JPH0725378A - 自転車用ディレーラ - Google Patents

自転車用ディレーラ

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JPH0725378A
JPH0725378A JP6137777A JP13777794A JPH0725378A JP H0725378 A JPH0725378 A JP H0725378A JP 6137777 A JP6137777 A JP 6137777A JP 13777794 A JP13777794 A JP 13777794A JP H0725378 A JPH0725378 A JP H0725378A
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JP
Japan
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pin
axis
link member
chain
bicycle
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JP6137777A
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English (en)
Inventor
Nobuo Ozaki
信夫 小崎
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Original Assignee
Individual
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62MRIDER PROPULSION OF WHEELED VEHICLES OR SLEDGES; POWERED PROPULSION OF SLEDGES OR SINGLE-TRACK CYCLES; TRANSMISSIONS SPECIALLY ADAPTED FOR SUCH VEHICLES
    • B62M9/00Transmissions characterised by use of an endless chain, belt, or the like
    • B62M9/04Transmissions characterised by use of an endless chain, belt, or the like of changeable ratio
    • B62M9/06Transmissions characterised by use of an endless chain, belt, or the like of changeable ratio using a single chain, belt, or the like
    • B62M9/10Transmissions characterised by use of an endless chain, belt, or the like of changeable ratio using a single chain, belt, or the like involving different-sized wheels, e.g. rear sprocket chain wheels selectively engaged by the chain, belt, or the like
    • B62M9/12Transmissions characterised by use of an endless chain, belt, or the like of changeable ratio using a single chain, belt, or the like involving different-sized wheels, e.g. rear sprocket chain wheels selectively engaged by the chain, belt, or the like the chain, belt, or the like being laterally shiftable, e.g. using a rear derailleur
    • B62M9/131Front derailleurs
    • B62M9/134Mechanisms for shifting laterally
    • B62M9/1342Mechanisms for shifting laterally characterised by the linkage mechanisms

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Devices For Conveying Motion By Means Of Endless Flexible Members (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構成により、チエンガイド5の向き
を、多段スプロケット装置の一つのスプロケットに掛か
るチエンの走行方向と対応するように変化させることが
できる自転車用ディレーラを提供することを目的とす
る。 【構成】 ベース部材9とこれに対して第1ピン13お
よび第2ピン14を介してそれぞれ揺動可能に連結され
る内リンク部材10および外リンク部材11と、これら
内外のリンク部材10,11に対して第3ピン15およ
び第4ピン16を介して揺動可能に連結されるリンク機
構をもつ自転車用ディレーラであって、上記第3および
第4ピン15,16を含む平面を、上記第1および第2
ピン13,14を含む平面に対し、平行でなく、これよ
りわずかに傾斜させるようになしたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、多段スプロケット装
置の選択したスプロケットにチエンを掛け換える自転車
用ディレーラに関する。
