JPH07257385A - 運搬車用台板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 泥やこぼれ物によって買物品等の荷物が汚れ
たり傷ついたりするのを少なくでき、さらに雨水等によ
って荷物が濡れたりすることがないように乾きを速くし
た運搬車用台板を提供する。 【構成】 この台板は、合成樹脂により全体が長方形板
状に形成されており、台板の裏面に格子状に組まれたリ
ブによって区画形成されたひし形形状の透孔１１が表面
に多数形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、マーケット等で販売さ
れている鉢植えや肥料等の園芸資材、煉瓦、ブロック等
の建築資材等の買物品や、ダンボールに箱詰めされて荷
受け、荷出しされる配送品、その他の荷物を運搬した
り、保管したりする際の運搬車の荷物置台に使用される
運搬車用台板に関する。

【０００２】

【従来の技術】買物品や配送品等の荷物を運搬する運搬
車には、キャスタ等の車輪の上に台板（天板）を取り付
けたものや、これにさらにハンドルを取り付けたもの等
が使用されている。従来、このような運搬車に用いられ
ている台板としては、合成樹脂により板状に成形された
ものが使用されていた。

【０００３】しかしながら、従来の台板は、表面が閉塞
された板状のものであったため、鉢植えや肥料、ブロッ
ク等の運搬時において泥やこぼれ物がたまりやすく、次
に買物客が使用した場合に買物品を汚したり、あるいは
傷つけたりするという問題があった。

【０００４】又、従来の台板は、表面に滑り止めの凹凸
加工が施されたものが多く、このため、店外に運搬車を
保管している場合に雨水が溜りやすく、乾きが遅く、雨
天後に使用したときに買物品を濡らしたり、湿らせたり
するという問題があった。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情に鑑みなされたものであって、たまった泥やこぼれ
物によって買物品等の荷物が汚れたり傷ついたりするの
を少なくでき、さらに雨水等によって荷物が濡れたりす
ることがないように乾きを速くした運搬車用台板を提供
することを目的としている。

【０００６】又、本発明は、台板に汚れが付着しにくく
するとともに、買物客に汚れによる不快感を与えないよ
うに工夫された運搬車用台板を提供することを目的とし
ている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】すなわち、上記課題を解
決するための手段として、請求項１記載の発明は、「運
搬車の荷物置台に使用される運搬車用台板であって、格
子状に組まれたリブによって補強され、該リブ間に透孔
が形成されて成ることを特徴とする運搬車用台板」を、
その内容としている。

【０００８】又、請求項２記載の発明は、「リブの上端
には側方に延出するフランジが設けられ、このフランジ
によって透孔の上部開口が形成されて成ることを特徴と
する請求項１記載の運搬車用台板」を、その内容として
いる。

【０００９】

【作用】上記請求項１記載の発明に係る運搬車用台板に
あっては、格子状に組まれたリブ間に多数の透孔が形成
され、この透孔を通して泥やこぼれ物が落下し、台板上
に泥やこぼれ物がたまらず、買物品等の荷物を汚した
り、傷つけたりすることがないようになっている。又、
運搬車を野外に保管しておいて雨水等によって濡れた場
合にも、大部分の雨水等は前記透孔により抜けてしまう
ので、表面が閉塞された台板と比べて台板上にたまるこ
とは少なく、したがって、乾きも速く、荷物を濡らした
り、湿らせたりするという問題を減少させることができ
る。

【００１０】又、上記運搬車用台板は、透孔の形成によ
って、結果的に軽量にすることができ、使用の際の運搬
や回収の際の移動作業を楽に行うことができるようにな
っている。又、材料を少なくしてコストの低減を図るこ
ともできる。

【００１１】請求項２記載の発明に係る運搬車用台板に
あっては、リブの上端に側方に延出するフランジが設け
られ、このフランジによって透孔の上部開口が形成され
て成る構成により、リブの上端と透孔の上部開口との間
にフランジが庇のように突き出た構造となっている。こ
のため、透孔の上部開口より落下する泥やこぼれ物によ
ってリブの表面に付着する汚れや、又、雨水がリブの表
面に流れ、ほこり等が付着することによる汚れが付きに
くいものとすることができる。又、フランジによってリ
ブの表面に付着する汚れが目立たず、買物客に汚れによ
る不快感を与えることがない。

【００１２】又、フランジを有する上記運搬車用台板
は、フランジの形成によって、荷物と接触するリブ上端
の荷物の重みによる食い込みを少なくし、又、台板自体
の強度を上げることができる。

【００１３】

【実施例】以下、図面に示す実施例にしたがって本発明
を説明する。図１〜図４には本発明に係る運搬車用台板
の一実施例が示されており、図１はキャスタを取り付け
て運搬車を構成した場合の側面図、図２は台板の平面
図、図３は図２のＡ−Ａ線端面図、図４は図２のＢ−Ｂ
線断面図である。

【００１４】この台板１は、合成樹脂により全体が長方
形板状に形成されており、四隅部にキャスタ２を取り付
けるためのボルト挿通孔１３が設けられた取付部１２を
有している。台板１の表面にはひし形形状の多数の透孔
１１が形成されている。この透孔１１は台板１の裏面に
形成される格子状に組まれたリブ１０（図３）によって
区画形成されている。１４は手を差し込むことができる
開口であり、この開口１４により台板１を容易に持ち運
ぶことができるようになっている。又、１５は上方に屈
曲した鈎状の突起であり、この突起１５は別の台板１の
側壁に下方から係合させることができ、台板１どうしを
連結して大きい荷物置台を構成することができるように
なっている。１６は滑り止めとなるゴム部材が取り付け
られる孔である。このような台板１は、長辺７５５ｍｍ
×短辺４５５ｍｍ×厚み４０ｍｍの大きさで構成され、
透孔１１は対角線が約４０ｍｍ×２０ｍｍの大きさで構
成されている。

