JPH07255186A - 超音波モータの駆動回路 - Google Patents

超音波モータの駆動回路

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JPH07255186A
JPH07255186A JP6042628A JP4262894A JPH07255186A JP H07255186 A JPH07255186 A JP H07255186A JP 6042628 A JP6042628 A JP 6042628A JP 4262894 A JP4262894 A JP 4262894A JP H07255186 A JPH07255186 A JP H07255186A
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ultrasonic motor
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oscillator
ultrasonic
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JP6042628A
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English (en)
Inventor
Kunihiko Sasaki
佐々木  邦彦
Kazuhiro Kumei
一裕 粂井
Takenao Fujimura
毅直 藤村
Toshiharu Tsubata
敏晴 津幡
Tomoki Funakubo
朋樹 舟窪
Yoshihisa Taniguchi
芳久 谷口
Hajime Takahashi
一 高橋
Kazumoto Abe
千幹 阿部
Asao Kaminodai
浅雄 上野台
Daizo Shinohara
大三 篠原
Hiroyasu Hebiishi
広康 蛇石
Munemitsu Watanabe
宗光 渡▲邊▼
Hiroaki Noda
浩昭 野田
Koji Ouchi
孝司 大内
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 超音波モータの位相反転付近における不感帯
を抑え、広いダイナミックレンジを確保しあるいは高い
分解能を確保することで、高精度な速度制御をすること
ができる超音波モータの駆動回路を提供する。 【構成】 超音波振動子8に周期的な信号を印加するこ
とにより駆動される超音波モータ9の駆動回路におい
て、該超音波モータ9の共振周波数付近の周波信号を出
力する発振器4と、この発振器4が出力する周波信号に
おける1サイクルの信号波形を単位時間あたりにいくつ
上記超音波モータ9に印加するかを設定するサイクル設
定部5と、上記発振器4の出力を電力増幅して上記超音
波振動子8に印加するパワーアンプ7とを備えている超
音波モータ9の駆動回路。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波モータの駆動回
路、より詳しくは、電気−機械エネルギー変換素子に周
期的な信号を印加されることにより駆動される超音波モ
ータの駆動回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の超音波モータの駆動回路につい
て、図8を参照して説明する。
【0003】図8において、コンピュータ10は、超音
波モータ9の移動指令値をパルス列として出力するもの
であり、例えばパーソナルコンピュータ等で構成されて
いる。
【0004】このコンピュータ10には、差分演算手段
としての偏差カウンタ20が接続されていて、コンピュ
ータ10の出力パルスと、超音波モータ9に取り付けら
れたリニアエンコーダ24の出力パルスとをそれぞれカ
ウントして、その差を出力するものである。
【0005】この偏差カウンタ20の出力は、マイクロ
コンピュータ32に取り込まれるようになっていて、マ
イクロコンピュータ32は、種々の制御補償演算を行う
とともに、駆動方向の切り替えを行うものである。これ
ら種々の制御補償演算結果は、マイクロコンピュータ3
2からデジタル信号として出力されて、D/A変換器3
7によりアナログ信号に変換された後、駆動手段たるパ
ワーアンプ38に出力される。
【0006】なお、上記D/A変換器37のアナログリ
ファレンス端子は、発振器13に接続されている。この
発振器13は、超音波モータ9に設けられている、電気
−機械エネルギー変換素子を備えた超音波振動子8の共
振周波数Frの正弦波を出力するものである。
【0007】パワーアンプ38は、マイクロコンピュー