【0002】
【従来の技術】自転車は、ボトムブラケットに支持され
たペダルクランクに取付けられるチエンホイール(前ギ
ヤ)と後輪のハブに取付けられるフリーホイール(後ギ
ヤ)との間に無端チエンを掛け回し、ペダル踏力によっ
てチエンホイールに回転力を与えると、これが無端チエ
ンを介してフリーホイールに伝達され、これによって後
輪が回転させられて前進させられるようになっている。
【0003】そして、フリーホイールを複数の異径スプ
ロケットを並設してなる多段フリーホイールとし、その
選択したスプロケットにチエンを掛け換えて変速するこ
とができるもの、あるいはこれに加えてチエンホイール
を多段式にして、その選択したスプロケットにチエンを
掛け換えて変速するようにしたものも存在する。
【0004】多段フリーホイールにおいて選択したスプ
ロケットにチエンを掛け換えるための機構を、自転車用
リヤディレーラといい、多段チエンホイールにおいて選
択したスプロケットにチエンを掛け換えるための機構を
自転車用フロントディレーラという。これら自転車用デ
ィレーラに共通していえることは、多段フリーホイール
または多段チエンホイールに掛かろうとするチエンを内
外方向に押圧するようにしている点である。本願発明
は、これら自転車用リヤディレーラおよび自転車用フロ
ントディレーラのいずれにも応用できるものであるが、
フロントディレーラに代表させてその従来構造を説明す
る。
【0005】図7および図8に示すように、自転車用フ
ロントディレーラ1は、多段チエンホイールCWに掛か
ろうとするチエンCを挟むように位置する内ガイドプレ
ート3と外ガイドプレート4とをもつチエンガイド5
を、平行四辺形パンタグラフリンク機構6を変形させて
内外方向に平行移動させ、上記チエンCを内方または外
方へ押圧して、これを目的のスプロケットに掛け変える
ように構成されている。上記平行四辺形パンタグラフリ
ンク機構6は、自転車の立てパイプ7に対してクランプ
バンド8等を介して固定状に支持されたベース部材9
と、このベース部材9に対し、上端において揺動可能に
連結された内外一対のリンク部材10,11と、これら
一対のリンク部材10,11の下端においてこれら部材
に対して相対揺動可能に連結された可動部材12とから
なっている。上記ベース部材9、内外一対のリンク部材
10,11、および可動部材12を相互に連結する4本
のピン13,14,15,16は、平行四辺形の頂点を
なすように配置されており、したがって、この平行四辺
形パンタグラフリンク機構6が変形させられると、図8
に表れているように、可動部材12ないしこれに一体的
に取付けられた上記のチエンガイド5は、内外方向に平
行移動させられる。
【0006】上記パンタグラフリンク機構6は、上記可
動部材12ないしチエンガイド5が内方に復帰移動する
ようにバネ17によって付勢されており、外リンク部材
11から上方に一体延出させた作動アーム11aに連結
したケーブルWを牽引操作することにより、上述した復
帰バネの弾力に抗して変形させられ、この変形により、
可動部材12およびチエンガイド5は、外方に平行移動
するようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、自転車用フ
ロントディレーラ1が装備されることの前提として、多
段フリーホイール(後ギヤ)の選択した一つのスプロケ
ットにチエンを掛け変えるリヤディレーラが装備される
のが通常である。多段フリーホイールは、5枚ないし8
枚の異径スプロケットが並設された構成となっており、
このために、最も大径のスプロケットにチエンが掛かっ
ている場合と、最も小径のスプロケットにチエンが掛か
っている場合とで、チエンの走行方向が変動する。この
ようなチエンの走行方向の変動があっても、フロントデ
ィレーラにおいて内外のガイドプレートの内面にチエン
タッチが生じることを防止するために、フロントディレ
ーラの内外ガイドプレート3,4は、図7に表れている
ように、平面視において、後方に向かうほど互いに間隔
が拡げてあるのが通常である。
【0008】一方、フロントディレーラ1によってチエ
ンCを掛け変えるべき多段チエンホイール(前ギヤ)の
段数(並設スプロケットの枚数)も、最近では、3段
(3枚)が一般的になっている。そうすると、図9に示
すように、多段チエンホイール(前ギヤ)の最も内方の
スプロケット(最小径スプロケット)にチエンCが掛か
っている場合と、多段チエンホイール(前ギヤ)の最も
外方のスプロケット(最大径スプロケット)にチエンC
が掛かっている場合との間についても、チエンCの走行
方向に変動が生じる。そのため、多段チエンホイールの
複数のスプロケットと、多段フリーホイールの複数のス
プロケットとのどの組合せにチエンが掛かっていてもチ
エンガイドのガイドプレートへのチエンタッチを回避す
るためには、内外のガイドプレートの間隔をより拡げて
おくという対処方向をとらざるをえない。
【0009】ところが、内外のガイドプレート3,4の
間隔を拡げると、チエンタッチが防止されるとはいえ、
チエンの掛け換え時に必要なチエンガイドの内外方向へ
の移動量がそれだけ多く必要となり、変速応答性が悪く
なる結果となる。
【0010】本願発明は、以上の事情のもとで考え出さ
れたものであって、多段チエンホイールのどのスプロケ
ットにチエンが掛かっているかに応じて、チエンガイド
の方向をチエンの走行方向に対応するように変更し、走
行中のチエンタッチを回避しつつ、可能な限り内外のガ
イドプレートの間隔を狭めて、チエン掛け換え時(変速
時)の応答性を高めることができるようにした自転車用
ディレーラを提供することをその課題としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
【0012】すなわち、本願の請求項1に記載した発明
は、自転車フレームに取付けられるベース部材と、この
ベース部材に対して第1ピンを介して一端において揺動
可能に連結された内リンク部材と、上記ベース部材に対
