JPH07256852A - 印刷方法及び印刷装置 - Google Patents
印刷方法及び印刷装置Info
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- JPH07256852A JPH07256852A JP6072802A JP7280294A JPH07256852A JP H07256852 A JPH07256852 A JP H07256852A JP 6072802 A JP6072802 A JP 6072802A JP 7280294 A JP7280294 A JP 7280294A JP H07256852 A JPH07256852 A JP H07256852A
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- shape memory
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- Manufacture Or Reproduction Of Printing Formes (AREA)
- Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 形状記憶樹脂を用いた新たな印刷方法及び装
置を提供すること。 【構成】 表面に形状記憶樹脂層を備えた中間記録媒体
を用いた印刷方法であって、形状記憶樹脂層にエネルギ
ービームを集光照射することにより、表面に予め定めら
れた印刷パターンに対応した凹凸を形成させる記録工程
と、凹凸が形成された中間記録媒体表面にインクを塗布
すると共に、このインクが塗布された中間記録媒体表面
を印刷媒体の表面に当接させて印刷パターンを転写する
転写工程と、中間記録媒体表面の凹凸を消失させるため
に、前記形状記憶樹脂層を選択的に加熱した後に徐冷す
る消去工程とを有するもの。
置を提供すること。 【構成】 表面に形状記憶樹脂層を備えた中間記録媒体
を用いた印刷方法であって、形状記憶樹脂層にエネルギ
ービームを集光照射することにより、表面に予め定めら
れた印刷パターンに対応した凹凸を形成させる記録工程
と、凹凸が形成された中間記録媒体表面にインクを塗布
すると共に、このインクが塗布された中間記録媒体表面
を印刷媒体の表面に当接させて印刷パターンを転写する
転写工程と、中間記録媒体表面の凹凸を消失させるため
に、前記形状記憶樹脂層を選択的に加熱した後に徐冷す
る消去工程とを有するもの。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、紙等の印刷媒体に対
して所望の印刷パターンを印刷する印刷装置に関するも
のである。
して所望の印刷パターンを印刷する印刷装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、いわゆる形状記憶樹脂が開発さ
れ、その応用技術が注目されている。形状記憶樹脂は、
基台等に所定の厚みの層として形成した場合に、形状記
憶樹脂層を加熱後に急冷すると、被加熱部が熱膨張を起
こして隆起して凸部が形成される。また、このような凸
部(及びその周辺部)を再加熱後に徐冷すると、収縮し
て凸部がなくなり、元の状態に戻る性質をもっている。
れ、その応用技術が注目されている。形状記憶樹脂は、
基台等に所定の厚みの層として形成した場合に、形状記
憶樹脂層を加熱後に急冷すると、被加熱部が熱膨張を起
こして隆起して凸部が形成される。また、このような凸
部(及びその周辺部)を再加熱後に徐冷すると、収縮し
て凸部がなくなり、元の状態に戻る性質をもっている。
【0003】このような、表面変化特性がいわゆる双方
向型である形状記憶樹脂は、部分的な加熱により任意の
凸部を形成できる(その他の部分は凹部となる)ことを
利用して、部材表面の形状の凹凸変化を種々の技術に利
用することが研究されている。
向型である形状記憶樹脂は、部分的な加熱により任意の
凸部を形成できる(その他の部分は凹部となる)ことを
利用して、部材表面の形状の凹凸変化を種々の技術に利
用することが研究されている。
【0004】この種々の研究開発の中で、表面が平坦な
形状記憶樹脂層に対してレーザ光をピンスポット状に集
光照射させ、この照射による部分的な熱吸収により、形
状記憶樹脂層の表面に微細なパターンの凸部を形成する
手法が開発されている。ここでは、この凸部に対して
(周辺部分を含めて)平面的な加熱を行うと、周辺部を
含めて徐冷されて、元の状態と同じ平坦状態になること
が知られてる。
形状記憶樹脂層に対してレーザ光をピンスポット状に集
光照射させ、この照射による部分的な熱吸収により、形
状記憶樹脂層の表面に微細なパターンの凸部を形成する
手法が開発されている。ここでは、この凸部に対して
(周辺部分を含めて)平面的な加熱を行うと、周辺部を
含めて徐冷されて、元の状態と同じ平坦状態になること
が知られてる。
【0005】ところで、紙等のメディア(印刷媒体)に
印刷する方式として、いわゆる電子写真方式が知られて
いる。この方式は、誘電体、有機光導電体等からなる中
間記録媒体に、レーザービーム等を印刷パターンに対応
させて照射することにより形成した静電潜像(又は電荷
潜像)を導電性トナー等で現像し、このようにして得た
トナー像を普通紙に転写する画像形成方法である。
印刷する方式として、いわゆる電子写真方式が知られて
いる。この方式は、誘電体、有機光導電体等からなる中
間記録媒体に、レーザービーム等を印刷パターンに対応
させて照射することにより形成した静電潜像(又は電荷
潜像)を導電性トナー等で現像し、このようにして得た
トナー像を普通紙に転写する画像形成方法である。
【0006】このような電子写真方式では、中間記録媒
体に形成された静電潜像の時間的緩和や、転写による静
電潜像の乱れ等により、いったん形成した電子潜像によ
り同じものを何枚も印刷することが困難である。したが
って、従来は同じ内容を複数枚印刷する場合には、一枚
印刷する度にレーザービームで印刷パターンを照射する
方法が採られている。
体に形成された静電潜像の時間的緩和や、転写による静
電潜像の乱れ等により、いったん形成した電子潜像によ
り同じものを何枚も印刷することが困難である。したが
って、従来は同じ内容を複数枚印刷する場合には、一枚
印刷する度にレーザービームで印刷パターンを照射する
方法が採られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、同じ内容を複
数枚印刷する際に、一枚の印刷毎にレーザービーム照射
を行っていれば、この照射作業による時間的なロスは大
きくなり、連続印刷の速度アップの要請に対する時間的
制限となっていた。
数枚印刷する際に、一枚の印刷毎にレーザービーム照射
を行っていれば、この照射作業による時間的なロスは大
きくなり、連続印刷の速度アップの要請に対する時間的
制限となっていた。
【0008】更に、レーザー光の照射を枚数分だけ行う
必要があるので、レーザ−装置の稼働数分だけ電力消費
が大きくなるという欠点があり、これに伴う印刷コスト
の向上が問題となっている。
必要があるので、レーザ−装置の稼働数分だけ電力消費
が大きくなるという欠点があり、これに伴う印刷コスト
の向上が問題となっている。
【0009】また、電子写真方式の場合では、中間記録
媒体にトナーを定着させるためにも大電力が必要であ
り、加えて中間記録媒体(主に、感光ドラム)を暖めて
おく必要があるので、印刷装置の立上げ時における時間
的なロス等の欠点もあった。
媒体にトナーを定着させるためにも大電力が必要であ
り、加えて中間記録媒体(主に、感光ドラム)を暖めて
おく必要があるので、印刷装置の立上げ時における時間
的なロス等の欠点もあった。
【0010】一方、従来の活版印刷、凹版印刷等の印刷
方法もあるが、異なる印刷物を印刷する度に、版を新た
に初めから作成する必要があり、この版製作にかかる時
間的なロス及び手間は、従来の電子写真方式と比較にな
らない。
方法もあるが、異なる印刷物を印刷する度に、版を新た
に初めから作成する必要があり、この版製作にかかる時
間的なロス及び手間は、従来の電子写真方式と比較にな
らない。
【0011】本発明は、上記の問題点に鑑みてなされた
ものであり、形状記憶樹脂を用いた新たな印刷方法及び
装置を提供することを目的とするものである。
ものであり、形状記憶樹脂を用いた新たな印刷方法及び
装置を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、本
願請求項1に記載した発明では、表面に形状記憶樹脂層
を備えた中間記録媒体を用いた印刷方法であって、前記
中間記録媒体の形状記憶樹脂層にエネルギービームを集
光照射することにより、前記形状記憶樹脂層の表面に予
め定められた印刷パターンに対応した凹凸を形成させる
記録工程と、前記凹凸が形成された中間記録媒体表面に
インクを塗布するとともに、このインクが塗布された中
間記録媒体表面を印刷媒体の表面に当接させて前記印刷
パターンを転写する転写工程と、前記中間記録媒体表面
の凹凸を消失させるために、前記形状記憶樹脂層を選択
的に加熱した後徐冷する消去工程と、を有することを特
徴とする印刷方法を提供する。
願請求項1に記載した発明では、表面に形状記憶樹脂層
を備えた中間記録媒体を用いた印刷方法であって、前記
中間記録媒体の形状記憶樹脂層にエネルギービームを集
光照射することにより、前記形状記憶樹脂層の表面に予
め定められた印刷パターンに対応した凹凸を形成させる
記録工程と、前記凹凸が形成された中間記録媒体表面に
インクを塗布するとともに、このインクが塗布された中
間記録媒体表面を印刷媒体の表面に当接させて前記印刷
パターンを転写する転写工程と、前記中間記録媒体表面
の凹凸を消失させるために、前記形状記憶樹脂層を選択
的に加熱した後徐冷する消去工程と、を有することを特
徴とする印刷方法を提供する。
【0013】本願請求項2に記載した発明では、表面に
形状記憶樹脂層を備えた中間記録媒体と、前記中間記録
媒体の形状記憶樹脂層の予め定められた印刷パターンに