タ32から出力される駆動方向切替信号によって、+9
0゜または−90゜の位相差を有する二つの正弦波を生
成して、これらを電力増幅した後、超音波モータ9に出
力するものである。
【0008】また、移動ステージ31は、超音波モータ
9により駆動されるリニアステージであり、リニアエン
コーダ24を有している。
【0009】次に、このような超音波モータの駆動回路
の動作について説明する。コンピュータ10から、超音
波モータ9の移動指令値がパルス列で出力されると、偏
差カウンタ20には偏差が生じる。
【0010】マイクロコンピュータ32は、所定の時間
周期で偏差カウンタ20の偏差値を取り込み、種々の制
御補償演算を行ってデジタル値として出力する。
【0011】マイクロコンピュータ32から出力された
デジタル値による演算値は、D/A変換器37に入力さ
れる。一方、該D/A変換器37のアナログリファレン
ス端子には、発振器13から超音波モータ9の共振周波
数Frの正弦波が入力されていて、これら二つの乗算値
が、超音波モータ9の制御パラメータである振幅値とし
て出力される。
【0012】パワーアンプ38では、マイクロコンピュ
ータ32の駆動方向切替信号によって、+90゜または
−90゜の位相差を有しかつD/A変換器37の出力値
に応じた振幅を有している二つの正弦波を生成して、電
力増幅した後に超音波モータ9に出力する。これにより
超音波モータ9が駆動されて、移動ステージ31が移動
される。
【0013】移動ステージ31の移動に応じて、リニア
エンコーダ24はパルス列を発生し、これが偏差カウン
タ20に入力される。これによって、移動ステージ31
は、コンピュータ10からの指令に対してフィードバッ
ク制御される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の超音波
モータ9の駆動回路では、制御補償結果と共振周波数F
rの正弦波の乗算値が、超音波モータ9へ印加する制御
パラメータとなる。しかしながら、超音波モータ9には
位相反転付近に不感帯が存在しており、これが制御パラ
メータの制御レンジを狭めているために、超音波モータ
9を駆動する際における速度の広いダイナミックレンジ
や、あるいは高い分解能を確保することが難しくなり、
速度制御が困難になってしまう。
【0015】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、超音波モータの位相反転付近における不感帯を抑
え、広いダイナミックレンジを確保しあるいは高い分解
能を確保することで、高精度な制御をすることができる
超音波モータの駆動回路を提供することを目的としてい
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明による超音波モータの駆動回路は、電気−
機械エネルギー変換素子に周期的な信号を印加されるこ
とにより駆動される超音波モータの駆動回路において、
駆動される超音波モータにおける共振周波数付近の周波
信号を出力する発振手段と、この発振手段が出力する周
波信号における1サイクルの信号波形を単位時間あたり
にいくつ上記超音波モータに印加するかを設定する設定
手段とを備えている。
【0017】
【作用】発振手段が駆動される超音波モータにおける共
振周波数付近の周波信号を出力し、設定手段が上記発振
手段が出力する周波信号における1サイクルの信号波形
を単位時間あたりにいくつ上記超音波モータに印加する
かを設定する。
【0018】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1,図2は本発明の第1実施例を示したもので
あり、図1は超音波モータの駆動回路を示すブロック図
である。
【0019】超音波モータの駆動回路は、図1に示すよ
うに、サイクル数演算部1を有しており、このサイクル
数演算部1は、入力される指令に応じて、超音波モータ
9へ印加するサイクル数を演算するものである。
【0020】上記指令は位相決定部2にも入力されるよ
うになっていて、この位相決定部2は、超音波モータ9
の移動方向に応じて、印化する電圧の位相を決めるもの
である。
【0021】さらに上記指令は増幅度演算部3に入力さ
れるようになっていて、この増幅度演算部3は電力増幅
手段たるパワーアンプ7の増幅度を決めるものである。
【0022】また発振器4は、超音波振動子8が共振す
る周波数Frの信号を発生させるものである。
【0023】上記サイクル数演算部1,位相決定部2,
発振器4の出力は、設定手段たるサイクル設定部5に入
力されるようになっていて、このサイクル設定部5は、
任意の時間Tあたりサイクル数Nだけ周波数Frの信号