して第2ピンを介して一端において揺動可能に連結され
た外リンク部材と、上記内リンク部材の他端および上記
外リンク部材の他端に対して第3および第4ピンを介し
てそれぞれ相対揺動可能に連結された可動部材と、を備
える変形可能なリンク機構、および、上記可動部材に取
付けられたチエンガイド、を備える自転車用ディレーラ
であって、基準変形状態における上記リンク機構は、さ
らに次のように構成されていることを特徴としている。 (a)第1ピンの軸線と第2ピンの軸線は、内外方向に
離れていて、互いに平行をなしていること。 (b)内リンク部材と外リンク部材の実質長さは、同一
または略同一であること。 (c)第3ピンの軸線は第1ピンの軸線を含む平面内に
あり、第4ピンの軸線は、第2ピンの軸線を含む平面内
にあること。 (d)第2ピンの軸線と第4ピンの軸線は、互いに平行
をなすとともに、第1ピンと第2ピンの間隔と同一また
は略同一の間隔を隔てていること。 (e)第3ピンの軸線と第4ピンの軸線を含む平面は、
第1ピンの軸線と第2ピンの軸線を含む平面に対してわ
ずかに傾斜していること。
【0013】また、本願の請求項5に記載した発明は、
自転車フレームに取付けられるベース部材と、このベー
ス部材に対して第1ピンを介して一端において揺動可能
に連結された内リンク部材と、上記ベース部材に対して
第2ピンを介して一端において揺動可能に連結された外
リンク部材と、上記内リンク部材の他端および上記外リ
ンク部材の他端に対して第3および第4ピンを介して相
対揺動可能に連結された可動部材と、を備える変形可能
なリンク機構、および、上記可動部材に取付けられたチ
エンガイド、を備える自転車用ディレーラであって、上
記内リンク部材と上記外リンク部材の一方または双方の
両端における連結ピンの軸線を、同一平面内で互いに傾
斜するように配置したことを特徴とする。
【0014】さらに、本願の請求項6に記載した発明
は、自転車フレームに取付けられるベース部材と、この
ベース部材に対して第1ピンを介して一端において揺動
可能に連結された内リンク部材と、上記ベース部材に対
して第2ピンを介して一端において揺動可能に連結され
た外リンク部材と、上記内リンク部材の他端および上記
外リンク部材の他端に対して第3および第4ピンを介し
てそれぞれ相対揺動可能に連結された可動部材と、を備
える変形可能なリンク機構、および、上記可動部材に取
付けられたチエンガイド、を備える自転車用ディレーラ
であって、上記リンク機構は、さらに次のように構成さ
れていることを特徴としている。 (a)第1ピンの軸線と第2ピンの軸線は、内外方向に
離れていて、同一平面内に存在すること。 (b)第3ピンの軸線と第4ピンの軸線は、第1ピンと
第2ピンの間隔と同一または略同一の間隔を隔てて内外
方向に離れていて、同一平面内に存在すること。 (c)内リンク部材と外リンク部材の実質長さは、同一
または略同一であること。 (d)第1ピンの軸線と第3ピンの軸線は、同一平面内
にあり、第2ピンの軸線と第4ピンの軸線と同一平面内
にあること。 (e)第1ピンの軸線と第2ピンの軸線を含む平面と、
第3ピンの軸線と第4ピンの軸線を含む平面は、各ピン
の軸線方向一方向に向かうほど互いの間隔が縮小するよ
うに傾斜していること。 (f)第1ピンの軸線と第3ピンの軸線を含む平面と、
第2ピンの軸線と第4ピンの軸線を含む平面は、各ピン
の軸線方向一方向に向かうほど互いの間隔が縮小するよ
うに傾斜していること。
【0015】さらに、本願の請求項7に記載した発明
は、自転車フレームに取付けられるベース部材と、この
ベース部材に対して第1ピンを介して一端において揺動
可能に連結された内リンク部材と、上記ベース部材に対
して第2ピンを介して一端において揺動可能に連結され
た外リンク部材と、上記内リンク部材の他端および上記
外リンク部材の他端に対して第3および第4ピンを介し
てそれぞれ相対揺動可能に連結された可動部材と、を備
える変形可能なリンク機構、および、上記可動部材に取
付けられたチエンガイド、を備える自転車用ディレーラ
であって、上記リンク機構は、第1ピン、第2ピン、第
3ピンおよび第4ピンの各軸線が、ほぼ、仮想の四角錐
の各稜線の一部をなすように構成されていることを特徴
としている。
【0016】
【発明の作用および効果】本願発明を自転車用フロント
ディレーラに適用する場合、フレームの立てパイプに取
付けられたベース部材に対し、前後方向に延びる第1ピ
ンおよび第2ピンを介し、内リンク部材と外リンク部材
の上端が揺動可能に枢支され、これら内リンク部材と外
リンク部材との各下端に対し、前後方向に延びる第3ピ
ンおよび第4ピンを介して可動部材ないしこれに一体的
に設けられる内外一対のガイドプレートからなるチエン
ガイドが揺動可能に連結される。
【0017】従来は、上記第1ないし第4ピンは、平行
四辺形の頂点をなすように配置され、しかも各ピンの軸
線はすべて互いに平行となっており、上記ベース部材、
内外のリンク部材、および可動部材からなるリンク機構
は、いわゆる平行四辺形パンタグラフリンク機構として
構成されていた。したがって、従来のフロントディレー
ラにおいては、上記パンタグラフリンク機構が変形する
と、上記可動部材ないしチエンガイドは内外方向に単に
平行移動するだけであった。
【0018】本願の請求項1ないし5の発明では、基本
的に、従来のような平行四辺形パンタグラフリンクとし
ての構成に対して次のような変更を加えたリンク機構が
提供される。すなわち、内外のリンク部材の上端をそれ
ぞれベース部材に対して連結する第1ピンの軸線および
第2ピンの軸線に対し、内外のリンク部材の各下端を可
動部材に対して連結する第3ピンの軸線および第4ピン
の軸線を、平行ではなく、わずかに傾斜させるのであ
る。第1および第2ピンの軸線間の平行性、および第3
および第4ピンの軸線間の平行性は維持されているか
ら、上記の構成は、次のように換言することもできる。
すなわち、第3および第4ピンの各軸線を含む平面が、
第1および第2ピンの各軸線を含む平面に対し、わずか