対応した被照射位置にエネルギービームを集光照射させ
る記録手段と、前記中間記録媒体表面にインクを塗布す
るとともに、このインクが塗布された中間記録媒体表面
を印刷媒体の表面に当接させて前記印刷パターンを転写
する転写手段と、前記中間記録媒体の形状記憶樹脂層を
加熱する消去手段と、を備えていることを特徴とする印
刷装置を提供する。
形状記憶樹脂層を備えた中間記録媒体と、前記中間記録
媒体の形状記憶樹脂層の予め定められた印刷パターンに
対応した被照射位置にエネルギービームを集光照射させ
る記録手段と、前記中間記録媒体表面にインクを塗布す
るとともに、このインクが塗布された中間記録媒体表面
を印刷媒体の表面に当接させて前記印刷パターンを転写
する転写手段と、前記中間記録媒体の形状記憶樹脂層を
加熱する消去手段と、を備えていることを特徴とする印
刷装置を提供する。
【0014】本願請求項3に記載した発明では、請求項
2に記載の印刷装置において、前記中間記録媒体が回転
ドラムからなる基台部と、この回転ドラムの表面に形成
された形状記憶樹脂層とを含むものであり、この回転ド
ラムからなる中間記録媒体を回転させる駆動手段と、前
記消去手段を選択的に作動させる制御手段と、を更に備
えていることを特徴とする印刷装置を提供する。
2に記載の印刷装置において、前記中間記録媒体が回転
ドラムからなる基台部と、この回転ドラムの表面に形成
された形状記憶樹脂層とを含むものであり、この回転ド
ラムからなる中間記録媒体を回転させる駆動手段と、前
記消去手段を選択的に作動させる制御手段と、を更に備
えていることを特徴とする印刷装置を提供する。
【0015】本願請求項4に記載した発明では、請求項
3に記載の印刷装置において、前記記録手段がエネルギ
ービームの光源としてのレーザ光源と、前記回転ドラム
の軸方向に前記集光照射位置を移動させる走査手段とを
備えており、前記転写手段が前記駆動手段による回転方
向の前記記録手段の下流に配設されており、前記消去手
段が前記駆動手段による回転方向の前記転写手段の下流
に配設され、前記回転ドラムの軸方向に沿う帯状の照明
光を照射する照明手段を備えていることを特徴とするも
のである。
3に記載の印刷装置において、前記記録手段がエネルギ
ービームの光源としてのレーザ光源と、前記回転ドラム
の軸方向に前記集光照射位置を移動させる走査手段とを
備えており、前記転写手段が前記駆動手段による回転方
向の前記記録手段の下流に配設されており、前記消去手
段が前記駆動手段による回転方向の前記転写手段の下流
に配設され、前記回転ドラムの軸方向に沿う帯状の照明
光を照射する照明手段を備えていることを特徴とするも
のである。
【0016】本願請求項5に記載した発明は、請求項
2、3又は4に記載の印刷装置に、前記印刷媒体への転
写後の不要なインクを除去する清掃手段を更に備えてい
ることを特徴とするものである。
2、3又は4に記載の印刷装置に、前記印刷媒体への転
写後の不要なインクを除去する清掃手段を更に備えてい
ることを特徴とするものである。
【0017】
【作用】本発明は、上記のように構成されているため、
以下の作用を奏する。まず、本願請求項1に記載した発
明では、表面に形状記憶樹脂層を備えた中間記録媒体を
用いた印刷方法を提供するものであり、形状記憶樹脂の
表面形状の凹凸変化を利用し、この凹凸部により、従来
の凹凸版印刷の技法を応用して、印刷媒体に印刷パター
ンを転写させる。
以下の作用を奏する。まず、本願請求項1に記載した発
明では、表面に形状記憶樹脂層を備えた中間記録媒体を
用いた印刷方法を提供するものであり、形状記憶樹脂の
表面形状の凹凸変化を利用し、この凹凸部により、従来
の凹凸版印刷の技法を応用して、印刷媒体に印刷パター
ンを転写させる。
【0018】本発明に係る印刷方法では、表面に形状記
憶樹脂層を備えた中間記録媒体を用いるが、この形状記
憶樹脂は、前述したように、双方向変化型の特性を示す
ものであれば、特に限定されるものではない。この変化
の態様としては、結晶構造の相変化により、体積が変化
する特性を持つものが好ましく、いわゆる形状記憶材料
から形成したものを用いると良い。
憶樹脂層を備えた中間記録媒体を用いるが、この形状記
憶樹脂は、前述したように、双方向変化型の特性を示す
ものであれば、特に限定されるものではない。この変化
の態様としては、結晶構造の相変化により、体積が変化
する特性を持つものが好ましく、いわゆる形状記憶材料
から形成したものを用いると良い。
【0019】近年良く知られているものとして、ポリウ
レタン系の形状記憶樹脂(例えば、三洋化成工業株式会
社製「サンプレイン(商品名)」等)があるが、その他
のものでも応用可能である。なお、この形状記憶材料
は、結晶構造とアモルファス構造との2層構造をもつ3
次元網目ブロック共重合体である。
レタン系の形状記憶樹脂(例えば、三洋化成工業株式会
社製「サンプレイン(商品名)」等)があるが、その他
のものでも応用可能である。なお、この形状記憶材料
は、結晶構造とアモルファス構造との2層構造をもつ3
次元網目ブロック共重合体である。
【0020】更に、熱源となる光の吸収性等を考慮し
て、効率を良くするために、色素や添加剤を加えても良
いし、赤外線吸収用染料(例えば、バナジルナフタロシ
アニン等)を溶解させても良い。
て、効率を良くするために、色素や添加剤を加えても良
いし、赤外線吸収用染料(例えば、バナジルナフタロシ
アニン等)を溶解させても良い。
【0021】そして、このような中間記録媒体は、所定
形状の基台上に上記のような形状記録樹脂層を表面が平
坦となるように形成されるが、形成方法としては、回転
塗布法、浸漬法、たれ流し法等により塗布し、加熱乾燥
する。
形状の基台上に上記のような形状記録樹脂層を表面が平
坦となるように形成されるが、形成方法としては、回転
塗布法、浸漬法、たれ流し法等により塗布し、加熱乾燥
する。
【0022】また、基台部は従来の凹凸版印刷等と同様
に、平板状のものも使用できるし、電子写真方式のよう
な回転ドラム型でも良いし、その他の形状のものでも可
能である。平板状のものであれば、大きさに規制が少な
い利点があり、回転ドラム型は、連続印刷等に適してい
る利点がある。
に、平板状のものも使用できるし、電子写真方式のよう
な回転ドラム型でも良いし、その他の形状のものでも可
能である。平板状のものであれば、大きさに規制が少な
い利点があり、回転ドラム型は、連続印刷等に適してい
る利点がある。
【0023】次に、このようにして作成した中間記録媒
体に対して、記録工程では所定の印刷パターンに対応し
た凹凸を形状記憶樹脂層の表面に形成する。即ち、形状
記録樹脂層の表面形状変化を利用して、凹凸版印刷と同
様の凹凸部を形成するものである。なお、凸版印刷型で
は、印刷パターン状の凸部が形成され、凹版印刷型の場
合には、印刷パターン部分を除く周辺部に凸部が形成さ
れる。
体に対して、記録工程では所定の印刷パターンに対応し
た凹凸を形状記憶樹脂層の表面に形成する。即ち、形状
記録樹脂層の表面形状変化を利用して、凹凸版印刷と同
様の凹凸部を形成するものである。なお、凸版印刷型で
は、印刷パターン状の凸部が形成され、凹版印刷型の場
合には、印刷パターン部分を除く周辺部に凸部が形成さ
れる。
【0024】このような凸部は、急冷することによる樹
脂の相変化を利用して、熱膨張による部分的な隆起によ
り形成されることとなる。即ち、エネルギービームを集
光させて照射することにより、形状記憶樹脂層を部分的
に加熱した後、その照射をやめれば、その部分が急冷さ
れることになる。
脂の相変化を利用して、熱膨張による部分的な隆起によ
り形成されることとなる。即ち、エネルギービームを集
光させて照射することにより、形状記憶樹脂層を部分的
に加熱した後、その照射をやめれば、その部分が急冷さ
れることになる。
【0025】したがって、ここに照射される光束は、い
わゆる高エネルギービームをピンスポット状に集光照射
することが好ましく、これにより微小領域を急加熱する
とともに、照射の中断により急冷する方式が好ましい。
わゆる高エネルギービームをピンスポット状に集光照射
することが好ましく、これにより微小領域を急加熱する
とともに、照射の中断により急冷する方式が好ましい。
【0026】形状記憶樹脂層の表面の被照射位置は、前
述したように予め定められた印刷パターンに対応した部
分的な領域であり、前述の集光照射により微小スポット
で走査して照射するか、高強度の照明光束でこれらの領
域を投影照射する方式等が一般的に考えられるが、形状
記憶樹脂層に凸部を形成できる照射手段であれば特に限
定されるものではない。
述したように予め定められた印刷パターンに対応した部
分的な領域であり、前述の集光照射により微小スポット
で走査して照射するか、高強度の照明光束でこれらの領
域を投影照射する方式等が一般的に考えられるが、形状
記憶樹脂層に凸部を形成できる照射手段であれば特に限
定されるものではない。
【0027】このような、微小スポットで走査して照射
する方式は、従来の電子写真方式で知られている手法を
そのまま応用できるので、簡易に照射手段が構築できる
利点があり、投影照射方式では中間記録媒体への印刷パ
ターン形成が短時間に行うことができるという利点があ
る。
する方式は、従来の電子写真方式で知られている手法を
そのまま応用できるので、簡易に照射手段が構築できる
利点があり、投影照射方式では中間記録媒体への印刷パ
ターン形成が短時間に行うことができるという利点があ
る。
【0028】なお、高エネルギービームとして良く知ら
れたレーザー光を照射した場合に形成された凸部の高さ
は、形状記憶材料の膜厚の約3割程度の高さであった。
このため、後述する転写工程における印刷インクや印刷
方式等により、必要な凸部の高さ(凹部の深さ)が決定
されるので、それに合わせて形状記憶材料の膜厚や照射
ビームの強度や集光径等を定めれば良い。
れたレーザー光を照射した場合に形成された凸部の高さ
は、形状記憶材料の膜厚の約3割程度の高さであった。
このため、後述する転写工程における印刷インクや印刷