を出力するものである。ただし、この時間TはT≧N/
Frを満たすものである。
【0024】このサイクル設定部5にはタイミング発生
部6が接続されていて、このタイミング発生部6は、上
記任意の時間Tでサイクル設定部5の出力を制御するも
のである。
【0025】上記サイクル設定部5の出力はパワーアン
プ7に入力されるようになっていて、このパワーアンプ
7は、超音波モータ9に印加する電圧を生成するもので
あり、上記増幅度演算部3の出力により増幅度が変化す
るようになっている。
【0026】超音波モータ9は、超音波振動子8に上記
パワーアンプ7から電圧を印加し、これにより駆動力を
発生するものである。
【0027】図2は第1実施例の超音波モータの駆動回
路における動作の一例を表すタイミングチャートであ
る。
【0028】図2において、(a)はタイミング発生部
6の出力を示していて、符号T1,T2,T3,T4は時間
であり、これら時間T1,T2,T3,T4の先頭において
図示のようなトリガ信号を発生する。
【0029】(b)はサイクル数演算部1の出力を示し
ていて、符号N1,N2,N3,N4は上記時間T1,T2,
T3,T4において超音波モータ9に印加するサイクル数
であり、このサイクル数は整数である。
【0030】(c)は位相決定部2の出力を示してい
て、図中、符号+は移動方向が正になる位相、符号−は
移動方向が負になる位相である。
【0031】(d)は発振器4の出力を示していて、図
示のように、超音波振動子8の共振周波数Frの信号を
常に発生させている。
【0032】(e)はサイクル設定部5の出力を示して
いて、上記タイミング発生部6による時間T1,T2,T
3,T4等の例えば先頭位置から、上記サイクル数演算部
1において演算されたサイクル数N1,N2,N3,N4等
だけ、それぞれ周波数Frの信号を出力する。図示の例
ではサイクル数Nは、N2=4,N3=3,N4=2とな
っている。このとき、サイクル設定部5のA相とB相か
らは、相対的に位相が90°ずれた信号が出力される
が、この位相が+90°ずれるか−90°ずれるかは、
上記位相決定部2の出力により決定される。また、該サ
イクル設定部5の出力信号の振幅は、図示のように、い
ずれも振幅kとなっている。
【0033】(f)は増幅度演算部3の出力を示してい
て、符号K1,K2,K3,K4は、上記時間T1,T2,T
3,T4のそれぞれにおいて、上記サイクル設定部5の出
力の振幅kに対してパワーアンプ7により行われる増幅
度を示している。
【0034】(g)はパワーアンプ7の出力、すなわち
超音波モータ9への入力を示していて、上記増幅度演算
部3により算出された増幅度K1,K2,K3,K4だけ、
上記サイクル設定部5の出力を増幅したものとなってい
る。従って、このパワーアンプ7においては、上記サイ
クル設定部5における振幅kがK(K1,K2,K3,K4
等)倍となる。なお、この図2においては、時間T2,
T3,T4における各増幅度K2,K3,K4の関係が、K2
>K4>K3となる場合についてを一例として図示してい
る。
【0035】上述のような場合において、例えば時間T
2を例にとって説明すると、上記(b)に示すように、
サイクル数演算部1からは“N2”という演算結果が、
(c)に示すように、位相決定部2からは“+”という
結果が、それぞれサイクル設定部4に渡される。この結
果に基づいてサイクル設定部4は、(a)に示すタイミ
ング発生部5で発生される時間T2のタイミングで、
(e)に示すように、“N2”発のパルスをA相,B相
に“+”90゜の位相差で出力する。そして、上記パワ
ーアンプ4の出力の振幅は、(g)に示すようにk×K
2となる。
【0036】次に、上述のように構成されるこの第1実
施例の超音波モータの駆動回路における動作を説明す
る。まず、サイクル数演算部1において、各種の指令等
に基づいて時間Tあたりに出力すべきサイクル数Nを演
算する。例えば、超音波モータ9を速く動かすならばサ
イクル数Nを大きくし、ゆっくり動かすならばサイクル
数Nを小さくする、などといった演算が行われるが、そ
の詳細な演算アルゴリズムはシステム全体に依存して最
適化することになる。
【0037】また、位相決定部2において、指令等に基
づいて超音波振動子8に印加する位相を決定する。この
とき決定する位相とは、サイクル設定部5から出力する
A相とB相の位相差を+90°にするか−90°にする
かということであり、この位相によって超音波モータ9
の移動方向が決まる。
【0038】サイクル数演算部1と位相決定部2に入力
された上記指令等の情報は、超音波振動子8に印加すべ
きサイクル数Nと位相という情報となって、タイミング