に傾斜させられているのである。
【0019】上記の傾斜の方向は、フロントディレーラ
の場合、第1および第2ピンの各軸線を含む平面に対し
第3および第4ピンの各軸線を含む平面が後方に向かう
ほど近づくようになされる。また、上記の傾斜の程度
は、1ないし4°で充分であると考えられる。
【0020】ここで、リンク機構が変形した場合の外リ
ンク部材の動きについてみると、この外リンク部材の下
端の第4ピンは、外リンク部材の揺動中心である第2ピ
ンの軸線を中心線とする円錐の母線の一部を形成しなが
ら揺動することになる。いま、外リンク部材が、垂直方
向を向く基準変形位置から外方へ揺動したとすると、第
4ピンの軸線は、平面視において、第2ピンの軸線に対
して、自転車後方に向かうほどこの第2ピンの軸線に近
づくように傾斜することになる。このことは、チエンガ
イドが外方へ移動すると、その向きが、後方部が内方に
変位するように傾斜することを意味する。そして、チエ
ンガイドが外方(すなわち大径スプロケット側)に移動
した場合の向きが、外方のスプロケットにチエンが掛か
っている場合のチエンの傾斜方向と対応したものにな
る。
【0021】このようなことから、本願の請求項1ない
し5の発明に係る自転車用ディレーラによれば、簡単な
構成により、現在掛かっているチエンの走行方向に応じ
て、チエンガイドの向きを変更することができるのであ
り、その結果、フロントディレーラの場合、内外のガイ
ドプレートの間隔を最小限に設定したとしても、チエン
の掛け換えに起因して起こるチエン走行方向の変化によ
るチエンタッチを軽減することができ、変速の応答性を
高度に保持することができるようになる。
【0022】なお、リンク機構を平行四辺形パンタグラ
フリンク機構ではなく、上記のように、第1および第2
ピンの各軸線に対して第3および第4ピンの各軸線をそ
れぞれわずかに傾斜した関係とすることにより、このリ
ンク機構の変形につれ、各部材に無理がかかることが考
えられる。このことは、たとえば、次のようにして対処
することができる。その第1は、内外一対のリンク部材
のうち、一方を剛とし、他方を捩じれ変形可能なものと
するのである。リンク部材を捩じれ変形可能とする方策
としては、その一部または大部分を薄板状として弾性的
な捩じれ変形を可能とするほか、リンク部材を二部材に
分割しこれらをリンク部材の長手軸線に周りに相対軸転
可能に連結することが考えられる。
【0023】また、その第2は、各リンク部材の上端を
ベース部材に対して連結するための第1および第2ピン
に対する各部材の支持長さを、一方を他方に対して充分
短くするのである。そうすると、ピンの軸線のずれを吸
収して、問題なくリンク機構を変形させることができる
ようになる。また、4本のピンのうち、いずれかのピン
に挿通されるリンク部材のピン孔に余裕を持たせておく
という方法も考えられる。
【0024】なお、ベース部材、内外のリンク部材、お
よび可動部材を4本のピンで連結してなるリンク機構
が、変形可能であるならば、内リンク部材と外リンク部
材の双方の両端のピンが互いに傾斜している必要はな
く、いずれか一方のリンク部材の両端における連結ピン
が、同一平面内で互いに傾斜しておればよい。ただし、
この場合、リンク機構の円滑な変形を達成するために、
当該リンク部材以外の部材において、連結ピンとこれが
挿通するピン孔との間に余裕を持たせるなどの手当てが
必要である。
【0025】上記請求項1ないし5の記載した発明にお
いては、第1ピンの軸線と第2ピンの軸線が互いに平行
であるとともに、第3ピンの軸線と第4ピンの軸線が互
いに平行であること前提としているため、基本変形状態
からのリンク機構の変形にともない、各部材に無理がか
かるため、その無理を吸収するための上述の手当てを講
じることが望まれるが、請求項6または7に記載した発
明においては、かかる問題をも解消しつつ、目的を達成
できるように改良されている。
【0026】すなわち、請求項6に記載した発明におい
ては、第1ピンと第2ピンの軸線、第1ピンと第3ピン
の軸線、第3ピンと第4ピンの軸線、第2ピンと第4ピ
ンの軸線、すなわち、隣合うピンの軸線がそれぞれ同一
平面内に位置しながら、互いの間隔がピンの軸線方向一
方向に向かうにつれて縮小するように相互に傾斜させら
れている。請求項6では、第1ピンの軸線と第2ピンの
軸線を含む平面と、第3ピンの軸線と第4ピンの軸線を
含む平面は各ピンの軸線方向一方向に向かうほど互いの
間隔が縮小するように傾斜し、第1ピンの軸線と第3ピ
ンの軸線を含む平面と、第2ピンの軸線と第4ピンの軸
線を含む平面は各ピンの軸線方向一方向に向かうほど互
いの間隔が縮小するように傾斜している、との表現をと
っているが、意味するところは同じである。
【0027】かかる構成による作用効果は、請求項7に
記載した発明のように捉えると理解しやすい。すなわ
ち、請求項6における各平面の傾斜の程度を所定のよう
に設定すると、リンク機構における第1ピン、第2ピ
ン、第3ピンおよび第4ピンの各軸線は、仮想の四角錐
の各稜線の一部を構成することになる。換言すると、こ
の場合における第1ないし第4ピンの各軸線を延長する
と、四角錐の頂点に収斂する。
【0028】仮想の四角錐における各稜線および辺に相
当する部材のすべてを各頂点において相互回動可能に連
結した構造物を考えると、この構造物は自由に変形する
ことができる。したがって、請求項7に記載した発明に
おけるリンク機構は、内外リンク機構およびこれの両端
におけるベース部材または可動部材に対する連結部に無
理を生じさせることなく、変形することができる。
【0029】ここで、リンク機構が変形した場合の可動
部材の動きは、たとえば外リンク部材の動きを考えれば
明らかである。すなわち、請求項1ないし5の発明につ
いて前述したのと同様、リンク機構が変形すると、外リ
ンク部材の下端の第4ピンは、外リンク部材の揺動中心
である第2ピンの軸線を中心とする円錐の母線の一部を
形成しながら揺動する。フロントディレーラの場合、外
