーで混合して塩化ビニル系樹脂組成
物を調整した。
【0028】(b)帯状体の作製 得られた塩化ビニル系樹脂組成物を用いて、押出機で押
出成形し巻取って、側端縁に嵌合凹凸部を有する幅12
0mm、厚み3mmの帯状体を作製した。
【0029】(c)螺旋管の製管 得られた帯状体を送りロールと複数の製管ロールを有す
る製管機に供給し、嵌合凹凸部を連結しながら送り出し
て螺旋管を製管した。
【0030】(d)評価 上記製管工程において、製管速度及び耐衝撃性の評価を
次の方法で行った結果は表1に示すとおりであった。
【0031】製管速度:口径400mmの螺旋管を製
管する時の1分間あたりの帯状体使用長さを測定し、製
管速度(m/分)とした。
【0032】耐衝撃性:製管速度1m/分で口径を変
化させて螺旋管を製管し、嵌合凹凸部に亀裂や破損が生
じた最大管口径を以て、耐衝撃性(mm)とした。嵌合
凹凸部に亀裂や破損が生じた最大管口径が小さいほど耐
衝撃性が優れていると言える。
【0033】(実施例2〜3、比較例1〜3)
【0034】表1に示される配合組成で、実施例1と同
様にして塩化ビニル系樹脂組成物を調整し、次いで、実
施例1と同様にして帯状体の作製及び螺旋管の製管を行
った。
【0035】上記製管工程において、製管速度及び耐衝
撃性の評価を実施例1と同様の方法で行った結果は表1
に示すとおりであった。
【0036】
【表1】
【0037】表1に示されたとおり、本発明による実施
例1〜3の塩化ビニル系樹脂組成物を用いた螺旋管は、
製管速度が速く、耐衝撃性も優れているので小口径の螺
旋管の製管も出来る。これに対し、比較例1〜3の塩化
ビニル系樹脂組成物を用いた螺旋管は、製管速度が遅
く、耐衝撃性も劣るので小口径の螺旋管の製管は困難で
ある。
【0038】
【発明の効果】以上述べたように、本発明による塩化ビ
ニル系樹脂組成物を用いて製せられる螺旋管は、製管速
度が速いと共に、耐衝撃性にも優れているので口径40
0mm以下の小口径の螺旋管の製管も容易に出来るもの
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 23:00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合度が600〜1400であり、アク
    リルゴム成分の含有率が3〜30重量%であるアクリル
    −塩化ビニルグラフト樹脂の含有率が50〜100重量
    %である、該アクリル−塩化ビニルグラフト樹脂と重合
    度が600〜1400である塩化ビニル樹脂との合計量
    100重量部に対し、滑剤0.5〜5重量部及び安定剤
    0.5〜5重量部が含有されていることを特徴とする塩
    化ビニル系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の塩化ビニル系樹脂組成物
    を用いて製せられていることを特徴とする螺旋管。
JP6053512A 1994-03-24 1994-03-24 塩化ビニル系樹脂組成物及び該組成物を用いた螺旋管 Pending JPH07258494A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1180475A (ja) * 1997-09-10 1999-03-26 Sekisui Chem Co Ltd 塩化ビニル系管路構成部材
JP2000319479A (ja) * 1998-12-28 2000-11-21 Taiyo Enbi Kk 塩化ビニル系重合体組成物
EP1975493A3 (de) * 2007-03-28 2011-02-09 REHAU AG + Co Stützwendel
CN112080086A (zh) * 2020-09-10 2020-12-15 新疆中泰化学阜康能源有限公司 高流动性和耐低温韧性的大口径agr注塑粒料

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