JPH07256330A - 真空アークデスケール方法 - Google Patents

真空アークデスケール方法

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JPH07256330A
JPH07256330A JP5078794A JP5078794A JPH07256330A JP H07256330 A JPH07256330 A JP H07256330A JP 5078794 A JP5078794 A JP 5078794A JP 5078794 A JP5078794 A JP 5078794A JP H07256330 A JPH07256330 A JP H07256330A
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JP
Japan
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shot
pickling
vacuum arc
treated
treatment
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JP5078794A
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English (en)
Inventor
Jun Takeuchi
順 竹内
Jiro Kondo
次郎 近藤
Koichi Takeda
紘一 武田
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 異鋼種を同一の酸洗槽で酸洗いするデスケー
リング方法。 【構成】 被処理材表面のスケールをショットブラスト
処理し、真空アークデスケール処理し、更に酸洗処理す
る真空アークデスケール方法において、鉄を主成分とす
る粉粒鉄を高圧空気で投射してショットブラスト処理
し、ショット材を被処理材表面に残留せしめ、真空アー
クデスケール処理後酸洗することを特徴とする真空アー
クデスケール方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は金属の真空アークデスケ
ール方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来金属のデスケーリングは酸によるケ
ミカル処理、ショットブラストやブラシ又は砥石で研磨
するメカニカル方法が知られている。又特公昭57−5
6109号公報はホットストリップの脱スケール方法と
して、電子ビーム、レーザ、放電アークでスケールを溶
解蒸発させることを提案している。しかしながら、この
方法では多大な電力を要し、表面凹凸が大きい等が課題
であった。更に特開平4−110084号公報では、1
0Pa以下の圧力で、被処理部品にアーク放電を行い、ア
ーク処理を実施する提案があるが、表面粗度が悪く、消
費電力も大きい(例えばSUS304ではRmax:70μ
m、3kWH/m2 程度)。本出願人はさきに特願平4−2
83304号において被処理材のパスラインを挟んで被
処理材の幅方向に配設した多分割電極とコンダクタロー
ルを対設した真空処理室と、軽酸洗槽、リンス槽、乾燥
炉を順次配設し、真空中における放電アークによりスケ
ールを選択除去して平滑効果の大きい圧延製品の表面疵
除去装置列を提案した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ステンレス鋼のデスケ
ールの酸洗時には、SUS304ではHF+HNO3
SUS430ではH2 SO4 が用いられ、異鋼種で異な
る酸を用いるため酸洗ラインには酸洗槽が複数必要であ
る。これは酸洗の目的が表面粗度を低減するためにステ
ンレス鋼表層を溶解するためである。特にSUS304
で用いられる弗酸は高価であるばかりでなく、廃酸処理
コストも高い。本発明は異鋼種を同一の酸で処理する真
空アークデスケール方法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は次の通り
である。 (1)被処理材表面のスケールをショットブラスト処理
し、真空アークデスケール処理し、更に酸洗処理する真
空アークデスケール方法において、鉄を主成分とする粉
粒鉄を高圧空気で投射してショットブラスト処理し、シ
ョット材を被処理材表面に残留せしめ、真空アークデス
ケール処理後酸洗することを特徴とする真空アークデス
ケール方法。 (2)異鋼種被処理材を同一の酸で酸洗することを特徴
とする請求項1記載の真空アークデスケール方法。
【0005】
【作用】ショットブラストは金属表面の脱スケールの
際、砂、鉄粒、鉄粒片などを圧縮空気などにより金属表
面に投射する。鉄粒の材料は一般に鋳鉄、熱処理鋳鉄、
鋳鋼、引き抜き鋼線が使用され、形状は0.06〜3mm
程度の粒状である。特に引き抜き鋼線を切断したものは
カット・ワイヤ・ショット、また鋭い角のある形状のも
のはグリット(鉄粒片)と呼ばれる。
【0006】本発明におけるショット材は、市販のステ
ィールグリットが用いられるが、−200μm、好まし
くは−100μmで鋭い角のある形状のものが選ばれ
る。ショット材の表面を焼なましてもよい。後述の実施
例に示すように溶融アトマイズ法によるショット材に比
し、粉砕法によるショット材の効果が大きいことが確認
された。この理由は定かではないが、鉄を主成分とする
100μm以下の粉粒鉄を用いて高圧空気によってショ
ット材を被処理材に投射すると、スケールの大部分が除
去されるとともに、ショット材の一部が被処理材表面に
突きささって残留することが知見される。
【0007】実験によるとショット材として粒径の比較
的大きい鋼球(砂鉄)を用いると、ショット材のステン