リンク部材が外方へ揺動したとすると、第4ピンの軸線
は、平面視において、第2ピンの軸線に対し、自転車後
方に向かうほどこの第2ピンの軸線に近づくように傾斜
することになる。
【0030】したがって、この請求項6または7に記載
した発明においても、請求項1ないし5の発明と同様の
作用効果を奏するのであり、しかも、リンク機構の変形
時にリンク機構を構成する各部材および連結部に無理が
生じず、円滑な変形作動を確保することができるという
さらに優れた作用効果を奏するのである。
【0031】本願発明のその他の特徴は、添付図面を参
照して行う以下の説明からより明らかとなろう。
【0032】
【実施例の説明】図1ないし図3は、本願発明の第1の
実施例を、図4ないし図6は本願発明の第2の実施例
を、それぞれ示している。なお、図7は、従来例のフロ
ントディレーラの平面図であるが、本願発明のフロント
ディレーラの平面図も図7と見掛け上ほとんど変わらな
い。また、図1ないし図3、および図4ないし図6にお
いて、図7および図8に示した従来例と同一または同等
の部材には同一の符号を付してある。
【0033】まず、図1ないし図3に示す第1の実施例
について説明する。図1ないし図3に示す実施例は、本
願発明を自転車用フロントディレーラ1に適用した例で
ある。自転車用フロントディレーラ1は、多段チエンホ
イールCWの選択したスプロケットにチエンCを掛け変
えるための機構であり、多段チエンホイールCWに掛か
ろうとする部位においてチエンCを内外方向に押圧して
変位させることができるようになっている。チエンCの
内外方向への押圧は、上記チエンCを挟むように位置す
る内外一対のガイドプレート3,4を、リンク機構6に
よって内外方向へ動かせることによって行う。上記リン
ク機構6は、クランプバンド8を用いるなどして自転車
フレームの立てパイプ7に固定されるベース部材9と、
このベース部材9に対して第1ピン13を介して上端に
おいて揺動可能に連結された内リンク部材10と、上記
ベース部材9に対して第2ピン14を介して上端部にお
いて揺動可能に連結された外リンク部材11と、上記内
リンク部材10の下端および上記外リンク部材の下端に
対して第3および第4ピン15,16を介して相対揺動
可能に連結された可動部材12とを備えて構成される。
そして、上記可動部材12に対し、上記チエンガイド5
が一体的に支持される。
【0034】上記第1ピン13および第2ピン14は、
その軸線13a,14aが共に自転車の前後方向に延び
るように配置されるとともに、互いに平行となされ、通
常、ベース部材側に取付けられる。上記第3ピン15お
よび第4ピン16もまた、その軸線15a,16aがほ
ぼ自転車の前後方向に延びるとともに互いに平行となさ
れ、通常、可動部材12側に取付けられる。第3ピン1
5と第4ピン16との間の間隔は、上記第1ピン13と
第2ピン14との間の間隔と同一または略同一とされ
る。そして、内リンク部材10と外リンク部材11の実
質長さは、同一または略同一となされる。
【0035】さらに、第3ピン15は第1ピン13と同
一平面内に存在するようになされるとともに、第2ピン
14は第4ピン16と同一平面内に存在するようになさ
れる。
【0036】しかしながら、本願発明では特に、第3ピ
ン15は第1ピン13と、第4ピン16は第2ピン14
と相互に平行とはなっておらず、それぞれ、図1によく
表れているように、第3ピン15および第4ピン16の
軸線15a,16aは、第1ピン13および第2ピン1
4の軸線13a,14aに対してそれぞれ後方に向かう
ほど互いに近づくようにわずかに傾斜させられている。
この傾斜の程度は、ほぼ1ないし4°の中から選択する
のが望ましいことがわかっている。
【0037】本実施例においては、上記外リンク部材1
1は、その全体にわたって比較的厚肉であるとともに、
第2ピン14に対する嵌合長さおよび第4ピン16に対
する嵌合長さを比較的長く設定している。一方、内リン
ク部材10については、その中間部の肉厚を低減して、
弾性的な捩じり変形が可能となるようにするとともに、
第1ピン13に対する嵌合長さと第3ピン15に対する
嵌合長さを、比較的短く設定している。
【0038】上記ベース部材9、内外のリンク部材1
0,11、および可動部材12からなるリンク機構6
は、第3ピン15に套挿されるコイルバネ17の一端を
上記第1ピン13の内側部に、他端を可動部材12ない
し内ガイドプレート3の内側面にそれぞれ係止すること
により、常時可動部材12ないしチエンガイド5が内方
へ復帰動するように弾力付勢されている。また、上記外
リンク部材11の上端にはさらに作動アーム部11aが
延出形成されており、この作動アーム部11aの先端部
には、操作ケーブルWが止着される。この操作ケーブル
Wは、クランプバンド8の適部に設けたアウタ受け18
に保持されるアウタ筒から上方に延びて、上述したよう
に作動アーム部11aに止着されている。
【0039】したがって、上記操作ケーブルWを図2の
矢印P方向に牽引すると、内リンク部材10および外リ
ンク部材11が図2の矢印P方向に揺動するようにな
り、これによって、可動部材12ないしチエンガイド5
が外方へ変位させられる。逆に、ケーブルWに対する牽
引力をゆるめて図2の矢印Q方向に繰り出すと、バネ1
7の弾力により、内リンク部材10および外リンク部材
11は、矢印Q方向に復帰揺動させられ、可動部材12
ないしチエンガイド5は内方へ復帰動する。
【0040】上記の操作ケーブルWの牽引操作は、自転
車フレームの適部に設けられた操作レバー(図示略)を
回動操作することにより行われる。ケーブルWに対する
牽引力をゆるめてケーブルを繰り出すと、リンク機構6
は、上記復帰バネの作用によって復帰揺動させられ、こ
れにより、可動部材12ないしチエンガイド5が内方へ
復帰動させられる。
【0041】リンク機構6が、図2に示すようにチエン
ガイド5が最も内方へ移動する変形状態にあるとき、内
外のリンク部材10,11はほぼ垂直方向を向いてお
り、この状態を、ここではリンク機構の基準変形状態と