方式等により、必要な凸部の高さ(凹部の深さ)が決定
されるので、それに合わせて形状記憶材料の膜厚や照射
ビームの強度や集光径等を定めれば良い。
【0029】次に、転写工程では、このようにして形成
された中間記録媒体表面の凹凸部分にインクが塗布され
る。ここでは、凸版印刷型の場合には、凸部の頭部にの
みインクが塗布され、凹版印刷型では凸部により形成さ
れた凹部にのみインクが塗布されることとなる。
された中間記録媒体表面の凹凸部分にインクが塗布され
る。ここでは、凸版印刷型の場合には、凸部の頭部にの
みインクが塗布され、凹版印刷型では凸部により形成さ
れた凹部にのみインクが塗布されることとなる。
【0030】前者は転写パターン(印刷物、印刷パター
ン)が鮮明になるという利点があるが、凸部にのみイン
クを塗布することが難しいという難点がある。後者は、
凹部にのみインクを塗布させることが容易に行うことが
できるという利点がある。
ン)が鮮明になるという利点があるが、凸部にのみイン
クを塗布することが難しいという難点がある。後者は、
凹部にのみインクを塗布させることが容易に行うことが
できるという利点がある。
【0031】なお、このようなインクの塗布とは、所定
の位置(凸版型の場合の凸部頂上、又は、凹版型の凹部
内部)のインクが、印刷媒体に転写可能な状態で保持さ
せることを示すものであり、特にその方法や塗布後の状
態等が制限されるものではない。
の位置(凸版型の場合の凸部頂上、又は、凹版型の凹部
内部)のインクが、印刷媒体に転写可能な状態で保持さ
せることを示すものであり、特にその方法や塗布後の状
態等が制限されるものではない。
【0032】このため、インクについても印刷インクに
限定されるものではなく、一般の凹凸版印刷の様に液状
インク等の一般印刷インクを塗布するものでも良い。
限定されるものではなく、一般の凹凸版印刷の様に液状
インク等の一般印刷インクを塗布するものでも良い。
【0033】更に、このような凹凸部分に印刷インクが
塗布された状態の中間記録媒体を印刷媒体に当接させる
ことで、印刷パターンに応じた凹凸部分の印刷インク
が、印刷媒体上に転写され、印刷パターンが印刷媒体に
転写される。
塗布された状態の中間記録媒体を印刷媒体に当接させる
ことで、印刷パターンに応じた凹凸部分の印刷インク
が、印刷媒体上に転写され、印刷パターンが印刷媒体に
転写される。
【0034】ここで使用する印刷媒体は、使用する印刷
インクが転写可能なものであれば特に限定されるもので
はないが、一般には、紙、樹脂等の板状物、金属等の板
状物、布等の繊維等への印刷が可能である。
インクが転写可能なものであれば特に限定されるもので
はないが、一般には、紙、樹脂等の板状物、金属等の板
状物、布等の繊維等への印刷が可能である。
【0035】以上により、一つの印刷パターンを一つの
印刷媒体へ転写する単体の印刷工程のみは終了する。こ
こで、本発明に使用する中間記録媒体は、一度の転写動
作では、表面の凹凸になんら変化が生じないので、再び
転写工程を行えば、再度同じ印刷パターンを印刷するこ
とができる。
印刷媒体へ転写する単体の印刷工程のみは終了する。こ
こで、本発明に使用する中間記録媒体は、一度の転写動
作では、表面の凹凸になんら変化が生じないので、再び
転写工程を行えば、再度同じ印刷パターンを印刷するこ
とができる。
【0036】即ち、同じ印刷パターンを複数印刷する際
には、原則的には転写工程のみを繰り返し行うことで何
度でも繰り返して印刷できるものとなっている。そし
て、従来の電子写真方式のように、繰り返しのレーザ照
射工程(本発明での記録工程)を必要としないので、こ
れに要する作業時間が省略されて、複数枚の連続印刷の
作業時間が大幅に短縮されるものとなる。また、同じく
消費電力等も省略されるので、低コストで複数枚の連続
印刷を行うことができるという利点もある。
には、原則的には転写工程のみを繰り返し行うことで何
度でも繰り返して印刷できるものとなっている。そし
て、従来の電子写真方式のように、繰り返しのレーザ照
射工程(本発明での記録工程)を必要としないので、こ
れに要する作業時間が省略されて、複数枚の連続印刷の
作業時間が大幅に短縮されるものとなる。また、同じく
消費電力等も省略されるので、低コストで複数枚の連続
印刷を行うことができるという利点もある。
【0037】ただし、その数量が多くなると、物理的に
表面部の凹凸に変化が生じるので、その際には再び記録
工程を必要とするが、その頻度は、少なくとも一枚ごと
でないので、その分だけ従来より作業時間の短縮と消費
電力の抑制は可能となる。
表面部の凹凸に変化が生じるので、その際には再び記録
工程を必要とするが、その頻度は、少なくとも一枚ごと
でないので、その分だけ従来より作業時間の短縮と消費
電力の抑制は可能となる。
【0038】また、記録工程に要する時間は、従来の電
子写真方式による静電潜像を形成する工程とほぼ同様で
あるので、一般の凹凸版印刷における製版作成工程に対
しては、比較にならない程度の短時間で行うことができ
る。
子写真方式による静電潜像を形成する工程とほぼ同様で
あるので、一般の凹凸版印刷における製版作成工程に対
しては、比較にならない程度の短時間で行うことができ
る。
【0039】一方、本発明で使用する中間記録媒体に形
成された凹凸部は、消去工程により消失してもとの状態
に戻る。中間記録媒体を形成する際には、一般に表面部
が平坦となるように形成されており、任意の印刷パター
ンが自由に形成できる構成となっている。このため、消
去工程により凹凸部が消失し、元の平坦な状態に変化す
ることとなる。
成された凹凸部は、消去工程により消失してもとの状態
に戻る。中間記録媒体を形成する際には、一般に表面部
が平坦となるように形成されており、任意の印刷パター
ンが自由に形成できる構成となっている。このため、消
去工程により凹凸部が消失し、元の平坦な状態に変化す
ることとなる。
【0040】このような消去工程は、相変化を生じた部
分、即ち凸部及びその周辺部分を含めて比較的広範囲に
加熱することで、熱拡散が緩やかに行われて徐冷され
る。この徐冷作用により凸部が収縮して、元の平らな状
態が復元されるものとなる。この場合に加熱状態は、少
なくとも形状記憶材料の相変化を生じさせる温度(例え
ば、ガラス転移点等)以上に加熱すると、その変化した
形状(凸部)は回復してもとの状態(平坦)に戻ること
が知られている。
分、即ち凸部及びその周辺部分を含めて比較的広範囲に
加熱することで、熱拡散が緩やかに行われて徐冷され
る。この徐冷作用により凸部が収縮して、元の平らな状
態が復元されるものとなる。この場合に加熱状態は、少
なくとも形状記憶材料の相変化を生じさせる温度(例え
ば、ガラス転移点等)以上に加熱すると、その変化した
形状(凸部)は回復してもとの状態(平坦)に戻ること
が知られている。
【0041】なお、本発明はこの消去工程を選択的に行
うこととしているので、例えば、前述した単体の印刷工
程(記録工程と転写工程を一回づつ)ごとに行なえば、
異なる印刷パターンの印刷を連続して行うことができ
る。
うこととしているので、例えば、前述した単体の印刷工
程(記録工程と転写工程を一回づつ)ごとに行なえば、
異なる印刷パターンの印刷を連続して行うことができ
る。
【0042】また、単体の印刷工程ごとに行わず、ひと
つの印刷パターンに対して必要な複数枚の印刷を行った
後に、消去工程を行うものとすれば、同一印刷パターン
の印刷を複数枚連続して行うことができるとともに、そ
の後に、消去工程で中間記録媒体が元の状態に戻るの
で、別の印刷パターンの印刷が可能となる。
つの印刷パターンに対して必要な複数枚の印刷を行った
後に、消去工程を行うものとすれば、同一印刷パターン
の印刷を複数枚連続して行うことができるとともに、そ
の後に、消去工程で中間記録媒体が元の状態に戻るの
で、別の印刷パターンの印刷が可能となる。
【0043】一方、中間記録媒体の全体を一度に消去す
る場合と、部分的に消去する場合、更に部分的に順次消
去して全体を消去する場合のいずれの消去工程を選択し
ても良い。これらの消去工程の方式は、中間記録媒体の
構成等により適宜選択すれば良い。
る場合と、部分的に消去する場合、更に部分的に順次消
去して全体を消去する場合のいずれの消去工程を選択し
ても良い。これらの消去工程の方式は、中間記録媒体の
構成等により適宜選択すれば良い。
【0044】このように、本発明に係る印刷方法によれ
ば、複数種類の印刷物を印刷する場合でも、消去工程に
より印刷パターンの凹凸が簡単に消去できるので、一つ
の中間記録媒体を用いて異なる印刷物を印刷することが
可能となる。このため、一般の凹凸印刷のように、それ
ぞれの版を製作する作業工程や、それに必要な時間が大
幅に短縮されるという利点がある。
ば、複数種類の印刷物を印刷する場合でも、消去工程に
より印刷パターンの凹凸が簡単に消去できるので、一つ
の中間記録媒体を用いて異なる印刷物を印刷することが
可能となる。このため、一般の凹凸印刷のように、それ
ぞれの版を製作する作業工程や、それに必要な時間が大
幅に短縮されるという利点がある。
【0045】特に、複数種類をそれぞれ複数枚印刷する
場合等には、従来の電子写真方式に比べ、短時間かつ低
コストで行うことができるものとなる。また、種類が多
くなっても、一つの中間記録媒体で対応できるので、個
別の製版が必要な従来の凹凸印刷と比較しても、結果と
してすべての印刷に必要なランニングコストは低く抑え
られるものとなる。
場合等には、従来の電子写真方式に比べ、短時間かつ低
コストで行うことができるものとなる。また、種類が多
くなっても、一つの中間記録媒体で対応できるので、個
別の製版が必要な従来の凹凸印刷と比較しても、結果と
してすべての印刷に必要なランニングコストは低く抑え
られるものとなる。
【0046】次に、請求項2記載の発明では、上記の印
刷方法を実施するための印刷装置に関するものである。
具体的には、表面に形状記憶樹脂層を備えた中間記録媒
体を有することが最大の特徴であり、この形状記憶材料
の特徴を利用して、表面に凹凸形状を形成し、これに従
