JPH07254934A

JPH07254934A - エレベータ状態検出データの送信装置

Info

Publication number: JPH07254934A
Application number: JP4408694A
Authority: JP
Inventors: Hiroshi Yamazaki; 浩山崎
Original assignee: Hitachi Building Systems Engineering and Service Co Ltd; Hitachi Building Systems Engineering Co Ltd
Current assignee: Hitachi Building Systems Engineering and Service Co Ltd; Hitachi Building Systems Engineering Co Ltd
Priority date: 1994-03-15
Filing date: 1994-03-15
Publication date: 1995-10-03

Abstract

(57)【要約】【目的】地震検知による地震管制運転によるエレベー
タ停止の後、自動復旧したエレベータと手動復旧作業を
要するエレベータとが混在する状況となった場合、手動
復旧を要するエレベータを遠隔より的確に判別可能なエ
レベータ状態検出データの送信装置を提供する。【構成】遠隔監視端末２において、遠隔監視を行なう
ためのデータモデム２ｇのデータ通信信号の送出に先立
って、トーン信号を送出するトーン信号作成部２ｄ、メ
ッセージ信号作成部２ｅ、トーン信号をメッセージ信号
で変調するためのゲート回路２ｆを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、エレベータの遠隔監視
装置において用いられ、特に地震管制運転によって休止
状態となったエレベータの復旧、未復旧の確認に好適な
エレベータ状態検出データの送信装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】現在設置されているエレベータでは、地
震によるビル施設の揺れを検知した場合、エレベータの
運行を速やかに中止する機能（地震管制運転機能）を設
けることが義務付けられている。ここで、地震の規模が
定められた数値より小さい場合、エレベータは地震管制
状態より自動的に復帰し、運転を再開するが、地震の規
模が定められた数値を越えている場合は、エレベータや
塔内機器に異常が発生しているおそれがあるため、エレ
ベータは運転状態への自動復帰は行なわず、技術者が当
該現場に到着し、エレベータの点検運転を行なった上で
エレベータを通常運転状態に復旧した後でなければ、自
動運転に供することができないようになっている。

【０００３】従来、エレベータは監視センタとの間で電
話回線で接続され、遠隔監視される。地震が発生した場
合には、監視対象のエレベータの動作状況（運行再開、
運行中止などの情報）を監視センタにおいて取得し、実
際に各現場を巡回する保守員に対して、エレベータの停
止状況を提供するシステムが提案されている。

【０００４】上記エレベータの動作状況の取得を図８に
より説明する。

【０００５】図８はエレベータの送信装置の動作を示す
タイムチャートである。監視センタは、動作状況を取得
しようとするエレベータに対して電話をかける。この電
話回線が接続されると（着信があると）、エレベータの
送信装置は、一定レベルの連続した信号（トーン信号）
ａ０を送信する。このトーン信号を受信した監視センタ
は直ちにアンサ信号ｂを送出する。エレベータの送信装
置は当該アンサ信号を受信した後、記憶部に蓄積されて
いる状態データのうちの所定のデータｃを送信する。監
視センタはこのデータｃを受信し、これを解析すること
により当該エレベータが運行を中止しているのか、動い
ているのかを把握し、この把握した情報を保守員に提供
する。

【０００６】なお、エレベータの送信装置は、着信後所
定時間内にトーン信号に対するアンサ信号が受信できな
かった場合、データｃの送信は行なわない。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】ところで、規模の大き
い地震によって、広域に渡ってエレベータが停止した場
合、すべてのビルに対して監視センタから監視を行なわ
なければならず、保守員に対してエレベータの点検復旧
を要するすべてのビルを指示できるまでには相当の時間
を要するという問題点があった。また、監視センタから
のエレベータの状態の読み出しは、上述のように定めら
れたデータ通信手順よってのみ可能であり、通信機器を
使用しない状態では、エレベータの状態を知ることがで
きないという問題点があった。