発生部6で発生される時間T毎に、サイクル設定部5へ
入力される。
【0039】サイクル設定部5では、時間T毎に以下の
動作を繰り返す。まず、サイクル数演算部1からサイク
ル数Nを入力するとともに、位相決定部2から位相を入
力する。そして、該サイクル設定部5は、与えられたサ
イクル数Nだけ発振器4で得られる周波数Frの信号
を、与えられた位相に対応して出力する。
【0040】ここで、タイミング発生部6からの時間T
を変化させると、同じサイクル数Nを印加した場合で
も、単位時間あたりの超音波モータ9に印加されるパワ
ーは変化する。このような時間Tの変化によって、単位
時間あたりに印加するサイクル数はN/Tとなる。
【0041】また、増幅度演算部3の出力によりパワー
アンプ7の増幅度Kも変化し、超音波モータ9に印加す
る電圧が変化する。
【0042】従って、パワーアンプ7の増幅度によって
超音波モータ9に印加するパワー、すなわち超音波モー
タ9の駆動速度を変えることができるし、一方、サイク
ル数Nを変化させることによっても変えることができ、
さらには、時間Tを変化させることによっても変えるこ
とができる。
【0043】このような実施例によれば,上述のような
複数の制御方法を組み合わせることにより、広いダイナ
ミックレンジや、あるいは高い分解能を実現でき、高精
度な超音波モータ9の速度制御をすることができる。
【0044】なお、上述ではオープンループ制御の場合
について説明したが、本発明はこれに限定されるもので
はなく、フィードバックしたクローズドループ制御の場
合でも良い。
【0045】また、上述では増幅度,サイクル数N,時
間Tを変化させることで制御しているが、これらの内の
いずれかを適宜固定値とした場合も速度制御の効果を得
ることができるものであり、本発明に含まれることはい
うまでもない。
【0046】図3から図6は本発明の第2実施例を示し
たものであり、図3は第2実施例における全体構成を示
すブロック図である。この第2実施例において上述の第
1実施例と同様の機能を果たす部分には同一の符号を付
して説明を省略し、主として異なる部分についてのみ説
明する。
【0047】パーソナルコンピュータ10は、超音波モ
ータ9の速度指令値をパルス列として出力するものであ
る。
【0048】上記パーソナルコンピュータ10にはカウ
ンタ11が接続されていて、このカウンタ11は、該パ
ーソナルコンピュータ10から出力されたパルス列のパ
ルス数をカウントするものであり、パルス列の指令方向
の情報をカウントデータの符号として出力するようにな
っている。
【0049】上記カウンタ11にはマイクロコンピュー
タ12が接続されていて、このマイクロコンピュータ1
2は、上記第1実施例のサイクル数演算部1,位相決定
部2,増幅度演算部3,タイミング発生部6等の機能
を、ソフトウェアにより実現するものである。
【0050】発振器13は、超音波振動子8が共振する
周波数Frの信号sig1を発生させるものである。
【0051】位相シフタ14は、上記発振器13から出
力された周波数Frの信号sig1の位相を±90゜シ
フトして、信号sig1と信号sig2の対か、あるいは
信号sig1と信号sig3の対を出力するものである。
【0052】減算カウンタ15は、上記マイクロコンピ
ュータ12から出力されるサイクル数Naを減算するカ
ウンタである。
【0053】セレクタ16は、上記マイクロコンピュー
タ12から出力される位相に応じて、上記位相シフタ1
4から出力された信号の内、信号sig1と信号sig2
の対か、あるいは信号sig1と信号sig3の対を選択
するものであり、出力イネーブル端子を備えている。
【0054】そして、これら位相シフタ14,減算カウ
ンタ15,セレクタ16により、上記第1実施例で説明
したサイクル設定部5を構成している。
【0055】D/A変換器17は、上記マイクロコンピ
ュータ12から出力された増幅度Kaに関する情報を含
むデジタル信号を、アナログ信号に変換して高圧アンプ
18に出力するものである。
【0056】高圧アンプ18は、上記D/A変換器17
の出力を増幅するものである。
【0057】FET(電界効果トランジスタ)19a,
19bは、上記セレクタ16の出力を増幅するものであ
り、上記高圧アンプ18の出力により駆動されるように
なっている。
【0058】そして、これらD/A変換器17,高圧ア
ンプ18,FET19a,19bにより、上記第1実施
例で説明したパワーアンプ7を構成している。
【0059】超音波モータ9は、超音波振動子8を備え
ていて、この超音波振動子8に上記FET19a,19
bの出力を印加することにより駆動されるものである。