来の凹凸印刷手段を応用して、印刷媒体に印刷パターン
を転写することで、印刷を行うものとなっている。
刷方法を実施するための印刷装置に関するものである。
具体的には、表面に形状記憶樹脂層を備えた中間記録媒
体を有することが最大の特徴であり、この形状記憶材料
の特徴を利用して、表面に凹凸形状を形成し、これに従
来の凹凸印刷手段を応用して、印刷媒体に印刷パターン
を転写することで、印刷を行うものとなっている。
【0047】本発明は、請求項1記載の方法発明を具体
的に実施する装置であるので、中間記録媒体の構成や機
能は、前述と同様である。概説すると、基台上に形状記
憶材料や赤外線吸収染料等からなる形状記憶樹脂層を、
表面部が平坦となるように形成したものである。
的に実施する装置であるので、中間記録媒体の構成や機
能は、前述と同様である。概説すると、基台上に形状記
憶材料や赤外線吸収染料等からなる形状記憶樹脂層を、
表面部が平坦となるように形成したものである。
【0048】記録手段は、中間記録媒体の形状記憶樹脂
層に印刷パターンに応じた凹凸を形成するものであり、
例えば、凸版型の印刷手段を応用する場合には、印刷パ
ターンと同じ領域を被照射位置として、また凹版型の場
合には印刷パターン以外の領域を被照射位置として、エ
ネルギービームを集光照射させる。
層に印刷パターンに応じた凹凸を形成するものであり、
例えば、凸版型の印刷手段を応用する場合には、印刷パ
ターンと同じ領域を被照射位置として、また凹版型の場
合には印刷パターン以外の領域を被照射位置として、エ
ネルギービームを集光照射させる。
【0049】この集光照射は、少なくとも形状記憶樹脂
層に相変化を生じさせる程度の強度を持つ光束であれば
良い。言い換えると、被照射位置において照射光により
吸収された熱エネルギーにより被照射位置の樹脂層が、
相変化を生じさせる程度に加熱され、その後急冷される
ように、照射光を一時的に照射するものが好ましい。
層に相変化を生じさせる程度の強度を持つ光束であれば
良い。言い換えると、被照射位置において照射光により
吸収された熱エネルギーにより被照射位置の樹脂層が、
相変化を生じさせる程度に加熱され、その後急冷される
ように、照射光を一時的に照射するものが好ましい。
【0050】この条件を容易に満たすのは、高エネルギ
ービームをピンスポット状に集光させて、被照射位置の
各部への走査による照射であり、いわゆる電子線描画方
式と同様の手段を用いることが好ましい。しかし、必要
な熱量を供給できるものであれば、印刷パターンの投影
等による照射方式を応用することも可能であり、複雑な
走査手段等を用いない点で、構成も簡易なものとなる。
ービームをピンスポット状に集光させて、被照射位置の
各部への走査による照射であり、いわゆる電子線描画方
式と同様の手段を用いることが好ましい。しかし、必要
な熱量を供給できるものであれば、印刷パターンの投影
等による照射方式を応用することも可能であり、複雑な
走査手段等を用いない点で、構成も簡易なものとなる。
【0051】次に、転写手段では、記録手段で形成され
た中間記録媒体表面の凹凸に印刷インクを塗布して転写
可能な状態とし、これを印刷媒体に当接させて転写する
ことで印刷パターンを印刷媒体に印刷する。
た中間記録媒体表面の凹凸に印刷インクを塗布して転写
可能な状態とし、これを印刷媒体に当接させて転写する
ことで印刷パターンを印刷媒体に印刷する。
【0052】印刷インクの種類や塗布状態も請求項1に
記載した発明と同様であるが、凹凸形状を利用した凹凸
印刷を応用し易くするために、印刷インクを用いること
が好ましい。これは、電子写真法で用いられているトナ
ーの代わりに、印刷用インクを用いることで粉塵等の問
題の発生や、感光体ドラムにレーザービームを直接照射
することにより起こるオゾン発生の問題等の環境に与え
る悪影響を防止するためである。
記載した発明と同様であるが、凹凸形状を利用した凹凸
印刷を応用し易くするために、印刷インクを用いること
が好ましい。これは、電子写真法で用いられているトナ
ーの代わりに、印刷用インクを用いることで粉塵等の問
題の発生や、感光体ドラムにレーザービームを直接照射
することにより起こるオゾン発生の問題等の環境に与え
る悪影響を防止するためである。
【0053】また、印刷方法は凹版印刷を応用して、凹
部の内部にのみインクを塗布することが好ましい。これ
は、印刷パターンに応じたインクの塗布を正確に行うた
めに、不要な部分に塗布されたインクを除去する場合
に、凹版方式であれば凸部等が不要部分になるので、簡
単に不要なインクを除去できるからである。
部の内部にのみインクを塗布することが好ましい。これ
は、印刷パターンに応じたインクの塗布を正確に行うた
めに、不要な部分に塗布されたインクを除去する場合
に、凹版方式であれば凸部等が不要部分になるので、簡
単に不要なインクを除去できるからである。
【0054】更に、本発明に係る印刷装置の消去手段に
より、一度形成された中間記録媒体上の凹凸部は、再度
加熱されて相変化が生じ、その後徐冷されることにより
収縮して元の平坦な状態に復帰する。これは、形状記憶
樹脂層の双方向の相変化を利用するものであり、この樹
脂層を少なくとも相変化可能な温度(例えば、ガラス転
移温度等)まで加熱できる手段を備えていれば、元の状
態に復帰させることができる。
より、一度形成された中間記録媒体上の凹凸部は、再度
加熱されて相変化が生じ、その後徐冷されることにより
収縮して元の平坦な状態に復帰する。これは、形状記憶
樹脂層の双方向の相変化を利用するものであり、この樹
脂層を少なくとも相変化可能な温度(例えば、ガラス転
移温度等)まで加熱できる手段を備えていれば、元の状
態に復帰させることができる。
【0055】即ち、記録手段による部分的な加熱と急冷
により熱膨張して隆起した凸部は、その周辺部分を含め
て再度加熱して相変化させ、その後加熱をやめれば、徐
冷されて周囲とともに収縮し、平坦な状態に再変化す
る。
により熱膨張して隆起した凸部は、その周辺部分を含め
て再度加熱して相変化させ、その後加熱をやめれば、徐
冷されて周囲とともに収縮し、平坦な状態に再変化す
る。
【0056】このような消去手段は、少なくとも印刷パ
ターンを変化させて異なる印刷物を印刷する直前にのみ
作動させれれば良く、同じ印刷物を複数枚印刷する場合
には、使用しなくても良い。
ターンを変化させて異なる印刷物を印刷する直前にのみ
作動させれれば良く、同じ印刷物を複数枚印刷する場合
には、使用しなくても良い。
【0057】即ち、本発明によれば、一度の記録手段の
作動により、中間記録媒体に形成された凹凸がそのまま
維持されるので、転写手段により連続して(再記録を伴
わずに)複数枚の印刷を行うことができる。更に、同じ
中間記録媒体上に複数種類の印刷パターンの作成と消去
を繰り返して行うことができるので、複数の印刷パター
ンを一つの中間記録媒体で賄えるという利点がある。
作動により、中間記録媒体に形成された凹凸がそのまま
維持されるので、転写手段により連続して(再記録を伴
わずに)複数枚の印刷を行うことができる。更に、同じ
中間記録媒体上に複数種類の印刷パターンの作成と消去
を繰り返して行うことができるので、複数の印刷パター
ンを一つの中間記録媒体で賄えるという利点がある。
【0058】次に、本願請求項3に記載した発明では、
上記の印刷装置において、中間記録媒体の形状と駆動手
段を従来の電子写真方式の一般的な構成を応用したもの
となっている。即ち、電子写真方式では感光ドラムを利
用しているが、本発明では回転ドラム状の基台部と、そ
の表面に形成された形状記憶樹脂層により中間記録媒体
を構成していことが特徴的である。
上記の印刷装置において、中間記録媒体の形状と駆動手
段を従来の電子写真方式の一般的な構成を応用したもの
となっている。即ち、電子写真方式では感光ドラムを利
用しているが、本発明では回転ドラム状の基台部と、そ
の表面に形成された形状記憶樹脂層により中間記録媒体
を構成していことが特徴的である。
【0059】本発明における中間記録媒体は、表面部の
一回転の領域を印刷領域とするものであり、この点は従
来の感光ドラムと同様である。そして、この回転ドラム
状の中間記録媒体(以下、樹脂ドラムという。)に対す
る、記録手段やここからの転写手段も容易に従来の手法
が応用できるものである。
一回転の領域を印刷領域とするものであり、この点は従
来の感光ドラムと同様である。そして、この回転ドラム
状の中間記録媒体(以下、樹脂ドラムという。)に対す
る、記録手段やここからの転写手段も容易に従来の手法
が応用できるものである。
【0060】例えば、記録手段は従来の電子写真方式の
ように、ドラム表面の軸方向に向かう微小な帯状領域内
で、複数の印刷パターンに基づく部位のみを集光照射
し、これを樹脂ドラムの回転に伴って表面に沿って移動
させることで、印刷領域の全域に印刷パターンに基づく
照射が行われる。これにより、樹脂ドラム表面には、印
刷パターンに基づく凹凸が形成される。
ように、ドラム表面の軸方向に向かう微小な帯状領域内
で、複数の印刷パターンに基づく部位のみを集光照射
し、これを樹脂ドラムの回転に伴って表面に沿って移動
させることで、印刷領域の全域に印刷パターンに基づく
照射が行われる。これにより、樹脂ドラム表面には、印
刷パターンに基づく凹凸が形成される。
【0061】更に、転写手段では、駆動手段により中間
記録媒体を回転させることで、表面に形成された印刷パ
ターンの凹凸も移動するので、いずれかの位置にドラム
表面の軸方向に向かう微小な帯状領域内で樹脂ドラム表
面にインクを塗布する塗布手段を設ければ、樹脂ドラム
の全面にインクが塗布される。
記録媒体を回転させることで、表面に形成された印刷パ
ターンの凹凸も移動するので、いずれかの位置にドラム
表面の軸方向に向かう微小な帯状領域内で樹脂ドラム表
面にインクを塗布する塗布手段を設ければ、樹脂ドラム
の全面にインクが塗布される。
【0062】更に、樹脂ドラムの回転に伴い凹凸印刷パ
ターン(インク付き)も移動するが、印刷媒体側も、少
なくとも一部でドラムに当接しながら移動させる移動手