【０００８】本発明の目的は、上記従来技術における課
題を解決し、点検を要する状態となったエレベータを、
迅速かつ容易に確認することができるエレベータ状態検
出データの送信装置を提供することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、エレベータの状態を検出してその検出デ
ータを蓄積し、電話回線を介して信号の着信があった
時、連続するトーン信号を送信し、アンサ信号が返信さ
れた場合に前記検出データを送信するエレベータ状態検
出データの送信装置において、前記データ中に保守員の
派遣を要する非常データが存在するか否かを判断する判
断手段と、この判断手段において非常データが存在して
いると判断されたときに前記トーン信号を変調する変調
手段とを設けたことを特徴とする。

【００１０】

【作用】保守員がエレベータの点検や復旧を行なう場
合、巡回しようとするエレベータに電話をかけると、監
視センタから電話をかけた場合と同じくエレベータの送
信装置はトーン信号を送信する。このトーン信号は当該
エレベータが保守員の点検や復旧を要する状態にある場
合、一定レベルの信号ではなく、所定の形式で変調され
ている。保守員はトーン信号による音声とは異なる変調
された音声を受け取ることとなり、これにより保守員は
監視センタを介することなく、巡回しようとするエレベ
ータの状態を迅速かつ容易に把握することができる。

【００１１】

【実施例】以下、本発明を図示の実施例に基づいて説明
する。図１は本発明の一実施例に係るエレベータ状態検
出データの送信装置のブロック図であり、図２、図４、
図６は、前記トーン信号を変調する手段のブロック図で
あり、図３、図５、図７は、変調されたトーン信号のタ
イムチャートである。

【００１２】図１において、１ａ〜１ｎは図示しないエ
レベータの各種異常（例えば地震管制運転による停止）
を検出した場合に閉成する接点、２はエレベータと共に
設置されている遠隔監視端末、３は監視センタ、４は交
換局、５は電話機である遠隔監視端末２において、２ａ
は１ａ〜１ｎの接点からの信号を取り込み異常状態を検
出する異常状態検出部、２ｂは遠隔監視端末の制御を行
なうＣＰＵ（中央制御ユニット）、２ｃは監視センタ３
とのデータ通信を行なうためのデータモデム、２ｄはデ
ータ通信開始時に先だって送出されるトーン信号を発生
するトーン信号発生部、２ｅはトーン信号を変調するた
めのメッセージを作成するメッセージ信号作成部、２ｆ
はトーン信号発生部２ｄおよびメッセージ信号作成部２
ｅからの信号を合成するゲート回路、２ｇはトーン信号
とデータモデムの信号を合成する送信信号作成部であ
る。遠隔監視端末２と監視センタ３は、交換局４、電話
回線４ａ、４ｂを介して接続されている。また、遠隔監
視端末２は、公衆電話や移動電話を含む電話機５とも電
話回線４ｃを介して接続されている。

【００１３】次に本実施例の遠隔監視端末２の動作につ
いて説明する。エレベータ側（図示せず）において、特
に巡回を必要とするような異常が発生していない場合、
接点１ａ〜１ｎは閉成せず、異常検出手段２ａはエレベ
ータに異常は発生していないことをＣＰＵ２ｂに通知し
ている。この状態において、監視センタ３や電話機５よ
り遠隔監視端末２に対して発信した場合、遠隔監視端末
２は着信し、図８に示す従来のタイミングでトーン信号
ａ０およびデータ通信信号ｃを電話回線４ａ側に送出す
る。

【００１４】一方、電話機５より遠隔監視端末２に対し
て発信を行なった場合、遠隔監視端末２は監視センタ３
より着信した時と同様にトーン信号を送り始めるが、こ
の場合、アンサトーン信号ｂを検出することができない
ため、遠隔監視端末２はデータ通信信号は送出せず、一
定時間経過後に回線を切断する。この場合、電話機５よ
り発信した保守員には、着信後、しばらく連続したトー
ン信号が聞こえた後に回線が切れるというように聞こえ
る。本実施例では、この状態を当該エレベータに特に巡
回を必要とする異常は発生していない状況としている。

【００１５】次に、地震などの要因や故障などにより、
当該エレベータに異常が発生し、保守員の巡回を必要と
する状況になった場合での遠隔監視端末２の動作につい
て説明する。