いう。上述した各ピン13,14,15,16の関係
は、全て、このリンク機構6の基準変形状態について述
べたものである。そして、この実施例では、リンク機構
6が上記の基準変形状態にあるとき、チエンCは、多段
チエンホイールCWの3枚のスプロケットのうち、最も
内方の最小径スプロケットSに掛かっている(図3の
実線参照)。
【0042】この状態において、チエンガイド5の方向
を、最小径スプロケットSに掛かっているチエンCの
走行方向と対応するように設定する。この調整は、クラ
ンプバンド8をゆるめて立てパイプ7周りにフロントデ
ィレーラ1全体を回動させることにより、容易に行うこ
とができる。
【0043】最小径スプロケッSにチエンが掛かって
いる場合、多段フリーホイールからこの最小径スプロケ
ットSへのチエンCの走行方向は、前方に向かうほど
自転車内側へ傾斜する。したがって、上記チエンガイド
5の方向は、図3に実線で示すように、自転車の中心線
と平行ではなく、チエンガイド5の後部が前部に対して
やや外側に変位するように傾斜させられるのである。
【0044】上記の状態から、操作ケーブルWを矢印P
方向に牽引して、チエンガイド5が外方へ移動するよう
に上記のリンク機構6を変形させる。外リンク部材11
の上端をベース部材9に連結する第2ピン14に対する
第4ピン16の動きについて考えると、第4ピン16は
第2ピン14に対して側面視において双方の軸線が後方
に向かうほど近づくように傾斜させられていることか
ら、外リンク部材11が第2ピン14を中心として外方
へ揺動すると、第4ピン16は、上記第2ピン14の軸
線を中心とする円錐の母線の一部を形成しながら第2ピ
ン14周りを旋回移動することになる。
【0045】リンク機構の基準変形状態からの変形後に
おける、第4ピン16が第2ピン14よりも外方に位置
する場合についてみると、第4ピン16の軸線は、平面
視において、第2ピン14の軸線に対し、後方に向かう
ほど近づくように傾斜することになる。そして、チエン
ガイド5の方向も、リンク機構6の基準変形状態からの
上述の変形にともなう平面視での第4ピン16の方向の
変化に応じて、その方向が変化させられることになる
(図3の仮想線参照)。すなわち、チエンガイド5は、
その内方位置から外方へ移動する場合、前部の移動距離
が後部の移動距離に比して大きくなるのであり、上記第
2ピン14に対する第4ピン16の傾斜角度を所定のよ
うに設定することにより、チエンガイド5の方向を、多
段チエンホイールCWの複数のスプロケットS
,Sのいずれかに掛かっているチエンの走行方向
と対応して変化させることができるようになる。
【0046】なお、本実施例の自転車用ディレーラにお
けるリンク機構6は、正しい平行四辺形パンタグラフリ
ンク機構ではないために、基準変形状態からの変形に応
じて、内リンク部材10と外リンク部材11の下端部に
おいて、第3および第4ピン15,16の軸線方向のず
れが生じ、また、第3ピンと第4ピンとの間の間隔が縮
小する傾向となることにより、リンク部材の各連結部に
無理が生じうるが、本実施例では、第3ピンの長さを内
リンク部材の嵌合長さよりも充分長くしていること、お
よび、内リンク部材10の中間部を捩じり変形可能に薄
肉状としていることにより、上記のような無理を生じる
ことなく、円滑にリンク機構を変形させることができる
ようにしてある。なお、内リンク部材10を捩じり変形
可能とするには、この内リンク部材を長手方向に二部材
に分割し、これらを内リンク部材の長手軸線周りに相対
軸転可能に連結してもよい。
【0047】また、リンク機構を連結する4本のピンの
うち、いずれか一つのピンに連結されるリンク部材側の
ピン孔径に余裕を持たせておくことによっても、上記し
た無理を発生させることなくリンク機構を円滑に変形さ
せることができる。
【0048】このように、本実施例の自転車用フロント
ディレーラ1によれば、リンク機構6の変形によって内
外方向に移動させられるチエンガイド5の向きを、チエ
ンCの走行方向に応じて自動的に変化させることができ
る。したがって、チエンガイドの内ガイドプレート3と
外ガイドプレート4との間の間隔を必要最小限に設定し
ても、走行中のチエンガイドに対するチエンタッチを回
避することができ、内外ガイドプレート間隔を縮小する
ことにより変速応答性を高めることができる。
【0049】次に、図4ないし図6に示した本願発明の
第2の実施例について説明する。この第2の実施例の上
記第1の実施例との相違は、第1ピン13の軸線13a
と第2ピン14の軸線14aを、平行ではなく、所定の
ように傾斜させるとともに、第3ピン15の軸線15a
と第4ピン16の軸線16aを、平行ではなく、所定の
ように傾斜させた点であり、その余の構成は、第1の実
施例と同じである。ただし、上記第1ピン13の軸線1
3aと第2ピン14の軸線14aは依然として同一平面
内に位置し、第3ピン15の軸線15aと第4ピン16
の軸線16aについても同様に同一平面内に位置する。
また、第1ピン13の軸線13aと第2ピン14の軸線
14aの傾斜方向、および、第3ピン15と第4ピン1
6の軸線15a,16aの傾斜方向は、第1ピン13と
第3ピン15の関係、および、第2ピン14と第4ピン
16との関係と同様、自転車後方に向かうほど互いに近
づくように設定される。第1ピン13と第3ピン15
間、および、第2ピン14と第4ピン16の傾斜角度
は、第1の実施例と同様、ほぼ1ないし4°から適当に
設定すればよい。
【0050】したがって、リンク機構6における上記第
1ピン13、第2ピン14、第3ピン15および第4ピ
ン16の各軸線13a,14a,15a,16aは、自
転車方向に向かうにつれ、互いに近づくようになり、理
想的には、図6に模式的に示すように、上記各軸線13
a,14a,15a,16aが1点Aに収斂するように
構成するのがよい。この場合、上記第1ないし第4ピン
13,14,15,16は、上記点Aを頂点とする四角
錐の各稜線の一部を構成することになる。