レス鋼表面への突きささりはないが、ショットブラスト
後の表面粗度はRmax:20〜30μmで表面性状は変形
した。一方、本発明の鋭い角のあるスティールグリット
を用いるとショット後の鋼板の表面粗度はRmax:15μ
mオーダーであった。
【0008】本発明では被処理材はショットブラスト処
理後、真空中1〜10-3Torrで被処理物と電極との間で
アーク放電を受けるが、酸化物は純金属より必ず仕事関
数が低いから電極に流れる電流及びその電位差、磁界等
を予め材質毎に設定されたモードで放電処理すると、シ
ョットブラスト除去できなかった酸化物の部分が除去さ
れ、このとき残留ショット材がある程度除去される。
【0009】本発明は引続き酸洗処理されるが、例えば
HCl酸洗により残留ショット材が除去される。即ち従
来ステンレス鋼の酸洗は表面粗度を低減するためにステ
ンレス鋼表層を溶解したが、本発明は真空中におけるア
ーク放電により表面粗度は改善され、酸洗では残留ショ
ット材の除去のみが行われる。従ってSUS304,S
US430の異鋼種を同一の酸洗槽で処理できる。
【0010】
【実施例】
(実施例1)図1は本発明の実施例の全体図であるが、
被処理材13はショットブラスト装置10で脱スケール
後真空アーク装置11でアーク放電を受ける。引続き酸
洗槽12で酸洗される。酸洗槽は単槽でよい。ステンレ
ス鋼SUS304熱延板に対し、粉砕法で製造されたシ
ョット材Aと溶融アトマイズ法で製造されたショット材
Bでショットブラストを施した。それぞれに対して真空
アークデスケール法を適用した。その後軽酸洗を施し
た。ショットブラストは圧縮空気法により行った。投射
圧は5kg/cm2 とし、投射量は5kg/min、ショット時間
は9000s/m2 とした。表1にショット処理による
重量減とショット後の表面粗度を示す。表面粗度にはほ
とんど差がないものの、重量減ではショット材Aで効率
的にスケールが除去されている。
【0011】
【表1】
【0012】ショットブラスト処理を施したSUS30
4熱延板に真空アークデスケール処理を施した。スケー
ルが全面除去できるまで処理をした。処理圧力は0.0
2Torrであり、処理電圧は30Vである。表2に真空ア
ークデスケール処理に必要とされた電力と処理後の表面
粗度を示す。粉砕法で製造されたショット材Aにてショ
ットブラストされた場合には必要電力は小さくかつ表面
粗度は滑らかである。一方、ショット材Bでは必要電力
は大きくかつ表面粗度は粗い。
【0013】
【表2】
【0014】ショット材Aにてショットブラスト処理さ
れた後、真空アークデスケール処理された鋼板表面をX
線回折法で調査したところγ−Feとα−Feが検出さ
れた。SUS304はγ−Fe構造であるため、検出さ
れたα−Feはショット材Aの残留であると推定され
た。ショット材Aにてショットブラスト処理された後、
真空アークデスケール処理された鋼板に対して酸洗処理
を施した。酸洗条件1は硫酸300g/l、70℃、1
20sである。また酸洗条件2は塩酸10%HCl、7
0℃、60sである。酸洗条件1においても酸洗条件2
においても酸洗処理後の表面からはα−Feは検出され
なかった。また表面粗度も30μm以下であった。
【0015】(実施例2)SUS430熱延板について
ショット材Aまたはショット材Bでショットブラスト処
理を行い、真空アークデスケール処理を行った後、酸洗
条件1または2で酸洗を行った。詳細な条件は実施例1
と同様である。実施例1と同様にショット材Aにてショ
ットブラストされた鋼板の最終粗度は小さく、真空アー
クデスケール処理に必要な電力も小さかった。
【0016】
【発明の効果】本発明によると異鋼種を同一の酸で処理
できるので、設備費が少なく、ランニングコストが軽減
される。特に弗酸を用いる必然性がなく、コストが大幅
に削減できる。この上表面粗度に優れた表面処理ができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の説明図。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理材表面のスケールをショットブラ
    スト処理し、真空アークデスケール処理し、更に酸洗処
    理する真空アークデスケール方法において、鉄を主成分
    とする粉粒鉄を高圧空気で投射してショットブラスト処
    理し、ショット材を被処理材表面に残留せしめ、真空ア
    ークデスケール処理後酸洗することを特徴とする真空ア
    ークデスケール方法。
  2. 【請求項2】 異鋼種被処理材を同一の酸で酸洗するこ
    とを特徴とする請求項1記載の真空アークデスケール方
    法。
JP5078794A 1994-03-22 1994-03-22 真空アークデスケール方法 Withdrawn JPH07256330A (ja)

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JP5078794A JPH07256330A (ja) 1994-03-22 1994-03-22 真空アークデスケール方法

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JPH07256330A true JPH07256330A (ja) 1995-10-09

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JP5078794A Withdrawn JPH07256330A (ja) 1994-03-22 1994-03-22 真空アークデスケール方法

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