【００１６】地震による振動を検知したり、当該エレベ
ータ自身に異常が検出された場合、エレベータは自動的
に運行を停止する。ここで、検出した震度が規定の震度
より小さく、運行に支障がないと判断した場合や検出さ
れた異常が一過性のものであると判断した場合、エレベ
ータは一定時間後に自動的に運転状態に復帰し、接点１
ａ〜１ｎを閉成することなく運行を続行する。一方、検
出した震度が規定の震度より大きく、塔内機器などの点
検作業を必要とする場合や、エレベータの運行を続行す
ることが不可能となる程度の異常が検出された場合は、
エレベータは停止したままとなる。この状態において
は、発生した異常状態に応じて、接点１ａ〜１ｎが閉成
し、異常検出手段２ａは各接点の閉成状態を検出し、エ
レベータに異常が発生し、停止していることをＣＰＵ２
ｂに通知する。

【００１７】ここで、電話機５より遠隔監視端末２に対
して発信を行なった場合、遠隔監視端末２は着信後トー
ン信号を送出するが、ＣＰＵ２ｂがエレベータの異常を
検知しており、メッセージ信号作成部２ｅにメッセージ
信号作成を指示しているため、トーン信号作成部２ｄか
らの連続トーン信号はゲート回路２ｆで合成、変調され
る。この結果、電話機には、図３に示すタイミングでト
ーン信号ａ１（断続したトーン信号）が送出されること
となり、このトーン信号ａ１は、エレベータ正常動作時
のトーン信号ａ０と容易に判別が可能であることから、
保守員は、電話をかけた当該エレベータが、正常動作中
であるか、異常動作により停止しているかどうかを容易
に判別することができる。

【００１８】なお、トーン信号を変調する手段として
は、図２に示すように、制御信号ＣＰＵからのトーン信
号変調制御信号Ｓ１によって、トーン信号発生部６から
の連続トーン信号を、断続信号発生部７からの信号を使
用してゲート回路Ｇ１、Ｇ２で変調するかどうかを制御
する方法や、図４に示すように、ＣＰＵからのトーン信
号変調制御信号Ｓ２をシフトレジスタ８に登録し、シフ
トレジスタのクロック入力に断続信号発生部からの信号
を入力し、シフトレジスタ８から出力されるトーン信号
変調制御信号Ｓ２に応じた信号とトーン信号発生部６の
出力をゲート回路Ｇ３で合成することにより、トーン信
号を変調する際のタイミングを変更し、たとえば図５の
断続トーン信号ａ２のような断続パターンを出力できる
ようにし、エレベータの故障状況に応じて複数の断続パ
ターンの信号を出力するようにした方法、図６に示すよ
うに、ＣＰＵからのトーン信号変調制御信号Ｓ３によっ
て、連続トーン信号と、２種類以上の異なる周波数（図
３では、トーン信号発生部６ａでは周波数Ｆ１、トーン
信号発生部６ｂでは周波数Ｆ２）が断続信号発生部から
の信号によって切替えられている周波数変調されたトー
ン信号（図７のトーン信号ａ３）とを切替える方法など
があげられる。

【００１９】いずれの方法の場合でも、トーン信号が変
調されている場合でも、監視センタ３からの着信があ
り、アンサトーンを検出した場合にはデータ通信信号ｃ
を出力する。このことにより、エレベータが正常動作状
態と異常状態いずれの場合にあっても、監視センタ３か
らは全く同様に監視が可能である。

【００２０】

【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明で
は、故障が発生すると、当該エレベータの遠隔監視端末
において、着信時に送出されるトーン信号を正常動作時
のトーン信号を変更するようにしたので、保守員は当該
エレベータの遠隔監視端末に対して電話をかけ、送出さ
れてくるトーン信号の種別を判別することによってエレ
ベータの設置現場に出向かずに、かつ、監視センタへの
問い合わせを行なうことなく当該エレベータが正常動作
中であるか、異常が発生して停止しており、保守員の巡
回を必要とする状態であるかを確認することができ、エ
レベータの故障調査のための巡回先決定を迅速かつ効率
的に行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例に係るエレベータ状態検出デー
タの送信装置のブロック図である。

【図２】図１に示すメッセージ信号作成部とトーン信号
作成部、ゲート回路の構成例のうちで連続トーン信号と
断続トーン信号を用いる実施例の場合の構成を示すブロ
ック図である。