【0060】図6は第2実施例による動作の一例を説明
する制御レンジの図である。
【0061】図6において、(A)は超音波モータ21
を駆動するのに必要な印加レンジ(ダイナミックレン
ジ)の範囲を示している。
【0062】(B)は増幅度の演算により設定されるサ
イクルレンジの範囲を示しており、ここではダイナミッ
クレンジを4等分割したものが各サイクルレンジとなる
場合を一例として図示しているが、実際には、これに限
らず何分割でもよく、また等分割でなくてもよい。
【0063】(C)はサイクル数の演算結果によりサイ
クルレンジ内の制御パラメータが変化することを示して
いる。
【0064】(D)は増幅度の演算結果によりダイナミ
ックレンジ内のサイクルレンジが変化することを示して
いる。
【0065】このような第2実施例の超音波モータの駆
動回路の動作を、図4,図5に示す上記マイクロコンピ
ュータ12が行う一連の処理を表わすフローチャートに
沿って、上記図3,図6も参照しながら説明する。図4
は上記マイクロコンピュータ12が行う動作のメインフ
ローチャート、図5は該マイクロコンピュータ12にお
いて、タイマ割り込みにより一定時間Ta毎に処理され
る各種演算ルーチンを示すフローチャートである。
【0066】超音波モータの駆動回路の図示しない電源
がオンになると、発振器13からは超音波振動子8の共
振周波数付近である周波数Frの信号sig1が出力さ
れ、位相シフタ14に入力される。
【0067】位相シフタ14では、周波数Frの信号か
ら位相が+90゜ずれた信号sig2と−90゜ずれた
信号sig3とを生成し、信号sig1と信号sig2の
対と信号sig1と信号sig3の対とをそれぞれ出力す
る。そして、これらの信号が出力イネーブル端子付のセ
レクタ16へ入力される。
【0068】一方、マイクロコンピュータ12は、電源
がオンになると、図4に示すように、まず該マイクロコ
ンピュータ12のI/Oポート,バス,演算変数等の設
定や各種の初期化を行う(ステップS1)。このとき、
タイマ割り込みにより、一定時間Ta毎に図5に示すよ
うな各種演算を処理させる設定もここで行い、タイミン
グ発生の設定を行う。
【0069】次に、無限ループに移行する(ステップS
2)。
【0070】この無限ループに移行するとタイマ割り込
みが許可されて、一定時間Ta毎に図5に示すような増
幅度演算,サイクル数演算,位相決定等の各種演算ルー
チンが処理される(ステップS3)。そして、超音波モ
ータ9を駆動する動作に移行する。
【0071】パーソナルコンピュータ10から超音波モ
ータ9の移動指令値がパルス列で出力されると、一定時
間Taの間にカウンタ11へ入力されるパルス数Paがカ
ウントされる。
【0072】カウントされたパルス数Paは、符号付き
のデータとしてマイクロコンピュータ12に取り込まれ
て、単位時間あたりのパルス数Pa/Ta、すなわち速度
指令値として認識される(ステップS4)。ここで、符
号は超音波モータ9の指令移動方向を表している。
【0073】速度指令値Pa/Taの上位ビットデータに
より、超音波モータ9へ印加されるサイクル波の振幅す
なわち増幅度Kaを演算して、ダイナミックレンジの内
の各サイクルレンジを決定する(ステップS5)(図6
(D)参照)。
【0074】また、速度指令値Pa/Taの下位ビットデ
ータにより、一定時間Ta内に超音波モータ9へ印加さ
れるサイクル数Naを演算して、微細制御量を決定する
(ステップS6)(図6(C)参照)。このとき、サイ
クル数Naは、上記ステップS5で決定されたサイクル
レンジの内に入っていることはもちろんである。
【0075】上述の増幅度Ka,サイクル数Na,時間T
aの制御パラメータは、速度のダイナミックレンジ,分
解能を考慮して決められる。
【0076】ここで、超音波モータ9の位相反転付近に
おける不感帯を避けるためにNa=0付近のサイクル数
を使用しないようにすることは、ステップS6に示すサ
ブルーチン内の演算で容易に実現することができる。
【0077】上記速度指令値Pa/Taの符号により、超
音波モータ9へ印加される位相が+90゜かあるいは−
90゜かが判断される(ステップS7)。
【0078】そして、上述の演算で得た制御パラメータ
の内、増幅度KaはD/A変換器17へ、サイクル数Na
は減算カウンタ15へ、位相(+90゜/−90゜)は
セレクタ16へ、それぞれマイクロコンピュータ12か
ら出力される(ステップS8)。
【0079】D/A変換器17に入力された増幅度Ka
は、デジタル信号からアナログ信号に変換された後、高
圧アンプ18で増幅されて、FET19a,19bの駆
動電圧になる。
【0080】サイクル数Naは、減算カウンタ15へ入