【0051】そうすると、リンク機構6がどの変形状態
をとっていても、内外リンク部材10,11の両端のピ
ン、すなわち、第1ピン13と第3ピン15、および第
2ピン14と第4ピン16は、常に同一平面内に位置
し、かつ、ピンの軸方向のずれもなくなる。したがっ
て、リンク機構6の変形にともなって各ピン13,1
4,15,16によって連結される部材に無理が生じる
といったことはなく、リンク機構6の円滑な変形を確保
することができる。
【0052】この第2の実施例においも、第1の実施例
と同様の作用効果を奏することは明らかである。すなわ
ち、リンク機構6の変形時におけるたとえば第4ピン1
6の挙動を考えると、リンク機構6がその基準変形状態
から第4ピン16が第2ピン14よりも外方に位置する
ように変形させられたとすると、第4ピン16の軸線1
6aは、第2ピン14aの軸線に対し、後方に向かうに
つれて傾斜することになる。そして、これにともない、
チエンガイド5の方向も、リンク機構6の基準変形状態
からの上述の変形にともなう平面視での第4ピン16の
軸線16aの方向の変化に応じて、その方向が変化させ
られることになる(図3参照)。すなわち、チエンガイ
ド5は、その内方位置から外方へ移動する場合、前部の
移動距離が後部の移動距離に比して大きくなるのであ
り、上記第2ピン14に対する第4ピン16の傾斜角度
を所定のように設定することにより、チエンガイド5の
方向を、多段チエンホイールCWの複数のスプロケット
,S,S,のいずれかに掛かっているチエンの
走行方向と対応して変化させることができる。
【0053】もちろん、本願発明の範囲は上述した実施
例に限定されるものでない。図面に示した実施例は本願
発明を自転車用フロントディレーラに適用したものであ
るが、多段フリーホイール(後ギヤ)の選択した一つの
スプロケットにチエンを掛け換える、自転車用リヤディ
レーラにも本願発明を適用することができる。リヤディ
レーラの場合、チエンガイドは、ガイドプーリとテンシ
ョンプーリとを備えるものであるが、これを内外方向に
リンク機構を介して移動させてチエンの掛け換え(すな
わち変速)を行う点は、フロントディレーラと同様であ
る。そして、このリンク機構も、従来、いわゆるパンタ
グラフリンク機構が用いられてきた。
【0054】したがって、特に、ベース部材に対して内
外のリンク部材が上下方向に延出する、いわゆる縦型の
パンタグラフリンク機構を用いた自転車用リヤディレー
ラにおいて、上述した発明概念にしたがって、内外のリ
ンク部材をベース部材に対して連結する第1および第2
ピン、および、内外のリンク部材を可動部材に対して連
結するための第3および第4ピンの関係につき本願発明
を適用すれば、リンク機構が変形して可動部材ないしチ
エンガイドが内外方向に移動するとき、チエンガイドの
方向を、チエン走行方向の左右への傾斜に応じ、チエン
の走行方向と対応した方向に向かせることができる。そ
の結果、テンションプーリあるいはガイドプーリに対す
るチエンのはずれ等を解消し、あるいはチエンのチャラ
ツキ等の雑音を軽減した、より性能を向上させた自転車
用リヤディレーラが達成されるのである。
【0055】なお、自転車用ディレーラにおいて、ガイ
ド部材を内外方向に変位させるために用いる上記のリン
ク機構は、基本的に正面視において正確な平行四辺形と
なっていなくともよい。すなわち、内外のリンク部材を
ベース部材に対して連結する第1ピンと第2ピンとの間
の間隔と内外のリンク部材を可動部材に対して連結する
第3および第4ピン間の間隔とを、正確に等しくする必
要はなく、わずかに異ならせておいてもよい。また、内
外のリンク部材の実質長においても、同様に、正確に同
一ではなくとも、わずかに異ならせいてもよい。そうす
ることにより、所望により、チエンガイドの内外方向の
位置の変化に応じ、正面視におけるその傾きを変化させ
たりすることができる。
【0056】さらに、上記第1の実施例では、内外双方
のリンク部材について、その両端における連結ピンを互
いに同程度に傾斜させたが、いずれか一方のリンク部材
について、その両端における連結ピンを同一平面内で互
いに傾斜させるだけでもよい。この場合、他方のリンク
部材の両端連結部において、ピンとピン孔間に余裕をも
たせる等によって、リンク機構の円滑な変形を担保して
おく必要がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の自転車用ディレーラの第1の実施例
の側面図である。
【図2】図1に示す実施例の要部を示す斜視図である。
【図3】図1に示す実施例の作動説明図である。
【図4】本願発明の自転車用ディレーラの第2の実施例
の側面図である。
【図5】図2に示す実施例の要部を示す斜視図である。
【図6】図2に示す実施例の作動を説明するための模式
図である。
【図7】上記各実施例の平面図であり、この平面図は、
図5に示す従来例の平面図と共通する。
【図8】従来例の自転車用ディレーラの後面図である。
【図9】多段チエンホイール(前ギヤ)と多段フリーホ
イール(後ギヤ)間のチエンCの掛設状態説明図であ
る。
【符号の説明】
1 自転車用ディレーラ 5 チエンガイド 6 リンク機構 9 ベース部材 10 内リンク部材 11 外リンク部材 12 可動部材 13 第1ピン(ベース部材と内リンク部材を接続) 13a 第1ピンの軸線 14 第2ピン(ベース部材と外リンク部材を接続) 14a 第2ピンの軸線 15 第3ピン(内リンク部材と可動部材を接続) 15a 第3ピンの軸線 16 第4ピン(外リンク部材と可動部材を接続) 16a 第4ピンの軸線 C チエン CW チエンホイール

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自転車フレームに取付けられるベース部
    材と、このベース部材に対して第1ピンを介して一端に
    おいて揺動可能に連結された内リンク部材と、上記ベー
    ス部材に対して第2ピンを介して一端において揺動可能