段を設ければ、結果として印刷パターンの全部が印刷媒
体に当接して転写されるものとなる。
ターン(インク付き)も移動するが、印刷媒体側も、少
なくとも一部でドラムに当接しながら移動させる移動手
段を設ければ、結果として印刷パターンの全部が印刷媒
体に当接して転写されるものとなる。
【0063】また、消去手段も同様に、樹脂ドラム表面
の軸方向に沿う帯状の領域を加熱する構成とすれば、樹
脂ドラムの回転に伴い、加熱部分は徐冷されるととも
に、樹脂ドラム表面の凹凸部に対して消去動作が行われ
るので、効率的な作業を行うことができる。
の軸方向に沿う帯状の領域を加熱する構成とすれば、樹
脂ドラムの回転に伴い、加熱部分は徐冷されるととも
に、樹脂ドラム表面の凹凸部に対して消去動作が行われ
るので、効率的な作業を行うことができる。
【0064】このように、本発明に係る印刷装置は回転
型の樹脂ドラムを備えているので、回転動作中に記録工
程と転写工程とが同時に行うことができるという利点が
あり、さらには、同じパターンを印刷する場合には、駆
動手段による回転動作を連続させたまま、転写手段のみ
を作動させれば複数枚の連続同一印刷を行うことができ
る。
型の樹脂ドラムを備えているので、回転動作中に記録工
程と転写工程とが同時に行うことができるという利点が
あり、さらには、同じパターンを印刷する場合には、駆
動手段による回転動作を連続させたまま、転写手段のみ
を作動させれば複数枚の連続同一印刷を行うことができ
る。
【0065】また、消去手段を選択的に作動させる制御
手段を備えているので、同一パターンの連続印刷時に
は、消去手段が停止状態となり、パターンを変更する直
前にのみ選択的に作動させれば良い。言い換えると、通
常運転中は選択的に停止できる構成とすることが必要で
ある。これは、消去手段の誤動作により、転写前に凹凸
印刷パターンが消去されてしまうことを防止するためで
ある。
手段を備えているので、同一パターンの連続印刷時に
は、消去手段が停止状態となり、パターンを変更する直
前にのみ選択的に作動させれば良い。言い換えると、通
常運転中は選択的に停止できる構成とすることが必要で
ある。これは、消去手段の誤動作により、転写前に凹凸
印刷パターンが消去されてしまうことを防止するためで
ある。
【0066】本願請求項4に記載した発明では、請求項
3に記載の印刷装置において、それぞれの配置構成等を
規定することにより、効率的に印刷作業を行うことがで
きる印刷装置を構築している。
3に記載の印刷装置において、それぞれの配置構成等を
規定することにより、効率的に印刷作業を行うことがで
きる印刷装置を構築している。
【0067】まず、記録手段が、エネルギービームの光
源としてのレーザ光源を備えているので、レーザ光を高
エネルギービームとして応用することで、従来の電子写
真方式と同様な精度の印刷パターンの形成を行うことが
できるものとなっている。
源としてのレーザ光源を備えているので、レーザ光を高
エネルギービームとして応用することで、従来の電子写
真方式と同様な精度の印刷パターンの形成を行うことが
できるものとなっている。
【0068】更に、回転ドラムの軸方向にこのレーザ光
の集光照射位置を移動させる走査手段を備えることで、
軸方向における照射位置を的確に照射する。これを回転
駆動手段と組み合わせることにより、樹脂ドラムの表面
全体に印刷パターンが形成されるが、走査駆動部が一方
向(軸方向のみ)の移動(又は揺動)であるので、比較
的簡単に装置が構築できるという利点がある。
の集光照射位置を移動させる走査手段を備えることで、
軸方向における照射位置を的確に照射する。これを回転
駆動手段と組み合わせることにより、樹脂ドラムの表面
全体に印刷パターンが形成されるが、走査駆動部が一方
向(軸方向のみ)の移動(又は揺動)であるので、比較
的簡単に装置が構築できるという利点がある。
【0069】なお、このような走査照射手段は、従来の
電子写真方式で知られている技術をそのまま応用するこ
とが可能であり、装置の構築自体もこれらを流用して行
うことができるので、低コストで構築できるという利点
もある。
電子写真方式で知られている技術をそのまま応用するこ
とが可能であり、装置の構築自体もこれらを流用して行
うことができるので、低コストで構築できるという利点
もある。
【0070】また、転写手段を、駆動手段による回転方
向の記録手段の下流に配設しているので、樹脂ドラム表
面には、順次軸方向に従う帯状領域ごとに分割されて凹
凸マークが形成されると共に、形成された直後にインク
が塗布され、更に、印刷媒体に当接して転写が行われ
る。
向の記録手段の下流に配設しているので、樹脂ドラム表
面には、順次軸方向に従う帯状領域ごとに分割されて凹
凸マークが形成されると共に、形成された直後にインク
が塗布され、更に、印刷媒体に当接して転写が行われ
る。
【0071】即ち、印刷パターンのすべての形成を待た
ずに、樹脂ドラムの回転に伴って、印刷パターンも順次
部分的に転写される。このため、凹凸印刷パターンのす
べてを一旦形成した後に、転写作業を行う場合に比較し
て、単体の印刷作業時間が大幅に短縮されることにな
る。
ずに、樹脂ドラムの回転に伴って、印刷パターンも順次
部分的に転写される。このため、凹凸印刷パターンのす
べてを一旦形成した後に、転写作業を行う場合に比較し
て、単体の印刷作業時間が大幅に短縮されることにな
る。
【0072】また、消去手段が転写手段の下流に設けら
れているので、単体の印刷作業ごとに異なる印刷パター
ンを印刷する場合等には、転写後にただちに前の印刷パ
ターンが消去することができる。この場合にも、全体の
凹凸マークを消去する場合に比べて、やはり作業時間の
大幅な短縮が可能となる。
れているので、単体の印刷作業ごとに異なる印刷パター
ンを印刷する場合等には、転写後にただちに前の印刷パ
ターンが消去することができる。この場合にも、全体の
凹凸マークを消去する場合に比べて、やはり作業時間の
大幅な短縮が可能となる。
【0073】なお、消去手段は、樹脂ドラム表面の形状
記憶樹脂を加熱できれば良いので、照明光に例えば赤外
光等を利用した照明手段を設けておけば、この照明によ
り加熱されて、樹脂の凸部を元に変化させる。このよう
な簡易な構成であっても、十分な光量が提供できれば、
加熱手段として有効であり、低コストで構築できるとい
う利点がある。
記憶樹脂を加熱できれば良いので、照明光に例えば赤外
光等を利用した照明手段を設けておけば、この照明によ
り加熱されて、樹脂の凸部を元に変化させる。このよう
な簡易な構成であっても、十分な光量が提供できれば、
加熱手段として有効であり、低コストで構築できるとい
う利点がある。
【0074】本願請求項5に記載した発明では、請求項
2、3又は4に記載の印刷装置に、前記印刷媒体への転
写後の不要なインクを除去する清掃手段を更に備えてい
るので、特に複数印刷の際に、印刷物を汚す原因となる
必要部分以外のインクが取り除かれ、鮮明かつ汚れのな
い印刷物が得られるものとなる。
2、3又は4に記載の印刷装置に、前記印刷媒体への転
写後の不要なインクを除去する清掃手段を更に備えてい
るので、特に複数印刷の際に、印刷物を汚す原因となる
必要部分以外のインクが取り除かれ、鮮明かつ汚れのな
い印刷物が得られるものとなる。
【0075】即ち、転写時に確実にすべてのインクが転
写されればこのような清掃手段は必要がないが、一部に
でもインクが残存すれば、再度その中間記録媒体を使用
する際に、必要な印刷パターン部分以外の領域に、取り
残したインクが転写されて印刷物を汚す原因となる。
写されればこのような清掃手段は必要がないが、一部に
でもインクが残存すれば、再度その中間記録媒体を使用
する際に、必要な印刷パターン部分以外の領域に、取り
残したインクが転写されて印刷物を汚す原因となる。
【0076】特に、消去手段により加熱作業が行なわれ
ると、中間記録媒体の表面でインクが固化してしまう場
合があり、このように固化してこびりついたインクが存
在すれば、形状記憶樹脂の反応性をにぶらせる原因にな
る。また、塗布するインクの載り方や、転写状態にも影
響が出て、転写された印刷パターンの鮮明度が低くなる
という問題がある。
ると、中間記録媒体の表面でインクが固化してしまう場
合があり、このように固化してこびりついたインクが存
在すれば、形状記憶樹脂の反応性をにぶらせる原因にな
る。また、塗布するインクの載り方や、転写状態にも影
響が出て、転写された印刷パターンの鮮明度が低くなる
という問題がある。
【0077】本発明はこのような問題を防止するために
清掃手段を設けており、特に消去作業前に作動させるこ
とで、印刷物の汚れの発生や解像度の低下を有効に防止
することができるものとなっている。
清掃手段を設けており、特に消去作業前に作動させるこ
とで、印刷物の汚れの発生や解像度の低下を有効に防止
することができるものとなっている。
【0078】
【実施例】以下、実施例を通じ本発明を更に詳しく説明
する。図1は本発明の一実施例に係る印刷装置の概略構
成を示している。
する。図1は本発明の一実施例に係る印刷装置の概略構
成を示している。
【0079】この実施例では、中間記録媒体として樹脂
ドラム1を用いており、円筒形の基台ドラムの表面に、
形状記憶樹脂層が形成されている。形状記憶材料は、ポ
リウレタン系の形状記憶樹脂(三洋化成工業株式会社製
「サンプレイン(商品名)」)を用いており、さらに、
熱吸収効率を高めて反応性を向上させるために、赤外線
吸収用染料(バナジルナフタロシアニン)を溶解させた
ものを用いている。
ドラム1を用いており、円筒形の基台ドラムの表面に、
形状記憶樹脂層が形成されている。形状記憶材料は、ポ
リウレタン系の形状記憶樹脂(三洋化成工業株式会社製
「サンプレイン(商品名)」)を用いており、さらに、
熱吸収効率を高めて反応性を向上させるために、赤外線
吸収用染料(バナジルナフタロシアニン)を溶解させた
ものを用いている。
【0080】形状記憶樹脂層は、基台ドラムを回転させ
ながら表面に塗布層を形成する回転塗布法により形成し
た後加熱乾燥することにより形成した。なお、本実施例
