JPH0725582Y2 - 冷蔵庫 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は除霜排水パイプを断熱材に埋設する冷蔵庫に関
するものである。

従来の技術 近年、冷蔵庫は、庫内温度ムラの均一化を図る為、ダイ
レクトフロー方式が主流傾向にある。そうした場合、除
霜排水経路はコントロールパネルの断熱層によって覆わ
れてしまう。その除霜排水経路については、実開昭62−
12482号公報で構成されている。

以下図面を参照しながら従来例について説明する。

第３図〜第４図は従来の冷蔵庫の除霜排水経路を示すも
のである。１は冷蔵庫本体である。２は外箱、３は内箱
で、両箱の間には断熱材４が充填され、冷蔵庫本体１を
形成している。５は内箱３を冷凍室６、冷蔵室７に区画
する中仕切部である。８は冷凍室６の背面に取付られた
冷却器で、中仕切部５内にある除霜水受皿９で前記冷却
器８の除霜水が集められる。10は中仕切部５内を貫通
し、冷蔵室７に突出する前記除霜水受皿９のパイプであ
る。11は冷蔵室７背面より断熱材４内に埋設され、外箱
２の底面に貫通する除霜排水パイプである。12は前記中
仕切部５を貫通するパイプ10と除霜水パイプ11とを連結
する連結パイプである。13は冷蔵室７の温度調節を行な
うコントロールパネルで連結パイプ12と冷蔵室７庫内は
仕切られた構成である。

以上のように構成された冷蔵庫で、冷却器８からの除霜
水は除霜水受皿９から中仕切部５を貫通するパイプ10、
連結パイプ12、除霜排水パイプ11を経由して庫外へ排出
される。

考案が解決しようとする課題 しかしながら上記のような構成では、コントロールパネ
ル13の断熱層14で連結パイプ12の周囲は断熱される為、
冷蔵庫の運転が止まった時、冷却器８で冷やされた冷気
が下方へ移動し、連結パイプ12の表面を過冷する。連結
パイプ12の表面は異常な着霜現象が生じ、最悪の場合
は、連結パイプ12内が凍結し、庫外への排水が出来な
い、又はコントロールパネル13の表面に着霜するという
課題を有していた。

本考案は上記課題を鑑み、冷却器８で冷やされた冷気に
よる連結パイプ12の表面の異常着霜現象を防止した冷蔵
庫を提供するものである。

課題を解決するための手段 上記課題を解決するために本考案の冷蔵庫は除霜水受皿
から中仕切部下部の冷蔵室に突出したパイプと、冷蔵室
背面より外箱底面に貫通し、断熱材内に埋設される除霜
水パイプとを連結する連結パイプと、連結パイプの前面
に設置される冷蔵室の温度調節を行なうコントロールパ
ネルの奥面と上部に設けた冷気対流孔と、コントロール
パネルの断熱層と連結パイプとの距離をあけて風路を形
成したものである。

作用 本考案は上記した構成によって、冷却器で冷やされた冷
気が下方へ移動して来ても、連結パイプの周囲は冷蔵室
の冷気対流で過冷されにくくなり、連結パイプ表面温度
と冷蔵室温度との差が着霜に至る温度差にならない。

実施例 以下本考案の一実施例の冷蔵庫について図面を参照しな
がら説明するが、従来と同一構成については同一番号を
付して、その詳細な説明は省略する。

第１図〜第２図において、15は冷蔵室７の温度調節を行
なうコントロールパネルである。コントロールパネル15
内に収納されているダンパー（図示せず）は断熱層16に
て覆われている。断熱層16は連結パイプ12の周囲と距離
をあけて設置されている。17,18はそれぞれコントロー
ルパネル15の奥面，上部に設けた冷気対流孔である。

以上の様に構成された冷蔵庫で冷却器８からの除霜水
は、除霜水受皿９から中仕切部５を貫通するパイプ10、
連結パイプ12、除霜排水パイプ11を経由して排水され
る。また冷蔵庫の運転が止まった時、冷却器８で冷やさ
れた冷気が下方へ移動して来ても、連結パイプ12の周囲
は冷蔵室７の冷気対流で過冷されにくくなる。

以上の様に本実施例によれば、連結パイプ12の前面に設
置される冷蔵室７の温度調節を行なうコントロールパネ
ル15の断熱層16と距離をあけ、コントロールパネル15の
奥面と上部にそれぞれ冷気対流孔17,18を設け、風路を
形成することにより、連結パイプ12の表面が過冷される
ことなく、冷蔵室７温度と連結パイプ12の表面温度との
差で連結パイプ12の表面に着霜することがない。また冷
蔵庫の運転停止時にも、冷却器８で冷やされた冷気が、
下方へ移動して来ても連結パイプ12の表面は冷蔵室７の
冷気対流で過冷されにくく、連結パイプ12表面の異常着
霜及び、コントロールパネル15の表面へ着霜することが
ない。

考案の効果 以上の様に本考案は、除霜水受皿から中仕切部下部室に
突出したパイプと、中仕切部下部室背面より外箱に貫通
し、断熱材内に埋設された除霜排水パイプとを連結する
連結パイプと、連結パイプの前面に設置されるコントロ
ールパネル奥面と上部に設けた冷気対流孔と、コントロ
ールパネルの断熱層と連結パイプは距離をあけて風路を
形成したので、冷蔵室内に位置する連結パイプ表面は過
冷を防ぐことができ、この結果、連結パイプ表面の着
霜、コントロールパネル表面の着霜を防止することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例における冷蔵庫の要部断面
図、第２図は同冷蔵庫の断面図、第３図は従来例の冷蔵
庫の要部断面図、第４図は同冷蔵庫の断面図。 ５……中仕切部、８……冷却器、９……除霜水受皿、10
……パイプ、11……除霜排水パイプ、15……コントロー
ルパネル、16……断熱層、17……奥面冷気対流孔、18…
…上部冷気対流孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】内箱、外箱及びこれら両箱間に充填発泡さ
   れる断熱材と、前記内箱を複数室に区画する中仕切部
   と、前記中仕切部の上部に設置される冷却器と、前記冷
   却器の下部に設置される除霜水受皿と、前記除霜水受皿
   から前記中仕切部の下部室背面より前記外箱底面に貫通
   し、前記断熱材内に埋設された除霜水パイプと、前記パ
   イプと前記除霜排水パイプとを連結する連結パイプと、
   前記連結パイプの前面に設置されるコントロールパネル
   とよりなり、前記コントロールパネル奥面と上部に設け
   た冷気対流孔と、前記コントロールパネルの断熱層と、
   前記連結パイプとの距離をあけて風路を形成したことを
   特徴とする冷蔵庫。