力されると、信号sig1の周期毎に1ずつ減算され、
0になるとセレクタ16にディスエーブル信号を出力す
る。
【0081】出力イネーブル端子付のセレクタ16で
は、位相が+90゜か−90゜かにより、信号sig1
と信号sig2の対か信号sig1と信号sig3の対が
選択され、減算カウンタ15からディスエーブル信号が
入力されるまで選択された信号の対を出力し続ける。そ
して、該セレクタ16は、ディスエーブル信号が入力さ
れると、選択された信号の対の出力を止める。
【0082】上記セレクタ16の対の出力はFET19
a,19bのそれぞれのゲートに入力され、このFET
19a,19bは、高圧アンプ18から出力された駆動
電圧値で駆動される。
【0083】該FET19a,19bの出力は、それぞ
れ超音波振動子8のA相,B相に印加されて、超音波モ
ータ9が駆動される。
【0084】上述のような動作を一定時間Ta毎に繰り
返すことにより、超音波モータ9はパーソナルコンピュ
ータ10の指令に従った移動を行う。
【0085】以上説明したようにこのような第2実施例
によれば、超音波モータ9の速度を印加する電圧だけで
制御するのではなく、任意の時間Ta内のサイクル数Na
も含めて制御することで、超音波モータ9の位相反転付
近における不感帯を容易に避けることができる。
【0086】さらに、速度制御を行うための制御パラメ
ータを複数有することにより、広いダイナミックレンジ
あるいは高い分解能を達成でき、高精度な速度制御をす
ることができる超音波モータの駆動回路となる。
【0087】図7は本発明の第3実施例を示したもので
あり、第3実施例における全体構成を示すブロック図で
ある。この第3実施例において上述の第1,第2実施例
と同様の機能を果たす部分には同一の符号を付して説明
を省略し、主として異なる部分についてのみ説明する。
【0088】この第3実施例は、超音波モータ9の駆動
回路によって、マニピュレータを駆動するものである。
【0089】偏差カウンタ20は、パーソナルコンピュ
ータ10からの指令パルスと後述するエンコーダ24か
らの検出パルスとをそれぞれカウントして、その差を出
力するものである。
【0090】指令速度検出回路21は、パーソナルコン
ピュータ10からの上記指令パルスの周波数を検出し
て、指令速度値を得るものである。
【0091】マイクロコンピュータ22は、上記第1実
施例におけるサイクル数演算部1,位相決定部2,増幅
度演算部3,タイミング発生部6等の機能をソフトウェ
アにより実現するものである。このマイクロコンピュー
タ22は、上述の第1,第2実施例と異なり、タイマ割
り込みの時間Tbを変化させるようになっている。
【0092】上記エンコーダ24は、超音波モータ9の
移動量を検出するものであり、その検出結果を上記偏差
カウンタ20と後述する実速度検出回路23に出力する
ようになっている。
【0093】実速度検出回路23は、上記エンコーダ2
4から出力されるパルスの周波数を検出して実速度値を
得るものであり、その結果を上記マイクロコンピュータ
22に出力するようになっている。
【0094】可動部材25は、超音波モータ9によって
駆動される被駆動部材である。
【0095】上記可動部材25には、図7に示したよう
な取り付け機構によって操作針26が取り付けられてい
て、すなわち、この操作針26は、超音波モータ9の駆
動により移動するようになっている。
【0096】次に、このような第3実施例の作用を説明
する。パーソナルコンピュータ10から超音波モータ9
の移動指令値がパルス列で出力されると、偏差カウンタ
20には偏差が発生して、その偏差値はマイクロコンピ
ュータ22に取り込まれる。
【0097】マイクロコンピュータ22には、その他
に、指令速度検出回路21から指令速度値が、また、実
速度検出回路23から実速度値がそれぞれ駆動情報とし
て入力される。
【0098】これらの駆動情報を基に該マイクロコンピ
ュータ22は、増幅度Kb,サイクル数Nb,時間Tb,
位相を演算して、超音波モータ9に最適な印加パターン
を与える。
【0099】超音波モータ9が駆動されると、可動部材
25に取り付けられた操作針26を移動することができ
る。
【0100】このような第3実施例によれば、上記第
1,第2実施例とほぼ同様の効果を有するとともに、偏
差値,指令速度値,実速度値の駆動情報から最適な増幅
度Kb,サイクル数Nb,時間Tbを設定することで、低
剛性な操作針26先端の移動速度を任意でかつ安定に制
御することが可能になり、操作針26の先端が振動する
などといった問題に対しても最適化を図ることが容易に
なる。つまり、超音波モータ9を駆動するための制御の