では形状記憶樹脂層の膜厚は1μm程度であり、表面が
平坦(円筒表面と同様)に形成されている。
ながら表面に塗布層を形成する回転塗布法により形成し
た後加熱乾燥することにより形成した。なお、本実施例
では形状記憶樹脂層の膜厚は1μm程度であり、表面が
平坦(円筒表面と同様)に形成されている。
【0081】この樹脂ドラム1には、回転駆動手段(図
示せず)が設けられており、円筒中心を軸にして方向1
1に向かって回転させる構成としている。なお、本実施
例では、樹脂ドラム1が10cm程度の直径であり、こ
れを回転駆動手段により60rpm程度で回転させるこ
とができるものとなっている。なお、これは通常運転速
度であり、回転速度印刷パターンや形状記憶樹脂層の反
応速度を考慮して、回転速度を可変に構成することが好
ましい。
示せず)が設けられており、円筒中心を軸にして方向1
1に向かって回転させる構成としている。なお、本実施
例では、樹脂ドラム1が10cm程度の直径であり、こ
れを回転駆動手段により60rpm程度で回転させるこ
とができるものとなっている。なお、これは通常運転速
度であり、回転速度印刷パターンや形状記憶樹脂層の反
応速度を考慮して、回転速度を可変に構成することが好
ましい。
【0082】次に、記録手段を構成するレーザ照射手段
2が樹脂ドラム1の外面に対向して設けられており、こ
こから射出されるレーザ光21は、樹脂ドラム1表面
(形状記憶樹脂層)上で集光するように照射する。レー
ザ照射手段2は、レーザ光21を射出する射出部が、樹
脂ドラム1の回転軸(又は中心軸)に沿って移動すると
ともに、母線(又は樹脂ドラム表面)に直角に集光照射
する。
2が樹脂ドラム1の外面に対向して設けられており、こ
こから射出されるレーザ光21は、樹脂ドラム1表面
(形状記憶樹脂層)上で集光するように照射する。レー
ザ照射手段2は、レーザ光21を射出する射出部が、樹
脂ドラム1の回転軸(又は中心軸)に沿って移動すると
ともに、母線(又は樹脂ドラム表面)に直角に集光照射
する。
【0083】なお、本実施例では、レ−ザ光源として、
830nmの半導体レ−ザを使用し、光源から発した光
はfθレンズ等からなる光学系を介して樹脂ドラムに照
射される。
830nmの半導体レ−ザを使用し、光源から発した光
はfθレンズ等からなる光学系を介して樹脂ドラムに照
射される。
【0084】この集光照射位置は、あらかじめ定められ
た印刷パターンに従うが、樹脂ドラムの回転方向の位置
は、回転駆動手段から送られる回転位置情報に基づいて
定められ、軸方向の位置がこの照射手段2により位置決
めされて照射される。
た印刷パターンに従うが、樹脂ドラムの回転方向の位置
は、回転駆動手段から送られる回転位置情報に基づいて
定められ、軸方向の位置がこの照射手段2により位置決
めされて照射される。
【0085】軸方向への照射位置の移動は、照射手段2
の内部に設けられたポリゴンミラーの回転(反射角変
化)により、レーザ光源(図示せず)からのレーザ光束
を反射させ、異なる照射位置に対して走査移動させてい
る。なお、これらの印刷パターンに基づく照射位置情報
は、入力手段(図示せず)から入力される。
の内部に設けられたポリゴンミラーの回転(反射角変
化)により、レーザ光源(図示せず)からのレーザ光束
を反射させ、異なる照射位置に対して走査移動させてい
る。なお、これらの印刷パターンに基づく照射位置情報
は、入力手段(図示せず)から入力される。
【0086】そして、このレーザ光21が照射された部
分の形状記憶樹脂層は、レーザ光のエネルギーを吸収し
て部分的に加熱される。このレーザ照射は、極めて短時
間であるので、照射されなくなると急冷されて熱膨張が
生じ、他の部分より盛り上がった凸部が形成される。即
ち、レ−ザ−照射手段2は樹脂ドラム1の形状記憶樹脂
層を相変化させるための加熱手段として用いられる。
分の形状記憶樹脂層は、レーザ光のエネルギーを吸収し
て部分的に加熱される。このレーザ照射は、極めて短時
間であるので、照射されなくなると急冷されて熱膨張が
生じ、他の部分より盛り上がった凸部が形成される。即
ち、レ−ザ−照射手段2は樹脂ドラム1の形状記憶樹脂
層を相変化させるための加熱手段として用いられる。
【0087】これを樹脂ドラム1の回転に伴い、すべて
のライン(軸方向の照射ライン)ごとに印刷パターンに
従う照射位置に照射して、形状記憶樹脂層の表面に印刷
パターンに従う凸部を形成する。なお、本実施例では、
いわゆる凹版印刷型の印刷装置としているので、印刷パ
ターンに対応する部分に凹部が形成されるように、それ
以外の部分に凸部を形成している。
のライン(軸方向の照射ライン)ごとに印刷パターンに
従う照射位置に照射して、形状記憶樹脂層の表面に印刷
パターンに従う凸部を形成する。なお、本実施例では、
いわゆる凹版印刷型の印刷装置としているので、印刷パ
ターンに対応する部分に凹部が形成されるように、それ
以外の部分に凸部を形成している。
【0088】次に、本実施例の転写手段のインク塗布手
段は、記録手段で形成された樹脂ドラム1表面の凹部に
インクを塗布する。本実施例では、印刷用のインクを用
いており、インク容器4に準備される。そして、この印
刷インクは、ガイド5により樹脂ドラム1の表面に導か
れるとともに、ガイド5の先端部で凸部に付着した不要
なインクが取り除かれ、凹部にのみ印刷インクが塗布
(又は付着)される。
段は、記録手段で形成された樹脂ドラム1表面の凹部に
インクを塗布する。本実施例では、印刷用のインクを用
いており、インク容器4に準備される。そして、この印
刷インクは、ガイド5により樹脂ドラム1の表面に導か
れるとともに、ガイド5の先端部で凸部に付着した不要
なインクが取り除かれ、凹部にのみ印刷インクが塗布
(又は付着)される。
【0089】このインク塗布動作は、記録手段による凹
凸印刷パターンの形成後にただちに行われ、樹脂ドラム
の回転に伴いすべての印刷パターンに対して印刷インク
が塗布される。そして、凹凸印刷パターンのインクが塗
布された部分は、樹脂ドラム1の回転に伴って移動し、
下流位置に配設された印刷媒体(メディア)となる紙1
0に当接するように送られる。
凸印刷パターンの形成後にただちに行われ、樹脂ドラム
の回転に伴いすべての印刷パターンに対して印刷インク
が塗布される。そして、凹凸印刷パターンのインクが塗
布された部分は、樹脂ドラム1の回転に伴って移動し、
下流位置に配設された印刷媒体(メディア)となる紙1
0に当接するように送られる。
【0090】紙10は、送りロ−ラ−7の回転により、
樹脂ドラム1の回転(表面速度)に合わせて矢印71方
向に送られ、樹脂ドラム1の下面部で互いに当接するす
るとともに、当接部分が順次移動する。そして、樹脂ド
ラム1表面の凹部に塗布されていたインクが紙10に付
着し、印刷パタ−ンが紙10の表面に印刷される。
樹脂ドラム1の回転(表面速度)に合わせて矢印71方
向に送られ、樹脂ドラム1の下面部で互いに当接するす
るとともに、当接部分が順次移動する。そして、樹脂ド
ラム1表面の凹部に塗布されていたインクが紙10に付
着し、印刷パタ−ンが紙10の表面に印刷される。
【0091】次に、本実施例の消去手段が、更にその下
流部に設けられている。この消去手段は、赤外線光を発
する消去ランプ3により、樹脂ドラム表面の軸方向に沿
う帯状の領域を照射するものである。消去ランプ3は、
樹脂ドラム1の母線に沿って、記録時のレ−ザ照射より
も広い範囲を照射するように取り付けられており、本実
施例では約1cm幅の領域を照射する。
流部に設けられている。この消去手段は、赤外線光を発
する消去ランプ3により、樹脂ドラム表面の軸方向に沿
う帯状の領域を照射するものである。消去ランプ3は、
樹脂ドラム1の母線に沿って、記録時のレ−ザ照射より
も広い範囲を照射するように取り付けられており、本実
施例では約1cm幅の領域を照射する。
【0092】このような照射幅は、光源からの赤外光の
強度と照射時間(樹脂ドラムの直径、回転速度や幅に起
因する)に基づく光エネルギーにより、形状記憶樹脂層
がガラス転移点以上に加熱されるように定めれば良い。
強度と照射時間(樹脂ドラムの直径、回転速度や幅に起
因する)に基づく光エネルギーにより、形状記憶樹脂層
がガラス転移点以上に加熱されるように定めれば良い。
【0093】この消去手段による形状記憶樹脂層への赤
外光の照射により、樹脂層がこの照射領域を通過する間
だけ加熱(赤外光による熱吸収)されるが、軸方向の全
域にわたり加熱される。このため、ここを通過した後
は、全域にわたり冷却されるがその速度は記録時に比べ
て緩やか(徐冷)であり、しかも樹脂層の全域が均等に
徐冷されるので、凸部とその周囲は収縮し、元の平坦な
状態に変化する。
外光の照射により、樹脂層がこの照射領域を通過する間
だけ加熱(赤外光による熱吸収)されるが、軸方向の全
域にわたり加熱される。このため、ここを通過した後
は、全域にわたり冷却されるがその速度は記録時に比べ
て緩やか(徐冷)であり、しかも樹脂層の全域が均等に
徐冷されるので、凸部とその周囲は収縮し、元の平坦な
状態に変化する。
【0094】なお、この消去用ランプ3は、図示を省略
した制御手段につなげられており、必要時にのみ選択的
に作動する。そして、この消去手段は、新たな印刷パタ
ーンを印刷する前(印刷パターンを変更する場合、もし
くは起動後の最初の作動前等)にのみ作動するように制
御されており、通常使用時には作動しない。
した制御手段につなげられており、必要時にのみ選択的
に作動する。そして、この消去手段は、新たな印刷パタ
ーンを印刷する前(印刷パターンを変更する場合、もし
くは起動後の最初の作動前等)にのみ作動するように制
御されており、通常使用時には作動しない。
【0095】さらに、本実施例に係る印刷装置には、樹
脂ドラム表面の不要なインクを除去する清掃手段が設け
られている。この清掃手段は、転写手段の下流位置に配
置されるが、後の光照射部よりも上流位置に配置するこ
とが好ましい。これは、光照射によるインクの変質によ
り、除去しにくくなる(例えば、表面にこびりつく等)