【図３】図２に示す構成例によって、エレベータ異常時
に送出される断続トーン信号のタイムチャートである。

【図４】図１に示すメッセージ信号作成部とトーン信号
作成部、ゲート回路の構成例のうちで連続トーン信号と
断続タイミングを可変とした断続トーン信号を用いる実
施例の場合の構成を示すブロック図である。

【図５】図４に示す構成例によって、エレベータ異常時
に送出されるトーン信号のタイムチャートの１例であ
る。

【図６】図１に示すメッセージ信号作成部とトーン信号
作成部、ゲート回路の構成例のうちで連続トーン信号と
周波数変調されたトーン信号を用いる実施例の場合の構
成を示すブロック図である。

【図７】図６に示す構成例によって、エレベータ異常時
に送出されるトーン信号のタイムチャートの１例であ
る。

【図８】従来のエレベータの送信装置の動作を示すタイ
ムチャートである。

【符号の説明】

１ａ〜１ｎ接点２遠隔監視端末２ａエレベータ異常状態検出部２ｂＣＰＵ２ｃデータモデム２ｄトーン信号作成部２ｅメッセージ信号作成部２ｆゲート回路３監視センタ４交換局４ａ、４ｂ、４ｃ電話回線５電話機６トーン信号発生部７断続信号発生部８シフトレジスタａ０〜ａ３トーン信号ｂアンサ信号ｃデータ通信信号Ｇ１〜Ｇ８ゲート回路Ｓ１〜Ｓ３トーン信号変調制御信号

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】エレベータの状態を検出してその検出デ
ータを蓄積し、電話回線を介して信号の着信があった
時、連続するトーン信号を送信し、アンサ信号が返信さ
れた場合に前記検出データを送信するエレベータ状態検
出データの送信装置において、前記データ中に保守員の
派遣を要する非常データが存在するか否かを判断する判
断手段と、この判断手段において非常データが存在して
いると判断されたときに前記トーン信号を変調する変調
手段とを設けたことを特徴とするエレベータ状態検出デ
ータの送信装置。
【請求項２】請求項１において、前記変調手段は前記
トーン信号を断続させることを特徴とするエレベータ状
態検出データの送信装置。
【請求項３】請求項２において、前記断続の形式は、
定められたオン時間とオフ時間の繰り返しであることを
特徴とするエレベータ状態検出データの送信装置。
【請求項４】請求項３において、前記トーン信号のオ
ン時間とオフ時間は変更可能であることを特徴とするエ
レベータ状態検出データの送信装置。
【請求項５】請求項４において、前記トーン信号のオ
ン時間とオフ時間は前記非常データの種類に応じて変更
できることを特徴とするエレベータ状態検出データの送
信装置。
【請求項６】請求項２において、前記断続の形式は、
前記非常データの種類に応じた長短のオン時間の組合せ
であることを特徴とするエレベータ状態検出データの送
信装置。
【請求項７】請求項１において、前記変調手段は、前
記トーン信号を周波数変調する手段であることを特徴と
するエレベータ状態検出データの送信装置。
【請求項８】請求項１乃至６のいずれかにおいて、前
記変調手段は、前記トーン信号発生手段からの出力信号
と、断続信号発生手段からの出力信号とを入力するアン
ド回路で構成されていることを特徴とするエレベータ状
態検出データの送信装置。
【請求項９】請求項１乃至６のいずれかにおいて、前
記変調手段は、前記トーン信号を断続する形式に応じた
信号パターンを作成する符号パターン作成手段と、断続
信号を周期的に発生する断続信号発生手段と、前記信号
パターンを記憶し、前記断続信号発生手段の信号に同期
して上記信号パターンを出力するシフトレジスタと、こ
のシフトレジスタの出力信号と前記トーン信号とを入力
信号とするアンド回路とで構成されていることを特徴と
するエレベータ状態検出データの送信装置。
【請求項１０】請求項１または７において、前記変調
手段は、異なる周波数のトーン信号を作成する２つ以上
のトーン信号発生手段と、それぞれのトーン周波数を切
替えるための断続信号を作成する断続信号発生手段と、
前記断続信号に従ってトーン信号の出力を選択するゲー
ト回路とで構成されていることを特徴とするエレベータ
状態検出データの送信装置。