    に連結された外リンク部材と、上記内リンク部材の他端
    および上記外リンク部材の他端に対して第3および第4
    ピンを介してそれぞれ相対揺動可能に連結された可動部
    材と、を備える変形可能なリンク機構、および、上記可
    動部材に取付けられたチエンガイド、を備える自転車用
    ディレーラであって、 基準変形状態における上記リンク機構は、さらに次のよ
    うに構成されていることを特徴とするもの。 (a)第1ピンの軸線と第2ピンの軸線は、内外方向に
    離れていて、互いに平行をなしていること。 (b)内リンク部材と外リンク部材の実質長さは、同一
    または略同一であること。 (c)第3ピンの軸線は第1ピンの軸線を含む平面内に
    あり、第4ピンの軸線は、第2ピンの軸線を含む平面内
    にあること。 (d)第2ピンの軸線と第4ピンの軸線は、互いに平行
    をなすとともに、第1ピンと第2ピンの間隔と同一また
    は略同一の間隔を隔てていること。 (e)第3ピンの軸線と第4ピンの軸線を含む平面は、
    第1ピンの軸線と第2ピンの軸線を含む平面に対してわ
    ずかに傾斜していること。
  2. 【請求項2】 内リンク部材と外リンク部材のうち、一
    方は剛であり、他方はねじれ変形可能である、請求項1
    の自転車用ディレーラ。
  3. 【請求項3】 内リンク部材の第1ピンに対する支持長
    さと、外リンク部材の第2ピンに対する支持長さを、一
    方を他方に対して充分短くした、請求項1の自転車用デ
    ィレーラ。
  4. 【請求項4】 内リンク部材の第3ピンに対する支持長
    さと、外リンク部材の第4ピンに対する支持長さを、一
    方を他方に対して充分短くした、請求項1の自転車用デ
    ィレーラ。
  5. 【請求項5】 自転車フレームに取付けられるベース部
    材と、このベース部材に対して第1ピンを介して一端に
    おいて揺動可能に連結された内リンク部材と、上記ベー
    ス部材に対して第2ピンを介して一端において揺動可能
    に連結された外リンク部材と、上記内リンク部材の他端
    および上記外リンク部材の他端に対して第3および第4
    ピンを介して相対揺動可能に連結された可動部材と、を
    備える変形可能なリンク機構、および、上記可動部材に
    取付けられたチエンガイド、を備える自転車用ディレー
    ラであって、 上記内リンク部材と上記外リンク部材の一方または双方
    の両端における連結ピンの軸線を、同一平面内で互いに
    傾斜するように配置したことを特徴とする、自転車用デ
    ィレーラ。
  6. 【請求項6】 自転車フレームに取付けられるベース部
    材と、このベース部材に対して第1ピンを介して一端に
    おいて揺動可能に連結された内リンク部材と、上記ベー
    ス部材に対して第2ピンを介して一端において揺動可能
    に連結された外リンク部材と、上記内リンク部材の他端
    および上記外リンク部材の他端に対して第3および第4
    ピンを介してそれぞれ相対揺動可能に連結された可動部
    材と、を備える変形可能なリンク機構、および、上記可
    動部材に取付けられたチエンガイド、を備える自転車用
    ディレーラであって、 上記リンク機構は、さらに次のように構成されているこ
    とを特徴とするもの。 (a)第1ピンの軸線と第2ピンの軸線は、内外方向に
    離れていて、同一平面内に存在すること。 (b)第3ピンの軸線と第4ピンの軸線は、第1ピンと
    第2ピンの間隔と同一または略同一の間隔を隔てて内外
    方向に離れていて、同一平面内に存在すること。 (c)内リンク部材と外リンク部材の実質長さは、同一
    または略同一であること。 (d)第1ピンの軸線と第3ピンの軸線は、同一平面内
    にあり、第2ピンの軸線と第4ピンの軸線と同一平面内
    にあること。 (e)第1ピンの軸線と第2ピンの軸線を含む平面と、
    第3ピンの軸線と第4ピンの軸線を含む平面は、各ピン
    の軸線方向一方向に向かうほど互いの間隔が縮小するよ
    うに傾斜していること。 (f)第1ピンの軸線と第3ピンの軸線を含む平面と、
    第2ピンの軸線と第4ピンの軸線を含む平面は、各ピン
    の軸線方向一方向に向かうほど互いの間隔が縮小するよ
    うに傾斜していること。
  7. 【請求項7】 自転車フレームに取付けられるベース部
    材と、このベース部材に対して第1ピンを介して一端に
    おいて揺動可能に連結された内リンク部材と、上記ベー
    ス部材に対して第2ピンを介して一端において揺動可能
    に連結された外リンク部材と、上記内リンク部材の他端
    および上記外リンク部材の他端に対して第3および第4
    ピンを介してそれぞれ相対揺動可能に連結された可動部
    材と、を備える変形可能なリンク機構、および、上記可
    動部材に取付けられたチエンガイド、を備える自転車用
    ディレーラであって、 上記リンク機構は、第1ピン、第2ピン、第3ピンおよ
    び第4ピンの各軸線が、ほぼ、仮想の四角錐の各稜線の
    一部をなすように構成されていることを特徴とする、自
    転車用ディレーラ。
  8. 【請求項8】 上記チエンガイドは、内ガイドプレート
    と外ガイドプレートとを備え、これらの間を走行するチ
    エンを内外方向へ押圧するように構成されている、請求
    項1ないし7のいずれかの自転車用ディレーラ。
  9. 【請求項9】 上記チエンガイドは、ガイドプーリとテ
    ンションプーリとをもち、テンションプーリからガイド
    プーリを掛け回って走行するチエンを内外方向に誘導す
    るように構成されている、請求項1ないし7のいずれか
    の自転車用ディレーラ。
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