自由度を格段に増すことができるために、種々の外乱要
因に対して最適化をより図り易くなっている。
【0101】
【発明の効果】以上説明したように本発明の超音波モー
タの駆動回路によれば、超音波モータの位相反転付近に
おける不感帯を抑え、広いダイナミックレンジを確保し
あるいは高い分解能を確保することで、高精度な制御を
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の超音波モータの駆動回路
を示すブロック図。
【図2】上記第1実施例の超音波モータの駆動回路の動
作の一例を示すタイミングチャート。
【図3】本発明の第2実施例の超音波モータの駆動回路
を示すブロック図。
【図4】上記第2実施例の超音波モータの駆動回路にお
けるマイクロコンピュータのメイン動作を示すフローチ
ャート。
【図5】上記第2実施例の超音波モータの駆動回路にお
けるマイクロコンピュータの各種演算ルーチンを示すフ
ローチャート。
【図6】上記第2実施例の超音波モータの駆動回路にお
ける制御レンジを説明するための図。
【図7】本発明の第3実施例の超音波モータの駆動回路
を示すブロック図。
【図8】従来の超音波モータの駆動回路を示すブロック
図。
【符号の説明】 1…サイクル数演算部 2…位相決定部 3…増幅度演算部 4,13…発振器(発振手段) 5…サイクル設定部(設定手段) 6…タイミング発生部 7…パワーアンプ(電力増幅手段) 8…超音波振動子 9…超音波モータ 12,22…マイクロコンピュータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 津幡 敏晴 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 舟窪 朋樹 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 谷口 芳久 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 高橋 一 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 阿部 千幹 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 上野台 浅雄 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 篠原 大三 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 蛇石 広康 東京都八王子市大和田町4丁目29番地16号 株式会社オリンパスエンジニアリング内 (72)発明者 渡▲邊▼ 宗光 東京都八王子市大和田町4丁目29番地16号 株式会社オリンパスエンジニアリング内 (72)発明者 野田 浩昭 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 大内 孝司 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気−機械エネルギー変換素子に周期的
    な信号を印加されることにより駆動される超音波モータ
    の駆動回路において、 駆動される超音波モータにおける共振周波数付近の周波
    信号を出力する発振手段と、 この発振手段が出力する周波信号における1サイクルの
    信号波形を、単位時間あたりにいくつ上記超音波モータ
    に印加するかを設定する設定手段と、 を具備することを特徴とする超音波モータの駆動回路。
  2. 【請求項2】 さらに、上記発振手段の出力を電力増幅
    して上記電気−機械エネルギー変換素子に印加する電力
    増幅手段を具備していることを特徴とする、請求項1に
    記載の超音波モータの駆動回路。
JP6042628A 1994-03-14 1994-03-14 超音波モータの駆動回路 Pending JPH07255186A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006320107A (ja) * 2005-05-12 2006-11-24 Sanyo Electric Co Ltd 駆動波発生回路

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JP4694886B2 (ja) * 2005-05-12 2011-06-08 三洋電機株式会社 駆動波発生回路

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