【００１５】上記台板１にあっては、透孔１１を通し
て、運搬する鉢植えや肥料、ブロック等の荷物についた
泥やこぼれ物が落下し、次に運搬する他の買物品等の荷
物を汚したり、傷つけたりすることがないようになって
いる。又、運搬車を野外に保管しておいて雨水等によっ
て濡れた場合にも、大部分の雨水等は前記透孔１１によ
り抜け、荷物を濡らしたり、湿らせたりするという問題
を減少させることができる。又、上記台板１にあって
は、図４に示すように、リブ１０の上端に側方に延出す
るフランジ１８が設けられており、このフランジ１８に
よって透孔１１の上部開口が形成されている。したがっ
て、透孔１１の上部開口より落下する泥やこぼれ物によ
るリブ１０の表面への汚れがつきにくいものとなってい
る。なお、このようなフランジ１８については、透孔１
１の上部開口の周縁部を形成する先端部分において泥や
こぼれ物を落下させやすくし、さらに、雨水に濡れたと
きの水切れを良くして乾きを速めるため、実施例に示す
ように、上方に拡開したテーパ１８ａに形成されている
ことが好ましい。

【００１６】なお、上記実施例にあっては、リブ１０が
台板１１の対角線に沿って格子状に組まれて形成されて
いるが、本発明においてはこれに限られず、縦横の格子
状に組まれたリブ１０によって形成されたものであって
もよい。又、透孔１１はひし形形状に形成されたものに
限られず、リブ１０或はフランジ１８の形成により四角
形状に形成されたものであってもよく、円形状に形成さ
れたものであってもよい。

【００１７】上記実施例にあっては、図３に示すよう
に、取付部１２の表面は凹所に形成されており、運搬車
の積み重ねた際に、前記取付部１２の凹所内に積み重ね
られる運搬車のキャスタ２が収容され、運搬車がズレ落
ちないようになっている。なお、凹所はその周面が円弧
状に形成されており、積み重ねられる運搬車のキャスタ
２が任意の方向に向いた状態にあっても、円弧状の周面
によって凹所内への収容が確実になされるようになって
いる。

【００１８】又、リブ１０の上端には側方に延出するフ
ランジ１８が設けられているので、図４に示すように、
台板１の表面には多数の突起１７を形成し、台板上に載
置される荷物の滑り止め効果を高めることができるよう
になっている。このような突起１７は点状に設けられて
いるので、透孔１１からの泥やこぼれ物の落下や雨水の
抜けを阻害することはない。

【００１９】本発明においては、運搬車用台板は、格子
状に組まれたリブによって補強され、該リブ間に透孔が
形成されたものであれば良く、実施例のように、手を差
し込むことができる開口１４や、台板１どうしを連結す
るための鈎状の突起１５は無くてもよい。

【００２０】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
請求項１記載の構成により、運搬する鉢植えや肥料、ブ
ロック等の荷物についた泥やこぼれ物を落下させること
ができ、次に運搬する他の買物品等の荷物を汚したり、
傷つけたりするのを少なくできる。又、運搬車を野外に
保管しておいて雨水等によって濡れた場合にも、大部分
の雨水等は透孔により抜けてしまうので、表面が閉塞さ
れた台板と比べて台板上にたまることは少なく、したが
って、乾きも速く、荷物を濡らしたり、湿らせたりする
という問題を減少させることができる。

【００２１】又、請求項２記載の構成により、透孔の上
部開口より落下する泥やこぼれ物によってリブの表面に
付着する汚れや、又、雨水がリブの表面に流れ、ほこり
等が付着することによる汚れが付きにくいものとするこ
とができる。又、フランジによってリブの表面に付着す
る汚れが目立たず、買物客に汚れによる不快感を与える
ことがないという優れた効果を有している。

【００２２】なお、本発明に係る運搬車用台板は、透孔
の形成によって、結果的に軽量にすることができ、使用
の際の運搬や回収の際の移動作業を楽に行うことができ
るようになっている。又、材料を少なくしてコストの低
減を図ることもできる。さらに、請求項２記載の発明に
係る運搬車用台板にあっては、フランジの形成によっ
て、荷物と接触するリブ上端の荷物の重みによる食い込
みを少なくし、又、台板自体の強度を上げることができ
るという効果を有している。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明に係る運搬車用台板の一実施例につい
てキャスタを取り付けて運搬車を構成した場合の側面図
である。

【図２】 図１に示す台板の平面図である。

【図３】 図２のＡ−Ａ線端面図である。

【図４】 図２のＢ−Ｂ線断面図である。

【符号の説明】

１０ リブ １１ 透孔 １２ 取付部 １４ 開口 １５ 鈎状の突起 １８ フランジ １８ａ テーパ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 運搬車の荷物置台に使用される運搬車用
   台板であって、格子状に組まれたリブによって補強さ
   れ、該リブ間に透孔が形成されて成ることを特徴とする
   運搬車用台板。
2. 【請求項２】 リブの上端には側方に延出するフランジ
   が設けられ、このフランジによって透孔の上部開口が形
   成されて成ることを特徴とする請求項１記載の運搬車用
   台板。