を防止するためである。
脂ドラム表面の不要なインクを除去する清掃手段が設け
られている。この清掃手段は、転写手段の下流位置に配
置されるが、後の光照射部よりも上流位置に配置するこ
とが好ましい。これは、光照射によるインクの変質によ
り、除去しにくくなる(例えば、表面にこびりつく等)
を防止するためである。
【0096】このため、消去手段より上流であれば好ま
しいが、若干の熱変性により除去しやすくなる場合があ
る(例えば、固化して剥れ易くなる等)ので、その場合
には消去手段の下流部分に設けても良い。また、熱変性
しないインクの場合には、記録手段の下流部でも良く、
例えば、転写手段のすぐ上流部に設けても良い。
しいが、若干の熱変性により除去しやすくなる場合があ
る(例えば、固化して剥れ易くなる等)ので、その場合
には消去手段の下流部分に設けても良い。また、熱変性
しないインクの場合には、記録手段の下流部でも良く、
例えば、転写手段のすぐ上流部に設けても良い。
【0097】本実施例に用いた清掃手段は、円筒状の回
転ドラムとその表面に設けられたスポンジ等のインク吸
収手段から構成されたクリーナ−部6からなるものであ
り、転写手段の下流部で消去手段の上流部に配置されて
いる。
転ドラムとその表面に設けられたスポンジ等のインク吸
収手段から構成されたクリーナ−部6からなるものであ
り、転写手段の下流部で消去手段の上流部に配置されて
いる。
【0098】そして、クリーナー部6は、樹脂ドラム1
の表面に軽く押し付けらた状態で回転可能に構成されて
いる。これにより、転写後に表面に残存したインクを取
り除く。このように、消去手段の上流部に設けたのは、
光照射によりインクが固化して除去しずらくなるのを防
止するためである。
の表面に軽く押し付けらた状態で回転可能に構成されて
いる。これにより、転写後に表面に残存したインクを取
り除く。このように、消去手段の上流部に設けたのは、
光照射によりインクが固化して除去しずらくなるのを防
止するためである。
【0099】そして、クリーナー部6で確実に不要なイ
ンクが取り除かれた状態で、樹脂ドラムの消去手段に導
かれる。消去手段が作動するのは、新たな印刷パターン
に変更した場合等であるので、残存インクのある位置は
前の印刷パターンの凹部である。このため、新たなパタ
ーンでのインク塗布位置と異なることがあり、さらには
記録手段によるレーザ照射動作の妨げとなることがあ
る。本実施例では、残存インクによるこのような問題点
を、クリーナー部6による清掃作業により解決してい
る。
ンクが取り除かれた状態で、樹脂ドラムの消去手段に導
かれる。消去手段が作動するのは、新たな印刷パターン
に変更した場合等であるので、残存インクのある位置は
前の印刷パターンの凹部である。このため、新たなパタ
ーンでのインク塗布位置と異なることがあり、さらには
記録手段によるレーザ照射動作の妨げとなることがあ
る。本実施例では、残存インクによるこのような問題点
を、クリーナー部6による清掃作業により解決してい
る。
【0100】次に、本実施例に係る印刷装置における印
刷動作を説明する。まず、希望する印刷パターンを入力
手段(図示せず)に入力すると、印刷パターンに基づく
照射位置情報に変換される。そして、回転駆動手段から
の回転位置情報(回転方向の位置)に基づいて、記録手
段に照射位置情報(軸方向の位置)が送られ、これに基
づいて、樹脂ドラム上にレーザ光が走査照射される。
刷動作を説明する。まず、希望する印刷パターンを入力
手段(図示せず)に入力すると、印刷パターンに基づく
照射位置情報に変換される。そして、回転駆動手段から
の回転位置情報(回転方向の位置)に基づいて、記録手
段に照射位置情報(軸方向の位置)が送られ、これに基
づいて、樹脂ドラム上にレーザ光が走査照射される。
【0101】樹脂ドラム1表面の被照射位置の形状記憶
層には凸部が形成され、これ以外の部分が凹部となる。
そして、ドラムの回転に伴い下流部に送られ、転写手段
により、この凹部にインクが塗布される。更に、下流に
送られて、紙10と当接して印刷パターンに合致した状
態で転写される。その後、下流部に設けられたクリーナ
ー部6により樹脂ドラム1の表面が清掃される。
層には凸部が形成され、これ以外の部分が凹部となる。
そして、ドラムの回転に伴い下流部に送られ、転写手段
により、この凹部にインクが塗布される。更に、下流に
送られて、紙10と当接して印刷パターンに合致した状
態で転写される。その後、下流部に設けられたクリーナ
ー部6により樹脂ドラム1の表面が清掃される。
【0102】ここで、次に印刷する印刷パターンが同じ
ものの場合には(同一パターンの複数枚印刷)、消去手
段は作動せず(消去ランプ3は消灯状態、又はシャッタ
等により照射光が樹脂ドラム1に照射されないようにす
る)、樹脂ドラムのみが回転し、再び転写手段により、
インクの塗布及び転写動作のみが繰り返される。
ものの場合には(同一パターンの複数枚印刷)、消去手
段は作動せず(消去ランプ3は消灯状態、又はシャッタ
等により照射光が樹脂ドラム1に照射されないようにす
る)、樹脂ドラムのみが回転し、再び転写手段により、
インクの塗布及び転写動作のみが繰り返される。
【0103】この際に、樹脂ドラム1表面の凹凸は損な
われることなく維持されるので、再び、記録手段を作動
させることなく(レーザ光源が消灯状態か、光路上の遮
光手段等で樹脂ドラム1表面への照射を中断する)転写
手段のみが作動する。そして、樹脂ドラム1の回転に合
わせて紙10が送りローラ7により順次供給され、複数
枚の連続印刷が繰り返して行われる。
われることなく維持されるので、再び、記録手段を作動
させることなく(レーザ光源が消灯状態か、光路上の遮
光手段等で樹脂ドラム1表面への照射を中断する)転写
手段のみが作動する。そして、樹脂ドラム1の回転に合
わせて紙10が送りローラ7により順次供給され、複数
枚の連続印刷が繰り返して行われる。
【0104】この後、次に印刷する内容が変更する場合
(起動時の最初の印刷前も同様)には、先のものと印刷
パターンが異なるので、樹脂ドラム上の先の印刷パター
ンに従う凹凸を消去すべく、消去手段を作動させる。こ
れにより、消去用ランプ3による照射位置から順次凹凸
部が消去されて平坦化される。
(起動時の最初の印刷前も同様)には、先のものと印刷
パターンが異なるので、樹脂ドラム上の先の印刷パター
ンに従う凹凸を消去すべく、消去手段を作動させる。こ
れにより、消去用ランプ3による照射位置から順次凹凸
部が消去されて平坦化される。
【0105】なお、この消去動作を開始すると、消去用
ランプ3により樹脂ドラム1を照射した位置情報(回転
表面上の位置)が、記録手段の制御手段に送られ、この
平坦化された場所が記録手段の照射位置に送られた直後
から、新たな印刷パターンに基づくレーザ光21の照射
が開始される。したがって、新たな印刷パターンを形成
する場合には、樹脂ドラム1上の被照射位置は常に平坦
化された状態となっているので、正確な印刷パターンが
形成されることとなる。
ランプ3により樹脂ドラム1を照射した位置情報(回転
表面上の位置)が、記録手段の制御手段に送られ、この
平坦化された場所が記録手段の照射位置に送られた直後
から、新たな印刷パターンに基づくレーザ光21の照射
が開始される。したがって、新たな印刷パターンを形成
する場合には、樹脂ドラム1上の被照射位置は常に平坦
化された状態となっているので、正確な印刷パターンが
形成されることとなる。
【0106】また、連続して異なる印刷パターンを印刷
する際には、第一の印刷パターンの記録、転写、清掃、
消去等の一連の動作に続いて、一回転中に第二の印刷パ
ターンの記録等の動作が連続して行われる。
する際には、第一の印刷パターンの記録、転写、清掃、
消去等の一連の動作に続いて、一回転中に第二の印刷パ
ターンの記録等の動作が連続して行われる。
【0107】このため、本実施例に係る印刷装置は、同
一パターンの連続印刷が、ドラムの回転と転写手段の稼
働のみにより連続して行うことができるので、消費電力
が極めて少ないものとなる。また、記録時には樹脂ドラ
ム1の回転速度が、記録手段の軸方向の走査速度等によ
り制限されるが、連続印刷の場合には、このような制限
がないので、さらに回転速度を上げて、より短時間で複
数枚の印刷を完了することができるという利点がある。
一パターンの連続印刷が、ドラムの回転と転写手段の稼
働のみにより連続して行うことができるので、消費電力
が極めて少ないものとなる。また、記録時には樹脂ドラ
ム1の回転速度が、記録手段の軸方向の走査速度等によ
り制限されるが、連続印刷の場合には、このような制限
がないので、さらに回転速度を上げて、より短時間で複
数枚の印刷を完了することができるという利点がある。
【0108】加えて、本実施例では、一般の電子写真法
で用いられているトナーの代わりに印刷用インクを用い
ているため、排トナー等による粉塵等の問題は生じな
い。更に、従来より電子写真法で問題となっていた、感
光体ドラムにレーザービームを照射することにより起こ
るオゾン発生等の環境に与える悪影響を生じさせないと
いう利点がある。このため、従来の電子写真方式に代え
て本実施例に係る印刷方法や装置を用いれば、電子写真
方式に基づくこれらの問題を解消することができる。
で用いられているトナーの代わりに印刷用インクを用い
ているため、排トナー等による粉塵等の問題は生じな
い。更に、従来より電子写真法で問題となっていた、感
光体ドラムにレーザービームを照射することにより起こ
るオゾン発生等の環境に与える悪影響を生じさせないと
いう利点がある。このため、従来の電子写真方式に代え
て本実施例に係る印刷方法や装置を用いれば、電子写真
方式に基づくこれらの問題を解消することができる。
【0109】
【発明の効果】以上説明したように、本願請求項1記載
の発明に係る印刷方法によれば、同じ印刷パターンを複
数印刷する際に、一度の記録工程を行えば、転写工程の
みを繰り返し行なうことで何度(何枚)でも繰り返して
印刷することができるものとなっている。更に、記録工
程に要する時間も極めて短いので、複数枚の印刷の際の
作業時間が短縮されるとともに、印刷コストの低減を図
ることができるものとなっている。
の発明に係る印刷方法によれば、同じ印刷パターンを複
数印刷する際に、一度の記録工程を行えば、転写工程の
みを繰り返し行なうことで何度(何枚)でも繰り返して
印刷することができるものとなっている。更に、記録工
程に要する時間も極めて短いので、複数枚の印刷の際の
作業時間が短縮されるとともに、印刷コストの低減を図
ることができるものとなっている。
【0110】加えて、異なる複数種類の印刷物を印刷す
る場合にも、同じ中間記録媒体を用いて異なる印刷物を
印刷することが可能となり、これらに要する作業時間が
短縮されるとともに、種類が多くなっても印刷コストは
抑えることができる。
る場合にも、同じ中間記録媒体を用いて異なる印刷物を
印刷することが可能となり、これらに要する作業時間が
短縮されるとともに、種類が多くなっても印刷コストは
抑えることができる。
【0111】本願請求項2に記載した発明は、請求項1
に記載した方法を実施する装置であるので、基本的な効
果はほぼ同様である。即ち、本発明によれば、一度の記
録手段の作動により、短時間で連続して複数枚の印刷を
行うことができる印刷装置が提供されるものとなる。
に記載した方法を実施する装置であるので、基本的な効
果はほぼ同様である。即ち、本発明によれば、一度の記
録手段の作動により、短時間で連続して複数枚の印刷を
行うことができる印刷装置が提供されるものとなる。
【0112】更に、このような複数枚の印刷を低コスト
で行うことができるという効率的な印刷装置が構築でき
る。また、従来の電子写真方式に比べて、粉塵等の発生
や、オゾン発生の問題等の環境に与える悪影響を防止す
ることが可能な印刷装置を構築することができるという
利点がある。
で行うことができるという効率的な印刷装置が構築でき
る。また、従来の電子写真方式に比べて、粉塵等の発生
や、オゾン発生の問題等の環境に与える悪影響を防止す
ることが可能な印刷装置を構築することができるという
利点がある。
【0113】本願請求項3に記載した発明に係る印刷装
置は、いわゆる回転型の樹脂ドラムを備えているので、
回転動作中に記録工程と転写工程とが同時に行えるの
で、印刷作業時間が更に短時間となる。更に、同じパタ
ーンを複数印刷する場合には、駆動手段による回転動作
を連続させたまま、転写手段のみを作動させれば、簡単
に複数枚の連続同一印刷を行うことができる。
置は、いわゆる回転型の樹脂ドラムを備えているので、
回転動作中に記録工程と転写工程とが同時に行えるの
で、印刷作業時間が更に短時間となる。更に、同じパタ
ーンを複数印刷する場合には、駆動手段による回転動作
を連続させたまま、転写手段のみを作動させれば、簡単
に複数枚の連続同一印刷を行うことができる。
【0114】また、消去手段を選択的に作動させる制御
手段を備えているので、同一パターンの連続印刷時の作
業時間を短縮化するとともに、消去手段の誤動作によ
り、転写前に凹凸印刷パターンが消去されてしまうこと
を防止する効果がある。
手段を備えているので、同一パターンの連続印刷時の作
業時間を短縮化するとともに、消去手段の誤動作によ
り、転写前に凹凸印刷パターンが消去されてしまうこと
を防止する効果がある。
【0115】請求項4に記載した発明に係る印刷装置
は、比較的簡単な構成で、かつ低コストで構築すること
ができるという利点を備えている。更に、単体の印刷作
業時間をも短縮して、どのような態様の印刷作業でも、
短時間かつ低コストで行うことができる印刷装置を得る
ことができる。
は、比較的簡単な構成で、かつ低コストで構築すること
ができるという利点を備えている。更に、単体の印刷作
業時間をも短縮して、どのような態様の印刷作業でも、
短時間かつ低コストで行うことができる印刷装置を得る
ことができる。
【0116】請求項5に記載した発明に係る印刷装置で
は、清掃手段を設けているので、印刷物の汚れの発生や
解像度の低下を有効に防止することができるという利点
がある。
は、清掃手段を設けているので、印刷物の汚れの発生や
解像度の低下を有効に防止することができるという利点
がある。
【図1】本発明の一実施例に係る印刷装置の概略構成を
示す説明図である。
示す説明図である。
1・・・・・・樹脂ドラム 2・・・・・・レ−ザ−照射装置 3・・・・・・消去用ランプ 4・・・・・・印刷インク 5・・・・・・ガイド 6・・・・・・クリ−ナ−部 7・・・・・・送りロ−ラ− 10・・・・・紙(印刷媒体)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41M 5/26 9121−2H B41M 5/26 V
Claims (5)
- 【請求項1】 表面に形状記憶樹脂層を備えた中間記録
媒体を用いた印刷方法であって、 前記中間記録媒体の形状記憶樹脂層にエネルギービーム
を集光照射することにより、前記形状記憶樹脂層の表面
に、予め定められた印刷パターンに対応した凹凸を形成
させる記録工程と、 前記凹凸が形成された中間記録媒体表面にインクを塗布
するとともに、このインクが塗布された中間記録媒体表
面を印刷媒体の表面に当接させて前記印刷パターンを転
写する転写工程と、 前記中間記録媒体表面の凹凸を消失させるために、前記
形状記憶樹脂層を選択的に加熱した後に徐冷する消去工
程とを有することを特徴とする印刷方法。 - 【請求項2】 表面に形状記憶樹脂層を備えた中間記録
媒体と、 前記中間記録媒体の形状記憶樹脂層の、予め定められた
印刷パターンに対応した被照射位置にエネルギービーム
を集光照射させる記録手段と、 前記中間記録媒体表面にインクを塗布するとともに、こ
の印刷インクが塗布された中間記録媒体表面を印刷媒体
の表面に当接させて前記印刷パターンを転写する転写手
段と、 前記中間記録媒体の形状記憶樹脂層を加熱する消去手段
とを備えていることを特徴とする印刷装置。 - 【請求項3】 請求項2に記載の印刷装置において、 前記中間記録媒体が、回転ドラムからなる基台部と、こ
の回転ドラムの表面に形成された形状記憶樹脂層とを含
むものであり、 この回転ドラムからなる中間記録媒体を回転させる駆動
手段と、 前記消去手段を選択的に作動させる制御手段とを更に備
えていることを特徴とする印刷装置。 - 【請求項4】 前記記録手段は、エネルギービームの光
源としてのレーザ光源と、前記回転ドラムの軸方向に前
記集光照射位置を移動させる走査手段とを備えており、 前記転写手段は、前記駆動手段による回転方向の前記記
録手段の下流に配設されており、 前記消去手段は、前記駆動手段による回転方向の前記転
写手段の下流に配設され、前記回転ドラムの軸方向に沿
う帯状の照明光を照射する照明手段を備えていることを
特徴とする請求項3に記載の印刷装置。 - 【請求項5】 前記印刷媒体への転写後の不要なインク
を除去する清掃手段を更に備えていることを特徴とする
請求項2、3又は4に記載の印刷装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6072802A JPH07256852A (ja) | 1994-03-18 | 1994-03-18 | 印刷方法及び印刷装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6072802A JPH07256852A (ja) | 1994-03-18 | 1994-03-18 | 印刷方法及び印刷装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07256852A true JPH07256852A (ja) | 1995-10-09 |
Family
ID=13499896
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6072802A Pending JPH07256852A (ja) | 1994-03-18 | 1994-03-18 | 印刷方法及び印刷装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07256852A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6092465A (en) * | 1998-03-03 | 2000-07-25 | United Container Machinery, Inc. | Method and apparatus for providing erasable relief images |
JP2009198407A (ja) * | 2008-02-23 | 2009-09-03 | Tokyo Electron Ltd | プローブの針跡転写部材及びプローブ装置 |
CN104827750A (zh) * | 2015-05-21 | 2015-08-12 | 浙江喜得宝丝绸科技有限公司 | 纺织印花滚筒制版方法及其制版装置 |
-
1994
- 1994-03-18 JP JP6072802A patent/JPH07256852A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6092465A (en) * | 1998-03-03 | 2000-07-25 | United Container Machinery, Inc. | Method and apparatus for providing erasable relief images |
JP2009198407A (ja) * | 2008-02-23 | 2009-09-03 | Tokyo Electron Ltd | プローブの針跡転写部材及びプローブ装置 |
CN104827750A (zh) * | 2015-05-21 | 2015-08-12 | 浙江喜得宝丝绸科技有限公司 | 纺织印花滚筒制版方法及其制版装置 |
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